楽天(☆7対3★)オリックス =リーグ戦6回戦(2019.04.21)・楽天生命パーク宮城=
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ORIX
0000120003621
楽天
02220001X7811
勝利投手:釜田 佳直(1勝0敗0S)
敗戦投手:松葉 貴大(0勝3敗0S)

本塁打
【オリックス】大城 滉二(2号・5回表ソロ)
【楽天】嶋 基宏(2号・2回裏2ラン)

  DAZN
◆楽天は2回裏、嶋の2ランが飛び出し先制に成功する。4-0で迎えた4回には、浅村の適時二塁打で2点を追加してリードを広げた。投げては、久々に先発マウンドへ上がった釜田が6回途中3失点で今季初勝利。敗れたオリックスは、投手陣が振るわなかった。

◆オリックス松葉貴大投手(28)が銀次への危険球で一発退場となった。 松葉は楽天戦に先発。2回1死から打席に銀次を迎え、カウント1-1からの3球目だった。スライダーがすっぽ抜けて銀次の後頭部に直撃。直球ではなかったにも関わらず、主審から一発退場を宣告された。 退場処分に西村監督が抗議するも判定は覆らず。1回1/3を投げ、わずか19球で降板した。

◆3試合ぶりのスタメンマスクとなった楽天嶋基宏捕手(34)が先制の2号2ランを放った。 2回2死一塁、2ボールからオリックス荒西の直球を完璧に捉えて左翼席にたたき込んだ。「甘く来たところをしっかり仕留めることができましたね。釜田が復帰登板なので先制できて良かったです」とニッコリ。昨年6月に右肩と右肘の手術を受け、今季初登板で17年7月5日のロッテ戦以来の勝利を目指す先発釜田をリードする女房役が、貴重な先制点をプレゼントした。

◆楽天浅村栄斗内野手が2点適時二塁打で追加点を挙げた。4回、田中の右翼線二塁打とオコエの左前打でつくった1死一、三塁のチャンス。 追い込まれてから外角直球を逆らわず右中間に運んだ。「釜田がいいピッチングしているので、援護できて良かったです。うまく右方向に打つことができました」と笑顔で振り返った。 今季初登板で17年7月5日のロッテ戦以来の勝利を目指す先発釜田を主砲が強力に援護した。

◆楽天釜田佳直投手(25)が、6回途中5安打3失点で17年7月5日のロッテ戦以来となる655日ぶりの勝ち星を挙げた。 昨季中継ぎで12試合に登板も6月に右肩と右肘を手術。先発登板は17年8月27日の日本ハム戦以来だった。1回にこの日最速となる148キロを計測した直球に加え、以前よりツーシーム系の動くボールの配分を増やしてゲームメーク。女房役の嶋の先制2ランなど6点の援護を受け、5回まではソロ本塁打のみの1失点と好投した。 球数が100球に達した6回、3本の単打で1死満塁のピンチを招いたところで降板したが、本拠地を埋め尽くしたファンから拍手が注がれた。「諦めないでやってきて良かったなと思います。ここに来るまで、たくさんの方に支えられた。何とか勝利という形で(感謝を)表現したかった。マウンドを降りる時の大歓声は、これから忘れることはないと思います」と瞳を潤ませた。 手術明けの肩と肘に負担をかけないよう今後は十分な登板間隔を設ける見込みだが、平石監督は「真っすぐに加えて動く球が彼の良さ。"大人になった釜田"というか、心強い1人が帰ってきてくれた」と称賛した。

◆楽天ドラフト1位の辰己涼介外野手(22)が出場選手登録を抹消されることが決まった。 14日のソフトバンク戦を最後にスタメンから遠ざかっており、この日もベンチ入りしたが出場機会がなかった。 ここまで12試合で打率2割8厘。平石監督は「守備がいいのは分かっている。(2軍戦で打席に数多く立たせて)いい状態に戻してもらいたい」と説明した。

◆楽天オコエ瑠偉外野手(21)が、驚異的な勝負強さを発揮している。21日のオリックス6回戦(楽天生命パーク宮城)で2試合連続の2番に入ると、8回2死二塁からオリックス山崎福のチェンジアップを捉えて左中間を割る適時二塁打。貴重な追加点を挙げた。 ここまで打率2割5厘も、得点圏では12打数7安打の同5割8分3厘にはね上がる。「自分の中で、はっきりと理由は分かっているんですよ」。走者のいる場面では投手のクイックなどに対して構え遅れないよう、最初から軸足に体重を乗せて始動することで、理想的な間合いで打ちにいけているという。無走者時のワインドアップモーションなどに対して試行錯誤を続けており「打ち方は悪くない。あとはタイミング(をどう合わせていくか)」。1番茂木がチームトップの打率3割1分6厘と好調だけに、2番オコエにかかる期待も大きい。【亀山泰宏】

◆楽天釜田佳直投手(25)が、6回途中5安打3失点で17年7月5日のロッテ戦以来となる655日ぶりの勝ち星を挙げた。 本拠地のファンから注がれた万雷の拍手に瞳が潤んだ。「諦めずにやってきて良かった。ここに来るまでに、たくさんの方に支えられた。何とか勝利という形で(感謝を)表現したいと思っていた。あの大歓声を忘れることはないと思う」と目頭をぬぐった。 昨年6月に右肩と右肘を手術。春季キャンプで再び痛みが出た。「松坂さんは同じ肩の手術から復活した。僕が頑張れば、関節唇を縫ったり、腱板(けんばん)を修復する1歩手前の道を示せると思うんです」。そう誓ったはずの心が揺らいだ。同じく肩を痛めた安楽を介して「わらにもすがる思いで」頼ったのが、中日松坂の肩を治療した人物。当時痛みの出る肩の前側だけでなく、両側から内視鏡を入れたことで、後ろ側の筋肉もダメージを負って硬くなっていることを指摘され「原因を理解し、納得できたのが大きかった」と転機を語る。 1回の最速148キロも、3回のピンチで連発した147キロも、高校時代に北信越でしのぎを削った同学年の吉田正を迎えた場面で出した。「一番いいバッターだと思っているので」。ここぞのスピードに加え、ツーシーム系の動く球を駆使する「大人の投球」だった。何より、平石監督が「野球に熱い男」と評するハート。先制の2号2ランとバットでも援護した女房役の嶋は「1球1球、魂がこもっていた」と言った。手術明けを考慮して1度登録を抹消されるが「心強い1人が帰ってきてくれた」と指揮官を喜ばせた。 昨年12月に結婚。「よく(プロポーズを)受けてくれたなとも思うんです」。手探りで復活への道のりを歩んでいた時期の自分についてきてくれた1歳上の夫人に感謝は尽きない。「僕のリハビリは、まだ終わってないと思っているので」。さらにチームに貢献する決意を胸に、夫人と約束したウイニングボールを握りしめた。【亀山泰宏】

◆最下位オリックスは先発松葉貴大投手が2回に危険球で退場するアクシデントから流れを変えられず、連敗した。 2回1死から銀次へのスライダーがすっぽ抜けて後頭部を直撃し、一発退場。突如登板したルーキー荒西祐大投手は2死から嶋に2ランを浴び、3回も4四球を与えて2失点。3番手の比嘉幹貴投手も悪循環を断ち切れず4回に2失点を喫した。西村徳文監督は「先発が2回でマウンドを降りてしまうのは後にしわ寄せが来る。情けないですね」と目線を落とした。 打線も3点を奪うのが精いっぱい。「6番三塁」のルーキー頓宮裕真内野手は2試合連続無安打で、守備では三ゴロを後逸して連日の失策。指揮官は「一昨日(19日)はよかったんですけどここのところ精彩を欠いている。明日に関しては考えないと」とくぎを刺した。 わずか19球で降板した松葉は「銀次選手に申し訳ないです。早い段階に下がってしまって、中継ぎにもチームに迷惑をかけてしまった」と下唇をかんだ。その左腕ついて指揮官は「ベンチには入れておこうと思っています」と語り、22日以降は中継ぎ待機させることを決めた。火消しに失敗した荒西、比嘉の両右腕の2軍降格も決定的。新たな戦力を加え、巻き返しを図る。【古財稜明】

◆楽天釜田の瞳が潤んでいた。本拠地のファンから注がれた万雷の拍手。6回途中5安打3失点で17年7月5日ロッテ戦以来となる655日ぶりの勝ち星。「諦めずにやってきて良かった。あの大歓声を忘れることはないと思う」と言った。 昨年6月に右肩と右肘を手術。春季キャンプで再び痛みが出た。「松坂さんは同じ肩の手術から復活した。僕が頑張れば、関節唇を縫ったり、腱板(けんばん)を修復する1歩手前の道を示せる」。そう誓ったはずの心が揺らいだ。安楽を介して「わらにもすがる思いで」頼ったのが、中日松坂の肩を治療した人物。当時痛みの出る肩の前側だけでなく、内視鏡を入れたことで後ろ側の筋肉もダメージを負って硬くなっていることを指摘され「原因を理解し、納得できたのが大きかった」と転機を語る。 1回の最速148キロは、高校時代に北信越でしのぎを削った同学年の吉田正を迎えた場面。ここぞのスピードに加え、ツーシーム系の動く球を駆使する「大人の投球」を披露。手術明けを考慮して1度登録を抹消されるが、平石監督も「心強い1人が帰ってきてくれた」とほほ笑む。「僕のリハビリは、まだ終わってない」。さらにチームに貢献する決意を胸に、昨年12月に結婚した夫人に渡すウイニングボールを握りしめた。【亀山泰宏】

◆オリックスは先発松葉が二回途中に危険球で退場したのが響き、四回までに6点を失った。西村監督は「後の投手にしわ寄せが来る。チームとして痛い」と嘆いた。  二回1死一塁で急きょ登板した新人の荒西は2死から嶋に先制2ランを浴び、三回にも4四球を与えて2失点。四回には比嘉が2点を追加された。松葉は先発ローテーションを外れて中継ぎに回ることが決まり「早い回で降りて迷惑を掛けてしまった」と肩を落とした。

◆楽天は嶋が攻守で勝利に貢献した。二回2死一塁では、甘く入った速球を鋭く振り抜いて左翼席へ運ぶ先制の2号2ラン。3月30日以来の一発に「釜田が復帰登板なので先制できて良かった」と喜んだ。  捕手としても釜田を好リードでもり立て、2年ぶりの白星につなげ「一球一球に魂を込めて投げていた。絶対に抑えてやろうと思っていた。最高でした」と笑みを浮かべた。

◆楽天のドラフト1位ルーキー辰己が、2軍で調整することが決まった。17日の西武戦に出場してから出番がなく、平石監督は「状態を万全にしてもらいたい」と2軍で実戦の機会を与える方針を示した。開幕1軍入りし、12試合に出場して打率2割8厘、1打点、1盗塁だった。

◆嶋が攻守にわたって釜田を援護した。二回、左越えに2号2ランを放ち、先制点をプレゼント。「復帰登板なので先制できてよかった」と汗をぬぐった。釜田が右肘手術から復帰した2015年8月29日の西武戦でも、先制3ランで白星に導いていた。守りでは好リードに加え、五回に本塁後方へのファウルフライをフェンス際でスライディングキャッチした。

◆昨年6月に右肩と右肘の手術を受けた楽天・釜田佳直投手(25)が5回1/3を5安打3失点。今季初登板で2年ぶりの白星を手にした。  「力で押すのではなく、"大人の投球"ですかね。マウンドを降りるときの大声援は、これからも忘れられない」  最速は148キロをマーク。大胆に左打者の内角を突き、外角に逃げるツーシームが効果的に決まった。六回1死満塁のピンチを招き、103球でマウンドを2番手・森原に譲ったが、2万7108人で埋まったスタンドから温かい拍手と「釜田!」の掛け声が飛んだ。  昨年12月16日に一般女性と結婚し「独身時代は身の回りのことを自分でやらなくてはいけなかった。今はすべてやってもらえるので野球に集中できる」と感謝。記念球はこの日、バックネット裏から見守ってくれた愛妻にささげる。  「堂々と落ち着いて投げた。心強い一人が帰ってきた」と平石監督。首位を走るチームに、頼もしい右腕が加わった。 (広岡浩二) 釜田について楽天・伊藤投手チーフコーチ 「さすがのマウンドさばきだった。(患部を考慮して)一度抹消して次回登板に備えてもらう」

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
1261 0.667
(↑0.02)
-
(-)
12492
(+7)
66
(+3)
18
(+1)
7
(-)
0.245
(-)
3.230
(↑0.01)
2
(-)
ソフトバンク
1182 0.579
(↑0.023)
1.5
(-)
12288
(+16)
65
(+5)
28
(+4)
15
(+2)
0.253
(↑0.008)
2.700
(↓0.06)
3
(-)
日本ハム
992 0.500
(↑0.029)
3
(-)
12361
(+2)
81
(+1)
9
(-)
6
(-)
0.229
(↑0.003)
3.870
(↑0.15)
4
(-)
西武
8110 0.421
(↓0.023)
4.5
(↓1)
124101
(+5)
98
(+16)
18
(+1)
18
(-)
0.248
(↓0.003)
4.540
(↓0.25)
4
(-)
ロッテ
8110 0.421
(↓0.023)
4.5
(↓1)
12464
(+1)
84
(+2)
23
(-)
15
(-)
0.220
(↓0.003)
3.960
(↑0.11)
6
(-)
ORIX
7103 0.412
(↓0.026)
4.5
(↓1)
12370
(+3)
82
(+7)
20
(+1)
23
(-)
0.225
(↓0.003)
3.690
(↓0.19)