1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
西武 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 4 | 10 | 0 | 1 |
楽天 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 6 | 2 | 0 |
勝利投手:十亀 剣(3勝0敗0S) (セーブ:増田 達至(3勝0敗9S)) 敗戦投手:古川 侑利(1勝2敗0S) 本塁打 |
◆西武は3回表、秋山の適時打と外崎の犠飛で2点を先制する。その後、1点差に迫られて迎えた6回には、4番・山川のソロが飛び出し、追加点を挙げた。投げては、先発・十亀が6回1失点の好投で今季3勝目。敗れた楽天は、打線が6安打1得点とつながりを欠いた。
◆今季の西武外崎修汰内野手(26)は走者なしの状況で打率1割8分3厘も、得点圏に走者を置いた状況では打率3割8厘。 12球団最多タイの6度の決勝打をマークするなど、勝負強い打撃が光っている。今日も好打を放ち、凱旋(がいせん)試合を勝利で飾れるか。
◆西武秋山翔吾外野手が、月間40安打目をマークした。3回の第2打席。無死一、二塁の場面で中前ではじき返し先制適時打となった。 「8、9番がいい形でつないでくれたので、ランナーをかえす気持ちで入りました。久しぶりのタイムリーだったのでうれしかったです」。今季開幕直後から3、4月は低迷したが、3番から1番に戻したことも後押しとなり、5月に入って一気に爆発。自身3度目の月間40安打で、パ・リーグではイチローに並ぶ最多タイ記録となった。
◆前回登板で今季初勝利を飾った古川侑利投手(23)は6回6安打3失点でリードを許してマウンドを降り、連勝はならなかった。 3回無死から戸川、金子侑、秋山の3連打と外崎の中犠飛で2点の先制を許すと、1点ビハインドの6回には山川に2戦連発となる22号ソロを浴びた。 なおも6回2死一、二塁のピンチでは、戸川を147キロで見逃し三振。今季チーム先発陣最多117球を投げ、クオリティースタートを達成する意地は見せたが「とにかく悔しいです。先頭打者をしっかりと抑えられず、失点までつなげてしまいました。次の1点が大事な場面で、ホームランを打たれてしまったことも、もったいなかったです」と表情は険しかった。
◆地元凱旋(がいせん)した西武外崎修汰内野手が、犠飛で追撃パンチを食らわした。 3番二塁で先発し3回、1点先制しなおも二、三塁の場面。2球目の直球を、中犠飛とし追加点を挙げた。「まずは地元のみなさんの前で打点を挙げることができて、ホッとしています」と好機で最低限の仕事を果たしたことで一安心。前夜、3打数無安打に封じられた楽天に主導権を渡さず、序盤にしっかりとつかんだ。 北西に岩木山を望む、球場は慣れ親しんだ場所だった。小学校だった当時から、土のグラウンドだったこの球場で、泥だらけになりながら白球を追いかけた。「小学校の時は外野に飛んだら、ランニングホームラン。小中高と使った場所。なつかしいけど、改修で雰囲気はだいぶ変わりましたね」。15年から人工芝化やスタンド拡張によって、プロ野球開催が可能となり、凱旋が実現。「楽しみな気持ちと、活躍しないといけないというプレッシャーがある。空回りしないようにしたい」と、緊張感を漂わせながらも地に足着けてグラウンドに立った。 スタンドには両親や家族、知人ら約150人を招待した。実家で外崎りんご園を営む父・日出城さん(ひでしろ、58)と母・公子さん(55)がスタンドから見守った。日出城さんは「プロに入った時は、まさか青森で試合が見られるとは思っていなかった」と、うれしそうに話した。 外崎の凱旋勝利を後押しするように、6回には山川が22号ソロで突き放した。
◆青森・弘前市を拠点とするダンス&ボーカルユニット「りんご娘」が国歌斉唱を行った。 メンバーの名前はいずれもりんごの品種名。リーダーの王林は「はじめにお話をいただいたときは、私たちも本当に驚きました。なかなかないことで、これまでは学校などで歌うことがほとんどだったので、こんなに重みのある国歌斉唱をさせていただいたことがなく、とても緊張しました。青森県で行われるプロ野球の試合に、国歌斉唱という形で関われたことは、私たちの一生の思い出になりました」と感激のコメント。 ときは「よくテレビで見ていた側の世界でしたので、選手の皆さんと同じ舞台に立てたことがとても光栄でした。国歌斉唱で私たちが関われることが夢のようでしたので、とても緊張しました。しっかり思いを込めて歌えたと思います」振り返った。 ジョナゴールドは「私は小さい頃から、楽天イーグルスの大ファンで、楽天イーグルスのファーストシーズンから楽天生命パーク宮城にもよく試合をみにいっていました。そのような楽天イーグルスさんの試合で国歌斉唱ができたことがとても光栄ですし、本当にうれしい気持ちを感じながら歌うことができました」と喜んだ。 彩香は「とにかく緊張しました。緊張したのですが、お客さんの声も後ろから聞こえてきてすごく勇気をもらえました。このような舞台で国歌斉唱を歌えるのは、人生で一生に一度あるかないかの素晴らしい機会なので、感謝しながら歌うことができました」と話した。
◆青森出身の女優奥山かずさ(25)が始球式に登場した。 小学校時代は少年野球チームで外野手としてプレーし、中学と高校ではソフトボール部に所属。力強いノーバウンド投球でミットに投げ込み、スタンドをどよめかせた。 「少年野球では外野手だったので、マウンドに立ったことはありませんでした。あの高さからプロの距離で投げるのは貴重な体験でした。ストライクゾーンに入っていたと思いますけど、緊張しすぎて覚えてないです。自分が生まれた青森で、楽天の試合で始球式ができる。そのフィールドに立てるだけで興奮しました。(地元)青森を盛り上げる立場になっていくことが恩返しになると思います」と笑顔で話した。
◆西武は3回に秋山の中前適時打と外崎の中犠飛で2点を先制。楽天はその裏に銀次の右前適時打で1点を返した。 西武は6回に山川の2戦連発の22号ソロで加点。楽天は6回2死二塁から代打山下が右前打も、二塁走者の島内が本塁で憤死した。 西武十亀は6回5安打1失点で負けなしの3勝目。増田が9セーブ目。楽天は古川が2敗目を喫し、1日で首位陥落となった。
◆青森にアップルフライが打ち上がった。西武外崎修汰内野手(26)が、青森・弘前に凱旋(がいせん)し、貴重な犠飛で勝利をもたらした。3回、1点先制直後に中堅への犠飛。両親、知人ら約150人が見守る中、攻守において何色にも変わる変幻自在のユーティリティー・プレーヤーが、りんごの国で輝いた。高く舞い上がり、きれいな弧を描いた打球は中堅のグラブに収まった。外崎が放った中飛は、三塁走者を生還させる犠飛となって貴重な1点をもらした。源田が犠打で送り、お膳立てを受けた場面に「いい場面をつくってくれて大きいのというよりは最低限の仕事をしようと思った」。チームのためにあえてアップルパンチ(本塁打)を捨てた。すべては凱旋(がいせん)勝利のためだった。 右翼ポールの先に岩木山を望む球場は慣れ親しんだ場所だった。当時まだ土だった球場では泥だらけで白球を追いかけた。「小学校の時は外野に飛んだら、ランニングホームラン。小中高と使った場所です」。15年に人工芝化やスタンド拡張によってプロ野球開催が可能となり、凱旋が実現。「雰囲気がいつもと違ったけど、終わってみたら楽しかった」と振り返る。 りんごの収穫時期でもある12月に生を受けたときは、野球をやるはずではなかった。父・日出城さん(ひでしろ=58)は「私と妻がバスケをしていたので、シューターになってほしいという思いを込めたんです」と修汰と名付けられた。しかし地元のミニバスのチームは女子だけ。「そこが彼の人生の分岐点だったかもしれませんね」。野球の道に進みプロへ。実家が経営する外崎りんご園が経営難になった時は資金を工面した。見守った両親と祖母を前に「僕が野球をできているのはこの3人のおかげ。弘前で試合ができてよかった」と恩返しの凱旋勝利を飾った。【栗田成芳】
◆西武秋山翔吾外野手が月間40安打をマークした。 3回の第2打席。8番戸川、9番金子侑が連打でつくった無死一、二塁のチャンスに「いい形でつないでくれたので、ランナーをかえす気持ちで入りました。とんでもないプレッシャーだった」。中前へはじき返す先制適時打が決勝打となり「ヒットゾーンに飛ぶように、しっかりと振りにいった」。8回にも41本目を打った。 開幕直後の3、4月の低迷から、息を吹き返して5月を突っ走る。3度目の月間40安打は、パ・リーグではイチローに並ぶ最多タイ記録。5月はあと1試合を残し打率4割1分4厘と驚異的な数字を残している。打順を3番から1番に戻したことも後押し。希代のヒットマンは「ここで終わったらダメ。まだまだ試合は続くので、1本でも多く打っていきたい」と貪欲に話した。
◆楽天島内宏明外野手(29)がトンネルを抜けた。 6回の第3打席で中前打。これが26打席ぶりのヒットとなった。「これだけヒットが出ないことも、今までなかった。ちょっとホッとしています」と素直に言った。 開幕から40試合以上「つなぎの4番」を務めてきたが、ここ3試合は7番。前日は痛烈な打球が野手の正面を突くなど、浮上の兆しはあった。 平石監督も「内容的には、一番悪い時より明らかに良くなっている。ここから少しずつ上がっていくでしょう」と信頼を寄せる。本人も「1本出て気持ちは楽になった。野球において、気持ちの部分は大きい。これだけ使っていただいているし、状態を上げていかないと」と指揮官の思いを受け止め、前を向いた。
◆楽天が1日で首位陥落した。 昨年弘前で黒星を喫した古川侑利がリベンジに失敗。6回6安打3失点の粘投も、1点ビハインドの6回に山川に1発を浴びた場面を猛省した。初球ボールゾーンに落とすカーブで空振りを奪った後、スライダーが甘く入り「投げミスです」。 平石監督も「間違ってはいけないカウントでの失投がもったいない。最高のイメージと最低限のイメージ、それをマウンド上で冷静に整理できれば、もっと良くなる」と指摘した。
◆西武・山川穂高内野手(27)が22号ソロを放った。1点リードの六回、1死走者なしの場面で打席に立つと、楽天・古川の130キロスライダーを左翼スタンドへ運んだ。 ダイヤモンドを1周しベンチ前でおなじみの「どすこいポーズ」でファンを沸かした大砲は、「入るとは思わなかったです。打ててよかったです」と喜んだ。
◆楽天は1点しか奪えず、1日で首位から陥落した。十亀に対し四回以外は毎回走者を出しながらも6回1失点の好投を許し、流れをつかめないまま終わった。平石監督は「なかなか仕留められなかった。内角の意識づけを結構された」とさばさばと振り返った。 移動日を挟んで31日からは首位ソフトバンクと敵地で交流戦前最後の3連戦が控える。「しっかり準備をして勝ちにいくだけ」と静かに意気込んだ。
◆西武の外崎がプロ5年目で、故郷の青森県弘前市で初めて試合に臨み、打点をマークして勝利に貢献した。1-0の三回1死二、三塁で古川の直球をきっちり打ち上げて中犠飛とし「地元の皆さんの前で打点を挙げることができてほっとしている」と喜んだ。 青森・弘前実高時代までを過ごした地でプロとして成長した姿を見せ「プロ野球選手になって、地元でできる。感謝の気持ちでいっぱい」と意気込んだ一戦。打席に立つと、ファンからは一段と大きな歓声が上がった。 開幕前に弘前市で公式戦があることを知り「楽しみもあったし、活躍しなきゃというプレッシャーもあった」と言う。安打は出なかったものの、守備でも再三の好プレーを披露し「ヒットを打ちたかったけど、最低限の仕事はできた。思い返すとすごく楽しかった」と笑った。
◆弘前の英雄となった外崎の雄姿を、両親と祖母が見届けた。父・日出城さん(58)は「最低限、貢献してくれたから気持ちよく帰れます」とうなずき、母・公子さん(55)も「よかったんじゃないでしょうか」と笑顔。両親が営む外崎りんご園では摘果の作業中。ひと株につき、1センチほどの幼果が5-6個できているが「栄養が分散してしまうので、いい実を残して他は摘み取っています」と公子さん。実りの秋に向け、息子とともに奮闘する。
◆標高1625メートルで雪が残り、津軽富士とも呼ばれる岩木山を望む弘前市・はるか夢球場。青森ゆかりのコンビが勝利をたぐり寄せた。まずは八戸大(現八戸学院大)出身の西武・秋山翔吾外野手(31)だ。 三回無死一、二塁で中前適時打。「8、9番の連打で、とんでもないプレッシャーだった」と振り返ったが、この一打で月間40安打に到達。4月を終えて・232だった打率は・323に。「6月も続けられるようにしたい」とうなずいた。 北東北大学春季リーグ戦では母校が富士大の11連覇を阻止して優勝。同期のグループLINEで喜びを分かち合った男が祝福の一打を届けた。 さらに三回1死二、三塁で弘前生まれ、弘前育ちの外崎修汰内野手(26)が中犠飛。恩師や知人ら150人を招待しており、「ヒットは出なかったけど、最低限の仕事ができた。チームが勝てたことがよかった」と笑顔を見せた。 外崎は小学生のころ、両親が営む「外崎りんご園」の手伝いで、満杯のりんご箱を運んで腕力を鍛えた。「下に落ちていたりんごを投げてお父さんに怒られました」と頭をかきつつ、「弘前で試合ができてよかった」と恩返しができた。 同球場での公式戦は2017年の改修後、3試合目。地元のヒーローたちが、大きな夢を見せた一夜だった。 (花里雄太) 6回1失点で3勝目の西武・十亀 「野手に助けてもらい、最少失点でしのぐことができた。走者を出しても粘って投げられた」
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (1↑) |
ソフトバンク |
26 | 22 | 2 | 0.542 (↑0.01) | - (↓0.5) |
93 | 210 (+5) | 190 (+2) | 62 (+1) | 47 (-) |
0.262 (↑0.002) | 3.360 (↑0.03) |
2 (1↓) |
楽天 |
26 | 23 | 1 | 0.531 (↓0.011) | 0.5 (↑0.5) |
93 | 247 (+1) | 233 (+4) | 60 (-) | 16 (+1) |
0.256 (↓0.001) | 4.460 (↑0.01) |
3 (-) |
西武 |
25 | 23 | 1 | 0.521 (↑0.01) | 1 (↑0.5) |
94 | 258 (+4) | 258 (+1) | 61 (+1) | 61 (+1) |
0.258 (↑0.001) | 4.610 (↑0.07) |
4 (1↑) |
日本ハム |
24 | 24 | 2 | 0.500 (↑0.011) | 2 (↑0.5) |
93 | 212 (+6) | 206 (+4) | 31 (+1) | 21 (+2) |
0.257 (↑0.001) | 3.830 (-) |
5 (1↓) |
ロッテ |
23 | 24 | 1 | 0.489 (↓0.011) | 2.5 (↓0.5) |
95 | 210 (+4) | 201 (+6) | 61 (+2) | 37 (-) |
0.242 (-) | 3.740 (↓0.03) |
6 (-) |
ORIX |
19 | 27 | 3 | 0.413 (↓0.009) | 6 (↓0.5) |
94 | 158 (+2) | 207 (+5) | 35 (-) | 40 (-) |
0.224 (↑0.001) | 3.840 (↑0.02) |
コメント