巨人(☆9対3★)中日 =リーグ戦5回戦(2019.05.02)・東京ドーム=
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中日
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巨人
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勝利投手:高木 京介(1勝0敗0S)
敗戦投手:ロメロ(2勝1敗0S)

本塁打
【巨人】ゲレーロ(4号・4回裏ソロ),炭谷 銀仁朗(1号・5回裏ソロ),陽 岱鋼(2号・5回裏3ラン),坂本 勇人(9号・8回裏2ラン)

  DAZN
◆巨人は2点ビハインドで迎えた5回裏、炭谷の移籍後初本塁打となるソロと岡本の適時打で同点とする。なおも続く好機で陽の3ランが飛び出し、試合をひっくり返した。投げては、2番手・高木が2回を無失点に抑える好救援で今季初勝利。敗れた中日は、先発・ロメロが中盤に崩れた。

◆巨人炭谷銀仁朗捕手が移籍第1号を放った。 2点を追う5回無死走者なし、中日ロメロの138キロ外角球を力強くはじき返した。ライナー性の打球で左中間スタンド中段へと放り込んだ。西武時代の17年10月3日の楽天戦以来、約2年ぶりの1発だった。

◆巨人陽岱鋼外野手が令和初の看板直撃弾を放った。同点の5回2死一、三塁、中日ロメロの144キロの内角球を完璧に捉えた。 振り抜いた瞬間に陽はスタンドインを確信し、ベンチに指さしポーズを決め、打たれたロメロは悔しさからグラブを思い切りたたきつけた。 打球は左翼席上段にある「IIJmio」の看板に直撃。勝ち越しの3ランは新元号初の看板直撃弾になった。6回終了後に東京ドームのビッグボード賞に認定され、賞金100万が贈られることがアナウンスされた。

◆巨人炭谷銀仁朗捕手が、移籍後初本塁打を放った。2点を追う5回無死から138キロの直球を左翼席に運んだ。 チームの逆転を呼び込む1発に「打ったのは真っすぐ。チームにとっていい追加点になったので良かったです」と喜んだ。

◆中日阿部寿樹内野手(29)が4回、先制点をたたき出した。1死一、三塁でカウント1-1からのスライダーを捉えた打球は、二塁・山本と右翼・陽の間に落ちて適時打に。 「いいところに落ちてくれました」と、4月28日阪神戦(ナゴヤドーム)以来の打点を喜んだ。

◆巨人アレックス・ゲレーロ外野手(32)が20試合ぶりの1発を放った。 4試合ぶりに「6番左翼」でスタメン出場。3点を追う4回2死走者なし、中日ロメロの外角低め129キロのスライダーをすくい上げるように左中間スタンド中段へと放り込んだ。 4月5日のDeNA戦以来、出場した試合では20試合ぶりの4号ソロに「忘れちゃうくらい久しぶりの感触だったね! 令和2勝目をみんなの力で勝ち取りたいね! バモス!」と喜んだ。

◆中日エンニー・ロメロ投手(28)が、まさかの5回6失点降板となった。3-0の4回に巨人ゲレーロに本塁打を許し、3-1の5回には先頭の炭谷に1号ソロを浴びて1点差に。 続く中島に四球を出し、2死からビヤヌエバをストレートの四球で歩かせて2死一、二塁。相手主砲の岡本が高々と打ち上げた打球は一瞬、東京ドームの天井に当たって軌道が変わり、左翼手、三塁手、遊撃手の間にポトリと落ちる同点打に。ロメロからすれば不運な適時打に続き、陽に左翼スタンドに特大の勝ち越し3ランをたたき込まれた。東京ドームがわきかえる中、ロメロは右手にはめたグラブをわざわざ左手に持ち替え、地面にたたきつけて悔しさをあらわにした。 「最後の回は失投が多かった。とても悔しいイニングにしてしまったよ」とがっくり。ここまで3試合で2勝と力投を続けてきたが、この日は3発に沈んだ。

◆中日の2勝無敗だった先発エンニー・ロメロ投手で逆転負けし、3カード連続負け越しとなった。3-2の5回2死一、二塁で岡本に天井直撃の同点打、直後の陽岱鋼に決勝3ランを浴びた。 前試合まで被弾ゼロの左腕はグラブを地面に投げつけた。「捕手が違うサインを出したのに、自分が首を振って投げた球が甘く入って打たれた。それが悔しかった」。開幕時の先発6人から笠原、吉見、山井が離脱。3日ヤクルト戦での3連敗阻止を、今季初先発の又吉に託す。

◆NBAグリズリーズの渡辺雄太(24)が2日、東京ドームでプロ野球巨人-中日戦の始球式を行った。 身長208センチからの剛速球が期待されたが、山なり投球がワンバウンドで左にそれ頭を抱えた。いつもより小さなボールを操ることはできず「100点満点で3点ぐらい」と苦笑い。 それでもファンだった巨人坂本からサイン入りバットをもらい、原監督からは「応援してます」と声をかけられた。「小さい頃からの夢舞台でまさか始球式ができるとは。テレビで見ていた人があいさつに来てくれてうれしかった」と笑顔を見せた。

◆巨人が4本塁打の猛攻で逆転した。0-3の4回はゲレーロがソロ。5回は炭谷のソロ、天井直撃の岡本の適時打で同点とし、陽岱鋼の3ランで勝ち越した。8回は坂本勇も2ラン。高木が4年ぶりの勝利。中日はロメロが打たれた。

◆巨人坂本勇人内野手が2戦連発の9号2ランを放った。8回1死三塁から、田島の初球をバックスクリーン左へと放り込んだ。 本塁打ランキングは11本のDeNAソトに続くリーグ2位タイ。開幕から28試合連続出塁、12戦連続安打と好調を維持し続ける。「チャンスで久々に打てたので良かった。でも、その前のチャンスで打ててないので悔しい」と引き締めた。

◆首位巨人がドラマチックに令和連勝を飾った。 1点を追う5回2死一、二塁、4番岡本和真内野手(22)が東京ドームの天井に直撃するラッキーな同点適時内野安打を放つと、続く陽岱鋼外野手(32)が左翼スタンドの看板に直撃する特大勝ち越し3ランをたたき込んだ。2番手で登板した高木京介投手(29)は4年ぶり勝利。運と実力がかみ合い、首位固めに入った。野球の神様がいたずらっぽく笑った。1点を追う5回2死一、二塁。岡本がやらかした...かに見えた。中日ロメロの内寄りの153キロ直球を強振。「終わったと思った」と、完全に打ち損じてバットをたたきつけた。打球が高々と上がり、落下地点を左翼手福田と遊撃手京田に固められた。ところがどっこい。約55メートル上空の天井に打球が当たり、重力のままに急転直下。三塁後方に転々と弾む適時内野安打で竜の尻尾を捉えた。 天と地ほどの差を生んだ天井直撃打が、試合を決める一撃の呼び水となった。なお一、三塁の好機、続く陽岱鋼が失意のロメロの初球、144キロ直球をジャストミートした。ざわつく場内を一振りで最高潮まで突き上げる2号決勝3ランは、推定飛距離135メートルの令和初となる看板直撃弾。「和真が打ってくれて同点になって、気持ちが楽になった。相手の一番いいボールを狙って打ちにいこうと。いい打席だった」。一塁側ベンチを指さして、跳ねるように駆けだした。 奇想天外と本領がかみ合い、連勝を飾った。終わってみれば9得点で押し切り勝ち。チーム本塁打はリーグトップの40本に到達した。今季初の3点差以上の逆転勝ちで、首位固めも本格化。原監督は岡本の天井打を「しかしツイてる。あれがヒットになってタイムリーになるわけだから。もうそこは何かに感謝してね、次につなげるようにしないとね」と振り返り、陽岱鋼の1発には「大きく1歩を踏み出したわけですから、さらにさらに貢献して彼らしいバッティングを多く見たい」とうなずいた。 平成と令和をまたいだ大型連休の10連戦も、残すところ4試合となった。4勝2敗と白星先行。3日は開幕カード以来となる敵地での広島3連戦に臨む。ここ3シーズンは"神ってる"赤ヘル軍団に苦汁をなめさせられてきたが、潮目は変わった。ラッキーボーイとなった岡本は「運が味方してくれた」と言った。首位巨人が運と実力の「ビューティフル・ハーモニー」を奏でた。【為田聡史】 ◆東京ドームのルール 打球がフェア地域とファウル地域の区別なく、天井に当たった場合はボールインプレーで、落下した地点または野手が触れた地点でフェアボールかファウルボールかの判定をする。この打球を野手が地上に落ちる前に捕球すれば打者アウト。打球が外野のフェア地域内にある懸垂物に当たるか、挟まった場合は本塁打。内野のフェア地域内の懸垂物に当たった場合は、天井に当たったケース同様にボールインプレーとなる。

◆感謝の言葉に、1307日分の思いがこもった。巨人高木京介投手(29)は15年10月3日以来の勝利に「久しぶりすぎて何と言いますか...。不思議な感じ。たくさんの方に支えられて、勝ちがあると思います」とかみしめた。 悪い流れを断ちきった。2点を追う5回1死一、二塁、マウンドを託されると大きく息を吐いた。先発ヤングマンが連打されて降板した直後。「ここで流れを変えてやろうと思った」と攻めた。中日高橋を2球で追い込むと、外角低めに142キロ直球をズバッと突き刺した。見逃し三振。3球で球場の空気を変えると、7回1死まで2イニングを無失点。チームに勢いを与え、白星をつかんだ。 1歩ずつはい上がってきた。野球賭博関与に伴う1年間の失格処分後、17年3月に育成契約で再出発。18年3月に支配下に復帰するも「メンタル的に思うように行かなかった。ずっと引きずっていた」と昨季はわずか3登板。結果が出ない日々に「もがいて、もがいて、もがきながら、ここまで来た」と振り返る。 もちろん、手放しで喜びはしない。「ここからがスタート。1日1日頑張っていきたい。(過去の後悔は)今でもある」と自戒を込める。4年ぶりの勝利から、信頼を積み上げていく。【島根純】

◆序盤は両先発が試合を作る。巨人ヤングマンはカーブを有効に使い3回4安打無失点。中日ロメロは直球主体で3回2安打無失点。 中日は4回に3点を挙げる。巨人は4回にゲレーロのソロ、5回には炭谷のソロ、陽岱鋼の看板直撃3ランなどで5点を奪い逆転。 巨人は8回に坂本勇の9号ソロで1点を追加した。2番手で登板した高木京は今季初勝利。中日は連敗で借金2となった。 中日ロメロが1敗目。

◆巨人高木京介投手が15年10月3日DeNA戦以来、4年ぶりの勝利投手。 これで高木は12年のデビューから通算146試合に登板して7勝0敗となり、自身が持つデビューからの連続試合無敗記録を更新。15~16年バンデンハーク(ソフトバンク)が来日初登板から14連勝したが、日本人投手でデビューから7連勝以上は12~13年十亀(西武)以来11人目。巨人では73~74年に10連勝した小川以来4人目だ。 愛敬が近鉄時代の01年から楽天時代の06年にかけて6年がかりで7連勝(最終的に8連勝)しているが、高木は8年がかりでデビュー7連勝をマークした。

◆巨人の4番岡本和真内野手が、東京ドームの天井直撃の同点適時打を放った。 ◆東京ドーム天井エトセトラ(所属は当時) 90年6月6日、近鉄ブライアントが中堅上のスピーカーに直撃させた認定本塁打が有名。02年7月18日、巨人松井が天井裏に消える二塁打を放ち、再び話題になった。「消えた二塁打」は16年11月13日、日本ハム大谷も侍ジャパン強化試合で放った。天井裏から見つかったボールは松井のケースと同様、野球殿堂博物館に収蔵された。 打者の打撃技術が向上した近年、天井打をお目にかかるケースは以前より増えた。09年9月4日の巨人-ヤクルト戦では、2回に巨人阿部、9回に巨人小笠原と、2本の天井ヒットが生まれた。巨人村田は14年4月9日の広島戦で、左翼最深部の照明に打球を当て、左翼フェンス手前に落とす認定本塁打。後日の計算で飛距離156・9メートルとされた。ちなみに太陽光が入る東京ドームでは、特に薄曇りのデーゲームで天井とボールの色が同調し、打球を見失うケースがある。

◆米プロバスケットボールNBA・グリズリーズとのツーウエー契約で日本選手2人目のNBAプレーヤーとなった渡辺雄太(24)が2日、巨人-中日(東京ドーム)で始球式を務めた。  サウスポーの渡辺が投じたボールはワンバウンドして左に大きくそれ、「緊張しすぎてよく分からなかった。100点満点で3点」と自己採点は厳しかったが、「小さい時からずっと見ていた舞台。まさか自分ができるとは思わなかった。光栄」と笑った。  子供の頃から大の巨人ファン。坂本勇からはサイン入りのバットを贈られたという。香川出身の渡辺は「小学生の頃、父が東京に出張したときに坂本選手のグッズがどうしてもほしくて買ってきてもらった。うちわやタオルを今でも飾っています。そこにバットが加わったので、一緒に飾りたい」と感無量。バスケファンとしても知られる坂本勇は2メートル06の渡辺を見上げ、「でけー!!」と感激していた。

◆巨人のアレックス・ゲレーロ外野手(32)が2日、中日5回戦(東京ドーム)に「6番・左翼」で先発出場。3点を追う四回2死から、左中間席上段へ4号ソロをたたき込んだ。  「忘れちゃうくらい久しぶりの感触だったね! 令和2勝目をみんなの力で勝ち取りたいね! バモス(スペイン語で『行くぞ』)!」  4月28日のDeNA戦(東京ドーム)以来、4試合ぶりにスタメンに名を連ねた助っ人。相手先発・ロメロが投じた4球目、129キロのスライダーを捉え、4月5日のDeNA戦(横浜)以来、約1カ月ぶりのアーチをかけた。

◆西武からフリーエージェント権を行使して入団した、巨人・炭谷銀仁朗捕手(31)が2日、中日5回戦(東京ドーム)に「8番・捕手」で先発出場。2点を追う五回先頭で、移籍1号ソロを左翼席にたたき込んだ。  「チームにとっていい追加点になってよかったです」  相手先発・ロメロが投じた3球目、外角高めの138キロ直球を捉えた。今季26打席目での一発で、反撃の口火を切った。

◆巨人・陽岱鋼外野手(32)が2日、中日5回戦(東京ドーム)に「5番・右翼」で先発出場。3-3と同点に追いついた直後の五回2死一、三塁から左翼席上部の看板に直撃する勝ち越しの2号3ランを放った。  「逆転できてうれしい! 本当に、うれしい!!!」  特大の一発に、打った本人も大興奮だ。相手先発・ロメロが投じた1球目、内角の144キロ直球を捉え、4月16日の広島戦(平和リース)以来、13戦ぶりの一発。この回は2点を追う形で迎えたが、炭谷の移籍1号から始まり、打者8人で一挙5点を入れ、逆転に成功した。

◆巨人・岡本和真内野手(22)が2日、中日5回戦(東京ドーム)に「4番・一塁」で先発出場。1点を追う五回2死一、二塁から天井直撃の適時打を放った。  相手先発・ロメロが投じた直球を捉えた打球は、高く舞い上がった。左翼方向へ上がり、そのまま天井に激突。三塁手、遊撃手、左翼手が見失う中、三塁手の後方に落ち、二走・中島が生還した。

◆巨人のテイラー・ヤングマン投手(29)が2日、中日5回戦(東京ドーム)に先発。4回1/3で85球を投げ、9安打3失点でマウンドを降りた。  198センチの長身から繰り出される直球とカーブが武器の右腕だが、この日はなかなか制球が定まらなかった。打者23人を相手に3四球だったものの、3ボールになるケースがそれ以外に4度。それでも、毎回走者を背負いながら粘り強く投げ、2点リードされた形の五回途中で高木にマウンドを譲った。  その後、味方が逆転したため、勝ち負けはつかなかった。

◆完敗した中日では、ビシエドが3安打と気を吐いた。4月28日の阪神戦から3試合連続で無安打。5月1日の巨人戦では2安打と当たり出し「タイミングが良い感じになってきた」と手応えを実感した。  波に乗れないチームはこの日2併殺、8残塁と拙攻が続いた。それでもビシエドは「そんなに心配することはない。(3日から)ヤクルトと頑張って戦う」と前向きだった。

◆好救援した巨人の高木が4年ぶりの白星を飾った。五回1死一、二塁のピンチで登板。高橋を見逃し三振、阿部を左飛に抑えると直後に味方が逆転した。七回1死まで2回無失点と好投し「久しぶり過ぎて不思議な感じ。勝ったんだと」とはにかんだ。  3年前に野球賭博関与による失格処分を受け「(2017年に)復帰してからも光が見えず、思うようにいかない時期もあった」という。「もがいて、もがきながらここまで来た。家族もそうだし、たくさんのチームの方々に支えられた」と心から感謝した。

◆陽岱鋼が"令和初の看板直撃弾"を放った。3-3に追いついた直後の五回2死一、三塁。ロメロの初球、144キロの直球を振り抜き、左翼の「株式会社インターネットイニシアティブ」の看板に直撃させた。決勝の140メートル特大2号3ランで賞金100万円を獲得し、「嫁に渡します」とニッコリ。元タレントの謝宛容(シェ・ワンロン)さんに日頃の感謝を示すつもりだ。

◆炭谷が西武から移籍後初本塁打を放った。1-3の五回先頭で外角高めの直球を強振し、左翼席へ運んだ。自身2年ぶりの一発に「すごくうれしかった。(同じ捕手の小林)誠司も(大城)卓三もいっぱい打っているので頑張った」。チームはこの回、一挙5点を奪って逆転。今季初の3安打もマークし、FA戦士の意地を見せた。

◆好調のロメロが四、五回に3本塁打を許し5回6失点。初黒星となった左腕は「最後の回は失投が多かった。次はこんなことがないように練習していきたい」と反省した。岡本の天井直撃打で追いつかれた後、陽岱鋼に初球を痛打されると、打球の行方を追うこともなくグラブを地面にたたきつけた。「甘く投げたのが悔しかった。捕手は違うサインを出していたが、首を振って投げた」と自らを責めた。

◆巨人の2番手で五回途中から登板した高木京介投手(29)が、2回無失点で流れを引き寄せた。  「流れを変えようと思ってマウンドに立った」と、1死一、二塁のピンチで高橋を見逃し三振。続く阿部も左飛に打ち取り、追加点を許さなかった。直後に打線が5点を奪って逆転。七回1死まで投げた左腕に2015年10月3日のDeNA戦以来、1307日ぶりの勝ちがついた。  16年3月に野球賭博への関与が発覚し、1年間の失格処分に。処分が明けた17年3月に育成選手として復帰し、18年3月に支配下選手に昇格。お立ち台では「ファンの方々の温かい応援に感謝しかない」と頭を下げた。  最速は145キロをマークし、かつての球威が戻りつつある。この日は打席にも立った。復帰後初勝利は通算7勝目で、初登板から146試合負けなしのプロ野球記録を更新。原監督は「見事な攻めの投球」と信頼感を口にした。 (伊藤昇)

◆ツイてる! ノッてる! 令和でミラクル連勝だ!! 巨人は2日、中日5回戦(東京ドーム)に9-3で逆転勝利を飾った。五回に4番・岡本和真内野手(22)が同点に追いつく"令和初"の天井直撃の三塁内野安打を放ち、5番・陽岱鋼外野手(32)が左翼席上部の看板を直撃する2号3ラン。今季2度目の1試合4本塁打が飛び出し、新元号「令和」で2連勝。2位ヤクルトと2.5ゲーム差に広げた。  ん? あれ? どこに行った? 中日の三塁手、遊撃手、左翼手が打球を見失う。1点を追う五回2死一、二塁。岡本が打ち上げた打球がグラウンドから高さ約61メートルの天井を直撃し、三遊間にポトリ。超満員のファンもどよめくラッキーな一打が勝利を呼び込んだ。  「(打った瞬間は)終わったと思いました。打ち損じです。結果的によかったですけど。運が味方していますね。勝ったからよかった」  153キロの直球を捉えた打球は左翼方向に向けて、高く舞い上がった。22歳もバットをたたきつけ、悔しがった。ところが、打球は天井を直撃。「見失ってしまった。ボールに背を向けた」という遊撃手・京田の横に落ちてきた(記録は三塁内野安打)。  2009年9月4日のヤクルト戦で阿部が天井を直撃する三塁内野安打を放ったが、今回は二走が生還し、打点もついた。大型連休中の6試合で23打数5安打、打率・217と苦しんでいた主砲が運を味方にした。  続く5番・陽岱鋼が、左翼席上部の看板を直撃する3ラン。炭谷の移籍1号から始まり、一挙5点で逆転した。八回には、坂本勇が2戦連発の2ラン。4月4日の阪神戦(東京ドーム)以来、今季2度目の1試合4発など10安打9得点で「令和」の2連勝を飾った。  G党の記憶に残る天井直撃打といえば、2002年7月18日の横浜(現DeNA)戦で松井秀喜が放った二塁打。当時も指揮官としてベンチで"珍事"を目撃していた原監督も岡本の同点打に「非常に目に見えない力を与えていただいたというかね。本人も自分の力で打ったとは思ってないと思いますよ。ツイてるでしょう」と目を丸くした。  ゴールデンウイークの10連戦も残り4試合。デーゲームを終えると、チームは3日からの広島3連戦(マツダ)に向けて、広島へ移動した。実は...。その道中でも岡本は幸運を発揮していた。原監督や主力選手は羽田空港から航空機で移動したが、鳥が機体に衝突するなど、出発準備が遅れて、約70分の遅延。ところが、新幹線移動を選択していた22歳は、そのアクシデントも見事に"回避"した。  4年目の昨季、打率・309、33本塁打で史上最年少の100打点を達成した岡本。力と強運を併せ持つ22歳を中心に、原巨人は5年ぶりのV奪回を目指す。(赤尾裕希) 岡本の同点打に巨人・吉村打撃総合コーチ 「珍しいと言われたら珍しいよね。ああいうのでツキをつかんだのかな」 五回に天井を直撃した岡本の打球が適時打になったことに中日・与田監督 「しっかり最後まで(野手が)ボールを目で追っていたかどうか。その辺をしっかりやっていかないといけない」 ★東京ドーム・伝説の天井直撃打  ◆ブライアント(1990年6月6日、近鉄) 日本ハム戦の四回に角から放った打球が地上44メートル、直線距離で112メートルのスピーカーを直撃。球場特別ルールで、プロ野球史上初の認定アーチとなった。推定飛距離は170メートル。  ◆松井秀喜(2002年7月18日、巨人) 横浜戦の七回に森中から打ち上げた打球が、天井の隙間に吸い込まれた。ボールは落ちてこず、右翼手のロドリゲスは呆然(ぼうぜん)。球場特別ルールで、二塁打となった。  ◆大谷翔平(16年11月13日、日本代表・当時日本ハム) 侍ジャパン強化試合のオランダ戦で七回に代打出場。フロラヌスから放った打球は、高さ約55メートル地点の隙間に消えた。推定飛距離は160メートル超で、特別ルールで二塁打に。小久保監督(当時)も驚きの表情を見せた。 ★東京ドームの特別グラウンドルール  (一部抜粋)(1)打球が、フェア地域上の天井や懸垂物に当たった場合は、ボールインプレイとする。ファウル地域上の天井や懸垂物に当たったり、穴や隙間に入り込んだ場合は、ボールデッドとする。(2)打球が、フェア地域内にある天井の穴または隙間に入り込んだ場合、あるいは懸垂物に挟まった場合は、ボールデッドとし、打者および走者には投球当時を基準にして2個の安全進塁権(二塁打)が与えられる。

◆巨人は2日、中日5回戦(東京ドーム)に9-3で逆転勝利を飾った。五回に4番・岡本和真内野手(22)が同点に追いつく"令和初"の天井直撃の三塁内野安打を放ち、5番・陽岱鋼外野手(32)が左翼席上部の看板を直撃する2号3ラン。今季2度目の1試合4本塁打が飛び出し、新元号「令和」で2連勝。2位ヤクルトと2・5ゲーム差に広げた。  元巨人監督の堀内恒夫氏(71)は3日、ブログで岡本の天井直撃打について、「『外野フライか、こりゃ、ダメだなぁ...』と思った矢先 天井の神様が降りてきたね(笑)俺、久しぶりに見た、ボールが天井に当たるのを」と驚いた様子。「あの1打がなけりゃ あそこでアウトになっていたら 陽岱鋼の勝ち越し3ランだって生まれなかった」と振り返った。  1点を追う五回2死一、二塁。岡本が打ち上げた打球がグラウンドから高さ約61メートルの天井を直撃し、三遊間にポトリ。超満員のファンもどよめくラッキーな一打が勝利を呼び込んだ。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
18100 0.643
(↑0.013)
-
(-)
115142
(+9)
102
(+3)
40
(+4)
15
(+1)
0.268
(↑0.001
3.430
(↑0.01)
2
(-)
ヤクルト
16131 0.552
(↓0.019)
2.5
(↓1)
113147
(-)
132
(+2)
39
(-)
12
(+1)
0.252
(↓0.003)
4.120
(↑0.05)
3
(-)
阪神
14151 0.483
(↓0.017)
4.5
(↓1)
113115
(-)
132
(+4)
22
(-)
18
(-)
0.241
(↑0.001)
3.750
(↓0.01)
4
(-)
中日
13150 0.464
(↓0.017)
5
(↓1)
115102
(+3)
99
(+9)
21
(-)
16
(-)
0.270
(↑0.001
3.470
(↓0.23)
5
(-)
広島
13160 0.448
(↑0.019)
5.5
(-)
11497
(+4)
126
(-)
25
(+1)
11
(-)
0.229
(↑0.001)
3.580
(↑0.13)
6
(-)
DeNA
12170 0.414
(↑0.021)
6.5
(-)
114112
(+2)
124
(-)
35
(+1)
5
(-)
0.237
(↓0.004)
3.760
(↑0.14)