巨人(☆6対2★)広島 =リーグ戦22回戦(2019.08.28)・東京ドーム=
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広島
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巨人
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勝利投手:菅野 智之(11勝5敗0S)
敗戦投手:野村 祐輔(6勝5敗0S)

本塁打
【広島】菊池 涼介(11号・1回表ソロ),西川 龍馬(14号・3回表ソロ)
【巨人】坂本 勇人(33号・5回裏2ラン),岡本 和真(25号・5回裏ソロ),亀井 善行(12号・6回裏2ラン)

  DAZN
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◆巨人は2点を追う5回裏、坂本勇の2ランなどで4点を奪い、逆転に成功する。続く6回には、亀井が2ランを放ち、追加点を挙げた。投げては、先発・菅野が7回2失点の好投で今季11勝目。敗れた広島は、先発・野村がリードを守れず、打線も4回以降は3安打と沈黙した。

◆広島菊池涼介内野手(29)が1回に巨人菅野から先制ソロを放った。 1回1死走者なしから浮いたスライダーを捉えて左中間席に運んだ。8月12日巨人戦以来となる1発を「芯に当たってくれました」と謙虚に振り返った。同カード2戦連続で先制点を奪った。

◆27日の広島戦で途中交代した巨人坂本勇人内野手(30)が「2番・遊撃」でスタメン出場し、2打席連続で出塁した。 1回は四球を選び、3回にはチーム初安打となる右前打を放った。27日の同戦では、8回の守備からコンディション不良で途中交代。状態が心配されたが、全体練習もノック、フリー打撃とフルメニュー消化し、試合に臨んだ。

◆巨人坂本勇人内野手(30)が、左翼席後方の「キリンビール」の看板直撃の逆転33号2ランを放った。 27日の広島戦で途中交代したが「2番遊撃」でスタメン出場。1回は四球を選び、3回にはチーム初安打となる右前打をマークし、5回に特大弾を放った。 坂本勇には賞金100万円と「キリン一番搾り」1年分が贈られる。

◆巨人岡本和真内野手(30)が25号ソロを放ち、リードを広げた。 1点リードの5回2死、広島野村の内角ツーシームを中堅バックスクリーン左に運んだ。今月8本目の1発に「いい方向でしたね! 状態イイネ!」とコメントした。

◆広島は1回に菊池の11号ソロで先制。3回は西川の14号ソロで追加点を挙げた。先発野村は3回まで1安打無失点に抑えた。 巨人は5回に亀井の適時打で1点差とし、坂本勇の2ランで逆転。岡本のソロで計4点を奪った。6回は亀井の2ランで2点追加。 巨人先発菅野は7回2失点で11勝目。8回は中川、9回はデラロサで締めた。カード3連勝を狙った広島は痛い星を落とした。広島野村は5敗目。

◆巨人が逆転勝ちした。0-2の5回に一挙4得点。亀井の適時打で1点を返し、坂本勇が33号2点本塁打、岡本は25号ソロを放った。6回は亀井が2ランで突き放した。菅野は7回2失点で11勝目。広島は野村がつかまった。

◆巨人坂本勇人内野手(30)が、左翼席後方の「キリンビール 一番搾り」の看板直撃の逆転33号2ランを放った。 27日の広島戦で途中交代したが「2番遊撃」でスタメン出場。▼坂本勇が逆転の33号2ラン。東京ドームでの本塁打は今季20本目となり、同球場で20本以上打ったのは10年に坂本勇自身ら4人が記録して以来、9年ぶりだ。今季の坂本勇は東京ドーム以外では61試合で13本塁打、4・7試合に1本ペースに対し、東京ドームは57試合で20本塁打、2・9試合に1本ペースと量産している。東京ドームのシーズン最多本塁打記録は23本(過去3人、4度)だが、今季の坂本勇はあと何本打てるか。

◆巨人のエース菅野智之投手(29)が、マウンドを譲らなかった。 4点リードの7回2死一、三塁。初回の先制ソロを含む2安打を許していた菊池涼を迎え、自らを中心に輪ができた。球数は117球。宮本投手総合コーチの問いかけに「いけます」と当然のように返答。ツーシーム、カットボールを散らし、最後は低めのスライダーで三ゴロに仕留めた。7回6安打2失点で今季2度目の自身3連勝。11勝目を挙げた。 3回までにソロ2発を浴びたが、ただでは転ばない。「(調子は)あまりよくなかった」とボール先行が続いても安易な球を選択しなかった。5回2死二塁、前打席で内角スライダーを右翼席へ運ばれた西川に、外角いっぱいをツーシームで厳しく突いた。追い込んでから、最後はフォークで泳がせ一ゴロ。「リードしている場面で粘れないことが今季は多かった。1試合でも乗り越えられたことは大きい」とうなずいた。 ピンチをしのいだ直後に坂本勇の逆転弾が飛び出した。「打ってくれると信じていました。勇人さんからビールをもらって、栄養つけて頑張ります!」。歓喜の乾杯まで、1ミリも気を緩めず突き進む。【桑原幹久】

◆巨人亀井善行外野手が18試合ぶりの適時打を含む3打点を挙げた。2点を追う5回に右前適時打。 直後の坂本勇の逆転弾を呼び込むと、6回には12号2ラン。リードを4点に広げる貴重な1発を放った。前2カードは25打数1安打。調子を落とし、27日広島戦は出場がなかった。「何とかしないといけないと思っていた」と意地を見せた。原監督は「非常に価値あるヒット、ホームランでしたね」とたたえた。

◆魔の5回。広島野村祐輔投手(30)が5回4失点で5敗目を喫した。4回までは粘り強く投げながら無失点に抑えるも、5回に暗転。1点差に迫られると、坂本勇に特大逆転2ランを被弾した。さらに岡本にも1発を浴び、一挙4点を失った。 首位巨人を追走するためには負けられない一戦で、リードを守り抜くことができなかった。再び首位巨人と6・5ゲーム差となり、4連覇が厳しい状況となった。粘り強く投げていた緊張感が切れたかのように、野村の制球に狂いが生じた。2-0の5回。1死二塁から亀井に高くなったカットボールを右翼前に運ばれて1点を返されると、エアポケットにはまったように制球が甘くなった。巨人打線でもっとも警戒していたはずの坂本勇への初球シュートが中へ。打たれた瞬間、打球方向を見ることすらできなかった。看板直撃の逆転2ランが球場の流れとともに、試合展開を大きく変えた。 2死後には岡本にバックスクリーンに運ばれ、この回だけでスコアボードに「4」がともった。「5回は投げミス。単調になってしまった」。前回敗れていた菅野へのリベンジを狙ったが、またも中盤で崩れた。前回は7回に勝ち越しを許し、この日は5回に逆転を許した。難敵相手のビッグイニングは、あまりにも大きなダメージとなった。 野村の組み立ての鍵となる球種の1つ、チェンジアップの精度を欠いたことで組み立てを苦しくした。4回まではカーブで緩急をつけながら、丁寧な投球を心掛けた。球数は74球を要し、4四球を与えてもゼロを並べた。5回は慎重な投球から一転、一気に崩れた。 重要な試合だと分かっていた。だからこそ序盤から慎重に慎重を期した。「悪くはなかった」だけに、5回の投球が悔やまれる。試合後の野村は口数が少なく、敗戦の責任を一身に背負ったように、うつろな表情で球場を後にした。 首位巨人とゲーム差は再び6・5ゲームに広がり、厳しい状況に立たされた。緒方監督は「また明日。厳しい戦いは前からだから、また明日」と懸命に前を向く。数字上の可能性を残す限り、ファイティングポーズをとるのがプロ。残された試合で、王者としての意地を示さなければいけない。【前原淳】

◆広島が逆転負けを喫した。序盤に2本のソロで2点を先取するも、5回に先発野村が巨人打線につかまった。 首位巨人とのゲーム差は再び6・5。4連覇は厳しい状況となった。緒方孝市監督(50)の談話は以下の通り。 -先発野村投手が5回につかまった。坂本勇選手への1球が甘くなった 緒方監督 あれはそうでしょう。(直前適時打の)亀井のところもね。 -4回までは粘りながら無失点に抑えていた 緒方監督 走者を四球で出しながらね。3巡目に入って甘くなったところをひと振りでつかまえられた。 -菅野投手を相手にビッグイニングは痛かった 緒方監督 ああいう投手が相手なのでね。あそこの坂本、岡本の(1発での)追加点はダメージがあった。 -先制はした 緒方監督 その後(菅野に)粘り強く投げられた。 -痛い敗戦 緒方監督 また明日。厳しい戦いは前からだから、また明日。

◆敗れればマジック消滅の可能性があった巨人が、逆転で広島を破った。 原辰徳監督(61)は「結果的に先制されて嫌なムードはあったんですが、見事にね。(5回は)小林が先頭バッターで(出て)、それで上位に回ったというところが非常に良かったと思いますね」 不調に苦しんでいた亀井が5回に23イニングぶりの得点となる適時打を放つと、6回には2ランを右中間スタンドにたたき込んだ。指揮官は「このところ非常にジレンマというかね、じたんだを踏みながらね、ベテランとはいえやってましたけど、非常に今日の価値ある2本、ヒット、ホームランでしたね。価値ありましたね」 前日にコンディション不良で途中交代した坂本勇には逆転2ランが飛び出した。 「万全ではないんですけどね、もう何て言うか、やっぱあれぐらい、プレッシャーのかかる場面でも自分のスイングができるというね、他の選手もあの姿というものに対してね、何か勉強になったというかね。プレッシャーがかかる場面でもあれぐらいの自分のスイングができるというのは、素晴らしかったと思いますね」 状態は試合前に確認。 「まあ、本人ができるという状況だったものですから、よし行こうと。今日に関しては3打席、あの場面でグッドジョブというところですね」 先発菅野は7回まで2失点で粘った。 原監督は「先制点を許した。2点目もホームランでというのは、本人の中ではこれ以上与えないぞというところはあったのではないでしょうかね」と言った。29日は広島は大瀬良が中5日で先発。 「もうこの時期にくるとどこのチームも必死にくるわけですから。当然ジャイアンツもその気持ちに負けない気持ちで戦っていきたいと思います」。

◆主将が打ったからには、エースもただでは終われない。巨人菅野智之投手(29)が、簡単にマウンドを譲らなかった。 4点リードの7回2死一、三塁。先制ソロを許した菊池涼を迎え自らを中心に輪ができた。球数は117球。宮本投手総合コーチの問いかけに「いけます」と答えた。低めのスライダーで三ゴロ。「リードした展開で粘れないことが多かった。乗り越えられたことは大きい」。7回2失点で11勝目を挙げた。 腰の違和感から復帰後はプレート位置を真ん中にしていた。投球時のひねりによる体への負担軽減を優先したが、2日DeNA戦から三塁側へ戻した。「何をとるか。1番いいボールは右の外角、左の内角のスライダー。持ち味を生かす部分もある」。8日の中日戦では、従来の三塁側から数センチ中心側へずらした。真ん中を踏んでいた相手先発の柳が深く掘った穴を避ける微調整。「日々ベストを尽くしていくだけ」と状態の良さが臨機応変な対応と好投につながっている。 5回2死二塁をしのいだ直後、坂本勇の「キリンビール」看板直撃逆転弾が飛び出した。「信じていました。勇人さんからビールをもらって、栄養つけて頑張ります!」。歓喜の乾杯まで、1ミリも気を緩めず突き進む。【桑原幹久】

◆主将の仕事だ。巨人坂本勇人内野手(30)が、看板直撃の特大弾で勝利に導いた。1点を追う5回1死一塁、広島野村の初球シュートをはじき返し、左翼席後方の「キリン一番搾り」に当てる逆転33号2ランを放った。 27日の試合では、コンディション不良で8回守備から途中交代。元気にスタメン出場し、豪快なスイングで不安を一掃した。優勝マジックは19。5年ぶりの歓喜へ豪快にカウントダウンを打ち鳴らした。右手でバットを持ちながら、仲間に向かってキャプテンがほえた。1点を追う5回1死一塁。坂本勇が「今年一番、完璧」と表現した大きな大きな放物線が、「キリンビール」の看板を直撃した。昨年9月29日の広島戦以来の看板弾。お立ち台では「また打てて、うれしいです」と笑みがこぼれたが、普段は感情を胸に秘める男があふれる闘志を示し、チームを鼓舞した。 前夜はチームが敗れた悔しさと自らへの怒りを抱えながら、帰路についた。コンディション不良で8回の守備から途中交代。「大事を取って」の判断だった。翌日の出場の可否を「明日、動いてから」と言いながら、試合後すぐに「初動負荷トレーニング」に直行。汗をしっかりかき、体のコンディションを整えた。 試合前。周囲から不安の目が向けられる中で外野をランニングし、キャッチボール、ノック、フリー打撃とフルメニューを消化した。練習後、状態を聞かれ発したひと言に意地が詰まっていた。「何年も経験がありますから」。 11年前、プロ2年目で巨人の正遊撃手を獲得した。若いころは「今日は無理かもしれません」と言った時もある。その時、トレーナーから「今、猛獣が襲ってきたら、どうする?」とふいに聞かれ「すぐに逃げます」と答えた。「その気持ちがあるならいける」と鼓舞されグラウンドに立ち、662試合連続試合出場を記録した。 ガムシャラに試合に出続けた20代前半に心と体を鍛え上げ、30歳を迎えた今はシーズンを戦い抜くために自らの体と向き合い、休養も選択肢に加えた。原監督は「万全ではないんですけどね。本人ができるという状況だったので、よし行こうと。あの場面でグッドジョブというところ」と評価した。坂本勇は「大丈夫なんで。(賞品の)ビールを飲みすぎないように。コンディションを気にしながら頑張りたいです」と笑わせた。巨人の鉄人が、5年ぶりの歓喜へチームを動かす。【久保賢吾】

◆広島が逆転負けを喫した。序盤に2本のソロで2点を先取するも、5回に先発野村が巨人打線につかまった。 首位巨人とのゲーム差は再び6・5。4連覇は厳しい状況となった。緒方孝市監督(50)の談話は以下の通り。 -先発野村投手が5回につかまった。坂本勇選手への1球が甘くなった 緒方監督 あれはそうでしょう。(直前適時打の)亀井のところもね。 -4回までは粘りながら無失点に抑えていた 緒方監督 走者を四球で出しながらね。3巡目に入って甘くなったところをひと振りでつかまえられた。 -菅野投手を相手にビッグイニングは痛かった 緒方監督 ああいう投手が相手なのでね。あそこの坂本、岡本の(1発での)追加点はダメージがあった。 -先制はした 緒方監督 その後(菅野に)粘り強く投げられた。 -痛い敗戦 緒方監督 また明日。厳しい戦いは前からだから、また明日。

◆主将の仕事だ。巨人坂本勇人内野手(30)が、看板直撃の特大弾で勝利に導いた。1点を追う5回1死一塁、広島野村の初球シュートをはじき返し、左翼席後方の「キリン一番搾り」に当てる逆転33号2ランを放った。坂本勇が最もこだわる記録が「全試合出場」だ。レギュラーを獲得した2年目に初めて達成。09年は腰痛で3試合欠場したが、10年から5年連続でクリアした。運動量の豊富な遊撃を守り、打線では中軸。心身の疲労は想像に難くないが、胸にはこんな思いがある。 坂本勇 今日しか来られない人がいるかもしれないじゃないですか。僕のプレーを楽しみにしてくれるファンの方がいるかもしれないですし、レギュラーで出させてもらえる以上、僕は試合に出たいです。 記憶の奥には小学生の時、地元兵庫の甲子園球場を訪れ、澄んだ目で見た景色が広がる。当時は友達と焼き鳥やお菓子を食べるのに夢中だったが、カクテル光線に照らされた選手の姿に「やっぱり、プロってすごいなと思った」。約20年前に憧れを抱いたプロの立場として、今は子供たちに夢を与える。【巨人担当 久保賢吾】

◆巨人・坂本勇人内野手(30)が28日、広島22回戦(東京ドーム)に「2番・遊撃」で先発出場。1点差に詰め寄ったあとの五回1死一塁から、左翼席上部の看板に直撃する特大の33号2ランを放った。  打った瞬間スタンドインを確信し、「完璧です!」と振り返る一発。相手の先発右腕・野村が投じた初球を捉え、8月17日の阪神戦(東京ドーム)以来、9試合ぶりのアーチとなった。  27日の同戦では、アクシデントのため八回の守備から交代。だが、この日は試合前練習からしっかりとメニューをこなし、準備を整えていた。

◆広島は首位巨人に手痛い逆転負け。再び6・5ゲーム差に開いた。  2-0の五回に野村がつかまった。1死二塁から亀井に適時打を許すと、続く坂本勇に真ん中に入った初球シュートを左中間スタンド上部の看板直撃の逆転2ラン。岡本にもシュートを中越えに運ばれ、この回限りで降板となり「先取点を取ってもらっていい形でつなぎたかったけど、申し訳ない」と肩を落とした。  四回まで丁寧にコースを突いて1安打に抑えていただけに、突然の乱調が悔やまれる。14日と同様に菅野に投げ負け、緒方監督は「ああいう投手が相手なのでね。坂本勇、岡本の(一発での)追加点はダメージがあった」と思い返した。 菊池涼(一回に先制の11号ソロ) 「芯に当たってくれた」 西川(三回に14号ソロ) 「たまたま当たった。いい反応で打つことができた」 広島・佐々岡投手コーチ(野村に) 「甘くなったところを打たれた。もうひと踏ん張りしてほしかった」

◆巨人の菅野は三回までにソロ本塁打2本を浴びたが、中盤以降は速球中心に立て直し、味方の逆転を呼び込んだ。7回を2点にまとめて自身3連勝の11勝目。「自分の中でも、チームにとっても大きい。粘り強く投げていれば、逆転してくれると思った」と納得の表情で振り返った。  6-2の七回、2死から連打で一、三塁のピンチを背負ったが、先制ソロの菊池涼を三ゴロに仕留めた。宮本投手総合コーチは「あそこを0点に抑えるあたり、エースの律義なところ」と称賛した。 亀井(調子を落としていたが、適時打の後には12号2ラン) 「一本出たことで気楽にというか、いい一発が久々に出た」 巨人・吉村打撃総合コーチ(五回に野村を攻略) 「要所でいいところに決められていたが、あの回は仕留めてくれた」

◆巨人・坂本勇がリーグトップタイの今季33号。先発打順別の本塁打は1番が5本、2番が27本、3番が1本。先発2番でシーズン27本は、2006年のヤクルト・リグスの37本、1980年の阪急・簑田浩二の30本に次ぎ、00年の日本ハム・小笠原道大と並ぶ歴代3位。

◆菅野が序盤に2発を浴びながらも立ち直り、123球を投げ7回2失点で11勝目を挙げた。一回に先制された菊池涼の本塁打はスライダーを狙い打たれたようにも見えたが、「狙っていても抑えるくらいの投球をしないと」。自身3連勝は今季2度目。「3連勝が大きな壁だった。自分にもチームにも大きかった」とうなずいた。

◆巨人・坂本勇人内野手(30)が28日、広島22回戦(東京ドーム)の五回に左翼席上部の看板を直撃する逆転の33号2ランを放ち、6-2で勝利。優勝へのマジックナンバーを「19」に減らした。前日27日に下半身の張りを訴え、途中交代した主将が2番打者として、2000年の日本ハム・小笠原道大に並ぶ、歴代3位のシーズン27本塁打をマーク。元気のなかった打線が、息を吹き返した。  スタンドをオレンジ色に染めたG党が総立ちとなった。1点を追う五回1死一塁。坂本勇が広島先発、野村の投じた141キロのシュートを振り抜いた。打った瞬間にスタンドインを確信。バットを持ったまま一塁側ベンチに向かって歓喜のポーズを決めた。  「今年一番、完璧なホームランだったんじゃないかと思います」  自画自賛の一撃だった。17日の阪神戦(東京ドーム)以来、9試合ぶりの一発。キリンビールの看板に直撃する特大弾で、賞金100万円とキリンビール1年分もゲット。「ビールを飲み過ぎないように。コンディションを気にしながら頑張りたい」といたずらっぽく笑った。  チームは前日27日まで2戦連続で零封負け。24日のDeNA戦(東京ドーム)で優勝へのマジックナンバー「20」を点灯させてから足踏みした。この日も敗れ、DeNAが勝てばマジックが消滅する可能性があった。だが、五回1死二塁から亀井の右前適時打で23イニングぶりに得点すると、坂本勇が逆転弾。2番打者としては今季27本目で尊敬する小笠原道大(現中日2軍監督)が2000年にマークした記録に並んだ。  前日の広島戦で下半身の張りを訴え、八回の守備から交代した。欠場の可能性もあったが、主将の責任感で強行出場を果たした。  5年ぶりのリーグVへ、チーム一丸の必要性を感じている。普段から若手野手と食事に出かけることが多いが、今季は開幕直後の広島遠征で桜井と大江の若手2投手を連れ出した。鉄板焼きに舌鼓を打ちながら、若い2人の思いに耳を傾けた。投手と野手の垣根を越え、グラウンド内外でチームをまとめている。  逆転勝利でマジックは19に減った。「きょうの勝ち方は勢いが付くと思う。なかなか勢いに乗れないことも続いているので、あした(29日)がすごく大事」と坂本勇。巨人史上最強の2番が頂点に到達するまでチームを引っ張る。 (赤尾裕希) 坂本勇の逆転2ランに巨人・原監督 「ああいう場面で、こういうチーム状況も含めて、しっかりと自信を持ったスイングができるというのは見事だと思いますね」

◆巨人にとって、勝つと負けるとでは、計り知れないほど大きな違いのある試合だった。負ければマジックナンバー消滅の可能性も...という状況で迎え、しかも先発はエース菅野。ただでさえ、落とせない。落とすわけにはいかない。ゲーム差以上にきつい心理状態で、臨んでいたはずだ。  まさに、ここ一番での強さ。菅野がソロ本塁打2本による失点で踏ん張ると、沈黙を続けていた打線が中盤、一気にたたみかけた。  特に、逆転2ランの坂本勇は、脱帽ものだ。野村の初球、真ん中に入ってきたシュート。五回1死一塁の場面で、併殺狙いにきた球が、甘くなった。不用意な1球といえなくもないが、けれんみなく振り抜き、一撃で仕留めるあたり、並大抵の集中力ではない。  決して体調はよくない中、遊撃、主軸、そしてキャプテンと、1人3役を張り続けている。存在感抜群の頼れる男のバットでひっくり返しただけに、なおさら、優勝への流れを引き寄せる結果になったと思う。 (サンケイスポーツ専属評論家)

◆菅野が序盤に2発を浴びながらも立ち直り、123球を投げ7回2失点で11勝目を挙げた。一回に先制された菊池涼の本塁打はスライダーを狙い打たれたようにも見えたが、「狙っていても抑えるくらいの投球をしないと」。自身3連勝は今季2度目。「3連勝が大きな壁だった。自分にもチームにも大きかった」とうなずいた。  元巨人監督の堀内恒夫氏(71)はブログで、「悪いなりに良く投げてくれた」と評価する一方で、「とはいえ俺としてはさ...今日みたいな変化球ばかりの菅野は観たくないけどねぇ。味方が点を取ってくれてからは少し菅野らしさが出てきたかな」と奮起を促した。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
66502 0.569
(↑0.004)
M19
(↑1)
25558
(+6)
468
(+2)
151
(+3)
68
(-)
0.259
(-)
3.690
(↑0.01)
2
(-)
DeNA
62563 0.525
(↑0.004)
5
(-)
22504
(+7)
497
(+6)
134
(+2)
37
(-)
0.246
(-)
3.810
(↑0.01)
3
(-)
広島
61583 0.513
(↓0.004)
6.5
(↓1)
21506
(+2)
503
(+6)
120
(+2)
68
(-)
0.253
(-)
3.610
(↓0.02)
4
(-)
阪神
55596 0.482
(↓0.005)
10
(↓1)
23444
(-)
493
(+1)
82
(-)
78
(-)
0.250
(-)
3.550
(↑0.02)
5
(-)
中日
53632 0.457
(↑0.005)
13
(-)
25456
(+1)
470
(-)
77
(+1)
59
(-)
0.263
(-)
3.900
(↑0.03)
6
(-)
ヤクルト
48712 0.403
(↓0.004)
19.5
(↓1)
22555
(+6)
619
(+7)
145
(+2)
50
(+3)
0.247
(-)
4.680
(↓0.01)