ヤクルト(★5対9☆)巨人 =リーグ戦24回戦(2019.09.23)・明治神宮野球場=
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巨人
02200002391003
ヤクルト
2021000005801
勝利投手:古川 侑利(1勝1敗0S)
敗戦投手:梅野 雄吾(1勝3敗4S)

本塁打
【巨人】岡本 和真(31号・3回表2ラン),阿部 慎之助(6号・8回表ソロ),大城 卓三(6号・8回表ソロ)
【ヤクルト】山田 哲人(35号・3回裏2ラン)

  DAZN
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◆巨人は1点ビハインドで迎えた8回表、阿部と大城の2者連続本塁打で2点を奪い、逆転に成功する。続く9回には、増田大と岡本に適時打が飛び出し、リードを広げた。投げては、2番手・古川が移籍後初勝利。敗れたヤクルトは、8回につくった無死満塁の好機を生かせなかった。

◆序盤から点の取り合いとなり、2-2の3回に巨人岡本が31号2ラン。その裏にヤクルトも山田哲に35号2ランが飛び出した。 ヤクルトは同点の4回、太田が左翼線への二塁打で出塁。犠打で三進し、代打荒木が勝ち越しの中前適時打を放った。 巨人は8回に阿部、大城が連続本塁打を放って逆転。2番手で登板した古川が楽天からの移籍後、初勝利を挙げた。ヤクルト梅野が3敗目。

◆巨人岡本和真内野手(23)が31号2ランを放ち、昨季記録した自己最多33本塁打まで残り2とした。 同点の3回2死一塁、ヤクルト山田大の内角高めスライダーを完璧に捉えた。打った瞬間にスタンドインを確信し、バットを放り投げ、ゆっくりと歩き出した。打球はフォローの風にも乗り、左翼席上段へ飛び込んだ。 岡本は「打ったのはスライダー。良い感覚で打てました。CS(クライマックスシリーズ)に向けて試合の中でしっかり準備していきたい」と振り返った。

◆シーズン途中に楽天から移籍した巨人古川侑利投手が巨人初勝利。 今季の古川は楽天に在籍した5月22日日本ハム戦で白星を挙げており、同一シーズンに所属した2球団で勝利投手になったのは、日本ハムで1勝、DeNAで1勝の17年エスコバー以来10人目。同一シーズンに巨人を含む2球団で白星を挙げたのは古川が初めて。

◆ヤクルトは67試合目の登板となった梅野雄吾投手がつかまった。 1点リードの8回に阿部、大城に連続ソロを浴びて逆転を許し3敗目。ともに直球を右翼席へ運ばれ「2本とも僕の失投です。普段より指のかかりが弱かった。風があるのも分かってたんですけど」と反省した。チームはすでに最下位が決定し、モチベーションを保つのも難しいところだが「8回を任されている以上、しっかり3人で切って勝ちたかった」と本気で悔しがった。 ▼ヤクルト小川監督(8回に梅野が2発を浴びての逆転負けに)「あれがすべて。2本のソロホームランは何とか避けられるのではないかと。最初のはしょうがないにしても」

◆巨人岡本和真内野手が3回の31号2ランに続き、9回に2点適時二塁打を放ち、2年連続の100打点まで7打点とした。 本塁打は内角高めスライダーを左翼席上段まで運び「甘い球が来たら打とうと思っていた」と手応え十分。昨季の33本塁打までは残り2本で「僕の中ではシーズン終わっていないですし、143試合終わっていない。疲れとかそんなにない。ビールかけで消毒された」と笑った。

◆巨人阿部慎之助捕手が約1カ月ぶりの1発を放ち、劣勢だったチームの風向きを変えた。6回から代打で出場し、1点を追う8回1死で迎えた第2打席、ヤクルト梅野の初球。真ん中高め148キロを、ややのけぞりながら、かち上げた。高々と舞い上がった打球は、神宮の夜空に吹くフォローの風に乗った。インパクトから7秒後、右翼ポール際へ着地。8月21日中日戦以来28試合ぶりの6号同点ソロに「打ててよかった。風のおかげ」と見えざるパワーに感謝した。 西武中村に次いで歴代2位となる232人目の投手からのホームラン。通算405号が生み出したムードが、勝ち越し弾につながった。続く大城が右翼席へ6号ソロ。阿部もベンチで左手を突き上げ「よし!」と声を張った。試合をひっくり返した2者連続弾に「(大城)卓三も続いたからよかったね」とうなずいた。 両手でハイタッチを交わしてベンチへ迎えた原監督も「いい場面でね」とベテランの一振りをたたえた。勝負どころを知り尽くす阿部の存在感が増すほど、7年ぶりの日本一への道が開けてくる。【桑原幹久】

◆楽天からトレードで加入した巨人古川侑利投手が、移籍後初勝利を挙げた。 1点を追う5回から3イニングをパーフェクトに抑え今季2勝目。直球が最速151キロと走り、5三振を全て直球で奪った。7月24日以来、移籍後2度目の登板で勝利し「ジャイアンツの一員として認めてもらいたい、という気持ちで投げました」。 宮本投手総合コーチも「CSの秘密兵器を出してしまったね」と笑みをこぼした。

◆巨人古川侑利投手がCS先発枠入りへ好アピールした。1点を追う5回から3イニングをパーフェクトに抑え、今季2勝目が楽天からトレード移籍後初勝利。「一員として認めてもらいたい、という気持ちで投げました」と気迫を出し、5三振を全て直球で奪った。 CS先発枠入りについて原監督は「十分ありえると思いますね」と可能性を示した。

◆ヤクルト・山田哲人内野手(27)が23日、巨人24回戦(神宮)で同点の35号2ランを放った。2-4で迎えた三回無死一塁。カウント1-1から今村の外角直球を振り抜いた打球は、弾丸ライナーで右翼席に飛び込んだ。  「コースに逆らわずに打つことができました。すぐに追いつけて良かったです」と山田哲。試合前まで33盗塁としており、史上3人目となる『35本塁打、35盗塁』の達成も見えてきた。

◆巨人・阿部慎之助捕手が23日、ヤクルト戦(神宮)で6号ソロを放った。  1点を追う八回1死。六回に代打で中前打を放っていたベテランは、梅野が高めに投じた148キロ直球を右翼席へ。「打てて良かった」と8月21日の中日戦(ナゴヤドーム)以来の一発で同点とした。  さらに、続く6番・大城も低めの直球を右越えへ運ぶ6号ソロ。2者連続本塁打で逆転に成功した。

◆巨人の岡本が2-2の三回に31号2ランを放った。高く浮いたスライダーを捉えた打球は左翼席上段にまで飛び「いい感覚で打てました」と喜びを語った。  九回には左中間へ2点二塁打を放ち、今季93打点。昨季はレギュラーシーズン最終戦に100打点をクリアした。今季の残りは3試合。「クライマックスシリーズに向けて試合の中でしっかりと準備していきたい」と表情を引き締めた。

◆ヤクルトの梅野が5-4の八回に5番手で登板して逆転を許した。1死無走者から阿部と大城に対して、ともに得意の直球を打たれて2者連続でソロを浴びた。「いつもの自分の球よりも悪かった。悔しい」とうなだれた。  今季67試合目の登板。チームが最下位に沈む中、中継ぎとして奮闘してきた。小川監督は「球が甘かったんでしょう。(2本目は)何とか避けてほしかった」と力なく話した。

◆山田哲の35号2ランも空砲に終わった。2点を追う三回、右翼席に打球を運び「風もあるし、いい角度で上がったので入ると思った。同点になったし、そこまではよかったのですが...」と敗戦にガックリ。33盗塁で残り2試合。35本塁打と35盗塁を同一シーズンに達成すれば、史上3人目(過去2人は1953年の西鉄・中西太と87、90年の西武・秋山幸二)となる。

◆小川監督が「あれが全てだった」と振り返った八回の攻防が明暗を分けた。5-4で迎えた八回に梅野が2本塁打を浴びて逆転を許した。直後の攻撃では無死満塁から得点できず。「(2本塁打の)最初はしようがないにしても、何とか避けてほしかった」。3敗目を喫した梅野は「2本とも自分の失投」と反省した。

◆7月に楽天からトレードで加入した巨人・古川侑利投手(24)が、五回から2番手で3回を完全に封じ、移籍後初勝利。原監督はポストシーズンでの先発登用もほのめかした。  「(投球に)非常にメリハリ、凹凸が効いている。素晴らしい。(先発起用は)十分ありえる。生きのいい、うちにはいないタイプだもんね」  最速151キロを計測した直球とチェンジアップの緩急差で、クリーンアップの3者連続を含む5奪三振の快投。移籍後初登板で1回4失点に終わった7月24日のヤクルト戦(京セラ)以来の1軍登板で成長を見せ、「出来過ぎじゃないかと思います。気持ちで押していけるようにと思って投げました」と喜んだ。  チームは5年ぶりのリーグ優勝を決め、10月9日開幕のクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージからのポストシーズンで日本一を目指すが、先発投手陣が万全とはいえない。  エース菅野は腰痛でファーム調整中。桜井は前日22日のヤクルト戦(神宮)で4回8失点。この日先発した今村も4回7安打5失点に沈んだ。降板後の今村にベンチで歩み寄った指揮官は「『どうだった』と聞いたら、『ブルペンではよかった』と。マウンドでよくなかった。いい調整はしておいてほしい」と注文をつけた。  優勝後の消化試合で"秘密兵器"がベールを脱いだ。24歳が救世主になる予感を漂わせた。 (谷川直之) 古川について巨人・宮本投手総合コーチ 「彼はCSの戦力。秘密にしておきたかったけど、秘密兵器を出しちゃった」

◆巨人・阿部慎之助捕手(40)が、今季限りで現役を引退することが23日、分かった。プロ19年目の今季は捕手に再挑戦し、6月には史上19人目の通算400本塁打を達成。精神的支柱として5年ぶりのリーグ制覇にも貢献したが、バットを置く決断を下した。  歓喜の余韻が残る中で、身を引く覚悟を決めた。阿部が19年の現役生活に別れを告げることを決断した。  チームは21日に5年ぶりのリーグ制覇を達成。「もう一度優勝の喜びを味わいたい。ビールかけも、銀座のパレードも、若い選手に経験してもらいたい」と晩年に語り続けていた目標である、常勝軍団復活が現実となり、ここを野球人生の区切りと捉えた。  中大から2001年ドラフト1位で入団。新人開幕スタメンを果たして以降、21世紀の巨人の主力として君臨。座右の銘「センスは努力でカバーできる」を貫き、正捕手、主砲、主将の重責を担った。10年にはシーズン44本塁打をマーク。12年には首位打者(打率・340)、打点王(104)の2冠に輝くなど「打てる捕手」として球史に名を刻んだ。  15年からは一塁手に転向。8年間務めた主将の座も坂本勇に託した。捕手断念の原因となった首のヘルニアなど、積み重なる故障で、引き際を意識したこともあるが、マスクを置いてもバットで存在感を示し続けた。  17年には史上49人目の通算2000安打、今年6月1日の中日戦(東京ドーム)で今季1号を放ち、史上19人目の通算400号本塁打を達成。両方を達成した捕手出身選手は、野村克也と阿部の2人だけだ。  2000安打達成時には「なんか(巨人が)心配でやめられない。大丈夫かな。ゆとり世代がいっぱいで大丈夫かなって」と話していたが、世代交代が進んだチームは坂本勇、菅野ら新世代のリーダーのもとで若手が頼もしく成長。後を託す覚悟が固まった。  今季は捕手復帰を目指したが、開幕直前に左ふくらはぎ痛で離脱。原監督から代打の切り札の役割を託され、「現実的に今のポジション(代打)で必要とされている。そっちに徹しないといけない」と断念。バットに気持ちをささげていた。  この日のヤクルト戦(神宮)も途中出場で1点を追う八回に右翼席へ同点の6号ソロを放つなど、2安打1打点で9-5の勝利に貢献した。今季は打率・299、6本塁打、26打点。代えの利かない堂々たる戦力として、5年ぶりのリーグ優勝を支えた。  「僕が野球をやめても巨人はずっとありつづける。巨人という球団に入らせてもらった。やっぱりこの球団が好きだし、ずっと強くあってほしい」  そう語り、最後までチームを引っ張ってきた稀代のリーダー。野球を愛し、巨人を愛した男は、笑顔でユニホームを脱ぐ。 ★阿部は偉大な打者だった!  ◆2000安打 2017年8月13日の広島戦(マツダ)の九回に右前打を放ち、プロ野球49人目の通算2000安打を達成。巨人の生え抜きでは川上哲治、長嶋茂雄、王貞治、1980年の柴田勲に続いて5人目。「そんなにすごいことをやっちゃったのかな。それが今の率直な気持ちです」。  ◆400本塁打 今年6月1日の中日戦(東京ドーム)の六回に今季1号ソロを放ち、史上19人目の通算400本塁打を達成。球団では王貞治(868本)、長嶋茂雄(444本)に次ぐ3人目の達成で、捕手としても野村克也(657本)、田淵幸一(474本)に次ぐ3人目の快挙だった。「ヒットの延長がホームランと思っているし、それでずっとやり続けてきた」。

◆追い込んでからストレートで簡単に三振が取れる。古川は、まれな存在だ。  奪った5個の空振り三振は全てストレート。打者サイドからすれば、追い込まれた後だけに、変化球も少なからずマークする必要があり、ストレート一本には絞りにくい。それでも、ファウルにすらできない。  なにしろボールに勢いがあり、球質、回転がよかった。まさに、打者の手元で伸びるように感じる、という表現がぴったりだ。  球速表示では上回りながら、バットの芯で当てられていたマシソンと比較しても、現在の状態は古川の方が上に映った。  ロングリリーフがきくことも証明し、クライマックスシリーズでは重宝がられるだろう。楽天では先発ローテーションに入っていただけに、手薄な先発陣の一角に入ることも考えられる。  1番手は山口、2番手は桜井として...。調整中の菅野の状態次第では、古川が3番手に浮上しても、おかしくはない。 (サンケイスポーツ専属評論家)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
76622 0.551
(↑0.004)
優勝
(-)
3656
(+9)
562
(+5)
180
(+3)
82
(-)
0.258
(-)
3.770
(↓0.01)
2
(-)
DeNA
70673 0.511
(-)
5.5
(↓0.5)
3585
(-)
597
(-)
160
(-)
39
(-)
0.246
(-)
3.920
(-)
3
(-)
広島
70693 0.504
(↑0.004)
6.5
(-)
1590
(+4)
597
(+3)
140
(-)
81
(+2)
0.254
(-)
3.680
(↑0.01)
4
(1↑)
阪神
65686 0.489
(-)
8.5
(↓0.5)
4517
(-)
563
(-)
90
(-)
97
(-)
0.250
(-)
3.540
(-)
5
(1↓)
中日
66702 0.485
(↓0.004)
9
(↓1)
5543
(+3)
527
(+4)
88
(+1)
63
(-)
0.264
(-)
3.730
(-)
6
(-)
ヤクルト
58812 0.417
(↓0.003)
18.5
(↓1)
2654
(+5)
726
(+9)
167
(+1)
60
(-)
0.246
(↑0.001
4.760
(↓0.03)