ソフトバンク(☆8対7★)オリックス =リーグ戦7回戦(2020.08.11)・福岡PayPayドーム=
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ORIX
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ソフトバンク
32000300X8723
勝利投手:千賀 滉大(4勝1敗0S)
(セーブ:森 唯斗(0勝1敗11S))
敗戦投手:吉田 凌(0勝1敗0S)

本塁打
【オリックス】T-岡田(6号・5回表満塁)
【ソフトバンク】中村 晃(2号・1回裏2ラン),柳田 悠岐(13号・2回裏2ラン),柳田 悠岐(14号・6回裏3ラン)

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◆ソフトバンクは3-0の2回裏、柳田の2ランで追加点を挙げる。その後リードを許すも、6回に柳田の3ランが飛び出し、再び試合をひっくり返した。投げては、先発・千賀が今季4勝目。敗れたオリックスは、打線が5点ビハインドから一時は逆転するも、3番手・齋藤が痛恨の一発を浴びた。

◆ソフトバンク-オリックス戦は千賀滉大投手(27)と山本由伸投手(21)のエース対決。千賀はオリックス戦通算8勝2敗で防御率1・95。山本はソフトバンク戦通算3勝3敗、防御率2・32の成績を残すが、投げ合いを制するのはどちらか。

◆オリックスT-岡田外野手(32)がソフトバンク千賀から逆転満塁本塁打を放った。 5点を追う5回。3番吉田正の適時打などで2点を返し、なおも1死満塁の好機でT-岡田が大仕事をやってのけた。カウント1-0からの2球目。外角高めにきた154キロ直球を強振。ジャストミートした弾丸ライナーは右中間テラス席に突き刺さる逆転グランドスラムとなった。 T-岡田の満塁弾は18年6月28日の西武戦でワグナーから放って以来、約2年ぶり。プロ通算5本目の満塁アーチで、チームに勢いをもたらした。

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手(31)が、驚異の右手1本での「ヘルメット飛ばし弾」を放って見せた。 5-6で迎えた6回2死一、二塁。オリックス斉藤の125キロの低めの変化球に体を泳がされながら、ほぼ右手1本でとらえて振り切った。打球は右中間のテラス席に吸い込まれる逆転の14号3ランとなった。振り抜いた直後にヘルメットが脱げ落ち、そのままダイヤモンドを1周。「ノーヘル」で髪をなびかせる珍しいシーンとなった。 2回にはオリックス山本の152キロをセンターやや右への13号2ランも放って「追い込まれていたので、何とかバットに当てることを考えて打ちにいきました。チャンスで打てて良かったし、甘く来た球を仕留められて良かったです」とコメントしていた。

◆オリックス山本由伸投手(21)が5回6安打5失点で今季最短でマウンドを降りた。前回4日ロッテ戦も5失点で降板。5失点はともに今季自身ワースト。 「立ち上がりから失点を重ねてしまったことを反省しなければいけません。2回の場面もテンポを上げようと逆に投げ急いでしまっていたと思います」 初回には3番中村晃に先制2ランを浴び、2回には2番柳田にも2ランを浴びるなど、5回5失点。1試合2被弾は今季初で、昨年の6月18日巨人戦(東京ドーム)で丸、岡本に浴びて以来。5回は無失点で踏ん張るも、プロ初の1イニング3四球を与えるなど制球に苦しんだ。 試合前には「(火曜日は)週の始めの試合なので、自分のベストパフォーマンスを出して、いい流れを作れるように頑張ります」と語り、ソフトバンクの先発千賀との初めての投げ合いに意気込んでいた。

◆ソフトバンクは初回、中村晃の2号2ランなどで3点を先制。2回にも柳田の13号2ランで追加点。オリックスは3回まで無得点。 オリックスは5回にT-岡田の6号満塁弾など一挙6点を挙げ逆転。しかし、ソフトバンクは6回、柳田の14号3ランで再逆転。 ソフトバンクが1点差を守りきってオリックス戦4連勝。チームは楽天とともに首位タイ。先発千賀は4勝目を挙げた。

◆オリックス山本由伸投手が今季最短となる5回6安打5失点で降板した。 「立ち上がりから失点を重ねてしまったことを反省しなければいけません」。初回に4番中村晃に先制2ランを浴び、2回にも柳田に2ランを浴びた。 1試合2被弾は今季初で、昨年の6月18日巨人戦で丸、岡本に浴びて以来。5回にはプロ入り初の1イニング3与四球など、制球に苦しんだ。西村監督は「本来の形ではない。どこが悪いのか検証しないといけない」と心配した。

◆オリックス西村徳文監督は、6回に逆転を許した救援陣を責めなかった。 「このところよく頑張ってくれていたので、あそこ(6回)は(吉田)凌と。8、9番への四球が痛かった。あの回は(斎藤と)2人でゼロに抑えてもらいたかった」。3番手の斎藤が柳田に逆転3ランを被弾。「片手であそこ(右中間テラス席)まで持っていかれるわけですからね...」と厳しい表情を浮かべた。

◆ソフトバンク千賀滉大投手は6回6失点での4勝目に笑顔はなかった。 オリックス山本との初の投げ合いで序盤に5点をプレゼントされながら、5回に失策絡みで6失点(自責0)で逆転を許した。「初回から感じは悪くなかったですが、5回のピンチで粘ることができず悔しい」。6回114球を投げ、7回に備えてベンチ前でキャッチボールを行っていたが、柳田の3ランで再逆転してもらってお役御免となった。5回にT-岡田に満塁弾を被弾する前にはジョーンズに四球。「ピンチの後に四球を出してしまったのは反省ですし、野手のみんなが初回から援護してくれたのに情けないです」と反省の言葉しか出てこなかった。

◆オリックスT-岡田外野手(32)が、5回に千賀から逆転満塁本塁打を放った。 「感触は完璧でしたが打球が低かったので、どうかな? と。スタンドまで届いてくれてよかった」。3点を追う5回1死満塁。外角高めに来た2球目、154キロ直球を強振。弾丸ライナーを右中間テラス席に突き刺した。18年6月28日西武戦でワグナーから放って以来、約2年ぶり。プロ通算5本目の満塁弾も、空砲となった。

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手(31)が驚きの1発でチームを勝利に導いた。1点を追う6回2死一、二塁でほぼ右手1本、ヘルメットを飛ばして逆転14号3ラン。オリックス山本対策で「2番スタメン」のスラッガーがメジャーばりのパワーと技術を披露した。2回には山本から13号2ランを放って今季2度目の1試合2発。負ければ首位陥落のチームを救った。ふわりと上がった打球がグングンと伸びていった。柳田は振り切った直後に落ちたヘルメットに見向きもせず、一塁へ走りだした。打球が右中間のテラス席に吸い込まれると、歓声の中、「ノーヘル」で髪をなびかせダイヤモンドを1周した。 驚異の技とパワーだった。5-6の6回2死一、二塁。オリックス斎藤の125キロの外角低めの変化球。泳がされたが、ほぼ右手1本でバットをすくいあげた。体のバランスが崩れる中でも振り切ったためヘルメットが落ちた。それでも本塁打にしてみせた。 打ちたかった。2回に放った中越えの13号2ランなどで一時は5点をリードするも、5回に二塁手川瀬の2失策などもありエース千賀が満塁弾を含め6失点で逆転されていた。「(川瀬)晃(ひかる)が、四球を選んでチャンスをつくってくれたのでなんとかしたいと、それだけです。技術的なことは分からないが、気持ちだけで打ちました。川瀬には『お前は悪くない、千賀が悪いんで』と言いました。明日(12日)からも気持ちよく野球をしてほしかったので」。6回は1死から川瀬が四球を選んでからつかんだチャンス。ミスした選手の奮起を無駄にしたくなかった。 今季4度目の2番で起用された。難敵の山本対策として工藤監督が選んだ打順だった。「投手にとって立ち上がりが一番心配。強打者が1回から打席に入るのは嫌なものなんです」という指揮官の意図を形にした。1回の第1打席で山本から中前打を放ち、3番中村晃の1発につなげた。 史上3位のスピード達成となる監督通算450勝をプレゼントされた工藤監督は「彼じゃないと打てないホームランだった」と声も弾んだ。柳田は今季2度目の1試合2発で西武山川、楽天浅村と並んで本塁打トップ。今季7度目の猛打賞で保った首位打者とともに「2冠」のスラッガーは誰も止められない。【浦田由紀夫】

◆教則本通りのレベルスイングが154キロの直球をとらえた。打球は右翼ポールを巻くようにスタンド中段に突き刺さった。ソフトバンク中村晃外野手(30)が、またしてもオリックスの豪腕・山本を1発で攻略した。 初回1死一塁。定位置の「4番」からこの日は「3番DH」となって臨んだ初打席だった。1ボールからの2球目、甘く入った球。「打ったのはストレートです。打球が切れなくてよかった。週の最初の1打席目でいいスタートが切れた」。先制の2号2ランにニヒルな男には珍しく白い歯がこぼれた。山本とは7月19日に敵地京セラドームが今季初対戦。プロ13年目にして初の4番に座って3試合目だった。1打席目に右前打を放つと7回に巡ってきた3打席目に右翼へ1号2ランを運び去った。体調不良と両膝の痛みのため開幕メンバーに入れなかった中村にとって、山本からの一打が打撃上昇の大きなきっかけとなったのも確かだ。 「ヨシノブキラー」と言っていい。これで山本には今季5打数3安打、2本塁打、4打点。打率6割のハイアベレージだ。今季はコロナ禍に翻弄(ほんろう)されながらシーズンを戦い抜かなければならない。グラウンドだけでなく選手会長として球団との折衝事など、従来と違って負担は大きい。それでも、試合では結果を出し続けている。「チームも自分も乗っていけるように頑張ります」。この日は孫オーナーの63歳のバースデーでもあった。負けず嫌いの総帥にはチームの白星が何よりのプレゼントになったに違いない。【佐竹英治】

◆パ・リーグ首位のソフトバンクが、最下位オリックスと対戦。ソフトバンクは1点を追う6回に柳田のこの日2本目の本塁打が飛び出して逆転。1点差にされるも、継投で守りきり勝利した。敗れたオリックスはT-岡田の満塁弾など打線奮起も投手陣が踏ん張れずに敗れた。

◆工藤監督は「山本対策打順」がはまって笑みを浮かた。強打者で初回から畳み掛ける狙いで、従来のクリーンアップ「柳田、中村晃、栗原」の順番を1つずつ繰り上げた。 その初回は柳田の安打と中村晃の1発で先制。初の4番に座った栗原の四球の後に明石が適時打。指揮官は「いい形で先制につながってくれた」と納得し、「この打順については今日だけ」と元に戻すことを語った。

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手(31)が驚きの1発でチームを勝利に導いた。1点を追う6回2死一、二塁でほぼ右手1本、ヘルメットを飛ばして逆転14号3ラン。オリックス山本対策で「2番スタメン」のスラッガーがメジャーばりのパワーと技術を披露した。2回には山本から13号2ランを放って今季2度目の1試合2発。負ければ首位陥落のチームを救った。ふわりと上がった打球がグングンと伸びていった。柳田は振り切った直後に落ちたヘルメットに見向きもせず、一塁へ走りだした。打球が右中間のテラス席に吸い込まれると、歓声の中、「ノーヘル」で髪をなびかせダイヤモンドを1周した。 驚異の技とパワーだった。5-6の6回2死一、二塁。オリックス斎藤の125キロの外角低めの変化球。泳がされたが、ほぼ右手1本でバットをすくいあげた。体のバランスが崩れる中でも振り切ったためヘルメットが落ちた。それでも本塁打にしてみせた。 打ちたかった。2回に放った中越えの13号2ランなどで一時は5点をリードするも、5回に二塁手川瀬の2失策などもありエース千賀が満塁弾を含め6失点で逆転されていた。「(川瀬)晃(ひかる)が、四球を選んでチャンスをつくってくれたのでなんとかしたいと、それだけです。技術的なことは分からないが、気持ちだけで打ちました。川瀬には『お前は悪くない、千賀が悪いんで』と言いました。明日(12日)からも気持ちよく野球をしてほしかったので」。6回は1死から川瀬が四球を選んでからつかんだチャンス。ミスした選手の奮起を無駄にしたくなかった。 今季4度目の2番で起用された。難敵の山本対策として工藤監督が選んだ打順だった。「投手にとって立ち上がりが一番心配。強打者が1回から打席に入るのは嫌なものなんです」という指揮官の意図を形にした。1回の第1打席で山本から右前打を放ち、3番中村晃の1発につなげた。 史上3位のスピード達成となる監督通算450勝をプレゼントされた工藤監督は「彼じゃないと打てないホームランだった」と声も弾んだ。柳田は今季2度目の1試合2発で西武山川、楽天浅村、ロメロと並んで本塁打トップ。今季7度目の猛打賞で保った首位打者とともに「2冠」のスラッガーは誰も止められない。【浦田由紀夫】

◆ソフトバンクは11日、オリックス戦(ペイペイドーム)での先発メンバーを発表した。オリックス・山本由伸投手(21)の攻略に向けて、試合前に取材に応じた平石打撃兼野手総合コーチ(40)は「本当にいい投手。ひとつひとつの球種が一級品なので。全部を打とうとするのは無理。いかに整理するか」と力を込めた。先発メンバーについても「元気なメンバーでスタートは選んだ」と説明した。

◆ソフトバンク・中村晃外野手(30)が11日、オリックス戦(ペイペイドーム)で「3番・指名打者」で出場。一回1死一塁から右翼ポール際へ2号2ランを放ち、先制した。  「打球が切れなくてよかった。週の最初の1打席目でいいスタートが切れたので、チームも自分も乗っていけるように頑張ります」  オリックスの先発は山本。一回1死、2番に据えた柳田が右前打。中村晃が打席に入ると、2球目の154キロ直球を一閃した。ポールの上を越えていく白球に、中村晃も身を乗り出して行方を見つめる。審判の両手が回ると、ようやくほっと笑顔になれた。オリックスベンチがリクエストを要求するも、判定は変わらず。先発の千賀に先制点をプレゼントした。  続く栗原も四球を選ぶと、明石が153キロシュートをとらえ右中間を真っ二つ。適時二塁打となり「いい投手なので、追い込まれる前に仕留められてよかった」。山本を相手に、一回からいきなり3点を奪った。  中村晃は7月19日の同戦(京セラ)でも山本から1号2ラン。それ以来の一発で、勝負強さを発揮した。

◆ソフトバンク・柳田悠岐外野手(31)が11日、オリックス7回戦(ペイペイドーム)に「2番・中堅」で先発。3点リードの二回2死二塁から中堅右のテラスに13号2ランを放った。  「追い込まれていたので、何とかバットに当てることを考えて打ちにいきました。チャンスで打ててよかったし、甘くきた球を仕留められてよかったです」  二回2死から周東が右前打で出塁。二盗で2死二塁となると、152キロ直球をぐっと押し込み、振り抜いた。高々と舞い上がった白球に中堅・西村がフェンスにはりついたが、わずかにその頭上を越えてテラスに着弾した。  柳田は9日の楽天戦(楽天生命パーク)でも一発を放っており2試合連発。この時点で本塁打王争いでトップの山川(西武)、浅村(楽天)、ロメロ(オリックス)に1差と迫った。

◆ソフトバンク・千賀滉大投手(27)が11日、オリックス7回戦(ペイペイドーム)に先発登板。同期入団で同級生の甲斐拓也捕手(27)とのバッテリーで、四回2死二、三塁のピンチを切り抜けた。  先頭の吉田正に中前打。ジョーンズは空振り三振に仕留めるも、T-岡田に右中間を破る二塁打を浴びた。1死二、三塁となるも、ここからが真骨頂だった。  まずはロドリゲスを158キロの直球で空振り三振。続く西村も1-2と追い込み、投じたフォークはベースの手前でワンバウンド。甲斐も必死に左肩に当て、三走の生還を許さず。続く5球目も同じフォークで、西村のハーフスイングを呼んだ。ワイルドピッチも許されない場面で、バッテリーの固い信頼が垣間見えたシーンだった。

◆ソフトバンク・千賀は五回を終えて6失点。オリックス・山本とのエース対決は、白熱の投手戦とはならなかった。  「(オリックスの先発を知っているかと問われ)由伸! すごく楽しみにしています」  前日10日。初のマッチアップに少年のような笑顔を見せていた。昨年のオールスターを機に本格的に始まった、パ・リーグを背負うエース同士の交流。負けるわけにはいかなかった。  一回、二回ともに2死から四球を与えるも無失点。四回1死二、三塁は連続三振で切り抜けた。だが五回に暗転。先頭・安達の平凡な二ゴロを高卒5年目の川瀬がファンブル。若月にも中前打を浴び無死一、二塁とされると、続く山足の打球は遊撃・周東のもとへ。二塁に転送すると、またしても川瀬がこれを落としてしまった。  その後、併殺崩れと適時打で2点を失い、なお1死満塁。T-岡田が放った打球は右中間テラス席に着弾。満塁弾で一気に逆転を許した。  千賀は前回登板となった4日の楽天戦で6回3失点。試合は作るもチームは敗れ、そのまま2勝4敗とカードも負け越した。託されている「週の頭」の重さは身にも心にも染みていたはずだが、踏ん張り切れなかった。(竹村岳)

◆ソフトバンク・柳田悠岐外野手(31)が11日、オリックス7回戦(ペイペイドーム)に「2番・中堅」で先発。1点を追う六回2死一、二塁で、右翼テラスへこの日2発目の14号逆転3ランを放った。体勢を崩されてヘルメットが脱げたが、そのままダイヤモンドを一周した。  「川瀬が塁に出てチャンスを作ってくれたので、打席が回ってきたときに絶対返してやろうと思いました。芯に当たってくれたし、最高の結果になってくれてよかったです」  5点リードも五回に6点を失って逆転された。迎えた六回、2四球で2死一、二塁。オリックスは柳田を迎えたところで吉田から左サイドスローの斉藤に交代した。  3-1からの125キロのスライダーに体勢を崩されたが、バットの芯で捉えたという打球は右翼テラスに着弾。右腕を高々と突き上げ、珍しく感情もあらわにした。ベンチ前では2失策で一時逆転を許すきっかけを与えてしまった川瀬の頭をポンポンとたたいた。  柳田は二回2死二塁でも中堅右のテラスに13号2ランを放っており、7月8日の楽天戦(ペイペイドーム)以来今季2度目の1試合2本塁打で5打点。本塁打王争いでトップに並んだ。

◆ソフトバンクは中村晃と柳田の2ランなどで二回までに5点を先行。5-6とされた六回は柳田の14号3ランで逆転した。千賀が6回6失点も4勝目を挙げた。オリックスは4連敗。山本が序盤に5失点し、救援陣も踏ん張れなかった。

◆ソフトバンク・千賀滉大投手(27)が11日、オリックス7回戦戦(ペイペイドーム)に先発登板。オリックス・山本由伸投手(21)との投げ合いが注目されたが、6回6失点(自責点ゼロ)。9三振を奪い4勝目を手に入れたが、試合後のコメントは敗戦投手のようだった。  「初回から感じは悪くなかったですが、五回のピンチで粘ることができず悔しいです。その五回のピンチの後に、四球を出してしまったのは反省ですし、野手のみんなが初回から援護してくれたのに情けないです」  三回を終えて被安打ゼロ。四回1死二、三塁のピンチも連続三振で切り抜けた。暗転したのは五回。先頭の安達の平凡な二ゴロを高卒5年目の川瀬がファンブル。続く若月にも中前打を浴び無死一、二塁とされると、山足の打球は遊撃・周東のもとへ。二塁へ送球すると、川瀬が今度はこれを落としてしまった。  その後、併殺崩れと適時打で2点を失い、なお1死満塁。ここで千賀は踏ん張れず、T-岡田に右中間テラス席へ逆転満塁弾を浴びてしまった。  自責点ゼロで敗戦投手となる可能性もあったが、六回に柳田がこの日の2発目となる14号3ランで再逆転。8-7で勝利し、千賀に4勝目が転がり込んだ。

◆オリックスの山本は5回5失点で、自身に勝敗は付かなかった。甘くなった速球を捉えられ、一回に中村晃に2ラン、二回にも柳田に一発を浴びた。「立ち上がりから失点を重ねたことを反省しなければいけない。二回の場面もテンポを上げようと、逆に投げ急いでしまっていたと思う」と振り返った。  7月12日の日本ハム戦で完投勝利してから、白星が遠のいている。前週は通常より1日早くブルペン入りするなど調整法を試行錯誤しているが、4勝目にはつながらなかった。

◆オリックスのT-岡田が、2018年6月28日の西武戦以来となる自身5本目の満塁本塁打を放った。5点を追う五回に2点を返し、なお1死満塁。千賀の高めに浮いた直球を右中間からせり出すテラス席に運び「感触は完璧。打球が低かったので、どうかなと思ったが、何とか届いてくれて良かった」とほっとしていた。  約1カ月ぶりの一発となる今季6号だが、7月から打率は下降し、長打力も発揮できていなかった。一振りで劣勢を挽回はしたものの、勝利には届かなかった。 西村監督(五回に5点差をひっくり返すも勝ち切れず) 「T-岡田はよく打ってくれた。六回の吉田凌は8、9番への四球が痛かった」

◆ソフトバンクが11日、オリックス7回戦(ペイペイドーム)に8-7で逆転勝利。「2番・中堅」で先発出場した柳田悠岐外野手(31)が2発5打点をたたき出し、勝利に導いた。  右腕を突き上げた。逆転満塁弾を浴びたエースやミスをした若鷹も救われた。柳田が六回、ヘルメットが脱げるほど体勢を崩されながらも14号逆転3ラン。髪をなびかせてダイヤモンドを一周した。  「(バットの)芯に当たったので、何とか越えてくれと。(川瀬は)若い選手やし、ショックは相当大きいと思う。チームが勝てば、切り替えてできると思った」  5点リードを奪いながら、高卒5年目の二塁手・川瀬の2失策などで、エースの千賀が五回に一挙6失点(自責0)。Tー岡田に逆転満塁弾を浴びた。  5ー6で迎えた六回2死一、二塁で打席には柳田。交代した左サイドスロー、斎藤が投じた125キロのスライダーに体勢を崩されながら必死に右腕を伸ばした。芯で捉えた打球にスタンドは総立ち。右翼テラスまで運び、再逆転となる3ランだ。ベンチ前で川瀬の頭をポンポンとたたき、千賀に4勝目をプレゼントした。  しかし、互いに鷹を支える大黒柱だからこそ、千賀に対しては柳田なりの思いがあった。2010年ドラフトで同期入団。エースだからこそ、若手のミスで招いた五回のピンチで粘ってほしかった。  お立ち台で川瀬にかけた言葉を問われると「『お前は悪くない。千賀が悪いんだ』と言いました」。ファンは笑ったが、心からの本音だった。それも勝ったから反省できること。柳田の一発が、川瀬も千賀も救った。  柳田は二回2死二塁では、中堅右のテラスに13号2ラン。7月8日の楽天戦(ペイペイドーム)以来、今季2度目の1試合2発で、本塁打王争いのトップに並んだ。

◆ソフトバンク・柳田が2発5打点。六回2死一、二塁からは右翼テラス席に逆転3ランを放った。「芯に当たったので。何とかしたいという気持ちは本当にありました」。二回2死二塁でも中堅右のテラス席へ13号2ラン。14本塁打は山川(西武)らと並び、打率・385でリーグ2冠だ。2番に据えた工藤監督は「巷でいわれる2番最強説です。(2本目は)彼じゃないと打てない」と笑顔だった。

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
25191 0.568
(↑0.01)
-
(-)
75199
(+8)
173
(+7)
50
(+3)
28
(+2)
0.243
(-)
3.580
(↑0.06)
1
(-)
楽天
25191 0.568
(↑0.01)
0
(-)
75248
(+7)
190
(+5)
49
(+1)
34
(+3)
0.273
(↑0.002)
4.020
(↓0.02)
3
(-)
ロッテ
24201 0.545
(↑0.01)
1
(-)
75192
(+3)
195
(+1)
40
(+1)
37
(+1)
0.244
(↓0.002)
4.200
(↑0.08)
4
(-)
日本ハム
22212 0.512
(↓0.012)
2.5
(↓1)
75177
(+1)
190
(+3)
37
(-)
24
(+1)
0.237
(-)
3.880
(↑0.01)
5
(-)
西武
18241 0.429
(↓0.01)
6
(↓1)
77182
(+5)
205
(+7)
43
(+3)
25
(-)
0.238
(↓0.001)
4.620
(↓0.06)
6
(-)
ORIX
15264 0.366
(↓0.009)
8.5
(↓1)
75167
(+7)
212
(+8)
33
(+1)
36
(-)
0.244
(↓0.002)
4.430
(↓0.09)