中日(★4対8☆)ヤクルト =リーグ戦8回戦(2019.05.04)・ナゴヤドーム=
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ヤクルト
01007000081000
中日
0100110104801
勝利投手:高梨 裕稔(3勝2敗0S)
敗戦投手:柳 裕也(2勝1敗0S)

本塁打
【中日】福田 永将(4号・6回裏ソロ)

  DAZN
◆ヤクルトは1-1で迎えた5回表、太田の内野ゴロの間に走者が生還し、勝ち越しに成功する。その後も山田哲、村上、西浦の適時打など、この回打者一巡の猛攻でリードを7点に広げた。投げては、先発・高梨が7回3失点で今季3勝目。敗れた中日は先発・柳が5回に崩れた。

◆ヤクルトは、1-1で迎えた5回に打者一巡の猛攻で一挙7点を奪った。 1死二、三塁で、太田賢吾内野手のゴロが遊撃の野選となり1点を勝ち越し。さらに上田剛史外野手が犠打野選で1点を挙げた。 1死満塁、4番の山田哲人内野手は中日の先発柳の内角直球を中前へはじき返し、1点。山田哲は「とにかく、後ろにつなぐ気持ちで打席に入りました。インコースの球でしたが、うまくコンパクトに打つことができました。追加点がほしい場面で打ててよかったです」と話した。 さらに2死満塁で、村上宗隆内野手が内角低めの141キロ直球を右翼線への二塁打とし、2点を追加。「インコースの難しい球でしたが、うまくいいポイントでさばくことができました」と振り返った。 その後2死二、三塁で西浦直亨内野手の左前打で2点を追加し、計7点を挙げた。西浦は「いい流れで回ってきたので、その流れに乗って打つことができました」と話した。

◆中日は柳、ヤクルトは高梨が先発。ヤクルトは2回1死三塁から暴投で1点先制。中日はその裏、阿部の適時打で同点とした。 ヤクルトは5回、野選2つと山田哲の適時打などで7点を挙げ、勝ち越した。中日はその裏に1点。6回に福田の4号ソロで反撃。 中日は8回に1点を返したが、ヤクルトに逃げ切られ今季初の4連敗。ヤクルトは連勝で、高梨は今季3勝目を挙げた。 中日柳が1敗目。

◆トンネルの出口が見えない。中日がまた負けた。今季初の4連敗で、借金も4に。4カード連続の負け越しも決まった。 今季2勝無敗の柳裕也投手を先発マウンドに送ったが、連敗は止まらない。2回にバッテリーミス(記録は2暴投)が絡み、先制を許す。5回1死二、三塁から野選がからんで2失点。1死満塁から3本の適時打を浴び、ヤクルトのスコアボードに「7」が刻まれた。 前進守備からの野選に、与田剛監督は「そういうつもりで前に出している。タラレバを言ってもきりがない」と振り返った。ビッグイニングを招いたバッテリーにも「そういう状態を作ってしまったところがね。野手も必死になって守っているんだから、みんなで乗り切らないと」と苦言を呈し、6回から先発捕手の加藤匠馬をベンチに下げた。 4月27日からの12連戦で8戦を消化し、2勝6敗と負け越しも目前。残り4連戦での救援陣での負担も考慮し、5回までに8点を失った柳を6回も登板させた。「明日勝つことを考えてやるだけ。結果を残していくことに、気持ちを切り替えていくだけです」と与田監督。本拠地でのここ4試合はすべて、来場者3万6000人超えの大入り満員。竜党は令和1勝を待ちわびている。【伊東大介】

◆ヤクルト中5日で先発した高梨裕稔投手が7回3失点に抑え、3勝目を挙げた。 力のある直球を軸に、要所でフォークが決まった。4月21日の中日戦では、自己最短の2回でKO。「同じ相手に負けるわけにはいかないと、初回から気合を入れていた」と話した。3日に初勝利した小川に続き、今季初めて2戦連続で先発投手に勝ちがついた。9回は守護神が抑え、捕手の中村も「理想的な展開ができた」と振り返った。

◆ヤクルト西浦直享内野手(28)の"神走塁"が、勝利を呼び込んだ。 1-1で迎えた5回1死二、三塁で、打席には太田。中日の先発柳の5球目を高いバウンドの遊ゴロとした。三塁走者の西浦は、遊撃手京田が捕球したタイミングで、既に本塁まで半分以上進んでいた。滑り込みながら、ベースに伸ばすと見せかけた左手を先にグラウンドについて支えにしつつ、うつぶせになって回り込む形で右手を目いっぱい伸ばした。タイミングは憤死だったが、中日の捕手加藤のグラブをかいくぐり生還。「捕手の動きを見て、右手で行くか左手で行くかを決めた。キャンプで練習してきたこと」と振り返った。 どうしても1点がほしい場面で「ゴロゴー」のサインだった。小川監督は「西浦の遊ゴロでの走塁が大きい。大きいプレーだった」と称賛した。浦添キャンプで、白いユニホームのズボンが泥だらけになるまでスライディングの練習をした成果。ベテラン選手も例外でなく走塁練習に参加し、捕手役をコーチが務めてタッチの避け方を指導した。河田外野守備走塁コーチは「(内野守備走塁担当の)土橋コーチが『できるまでやりましょう』と言ってやってきて、やっと(試合で)出た。西浦は本当に頑張ってくれた。左手だとアウトになっていた。本当に褒めてあげたい」と目尻を下げた。 さらに1死一、三塁で、続く上田はスクイズ。三塁走者中村が生還した。走塁と小技で得た2点が、大量得点への流れを作った。主砲バレンティンを負傷で欠く中で、この日は本塁打はゼロながら二塁打2本を含む10安打で8点を奪った。大砲の離脱を別の形でカバー。指揮官も「そういう(チームの)意識があると思う」と評価する。2連勝で、首位巨人と0・5差に縮まった。燕打線は、とことん取り組んだキャンプで身に付けたことを武器に、バレンティン不在のピンチをチャンスに変えている。【保坂恭子】

◆ヤクルトの高梨は7回を6安打3失点にまとめ、3勝目を挙げた。中日に2連敗していただけに「3回負けるわけにはいかないと思っていた」と胸を張った。  通常より1日短い中5日での先発でも、球威があった。「体は問題なかった。初回から気合を入れた」と言い、一回は148キロの直球で大島を空振り三振に仕留めた。大量援護もあり、96球を投げて降板。「粘って投げられた。チームが勝ってよかった」と勝利の余韻に浸った。

◆中日の福田が六回、4試合ぶりとなる4号ソロ本塁打を放った。高梨の直球を捉えてバックスクリーンに放り込み「長打を求められているというところで打てたのは良かった」と話した。  これでチームの平成最後と令和最初のアーチを打った。本人は三回2死一、三塁で空振り三振に倒れたことを挙げ「相手投手を助ける形になってしまった。そっちの悔しさの方が強い」と苦い表情を浮かべた。

◆高梨が今季初めて中5日で先発し、7回6安打3失点の好投で3勝目。今季の2敗はいずれも中日戦で"3度目の正直"で白星をつかみ「3回負けるわけにはいかないと、一回から気合を入れていきました」と振り返った。日本ハム時代の2016年に新人王に輝いた右腕は「チームも波に乗っていけると思う。貢献できる投球を続けていきたい」と意欲的だった。

◆山田哲は二回、先頭で左前打を放つと次打者の1球目に二盗に成功。失敗なしで今季10盗塁に到達した。その後、相手先発・柳の暴投で先制のホームイン。河田外野守備走塁コーチは、西浦の好走塁と合わせ「哲人が初球で走ってくれたし、本当によく頑張ってくれた」とたたえた。山田哲は五回に中前へ適時打を放つなど4番の役割も果たし、「大事な場面で打ててよかった」と胸をなで下ろしていた。

◆令和になった1日から今季初の4連敗。4カード連続で負け越した。二回、加藤の捕逸にも見えた柳の暴投が重なり先制され、五回はピンチで続けて野選を犯して2失点するなど大量失点。チームは六回、捕手を松井雅に代えた。「ぶざまな形で降ろしたくない」との与田監督の意向で8失点の柳は六回も続投。「野手のミスをカバーできなかったのも打たれたのも僕」と責任を背負い、加藤は「バッテリーでずるずるいってしまった」と目を潤ませた。 捕手・加藤の途中交代に中日・伊東ヘッドコーチ 「使うと決めた以上いろいろな経験をさせようというのはあったが、精神的に追い詰められてきていたので。次に引きずらないようにと思って代えた」

◆ヤクルトは4日、中日8回戦(ナゴヤドーム)に8-4で勝って2連勝。1-1の五回、1死二、三塁で三走の西浦直亨内野手(28)が遊撃へのゴロの間に間一髪の好スライディングで生還し、勝ち越しに成功した。2月の沖縄・浦添キャンプから取り組んできた練習の成果を発揮し、この回の大量7得点につなげる好走塁。チームは首位・巨人に0・5ゲーム差とした。  ホームへ一直線...ではなく、向かって右側から回り込んだ。太田の遊撃へのゴロで突っ込んだ三走・西浦は、スライディングして巧みに捕手のタッチをかいくぐると、体をひねって右手でベースの"下端部"にタッチ。『神の手』で、勝ち越し点をもぎ取った。  「キャンプで練習してきたので。捕手の動きを見て、どっち(右手か左手か)でいくか判断しました」  両手を広げ、セーフを確信していた西浦は、胸を張って振り返った。1-1の五回、1死二、三塁で中日の内野は前進守備。ゴロは遊撃・京田の正面へ飛んだが、「ゴロゴー(ゴロなら行け)」のサインが出ていた西浦は果敢に本塁を狙った。河田外野守備走塁コーチは「やっと出してくれた。土橋(内野守備走塁)コーチと『できるまでやりましょう』と(キャンプで)話していた。左手でいったらアウトだった」としてやったりの笑顔。チーム全体で培ってきた走塁技術だった。  2月の沖縄・浦添キャンプでは、ベテランでも例外なく、連日の走塁練習に励んだ。本塁へのスライディング練習では、砂の入ったカップをベースに2つ置き、それを倒さないようにしながら、右手でベースの端を触る練習に取り組んできた。  西浦の好走塁の後には上田がセーフティースクイズを決めるなどして追加点。この回6安打を集中し、打者12人で一挙7得点だ。西浦はこの回だけで2安打2打点と、バットでも貢献した。  2連勝で首位・巨人に0・5ゲーム差と迫った。小川監督は「いい攻撃でしたね。西浦の走塁が大きかった。スタートもよかった」と目尻を下げた。坂口、バレンティンが故障で不在でも、燕打線は多彩なパターンで得点を重ねる。 (横山尚杜) 西浦が生還する遊撃へのゴロ(記録は野選)を打ったヤクルト・太田 「とにかくなんでも当てようと思っていた。直(西浦)さんがいい走塁をしてくれました」 西浦の走塁についてヤクルト・宮本ヘッドコーチ 「アウトかセーフで全然違う場面だった。大きかった」

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
18120 0.600
(↓0.021)
-
(-)
113147
(+2)
111
(+3)
40
(-)
15
(-)
0.263
(-)
3.470
(↑0.02)
2
(-)
ヤクルト
18131 0.581
(↑0.014)
0.5
(↓1)
111162
(+8)
138
(+4)
40
(-)
13
(+1)
0.253
(↑0.001
4.050
(-)
3
(-)
阪神
16151 0.516
(↑0.016)
2.5
(↑1)
111122
(+5)
134
(+1)
23
(-)
20
(+2)
0.239
(-)
3.560
(↑0.09)
4
(-)
広島
15160 0.484
(↑0.017)
3.5
(↑1)
112106
(+3)
131
(+2)
28
(+1)
13
(+1)
0.235
(↑0.002)
3.400
(↑0.06)
5
(-)
中日
13170 0.433
(↓0.015)
5
(-)
113108
(+4)
114
(+8)
22
(+1)
17
(-)
0.265
(↓0.001)
3.740
(↓0.15)
6
(-)
DeNA
12190 0.387
(↓0.013)
6.5
(-)
112114
(+1)
131
(+5)
35
(-)
5
(-)
0.231
(↓0.004)
3.680
(↑0.01)