ORIX(☆3対2★)日本ハム =リーグ戦14回戦・大阪ドーム=
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日ハム
00020 0000 230
ORIX
01000 200× 360
勝利投手:澤田 圭佑(3勝0敗0S)
(セーブ:増井 浩俊(1勝0敗23S))
敗戦投手:村田 透(3勝2敗0S)
  DAZN
◆オリックスは2回裏、1死二塁の好機から山崎勝の適時二塁打で先制する。その後逆転を許すも、6回には吉田正の適時二塁打と安達の犠飛でリードを奪った。投げては、2番手・澤田が今季3勝目。敗れた日本ハムは、打線が5回以降ノーヒットと振るわなかった。

◆日本ハム村田透投手が、リードを守れず、2敗目(3勝)を喫した。  1点リードの6回無死一塁で、吉田正に右越え適時二塁打を浴び同点とされ、降板した。嫌なムードが漂う中、登板した2番手井口が勝ち越しを許し、村田に黒星が付いた。「序盤はボールも低めに集まり要所、要所を抑えることは出来ました。ただ6回は、高めに浮いたところを捉えられてしまいました」と反省していた。  村田は6月16日ヤクルト戦で、右腕に打球が直撃。約1カ月間のリハビリを経ての復帰登板だったが、白星で飾れなかった。「久しぶりの登板でしたが、最低でも6回は投げ切りたかったです」と肩を落とした。

◆日本ハムが接戦を落とし、連敗した。  4回に下位打線の横尾、石川亮の適時打で一時リード。先発村田が6回、連打を浴びて追いつかれると2番手井口が決勝点を献上した。打線はオリックスのリリーフ陣に手が出ず、5回以降は無安打に終わった。  20日から3位ソフトバンク戦に臨む。栗山英樹監督は「やられれば、いろんな理由が出てくるけど全てがこっちの指導不足。これを生かさないといけない」と必死に前を向いた。

◆日本ハム石川亮捕手が、勝ち越し打を放った。  1点を追う4回2死一、二塁で横尾の右前適時打で同点。「2回のチャンスで凡退していて悔しかったので、何とかしたかったです。バットの先でしたけれど、思い切りいきました」と結果につなげた。  なお2死一、三塁で石川亮が左前適時打で勝ち越した。出場2試合連続適時打で、正捕手争いへアピールを続けている。「前の打席がスライダーでやられていたので(スライダーを)頭に入れながら準備をしていました。ファーストストライクから積極的に打ちにいこうと思っていたので、良い形で勝ち越せて良かったです」と納得していた。

◆日本ハムが、オリックスの攻めの継投に屈した。栗山英樹監督(57)は「いい投手がいっぱいいるのでね...」の先が続かなかった。  6回の攻防が潮目となった。日本ハムが1点リードの状況で、まずオリックスが動いた。先発金子から沢田にスイッチされ、無得点に抑えられた。オリックスは追う展開でも惜しまず勝利の方程式をつぎ込み、小差の試合を拾うケースがままある。この時点で7回以降は吉田一、山本、増井のリレーが想定できた。点を取るのは難しい...日本ハムは1点を守る選択をした。  慣れない左翼で出場していた横尾を交代。右翼の近藤を左翼へ、二塁の杉谷を右翼へ、二塁には石井一を配し守備を固めた。ただ、5回まで好投の村田が誤算だった。高めに浮いた直球をロメロ、吉田正に打たれ同点とされた。「2本のヒットは甘くなった。避けなければいけなかった」。流れを渡し、この回は決勝点まで奪われた。  日本ハムにも宮西、トンキン、石川直という強力なリリーバーがいる。そこへつなぎたかったが、6回裏を守りきれなかった。吉井投手コーチは「1点差ゲームで6回からリリーフで逃げ切るわけには、いかなかった。そこが僕らの判断ミス」と振り返った。村田は右腕打撲から約1カ月ぶりの先発復帰。この日は5回で66球だった。スタミナ不足か、実戦勘不足か、球が浮いた要因は必ずある。  守りながら攻める打ち手は、相手に脅威を与える。どのタイミングで強力なカードを切るか。ベンチの深謀がしのぎ合いの順位に直結してくる。【木下大輔

◆4番の意地が勝利を呼び込んだ。1点を追う6回裏無死一塁。オリックス吉田正尚外野手(25)が日本ハム村田の直球をとらえた。打球はセンター右を抜け、同点のタイムリー二塁打になった。「つなぐ気持ちで打った。チームもいいところにいる。1試合の勝ちは重い。少しでも貢献できれば...」。続く伏見のバントで三塁に進み、6番安達の犠飛で決勝のホームを踏んだ。球宴コンビの活躍で、再逆転に成功した。  吉田正は自責の念にかられていた。初回無死満塁の好機で、打ち損じの二飛に倒れた。結局、この回は無得点に終わる。「1打席目がショックだった。DHなので、考える時間が多くて。そこは難しいところだった」。体調面を考慮され、6月下旬から指名打者での起用が増えた。「ベンチで球をしっかり見ることを意識している」。守備に就かない分、気持ちの切り替えは難しい。グラウンドに視線を送ることで、試合に集中することを心がけている。  過去2年は故障に泣かされ、シーズンを完走できずに終わった。今季は開幕後も、先を見据えてトレーニングを継続してきた。交流戦でMVPを獲得し、球宴にも初出場。「交流戦やオールスターをモチベーションにやってきた。次は最後まで完走すること。今のところ、いい方向にいっている」。吉田正という柱がしっかりしていれば、チームが揺らぐことはない。カード勝ち越しで、ソフトバンクと同率3位に浮上。前夜は大勝し、この日は粘りを見せて競り勝った。福良監督は「4番の仕事をしてくれた。今日の勝ちは大きい」と目を細めた。あす20日からはロッテ、西武、日本ハムと3カード連続敵地で戦う。「上位のチームに追いつけるように、1勝が大切になる」。吉田正は気合を入れ直した。【田口真一郎】

◆日本ハムの石川亮が1-1の四回2死一、三塁で適時打を放ち、16日の試合に続いて2戦連続で打点を挙げた。1ボールから甘く入った2球目を逃さず、左前に運び1点を勝ち越し「ファーストストライクから積極的に打ちに行こうと思っていた」と喜んだ。  5年目の捕手。16日の打点が3年ぶりだった。安打は4試合連続となり、守りだけでなく、バットでも存在感を示している。

◆オリックスが競り勝った。1-2の六回に吉田正の適時二塁打で追い付き、安達の犠飛で1点を勝ち越した。六回から4投手の継投で得点を与えず、九回は増井が締めて23セーブ目。日本ハムは打線が五回以降は無安打に封じられた。

◆日本ハムは3安打と振るわず接戦を落とした。1点を追う四回に2点を挙げて一時は逆転したが、五回以降は無安打と力なく敗れた。零敗を喫した17日に続き、打線に元気がない。  首位西武が勝ったためにゲーム差は2・5に開いた。左手骨折で大田を欠く打線の破壊力低下が浮き彫りになった。栗山監督は「申し訳ない。何とか(この日の試合を)生かさないと」と厳しい表情で話した。 村田(6月16日以来の登板で、六回途中3失点で2敗目) 「最低でも六回は投げ切りたかった。六回は高めに浮いたところを捉えられた」 横尾(四回に適時打) 「二回の好機で凡退して悔しかったので何とかしたかった」

◆オリックスの金子は5回2失点で降板した。1-0の四回に四球が絡んで2死一、二塁のピンチを招くと、横尾と石川亮に連続適時打を打たれて逆転を許した。味方が六回に逆転したことで黒星は免れた。  5月3日から9試合連続で6回以上を投げていたが、この日は制球に苦しんで97球で降板した。「ボール球が多く、リズムの悪い投球になってしまった。四回の四球も失点につながってしまったし、反省しなければいけない」と話した。

◆後半戦最初の3連戦を負け越した。1点を追う四回に連打で一度は逆転したが、五回以降は無安打に封じられた。六回に再逆転を許しながら七回から宮西、トンキンと勝ちパターンの投手を投入する執念も実らず、首位・西武とのゲーム差は2・5に広がった。栗山監督は「すべては監督の能力がない(ことが敗因)。これを生かさないといけない」と自らを責めた。

◆安達が決勝犠飛。攻守に躍動した。六回、2-2と追いつき、なおも一死三塁で左翼に飛球を飛ばした。「積極的にいこうと。(三走の吉田)正尚が頑張って走ってくれた」。一回の守りでは三遊間の深い位置への打球を逆シングルで処理し、一塁へワンバウンド送球。好プレーを見せ「守りでしっかりやらないといけない。当たり前のことを守備でしっかりやりたい」と堅守を誓った。

◆一度天を仰いだ悔しい思いを、バットで晴らした。白球が右中間へと伸びる。オリックス・吉田正が六回に同点二塁打。4番が仕事を果たし、チームを3位タイへと浮上させた。  「1打席目はショックでしたけど、あの展開だったので。(同点打は)正直あそこはつなぐ気持ちで、ロメロがよく走ってくれた」  1-2の六回だ。先頭のロメロが左前打。助っ人が好機をつくると、相手先発・村田の外角球をすくい上げた。しっかり振り抜くと、打球は右中間を破る。一走のロメロが激走し、同点のホームを踏んだ。  ここぞでの一撃。安達の勝ち越し犠飛につながる奮闘に、福良監督は「4番の仕事をしてくれた」とたたえ、「きょうの勝ちは大きいと思います」とうなずいた。チームも後半戦を勝ち越しスタート。11得点を奪った前夜とは対照的に、接戦をものにした。  一回には重い空気が流れていた。4番が、無死満塁の絶好機で二飛。後続も倒れ、無得点に終わった。「嫌な感じはした」と指揮官。それを吹き飛ばす打線の奮起。逆境を跳ね返す力がある。  プロ2年目の昨季はお立ち台で発した「アメージング」にからめたグッズが発売された背番号「34」。今季のキーワードは「マッチョ」だ。チャンスでは自らダンベルを持ち上げる動画が流れ、そのダンベルの"レプリカ(空気式)"が応援グッズのレパートリーに加わった。  本人も「今年はマッチョでいきます」とニヤリだ。今季はここまで全試合に出場。交流戦で右足首を痛めるアクシデントもあったが、「我慢するところもあるけど、いまのところ動けているので」と問題なしを強調する。  首位・西武とは5・5ゲーム差のまま。離されない。食らいつく。1歩1歩前に進むナインの中心に吉田正尚がいる。 (西垣戸理大)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
473310.588
(↑0.006)
0
(-)
62453
(+12)
389
(+5)
103
(+3)
90
(-)
0.275
(↑0.001)
4.48
(-)
2
(-)
日ハム
453610.556
(↓0.007)
2.5
(↓1)
61350
(+2)
317
(+3)
91
(-)
55
(-)
0.246
(↓0.001)
3.5
(-)
3
(-)
福岡
413800.519
(↓0.007)
5.5
(↓1)
64347
(+5)
338
(+12)
116
(+4)
47
(-)
0.253
(↓0.001)
4.09
(↓0.09)
3
(↑1)
ORIX
413840.519
(↑0.006)
5.5
(-)
60317
(+3)
308
(+2)
63
(-)
53
(+2)
0.241
(-)
3.49
(↑0.02)
5
(-)
ロッテ
404120.494
(↓0.006)
7.5
(↓1)
60326
(+2)
331
(+6)
43
(-)
84
(+2)
0.254
(↓0.001)
3.66
(↓0.03)
6
(-)
楽天
324910.395
(↑0.007)
15.5
(-)
61286
(+6)
332
(+2)
75
(+2)
43
(-)
0.24
(-)
3.83
(↑0.02)