日本ハム(2対2)楽天 =リーグ戦14回戦・札幌ドーム=
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楽天
00000 0101 000281
日ハム
00000 1001 000290
勝利投手:-
敗戦投手:-
  DAZN
◆楽天は1-1で迎えた9回表、2死一三塁から相手の暴投で勝ち越し点を挙げる。対する日本ハムは、直後に中島卓也の適時打が飛び出し、土壇場で試合を振り出しに戻した。その後は延長戦に突入するも、両軍の救援陣が踏ん張り、規定により引き分けに終わった。

◆日本ハム有原航平投手が、8回1失点で降板した。  序盤から相手エース則本と、投手戦を展開。4回まで無安打無失点で流れをつかむと、6回に味方打線から待望の先制点の援護を受けた。その直後の7回、先頭島内に右中間フェンス直撃の二塁打を浴び、2死二塁からウィーラーに同点の二塁打を許した。  8回は3者凡退も、5安打1失点で降板となった。8勝目はならず「せっかく打線が1点取ってくれたところで、すぐに同点に追いつかれてしまったことが悔やまれます。何としてでも粘りきらないといけなかったと思います」と猛省していた。

◆女優石橋杏奈との交際を公表した楽天松井裕樹が10回から2イニング登板。4三振を含め打者6人を完璧に封じた。  試合後「1発で終わってしまうので慎重かつ大胆に。平石監督代行と森山投手コーチに言われて、そこを意識しました」と説明。現在、もともとの抑えではなく中継ぎに回っていることについて聞かれると「投げている場所(中継ぎ)には満足していませんが、こういう投球を続けていきたい」と今後への意欲をみせた。  平石監督代行は「球は良かったですね。ただ1つだけ、右打者のインサイドに投げ切ってほしいというのはありますけど、でも良かったと思います」と話した。

◆今季10度目の延長戦は、勝敗がつかずに決した。日本ハムは楽天14回戦(札幌ドーム)で延長12回、2-2で引き分けた。1点を追う9回1死三塁、中島卓也内野手(27)が起死回生の同点適時打。3年ぶりとなる1試合5安打の固め打ちで打線を引っ張ったが、チームは決勝点を奪えず。4連敗中の楽天相手に勝利を逃し、首位西武とのゲーム差は4に広がった。  神懸かり的な打撃も、白星にはつながらなかった。日本ハム中島が右へ左へ、中堅へと打ち分けて、実に5打席連続安打。「勝ちたかったけど...」。先頭の延長12回には、15年5月21日楽天戦(コボスタ宮城)以来となる1試合5安打でサヨナラ勝ちの場面を整えたが、後続を封じられて、チームは今季2度目の引き分けに終わった。  9回に勝ち越され、1-2で迎えた直後の攻撃。途中出場の田中賢が四球で出塁すると、犠打で送って1死二塁。この試合、乗っていた中島が、打席に立った。2球で追い込まれたものの、3、4球目をファウルに。5球目の暴投で走者が三塁に進むと、6球目を再びファウルにし、7球目の149キロをきれいに右前へはじき返した。後半戦に入って無失点を続けていた楽天の守護神ハーマンから、執念で奪った1点。「前進守備だったので、とにかく前に飛ばそうと思っていた」。値千金の同点適時打に、ポーカーフェースを崩してガッツポーズだ。  「前回の楽天戦(7月24~25日)あたりから、タイミングの取り方やバットの出方が良くなってきていた」と、手応えはあった。真骨頂の粘りに加えて、ヒットゾーンへ打球を飛ばすことに手応えをつかみつつある。試合前に中島と話しをしたという栗山監督は「去年から自分の打撃を変えようとやってきたことが、形になってきたと言っていた。タクが引っ張ってくれたのが大きかった」と、最敬礼だ。  楽天には5戦連続白星なしと苦戦中。栗山監督は「選手が頑張っていたので、勝たせられなくて申し訳ない。監督の責任」と悔しさをにじませたが、中島は「勝ちたかったけど、負けなかったので、次につながる」と前を向く。選手会長が見せた粘りは、6連戦が続く夏場の勝負で、きっと大きな強みになる。【中島宙恵】
 ▼中島が1試合5安打をマークした。15年5月21日楽天戦(コボスタ)の6打数5安打以来、自身3年ぶり2度目。当時は菊池から3安打、福山と武藤から各1安打を放った。今季のチームでは、7月9日ソフトバンク戦(東京ドーム)で6打数5安打だった西川に続き2例目。現所属選手の1試合5安打は田中賢、中島、西川が2回、レアードが1回記録している。

◆日本ハムの近藤が0-0の六回にソロを放った。1死無走者で則本が投じた内角への速球を振り抜き、右翼席へ運んだ。6月16日以来となる久々の一発に本拠地のファンが沸いた。  これが今季9号で2015年の8本塁打を上回り、自己最多を更新した。本来は巧みなバットコントロールが持ち味だが、プロ7年目で初となる2桁本塁打にあと1本とした。

◆日本ハムの有原は四回まで一人の走者も許さず完璧に抑えるなど、丁寧な投球で8回1失点と好投したが8勝目はお預けとなった。  最も悔やまれるのは味方が1点を勝ち越した直後の七回、2死二塁でウィーラーに同点二塁打を浴びた。「せっかく打線が1点を取ったところで、すぐに追い付かれてしまったことが悔やまれる。何としても粘り切らないといけなかった」と反省した。

◆楽天の松井が好投した。延長十回から登板し、2回無安打無失点で4奪三振。抑えのハーマンが九回に追い付かれた嫌な流れを変え「調子は悪くなかった。力みすぎないようにいった」と振り返った。  不振で抑えの座を譲っているが、復調しつつある。「投げている場所(中継ぎ)には満足していない。こういう投球を続けていければ」と話した。 平石監督代行(九回にハーマンが追い付かれ) 「これまでチームを救っているし仕方ない。こういうときもある」 則本(7回1失点) 「バランスが良く、ブルペンからいいテンポで投げられた。次につながる」 ウィーラー(七回に適時二塁打) 「何とかしようと食らい付いた。いいところで打てて良かった」

◆日本ハムはサヨナラ機を2度逃して今季2度目の引き分けに終わった。1-2の九回に中島の適時打で追い付き、なおも2死二塁と攻めたが代打鶴岡が右飛に倒れた。延長十二回2死一、二塁では中田が空振り三振に倒れた。最後の打者となった4番は「見ての通り。悔しいです」と責めた。  首位西武が勝ったためにゲーム差は5月24日以来の4に広がった。栗山監督は「勝たせてあげられなくて本当に申し訳ない。西武のことは考えず、必死になって勝っていくしかない」と前向きに話した。

◆両チームとも決め手に欠いた。日本ハムは1点をリードされた九回に中島が同点打を放ち、延長に持ち込んだが、十二回のサヨナラ機は生かせなかった。楽天は九回に暴投で1点をもらいながら抑えのハーマンが踏ん張れなかった。

◆1点を追う九回に中島の右前適時打で同点に追いつき、今季2度目の引き分け。中島は自己最多タイの5安打、先発の有原が8回1失点と好投したが、勝ちきれずに首位・西武とのゲーム差は4に開いた。栗山監督は「選手たちは頑張ってくれたが、勝たせてあげられなくて申し訳ない」と頭を下げた。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
573710.606
(↑0.004)
0
(-)
48535
(+6)
451
(-)
128
(+2)
97
(-)
0.275
(-)
4.42
(↑0.04)
2
(-)
日ハム
534120.564
(-)
4
(↓0.5)
47430
(+2)
381
(+2)
108
(+1)
65
(+2)
0.251
(-)
3.6
(↑0.03)
3
(↑1)
福岡
464710.495
(↑0.006)
10.5
(-)
49419
(+3)
419
(+2)
132
(+1)
59
(-)
0.258
(-)
4.28
(↑0.02)
4
(↓1)
ロッテ
454730.489
(↓0.006)
11
(↓1)
48378
(+2)
397
(+3)
49
(+2)
91
(-)
0.255
(↓0.001)
3.83
(↑0.01)
5
(-)
ORIX
445140.463
(↓0.005)
13.5
(↓1)
44365
(-)
388
(+6)
76
(-)
67
(-)
0.239
(↓0.001)
3.69
(↓0.03)
6
(-)
楽天
425320.442
(-)
15.5
(↓0.5)
46356
(+2)
383
(+2)
91
(-)
49
(+1)
0.242
(↓0.001)
3.68
(↑0.03)