ORIX(★2対5☆)ロッテ =リーグ戦14回戦・大阪ドーム=
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ロッテ
00005 0000 590
ORIX
01000 1000 280
勝利投手:唐川 侑己(1勝3敗0S)
(セーブ:内 竜也(1勝3敗20S))
敗戦投手:山岡 泰輔(2勝8敗0S)
  DAZN
◆ロッテは1点ビハインドで迎えた5回表、平沢と荻野の連続適時打などで5点を奪い、逆転に成功する。投げては、先発・唐川が6回2失点。その後は大谷、益田、内の継投で逃げ切り、唐川は今季初勝利をマークした。敗れたオリックスは、打線がつながりを欠いた。

◆ロッテが逆転勝ちで3連戦を1勝1敗1分けで終え、ソフトバンク、オリックスと再び3位タイで並んだ。  29歳の誕生日を迎えた唐川侑己投手が、2カ月ぶりの1軍先発で6回を5安打2失点。2回に犠飛で先取点こそ与えたが、5回に5点の援護をもらい、登板4試合目で今季初勝利を挙げた。「ここ(この時期)で初めて勝つのも情けない話ですけど、何とかっていう思いでマウンドに立った。チームが勝てたのが一番です」と胸をなで下ろした。  直近2試合はいずれも2点をリードしながら追いつかれ、追加点を取れずに勝ちきれなかった。井口資仁監督は「(井上の)ホームランで流れがきたし(平沢)大河もつないだし。今日はいい形で点が取れた」と、打者9人で5安打を集めた5回の攻撃をたたえた。

◆オリックス山岡泰輔投手(22)がリーグワーストタイとなる8敗目を喫した。2回に安達の犠飛で1点の援護をもらったが、5回に井上に同点ソロを打たれた。登板10試合連続被弾で、両リーグ通じてワーストの16本目。さらにこの回、平沢、荻野らに適時打を浴び、この回に5点を失い「最少失点で投げきりたかった」と悔やんだ。  ただ6回2死一、三塁のピンチを乗りきるなど、立ち直った。前回登板後に間合いの長さを指摘した福良監督は「テンポよく投げていた」と、改善点を認めた。山岡も「間合いや配球などで、つかんだものはありました。前半迷惑かけた分、後半返せるようにしたい」と前向きに語った。

◆ロッテが29歳コンビの活躍でオリックスに5-2と快勝した。3日に誕生日を迎えていた井上晴哉内野手が5回に同点の13号ソロ。この日が誕生日だった先発唐川侑己投手が6回5安打2失点で今季初勝利を挙げた。これでパ・リーグは再び3チームが3位。混戦は続きそうだ。  ロッテ井上は試合後、唐川に声を掛けた。「おめでとう。勝てて良かったな」。返ってきたのは「ありがとう」。短いひと言に笑みがこぼれた。唐川は登板4試合目にして今季初勝利。1年に1度の"記念日"だからこそ、なおさらめでたかった。  「今日は侑己の誕生日ですからね。抑えてくれてたし、援護したかった」。最少失点で粘っていた右腕に応えたのは5回だった。先頭でオリックス山岡のストレートを強振。左中間に突き刺す同点13号ソロで猛打の口火を切り、この回一挙5得点。逆転のビッグイニングを呼んだ。3日、自身の誕生日にも祝砲を上げたばかり。2日ぶり? のバースデー弾となった。  唐川も踏ん張った。直後の5回1死一塁ではスライダーを外角低めに沈めて二ゴロ併殺。4回も1死一、二塁は変化球を低く集めて連続遊ゴロで切り抜けた。「低めにコントロールできていたので芯を食ってもアウトにできた。ゲームをつくることに必死でした」。  高卒と大卒・社会人経由。入団は6年違うが、ともに平成元年生まれの同い年だ。この日のスタメンでは鈴木と8回を投げた益田も同学年。7人いる「89年会」は春季キャンプ地の沖縄・石垣島で定例会を行うなど仲が良く「後輩が増えて、同級生の意識が強くなった」と井上。かつてのメンバー、前ダイヤモンドバックス中後も前日にDeNA入りが決まり、唐川は「負けないように頑張らないと」と士気を高めていた。  4月、5月は3試合先発して3敗だったが、待望の白星。「ここ(この時期)で初めて勝つのも情けない話ですけど、何とかっていう思いでマウンドに立った。チームが勝てたのが一番です」。6年ぶりのバースデー勝利に胸をなで下ろした。井上のバットと唐川の右腕。相乗効果で3連戦を1勝1敗1分けで終え、ソフトバンク、オリックスと再び3位で並んだ。【鎌田良美】

◆オリックス宮内義彦オーナー(82)が、混パを差し切る自信を示した。チームはロッテに逆転負けし、連勝は2でストップ。ただソフトバンクも敗れ、70試合以上消化しながら3位にオリックス、ソフトバンク、ロッテが並ぶ珍現象が復活した。京セラドーム大阪で試合を観戦した宮内オーナーは「出だしは非常に悪くて、半ばで3位になって、最後に上がる、というのは想定通りだな」と不敵な笑みを浮かべた。  この日の試合に関しては、無念の表情。「あんまりいい試合ではなかったな。山岡君が崩れてしまって」と、援護をもらいながら逆転を許した右腕に苦言。3カード連続負け越しなしの状況ながら「1勝1敗1分けじゃいかんなあ」と、勝ち越せなかった結果を嘆いた。  それでも球宴まで残り4試合で1勝すれば、貯金を持って後半戦を迎えることができる。「最後に上がる」というオーナーの予想も現実味を帯びる。  チームは6月22日、ソフトバンクとの延長戦(ほっともっと神戸)でファウルを決勝2ランと判定された誤審問題を抱える。ペナントレースの行方を左右しかねない案件にも「チームに任せていますから」と沈黙を守った。リーグ戦の終盤に、厘差の争いをする気はない。【堀まどか】

◆ロッテの井上が0-1の五回先頭で13号ソロ本塁打を放った。「誕生日登板の唐川を援護したい」と直球をたたくと、ライナーで左中間フェンスを越えた。チームは山岡に四回まで1安打と封じられていたが、井上の一発で勢いづき、この回に一挙5点を奪った。  へんとう炎から6月23日に1軍復帰し、その日にプロ初の満塁本塁打を記録。「ベース盤の上を強く振って、ボールに体重を乗せることを心がけるようになった」と、そこから10試合で6本塁打目と好調だ。「風邪で少しやせた」と言うが、110キロを超える巨体でチームに貴重な長打をもたらしている。
ロッテ・金森打撃コーチ(五回に集中打をみせた打線に) 「あの回だけになってしまったが、みんなが練習通りの打撃をしてくれた」 荻野(五回に2点三塁打) 「いい流れで打たせてもらった。カウント2ボールだったので真っすぐに絞っていた」

◆オリックスの山岡は7回5失点で自身6連敗となった。五回、先頭打者の井上にソロ本塁打を献上するなど、5長短打を浴びて5点を失った。「五回が全て。何とか最少失点で切り抜けたかった」と反省した。  四回までは被安打1に抑え、二塁も踏ませない上々の立ち上がりも見せていた。福良監督は「あのイニングだけ。ボールは悪くなかった。(球宴明けに)切り替えてやってもらわないと」と奮起を促した。

◆オリックスの吉田正が六回、6月13日以来の11号ソロを放った。打球はライナーで右翼スタンド中段に突き刺さり「久しぶりに引っ張って自分らしいスイングができた」と納得顔だった。  6月21日の阪神戦で右足首を捻挫してからは初の本塁打となった。「もう少し長打を出していければ。足はだいぶ良くなっている」と復調をアピールした。

◆五回に一挙5点のビッグイニングを作った。突破口を開いたのは好調の井上だ。先頭で「(同学年の唐川)侑己が投げていて、打ちたいと思っていたからうれしい」と最近10試合で6発目となる13号ソロを左翼席にライナーで突き刺した。さらに平沢、荻野、中村が適時打で続き、ここ2試合の拙攻ぶりを払拭。井口監督も「一気に取って流れをもってきたね」と攻撃陣をたたえた。

◆先発した山岡は7回を8安打5失点でリーグワーストタイの8敗目(2勝)。自己ワーストを更新する6連敗となった。四回まで無失点も、五回先頭で井上にソロを被弾するとそこから崩れ、5失点。これで登板10試合連続被弾となった。「五回がすべてです。なんとか最少失点で切り抜けたかったです」。福良監督は今後について、球宴期間を挟むこともあり、出場選手登録の抹消を明言。「やってもらわないと困る投手ですから」と次回に期待した。

◆ロッテは5日、オリックス14回戦(京セラ)に5-2で勝利。ソフトバンクが楽天に5-6で敗れ、パ・リーグは再び3チームが3位に並んだ。5月5日以来、中60日で先発した唐川侑己投手(29)は6回5安打2失点で、自身の誕生日を今季初勝利で飾った。  表情は淡々と見えても心の中は必死だった。  「情けない話ですけど、なんとかしたいという思いでした」  二回に先制を許し、四回にも二死一、三塁。これまでなら崩れそうなところを「低めに制球できた。守ってくれた野手のおかげ」と乗り切った。  今季は3試合に登板していずれも黒星では、2軍での調整はやむを得なかった。1軍に再合流した2日は予定通りだったが、登板前日の4日にも予定外のブルペン入り。清水直投手コーチが「期するものがあったのだと思う。少し上ずったところもあったから、20球くらい投げさせた」と話すように、通常とは違うルーティンで向かった復活のマウンドだった。  5勝10敗だった昨年の8月29日以来となる通算66勝目(66敗)。誕生日は2012年の白星に続き3戦2勝だが、あえて「別に...」と感慨をみせなかったのは、自分の仕事を全うすることが優先だったから。オールスター戦などの日程で一度出場選手登録を外れるが、唐川は「継続しないと意味がない。必死に食らいついてやる」と、1つの白星で再び闘志に火を付けた。 (芳賀宏) 五回一死一、二塁から決勝の右前適時打を放ったロッテ・平沢 「甘い球がきたら積極的にいこうと思っていた。うれしいが次の3連戦も試合に出してもらうことが大事」

◆チームは敗れた。ソフトバンク、ロッテとともに3位に3チームがまた並んだ。近年まれに見る大混戦だが、すべて想定内。試合後、取材に応じたオリックス・宮内オーナーは思い描いていたプラン通りと強調した。  「もっとも望ましいのは、(シーズンの)出だし悪かったけど、半ば過ぎて3位になって、最後に上がるというのは、想定通りだな」  総帥はニヤリと笑った。開幕直後は投打に振るわず、4月下旬には借金が「6」までふくれあがったが、ゴールデンウイーク付近から上昇。交流戦もパ・リーグの勝率1位(11勝6敗1分け)となり、今季78試合を終えた時点で、チームは3位タイで貯金は「3」ある。 オーナーの想定外といえば、6月22日のソフトバンク戦(ほっと神戸)で起きた誤審事件ぐらいか。球団側は日本野球機構(NPB)に対して抗議を続けており「それはもう、チームの方に任せてますから」と多くは語らなかった。  チームとしても勝負の夏に向けて、ひとつの光が見えた。右足首を負傷しながらも出場を続けていた吉田正が、六回に右翼席へ16戦ぶりの一発を披露。福良監督も「いい打席内容だったんじゃないですか」とうなずいた。  下半身のコンディショニング不良の小谷野や左太もも裏肉離れの中島、右腹斜筋の筋挫傷のT-岡田と主力勢が相次いで負傷離脱しているが、ベテラン勢が帰ってくれば、一気に頂点まで駆け上がれる。  目指すは22年ぶりのリーグ優勝。総帥の思惑通りに進めば、栄光をつかみ取れるはず。それを願うばかりだ。 (西垣戸理大)
六回に二死から右翼3階席へ11号ソロを放ったオリックス・吉田正 「久しぶりに強く引っ張って自分らしいスイングが出来た。本塁打は1本でも多く打ちたいですし、もう少し長打を増やしていきたい」 ★オリックス・宮内オーナー、今年の主な発言  ◆2月10日 宮崎春季キャンプを視察し、1、2軍の全選手らに約10分間訓示。「技術プラス野球脳を鍛えて欲しい。そういう説教でした」と話すと「(今年は)非常に期待できる。パ・リーグも混戦になるのではないかな。そこを突き抜けるのは選手の層が厚くないといかん。だいぶ分厚くなったと思いますけど」と期待した  ◆3月6日 大阪市内での激励パーティーで「今年は本当に勝つつもりでおります」と宣言。D1位で福良監督が田嶋大樹投手(JR東日本)を当てたことを引き合いに「クジを引けば必ず負けるチーム(11連敗)でございましたけど、なんとクジ引きで勝つ。これまでなかったことが起こった。ゲンを担ぐわけではありませんけど」と、浮上の予兆を感じ取っていた

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
423010.583
(-)
0
(-)
70405
(-)
341
(-)
86
(-)
88
(-)
0.276
(-)
4.36
(-)
2
(-)
日ハム
413300.554
(-)
2
(-)
69314
(-)
288
(-)
84
(-)
52
(-)
0.245
(-)
3.62
(-)
3
(-)
福岡
383500.521
(↓0.007)
4.5
(↓0.5)
70311
(+5)
299
(+6)
100
(+2)
46
(+1)
0.249
(-)
3.91
(↓0.03)
3
(-)
ORIX
383540.521
(↓0.007)
4.5
(↓0.5)
66292
(+2)
288
(+5)
60
(+1)
49
(+1)
0.241
(↑0.001)
3.5
(↓0.02)
3
(↑2)
ロッテ
383510.521
(↑0.007)
4.5
(↑0.5)
69292
(+5)
284
(+2)
38
(+1)
76
(+1)
0.256
(-)
3.51
(↑0.02)
6
(-)
楽天
284610.378
(↑0.008)
15
(↑0.5)
68260
(+6)
310
(+5)
68
(+2)
41
(+1)
0.24
(-)
3.91
(-)