オリックス(★4対5☆)西武 =リーグ戦18回戦(2019.08.04)・京セラドーム大阪=
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西武
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ORIX
21000100041110
勝利投手:小川 龍也(1勝1敗1S)
(セーブ:増田 達至(3勝1敗16S))
敗戦投手:近藤 大亮(3勝5敗1S)

本塁打
【西武】秋山 翔吾(15号・1回表ソロ),山川 穂高(32号・3回表2ラン)

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◆西武が連敗を3で止めた。西武は2点を追う3回表、山川の2ランと岡田の適時打で3点を奪い逆転する。その後は同点を許すも、7回に秋山の適時打が飛び出し、再びリードを奪った。投げては、3番手・小川が今季初勝利。敗れたオリックスは、先発・竹安が誤算だった。

◆オリックスのスティーブン・モヤ外野手(28)が初回、同点打を放った。 1点を追ったこの回、1死二、三塁から西武先発・ニールのチェンジアップを捉え、右前に運んで三塁走者をホームに迎え入れた。 「初回にタイムリーを打つことができてよかったよ。これでバファローズ打線に火をつけることができたらうれしいね」 こう喜び、味方打線は2死満塁から小田の死球で2点目をもぎ取った。

◆西武山川穂高内野手が、32号特大アーチを放った。 2点を追う3回1死二塁。オリックス竹安のど真ん中の直球を、4階席の壁に直撃させる同点弾を放った。打った山川も打球の飛距離に驚きの表情。「打ててよかったです」と、どすこいパフォーマンスで盛り上げた。チームを勢いづけると、この回に岡田の適時二塁打で勝ち越しに成功。6試合ぶりとなる4番の一振りで形勢をひっくり返した。

◆2回表に一触即発の騒ぎが起こった。 この回先頭の西武岡田雅利捕手が死球を受け一塁へ。すると、一塁コーチの西武佐藤友亮外野守備走塁コーチと、オリックスベンチから出た高山郁夫投手コーチと鈴木郁洋バッテリーコーチが、至近距離でにらみ合い。三塁コーチの黒田哲史内野守備走塁コーチと、西武ベンチからダッシュで飛び出した阿部真宏打撃コーチが止めに入った。しかし、その間を、一塁ベンチからメガネを外しながら激しいけんまくのオリックス西村徳文監督が割って入った。 両軍入り乱れる中、西武辻発彦監督らが西村監督を止め、乱闘寸前の騒ぎに京セラドームは一時騒然。試合も1回から打ち合いの展開とあってか、ヒートアップした。

◆3勝目を目指したオリックス竹安大和投手(24)が、3回4失点でマウンドを降りた。初回、西武の先頭打者、秋山にいきなり被弾。 味方が初回に2点、2回にも1点を奪うも、3回に西武山川に特大の32号同点2ランを浴び、2死から連打を浴びて3-4と勝ち越された。竹安は「きょうはストライクを取ることで精いっぱいになってしまいました。高低かコース、どちらかを頑張らなければいけなかったのですが、ボールを操れませんでしたし、打者との勝負ができていませんでした」と猛省した。

◆オリックスは西武戦2年ぶりの同一カード3連勝を逃した。先発竹安が3回で2発を浴び、4失点で降板。 追いついた直後の7回に近藤が先頭山田を歩かせ、秋山に決勝打を浴びた。山田は2球で追い込んでからの四球。西村監督は「(四球の)内容を見ればもったいなかった。でももっと点を取らないと」と再三逃した好機を悔やんだ。2回には岡田に当てた死球を巡り、両軍が一触即発状態に。後味の悪い敗戦になった。

◆西武秋山翔吾外野手(31)が、記憶のための記録を伸ばした。初回に史上10位タイとなる21本目の先頭打者本塁打で先制点をたたき出すと、同点の7回には快足を披露し勝ち越しの適時三塁打を放った。9回の守備では好捕球。 山賊打線のリードオフマンが走攻守に活躍し、チームは連敗を3でストップ。首位ソフトバンクとのゲーム差を5に縮めた。好感触の余韻は確かに残っていた。秋山は初回、2球目を右翼スタンドに先頭打者本塁打を放った。3連敗のチームが息を吹き返す1発。前日、苦しめられたオリックス山本から9回に完封阻止のきっかけの二塁打を打っていた。その打席、初球フォークを見送った。「あれを見逃せたということは見えているということ。少し打てるような感じになってきた」。手応えは一夜明けても残っていた。 山賊打線が誇るリードオフマンの真骨頂は、1点を追う7回無死一塁の場面だった。カウント3-2から外角への直球に振り負けないスイングで左中間を割る。「フルカウントだったから三振だけはしないようにした結果」。三塁を陥れ、これがV打。1点リードの9回の守備では吉田正の詰まった打球に猛ダッシュ。滑り込み、好捕を見せた。 走攻守3拍子そろった秋山が、また記録に名を連ねた。21本の先頭打者弾は野村謙二郎に並び史上10位に浮上。15年のプロ野球最多安打記録を筆頭に、歴代3位の695試合連続フルイニング出場も続ける。「記録を残すことで、振り返ったときに名前が残る。いつか野球をやめて、塗り替えられたとしても、必然的に記憶によみがえる。そういう意味でどんな記録でも大事にしたいんです」。記憶のための記録をモチベーションにしている。 けが人続出の苦境。それでも首位ソフトバンクとの差を5ゲームに縮めた。「若い選手にはチャンス。1個勝つのが大変だけど、それをクリアしたときシーズン終盤で、チーム力が上がった状態で戦える」。そのために、屋台骨を支える大黒柱であり続ける。【栗田成芳】

◆西武岡田雅利捕手(30)が、オリックス18回戦(京セラドーム大阪)で左手を痛め途中交代した。 6回の守備、本塁クロスプレーの際に痛めた。ベンチに退き、試合中に府内の病院へ直行した。この試合、岡田は初回オリックス小田の打席で、ファウルチップが股間直撃。さらに2回の打席では右腰に死球を受けていた。3回には一時勝ち越しとなる右翼線適時打を放っており、三重苦に耐えながら勝利に貢献も、不安を抱える形となり、辻監督は「ちょっと心配」と話していた。

◆西武の4番山川穂高内野手が一時同点となる特大32号2ランを放った。2点を追う3回1死二塁で、京セラドームの4階席の壁に推定130メートルオーバーの特大弾をぶち当てた。 打った本人も「まさかあそこまで飛ぶとは」と目を丸くした。6試合ぶりの1発で、本塁打王争いでも2位以下を突き放した。99試合目で46本ペースと、50本もまだ現実的な目標。「残り試合も少ない。前半戦と違って引きずる時間もないので、1打席ごとに切り替えていきたい」と力強く話した。

◆西武秋山翔吾外野手が今季5本目、通算では21本目の初回先頭打者本塁打。先頭打者本塁打の最多記録は福本(阪急)の43本で、21本は野村(広島)に並び歴代10位に入った。 シーズン5本は昨年に続いて2度目で、2年以上続けて先頭打者本塁打を5本以上打ったのは、79~80、83~85年真弓(阪神)85~86年石毛(西武)02~03年松井(西武)03~04年今岡(阪神)に次いで5人、6度目。

◆オリックスは5試合連続となる2桁、11安打を放ちながら、好機で攻めきれなかった。   1点を追う一回は2番西野からの3連打などで逆転し、二回も主砲の吉田正の適時打で追加。3-4とされたが、六回は2死二塁から西野の適時打で同点とした。さらに2死二塁と畳み掛けたいところで吉田正が二ゴロに倒れた。直後の七回に4-5とされただけに、西村監督は「1点でも勝ち越さないといけなかった」と悔やんだ。

◆西武の山川が特大の一発を放った。1-3の三回1死二塁で竹安の低めへの速球を豪快にすくい上げると、強烈な打球は左翼席最上段まで達した。圧倒的なパワーを見せつける32号2ランに「打った瞬間に本塁打と思った。あそこまで飛ぶのはなかなかない」と驚きの様子だった。  辻監督は「いいところで貴重な本塁打だった」とたたえた。連敗ストップに貢献した4番打者は「もう少し確率よく、連発できたらいいけど、とりあえず勝ちにつながって良かった」と安堵した。

◆西武の岡田が六回の捕手の守りで、本塁でのクロスプレーの際に走者と交錯して左手親指を痛め、交代して試合中に病院に向かった。秋元バッテリーコーチは「かなり痛がっていた」と心配そうに話した。  1軍に登録されている捕手は岡田と森の2人。この日は森が指名打者で出場していたため、急きょ指名打者を解除して戦った。

◆5試合連続の2桁、11安打を放ちながら、3連勝を逃した。1点を追う六回2死二塁から西野の適時打で同点としたが、投手陣が踏ん張れず...。西村監督は「われわれは勝とうという気持ちでやっている」と悔しさをにじませた。二回には竹安が岡田に与えた死球を巡って、西武のコーチ陣と一触即発に...。指揮官は「何もいうことはないですよ」と口を閉ざした。 先発して3回4失点で降板したオリックス・竹安 「狙ったところに投げられず、修正も全然効かなかった」

◆2点を追う三回1死二塁で山川が、左翼5階席最上段に運ぶ特大の32号2ランを放った。「打った瞬間、ホームランだと思った。あそこまで飛ぶのはなかなかない」と手応え十分の一発でシーズン46発ペース。目標の50発に向け、「もう少し、確率よく連発できたらいい」とペースアップを誓った。

◆正念場のチームを救った。西武の主将・秋山翔吾外野手(31)が2安打2打点。チームの連敗を3で止めた。  「同じチームに3つ負けると、次に変に意識する。負けていた分だけ、勝ちたい気持ちが強かった」  4-4の七回無死一塁で、近藤の143キロの外角直球を左中間へはじき返す、決勝の適時三塁打。一回先頭では右翼席に15号ソロを放った。「スタンドまで行くとは思わなかった」と驚く一発は通算21本目の先頭打者弾。広島・野村謙二郎と並ぶ歴代10位となり、「記録が伸びることで、先輩たちの名前が出てくるのはうれしい」と、少しだけ頬を緩めた。  受難の8月初勝利だ。チームは月が変わり、主力に連日故障者が出る緊急事態となっている。1日のソフトバンク戦では、リーグトップの32盗塁をマークしている金子侑が右膝に死球を受け、右大腿骨骨挫傷で登録抹消。正遊撃手の源田は2日に左太もも裏に張りを感じ、今カードを欠場。さらに3日には中村も右足甲の痛みを訴えた。この日は、捕手の岡田が六回のクロスプレーで左手親指を負傷。急きょDHを解除して森が守備に就くなど、ドタバタ感は拭えなかった。  その中で鉄人・秋山は先頭弾&決勝打。「毎年の目標。技術、体力、信頼がないといけない」と話す連続フルイニング出場は695試合(史上3位)まで伸びた。「チーム状態として、一つ勝つのは大変。若手にとってはチャンスだし、これがクリアできればチーム力が上がって戦えるかもしれない」と秋山。シーズン残り44試合も、先頭に立って走り続ける。 (花里雄太) 3連敗を阻止した西武・辻監督 「とにかく勝ててよかった」

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
55434 0.561
(↓0.006)
-
(-)
41425
(+3)
393
(+4)
137
(+1)
85
(-)
0.250
(-)
3.510
(↓0.01)
2
(-)
日本ハム
52454 0.536
(↑0.005)
2.5
(↑1)
42430
(+4)
408
(+3)
70
(-)
41
(-)
0.255
(↑0.001)
3.760
(↑0.01)
3
(-)
楽天
49473 0.510
(↓0.006)
5
(-)
44424
(+2)
411
(+11)
99
(-)
37
(+1)
0.250
(↓0.001)
3.930
(↓0.08)
4
(-)
西武
50481 0.510
(↑0.005)
5
(↑1)
44513
(+5)
488
(+4)
113
(+2)
103
(-)
0.258
(-)
4.400
(-)
5
(-)
ロッテ
47493 0.490
(↑0.006)
7
(↑1)
44452
(+11)
436
(+2)
120
(+2)
63
(-)
0.248
(↑0.001)
4.030
(↑0.03)
6
(-)
ORIX
43525 0.453
(↓0.004)
10.5
(-)
43360
(+4)
441
(+5)
67
(-)
93
(+2)
0.237
(↑0.001
3.990
(↓0.01)