日本ハム(★6対9☆)ソフトバンク =リーグ戦21回戦・東京ドーム=
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福岡
30010 0014 9150
日ハム
10100 4000 681
勝利投手:スアレス(1勝0敗0S)
(セーブ:森 唯斗(1勝4敗23S))
敗戦投手:浦野 博司(2勝2敗6S)
  DAZN
◆ソフトバンクは2点を追う8回表、長谷川勇の犠飛で1点差に迫る。続く9回には、グラシアルと松田宣の2ランが飛び出し、逆転に成功した。投げては、3番手・スアレスが2年ぶりの白星。敗れた日本ハムは、6回に清宮の3ランなどでリードを奪うも、抑えで登板した浦野が誤算だった。

◆日本ハムのブランドン・レアード内野手(30)は東京ドームで通算38試合に出場して19本塁打。対バンデンハークは通算打率3割4分2厘、5本塁打で、こちらは最も本塁打を打っている投手。  得意の球場で得意の投手と対戦する。

◆日本ハムの先発、村田透投手が5回途中4失点(自責3)で降板した。  初回にグラシアルに2戦連発となる先制2号3ランを献上。2、3回は無失点も4回は牧原に中前適時打を浴びた。5回先頭のグラシアルを中飛に打ち取ったところで交代となった。球数は76球だった。「(初回は)先頭打者のエラーをカバーしないといけなったのですが、ホームランを打たれてしまいましたし、こういう大事な試合で長いイニングを投げられず不甲斐ないです」と、コメントした。

◆ソフトバンクのリック・バンデンハーク投手(33)が清宮の一撃に沈んだ。  序盤から制球に苦しみながらも、要所を抑え5回まで2失点と粘投していた。しかし5回、先頭の近藤に内野安打。1死からレアードを四球で歩かせて一、二塁。得点圏の場面で、前日21日に本塁打を打っている清宮に打席が回った。カウント1-2からの4球目。高めに浮いた直球を右翼スタンド中段へ運ばれた。2戦連発の3号2ランで逆転されると、2死から渡辺にもソロを浴びた。  6回途中6失点でKOされ「今日は、自分のリズム、バランスで投げることができませんでした。点を取ってくれた野手の皆さん、チームに申し訳ないです」とコメントした。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手が、逆転の3号3ランを放った。  2点を追う6回1死一、二塁、バンデンハークが投じた外角高め147キロの直球を右翼席中段に放り込んだ。2戦連発となる一撃は、価値ある逆転弾。「完璧でした。どんなコースだったのか覚えていないです。無心でした。こういう時期に1軍に呼んでもらえたので、何とかしないといけないと誓っています。(前打者の)レアードが四球で出塁してくれたので絶対に打つ、と思っていました」と興奮気味に振り返った。  第2打席でも中前安打を放っておりプロ2度目のマルチ安打は前夜21日に続くプロ入り初の2戦連発となった。

◆日本ハム渡辺諒内野手が、値千金の追加点を1発でたたき出した。  清宮の3ランで逆転し、なお1点リードの6回2死走者なし。先発バンデンハークから左越え5号ソロを放った。バンデンハークからは7月20日に2打席連続アーチを放っており、相性の良さを発揮。「真っすぐが良いのでタイミングを合わせて、しっかり振り切ることだけを意識して打ちました。清宮のホームランで雰囲気が良かったので、流れに乗ることができて良かったです」と後輩の勢いに乗って、結果を残した。

◆前夜に2号2ランを放った日本ハム清宮が6回の3打席目にプロ初の2戦連続となる3号3ランを放った。チームは1点リードの9回にソフトバンク打線に2本塁打を許して逆転負けを喫した。

◆ソフトバンクが6月以来今季2度目の5連勝で、2位日本ハムまで0・5ゲーム差に迫った。  6回に清宮の3ランで2点リードをひっくり返され、球場には嫌なムードが流れていたが、8回に長谷川勇の犠飛で1点差。9回にはグラシアルがこの日2本目の3号2ランで逆転し、さらに松田宣の24号2ランで突き放した。  工藤監督は「自分が見てても身震いするくらい、みんなが絶対に勝つんだという思いが出ていた。うれしかった」と振り返った。  23日に日本ハムに勝てば、約3カ月ぶりの2位に浮上する。「ひっくり返すというより、とにかく明日のゲームを自分たちにとっていいゲームにできるように。それを勝ちにつなげることが大事」と気を引き締め話した。

◆ソフトバンクのジュリスベル・グラシアル内野手(32)が2試合連発、初の1試合2発でチームを5連勝に導いた。  初回に先制の2号3ラン。1点を追う9回には逆転の決勝3号2ランを打った。2試合連続でヒーローインタビューに呼ばれた助っ人は「自分のバッティングも良かったし、チームがいい調子になって、どんどん順位を上げて、去年のように優勝を目指して頑張っていることが一番大事。みんなあきらめずに頑張っていたし、その姿が今日の結果につながったと思う」と喜んだ。  チームはグラシアルが17日に昇格してから負けなしの5連勝。工藤監督も「初回の3ランも非常に大きくて、バンデンハークが勇気を持って投げられた。土壇場の9回もよく集中して打ってくれた」とほめた。

◆日本ハムがダメージの残る逆転負けで、今季2度目の4連敗を喫した。  2点を追う6回に清宮が2戦連発となる3号3ランで逆転。渡辺にも5号ソロが飛びだし、2点リードで終盤に入ったが、勝利の方程式が誤算だった。  8回はトンキンが1失点。9回は守護神の浦野がグラシアルに逆転2ラン、松田宣にも2ランと2被本塁打。まさかの展開で敗れた。  栗山英樹監督は「すいません。本当に。申し訳ない。結果的に勝ちきれないのは監督の責任」と、振り返った。  首位西武とは今季最大7・5差。3位ソフトバンクにも今カード2連敗で0・5差に肉薄された。チームは8月に入って6カード連続勝ち越しなし。起爆剤と期待する清宮の2戦連発には「よく打ってくれた」とたたえたが、「いい形で終盤に入ったので(選手に)勝たせてあげたかった」と、悔しがった。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手が6回に2試合連発となる逆転3ランを放った。高卒新人の逆転本塁打は14年9月9日森(西武)がロッテ戦で記録して以来になるが、日本ハムでは初めて。  59年張本は肩書付きの本塁打を5本、13年大谷も先制本塁打は打っているものの、逆転本塁打はなかった。2試合以上の連続本塁打を記録した高卒新人は17年10月3、4日中日戦の細川(DeNA)以来13人目。日本ハムでは59年6月4、7日張本、13年7月10、14日大谷に次いで3人目。今日の試合で53年豊田(西鉄)68年江島(中日)14年森がマークした3戦連発の高卒新人記録に挑戦する。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手(19)が2試合連続本塁打を放った。2点を追う6回1死一、二塁、ソフトバンク・バンデンハークの外角高めの速球を捉え、一時逆転となる3号3ランを右翼席にぶち込んだ。終盤に逆転され、決勝アーチとはならなかったが、栗山英樹監督(57)が本塁打を期待して前日21日に2軍から昇格させたシナリオ通りの2戦連発。信は力なり!  清宮が魅力を最大限に発揮した。2点を追う6回1死一、二塁。バンデンハークの147キロの直球を捉えた。「完璧でした。どんなコースだったのか覚えていないです。無心でした」。外角高めの真っすぐを右翼席中段へ運んだ。一時逆転となる3号3ラン。2戦連発のアーチに東京ドームは歓喜のるつぼと化した。ベンチに戻って連夜のキヨダンスも、心なしか首も腰も大きく振っていた。  成長した姿を結果で示した。初回の第1打席。ナックルカーブ2球で追い込まれ、カウント1-2で迎えた4球目、150キロ直球で空振り三振だった。逆転弾を放った場面も、ナックルカーブ2球を見逃して1ボール2ストライクからの4球目。「(同じ攻められ方は)頭にありました」。空振りした真っすぐを仕留め、最高のリベンジ劇に成功。5月の初昇格時に壁となった1軍レベルの直球、配球への対応力の進化を感じさせた。  まるで夏の甲子園が終わるのを待っていたかのように存在感を発揮し始めた。春夏連覇を果たした大阪桐蔭の藤原には「おめでとう」と、連絡をしたという。昨年のU18代表でチームメートだった後輩を「頼もしくなった。1年たって最上級生にもなって、人としても、プレーヤーとしても成長しているんじゃないかと思います」。清宮にとっても、刺激的な活躍は発奮材料となった。  優勝争いに加わるチームの中で、底知れないポテンシャルも引き出されている。「こういう時期に呼ばれた。ああいうところで仕事をする期待を込められて1軍に上がったと思うので」と、覚悟を持つ19歳は平然と答える。「自分のポイントで、しっかり打てている」と手応えもある。栗山監督からは「チームを勝たせる選手になれ」と言われている。チームは痛恨の逆転負けで今季2度目の4連敗。「勝つことが大事。そこだけに集中して、また明日もやります」。次こそは、チームを救うアーチを描きたい。【木下大輔】

◆ソフトバンクのグラシアルが初の1試合2発で劇的勝利に導いた。  1点を追う9回1死二塁、日本ハム浦野のフォークを振り抜き、左翼席へ逆転の3号2ラン。1回の先制3ランと合わせて計5打点。来日初アーチを放つなど3打点をマークした前日21日に続く活躍に「みんながあきらめずに頑張っていた。その姿が今日の結果につながった」と穏やかな表情を浮かべた。  今季加入した右の強打者は5月末に左手薬指を骨折。7月にキューバ代表として国際大会に出場するまで2軍でリハビリが続いた。右膝の炎症で離脱したデスパイネに代わって17日に昇格。その後は全5試合で中軸を務め、チームは負けなしの5連勝だ。日本ハムとのゲーム差は0・5に迫り、今日23日も勝てば2位に浮上する。殊勲の助っ人はファンに向けて「必ず連覇しようと思います」と力強く言い切った。

◆痛恨の逆転負けを喫した。日本ハム栗山監督は「すいません。本当に。いい形で終盤に入ったので、勝たせてあげたかった」。シーズンの潮目が変わる一戦だと思っていただけに、痛すぎる敗戦だった。  試合前、どこか物憂げな表情でつぶやいていた。「寂しいなぁ」。前日21日、第100回大会の夏の甲子園は幕を下ろした。13日には聖地を訪問。プロ野球の監督という立場でシーズン中の甲子園来訪は異例だが、それほど高校野球に敬意を払い原点として愛する。特別な夏が終わり、指揮官は新たなスイッチを入れていた。「毎年、夏の甲子園が終わったら勝負どころなんだ。いつも、このあたりからなんだ」。  球児の夏が過ぎ去れば長いペナントレースの佳境を迎える。日本ハムも2年ぶりのリーグ制覇へ、可能性を残す。「本当に大事な時期なんだ」。栗山監督は前日から清宮を再昇格させ、2戦連続本塁打と能力を引き出した。「計算通り、戦っていても何も起こらないんだ」。右肘痛のリハビリ中であるルーキーを呼び、スタメンで使う。簡単にできない決断は選手の能力を信じられるから出来る。  まさかの逆転負けで首位西武と今季最大7・5ゲーム差となり、3位ソフトバンクには0・5差と肉薄された。数字上は、今日23日にも自力優勝消滅の危機を迎えた。「打てるべき手は、打ち尽くすだけなので」。踏ん張りどころだ。雌雄を決する9月へ、まだ諦める段階ではない。

◆土壇場の逆転勝利に興奮を隠せない。東京ドームの三塁側ベンチ裏からホークスナインをねぎらって出てきたソフトバンク後藤オーナー代行は少々早口で言った。「いやあ、僕が来て(9回に)4点取りました。今はチームの雰囲気もいいし、よかった」。本業で忙殺の日々を送っているのだろう。球場入りは9回だった。ハラハラドキドキの展開を味わう? ことなく逆転劇に後藤オーナー代行もエビス顔だ。  日本ハム清宮の1発で試合をひっくり返されたが、終わってみれば助っ人グラシアルの先制、逆転の2発で打ち勝った。決まり手は「空中戦」だが、試合運びはホークスが押しまくっていた。グラシアルに殊勲賞を譲ったとしても、それに匹敵する「敢闘」「技能」の2賞は牧原&今宮の1、2番コンビだった。1番牧原は初回の1打席目から4安打を含む5出塁(1打席目は敵失)。3試合連続の猛打賞で打線をけん引した。「常に危機感を持ってやっています。個人的な成績も大事だけど、チームのために1つでも貢献したい」。この日、リードオフマン牧原がすべて出塁すると、2番今宮は3度犠打を決めて好機をつくった。「今はマッキー(牧原)が打撃がいいから、いろんな作戦がしやすいと思う。僕らが(得点圏の)形をつくったらあとはクリーンアップに任せるだけですから」。3犠打で通算287犠打とし、歴代10位となった今宮だが「まあ、そういう数字よりこういうタイプがいないとなかなか勝てないと思う」と胸を張った。ようやくホークス打線にも「必勝」の形ができてきた。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆ソフトバンクのジュリスベル・グラシアル内野手(32)が、初の1試合2発で5連勝を導いた。初回は村田をとらえて2戦連発となる先制2号3ラン。1点を追う9回は1死二塁で浦野から逆転3号2ランを放ち、5打点の大暴れだ。17日に1軍に合流してから、チームは負けなしの5連勝。日本ハムに0・5差まで迫り、今日にも2位浮上する。  グラシアルは逆転をあきらめていなかった。1点を追う9回1死二塁。日本ハムの抑え浦野の高めフォークをたたいた打球は、完璧な放物線だった。試合を決める、この日2本目の逆転決勝3号2ラン。「みんながあきらめずに頑張っていた。その姿が今日の結果につながったと思う」。初回にも2試合連発となる先制の2号3ランを打っており、2発5打点。中盤に清宮に打たれた逆転弾で漂った嫌な流れを一振りで断ち切った。  本塁打を打ちダイヤモンドを一周した後、ベンチでナインとハイタッチを交わすと、最後にシャドーボクシングのようなパフォーマンスで喜びを表現する。「リハビリ組にいる時、田代コンディショニング担当がボクシングの動きをトレーニングに取り入れてくれた。ホームランを打ったら、ボクシングの動きをしようかと話していたんだ」。5月末に左手薬指を骨折。7月にキューバ代表として中米カリブ大会に出場するまで、ファームでのリハビリが続いた。「リハビリをサポートしてくれた方たちのおかげでこうやってプレーできている」。感謝の思いを込めた2発だった。  グラシアルがデスパイネに代わって17日に緊急合流してから、チームは負けなしの5連勝だ。今週ぶつかる上位2強相手の6連戦での全勝狙いを宣言している工藤監督もにっこり。「自分が見てても身震いするくらい、みんなが絶対に勝つんだという思いが出ていた。うれしかった。(グラシアルは)土壇場の9回もよく集中して打ってくれた」と興奮気味に振り返った。ついに日本ハムとのゲーム差も0・5に迫り、今日23日も勝てば5月16日以来、約3カ月ぶりに2位浮上する。殊勲の背番号27は、ファンの前で言った。「みなさんのためにも、必ず連覇しようと思います」。クールな顔の裏に熱い思いを隠した助っ人が、逆転Vへの救世主となる。【山本大地】

◆ソフトバンクのグラシアルが2試合連続アーチを架けた。一回無死一、三塁から内寄りの直球を捉え、左中間席へ先制の2号3ラン。「チームがすごく良い状態なので、勝利に貢献できるように打席に集中して入っている」と事もなげに言った。  デスパイネが右膝の軽い炎症で離脱したのを受け17日に昇格後、5試合連続でクリーンアップを任される。来日初本塁打をマークした21日の試合後に「自分の中では、これが最後の本塁打ではないと思っている」と話していた言葉に偽りはなかった。

◆日本ハムのドラフト1位・清宮幸太郎内野手(19)=早実高=が「6番・DH」で1軍昇格後、2試合連続の先発出場。1点を追う六回に2試合連発となる逆転の3号3ランを放つなど、4打数2安打の活躍を見せたが、チームは3位・ソフトバンクに逆転負けで連敗を喫し、0・5ゲーム差に迫られた。  清宮は2点を追う一回の第1打席、二死一、三塁で打席に立つと、ソフトバンクの先発・バンデンハークの前に空振り三振に倒れた。四回の先頭で迎えた第2打席で中前打を放った。2点を追う六回の第3打席では一死一、二塁で右翼席へ逆転の3号3ランを放ち、試合をひっくり返した。その後、渡辺にも5号ソロが飛び出すなど、6-4とした。  八回の第4打席は二死走者なしで迎えたが、空振り三振に倒れた。  チームは6-5で迎えた九回に浦野がソフトバンクのグラシアル、松田宣に2ランを浴び、逆転負けを喫した。

◆ソフトバンクの松田宣が7-6の九回に貴重な24号2ランを放った。グラシアルの逆転2ランの後、なお1死二塁の好機で、日本ハムの抑え浦野を降板に追い込む一発を左中間席へ。試合を決定づけ「やろうとしていることが結果に出ている」と手応えを口にした。  8月は打率4割6分、6本塁打、17打点と一気に調子を上げてきた。上昇気流の昨季王者を引っ張っており「もう勝つしかないので」と言葉に力を込めた。 工藤監督(2位日本ハムに0・5ゲーム差に迫り) 「勝ったら2位ということより、明日(23日)の試合で自分たちの野球をするのに集中する」 スアレス(八回を三者凡退に抑え、2016年9月2日以来の白星) 「自分の仕事ができた」 バンデンハーク(清宮に3ランを浴びるなど、六回途中6失点で勝敗つかず) 「自分のリズム、バランスで投げることができなかった」

◆日本ハムは6-5の九回に抑えの浦野が2本塁打を浴びて4点を失い、逆転負けを喫した。4連敗で首位西武とのゲーム差は7・5に広がり、23日にも自力優勝の可能性が消える。  五回途中から継投に入るなど必死の采配も実らず、栗山監督は「こっちは打てる手を打つだけ。勝ち切れなかったのは監督の責任」と言葉少な。このところ安定した投球を続けていた浦野は「失敗は許されないと思っている。実力不足」と悔やんだ。 村田(4回1/3を4失点で降板) 「こういう大事な試合で長いイニングを投げられず、ふがいないです」 渡辺(六回に5号ソロ) 「清宮の本塁打で雰囲気が良かったので、流れに乗ることができた」

◆東京ドームには、清宮の東京北砂リトル時代の恩師・久保洋一総監督とリトルリーグの聖地である米国・ウイリアムズポート在住のマディソンさん(20)、同リトルに米国から野球留学した経験のあるイライノリさん(15)らが応援に駆けつけていた。マディソンさんは、清宮が2012年に同地で世界一になったとき以来の友人。前日21日にも連絡を取り合っており、一時逆転となる3ランに「ずっと成長している」と大興奮だった。

◆六回に清宮の3ランで一度は逆転したが、1点リードの九回に抑えの浦野が2本塁打を浴びて逆転負け。4連敗で首位・西武とは今季最大の7・5ゲーム差に広がり、3位ソフトバンクに0・5ゲーム差と迫られた。栗山監督は「打てる手は打ち尽くす。それで勝ちきれないのは監督の責任」と渋い表情だった。

◆3番グラシアルが5連勝に導いた。一回に先制3ランを放つと、1点を追う九回一死二塁では左越えに逆転の3号2ラン。「みんなの諦めない姿勢が結果につながった。チームが勝っているのがうれしい」と胸を張った。昇格してからチームは負けなし。5カード連続の勝ち越しで2位・日本ハムに0・5ゲーム差とし、工藤監督は「身震いするくらい、勝つという思いが出ている」と満面の笑みだった。

◆日本ハム・清宮が21日のソフトバンク戦に続いて、この日も本塁打。日本ハム(前身球団を含む)の高卒新人の2試合連続本塁打は、1959年6月4日の南海戦、同7日の阪急戦での張本勲以来59年ぶり2人目で、2日連続は初めて。張本は59年にシーズン13本塁打を放っている。なお、昨年10月3、4日の中日戦で高卒新人のDeNA・細川成也が2試合連発を放っている。

◆日本ハムのドラフト1位・清宮幸太郎内野手(19)=早実高=が22日、ソフトバンク21回戦(東京ドーム)に「6番・DH」で先発出場。六回に1軍昇格した前日21日から2戦連発となる一時逆転の右越え3号3ランを放った。球団(前身球団を含む)の高卒新人の2試合連続本塁打は、1959年の張本勲以来59年ぶり2人目の快挙。チームは6-9と逆転負けで4連敗を喫したが、怪物ルーキーが希望の星だ。  割れんばかりの4万1067人の大歓声とともに、清宮の打球が右翼スタンドに吸い込まれていく。球団の高卒新人では1959年の張本勲以来、59年ぶりの2試合連続弾は一時逆転の3号3ラン。ゆっくりとダイヤモンドを一周した。  「完璧でした。どんなコースだったのか覚えていないです。無心でした。レアードが四球で出塁してくれたので絶対に打つ、と思っていました」  2-4の六回一死一、二塁。バンデンハークの投じた4球目、147キロの外角直球を捉えた。一回の第1打席は150キロの直球に空振り三振に倒れたが、四回の第2打席は144キロを中前に鋭くはじき返していた。  前日21日に7月11日に出場選手登録を抹消されて以来3度目の1軍昇格。5月9日のオリックス戦以来の一発となる2号2ランを放ったが、7月上旬に痛めた右肘の状態は万全ではない。この日も、全体練習前にトレーナーとともにスローイングのリハビリメニューに取り組んだ。そんな中、優勝争いをするチームの"起爆剤"として投入された。「こういう時期に呼ばれたのは、ああいうところで仕事をする期待を込められている」と思いは強い。  夏の甲子園が前日21日に閉幕。同世代の選手の姿に、刺激を受けた。史上初の2度目の春夏連覇を達成した大阪桐蔭の藤原とは、昨秋のU18W杯(カナダ・サンダーベイ)でチームメートだった。高校日本代表のメンバーで作成したグループLINEで偉業を祝福。「頼もしいなと思いました。1年たって最上級生になって、人としてもプレーヤーとしても成長している」と評する。  藤原はU18アジア選手権(9月、宮崎)の高校日本代表にも選出された。昨年は2次リーグの韓国との最終戦に敗れ、決勝進出を逃しているだけに、「借りを返してほしい」とメッセージを送ったという。  チームは1点リードの九回に守護神の浦野が、4失点してまさかの逆転負け。首位西武とは7・5ゲーム差、3位ソフトバンクには0・5差と迫られた。「勝つことが大事。そこに集中して、また明日頑張りたい」と清宮。チームの苦境を、背番号21が一振りで救う。 (中田愛沙美) 清宮の本塁打についてソフトバンク・工藤監督  「バンデンハークの全力の球を本塁打するとは。打った彼をほめるべき。(球種を)一つに絞っている感じに見えた。1年目でなかなかできないこと」 ★高卒1年目の張本勲  1959年に浪華商(現大体大浪商)高から東映(現日本ハム)に入団。開幕戦から「6番・左翼」で出場し、次戦に自身3打席目でプロ1号をマーク。6月には2戦連続で本塁打を放ち、7月以降はシーズン終了まで4番に座った。チームは3位に終わったが、125試合に出場し、打率.275、115安打、13本塁打、57打点。球団初の新人王に輝いた。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
644220.604
(↑0.004)
0
(-)
35606
(+8)
505
(+3)
154
(+1)
105
(-)
0.273
(-)
4.33
(↑0.01)
2
(-)
日ハム
575020.533
(↓0.005)
7.5
(↓1)
34473
(+6)
455
(+9)
120
(+2)
69
(-)
0.251
(-)
3.82
(↓0.04)
3
(-)
福岡
554910.529
(↑0.005)
8
(-)
38489
(+9)
451
(+6)
152
(+3)
66
(+2)
0.264
(↑0.001)
4.11
(↓0.01)
4
(-)
ロッテ
505330.485
(↓0.005)
12.5
(↓1)
37414
(+3)
437
(+8)
52
(+1)
99
(+2)
0.254
(↓0.001)
3.8
(↓0.04)
5
(-)
ORIX
505750.467
(↑0.005)
14.5
(-)
31414
(+3)
449
(+1)
83
(+2)
71
(-)
0.239
(-)
3.71
(↑0.02)
6
(-)
楽天
476120.435
(↓0.004)
18
(↓1)
33397
(+1)
432
(+3)
100
(-)
53
(+1)
0.243
(↓0.001)
3.64
(↑0.01)