楽天(★0対1☆)ロッテ =リーグ戦15回戦・楽天宮城球場=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ロッテ
00000 0010 190
楽天
00000 0000 020
勝利投手:二木 康太(3勝3敗0S)
敗戦投手:青山 浩二(2勝1敗0S)
  DAZN
◆ロッテが投手戦を制した。ロッテは両軍無得点のまま迎えた8回表、1死満塁から角中の内野ゴロの間に待望の先制点を挙げる。投げては、先発・二木がプロ初完封で今季3勝目。敗れた楽天は、先発・塩見が7回無失点9奪三振の力投を見せるも、打線が散発の2安打と沈黙した。

◆ロッテ先発の二木康太投手がプロ初完封を達成した。  8回まで1安打無失点とほぼ完璧な内容。9回に島内にこの日2本目の安打を打たれたが、最後は今江を併殺に仕留めて締めくくった。二木は「1-0で1人でしっかり投げきれたのがうれしい。プロになって1回は完封したかったので、できて良かった」と喜んだ。  今季は春先に不調で抹消され、7月に1軍に戻ってきた。以降は4戦連続クオリティースタート(6回以上、自責3以内)を続けていたが、1軍復帰後はこの日まで勝ち星に恵まれていなかった。  井口監督は「真っすぐの走りも良かったし、どんどんストライクを取る積極的なピッチングができたのが良かった。自分でもぎ取った勝利。今まで見た中で1番良いピッチングだった」とたたえた。

◆ロッテ二木康太投手(23)がプロ初完封を達成した。8回までほぼ完璧な投球。楽天打線を1安打無失点に封じた。戻ったベンチで清水投手コーチから続投について聞かれると「正直バテバテで『お任せします』と言いました」という。  握力が弱まり、フォークの落ちも悪くなっていた。同コーチから「行くやろ」とうながされてマウンドに。最後は今江を併殺に切って締めくくり「1-0で1人でしっかり投げきれたのがうれしい。プロになって1回は完封したかったので、できて良かった」。  この日の最速は145キロ。だがほとんどの直球は140キロ前後だった。速さ自体は自己最短の1回2/3でKOされた4月22日の西武戦と変わらない。調子の悪かった4月と同様の球速で、なぜ楽天相手にプロ初完封を達成できたのか。  清水コーチ 今年の前半は突っ立っている感じで、重心が高かった。(5月頭に抹消して)しっかり走り込んで、しっかり下半身が作れたことで腕も振れるようになったし、ボールにスピンが利いてきた。今日もスピードは出ていなかったけど、同じ140キロくらいの球でもすごく速く感じるんです。下(半身)があるからボールの持ちも良くなって、しかも手が長いから球が(打者の近くで)ピュッとくる。バッターとしては嫌なのかなと思います。  三振を除く21個のアウトのうち、実に13個がフライアウト。直球の伸びが増し、打者がボールの下をたたいた証拠だ。ただ昨年マークした自己最速151キロにはまだ遠い。清水コーチは「やっぱり速さにはこだわってほしい。今、彼がやっているのはボールの強さだったり、伸びだったりするので、そこにスピードがついてくれば」とさらなる飛躍を期待した。【千葉修宏】

◆ロッテが競り勝った。八回1死満塁から角中の二ゴロで1点を奪った。二木はわずか2安打で1点を守り抜き、プロ初完封で4月30日以来の3勝目を挙げた。楽天は打線が精彩を欠き、塩見の7回無失点の好投を生かせなかった。

◆楽天は二木に手も足も出ず、わずか2安打で零敗を喫した。四回2死一、二塁で銀次が左飛に終わると、七回1死二塁でもウィーラーが二ゴロに、嶋も一ゴロに倒れて得点できなかった。  今季は3試合対戦し、計23回1/3で3点しか奪えていない。平石監督代行は「こういう投手が一番難しい。真っすぐと見極めがつかないフォークがある」と舌を巻き「何とか対策を練らないと」と悩ましそうに話した。 島内(チームの全安打となる2安打) 「たまたま。(二木は)タイミングが取りづらい。真っすぐと同じ軌道でフォークが落ちてくる」 青山(2四球が絡んで失点し、今季初黒星) 「低めに行かなかった。四球がもったいなかった」

◆ロッテの岡が虎の子の1点を生み出した。八回に先頭打者で中前打を放ち、1死満塁から三塁走者として角中の二ゴロで生還した。俊足で前進守備をものともせず「勝ちに貢献できて良かった」と声を弾ませた。  10日以来となる1番で先発出場し、2安打を放って起用に応えた。チームは荻野の右手人さし指の骨折による離脱で1番打者が固定されておらず「いけるうちに一気にいかないと」と意気込んだ。 ロッテ・清水投手コーチ 「二木は捕手の田村とベンチの中でよく話し合いができていた。田村もすごく良かった」 田村(二木に) 「素晴らしいの一言」

◆楽天の塩見は勝利にはつながらなかったが7回無失点の好投だった。五回までは毎回得点圏に走者を背負った。「前半はそこまでいいボールはなかったが、あのぐらいから切れが出てきた」と六回からは走者を許さなかった。  登板間の投球練習はいつもなら直球と変化球を満遍なく投げるが、今回は「真っすぐの切れをしっかり出したい。真っすぐが走れば、緩急も生きる」と8割ほどは直球だったという。その効果もあってか、140キロ程度の直球でも球速以上に威力があり「要所要所でしっかり抑えられた」とうなずいた。

◆日本ハムからトレードで加入した岡が八回、この日2安打目となる中前打で出塁。一死満塁から角中の二ゴロで決勝のホームを踏んだ。前日の日本ハム戦(札幌ドーム)でも3安打と好調で「感じよく打てている。チームの勝利に貢献できてよかった」と表情を緩めた。10日以来となる1番打者での先発起用に応え「与えられたところで、しっかり仕事をするだけ」とうなずいた。

◆ロッテは17日、楽天15回戦(楽天生命パーク)に1-0で勝利。先発の二木康太投手(23)は9回2安打無失点の好投でプロ5年目にして初の完封勝利を飾った。  「中継ぎの先輩に迷惑をかけていたし、1度は完封したいと思っていた。投げ切れたのはうれしい」。切れのある直球とフォークボールがさえた。許した安打はわずか2。意地と執念の119球だった。  「八回はフォークも落ちないし、握力もなくなっていた」と精も根も尽き果てる直前だった。ベンチに戻ると清水直コーチから「九回も行くだろ?」と聞かれ、「お任せします」と答え、気持ちを入れ直した。  昨季7勝(9敗)でチーム勝ち頭だが、今季は開幕から調子が上がらず、4月30日の勝利を最後に2軍落ち。それが7月18日に再昇格してからは、4試合で防御率1・80の安定感だ。「野手の正面に飛んだり、いいプレーのおかげで抑えられた」と味方への感謝も忘れなかった。  チームは4位に浮上。約3カ月半ぶりの3勝目を挙げた二木に対し、井口監督も「今まで勝ちをつけてやれなかったが、自分でつかんだ勝利。一番いい投球だった」と最大級の賛辞を贈った。 (芳賀宏)
二木をリードした捕手のロッテ・田村 「素晴らしいの一言」

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
614120.598
(↓0.006)
0
(-)
39580
(+3)
486
(+5)
147
(+2)
104
(+1)
0.273
(↓0.001)
4.31
(-)
2
(-)
日ハム
574620.553
(↑0.004)
4.5
(↑1)
38452
(+5)
422
(+3)
116
(+2)
69
(+1)
0.25
(↑0.002)
3.67
(↑0.01)
3
(-)
福岡
514910.51
(↑0.005)
9
(↑1)
42455
(+9)
434
(-)
146
(+3)
62
(-)
0.26
(↑0.001)
4.13
(↑0.04)
4
(↑1)
ロッテ
485130.485
(↑0.005)
11.5
(↑1)
41395
(+1)
415
(-)
50
(-)
95
(+2)
0.253
(-)
3.74
(↑0.04)
5
(↓1)
ORIX
495450.476
(↓0.004)
12.5
(-)
35400
(-)
427
(+9)
80
(-)
71
(-)
0.239
(-)
3.68
(↓0.05)
6
(-)
楽天
455920.433
(↓0.004)
17
(-)
37380
(-)
414
(+1)
96
(-)
51
(-)
0.242
(↓0.001)
3.64
(↑0.03)