ヤクルト(★0対2☆)広島 =リーグ戦4回戦(2019.04.27)・明治神宮=
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広島
0000010012700
ヤクルト
0000000000600
勝利投手:床田 寛樹(4勝1敗0S)
(セーブ:中﨑 翔太(1勝2敗3S))
敗戦投手:小川 泰弘(0勝3敗0S)
  DAZN
◆広島が8連勝。広島は両軍無得点のまま迎えた6回表、長野の適時二塁打で1点を先制する。9回には、2死二三塁から會澤の適時打が飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・床田が7回無失点の好投で今季4勝目。敗れたヤクルトは、先発・小川が快投するも、打線が援護できなかった。

◆広島鈴木誠也外野手(24)が4試合続けてスタメンから外れた。コンディション不良を理由に、23日中日戦から2試合続けて欠場。25日中日戦はベンチ入りも、出場はなかった。 4戦連続スタメン落ちも、この日は試合前のフリー打撃に参加し、シートノックでは右翼のポジションに就いた。状態は着実に上がっている様子で、試合前には「大丈夫です」と明るい表情を見せた。

◆広島菊池涼介内野手(29)が通算1000安打を達成した。4回先頭で、ヤクルト小川の初球を中前へ。一塁べース上で相手のマスコット、つば九郎から花束を贈られた。 29歳1カ月、933試合目での到達は、球団OBの山本浩二(30歳6カ月、1047試合目)、衣笠祥雄(29歳4カ月、1149試合目)を上回る。さらに2安打を重ね1002安打。「(OBの兄貴分)新井さんもここで2000安打。お兄ちゃんといっしょ。近づいていければ」と話した。

◆広島長野久義外野手(34)が均衡を破った。両軍無得点の6回2死一塁からヤクルト小川の高め真っすぐを強振。右中間フェンスを直撃する二塁打で、一塁走者菊池が本塁に生還した。 「床田が頑張っていたので何とか先制出来て良かったです」と好投続ける先発左腕に先制点をプレゼントした。

◆4試合連続スタメンから外れた広島鈴木誠也外野手(24)が8回1死走者なしから代打出場し、4月21日DeNA戦以来6日ぶりの打席に立ち、実戦復帰した。 ヤクルト小川の前にフルカウントから空振り三振も、4球目の三塁へのファウルには一塁まで全力疾走を見せた。

◆ヤクルト小川、広島床田の両先発が安定した立ち上がりを見せた。3回まで小川は被安打1、床田は被安打2でともに無失点。 広島は6回、長野の適時二塁打で先制。ヤクルトは6回2死一、二塁で雄平が三振し無得点。広島先発床田は6回まで被安打4。 広島は床田が7回を無失点に抑え、4勝目。チームは8連勝で勝率5割。ヤクルトは打線がつながらず無得点で、小川が3敗目。

◆ヤクルトは初対戦の広島床田の前に散発5安打に終わり、今季3度目の0封負けを喫した。 試合前の練習では、打撃投手が角度をつけて投げるなど対策をとったが、チャンスで1本が出なかった。小川監督は、敗因について「スコアリングポジションで、ことごとく三振。三振では何も起こらない。あと1本が出ないというところが、今日の試合だった」と話した。   ▽ヤクルト小川(8回1失点と好投も、3敗目)「最少失点でいけたことはよかった。僕の仕事は、試合を作ること。もどかしさはあるが、1戦1戦大事にやっていく」 ▽ヤクルト田畑投手コーチ(小川について)「ボールはそんなに悪くなかった。今日のような投球を続けることが大事」

◆広島鈴木誠也外野手が4試合ぶりに実戦復帰した。8回1死に代打で出場して空振り三振に倒れるも、ファウルで一塁まで全力疾走する姿も見せた。 コンディション不良を理由に23日中日戦から2試合続けて欠場。25日中日戦はベンチ入りも、出場はなかった。試合後は「大丈夫」と繰り返し「(スタメンの)準備はもうできています」と前を向いた。

◆広島が破竹の8連勝で、ついに勝率を5割に戻した。先発床田が7回を0封し、3戦連続完封勝ちを演出。長野が移籍後初V打を放ち、菊池涼が通算1000安打を含む3本の安打で援護した。緒方孝市監督(50)のコメントは以下の通り。 -投手がまた粘った 緒方監督 床田が7回をよく投げきってくれた。7回はちょっと厳しい場面だったけど。 -菊池涼がお膳立てし、長野がV打 緒方監督 そうね。キクが1000安打。勝ち試合になってよかった。 -鈴木が代打で復帰 緒方監督 出られるんだったら出てもらう。 -8連勝で勝率5割復帰 緒方監督 まだ連戦の頭なので。1戦1戦やっていくだけです。

◆広島がヤクルト4回戦(神宮)で完勝し、借金を完済した。打の主役は長野久義外野手(34)だ。6回2死一塁で先制の適時二塁打。移籍後初のV打でチーム8連勝を呼んだ。 投手陣も床田寛樹投手(24)がリーグトップタイの4勝目を挙げるなど、3試合連続完封勝ちを飾った。今年のゴールデンウイークは異例の大型連休だが、コイは超大型連勝!?均衡を破る一打が、8連勝へと加速させた。両軍無得点で迎えた6回。2死一塁から長野が小川の高め真っすぐを強振した。右中間への打球はフェンスを直撃。一塁走者菊池涼が生還する先制二塁打となり、移籍後初の決勝打となった。 「床田が頑張っていましたし、キクも2アウトから出てくれたので。積極的にと思っていた」 主砲欠場の穴を見事に埋めた。鈴木が先発から外れた全4試合で安打を放ち、3試合で打点をマーク。8連勝中も6試合先発出場するなど20打数6安打で打率3割、1本塁打、3打点。進塁打や粘って四球を選ぶなど献身性も示す。迎打撃コーチも「チームとしてやるべきことをベテランがやってくれると助かる」と目を細める。9回無死一塁からのランエンドヒットも右足を引いて確実に右方向へゴロを転がした結果、右前打。追加点の呼び水とした。持ち前の打撃センスで、広島野球にも順応した。 転んでもただでは起きぬ。25日中日戦、バティスタの三塁線を破る当たりで一塁から一気に本塁を狙うも、足がもつれて三本間でずっこけた。先制機を逃した悔しさを今季初の決勝打で晴らした。ただ、試合後は「個人的なことよりもチームが勝つことが一番なので。そのためにまた、頑張ります」と長野節だった。 気遣いも長野流だ。25日の中日戦前、マツダスタジアムのプレスルームに差し入れが運ばれた。球団職員は提供者の名は隠したが、差し入れが球場内で販売中の選手プロデュースメニュー「長野のジャパチキバーガー」40個だっただけに、提供者は明らか。それでも長野は「僕じゃないですよ」と笑いながら、最後まで認めなかった。 長野の復調とともに広島は8連勝で、最大8あった借金を一気に帳消しにした。鈴木も4試合ぶりに実戦復帰し、3試合連続0封勝利。12連戦も白星発進と、今年もコイの季節がやってきた。【前原淳】

◆広島床田寛樹投手が7回5安打無失点でハーラートップに並ぶ4勝目を手にした。好調ヤクルト打線を、2種類のスライダー、真っすぐ、シュート。4つの決め球で封じ込んだ。 初回以外は、すべて最後の打者を三振ぎり。チームを3戦連続完封勝ちに導き「変なプレッシャーがありました。途中で途切れたらどうしようと思っていた」と笑った。 「何がいいか探りながらですね」。開幕ローテーションに入り5試合目。手探りの調整が続く。1年目の17年も開幕ローテー入りしたが、3試合投げた後に左肘痛が発覚。トミージョン手術を受けて1軍から遠ざかった。つまり、4戦目の前回20日DeNA戦以降は未知の領域。いかにローテを守るか、試行錯誤しながら勝ち星を重ねている。 その中で、気に入って取り入れているのが登板翌日の交代浴。熱い風呂と、冷水風呂に交互に入るもので、疲労軽減に効果がある。ロッカー室の棚にある漫画を3、4冊持ち込んで浴室に入ると、あっという間に1時間がたつ。21日は小幡文生の「シマウマ」(少年画報社)に没頭。心身ともリフレッシュしていた。 緒方監督は「床田がよく7回を投げきってくれた」と振り返った。大快進撃の中心に、頼もしい3年目左腕がいる。【村野森】

◆広島が17日巨人戦から8連勝となり、24日中日戦からは3試合連続完封勝ち。広島の3試合連続完封勝ちは12年4月5~7日以来、5度目の球団タイ記録だ。 これで広島は16日にあった借金8を完済。借金8以上あったチームが連勝で一気に完済は、11年9月13日に借金10の西武が14日から10連勝して以来、8年ぶり。セ・リーグでは04年8月20日に借金8の阪神が8連勝して以来で、広島は借金8の60年9月18日から9連勝以来2度目だ。大型連勝で借金完済の例はあるものの、広島は4月16日借金8(16試合目)→27日0(24試合目)。3、4月で借金8以上は今年の広島で104チーム目だが、その借金を4月中に完済したのは初めてだ。開幕30試合以内にしても、69年近鉄が17試合目借金9→29試合目0の過去1例しかない。

◆広島・菊池涼介内野手(29)が27日、プロ野球史上295人目となる通算1000安打を達成した。  0-0の四回先頭の2打席目に小川の初球カットボールを中前へ弾き返した。1000安打達成が場内でアナウンスされると、両軍のファンから拍手が沸き起こった。  燕のマスコットキャラクター「つば九郎」がサプライズで登場すると笑みを浮かべて、お祝いの花束を受け取った。  プロ初安打は2012年7月1日のDeNA戦(マツダ)で五回に山本省吾から右越え三塁打をマーク。翌13年に高い守備力を武器に二塁のレギュラーに定着すると、16年には最多安打に輝くなど球界を代表するヒットメーカーに成長した。

◆広島・床田寛樹投手(24)が7回5安打無失点8奪三振の好投で4勝目を挙げた。打線は六回、2死一塁から長野が右中間フェンス直撃の適時二塁打を放ち先制。九回には2死二、三塁から会沢が左前適時打を放ち1点を追加した。チームは8連勝を飾り、借金を返済した。  ヒーローの床田は「要所をしっかり締められたので、それが0点につながったと思います。ロースコアで行っていて、そこでしっかり抑えられたのは自信になります」と喜んだ。

◆ヤクルトの小川は8回1失点と力投したものの、援護に恵まれずに3敗目を喫した。六回2死一塁で長野に浮いた直球を適時二塁打されて「不用意な1球だった」と悔やんだ。  それでも八回1死で代打鈴木をチェンジアップで空振り三振に仕留めるなど踏ん張り、変化球を駆使して広島打線を4安打に抑えた。またも今季初勝利には届かなかったが、先発としての役割を果たし「7、8回を投げて試合をつくるのが使命。その中で勝ち負けは付いてくる」と冷静に話した。 ヤクルト・田畑投手コーチ(好投しながらも3敗目を喫した小川に)「隙を見せた1球が決勝の適時打になってしまった。試合はつくれていたので、こういう投球を続けることが大事」

◆ヤクルトは広島の床田を打ち崩せず、12連戦の初戦で今季3度目の零敗を喫した。小川監督は「あと一本が出ていないというのが今日の試合」と淡々と振り返った。  初対戦の左投手を打ちあぐね、六回と七回はともに2死一、二塁の場面で、雄平と太田が空振り三振に倒れた。小川監督は「得点圏で三振では何も起きない」と悔しそうに話した。 青木(床田の前に3打数無安打)「角度が付いていたし、いい球が来ていた」

◆広島の床田が切れのある球を両サイドに投げ分け、7回無失点でリーグトップに並ぶ4勝目を手にした。六、七回はともに2死一、二塁のピンチを空振り三振で切り抜け、三塁を踏ませなかった。「自信になる。要所をしっかり締められた」と喜んだ。  今季初登板で黒星を喫したが、その後は4戦全勝でリーグトップに並んだ。チームも2012年4月以来の3試合連続無失点勝利と波に乗る。捕手の会沢は「投手が頑張ってくれているおかげ」と称賛した。

◆広島の菊池涼が四回に中前打を放ち、8年目で通算1000安打に到達した。先頭打者で小川の初球の変化球を打ち返し、一塁でヤクルトのマスコット「つば九郎」から花束を受け取った。「新井(貴浩)さんもここで2000本を打った。お兄ちゃんと同じだし近づけたら」と笑った。  六回には2死から三塁強襲の内野安打で出塁し、長野の右中間二塁打で一気に先制のホームを陥れた。「劣勢だったし、何とかしたいのはいつも通り」とチームの勝利を喜んだ。 緒方監督(8連勝で勝率5割に復帰) 「まだ連戦の頭なので一試合一試合やっていくだけ」 会沢(九回2死で適時打) 「ああいうところで打てて良かった」

◆広島の鈴木が4試合ぶりに代打で出場した。八回1死で床田に代わって打席に送られると、小川にフルカウントからハーフスイングを取られて空振り三振を喫した。  コンディション不良で欠場していたが、この日は試合前のシートノックで右翼の守備に就くなど、状態は上向きつつある。先発復帰の準備状況を尋ねられると「大丈夫。できています」と言い切り、緒方監督は「出られるんだったら出る」と話した。

◆長野が移籍後初の決勝打。0-0の六回2死一塁から右中間フェンス直撃の二塁打で均衡を破り、「個人的なことよりチームが勝てるのが一番。そのためにまた頑張ります」と端正な顔を引き締めた。2死から菊池涼が内野安打で出塁して迎えた打席。「床田が頑張ってくれていたし、キクが2死から出てくれた」と一振りに集中して結果を出した。

◆ヤクルト・小川泰弘投手(28)は8回4安打1失点と好投したが、打線が沈黙して3敗目。開幕から登板5試合目も勝利に届かなかった。  「粘り強く投げることはできた。(長野との対戦は)不用意だった。僕の仕事は試合をつくること。一戦一戦、大事にやっていきたい」  反省したのは六回。2死から菊池涼に三塁内野安打を許し、直後の初球が高めに浮いたところを適時二塁打された。  打線も今季3度目の零封負け。床田の前に六回2死一、二塁で雄平が、七回2死一、二塁では太田がいずれも空振り三振と決定打を欠いた。小川監督は「(小川に)ちょっと気の毒なことをした。なかなか勝ちがつかない。(好機に)ことごとく三振では何も起こらない」と厳しい表情だった。 (長崎右)

◆気温が10度前後に冷え込んだ神宮で、広島が破竹の8連勝。3年目左腕の床田(とこだ)寛樹投手(24)が7回無失点の好投でリーグトップタイの4勝目を挙げた。  「要所をしっかり締められたので、それが0点につながったと思う」  直球は140キロ前後ながら、スライダーやツーシームを駆使し、三塁を踏ませなかった。床田からフランスア、中崎のリレーで、24日の中日戦から3試合連続無失点勝利の球団記録に並んだ。  「変なプレッシャーがありました。僕で(無失点勝利が)途切れてしまったらどうしようと」  苦難を乗り越えた。大阪・箕面学園高から中部学院大を経て2017年にドラフト3位で広島入り。同年4月にプロ初勝利を挙げたが、同7月に左肘靱帯(じんたい)の再建手術を受け、1年以上のリハビリを経て今季復帰した。  サポートしてくれた医療関係者に感謝の思いを伝えていた。手術を受けた群馬県内の病院に、20日のDeNA戦で挙げた3勝目のウイニングボールを送った。「無事に復帰することができました」と記した手紙を添えた。  4位は変わらないが、最多で8あった借金を大型連勝で完済し、勝率を5割に戻した。「よく投げきってくれた」と床田をねぎらった緒方監督。大型連休中も連勝街道を突っ走る。 (柏村翔)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
1580 0.652
(↑0.016)
-
(-)
120117
(+5)
88
(+4)
32
(-)
8
(-)
0.273
(↓0.002)
3.610
(↓0.02)
2
(-)
ヤクルト
13111 0.542
(↓0.023)
2.5
(↓1)
118126
(-)
111
(+2)
30
(-)
9
(-)
0.255
(↓0.002)
4.120
(↑0.09)
3
(-)
中日
12110 0.522
(↑0.022)
3
(-)
12093
(+5)
78
(+4)
20
(+1)
16
(-)
0.276
(↓0.001)
3.360
(↑0.02)
4
(-)
広島
12120 0.500
(↑0.022)
3.5
(-)
11982
(+2)
101
(-)
20
(-)
9
(+1)
0.227
(↓0.001)
3.420
(↑0.15)
5
(-)
阪神
10141 0.417
(↓0.018)
5.5
(↓1)
11895
(+4)
121
(+5)
20
(-)
10
(-)
0.239
(↓0.002)
4.060
(↓0.06)
6
(-)
DeNA
9150 0.375
(↓0.016)
6.5
(↓1)
11990
(+4)
104
(+5)
29
(+1)
4
(-)
0.240
(↑0.003)
3.710
(↑0.01)