ヤクルト(★5対7☆)阪神 =リーグ戦11回戦(2020.08.22)・明治神宮野球場=
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阪神
30031000071101
ヤクルト
0000001405802
勝利投手:西 勇輝(4勝3敗0S)
(セーブ:スアレス(0勝0敗9S))
敗戦投手:クック(0勝1敗0S)

本塁打
【阪神】大山 悠輔(12号・1回表3ラン)
【ヤクルト】村上 宗隆(10号・7回裏ソロ),青木 宣親(9号・8回裏満塁)

  DAZN
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◆阪神は初回、大山の3ランで幸先良く先制する。そのまま迎えた4回表には、西勇、近本、上本の3者連続適時打で3点を奪い、リードを広げた。投げては、先発・西勇が7回3安打1失点の好投で今季4勝目。敗れたヤクルトは、打線が終盤に追い上げを見せるも及ばなかった。

◆ヤクルトの試合前の全体練習に、大量のライアン小川が出現した!? 練習のためグラウンド入りしたコーチ陣や裏方スタッフ、選手らが背番号「29」のTシャツを着用していた。早出練習に参加した上田、浜田、広岡、田代、宮本らもおそろいのTシャツで打撃練習を行い汗を流した。 このTシャツは、小川泰弘投手(30)が15日のDeNA戦(横浜)で史上82人目に達成したノーヒットノーランを祝って作られた球団公式グッズの「ノーヒットノーラン達成記念Tシャツ」。「NO HITTER」の文字と、小川と西田が抱き合って喜ぶ瞬間がプリントされたデザインを全員で着用し、一体感を高めた。

◆両チームのスタメンが発表された。阪神の先発は3勝を挙げているエースの西勇輝投手(29)。今季はここまで9試合に登板して8度のクオリティースタート(6回以上投げ自責点3以下)を記録。防御率2・42とさすがの安定感を誇っている。

◆ヤクルトの球団マスコットつば九郎が、試合前恒例の「きょうのひとこと」で"順位のソーシャルディスタンス"を求めた。 「みなさん かんせんしょうよぼう あつさたいさく よろしくおねがいいたします」とごあいさつ。「きょうも5かいおわりで はなびが 300ぱつ どど~んとあがります」と続けた。 「そーしゃるでぃすたんす 3みつなどいわれていますが~」「せりーぐは しゅいじゃいあんつから そーしゃるでぃすたんすをたもってますが」と順位に言及。「のこり5ちーむ とくに どらごんず たいがーす すわろーずがげーむさなしの」「ちょう のうこうせっしょくてきな じゅんいとなっております」と3チームの争いに注目。「ゆりことちじさんが 3みつをさけてと おっしゃるので」「とみんとしては きょう あす れんしょうしましょう」と呼びかけ、ファンからは大きな拍手。「GO TO WIN! きゃんぺーん みんなでかちましょう!」とまとめた。

◆阪神大山悠輔内野手(25)が10試合ぶりとなる12号3ランを放った。 1回、糸井の四球とサンズの死球で回ってきた2死一、二塁の好機。ヤクルト新外国人で来日初登板、クックの外角高め147キロ直球を右翼へ流した。打球は風にも乗り、スタンドぎりぎりへ着弾した。「しっかり強く打つことができました。もっと援護できるように頑張ります」。 前日21日には、同学年の藤浪が692日ぶりに復活の白星を挙げた。大山は4打数1安打と援護することはできなかったが、1日遅れて祝砲。今年26歳を迎える中堅たちが、躍動している。

◆阪神西勇輝投手(29)が貴重なタイムリーを放った。3点リードの4回2死一塁。右腕クックの真ん中に入ったカットボールを強振。右中間を破る適時二塁打となった。 今季は過去9試合の登板で8度のクオリティースタート(6回以上投げ自責点3以下)を記録。防御率2・42とさすがの安定感を誇っている虎のエース。9人目の打者がバットでも貢献した。

◆来日初先発したヤクルトのマット・クック投手は、4回を70球、6失点で降板した。「日本初登板を楽しみにしていた。立ち上がり自分のコントロールミスで先制されてしまい、その後、修正しようとしたが、立て直すことが出来ずに良いリズムがつくれなかった」と悔しさをにじませた。 初回2死から連続四死球を与え、阪神大山に高めに浮いた直球を3ランとされ先制点を献上。打たせて取る投球で2、3回は抑えたが、4回に下位打線から4連打を許し、3点を失って降板した。 上半身のコンディション不良のため、2軍調整の期間が長かった期待の新戦力。イースタン・リーグでは7試合に登板し防御率2・77と安定していた。高津監督は「ちょっと出遅れたけど、期するものがあるだろうし、期待している。ケガもしたが、よく我慢してゲームで投げられるところまで来たと思う」と話していたが、期待に応えられなかった。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(20)が2戦連発で2年連続の2ケタ本塁打をマークした。 無得点に抑えられていた阪神の先発西勇から、意地の1発を放った。7点を追う7回1死、カウント1-2から内角の130キロチェンジアップを右翼スタンド上段へ豪快に運んだ。「自分のスイングができました。いい角度で上がってくれました」とコメントした。 2試合連発は今季初。西勇とは昨年からの対戦で通算9打席目での初安打が初本塁打となった。

◆高卒2年目の阪神小幡竜平内野手(19)がプロ初出場した。前日21日に出場選手登録され、この日は7点リードの6回裏から二塁守備に就いた。 7回は二ゴロを無難にさばく。8回2死二塁からフェースガードを装着してプロ初打席に入り、投ゴロに倒れた。8日の2軍戦で鼻骨を骨折していた。 18年ドラフト2位入団。今季はウエスタン・リーグでリーグ最多の8盗塁、同6位の打率2割7分7厘と存在感を見せていた。

◆ヤクルト青木宣親外野手が、満塁弾を放った。 6点を追う8回1死満塁、カウント1-1から甘く入った阪神岩貞の129キロスライダーをヤクルトファンが待つ右翼スタンドへ届けた。「点差があったので、とにかく後ろにつなぐ気持ちで打席に入りました。良い角度で上がってくれました」とコメントした。 青木のグランドスラムは、08年6月12日楽天戦以来、通算5本目。

◆阪神は序盤の猛攻が効き、2連勝で借金を2に減らした。3位中日とのゲーム差なしをキープした。 1回は5番大山悠輔内野手(25)が10試合ぶりの1発となる12号右越え3ランで先制。4回には9番西勇輝投手(29)に適時二塁打が飛び出すなど3者連続タイムリーで3点を追加した。 先発西勇は1回に1安打を許した後、2回からの5イニングは無安打投球。7回は4番村上の右越えソロで初失点したが、7回3安打1失点で自身2連勝となる4勝目を手にした。

◆ヤクルトはクック、阪神は西勇が先発。阪神は1回に大山の12号3ランで先制。ヤクルトは3回まで山田哲の1安打に抑えられた。 阪神は4回、木浪、西勇、近本、上本の4連打で3点。5回、ボーアの内野ゴロの間に1点追加。クックは4回6失点で降板。 阪神が逃げ切り2連勝。先発西勇が7回1失点で4勝目、スアレスが9セーブ目を挙げた。ヤクルトは8回に青木の9号満塁弾などで追い上げるも及ばず2連敗。クックが初黒星を喫した。

◆ヤクルトは村上の2年連続2ケタ弾、青木の12年ぶり満塁弾で追い上げたが、あと1歩届かなかった。 7回に村上が10号ソロ。阪神西勇と通算11打席目での対戦で初安打が本塁打となった。8回1死満塁では青木が「点差があったので、とにかく後ろにつなぐ気持ちで打席に入りました」と08年6月12日楽天戦以来、NPB通算5本目の9号満塁弾。2点差まで迫ったが2連敗で今季最多の借金4、最下位広島とは0・5ゲーム差となった。 高津監督は「終盤のチャンスで1本出るのは、行けるんじゃないかという感じにしてくれた。(最後は)届かなかったが、明日につながるんじゃないか」と話した。

◆阪神1、2番コンビ「チカウエ」が連続タイムリーでダメージを与えた。 9番西勇の適時二塁打で4点リードとした直後の4回2死二塁。1番近本が右腕クックの直球をミートした。左翼へのライナーは青木にキャッチされるかと思われたが、照明が目に入ったのかグラブに当てられず後逸。快足を飛ばして適時三塁打を決めた。 「西さんが打ってくれたので、それに続くことができました。西さんの援護をすることができて良かったです」。二塁走者の投手西勇にベンチで休憩させる時間をつくり、ホッとひと安心だ。 2番上本も勢いを途切れさせない。2ストライクと追い込まれながら、外角直球を巧みに右翼線へ運び、適時二塁打でリードを6点に広げた。18日に1軍再昇格してから出場4試合で10打数4安打。34歳が本来の調子を取り戻し、欠かせない戦力になりつつある。 近本は8回にも左前に飛球を落とし、一気に二塁を陥れた。前日21日ヤクルト戦も4安打2打点と大暴れしており、上昇気流に乗っている。足もある。パンチ力もある。状況判断能力も高い。嫌らしい「チカウエ」コンビが今後も機能すれば、他球団にとって脅威になりそうだ。【佐井陽介】

◆ヤクルトが、またも先発投手が先制点を許す苦しい展開で2連敗となった。終盤に打線が2点差まで迫ったが、高津臣吾監督は「よく追い上げたかな。あと1本というところまでいったわけだから。ただ、やっぱり2死走者なしからの6点は痛い。展開が重くて、常に追いかけるような状況になってしまっているので。重いね」と振り返った。 来日初先発したクックは、初回2死からの四死球から、大山に3ランを浴びた。これで、先発投手は5試合連続で先制点を奪われた。投手陣は、ビデオを見るなど日々の反省や研究を重ねているが、結果につながらず。指揮官は「先手必勝ではないけれども、優位にゲームを進めるには当たり前のことだからね。先に点をとって、先にゼロで抑えて帰ってきて、そこから打線の援護、先制をもらってスタートするのが理想的な形なんだけれども、それが今の先発陣ではできない」と渋い表情だった。

◆高卒2年目の阪神小幡竜平内野手(19)がプロ初出場した。6回守備からの出場。セカンドを守り、7回に青木のゴロを無難にさばいた。初打席は8回2死二塁。8日の2軍戦で鼻骨を骨折したため、フェースガードを着用して打席へ。初球から振りにいく積極席をみせたものの、3球目に投ゴロに倒れた。 節目の1試合を「昨日初めて神宮のグラウンドに入って、試合中にベンチの中で自分がここでプレーしている姿を十分にイメージすることができていたので、終盤のピンチはやはり緊張しましたけど、思っていたよりは平常心でプレーすることができました」と振り返った。 初の守備機会について「自分は守備が一番見てほしいところなので、1つさばくことができて、まず一安心しました。ファインプレーなどの派手なプレーではなく、自分のところに来たゴロをどんどんさばいて、ピッチャーやみなさんから早く信頼してもらえるようにしたいです」。さらに初打席については「しっかり振ろうと決めていたので、初球から振りにいけたことは良かったです。少し強引になってしまったところがあったので、そこは反省して、まずは1本出せるように頑張ります」と語った。 矢野監督や周囲からは「思い切ってやれ」との言葉を受けたという。「思い切ってプレーすることができましたし、これからも失敗を恐れず思い切ってプレーしていきます」と今後も積極的なプレーを誓った。 小幡は18年ドラフト2位入団。今季はウエスタン・リーグで31試合に出場し、リーグ最多の8盗塁、打率は2割7分7厘。前日21日に1軍昇格していた。 矢野監督は「内野どこでもできるし、1軍っていうのを経験していって、さらなる成長をしていってほしい選手。まず1試合出られたっていうのは、プロとしての第1歩を踏めたと思う。攻守両方で引っ張っていってくれるような選手になっていってくれたら」と話していた。

◆阪神大山悠輔内野手(25)がヤクルトの新外国人クックを素早く料理した。初回に10試合ぶりとなる先制3ラン。試合開始わずか6分の放物線が、V打になった。前夜にはボーアが来日初の2本塁打。虎の主軸に復調の兆しが見え、3カードぶりの勝ち越し。借金を「2」に減らし、勝率5割が見えてきた。大山が力強く踏み込んだ。ヤクルトの新外国人クックが投じた外角直球を強振。打球は放物線を描き、右翼席ギリギリに着弾。「しっかり強く打つことができました」。初回、試合開始6分の先制3ランで試合の主導権を握った。終盤に猛烈な追い上げを食らったが、この1発が利いていた。 10試合、42打席ぶりの12号が決勝打になった。 前日21日は7番に降格したボーアが来日初の2本塁打と大暴れ。藤浪の692日ぶり勝利もあった。7月から4番に定着していた大山も打撃の急降下で、8月20日の巨人戦からサンズに4番の座を譲っていた。そんな男が見せた意地。矢野監督も「相手にダメージを与える得点になった」とたたえた。猛虎の復活祭は続いていた。 今季の春季キャンプで、大山は三塁を争うマルテと、毎日のように早出特守を行っていた。「いつも朝早くから体を動かしているが...」と問われると、即答した。「『頑張っている』と言われている時点でダメだと思います」。プロとして頑張るのは当たり前。早出特守で話題にされることがもどかしかった。 いつも特別なことをしているわけではない。好調時でも不調時でも、井上打撃コーチや矢野監督と打撃を見直す。一流を目指す野球人として、向上心を日々持ち続けている。この積み重ねが試合に生き、打撃の波も再び上り調子になった。「今年は結構、右方向にホームランが出ている。1発で初対戦のピッチャーを仕留めてくれたというのは中身もあったと思う」と指揮官も成長を認めた。 大山の一打を号砲に、打線は2試合連続2ケタ安打と勢いを取り戻した。巨人戦の3試合連続完封負けという嫌な流れを完全に断ち切り、3カードぶりの勝ち越しを決めた。「明日も頑張ります」。借金を「2」に減らし、勝率5割復帰が見えてきた。主軸の復調は反撃への明るい材料。大山のバットとともに、チームも波に乗っていく。【只松憲】

◆安定感抜群だ。阪神西勇輝投手(29)が7回3安打1失点の好投で今季4勝目を手にした。今季10度目の登板で9度目のクオリティスタート(先発投手が6回以上を投げて自責点3以下)を記録。降板後もベンチ最前列で声を張り上げたエース右腕は「勝つと思ってましたんで、信じて待っていました」。終盤に中継ぎ陣が猛烈な追い上げを食らうヒヤヒヤの展開だったが、チームメートを信じてマウンドを見つめた。 今季初のヤクルト戦は真骨頂の投球だった。1回1死から山田哲に中前打を許してからは、7回1死で村上に被弾するまでヒットを許さない完璧ピッチ。右打者に食い込むシュートなど左右を大きく使う持ち味のスタイルに加えて、4回に山田哲、西浦から奪った空振りはチェンジアップと縦の変化だ。「状態はすごく悪かった。梅野のリードがあってこそ」と話したが、さすがの投球だ。 バットを握ってもスタンドを沸かせた。3点リードの4回。2死一塁から右腕クックの真ん中に入ったカットボールを強振。右中間を破る適時二塁打になった。自身を援護する一撃からこの回3点を奪い6-0と大量リード。矢野監督も「あそこで追加点というのは大きなところだったので、投打に西らしくというか、打撃もすごくいいんでね。打撃もすごく大きかった」と投打のヒーローとして称えた。 自身2連勝と波に乗るが、自分のことよりもチームの連勝がうれしい。「点も入りましたし、いい流れだと思います。明日は秋山なので、いいバトンを渡せたんじゃないかと思う」。これで投球回数は両リーグトップの70回1/3に到達。真夏のロードも頼れるエースがチームを引っ張る。【桝井聡】

◆阪神矢野監督は逃げ切った点をプラスに捉えつつ、「考えさせられる部分があった」と語った。8回について「1年間戦う上では引っ張り上げないといけない投手もいるし、いつも同じパターンの投手を使うわけにはいかない」と説明。「なんとか抑えて勝てたところはプラスの部分であるし、俺個人としても起用の部分で、去年もここでそういう試合があった。反省というか考えさせられる部分があった試合かなと思います」と続けた。 8回は2番手尾仲が走者をため、3番手岩貞が青木に満塁弾を被弾。2点差に迫られた後、4番手でガンケルが登板。走者を背負いつつ、何とか切り抜けた。9回はスアレスが2死一、二塁とされたが、最後は青木を中飛。守護神はこれで9セーブ目をマークし、リーグ単独トップに立った。「チームとして嫌な流れでしたが、セーブを挙げられる機会になったので、ある意味前向きに捉えて、ここで抑えればと思った。最終的に抑えられたので勝てて良かった」と話していた。

◆阪神は序盤の猛攻が効き、2連勝で借金を2に減らした。3位中日とのゲーム差なしをキープした。矢野燿大監督の一問一答は以下の通り。 -スアレスが抑えた 矢野監督 ちょっと風にも助けられた部分もあったと思う。締めてくれたんでね。 -大山の一撃が効いた 矢野監督 初ヒットが1点ではなく、3点になったというのは流れが一気にこっちに来ることになった。相手にダメージを与えるような得点になった。今年は結構、右方向にホームランが出ている。1発で初対戦のピッチャーを仕留めてくれたというのは中身もあったと思う。 -最近の打撃内容は 矢野監督 いいピッチャーに当たれば、そう簡単に打てるもんじゃないけど。悠輔には、こういう中身の濃い打撃というか。あとは凡打の中身も上げていくことが必要じゃないかなと思うから。もう1本のヒットもしぶとく、いいヒットだったと思う。 -打線全体も適時打が出てきた 矢野監督 まあまだ。手放しの喜べるところまではこれていないと思うんでね。もっともっと、みんな状態も上がると思う。もう1歩2歩上がっていかないと。 -西勇は安心して見ていられた 矢野監督 点差もあって、逆に西くらいになると点差あると難しくなるんだけど、でも、しっかり7回まで西らしく投げてくれた。打撃でも、あそこ(4回)で追加点というのは大きなところだったので、打撃もすごく大きかった。 -初回、4回は2死走者なしからの得点。価値がある 矢野監督 本当にそうやね。野球は2アウトから、と言われるように、ダメージという部分でも、向こうも(初回は)ポンポンと抑えて四球死球でホームラン。ダメージはあると思う。そういう攻撃、2死からでもいけるというものをつくっていきたい。 -8回はこの球場は特に怖い部分もある 矢野監督 もちろんね、始めから勝ちパターンでいければいいんだけど、1年間戦う上では引っ張り上げないといけない投手もいるし、いつもいつも同じパターンの投手を使うわけにはいかない。なんとか抑えて勝てたところはプラスの部分であるし、俺個人としても起用の部分での、なんていうかな...去年もここでそういう試合があったので。それはそれで、自分のなかの考えを持って継投しているんだけど、反省というか考えさせられる部分があった試合かなと思います。 -小幡がプロ初出場 矢野監督 打席にも立てたしね、守備も1個だけやったんかな。でも本当に、内野どこでもできるし、1軍っていうのを経験していって、さらなる成長をしていってほしい選手なので。まず1試合出られたっていうのは、プロとしての第1歩を踏めたと思う。攻守両方で引っ張っていってくれるような選手になっていってくれたらなと思います。

◆試合前の練習で、前日21日に自身692日ぶりの白星を挙げた阪神・藤浪晋太郎投手(26)が一夜明けで投球練習を行った。ランニングで汗を流した後、先発翌日に異例のブルペン入り。前夜の勝利後に「もう少しピシッと、ピリッとした試合を作っていきたい。次の登板、1個勝って自分自身の流れも変わってくると思うので、しっかり勝てるように、長いイニングを投げられるように、チームに貢献できるように」と誓っていたが、さっそく次戦に向けて動いた。

◆阪神は一回2死一、二塁で、5番の大山が右越えに12号3ランを放って先制した。  「しっかり強く打つことができました。もっと(投手を)援護できるように頑張ります」  初対戦のヤクルト・クックの147キロをはじき返した。10日のDeNA(横浜)で自身初の3試合連続本塁打を記録して以来、10試合ぶりの一発。調子を落として20日の巨人戦(東京ドーム)で4番の座を失ってからは初アーチだ。

◆ヤクルトの新外国人、マット・クック投手(29)が22日、阪神11回戦(神宮)で来日初登板。先発で4回7安打6失点を振るわず初勝利は逃した。  右腕は「日本初登板を楽しみにしていた。立ち上がりは制球ミスで先制されてしまい、その後は修正しようとしたが立て直すことができずに良いリズムがつくれなかった」と振り返った。  一回は2死から、3番・糸井に四球、4番・サンズに死球を与え、5番・大山に右翼越えの先制3ランを被弾。四回も2死から4連打を浴びて3失点を喫した。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(20)が22日、阪神11回戦(神宮)で2戦連発となる10号ソロを放った。七回1死から阪神先発・西勇が投じたチェンジアップを完璧の捉え、右翼席上段まで運んだ。  2年連続で2桁アーチを描いた4番は「自分のスイングができました。良い角度で上がってくれました」とコメント。45打点目となり巨人・岡本と並びセ・リーグトップとなった。  さらに八回、青木宣親外野手(38)が1死満塁から9号満塁弾を放ち、2点差に迫った。

◆19歳の阪神・小幡竜平内野手が六回の守備から二塁に入り、プロ初出場を果たした。八回2死二塁で回ってきた初打席では、投ゴロに倒れた。10代の選手の出場はチームでは2014年の藤浪以来で、野手では12年の中谷以来8年ぶり。延岡学園高から入団2年目の小幡は前日21日に1軍に初昇格していた。

◆一回、ファウルグラウンドで、今季初の神宮のマウンドに備えてキャッチボールをしていた西勇の表情が緩んだ。いきなり大山が先制3ラン-。今季初めて、登板前に、しかも3点の援護点をもらった。  「しっかりチームの勝ちに貢献できるように頑張ります」  ヤクルトとの今季初対決を前に、短い言葉に思いを込めた。前日21日の同戦で、藤浪が692日ぶりの白星となる今季初勝利。打線の連続イニング無得点も「37」で止まった。不振で7番に降格したボーアが来日初の1試合2発。巨人戦3連敗の悪い流れを断ち切る快勝だった。  エースの仕事は、さらにチームの勢いを加速させるような投球だ。その重圧は、大山の一発で軽減された。  一回1死。山田哲に中前打を許したが、青木を左飛。前日、藤浪から一発を放った村上には外角低めのボール球で空振り三振に仕留めると、あとは西勇のペースだった。打撃でも魅せた。  3-0の四回2死一塁。ヤクルト先発・クックの真ん中に入った変化球をフルスイング。右中間を破る適時二塁打となった。  矢野監督は「エースが投げる時は『絶対に勝たなければいけない』という気持ちで試合に臨んでいる」という。試合前の時点で、西勇は9試合に先発して8度のクオリティースタート(6回以上で自責点3以内)と抜群の安定感をみせながら、3勝(3敗)にとどまっていた。  「先発は少しでも長いイニングを投げるのが仕事だと思っている」  言葉通りの投球で勝利へと突き進む。七回1死から村上に一発を許したが、7回3安打1失点の危なげない内容で4勝目を手にした。  「無事に勝ててよかったです。外は暑いので、水分補給しながらていねいに投げました。状態は悪くて、梅野のリードのおかげです。感謝したいですね」  ヒーローインタビューでスマイルを浮かべた。これからもエースとして、イニング数だけでなく勝ち星を増やしていく。

◆ヤクルトの新助っ人・クックが先発として来日初登板。だが、現実は厳しかった。一回、大山に右翼席に運ばれ、3点を先制された。4回6失点で降板した。  「自分のコントロールミスで先制されてしまい、その後、修正しようとしたが立て直すことができずに良いリズムがつくれなかった」  チームとして課題の克服が急務だ。全て本拠地・神宮球場で行われる今週は、18日の中日戦から5戦連続で三回までに先制を許した。高津監督も前夜の敗戦後「先発が早い回に失点してしまって、追いかける試合が続いている。先発投手に頑張ってほしい」と期待。だが、新加入の右腕でも流れを呼び込むことができなかった。(赤尾裕希)

◆阪神はヤクルトに7-5で勝利。連勝で借金を2に減らした。  前日21日に38イニングぶりの得点を挙げた打線は一回、2死から四死球で一、二塁とチャンスを作ると、5番・大山が右翼スタンドギリギリに運ぶ先制の12号3ランを放った。さらに四回、2死一塁から西勇、近本、上本の3連続適時打でさらにリードを広げ、終わってみれば11安打7得点。連日の2桁安打でヤクルト投手陣を打ち崩した。  先発の西勇は7回3安打1失点と安定した投球で、今季4勝目(3敗)。中継ぎ陣が打ち込まれ、2点差にまで迫られるが、逃げ切った。

◆阪神はヤクルトに7-5で勝利。連勝で借金を2に減らした。以下、矢野監督の主な一問一答。  --九回はピンチも、スアレスは球に力があった  「うん、まあちょっとね。風にも助けられた部分もあったと思うけど。締めてくれたんでね」  --大山の本塁打が効いた   「そうやね。四球、死球でね。初ヒットが1点でじゃなくて3点になったというのは、流れが一気にこっちに来ることになったしね。相手にダメージを与えるような得点になった。ことしはけっこう、右方向にホームランが出ているんでね。一発で、初対戦のピッチャーを仕留めてくれたというのは中身もあったと思う」  --最近の打撃内容は  「いいピッチャーに当たれば、そう簡単に打てるもんじゃないけど。悠輔(大山)には、やっぱりこういう中身の濃い打撃と言うか、あとは凡打の中身も上げていくことが必要じゃないかなと思うから。まあもう1本のヒットもしぶとく、いいヒットだったと思うんで」  --苦しんでいた打線全体も吹っ切れたような部分を感じるか  「まあなあ。まだ、そこまでは手放しで喜べるってところまでは来ていないと思うんでね。もっともっと、みんな状態も上がると思うんで。もう一歩二歩上がっていかないと」  --西勇は安心して見ていられた  「点差もあって、逆に西勇くらいになると点差があると難しくなるんだけど。でもしっかり七回まで西勇らしく投げてくれたのはいつも通りだった。打撃でね、あそこで追加点というのは大きなところだったので。投打に西勇らしくというか、打撃もすごくいいんでね」  --2年目の小幡が出場することができた  「うん、ちょっと早くね(出られてよかった)。あいつも試合に出て時間が空いちゃうと、なかなか出ていくのも難しいと思うし。打席にも立てたしね、守備も1個だけやったんかな。内野はどこでもできるし、1軍を経験していって、さらなる成長をしていってほしい選手なので」

◆ヤクルトは1-7の八回、青木が日本では2008年以来となる満塁本塁打を放った。「点差があったので、とにかく後ろにつなぐ意識だった」と代わった岩貞の変化球を鋭く引っ張って右翼席へ。本拠地球場のムードを一変させた。  九回も食らい付き、2死一、二塁で打席には青木。スアレスの152キロを中堅へ高々と打ち上げると、逆転サヨナラ3ランかとスタンドは沸き立った。しかし直前に雨とともに吹き始めた強い逆風で失速し、万事休す。借金が4に膨らんでも、高津監督は「八回の一発でいけると思わせてくれた。最後は届かなかったが、あすにつながる」とねぎらった。

◆阪神の大山が一回、10日以来の本塁打となる先制の12号3ランを右越えに運んだ。2死一、二塁で来日初登板のクックの高めに浮いた147キロを強振。逆方向への打球はぐんぐん伸び「しっかり強く打つことができた。またあす頑張ります」と納得の表情だった。  その10日を最後に打点から遠ざかる不振で、7月5日から守ってきた4番先発の座も今月20日からサンズに明け渡した。4番返り咲きへ、アピールに成功。出だしの2死無走者から四球、死球で走者をためての一発に、矢野監督も「一気にこっちに流れが来た。初対戦の投手を仕留めてくれた」とたたえた。

◆高卒2年目、19歳の阪神・小幡が1軍デビューだ。六回から二塁守備に入り、七回にゴロを落ち着いて処理。八回2死二塁の初打席は8日のウエスタン・広島戦(由宇)で鼻骨を骨折した影響でフェースガードを着用して登場。投ゴロで初安打とはならなかった。  「ベンチの中で自分がここでプレーしている姿をイメージすることができていたので、終盤のピンチは緊張しましたけど、思っていたより平常心でプレーすることができました」  阪神の10代野手の1軍出場は12年の中谷以来8年ぶり。大分県出身で、宮崎・延岡学園高からドラフト2位で入団した大型遊撃手は「みなさんから『思い切ってやれ』と言っていただいて、思い切ってプレーすることができました。これからも失敗を恐れず思い切ってプレーしていきます」と誓った。

◆終盤の追い上げも届かなかった。ヤクルトは7点を追う七回に4番・村上宗隆内野手(20)が右翼席上段へ10号ソロ。主砲の一発から反撃を開始し、2点差まで詰め寄ったが、連敗で借金4となった。  「自分のスイングができました。良い角度で上がってくれました」  村上は先発・西勇のチェンジアップを完璧に捉え、球団では史上初となる高卒3年目以内での2年連続2桁本塁打をマーク。セ・リーグでは巨人・松井秀喜以来の快挙で、打点45は巨人・岡本と並んでリーグトップとなり、高津監督も「4番としてよく頑張っている」と目を細めた。  八回には、1死満塁から青木が右翼席への9号満塁弾。日本では2008年6月12日の楽天戦以来12年ぶり5本目(大リーグで1本)のグランドスラムで阪神に迫ったが、あと一歩及ばなかった。  連敗で最下位・広島に0・5ゲーム差まで迫られた。それでも、指揮官は「(青木は)何とかいけるんじゃないか、としてくれた一発だったし、届かなかったけど、明日につながると思う」と前を向いた。残り67試合、燕は全力で戦う。 (赤尾裕希)

◆最大7点差から2点差に迫られた九回。スアレスが1死一、二塁のピンチを招くと、西勇はベンチから大きな声を出してエールを送っていた。  「無事に勝つことができて、よかったと思います。(最後は)勝つと思っていたので。(スアレスを)信じて、見ていました」  7回116球を投げて3安打1失点の好投で、4勝目(3敗)。今季初の2試合連続勝利投手で、1カ月ぶりに勝ちが負けを上回った。  「点が入って、活気づいて勝つことができた」  なかでも一回、大山の先制3ランに勇気づけられた。直後の守り。1死から山田哲に中前へ運ばれたが、青木を左飛、村上を外角低めのボール球で空振り三振に仕留めると、7-0の七回に村上に被弾するまで1本のヒットも許さなかった。  それでも「状態は、すごく悪くて。梅野のリードがあっての結果だと思う。感謝したいですね」という。確かに時おり、制球が乱れる場面もあった。具体的にどこが悪かったかについては「説明をするのが難しい」と煙に巻いたが...。奮い立たせたのは、自身のバットだった。  3-0の四回2死一塁。クックの真ん中に入った変化球を右中間へ運ぶ適時二塁打。「無事に打ててよかったなと。(二塁まで)走らなアカンなと思っていた」。6月19日の巨人との開幕戦(東京ドーム)で菅野から本塁打&適時二塁打を放って以来、今季3本目の安打を放つと、近本、上本も連続適時打で続いて貴重な3点が入った。  矢野監督は「点差があると(緊張を維持するのが)難しくなるんだけど。いつも通り、七回まで西(勇)らしく投げてくれた。打撃でも、あそこ(四回に)で追加点が取れたのは大きかった」と、投打に奮闘したエースをねぎらった。  「調子が悪いときに、悪いなりに抑えるのがエース」-。これは西勇の口癖だ。  「この(悪い)状態の中で、こういうピッチングができたんで。また引き出しが増えたんじゃないかと思いますね」  今季初の完封勝利はお預けとなったが、それよりも大きな収穫を得たようだ。 (三木建次)

◆歓声と悲鳴の中、高々と上がった青木の中飛が逆風にも押されて近本のグラブに収まった。楽勝ムードが一転、ひやひやの逃げ切り。矢野監督はホッと息をついた。  「まあ、ちょっとね、風にも助けられた部分もあったけど。締めてくれたんでね」  2点差の九回、スアレスが1死一、二塁を招きながらも粘った。緊張感たっぷりの最終回は、八回の誤算が引き金だ。6点リードで2番手に尾仲を起用したが、1死満塁に。慌てて岩貞を投入も、青木に満塁弾を浴びて2点差に迫られた。その後は2死からガンケルも使う慎重策。7-0の大差から窮地に陥った指揮官は胸中を明かした。  「もちろんね、始めから勝ちパターン(の継投)でいければいいんだけど。一年間を戦う上では引っ張り上げないといけない投手もいる。いつも同じパターンの投手を使うわけにはいかない」  勝利はもちろん、主力リリーフの休養や底上げも見据えた。守護神を任せるはずの藤川の不振、セットアッパーと期待したエドワーズの故障などで構想が崩れた救援陣の強化。上位を追いかける上で必要なポイントだ。7月に経験を積んだ馬場のように、過去3試合無失点と好投した尾仲にも期待したが...。待っていたのは本塁打が多く、終盤にも試合が大きく動く神宮の魔の手。勝ちパターンの投手を、厳しい場面でつぎ込む結果を招いた。  「なんとか抑えて勝てたところはプラスの部分ではあるし、俺個人としても起用の部分で、なんていうかな...。自分の中の考えを持って継投しているんだけど、反省というか、考えさせられる部分があった試合かな」  一戦必勝とチームの強化。二兎を捕まえなければ、頂点への道は厳しい。広い視点で選択を迫られる将の言葉通り、逃げ切ったことが幸いだ。 (安藤理)

◆電光石火の千金弾だ! 阪神は神宮でヤクルトに7-5で勝ち、2連勝。5番の大山悠輔内野手(25)が一回に、来日初登板のクックから先制の12号3ランを放った。4番から降格後、3試合目で初アーチ。反攻を誓う若きスラッガーに導かれ、23日も勝って、夏の長期ロードを締めくくる!!  4番から降格した悔しさ、情けなさ-。そのすべてが、最後の一押しに変わった。恒例の花火が打ち上がる前。まだ明るさの残る神宮の空に大きな弧を描いた大山の打球は、右翼フェンスをギリギリ越えていった。  「しっかり強く打つことができました。もっと援護できるように頑張ります」  大きな先制パンチは一回だ。2死から四死球で一、二塁となって打席が巡ってきた。見逃しから2球目、来日初登板のヤクルトの新助っ人・クックの高めに浮いた147キロを強振。初対戦の投手にもかかわらず、この日のファーストスイングでしっかりと仕留めた。  10日のDeNA戦(横浜)以来、10試合ぶりの一発&打点となる、12号3ラン。久々の殊勲打にベンチで、思わず白い歯がこぼれた。  東京ドームで喫した屈辱を忘れはしない。18-20日の前カード、巨人との伝統の一戦。チームは3試合連続で完封負け。今季G戦打点ゼロなど不振に苦しんでいた大山は、20日の3戦目から、37試合守り続けてきた4番の座を剥奪された。  37イニング連続無得点という不名誉な記録の責任を一手に背負った若き主砲。このまま終わるわけにはいかない。再び4番に戻るため、何が必要か-。ヒントはある。  「どんなバッターでも(好不調の)波はある。その波を小さくしてやってくれたら」  同じようにヒットが出ていなかった8月上旬、矢野監督が大山に出した課題だ。長いシーズン、どんな強打者でも、打てないときはくる。浮き沈みを減らし、安定した結果を残すことが、4番復帰への近道となる。  大山はこれで4試合連続安打と状態は上向き。この日のチーム初安打で3点をもぎ取る一撃に、矢野監督は「相手にダメージを与えるような得点になった。一発で、初対戦の投手を仕留めてくれたというのは中身もあったと思う」とたたえた。  「(大山)悠輔にはこういう中身の濃い打撃、あとは凡打の中身も上げていくことが必要。中身のしっかり伴った打席を続けていってくれたら」  期待が大きいからこその注文だ。背番号3に呼応するかのように、打線も連日の2桁安打で7得点。やはり打つべき男が打てば打線は活気づく。  降格3試合目での初アーチ。2連勝に大きく貢献し、悔しさを少しだけ晴らす一日となったが、大山は「あしたからも頑張ります」と多くを語らず球場を後にした。  まだまだ借りは返せていない。前日21日は藤浪が2年ぶりに勝ち、この日は同じ1994年生まれの大山が試合を決めた。チームを背負うべき若き男たちの躍動で、虎が再び、甦る。まずは打って打って、再び4番の座に返り咲く。 (原田遼太郎)

◆面白い試合だったが、阪神の快勝が一転、大接戦になった要因の継投には疑問を感じた。  八回、2番手の尾仲がピンチを招き、慌てて登板した岩貞が満塁弾を浴びた。矢野監督なりの判断だろうが、相手は七回に1点を返し、まだ完全に諦めていない状況。ならば、八回の頭から岩貞を投入すべきだった。結果的に、走者を背負っての救援経験がない岩貞を満塁で送り出し、さらに、できれば温存したかったスアレスまで九回に投入する展開になった。  油断したとは思わないが、序盤に大量リードした状況では、徹底的に叩きのめして勝つことが大事。「孫氏の兵法」でも、自分がペースを握った時こそ、隙を見せずに勝ち切ることが必要であると説いている。勝利の方程式の継投は必要はないが、岩貞ら高い能力の投手はブルペンにいた。キッチリと勝つことが「次」につながるのだ。  ペナントレースは1試合だけの戦いではない。追い上げたヤクルトは勢いをつけて翌日の試合に臨んでくる。一方の阪神は守護神スアレスの連投も心配になる。「次」が心配になる勝利だった。 (本紙専属評論家)

◆な、なんでやね~ん!? 西勇は二回から六回までノーヒットに抑えるなど7回を1失点。七回を終わって7-1と楽勝だったのに、なんで~?  八回、中継ぎ陣が4点を奪われ、九回は一発を浴びれば逆転サヨナラ負けのハラハラ、ドキドキな展開に...。このクソ暑い夜に、かんべんしてくれや~!!  とは言っても、一回は大山が右方向へ技ありの3ラン。初先発のクックをつぶすには十分だったのだ!!  えっ、クックを料理するなんて、お茶の子さいさい? それをわれわれは『クックドゥ』と言います...。って、山田く~ん、大山師匠に座布団をあげてくれ~!!  で、俺は思いました。巨人には3連敗したものの、ヤクルトに2連勝! 巨人は広島に2連敗していますから、要はネバーギブアップです!!

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
30193 0.612
(↓0.013)
-
(-)
68239
(+4)
178
(+10)
73
(+2)
28
(-)
0.249
(↓0.001)
3.390
(↓0.14)
2
(-)
DeNA
27253 0.519
(↓0.01)
4.5
(-)
65225
(-)
207
(+5)
57
(-)
10
(-)
0.269
(↓0.002)
3.600
(↓0.04)
3
(-)
中日
25274 0.481
(↑0.01)
6.5
(↑1)
64189
(+5)
223
(-)
33
(+1)
14
(-)
0.244
(↑0.002)
3.690
(↑0.07)
4
(-)
阪神
24263 0.480
(↑0.011)
6.5
(↑1)
67220
(+7)
215
(+5)
48
(+1)
37
(-)
0.240
(↑0.001
3.640
(↓0.03)
5
(-)
ヤクルト
22265 0.458
(↓0.01)
7.5
(-)
67234
(+5)
271
(+7)
46
(+2)
34
(-)
0.249
(-)
4.690
(↓0.04)
6
(-)
広島
21266 0.447
(↑0.012)
8
(↑1)
67235
(+10)
248
(+4)
56
(+2)
22
(-)
0.269
(-)
4.240
(-)