巨人(★0対4☆)中日 =リーグ戦13回戦・東京ドーム=
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中日
10000 2010 470
巨人
00000 0000 030
勝利投手:小笠原 慎之介(5勝6敗0S)
敗戦投手:菅野 智之(9勝7敗0S)
  DAZN
◆中日は1点を先制して迎えた6回表、2死一塁から藤井の2ランが飛び出し、追加点を挙げる。8回には、ビシエドのソロでリードを広げた。投げては、先発・小笠原が9回3安打無失点の快投。今季5勝目をプロ初完封で飾った。敗れた巨人は、打線が3回以降は無安打と沈黙した。

◆中日は巨人を相手に1日は0-3、27日には0-5と2試合連続で0封負け。巨人戦では6月30日の6回から22イニング無得点が続いている。  巨人菅野とは今季2度目の対戦となるが、前回は完封負けした。難敵を攻略して、巨人から3試合ぶりの得点を奪えるか。

◆3年目の中日小笠原慎之介投手(19)がプロ初完封を飾った。136球を投げ、許した安打はわずか3本。3回以降は無安打に抑え、今季5勝目を飾った。東海大相模の先輩でもある巨人菅野に投げ勝った。  勝利の瞬間、両手を突き上げて喜びを爆発させた。試合後は「ホッとしてます。野手の皆さんが打ってくれたから完封できた。とにかく1人ずつしっかり一生懸命に腕を振りました」と振り返った。  球界のエースとも言える偉大な高校先輩に3度目の対戦で初めて投げ勝った。「まだ負け越している。1戦でも早く近づけるように頑張ります」。満面の笑顔が弾けた。

◆中日平田良介外野手(30)が初回に菅野の投球を左手に受け、そのまま途中交代した。都内の病院に直行。検査の結果、左手小指の打撲と診断された。

◆巨人菅野智之投手(28)が2発に沈み、7敗目を喫した。初回1死一、三塁、中日ビシエドを二飛に打ち取ったが、二塁手マルティネスが背走しながらの捕球で体勢が乱れた。三塁走者京田が見逃さずに本塁へタッチアップし、先制を許した。  その後は無失点に抑えたが、6回2死一塁から藤井に1号2ラン、8回にも1死走者なしからビシエドに15号ソロと、失投を仕留められ、突き放された。  9三振を奪いながらも8回7安打4失点。21日の広島戦に続き、これで2戦連続の黒星となった。「初回の失点は仕方ないが、あとの3点は失投だったので防げた」と振り返った。

◆甲子園V腕の中日小笠原慎之介投手(20)が、28日の巨人戦でプロ初完封勝利を飾った。  勢いのある直球に、チェンジアップやカーブなどの変化球も決まった。3回以降は無安打に抑える快投で5勝目。前夜27日は巨人山口俊にノーヒットノーランを許した。嫌な雰囲気を一掃する快投だった。  ▼前日に山口俊(巨人)に無安打無得点を喫した中日が、小笠原の完封で勝利。無安打無得点で敗れた次の試合で完封勝利のチームは、06年9月16日に山本昌(中日)に記録された阪神が、翌日に安藤-ウィリアムス-藤川の継投で記録して以来11度目。小笠原のように1人で投げきったケースは、73年6月16日高橋直(日拓)に記録された近鉄が、翌日に鈴木の完封で勝って以来45年ぶり9度目。

◆夏は強い! 甲子園V腕の中日小笠原慎之介投手(20)が、28日の巨人戦でプロ初完封勝利を飾った。  勢いのある直球に、チェンジアップやカーブなどの変化球も決まった。3回以降は無安打に抑える快投で5勝目。東海大相模の先輩・巨人菅野と3度目の対戦で初めて投げ勝った。開幕投手を務めた期待の左腕が成長の跡を残した。  ◆甲子園V投手の巨人戦完封 平成以降の優勝投手では12年に大阪桐蔭で春夏連覇した藤浪晋太郎(阪神)が、3年目の15年に2度記録しているだけ。1度目の5月20日はプロ初完封だった。藤浪の前はPL学園で87年春夏連覇の左腕野村弘(横浜=90年から弘樹)が93年に2度完封。古くは37年夏、38年春に中京商で連覇した野口二郎が通算6完封。40年夏に海草中でVの真田重蔵が4完封。54年夏に中京商でVの中山俊丈が5完封。センバツV投手では65年に制した岡山東商の平松政次が、大洋時代に7完封した例などがある。

◆夏は強い! 甲子園V腕の中日小笠原慎之介投手(20)が、28日の巨人戦でプロ初完封勝利を飾った。勢いのある直球に、チェンジアップやカーブなどの変化球も決まった。3回以降は無安打に抑える快投で5勝目。東海大相模の先輩・巨人菅野と3度目の対戦で初めて投げ勝った。開幕投手を務めた期待の左腕が成長の跡を残した。  20歳の左腕がエースへの階段をひとつ上がった。最後の打者を右飛に打ち取り、小笠原は両手を突き上げた。136球を投げ、巨人打線を3安打に抑えた。プロ3年目で初完封を飾り、マウンド上で笑みをこぼした。「ホッとしています。とにかく1人ずつ投げようと思っていた。最後はどの形であれ、試合を終われたのはよかった」。前夜は巨人山口俊にノーヒットノーランを許した。嫌な雰囲気を一掃する快投だった。  「偉大な先輩」という巨人菅野との対決は今回で3度目だった。過去2度はいずれも相手より早く降板し、敗れた。「絶対にロースコアになると思っていた」と気合を入れた。捕手の武山と「インコースを使って、押していこう」と話し合った。チェンジアップがさえ、カーブ、スライダーも巧みに交ぜた。最後まで集中力を切らさず、球界を代表する右腕に初めて投げ勝った。「まだ僕は1勝2敗で負け越している。1戦でも早く近づけるように頑張りたい」と言った。  将来のエースへ、英才教育を施されてきた。今季は開幕投手の大役を初めて務めた。しかし波に乗れず、1勝5敗と黒星が先行。5月18日の阪神戦で1点ビハインドの6回で降板。104球の球数だったが、次の回まで続投できなかった。この姿勢に森監督から苦言を呈された。「(味方が)1点取ってくれたら、負けが消える。勝ちがつくこともある。100球、6回で疲れている。そんな投手を俺は使いたくない」。この試合後、2軍降格で出直した。プロ意識をたたき込まれ、はい上がった。  小笠原の快投は最下位に沈むチームにとって、明るい材料だ。森監督は「(136球を)投げられたことを見せてくれたのは、うれしい。1つ乗り越えてくれて、一人前の投手になっていくのかな」と喜んだ。それでも左腕に浮かれた様子はない。自身3連勝で5勝目。負け越しは「1」になった。「自分の借金を返して、乗っていけるように」。夏の甲子園優勝投手からエースに成長していくための、大きな1勝だった。【田口真一郎】

◆巨人が快挙から一転、沈黙した。前日27日中日戦での山口俊のノーヒットノーランに加勢したかったが、逆に中日小笠原に完封負け。3回以降は3四死球でしか出塁できず、まさかの"ノーノー返し"を食らった。6連敗を止めて前夜に変わった空気は、再び重苦しくなった。高橋監督は「力で押されてしまった感じがある」と言葉を絞り出した。  知らぬ相手ではなかった。小笠原とは過去4勝3敗も防御率4・50と一定の攻略を果たしてきた。だが2回までの3安打以降は、ねじ伏せられた。適度に荒れ、照準を合わせきれなかったのか甘い球も打ち損じた。決して制球の良くない左腕に2ボールからの3球目のボール球を空振りする打者が散見され、手助けしてしまった感もある。クリーンアップも無安打。岡本は2四球を選んだが「真っすぐにも強弱があった。前はカット気味の球を使ってなかったけど、今日は使っていた」と変化に戸惑った。  高橋監督は「しょっちゅうやっているのだから。初対戦の投手の方が少ないでしょう」と無得点に悔しさをにじませた。一進一退の厳しい戦いから抜け出せない。【広重竜太郎】

◆中日の3年目左腕・小笠原慎之介投手(20)が巨人戦に先発し、9回を投げ9三振を奪うなど3安打に抑え、プロ初完封で5勝目(6敗)。球数は136、4四死球で東海大相模高の先輩で巨人のエース・菅野との先発対決を制した。  前日は巨人・山口俊の前に無安打無得点試合を許した中日打線が奮起した。この日は一回一死一、三塁としてビシエドが二塁後方へ飛球。これを巨人・マルティネスが捕球した間に三走・京田が生還し、先制点を奪った。中日は六回、二死一塁から藤井が右越え1号2ランを放った。八回にはビシエドが左中間に15号ソロを放ち、突き放した。

◆中日の3年目左腕・小笠原慎之介投手(20)が巨人戦に先発し、9回を投げ9三振を奪うなど3安打に抑え、プロ初完封で5勝目(6敗)。球数は136、4四死球で東海大相模高の先輩で巨人のエース・菅野との先発対決を制した。  --九回まで0を並べて終わった。今の気持ちを  「いやもう、ホッとしています」  --最後のバッターを右飛に打ち取った。完封が決まった瞬間は  「そうですね。とにかく一人ずつ投げようと思ったので、最後はどんな形であれ試合を終われたので良かったと思います」  --プロ初完封という点に関しては  「本当に、たくさんの人に守っていただいて野手の皆さんに打っていただいたからこそ完封できたのかなと思います」  --序盤はピンチもありましたが、三回以降は安打を1本も打たれず完封  「そこはもう、まったく気にしていなかったので」  --序盤から中盤にかけては何が変わり、あるいは何を変えていったのですか  「とにかくあの、一人ずつ一生懸命腕を振って。武山さんのリードのおかげで抑えられたと思います」  --相手ピッチャー、巨人は菅野投手。高校の先輩との対決は3度目になる。3度目の対決で初めての勝利になりました  「そうですね」  --先輩と投げ合って勝った。そのあたりは  「まだ僕は1勝2敗で負け越しているので1戦でも早く近づけるようにがんばりたいと思います」  --7月は負けなしの3勝目。チームの連敗も3で止めました。  「そこは、結果がこれだったので良かったと思います」  --次の登板以降に向けて  「 とにかく一人ずつ腕を振って。またチームが勝てるように頑張りたいと思います」

◆中日の3年目左腕・小笠原慎之介投手(20)が巨人戦に先発し、9回を投げ9三振を奪うなど3安打に抑え、プロ初完封で5勝目(6敗)。球数は136、4四死球で東海大相模高の先輩で巨人のエース・菅野との先発対決を制した。  --小笠原慎之介、プロ初完封でした  「そうですよね。完投も少ないですから完封も当然ないと思います。ま、よく頑張ってくれたと思いますね」  --初回からのピッチング。どのようにごらんに  「望むものは違うことかも分かりませんけど、低めにボールを集めるということとアウトコース、インコースに投げるっていうのは基本ですけどね。やつの絵はそういうところではないところで、きょうは違うものを出してくれたのは昨日の後なんでね、それくらいみんなが意地を見せてくれたんだなっていうのは感じていましたけど」  --ここ3試合はイニング途中で交代するということが目立った小笠原投手でしたが、見事な完封  「完封もそうですけど、こうやって完投ね。100何十球投げられるというのを見せてくれるのが、やっぱり我々は嬉しいし。今までは途中で代わったり、五回、六回を乗り越えるのがやっと、というところもかなり多かったんでね。ここを一つ乗り越えてくれて、やっと一人前のピッチャーになっていくのかなと思います」  --相手エース・菅野に対して今日は効果的なホームランが出ました  「昨日が昨日で、今日ですからね。同じようにならないようにっていうのは一番心配していたんですけども。先頭がね、1本ポンと出たので、まずそれはクリアしたということで。その、そう簡単には点の取れるピッチャーではないですけど、初回の1点といい、貴重な藤井の初めてのホームラン。それが大事なところで出てくれた。それから、助っ人があの1点が一番我々に力をくれた一発だと思いますけどね。それを守りきったというのがやっぱり大きいでしょう」  --やはり初回、1、2番でかき回したところが大きいということでしょうか  「サインらしいサインを出したのはそこらへんだけですから。そのへんがね、うちにとっては一番...特に先行でいっているときの1、2番が3球、4球で2アウトということが多かったので。そのへんがね、ちょっとはリズムを変えてくれたのかなと思います」  --平田選手の初回のデッドボールにヒヤッとしました  「それは当然私の方もヒヤッとしましたけど。結果はね、大事に至らなくて良かったとは思っています」  --明日に向けてひと言お願いします  「向こうも若いピッチャーだし、こちらもまだまだ経験の少ないピッチャーですから。大事なところ、良いところでね、一本が。打線の方は打ってくれればいいし。先発の小熊に関してはね。これはもう1イニング1イニング。(今日は)リリーフ陣を使っていないんで、明日は全員使うつもりで行くんでね。はじめから飛ばしていってもらいたいと思います」

◆巨人打線は小笠原にわずか3安打に抑えられ、完封を許した。三回以降は無安打で高橋監督は「力で抑えられてしまった感じがある」とさばさばと言った。  唯一、得点圏に走者を送った一回二死一、二塁では長野が三ゴロに倒れた。手元で微妙に動く球に苦しめられ、2打数無安打に終わった岡本は「真っすぐにも強弱があった。前回(の対戦で)はカット系の球を使っていなかった」と脱帽した。 巨人・斎藤投手総合コーチ(菅野に) 「八回の(ビシエドの)本塁打はいけない。歩かせても良かった」 マルティネス(一回一死一、三塁で二塁後方の飛球を深追いし、三塁走者の生還を許す) 「本塁に投げる体勢を考えてプレーすべきだった」

◆中日の藤井が今季初本塁打を放った。1-0の六回二死一塁からスライダーを振り抜き、右越えへ運んだ。打ちあぐねていた菅野から貴重な一発を放ち「意識していたボールだった。うまく打てた」と胸を張った。  前夜は山口俊にノーヒットノーランを許し「調子が良くてもヒットが出なければ一緒」と唇をかんだ。その悔しさを晴らすような会心の打撃に「ホームランになってよかった」と笑顔だった。 ビシエド(八回に15号ソロ) 「いいスイングができた。自分でも納得のスイングだ」

◆中日の平田が一回の打席で左手に死球を受け、代走が告げられて交代した。東京都内の病院で、左手小指の打撲と診断された。  試合中に病院からベンチに戻った平田は29日の試合出場について「起きた時に(手に)力が入るか」と話し、森監督は「大事に至らなくてよかった」とひと安心だった。

◆菅野は8回7安打4失点で7敗目(9勝)を喫し、「初回の失点はしようがないけど、あとの3点は防げた。僕の失投」と悔やんだ。一回の1失点以降は立ち直ったが、六回に藤井に内角のスライダーを捉えられ、右越えの2ランを被弾。さらに八回にはビシエドに左中間へソロを浴びた。今季の被本塁打は12本となり、昨季の10本を上回った。

◆巨人は、今季7度目の零封負けを喫した。中日・小笠原の前に三回以降は無安打の計3安打と苦しめられ、高橋由伸監督(43)は「(三回以降は)力で押されてしまった感がありますね」と言葉少なく振り返った。  三塁を踏めない完敗だった。一回二死一、二塁は長野が三ゴロ、二回は2安打も併殺打で好機を作れず。その後は四死球で出塁しても、得点につなげられなかった。2打数無安打で2四球を選んだ岡本は、小笠原の投球に「真っすぐに強弱があって、前の対戦ではなかったカットボールも使っていた」と舌を巻いた。  前日27日の第1戦は山口俊が史上79人目となる無安打無得点試合を達成し、チームは連敗を6で止めた。しかし、勢いはつなげられず、再び借金「4」となった。 (谷川直之)

◆今季の開幕投手を務めた期待の20歳左腕が、殻を破った。中日・小笠原が136球、被安打3の力投でプロ初完封。敵地に駆けつけたファンの拍手を浴び「ほっとしている。一人ずつ腕を振った」と満面の笑みで振り返った。  ストレート中心だった序盤は、走者を出しながらも粘り強くしのいだ。一回一死から吉川尚に左前打を許したが、マギーにはほとんどストライクゾーンに投げずにほんろうして、最後は低めのチェンジアップで空振り三振。続く岡本に四球を出したあとも、長野にチェンジアップでタイミングを外して、三ゴロに仕留めた。  打順が2巡目になってからはカーブやスライダーを意識付けさせた。二回は石川を三ゴロ併殺打、三回はマギーを三振併殺。内角に思い切りよく投げ込むボールも効果的で、三回以降は無安打ピッチングだった。  2015年夏の甲子園大会優勝投手。「暑さは嫌いではない。まだスピードも切れも上がる」とこの季節に自信を見せていた。これで7月は3勝目。過去2度の投げ合いで2敗し「投げ勝つのはまだ早いかな」とこぼしていた神奈川・東海大相模高の先輩である菅野との対決も初めて制した。  東京ドームでは昨年6月、九回一死から2ランを浴びて初完封を逃した苦い経験もあった。期待をかけてきた森監督は「ひとつ乗り越えてくれた。一人前の投手になっていくのかな」と目を細めた。この自信も糧に、3年目の若武者はさらなる躍進を続ける。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
513510.593
(↓0.007)
0
(-)
56440
(+1)
377
(+9)
106
(-)
52
(-)
0.26
(↓0.002)
3.97
(↓0.01)
2
(-)
ヤクルト
434310.5
(-)
8
(↑0.5)
56391
(-)
409
(-)
83
(-)
47
(-)
0.264
(-)
4.22
(-)
3
(-)
巨人
444810.478
(↓0.006)
10
(-)
50418
(-)
382
(+4)
89
(-)
47
(+1)
0.258
(↓0.001)
3.94
(-)
4
(-)
DeNA
414620.471
(↑0.006)
10.5
(↑1)
54354
(+9)
400
(+1)
108
(+1)
55
(-)
0.248
(↑0.001)
4.13
(↑0.03)
5
(-)
阪神
384510.458
(-)
11.5
(↑0.5)
59321
(-)
368
(-)
50
(-)
44
(-)
0.245
(-)
3.91
(-)
6
(-)
中日
405110.44
(↑0.007)
13.5
(↑1)
51370
(+4)
422
(-)
61
(+2)
43
(-)
0.26
(-)
4.43
(↑0.05)