楽天(☆4対3★)オリックス =リーグ戦10回戦(2020.09.04)・楽天生命パーク宮城=
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ORIX
1010010003910
楽天
01101100X4813
勝利投手:青山 浩二(1勝0敗0S)
(セーブ:ブセニッツ(1勝1敗9S))
敗戦投手:山岡 泰輔(0勝2敗0S)

本塁打
【楽天】浅村 栄斗(19号・3回裏ソロ),足立 祐一(1号・5回裏ソロ),浅村 栄斗(20号・6回裏ソロ)

  DAZN
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◆楽天が接戦を制した。楽天は2-2で迎えた5回裏、足立がソロを放ち、勝ち越しに成功する。直後に同点とされるも、6回に浅村の通算200本塁打となるソロが飛び出し、再びリードを奪った。敗れたオリックスは、打線が13残塁と再三の好機を生かしきれなかった。

◆オリックス福田周平内野手(28)が、プロ3年目で初の中軸5番でスタメン出場し、3回1死満塁の第2打席で、楽天則本昂の148キロ速球を捉えて中堅への勝ち越し犠飛を放った。 主砲のジョーンズがスタメンを外れ、3番中川、4番吉田正とのクリーンアップとなっている。 初回、吉田正の適時打で1点を先制してなお2死一塁の初打席では、則本昂の146キロ速球を中前にはじき返して一、二塁に好機を広げた。だが追加点にはつながらず。

◆オリックス吉田正尚外野手(27)が初回、楽天則本昂から先制打を放った。西野の右翼線二塁打などで2死二塁とし、則本昂の8球目の149キロ速球を捉えて中前に運んだ。「追い込まれていたので、なんとか粘っていこうと思っていました。いいピッチャーですし、先に点を取れてよかったです」と2試合ぶりの適時打を振り返った。 則本昂には6月19日の開幕戦(京セラドーム大阪)では3打数無安打に抑えられたが、7月24日の対戦(楽天生命パーク)では4打数3安打と固め打ちした。この日の初回は、吉田正に軍配が上がった。

◆楽天ドラフト2位の黒川史陽内野手(19)がプロ初出場初スタメン初打席で初打点を挙げた。 この日、プロ初の1軍昇格を果たし、即「7番二塁」でスタメン出場。1点を追う2回、鈴木大、ロメロの連打、茂木の四球で無死満塁となり、絶好機で打席に入った。オリックス山岡の1ボールからの2球目、真ん中低め143キロをスイング。右翼へ同点犠飛を放った。 「打ったのはストレートだと思います。先輩たちがつないで作ってくれたチャンスでしたので絶対に返したいと思って打席に入りました。最低限の仕事はできたと思います。次はヒットを打ちたいですね」と真剣な表情で振り返った。

◆楽天則本昂大投手(29)が今季最短タイの3回4安打2失点で降板した。 1回2死二塁からオリックス吉田正に中前適時打を打たれ先制を許すと、同点に追いついてもらった直後の3回にも福田に勝ち越し犠飛を許した。1死球ながら制球に苦しんだ。伊藤投手チーフコーチも「状態、バランスともに良くないね。体が突っ込んでしまっている。何とか修正してゲームを作ってほしいね」と奮起を求めた。 だが、4回開始前に手当を受けている、とのアナウンスが流れた。その後、2番手近藤がコールされ、則本昂はマウンドを降りた。

◆楽天浅村栄斗内野手(29)が6回に2打席連発の20号勝ち越しソロを放ち、通算200本塁打を達成した。 同点に追いつかれた直後、先頭で打席に入ると、カウント2-1からオリックス山岡の142キロ外角直球を捉えた。バックスクリーン右へアーチを描いた。ベンチ前で渡辺直選手兼任打撃コーチから記念ボードを渡され、スタンドから拍手で祝福された。 3回にもバックスクリーン左へソロを放った。プロ12年目で200号に到達した。   ▼通算200本塁打=浅村(楽天) 4日のオリックス10回戦(楽天生命パーク)の6回、山岡から今季20号を放って達成。プロ野球108人目。初本塁打は西武時代の10年8月10日の楽天14回戦(Kスタ宮城)で山村から。

◆楽天のエース則本昂大投手(29)がベンチ裏での転倒で右手を切り、3回48球5安打2失点で緊急降板した。 3回裏終了後、野手が守備位置につく中、マウンドに右腕が現れない。「則本投手が手当てを行っています」と場内アナウンスが流れ、ベンチもばたつく。三木監督がベンチを出て球審へ近藤への投手交代を告げた。球団は「3回終了後にベンチ裏で転倒。右手を切ったため降板」と発表。試合後には仙台市内の病院へ向かった。 自身2連勝中だったが、立ち上がりから本来の投球を見せられなかった。初回にオリックス吉田正に先制適時打を許すと、追いついた直後の3回にも勝ち越し点を許した。三木監督は「(3回の)攻撃が終わってから則本がマウンドに行くのかな、と思ったところで聞いた。今日はこれ以上登板するのは厳しいかなという判断」と説明した。

◆オリックスは1回、吉田正の適時打で先制。楽天も2回にプロ初出場初スタメンの黒川が同点右犠飛。3回にそれぞれ1点を加点。 楽天は5回に足立の1号ソロで勝ち越し。再び同点とされた直後の6回に浅村の2打席連発の20号ソロで再びリードした。 楽天が逃げ切り、シーソーゲームを制した。4番手で登板した青山が今季初勝利。ブセニッツが9セーブ目。オリックスは2連敗。山岡が2敗目。

◆オリックスが楽天に敗れ、自力CS進出の可能性が消滅した。先手を取り、粘り強く追いすがったが、エース山岡が浅村に同点弾、決勝弾と2打席連続ソロを浴びるなど、本塁打攻勢に沈んだ。借金は今季ワーストタイの19。両リーグ最速で40敗に到達した。 「(打線は)つながってはいるんですけどね」と中嶋監督代行は悔しさを押し殺した。4番の吉田正は初回の先制打で、連続試合安打を22試合に。あと1試合でイチローのオリックス時代の自身最長記録に並び、長池徳二のパ・リーグ記録32試合も見えてきた。 吉田正のあとを打つ5番には、仙台移動の疲労などを考慮して先発を外したジョーンズの代わりに、福田をプロ初の中軸に起用。その福田が3回に勝ち越し犠飛を放つなど、2安打1打点と奮闘した。それでも最後は1点が届かず。「粘れたんですが」と監督代行もくちびるをかんだ。 とはいえ、なすすべもなく負けているわけではない。中嶋監督代行のもと、今季の巻き返しを模索する。2軍強化を使命として古巣に戻った中嶋2軍監督を約1年半で1軍に引き揚げ、チームを託したのも、腰を据えて再建に取り組むフロントの方針だ。 勝てば、CS進出の可能性はまた生まれる。「勝っていけばチャンスはあると思うし、ゼロにならない限り、終わりまでは絶対に諦めませんし、勝っていくだけです」と監督代行。育てながら勝つ手腕と、チームをけん引する意思の力にオリックスの明日は委ねられている。【堀まどか】

◆オリックス山岡泰輔投手が3発を浴び、今季2敗目を喫した。開幕戦以来の楽天則本昂との投げ合い。3回で負傷降板した相手に対し、7回108球と粘ったが、本塁打攻勢に沈む結果に。 「勝負どころでの1発を防がなければいけませんでしたし、申し訳ないという気持ちしかありません」と肩を落とした。中嶋監督代行も、終盤まで投げたことを収穫と認めながらも「本当にもったいないという言葉が、出ますね」と悔やんだ。

◆主砲から未来のスターへ-。楽天浅村栄斗内野手(29)が決勝弾を含む今季初の1試合2本塁打で通算200本塁打を達成した。オリックス山岡から中堅へソロを2発。同点の19号、勝ち越しの20号と、重要局面で仕事を果たした。10年前にプロ1号を放った杜(もり)の都仙台で、この日デビューを果たしたドラフト2位黒川史陽内野手(19)へ主砲としての道筋を見せた。打ってほしいところで、打った。追いつかれた直後の6回、先頭の浅村が仕留めた。カウント2-1。オリックス山岡の真ん中高め142キロ直球をフルスイング。フォローは左手一本。打球はマスク越しに漏れる歓声に乗った。バックスクリーン右へ20号決勝ソロ。「大事な場面で打てて良かった」。表情は変えずに、ダイヤモンドを回った。 もはや慣れ親しんだお立ち台。隣には黒川が立っていた。ドラフト2位の19歳。プロ初打席で初打点を挙げた。同じ二塁手として春季キャンプから教えも請われた。「19歳らしくない。打席の中でバタバタしない。芯が一本あるように感じる」。ヒーローインタビューの最後に黒川から「浅村さんのホームランを見て、一生ついていこうと思いました!」と叫ばれた。 浅村 今まで通りやっていけばいい。変に小さくなったり、ヒットがほしいと思って当てにいったり、そういうことはしてほしくない。とにかく19歳らしく頑張ってほしい。 歩んだ道をさかのぼる。10年8月10日、3678日前の仙台。19歳の浅村が楽天山村の内角球を捉えた。打球は左中間へ一直線。ダイヤモンドを駆け抜け、ベンチでチームメートから頭をはたかれた。「覚えてますよ。200本も打てるとは思わなかったし、そういう選手にもなれるとは思わなかった」。1年目を終え初のオフは中島(現巨人)とともに自主トレを積んだ。「あの人と一緒に野球をやっていなかったらここまで来られてない。尊敬できる先輩です」。師匠の次に200本塁打へ到達した。 ここ数試合、好機を逃し、たまっていたうっぷんを自ら晴らした。「自信を持ってプレーしたことはない。不安を抱えて試合に挑むことは変わらない。悩やみながらやっています」。グラウンドで全力を尽くす。スターの系譜は、背中でつながっていく。【桑原幹久】

◆スターロードの第1歩を踏み出した。楽天ドラフト2位の黒川史陽内野手(19)が4日、オリックス10回戦(楽天生命パーク)で初の1軍昇格から7番二塁で即スタメン出場。2回無死満塁での初打席で右犠飛を放ち、初打点を挙げた。目標とする先輩で決勝弾を含む2発を放った浅村栄斗内野手(29)ともに初のお立ち台。奈良から仙台へ駆けつけた父洋行さんへ、成長した姿を見せた。本当に19歳なのか...。黒川が貫禄たっぷり?に自らの野球史を刻んだ。1点を追う2回無死満塁。最高の場面でデビュー打席。初球。オリックス山岡の宝刀縦スライダーを見切った。2球目。見逃せばボール気味の真ん中低め143キロ直球をすくった。「最低限の仕事はできたと思います」。同点右犠飛で生還した鈴木大に頭をたたかれ、白い歯をこぼした。 初物だらけの1日を駆け抜けた。前夜に連絡を受け、プロ初の1軍昇格。7番二塁で初のスタメン出場。初打席初打点から4回に左飛で初凡退。6回には初三振を喫した。初のお立ち台で試合前に「頑張れよ」と声をかけてもらった浅村と並んだ。「試合に入っていく緊張感、野球の怖さ、厳しさを知っている方。1球1球を大事にしていると感じた」と学びも得た。 周囲も可能性を高く見積もる。三木監督は「今日1日あったことを一生忘れないで、チームを代表する選手に育ってもらいたい」と言えば浅村も「19歳とは思えない。すごい存在になる」と口にする。球団3人目の春季キャンプ1軍スタートで完走。内田、オコエ、西巻に次ぐ高卒新人野手のスタメン出場。期待に比例して、記録もついてくる。 9回2死。オリックス福田の正面へのゴロを初失策し「最後ひやっとさせてしまい申し訳ありません」と初謝罪。スタンドで見守った父洋行さんは上宮で三木監督の2学年先輩で93年センバツ優勝時の主将。父の影響で野球に熱中しプロの舞台までたどり着いた。「19歳の黒川です! また明日からもっと勝てるように頑張ります!」。希望あふれる19歳。何かもが財産だ。【桑原幹久】

◆スターロードの第1歩を踏み出した。楽天ドラフト2位の黒川史陽内野手(19)が4日、オリックス10回戦(楽天生命パーク)で初の1軍昇格から7番二塁で即スタメン出場。2回無死満塁での初打席で右犠飛を放ち、初打点を挙げた。黒川の父洋行さんは試合当日に奈良から駆けつけスタンドで観戦。「もしもし日刊です」で今の思いを尋ねた。 -プロ初出場おめでとうございます 洋行さん いや~、夢のような感じでうれしかったですね。 -初打席は2回無死満塁 洋行さん やっぱり持ってるな、と。いつも野球の話をする時に「0、1アウトでの満塁で、絶対にゴロは打ったらあかん」と言っているので、その通りにフライを打ちましたね。 -浅村選手とお立ち台 洋行さん 「いらんこと言うなよ!」と思ってました(笑い)。素晴らしい先輩たちがたくさん近くにいるので、吸収してほしいです。 -これからの活躍へ向けてメッセージを 洋行さん チームが少し落ちてきているかな、というところで呼ばれて試合に勝ったことは本人にもプラスになると思う。また首位に立てるように、チームに少しでも貢献してほしいですね。【電話・桑原幹久】

◆オリックス・吉田正尚外野手が4日、楽天10回戦(楽天生命パーク)に「4番・DH」で出場。一回2死二塁から中前へ適時打を放ち、連続試合安打数を自己最長の「22」とした。  「追い込まれていたので、なんとか粘っていこうと思っていました。いいピッチャーですし、先に点を取れてよかったです!」  一回の先制機で楽天の先発・則本昂が投じた149キロの直球を捉えて中前へ。8月11日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)から安打を打ち続けており、この一打で22試合連続安打に。球団OB、イチロー氏が1994年に2度記録した23試合まで1試合とした。球団記録は阪急時代の長池徳二氏の32試合。

◆楽天・浅村栄斗内野手(29)が4日、オリックス10回戦(楽天生命パーク)に「3番・DH」で先発出場。2打席連続アーチで、通算200本塁打を達成した。  1点を追う三回2死走者なし。山岡の137キロのカットボールを捉え、中堅左へ19号同点ソロを放った。  3-3で迎えた六回は先頭で再び山岡から中堅右へ20号ソロを運び、勝ち越した。  試合後の一問一答は以下のとおり。  --通算200本塁打の達成について  「早い、遅いかは分からない。プロに入って200本を打てるとは思わなかった。そういう選手になれるとは思っていなかった。一本ずつ積み重ねた結果。目標を高くおいて、これからも頑張っていきたい」  --打撃の状態  「自分のふがいない打撃が続いて、チームの負けが続いて、いらだっていた。いまも、自信を持って野球をやったことがないし、不安を抱えながらやっている。試合に出させてもらっているから、バタバタしないだけです」  --直近で200本塁打達成は巨人の中島  「あの人に出会って自分の打撃が変わった。(西武時代に)自主トレも一緒にやらせてもらい、いろいろなヒントをもらい、ここまでやってこられた。あの人と一緒に野球をやっていなかったら、ここまでこられていない。自分にとって意味のある尊敬する先輩です」

◆楽天が競り勝った。3-3の六回に浅村のこの日2本目の20号ソロで勝ち越した。則本昂が3回2失点で降板したが、その後は6投手でつなぎ、青山が今季初勝利。オリックスは2度リードを奪いながら山岡が3発を浴びて沈んだ。

◆オリックスは今季、上位2チームで争うクライマックスシリーズ(CS)に自力で進出する可能性が消滅した。中嶋監督代行は「勝っていけばチャンスはある。(可能性が)ゼロになるまで諦めない」と眼光は鋭かった。  先発した山岡は打線が3-3に追い付いてくれた六回に浅村に2本目のソロを浴びるなど3本塁打を許した。7回4失点でチームを勝利に導けず「何とか粘りながら点を重ねていただけに勝負どころでの一発を防がなければいけなかった。申し訳ないという気持ちしかない」と唇をかんだ。

◆オリックス・山岡は開幕戦以来のエース対決に「前回は(チームが)負けたので。今回は相手投手の則本昂さんより先に降りたくない」と意気込んだ。3回2失点で降板した則本昂より長くマウンドにいたものの、味方が点を取ったらすぐに取り返される不安定な投球だった。  6月19日の開幕戦(京セラ)は7回1失点と好投したが、降板後に救援陣が打ち込まれ、チームは1-9で大敗。同26日のロッテ戦(ZOZOマリン)で3球を投げたところで負傷降板し、約2カ月、戦列から離れた。その間にチームは最下位に沈み、中嶋監督代行が就任。状況は大きく変化し、責任を感じていた。  打線は一回に2死二塁から吉田正が中前へ適時打を放って先制。「追い込まれていたので、なんとか粘っていこうと思っていた。(則本昂は)いいピッチャーなので、先に点を取れてよかったです!」と振り返った。8月11日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)で始まった連続試合安打を自己最長の「22」とした。  しかし、山岡は2-1の三回に浅村に同点弾を浴び、五回には足立のソロで勝ち越しを許した。六回に追いつくと、その裏に浅村にまたも一発を浴びた。(西垣戸理大)

◆楽天のドラフト2位・黒川(智弁和歌山高)が初めて1軍に昇格し、オリックス戦に「7番・二塁」で先発出場。プロ初打席で打点を挙げた。  1点を追う二回無死満塁。山岡の143キロの直球を捉えて同点の右犠飛を放ち、「先輩たちがつないで作ってくれた好機だったので、絶対に(走者を)かえしたいと思って打席に入った。最低限の仕事はできたと思います」と汗をぬぐった。  「1軍で一番若いので、元気を出してチームを引っ張るぐらい、はつらつとやっていきたい」  沖縄・久米島キャンプを1軍で"完走"したが、開幕は2軍スタート。イースタン・リーグでは37試合で打率・261、4本塁打、18打点を記録し、「1軍で活躍するために、毎試合モチベーションを高くやってきた」と意地を見せた。  三木監督は、昇格させた理由について「高卒1年目で一言でいうと、課題がいっぱいある選手。若い子には全ての経験が財産になる。そこが一つの理由。チームに若い力が必要になることもある」と説明。さらに「打撃の技術が高卒の割には高い。一番は野球小僧。野球が大好きでうまくなりたい(という意欲)、練習する体力、気力があって、非常に貪欲。この世界を生きていく上では非常に大切」と高い資質を認めた。  四回2死で迎えた第2打席は左犠飛に倒れたが、思い切りのいい打撃をアピールした。(広岡浩二)

◆楽天の則本昂は試合中にベンチ裏で転倒し、右手を切ったために3回2失点で降板した。試合後に仙台市内の病院で治療を受けた。三木監督は三回の攻撃終了後に報告を受けたそうで「(このまま)登板するのは厳しいかなという判断。詳しいことは確認する」と説明した。

◆1軍に初昇格したD2位・黒川(智弁和歌山高)が「7番・二塁」で起用され、プロ初打席で打点を挙げた。0-1の二回無死満塁で右犠飛をマーク。「内容の濃い一日。一打席一打席を大事に心掛けた」と初々しく振り返った。将来の中軸候補として期待される19歳は4-3の九回2死で失策を犯して同点のピンチを招き、「最後はひやひやさせて申し訳ない」と反省した。

◆オリックスは上位2チームで争うクライマックスシリーズ(CS)に自力で進出する可能性が消滅した。中嶋監督代行は「勝っていけばチャンスはあると思うし、ゼロにならない限り、終わりまでは絶対にあきらめません」と前を向いた。先発した山岡は味方が追いついた六回に浅村に2本目のソロを浴びるなど7回4失点。「勝負どころの一発は防がなければいけません」と悔やんだ。

◆楽天・浅村栄斗内野手(29)が4日、オリックス10回戦(楽天生命パーク)で2打席連発となるアーチを架け、通算200本塁打を達成した。エース・則本昂大投手(29)が試合中にベンチ裏で転倒し、右手裂傷のため三回で降板。まさかのアクシデントに見舞われたチームを大砲がリーグ2位に並ぶ19&20号の2本塁打で救い、4-3の逆転勝利に導いた。  杜の都の夜空にド派手なアーチを架けた。浅村が、2打席連発で通算200本塁打を達成。ダイヤモンドを悠然とまわり、派手に喜ぶことなく記念のボードを掲げた。  「素直にうれしいです。遅いかは分からない。プロに入って200本を打てるとは思っていなかった」  まずは1点を追う三回2死、山岡の137キロのカットボールを捉え、中堅左に同点ソロをほうり込んだ。3-3で迎えた六回先頭には、同じく山岡から中堅右に勝ち越しの20号ソロ。プロ12年目でプロ野球108人目となる大台に乗せた。  調子を落としていた。前日までの日本ハム3連戦は10打数1安打。首位・ソフトバンクを追う中で、チームは痛いカード負け越しを喫した。  定位置の4番を外れ、今季3試合目の3番打者として臨んだ試合で、5試合ぶりの本塁打と打点をマーク。普段は喜怒哀楽を表に出さないスラッガーは「ふがいない打撃が続いて、チームの負けが続いて、相当いらだっていた」と吐露した。  想定外のアクシデントからチームを救った。先発した則本昂が試合中にベンチ裏で転倒し、右手を切って3回2失点で緊急降板。試合後に仙台市内の病院で治療を受けたエースについて、三木監督は「(このまま)登板するのは厳しいかなという判断。(けがの程度など)詳しいことは確認する」と説明した。  2010年8月10日の仙台。西武に入団した19歳の浅村は、楽天・山村からプロ初本塁打を放った。月日は流れ、楽天の中心選手としてプレーする本拠地で節目の一発。チームの優勝と自身初の本塁打王を見据え「目標を高く置いて、これからも頑張っていきたい」と視線を鋭くした。(広岡浩二)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
38253 0.603
(↓0.01)
-
(-)
54285
(+3)
238
(+4)
81
(+2)
44
(+2)
0.240
(↓0.001)
3.280
(↓0.01)
2
(-)
ロッテ
36282 0.563
(↑0.007)
2.5
(↑1)
54283
(+4)
303
(+3)
58
(-)
55
(+3)
0.243
(-)
4.400
(↑0.02)
3
(-)
楽天
33303 0.524
(↑0.008)
5
(↑1)
54333
(+4)
292
(+3)
68
(+3)
42
(-)
0.265
(-)
4.220
(↑0.02)
4
(-)
日本ハム
31323 0.492
(↓0.008)
7
(-)
54287
(+2)
292
(+6)
55
(+1)
34
(-)
0.253
(-)
4.030
(↓0.03)
5
(-)
西武
29332 0.468
(↑0.009)
8.5
(↑1)
56286
(+6)
291
(+2)
66
(+2)
40
(-)
0.250
(-)
4.430
(↑0.04)
6
(-)
ORIX
21405 0.344
(↓0.006)
16
(-)
54230
(+3)
288
(+4)
43
(-)
52
(+3)
0.239
(-)
4.170
(-)