阪神(★1対3☆)DeNA =リーグ戦17回戦(2019.07.24)・阪神甲子園球場=
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DeNA
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阪神
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勝利投手:濵口 遥大(5勝3敗0S)
(セーブ:山﨑 康晃(1勝1敗21S))
敗戦投手:青柳 晃洋(5勝6敗0S)

本塁打
【DeNA】ロペス(23号・4回表2ラン)
【阪神】北條 史也(2号・5回裏ソロ)

  DAZN
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◆DeNAは4回表、ロペスの2ランで先制する。2-1で迎えた9回には、2死一三塁から柴田の適時打が飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・濱口が7回1失点の好投で今季5勝目。敗れた阪神は、打線が相手を上回る7安打を放つも、つながりを欠いた。

◆阪神原口文仁捕手(27)が今季初めて「6番捕手」で先発出場した。捕手での先発出場は、昨年7月27日ヤクルト戦(神宮)以来、362日ぶり。 3回にDeNAの二盗を阻止した。1死から神里に中前打を許し、1死一塁。続く打者・大和の1ストライクからの2球目に神里が二塁に走ったが、原口が落ち着いて二塁カバーの遊撃・北條に送球し、俊足ランナーの足を止めた。 昨年末に大腸がんと診断された原口は、手術、リハビリを経て、今年6月上旬に1軍復帰。「マイナビオールスターゲーム2019」のにもプラスワン投票で選出され、2戦連発の活躍を見せていた。

◆阪神北條史也内野手(24)が5回、反撃の2号ソロを左翼スタンドにたたき込んだ。 1死無走者で、カウント3ボール1ストライクからの直球を捉えた。「劣勢だったので、どんな形でも塁に出るという気持ちでした。その結果がホームランになってよかったです」。6月8日の交流戦・日本ハム戦(甲子園)で堀から打って以来の本塁打だった。 母校の八戸学院光星(青森)が2年連続の甲子園出場を決めた前日は、ベンチスタート。延長10回2死三塁のサヨナラ機で代打に起用されたが、遊ゴロに倒れていた。2試合ぶりのスタメンのこの日は、反撃の口火を切るソロを放った。「ここから逆転できるように頑張ります」と試合後半に目を向けた。

◆両先発がまずまずの立ち上がり。阪神青柳は3回を2安打無失点。DeNA浜口は3回を3安打無失点に抑えた。 0-0で迎えた4回、DeNAはソトの二塁打に続いてロペスの23号2ランで先制。阪神は5回、北條の2号ソロで1点を返した。 DeNAは9回、柴田の適時打で1点追加。最後は山崎が締めて逃げ切り、引き分けをはさんで4連勝。阪神は連勝が2で止まった。 DeNA浜口は5勝目、阪神青柳は6敗目。

◆阪神先発の青柳晃洋投手が7回2失点と力投も、1球に泣いた。 4回1死二塁でロペスに、フルカウントからの7球目スライダーを決勝2ランにされた。「あの場面は原口さんと話して、次の打者で勝負ということも考えていましたが、ぼくがボール球を投げきることができなかった。失投、ぼくの技術不足です」と悔やんだ。筒香を2打数無安打と沈黙させるなど左打者を抑え、好投を続けただけに、悔しい1球になった。

◆阪神原口文仁捕手が捕手で今季初先発し、青柳の力投を支えた。16年6月1日楽天戦で青柳がプロ初勝利を挙げたときの女房役。 この日も持ち味を引き出して7回4安打7奪三振2失点につなげ、3回1死一塁では一塁走者・神里の二盗を阻止。それだけに4回1死二塁からのロペスの決勝被弾を「意思の疎通ができていなかった。ぼくのミスです。もっと声やジェスチャーで伝えなければいけなかった」と、悔しがった。

◆阪神岩崎優投手は5月1日以来の連投で1失点した。 1-2の9回に3番手で登板し、先頭の筒香に左前打を許し、陽川の失策が絡んでいきなり無死三塁。ソトとロペスをともに内野フライに打ち取る粘りを見せたが、宮崎を申告敬遠した後、柴田に外角カットボールを拾われ、中前適時打を浴びた。「何とか防ぎたかった。最後は失投です」。最終回の攻撃へいい流れを呼び込めず反省だった。

◆DeNA4番ホセ・ロペス内野手が決勝の23号2ランを放った。4回1死二塁で青柳のスライダーをたたくと、打球は高い弧を描いて左翼フェンスギリギリでスタンドに飛び込んだ。 「完璧に捉えることができたけど、上がり過ぎたので、スタンドまで届いてくれと思いながら走った」。今季阪神戦は6勝目(10敗1分け)。ラミレス監督は「序盤は阪神相手に苦しんだが、最近もり返している」と喜んだ。

◆土壇場の逆転劇を期待するスタンドからため息が漏れた。1-2と1点を追う9回守備。先頭筒香が放った打球がレフト前にはずむ。左翼手陽川が腰を落として捕球体勢に入ったが、まさかのトンネル。ボールがコロコロと転がる間に筒香は三塁に到達した。その後、左腕岩崎は2死までこぎ着けたが、2死一、三塁から柴田に中前適時打を浴び、痛すぎる3点目がスコアボードに刻まれた。 「結果、球際というか、今日はそういうところにウチの甘さっていうのが出た。2アウトで打たれた最後の1点も大きい。こういう試合は俺らは取らないといけないんだけど。そこは課題と成長していかないといけないところ」。試合後、矢野監督の表情には接戦を勝ちきれなかったもどかしさがにじみ出た。 力投の先発青柳を見殺しにした。苦手にしているDeNA浜口に三振ゲッツーを含む3併殺。ヒットは出ても打線がつながらない。見せ場は5回の北條が放ったソロアーチだけだった。天敵左腕に7回1失点と抑え込まれ、これで浜口の甲子園での通算成績は4勝0敗、防御率1・49。黄色に染まる本拠地で攻略できない。 近畿地方の梅雨明けが発表された日だったが、甲子園は「じめじめ」のまま。チームは借金4を抱えた。リーグ4位と順位に変動はないが、肉薄していた3位広島とは1・5ゲーム差に。このままズルズルいくわけにはいかない。【桝井聡】

◆DeNAの先発、浜口遥大投手(24)がまた甲子園で好投した。失点は北條のソロによる1点だけ。 7回115球を投げ6安打1失点、3三振2四球で今季5勝目(3敗)をマークした。これで同球場ではプロ入り後6試合に登板し、無傷の4勝目となった。 甲子園での好成績については「本当にたまたま」というが、相手ファンの歓声、この日は阪神先発青柳の投球が闘争心に火を付けた。「青柳さんがすごく良かったので、それに引っ張られて。何とか負けないようにと投げました」。 青柳のテンポが良く、逆に自分が間延びすれば攻撃陣のリズムにつながらない。そう考えて意識的にテンポアップして投げた場面もあったという。「(不調だった序盤戦と)球速はそんなに変わらないですけど、自分の感覚ではすごく良い真っすぐをうまく両コーナーに投げきれている。だから変化球も効果的に決まる」。6回1死一、二塁のピンチにマルテを内角スライダーで投ゴロ併殺に仕留めると、雄たけびを上げた。 チームは4月16日以来となる貯金2。延長12回引き分けとなった前日23日に救援陣を7人つぎ込んだラミレス監督は浜口について「試合前に『7回まで投げてくれれば』と言ったが、期待に応えてくれた。素晴らしかった」。蒸し暑さもなんのその。今後も粘り強く投げ抜くと誓った浜口は「今年はこれでいこうかな。なんとなく」とトレードマークの長髪を触りながら笑った。【千葉修宏】

◆阪神の原口文仁捕手(27)が24日のDeNA戦(甲子園)で「6番・捕手」で先発マスク。捕手での先発は約1年ぶりだったが、三回には二盗を阻止して強肩を披露した。  0-0の三回1死、神里に中前打。今季15盗塁を記録している俊足を塁に出すと、次打者・大和の2球目にスタート。送球こそショートバウンドになったものの、きっちりとベースラインに投げ込み、二盗を阻止した。  原口の先発マスクは昨年7月27日のヤクルト戦(神宮)以来、363日ぶり。

◆阪神の青柳晃洋投手(25)が24日のDeNA戦(甲子園)で先発し、四回に先制を許した。  三回を終え3三振を奪うなど好投していたが、四回1死からソトに左翼線二塁打。続くロペスが変化球をすくい上げると打球は高々と舞い上がり、浜風にも乗って左翼席最前列に着弾した。これが23号2ラン。右打者を得意とする青柳だが、試合前の時点でロペスには今季6打数3安打という相性だった。  青柳は6月12日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で5勝目を挙げて以降、3試合連続で勝ち星から遠ざかっている。

◆阪神・北條史也内野手(24)が24日のDeNA戦に「8番・遊撃」で先発。2点を追う五回に反撃の2号ソロをたたき込み、試合の流れを手繰り寄せた。  DeNAの先発・浜口の前に、毎回安打を放つも四回を終えて無得点。併殺や三振ゲッツーも絡むなどして、二塁すら踏めずにいた。迎えた五回1死、北條が打席に立つと138キロ直球を振り抜いた。  北條の本塁打は6月8日の日本ハム戦(甲子園)以来。

◆阪神-DeNA戦(甲子園)が24日、甲子園球場で行われ、阪神が1点を追う六回に好機を作ったが、同点に追いつくことはできなかった。  1死から糸井が四球、大山の右前打で1死一、二塁。ここでこの日、2安打を放っているマルテが打席に立った。フルカウントから迎えた6球目、内角のカットボールに詰まった打球は弱々しく投前へ。1-4-3の併殺で、同点機を逃した。  これで阪神の併殺打は2つ目。二回無死一塁では原口が三ゴロ併殺に倒れていた。

◆阪神・青柳晃洋投手(25)が24日のDeNA戦(甲子園)で先発し、7回2失点で降板。好投するも、白星をつかむことはできなかった。  三回を終え3三振を奪う抜群の立ち上がり。四回1死二塁、ロペスに左翼席最前列に先制2ランを浴びるも、粘った。五回以降は無安打。六回1死一塁ではロペスを三ゴロ併殺に仕留めるなど、持ち味の打たせてとる投球を披露した。  七回を投げて93球。八回のマウンドにも一度は立つが、DeNAベンチが代打・乙坂を告げたところで矢野監督が交代を告げた。2番手・島本にバトンを託した。  青柳は6月12日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で5勝目を挙げて以降、白星から遠ざかっていた。ここ3試合は5回持たずに降板していたが、この日は粘りを見せ、試合を作った。

◆阪神は24日、甲子園でDeNAに1-3で敗戦。連勝は2で止まり、借金は4となった。  先発の青柳は四回にロペスに先制の23号2ランを浴びたが、7回2失点と好投。ただ、打線が浜口の前に7回1得点と沈黙。五回に北條が2号ソロを放っただけだった。  矢野監督は試合後、三振ゲッツーを含めて3併殺の攻撃陣に「結果、球際というか、陽川(九回の失策)もどうなったかこっち(ベンチ)から見えないんだけど。そういう球際。ゲッツーも含めてね。今日はそういうところにうちの甘さっていうのが出た」と話した。  「逆に言うと2アウトでタイムリー打たれたっていう最後(九回)の1点も大きいし。こういう試合を俺らは取らないといけないんだけど。そこは課題と成長していかないといけないところ」  また、今季初めて捕手としてスタメン起用した原口については「あいつ自身がキャッチャーやりたいといってキャッチャーやってるし。いつもキャッチャーとしての準備十分やってるので。キャッチャーとして消してるわけでもなんでもないので、俺の判断で必要だなと思うときはもちろん、原口キャッチャーというのはある」と説明した。

◆過去3試合連続で5回を持たなかった阪神の青柳が7回2失点と試合をつくった。それでも援護がなく負け数先行となる6敗目。「ここ3戦、迷惑を掛けていた。七回まで投げられたのは良かったが、負けているので」と笑顔はなかった。  0-0の四回に1死からソトに二塁打を打たれ、ロペスにフルカウントからのスライダーを左翼席に運ばれた。一塁は空いており「ボール球を投げ切れなかった。失投だし、技術不足」と反省を口にした。 阪神・福原投手コーチ(青柳に) 「左打者が課題だったが、しっかり投げられていた」

◆DeNAの柴田が途中出場から存在感を示した。2-1の九回無死三塁の絶好機からソトとロペスが倒れ、宮崎が勝負を避けられて回った打席。岩崎のスライダーを中前にはじき返し、貴重な追加点をもぎ取った。  二塁の守備固めで起用されての快打に「敬遠も予想していた。気負って自分を追い詰めることなく打席に立てた」と胸を張った。 DeNA・三浦投手コーチ(浜口に) 「ストライクゾーン内の直球に力強さが戻ってきた」

◆阪神は北條が0-2の五回、唯一の得点となるソロ本塁打を放った。サウスポー浜口の138キロを左翼席へ運び「劣勢だったので、どんな形でも塁に出るという気持ちだった。その結果がホームランになって良かった」と振り返った。  遊撃では同学年で左打ちのルーキー木浪の先発起用が多く、前日23日にはベテラン鳥谷が美技を見せた。持ち前の打力でアピールしたい北條は「自分が出た時に自分のプレーをしっかりして、勝つために頑張りたい」と意気込んだ。

◆ピコピコピコピコ...ゲゲーッ、また今年も「ウル虎の夏」に危険を知らせるカラータイマー(ウルトラマンが3分間しか戦えない合図)が鳴っとるやないかー(涙)。  なんでやねん。今季も前半戦に10勝4敗1分けとカモにしたDeNAに、なんで負けるわけ? 代打の神様・原口はなんでスタメンで使うとヒットが出ないんじゃー?!  「なに? 原口が、ブツブツブツ...」  「出たー! 俺の知り合いで、草野球でキャッチャーを70年やっている自称生涯一捕手のノムさんが来たよ~」  「ブツブツブツ...四回にロペスに打たれた2ランはリードミスやでェ!! 一発を浴びるまでの6球中3球がコントロールミスの真ん中付近やろ。それがファウルになったのは、幸運だっただけや! つまりプロの投手がそこまで投げミスをするっちゅうのは、その時点でロペスに対して何かが狂っとる! それを強引に勝負にいったら案の定、甘く入って2ラン。一塁が空いていることを考えたら、『逃げるが勝ち』もこれまた勝負や!! その考えができたら、原口はスタメンでも打てるわ。ブツブツブツ...」

◆え? いまの、誰? ソラーテに続く新しい助っ人が来たのか?  トラ番織原祥平は、目の前を通ってグラウンドに出ていく選手が誰なのか一瞬わからず、"二度見"してしまったらしい。ガルシアが、おなじみの真っ赤なモヒカンヘアを丸刈りにしていました。  「自分でバリカンで刈ったそうです。たしかに、頭頂部には赤い髪の毛がちょっとだけ残っていました。でも、サイドにはきれいに3本ラインの刈り込みがしてあるんですよ。自分であんなふうにできるなんて。上手ですねえ」  ガルシアは、前日23日のDeNA戦で六回まで1安打無失点と好投しながら、七回に大きく崩れて勝てなかったことを反省しての心機一転だと説明したそうです。  不本意な投球だった翌日だから機嫌が悪いんじゃないだろうか、と心配しながら「ダメもとで」質問したそうですが、意外にも本人はニコニコ。織原は、その表情に"決意"を感じとっていました。  「ガルシア選手は、赤が自分のラッキーカラーだと言って、スパイクもグラブにも全部赤い色が入っています。こだわっていたその赤い髪の毛を丸刈りにしたんですから、本当に心機一転ということなんでしょう。ソラーテ選手の加入で、やっぱり危機感があるんだろうなと思います」  外国人選手の1軍枠は4で、現在は先発のガルシアと中継ぎのジョンソンと抑えのドリス、そして一塁手のマルテ。ソラーテが昇格してくれば、4人のうちの誰かが外れることになります。「次の先発では、ものすごく気合が入ったピッチングをしてくれると思います」。織原は自分も一緒に丸刈りしそうな口調でした。  ガルシアに"決意の丸刈り"をさせたソラーテはこの日、鳴尾浜でのBCリーグ、富山・福井選抜チームとの練習試合で初実戦。こちらは新里公章が取材しました。  「鳴尾浜は満員です。夏休みだから子どものファンも多くて、『ソラーテぇ~』とかわいい声援がとんでいました。みんな期待しているんだと思います」  結果は、新里が1面の原稿にまとめた通り、1死で三塁に走者を置いた場面で、打点をあげる内野ゴロと犠牲フライ。きっちりと得点につなげる実戦的な打撃に、対戦した相手投手も「コンパクトに振ってくる」と口をそろえていたそうです。  「四回に右犠飛を打った相手のブラソバン投手は、鳴尾浜球場のスピードガンで154キロ出ていました。パドレスの2Aで、ソラーテ選手と一緒にプレーしたことがあるそうです。『NPBでも素晴らしい仕事をしてほしい。がんばってほしい』とエールを送っていました」  154キロ!? まだ25歳!? 獲得したらええやん!! って、そしたらまた枠が足りなくなるか。でも、名前は覚えとこ。  それはそうと、なんとかなりませんか、1軍の打線。この日も北條のソロ本塁打だけとは...。  鳴尾浜で応援していた子どもと同じセリフを叫びたくなりました。  ソラーテぇ、ソラーテぇ、そら打て~!!

◆昨年7月27日のヤクルト戦(神宮)以来、363日ぶりに先発マスクをかぶった原口は攻守両面で反省しきりだった。四回にロペスに2ランを許した場面は「(投手と)意思疎通できていなかった。僕のミスです」。打撃では、四回1死一塁で浜口の高めの変化球に空振り三振し、一走も盗塁死。2三振に終わり「きょうのようなもったいないバッティングをしていると出るチャンスもなくなる。結果を出せるように練習から意識してやっていきたい」と前を向いた。

◆青柳は7回4安打2失点も今季6敗目。四回のロペスへの1球を悔やんだ。「ボール球を投げきれなかった。僕の技術不足、失投でした」。1死二塁から甘く入ったスライダーを左翼スタンドへ運ばれた。これが決勝点となり「7回を投げることができたのはよかったけど、試合に負けているので」と反省した。6月12日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)以来、登板4試合白星なしとなった。

◆--青柳は最近とは見違える内容に見えた  「全体的にはナイスピッチングやったと思うし、しっかり攻めきるとかゴロを打たせるとか、そういうのはよくできていたかなと思うけど」  --原口は捕手でのスタメン起用は温めていた  「キャッチャーとして消してるわけでもなんでもないので、俺の判断で必要だなと思うときはもちろん原口キャッチャーというのはあるから使ってる」  --ソラーテの試合を生で視察した印象  「練習との差があるわけではないし。逆にやっていないポジションでやってもらって、どうかなというのを見たかったので」  --外国人のショートは珍しい  「それはいろいろオプションの中であり得るし、あり得るからやらしているわけで。それは俺らの考えるところ。どうするかはそのとき、そのときというか考えます」  -昇格時期は  「それはちょっとまだわからんわ」

◆守備固めでの起用が多い柴田が、打撃でアピールした。2-1の九回2死一、三塁で中前適時打を放ち、貴重な追加点を奪った。「(前打者の)宮崎さんの敬遠は予測していた。自分で追い詰めることもなく、やるべきことをやろうと思って結果がついてきた」。無死三塁からソトとロペスが内野フライに倒れて好機がしぼみかけていただけに、ムードを一変させる一打となった。

◆遊撃は俺だ! 阪神・北條史也内野手(24)が五回に2号ソロを放ち、DeNA相手に一矢報いた。ベテラン鳥谷が前日に攻守で存在感を見せ、2軍戦では新外国人のソラーテが遊撃で先発出場。わずか1得点で連勝も2で止まったが、遊撃争いが激化する中で打棒でアピールだ。  グラウンドに立っていられる時間の全てが、アピールだった。ライバルが増える中、託された「遊撃」。チームのために架けたアーチこそ、北條の意地だった。笑顔なき反撃の2号ソロを突き刺し、執念をみせた。  「0点だったので、流れ的にもよくなかった。(流れを)変えたいなと、何とか出塁という気持ちでした」  好左腕・浜口を攻略するため「8番・遊撃」で先発。打線は四回まで毎回安打を放つも、二塁を踏めず。攻めきれない流れの中、五回1死、打席に立った。「真っすぐ狙いで」138キロ直球を振り抜くと、白球は左翼席に着弾。6月8日の日本ハム戦(甲子園)以来45打席ぶりのアーチで、チーム唯一の得点を生み出した。  前日23日には鳥谷が「7番・遊撃」で100日ぶりにスタメン。2安打に美技と攻守でハッスルした。この日はD3位・木浪がベンチから外れ、2軍の練習試合では新外国人のソラーテが「3番・遊撃」で出場した。激しくなる競争に矢野監督も「競争の中で、みんながそういう風に結果出していってくれるというのは理想。あの1点でなんとかいけるというムードは作ってくれたので」とうなずいた。就任以降、強調してきた競争はまだまだ続き、もっと虎を熱くしていく。  母校の吉報を力に変えた。前日23日、八戸学院光星高が青森大会決勝を制し、令和最初の甲子園への切符を勝ち取った。毎年のようにオフに足を運んできた母校には「最近は行けていない」というが、春の選抜大会を決めた後輩たちにはアップシューズを部員全員分となる60足をプレゼント。入場行進でも履いてくれた。夏の甲子園で4本のアーチを架けたあの3年夏から、7年-。今は「虎の北條」として、戦う背中を力強くみせている。  「競争というか、自分が出たときに自分のプレーをしっかりして。出たときにしっかり勝てるように。勝つために何をすべきか考えていきたい」  連勝は止まったが、競争は終わらない。手に入れたい遊撃の座に向かって進んでいく。(竹村岳)

◆また接戦を落とした。3併殺であと1本が出ず、得点はソロ本塁打だけ。1点ビハインドの九回にはまたしても失策が失点につながった。今季の典型的な負けパターンにはまった矢野監督が、ため息を交じらせた。  「結果、球際というか、陽川(の失策)も俺はどうなったかこっちから見えないんだけど。そういう球際、ゲッツーも含めてね。今日はそういうところにウチの甘さっていうのが出た」  1点ビハインドで突入した最終回。まさかの守備で反撃ムードがしぼんだ。先頭・筒香の左前打を陽川がまさかのトンネル。無死三塁の窮地となった。この回から登板した岩崎はなんとか2死を奪ったものの、柴田に中前適時打を許して2点差に広げられた。12球団ワースト74個目の失策は重くのしかかる。その裏の攻撃では先頭の糸井が左翼線二塁打を放ち期待を抱かせながら、後が続かず敗れ去った。  将の試行錯誤がなかなか結果に結びつかない。原口に今季初めて先発マスクを託し、3試合連続で5回もたずに降板していた青柳とタッグを組ませた。7回4安打2失点と確かに好投したが、1被弾が黒星に直結。「ナイスピッチングなんだけど...ってどうしてもついちゃう」とがっくり。原口はバットでは3打数無安打2三振1併殺とふるわず、左投手対策で先発させた陽川も2打数無安打。散発7安打と打線はつながらなかった。  「こういう試合を俺らは取らないといけないんだけど。そこは課題と成長していかないといけないところ」  引き分けを挟んでの連勝が2で止まり、借金4で3位広島に1・5ゲーム差に離された。この閉塞感をぶち破るのは、新助っ人ソラーテしかないのか。(大石豊佳) 九回、痛恨の後逸をした阪神・陽川 「特に(コメントは)何もないです」

◆セ・リーグ2位のDeNAは24日、阪神17回戦(甲子園)に3-1で競り勝ち、1分けを挟んで今季最多タイの4連勝を飾った。先発の浜口遥大(はるひろ)投手(24)が7回1失点で5勝目(3敗)をマーク。プロ入り後、甲子園では6試合で4勝1ホールドと相性の良さを発揮した。チームは4月16日以来の貯金2。首位・巨人とのゲーム差を6・5に縮めた。  トレードマークの長髪をなびかせ、浜口が甲子園で力投。7回1失点で5勝目を挙げた。  「きのうのブルペンから調子がよくて、直球を両コーナーに投げ分けられたし、チェンジアップもよかった」  六回までは毎回、安打を許したが、要所を締めた。二回無死一塁で原口を三ゴロ併殺打に打ち取り、六回には、この打席まで2安打のマルテを投ゴロ併殺打に仕留めた。  佐賀・三養基(みやき)高では3年春の県8強が最高成績。無縁だった甲子園で無類の強さを誇る。2017年のプロ入り以降、6戦で4勝0敗、1ホールド。今年4月10日には初完封を聖地で決めた。  和歌山県出身の父・顕人さんの影響でアマチュア時代は虎党。この3連戦は「ウル虎の夏」と題して開催され、阪神ファンも選手と同じ黄色のユニホームを着用。4万5549人が詰めかけたスタンドは、いつも以上に黄色く染まった。それでも「色もすごかったし、声援も大きくてやりにくいかと思ったけど、意識せずに投げられた」と笑顔。完全アウェーの雰囲気に飲み込まれることもなかった。  浜口はヘアバンドを着用して球場入り。気迫の投球でチームに4月16日以来の貯金2をもたらした。ラミレス監督も「すばらしい。期待通りの投球だった」とたたえた。  伸びた襟足に「今年はこれでいこうかと思っています」と浜口。今季最多タイの4連勝(1分けを挟む)で、最大10・5ゲーム差まで開いた首位・巨人との差を6・5ゲームとした。ベイスターズの反攻の夏が始まる。 (湯浅大) 浜口の好投にDeNA・三浦投手コーチ 「ストライクゾーンの中の直球の強さが戻った」 四回の先制2ランにDeNA・ロペス 「完璧に捉えることができたが、上がり過ぎたのでスタンドまで届いてくれと思いながら走った」

◆1軍の試合は投手陣はよく踏ん張ったが、また打力不足に泣いた。矢野監督は下位打線に右打者を並べて打開しようとしたが、五回に北條のソロで1点奪っただけ。貧打が今に始まったことでないことを思えば、一番の起爆剤はやはりソラーテだ。  昼間に2軍の練習試合を見た。マルテよりクセのないスイングで、率を残しそうな印象を受けたが、まだできあがっていない。少し実戦から離れていたため、打つポイントが前すぎる。もっと引きつけて打てるようにならないといけない。  期待度の高い助っ人なので、本当ならば2軍でもう少し打席に立たせて調整させた方がいいのだろうが、1軍の打てなさぶりを見ていると、むしろ早く昇格させて1軍の投手に慣れさせてもいいかも...と感じた。  メジャーにいたころはムードメーカーとしての役割も果たしており、楽天のウィーラーを思わせる明るいキャラクターは、矢野監督が目指すチームカラーにもマッチする。そんなプラスアルファにも期待してみたい。(サンケイスポーツ専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
51361 0.586
(↓0.007)
-
(-)
55425
(+4)
350
(+10)
116
(-)
53
(-)
0.265
(↓0.001)
3.700
(↓0.08)
2
(-)
DeNA
45433 0.511
(↑0.005)
6.5
(↑1)
52374
(+3)
367
(+1)
107
(+1)
28
(-)
0.247
(-)
3.660
(↑0.03)
3
(-)
広島
44453 0.494
(↑0.005)
8
(↑1)
51352
(+2)
371
(-)
84
(+1)
51
(-)
0.244
(-)
3.480
(↑0.04)
4
(-)
阪神
41455 0.477
(↓0.005)
9.5
(-)
52337
(+1)
365
(+3)
60
(+1)
63
(-)
0.249
(-)
3.420
(↑0.01)
5
(-)
中日
41480 0.461
(↓0.005)
11
(-)
54340
(-)
341
(+2)
51
(-)
47
(-)
0.260
(↓0.002)
3.740
(↑0.01)
6
(-)
ヤクルト
36532 0.404
(↑0.006)
16
(↑1)
52400
(+10)
461
(+4)
98
(+1)
35
(-)
0.240
(↑0.001)
4.620
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