ソフトバンク(☆12対11★)楽天 =リーグ戦6回戦(2019.05.03)・福岡ヤフオクドーム=
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 123456789101112
楽天
006200020100111204
ソフトバンク
301303000101X121714
勝利投手:加治屋 蓮(2勝1敗0S)
敗戦投手:高梨 雄平(1勝1敗0S)

本塁打
【楽天】浅村 栄斗(6号・4回表2ラン),山下 斐紹(1号・8回表ソロ),茂木 栄五郎(4号・8回表ソロ),山下 斐紹(2号・10回表ソロ)
【ソフトバンク】松田 宣浩(6号・1回裏3ラン),デスパイネ(4号・4回裏2ラン),松田 宣浩(7号・4回裏ソロ),グラシアル(2号・6回裏3ラン)

  DAZN
◆ソフトバンクは、10-11で迎えた延長10回裏、代打・内川聖一の適時打で同点とする。そのまま迎えた12回には、1死満塁からデスパイネの適時打が飛び出し、サヨナラ勝利を収めた。投げては、8番手・加治屋が今季2勝目。敗れた楽天は、先発・釜田など投手陣が振るわなかった。

◆ソフトバンクは1日楽天戦で危険球退場の武田翔太投手(26)が中1日で先発する。危険球退場した先発投手が中1日以内で先発は08年7月22、23日小林(横浜)以来。 23日の小林は2回4失点だったが、武田の結果は?

◆ソフトバンク松田宣浩内野手(33)の節目の1発は、またも決勝弾にならなかった。初回に先制の6号3ランを放ち、通算250本塁打を達成したが3回に逆転された。 今季開幕戦だった3月29日西武戦(ヤフオクドーム)では、2回に先制ソロ本塁打。これは通算1500本目の安打だったが、4点リードの8回にチームが同点に追いつかれた。試合は11回サヨナラ勝ちだった。 4月5日ロッテ戦(ヤフオクドーム)では通算1500試合出場を達成。この試合では同点の2回に勝ち越しソロ本塁打。だがチームは5回に追いつかれ、延長戦の末に敗れた。 いずれもそのまま勝てば決勝本塁打になっていたが、不運が続いている。それでも4回には、1点差に迫る通算251号ソロ本塁打を放った。「250本はまだ通過点と思っているので、次は251本目を打てるように、これからも頑張っていきます」というコメント通りの1発で、再逆転を狙うチームを勢いづけた。

◆中1日で先発した武田翔太投手(26)が3回2/3、8失点で楽天打線にKOされた。 1日に先発し2回にウィーラーの頭部に死球を当て、わずか26球で危険球退場していた。 この日は味方が初回に3点を援護してくれたが3回に打者10人攻撃を受け、一気に6失点。さらに4回には浅村に右翼ホームランテラスへ6号2ランを浴びた。 武田は「前回(1日)あのような形で降板して、中1日でチャンスをもらったのにまた同じようにチームに迷惑をかけてしまった。打たれてしまった原因を考えて次につなげなければいけない。本当に申し訳ないです」とコメントした。 危険球退場した先発投手が中1日以内で先発するのは08年7月22、23日小林(横浜)以来。23日の小林は2回4失点。武田も好投することはできなかった。

◆前回登板で655日ぶりの勝利を飾った楽天釜田佳直投手(25)は4回途中9安打7失点でKOされた。 1回にソフトバンク松田宣に先制3ランを被弾。3回に打線が打者一巡の猛攻で試合をひっくり返し、4回にも浅村の6号2ランで合計8点の援護を受けたが、4回にデスパイネ、松田宣に2者連続アーチを浴びるなど1点差に迫られて降板した。 直球は最速148キロを計測するなど力はあったものの、要所で制球が甘く「入り方が良くなかったですね。全体的に高くなってしまいました。逆転してもらったのに粘れず申し訳ないです。このあとはチームが勝つようにしっかり応援したいと思います」と話した。

◆楽天が3回、打者一巡6得点の猛攻で試合をひっくり返した。 1回に3点を先制されたが、3回に1日の危険球退場から中1日で再び相まみえたソフトバンク武田に襲いかかった。1死満塁から右前適時打で反撃ののろしを上げた島内は「満塁だったので、とにかくランナーをかえすことだけ考えていました。同郷(石川出身)の釜田が投げているので、いい仕事ができてよかったです」とコメント。2日前に武田からヘルメットのつば部分へ死球を受けていたウィーラーも左前へ同点適時打で続き「みんながつないでくれたからね。流れに乗って積極的にいったよ。しっかりランナーをかえせてよかったね」と笑顔で振り返った。 さらに2死満塁から嶋が初球のカーブを読み切っていたかのように左中間へ走者一掃の適時二塁打を放ち、勝ち越した。「いい流れで回ってきましたからね。フォアボールのあとだったので初球から積極的にいきました。いいところで打ててよかったです」と話した。

◆ソフトバンク松田宣浩内野手(33)が史上63人目の通算250号本塁打を放った。 初回2死二、三塁。楽天釜田から左中間スタンドへ、先制の今季6号3ランをたたき込んだ。打った瞬間にガッツポーズでスタンドインを確信。ベンチ前ではおなじみ「熱男!」ポーズに、打席でファウルを打ったときなどに見せるケンケンのような動きを加えた特別バージョン(?)を披露し、場内を沸かせた。

◆ソフトバンク松田宣浩内野手(33)が史上63人目の通算250号本塁打を放った。 初回2死二、三塁。楽天釜田から左中間スタンドへ、先制の今季6号3ランをたたき込んだ。打った瞬間にガッツポーズでスタンドインを確信。ベンチ前ではおなじみ「熱男!」ポーズに、打席でファウルを打ったときなどに見せるケンケンのような動きを加えた特別バージョン(?)を披露し、場内を沸かせた。 「リーチ(250本塁打の)がかかってから、なかなか打てませんでしたが、今日の1打席目で決められて良かったです。250本はまだ通過点と思っているので、次は251本目を打てるように、これからも頑張っていきます」とコメントした。 ▼通算250本塁打=松田宣(ソフトバンク) 3日の楽天6回戦(ヤフオクドーム)の1回、釜田から今季6号を放って達成。プロ野球63人目。初本塁打は06年4月22日のオリックス5回戦(大阪ドーム)で松村から。

◆楽天ドラフト1位ルーキーの辰己涼介外野手(22)が1軍に合流し、早速「9番中堅」でスタメンに名を連ねた。 4月22日に登録を抹消された後、2軍戦8試合に出場。同23日のイースタン・リーグのヤクルト戦では大下から先頭打者本塁打を放つなど、30打数9安打、2本塁打で打率3割、出塁率も3割8分2厘をマーク。打席数を重ねることで「タイミングの取り方とか(いい感覚が)戻ってきた」という打撃に加え、三木2軍監督と鉄平2軍外野守備走塁コーチから走塁面の徹底指導を受けたという。8試合で3盗塁をマークするなど「(教わったのは)スライディングもスタートも、全部です。知識が増えました」と手応えをにじませる。 平石監督も「だいぶ良くなってきている。アマチュア時代にものすごい選手でも、プロでそう簡単には打てないですよ。(大事なのは)自分のやろうと思ったことを思い切ってやること。(プロのレベルを)肌で感じて、その経験を生かせばいいわけですから。(スタイルを)貫き通してほしい」と期待を込めた。

◆右手甲を打撲しているソフトバンク上林誠知外野手(23)がスタメンから外れた。 4月17日ロッテ戦で死球を受け、その後は11試合、10試合スタメン出場も73打数6安打、打率8分2厘、1本塁打、2打点と本来の打撃とはほど遠い内容が続いていた。 工藤監督は「今日は外します。試合を重ねて痛みが出たので」と話し、登録は抹消せずに2、3日は様子を見る考えだ。試合前のフリー打撃を行った上林は「(右手の状態は)変わらないですね。とりあえず休んで、また明日の状態を見ます」と話した。 また、左太もも違和感で2日楽天戦を欠場した内川はこの日もスタメンから外れ、代打として準備する。

◆ソフトバンクは初回、松田宣の通算250号となる6号3ランで先制。楽天は3回に嶋の3点適時二塁打などで6点を奪い逆転。 楽天は4回、浅村が2ラン。その裏ソフトバンクはデスパイネ、松田宣の本塁打で1点差。6回にはグラシアルの3ランで逆転。 楽天は8回に代打山下の1号ソロ、茂木の4号ソロで同点。9回はソフトバンク森、楽天松井が無失点で延長戦に入った。 ソフトバンクは延長12回1死満塁で、デスパイネが中前へサヨナラ打を放ち貯金を6とした。加治屋が2勝目。楽天は今カードを負け越し貯金1。高梨が今季初黒星。

◆楽天山下斐紹捕手の2打席連発は空砲に終わった。2点を追う8回に代打で登場。開幕から13試合連続無失点と、ドラフト制後のデビューからの連続無失点記録を更新中だったソフトバンク甲斐野の直球をバックスクリーンに放り込む1号ソロ。 「僕は1打席1打席が勝負。初球を見逃した時、打てそうな感じがあった」と2球目を完璧に捉えた。延長10回は嘉弥真から右翼テラス席へ運び「初球からスライダーが来ると思っていた」。捕手らしく読み切った。 10年ドラフト1位でソフトバンクに入団。同期の甲斐が育成から正捕手、日本シリーズMVPとサクセスストーリーを歩む一方、自身は一昨年11月にトレードで楽天へ。かつての本拠地での初アーチに「(古巣での)7年間、1本も打てなかった。今日ここで打てたのは大きい。でも、捕手としてチームを勝たせられなかったのは悔しい」。昨季まで通算2本塁打。強烈な恩返しも、サヨナラ負けに唇をかんだ。

◆楽天は3カード連続負け越しで日本ハムと並ぶ同率2位に後退した。先発釜田は8点の援護をもらったが、3発を浴びて4回途中7失点KO。6回から勝ちパターンの継投に入った直後、森原が3ランを被弾した。 延長10回は宋家豪がリードを守れず、最後は高梨が踏ん張りきれなかった。平石洋介監督は「中継ぎに関しては、打てる手を打った。みんなよく頑張ってくれたけど...」と悔しさをにじませた。

◆ソフトバンクのルーキー甲斐野央投手の記録が、ついにストップした。2点リードの8回から登板も山下に1発を浴び、ドラフト制後のデビューからの連続無失点記録が13試合で止まった。 「自分の技術不足を痛感してます」。さらにもう茂木にも同点弾を打たれたが、チームは延長12回サヨナラ勝ち。「無失点記録は意識なかった。先輩方からも言われましたが、次の登板が大事だと思う。しっかり切り替えます」と前を向いた。

◆11、12回を無失点に抑えたソフトバンク加治屋蓮投手に今季2勝目がついた。 11回は3番浅村から3人でピシャリ。回をまたいだ12回も3人で片付けた。「いいところにフォークが決まって直球もいい感じになってきた」。4月末の札幌で、ベンチ入りしない日に首脳陣から左手と左足を大きく使うようにアドバイスを受け、小さくなっていた投球フォームを大きく修正。昨季の「8回の男」の状態が戻ってきた。

◆ソフトバンク松田宣浩内野手(35)が、史上63人目の通算250号本塁打を放った。 初回2死二、三塁の好機で、左翼へ先制の今季6号3ラン。節目の「熱男!」で打線に火を付けた。「うれしい。今年は1500安打、1500試合、250本と節目があったけど、早い時期にクリアできて良かった」。4回にも1点差に迫る7号ソロ。今季初の1試合2発で251本目を記録した。 満身創痍(そうい)のチームで、35歳の鉄人ぶりが光る。甲斐、デスパイネとともに、ここまで全試合スタメンを継続。「痛いところはない。元気なのでしっかりトレーニングもできている」。体だけではなく、心の持ちようも鉄人だ。ある選手が負傷で出場できなかった試合前。「痛いって何だ。荷物まとめろ」。冗談交じりの口調だが、あえて厳しい言葉をかけた。「出られないくらい痛いのは、わかっている。でも若い選手にとって、今はチャンスだから」。無理をさせるつもりはないが、1軍選手の気概を持つ大切さを伝えたかった。 総力戦で勝ち「今いるメンバーで必死にやっている。チーム一丸でやっていきたい」と笑った。苦境でも首位を走る鷹の中心に、熱い男がいる。【山本大地】

◆ソフトバンク武田翔太投手が危険球退場した1日楽天戦から中1日で先発も、4回途中8失点で降板した。3点リードの3回に失策も絡み、一挙6失点。4回にも2点を奪われた。「ふがいない。(中1日は)影響はないけど、メンタル。気持ちですね。向き合っていきたい」と反省。 倉野投手コーチは苦言を呈しながら「(先発ローテーションから)外すような選手ではない」と次回に期待した。

◆首位ソフトバンクが、2位楽天との壮絶な打撃戦を12-11で制した。延長12回1死満塁からアルフレド・デスパイネ外野手(32)が中前へ適時打を放ち、今季3度目のサヨナラ勝ち。 中1日で先発した武田が8失点、投手陣が今季ワースト11失点も、打線が今季最多17安打で12点を奪った。4カード連続の勝ち越しで貯金を今季最多の6とした。最後は4番デスパイネが決めた。1死満塁から詰まりながらも中前へ運んだ。「落ちてくれと思って走っていたよ」。自身開幕戦以来となる今季2本目のサヨナラ打で、ナインにもみくちゃにされ、笑顔がはじけた。 前日2日は初回の1点しか奪えなかった。心配になったのか、試合前には王球団会長も今季30試合目で初めてグラウンドに姿を見せたほどだった。工藤監督は左脇腹痛が治ったグラシアルを予定より早く緊急昇格させ、即6番左翼で先発起用。左太ももに張りがある内川だけでなく、右手甲の打撲が悪化した上林もスタメンから外した。 4回までに楽天に4点差をつけられたが、デスパイネ、松田宣の2者連続弾などで1点差に追い上げると、6回にはグラシアルが「大振りせずミートを意識した」と、左翼テラス席へライナーで逆転となる2号3ラン。昇格即首脳陣の期待に応えた。8回に追いつかれ、10回には勝ち越されたが、1死三塁から代打内川が初球を右翼線へポトリと落とす同点適時打。「あそこで何とかしたい。内野の頭を越えればと思っていたが、初球からあんな打球になってしまって」と思い通りの打撃ではなかったが、12試合連続となる安打をここ一番の場面で放った。 4時間55分の熱戦にも、工藤監督は「勝ったので全然疲れていない。最高ですよ」と笑った。今季のスローガン「奪Sh!(ダッシュ)」のような足技も積極的に使った。初回、2回とエンドラン。延長12回も1死一塁からランエンドヒットを3度仕掛け、サヨナラのチャンスをつくった。盗塁も4つ決め、楽天バッテリーを揺さぶり続けた。 ヒーローのデスパイネは「グラシアルが戻ってきてうれしい。ケガ人が多い中、協力してチームを勝たせたい」と話した。若い力も引き出し、総力戦で勝った。この1勝は、工藤監督にとってもチームにとっても大きな1勝となった。【石橋隆雄】 ▽ソフトバンク王球団会長(サヨナラ勝利を見届け)「今日の試合の勝ちは大きい。12-11か。すごい試合だったね。昨日(1-0の2日楽天戦)みたいなのも試合だし、今日みたいなのも試合」   ▽ソフトバンク・グラシアル(左脇腹痛から復帰し、本塁打を含む2安打3打点)「勝てたことがうれしい。自分の結果も、チームに貢献できたのですごくうれしく思います。チーム状況はわかっていたので、なるべく早く帰って来られるようにと思っていた」

◆ソフトバンクが延長12回、12-11でサヨナラ勝ち。12点以上でサヨナラ勝ちは、昨年9月4日中日戦のヤクルト(12-9)以来27度目(パ=15度目、セ=10度、一リーグ=2度)。 ソフトバンクでは53年4月23日西鉄戦、62年8月7日阪急戦、昨年8月26日西武戦に次いで4度目で、2年連続で記録したチームはパ・リーグでは初めて。

◆ソフトバンク・松田宣浩内野手(35)が3日の楽天戦(ヤフオクドーム)の一回に先制の6号3ランを放って、プロ野球史上63人目の通算250号本塁打を達成した。  「打ったのはツーシーム。(250号に)リーチがかかってから、なかなか打てませんでしたが、きょうの1打席目で決められてよかった。まだ通過点だと思っているので、次は251本目を打てるように、これからも頑張っていきます」  2死二、三塁で釜田の初球、内角よりの144キロを左中間席へ。今季は通算1000安打と1500試合出場も達成しており、節目が続く。チームの"令和1号"が記念の一発となった。

◆楽天は投手陣が踏ん張れず、12失点でサヨナラ負けを喫した。先発の釜田は大量の援護点を生かせずに四回途中7失点で降板。リードをもらった場面での救援陣も、相手打線の勢いにのまれた。最後は8番手の高梨が打たれて4時間55分に及ぶ打撃戦を落とした。  首位ソフトバンクとの3連戦を負け越し、2・5ゲーム差に広がった。平石監督は「みんなよく頑張った。打てる手は打った。しょうがない」と悔しさをにじませた。

◆ソフトバンクの松田宣が一回、先制の6号3ランを放ち、通算250本塁打を達成した。初球を捉えて9試合ぶりの一発。「あと1本から時間がかかったけど、達成できて良かった」と笑顔を見せた。  常々、本塁打は安打の延長だと話す35歳のベテラン。「250本で狙ったホームランは一つもない」と振り返る。四回には7号ソロも飛び出し、今季初の1試合2発。延長の末に乱打戦を制したチームに貢献し「全員が出たような試合で勝てたのは勢いに乗る要因になる」とうなずいた。

◆ソフトバンクのルーキー、甲斐野が10-8の八回に登板し、山下と茂木にソロ本塁打を浴びて痛恨の2失点。デビューからの連続試合無失点は13で止まった。いずれもボールが先行し、甘い直球を捉えられた。「真っすぐを張られた。それまでの変化球やいろんな技術不足」と反省した。  東洋大からドラフト1位で入団し、早くも勝ちパターンの救援に定着。ついにプロの洗礼を浴びたが、延長十二回でのサヨナラ勝ちで救われた。「打ってくれて助かった。ここが大事になってくる」と切り替えた。

◆左脇腹痛から復帰して即スタメンのグラシアルが"駆けつけ弾"を放った。1点を追う六回1死一、二塁で、左越えに逆転の2号3ラン。「勝ててうれしい。自分も貢献できて良かったよ」。打線の不振により、2軍戦は2試合の出場のみで予定より早く昇格。「(故障者が多い)チーム状況は理解している。実戦は思ったより少なかったけど、長く野球をやっているし、経験が助けてくれた」。一回の第1打席で中前打も放った。

◆D1位・甲斐野央投手(東洋大)が2点リードの八回に2本のソロを許し、記録を更新していた新人のデビューからの連続無失点は13試合で止まった。「チームが勝ってくれて助かりました。気持ちを切り替えて、あしたが大事です」。1死から代打・山下に152キロを中越えに、2死から茂木に151キロを左越えに運ばれた。いずれもボールが先行したあと直球を痛打され、「まっすぐを狙われるところ。変化球とか(カウントを整える)それまでが技術不足」と反省した。

◆両軍計23得点、8本塁打の打ち合いにデスパイネが決着を着けた。「前の打席でミスはあったけど、忘れて集中して打席に入れたよ」。延長十二回1死満塁で中前へ弾き返した。十回1死一、二塁で高めのボール球に手を出して空振り三振に倒れた借りを返した。今季3度目のサヨナラ勝ちだが、自身は開幕戦に続く2度目のサヨナラ打。4点を追う四回に4号2ランも放っていた助っ人は「勝ったことが何よりだね」と喜んだ。

◆プロ9年目の山下が八回、代打で中越えに1号ソロ。そのままマスクをかぶり、延長十回に一度は勝ち越しとなる2打席連続の2号ソロを右越えに放った。2011年にドラフト1位でソフトバンクに入団し、昨年トレードで移籍。試合はサヨナラ負けし、古巣への"恩返し"はならなかったが、「使ってもらっているので結果を残さないといけない。一打席一打席が勝負」と手応えを口にした。

◆数分先が読めない今季最長4時間55分の戦い。一度も場内の熱気は冷めなかった。令和最初の首位攻防3連戦をソフトバンクが勝ち越した。12-11の熱闘の火つけ役は「熱男」。サヨナラ打のデスパイネに最後まで抱きついていた松田宣が、助っ人と一緒にお立ち台に上がった。  「全員が試合に出るような試合で勝てたのは大きい。本当に、チーム全員で勝ったと思います」  延長十二回1死満塁、助っ人が中前に運んだ今季最多17本目の安打で決着。乱打戦のゴングは松田が鳴らした。一回2死二、三塁で初球を左中間へ先制6号3ラン。史上63人目の通算250本塁打を鷹の"令和1号"で飾った。通算1500安打、1500試合出場も達成した14年目の今季、また金字塔を刻んだ。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
17112 0.607
(↑0.014)
-
(-)
113123
(+12)
100
(+11)
36
(+4)
27
(+4)
0.253
(↑0.004
2.790
(↓0.11)
2
(1↑)
日本ハム
14132 0.519
(↑0.019)
2.5
(-)
114114
(+10)
119
(+3)
17
(+1)
11
(+2)
0.247
(↑0.007)
3.920
(↑0.03)
2
(-)
楽天
14131 0.519
(↓0.019)
2.5
(↓1)
115141
(+11)
121
(+12)
32
(+4)
9
(-)
0.250
(-)
4.060
(↓0.25)
4
(1↓)
西武
13141 0.481
(↓0.019)
3.5
(↓1)
115151
(+3)
150
(+10)
33
(+1)
33
(-)
0.254
(↓0.003)
4.710
(↓0.2)
5
(-)
ロッテ
12151 0.444
(↓0.018)
4.5
(↓1)
115108
(+1)
126
(+3)
32
(-)
22
(-)
0.235
(↓0.001)
4.020
(↑0.02)
6
(-)
ORIX
11153 0.423
(↑0.023)
5
(-)
11493
(+3)
114
(+1)
22
(-)
30
(-)
0.226
(↑0.001)
3.620
(↑0.09)