巨人(★2対3☆)DeNA =リーグ戦8回戦(2020.07.29)・東京ドーム=
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DeNA
0010200003402
巨人
0000020002402
勝利投手:濵口 遥大(2勝1敗0S)
(セーブ:三嶋 一輝(0勝1敗1S))
敗戦投手:戸郷 翔征(3勝2敗0S)

本塁打
【DeNA】梶谷 隆幸(7号・3回表ソロ),髙城 俊人(2号・5回表2ラン)
【巨人】丸 佳浩(8号・6回裏ソロ),ウィーラー(4号・6回裏ソロ)

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◆DeNAが接戦を制した。DeNAは3回表、梶谷のソロで先制する。そのまま迎えた5回には、高城の2ランが飛び出しリードを広げた。投げては、先発・濱口が6回途中2失点で今季2勝目。敗れた巨人は、6回に丸とウィーラーのソロで1点差に迫るも、あと一歩及ばなかった。

◆DeNA守護神の山崎康晃投手がセットアッパーに配置転換された。1点リードの7回に3番手としてコールされた。 先頭のパーラーは投ゴロ。北村は遊撃内野安打。一塁走者は代走重信。カウント2-2から3度プレートを外し、その後、一塁へ、プロ3度目のけん制。1死一塁から丸をツーシームで空振り三振に仕留めるも、二盗を許す。続く坂本への初球は暴投で2死三塁とピンチを広げたが、中飛に打ち取り無失点でしのいだ。 28日にラミレス監督は「まだ本人とは話していないが、明日、試合前にどう使おうか考えていきたい」と配置転換を示唆していた。

◆巨人は2本の本塁打で1点差に迫った。3点を追う6回無死、丸がここまで1安打に抑えられていたDeNA浜口のフォークを捉えた。 打球は右中間スタンドに飛び込む8号ソロとなり「しっかり仕留めることができてよかったです」。2死からはウィーラーが右中間スタンドへ4号ソロを放ち「何とかこの回で投手を攻略したかった。うまく打てたと思う。ハークション!!」とコメントした。

◆DeNAは3回に梶谷の7号ソロで先制した。先発浜口は3回まで5四死球を出すも無失点。巨人戸郷は3回まで1安打1失点。 DeNAは5回に高城の2号2ランで追加点を挙げた。巨人は6回に丸の8号ソロ、ウィーラーの4号ソロで1点差に迫った。 DeNAは継投で逃げ切り、浜口が2勝目。三嶋がプロ初セーブを挙げた。巨人は追い上げ届かず、戸郷が2敗目を喫した。

◆巨人戸郷翔征投手(20)が5回4安打3失点で2敗目を喫した。初回先頭から連続三振を奪うなど、3回2死まで無安打無失点に抑えた。 しかしそこで迎えた梶谷に148キロ直球を右翼席に運ばれ先制を許すと、5回には高城に2ランを浴び、1発に泣いた。「調子が良かっただけに、あの2本のホームランはすごく悔しいです。次に向けてしっかりと反省して、修正します」と肩を落とした。

◆DeNAは3回に梶谷の7号ソロで先制し、5回に高城の2号2ランで加点した。浜口は6回途中2失点で粘り2勝目。救援陣が踏ん張り、9回は三嶋が締めてプロ初セーブ。巨人は好機で攻め切れずソロ2本の2点止まりだった。

◆DeNA浜口遥大投手が苦しんで今季2勝目をもぎとった。3回までに5四死球と制球に苦しんだが、5回2/3を3安打2失点で踏ん張った。 ソロ2発を浴びるも「中盤は粘り強く投げることができた。次回登板では信頼してもらえるような投球をするために前向きに調整したい」と次戦以降を見据えた。

◆巨人は中継ぎ陣のパーフェクトリレーが光った。6回の大江から、26日に支配下登録された田中豊、大竹、9回の高梨まで1人の走者も許さないでつないだ。 高梨は楽天から移籍後5試合に登板し、いまだ走者を許していない。原監督は「リリーフ陣はほぼ完璧じゃないでしょうかね。いいピッチングしてくれましたね」とたたえた。

◆巨人は「足のスペシャリスト」たちがDeNAバッテリーを攻め立てたが、1点届かず、本拠地にファンを迎えて初黒星を喫した。DeNA山崎がマウンドに上がった7回。1死から代打重信が俊足を生かして遊撃内野安打で出塁。元守護神の警戒をかいくぐり、2番丸の打席で二盗を決めた。さらに暴投で三塁に進む。得点には結び付かなかったが足で揺さぶりをかけ、原監督は「ああいう場面でスチールできるのは大したもの」と評価した。 続く8回は1死一塁から代走に出た増田大が、パットンから吉川尚の打席で9回、陽岱鋼の打席で2回の計11回けん制を受けながら二盗にトライ。誕生日に決めた今季8盗塁目で2死二塁とチャンスを広げた。指揮官は「見事ですよね。集中力というか、決断力、勇気。野球選手として格が大きくなったと思います」と賛辞。元木ヘッドコーチも「あの足は武器。気持ちだとか勇気も素晴らしいものがある」と言った。 だが足でつくったチャンスは生かせず、丸、ウィーラーのソロ2本に終わり、連勝は2でストップ。開幕から3戦3勝を飾った先発戸郷は3回に梶谷、5回はプロ通算2本塁打だった高城に2ランを浴びて2敗目を喫した。原監督は「防げる本塁打なのか、防げなかった本塁打なのか。本人がどう受け止めているかでしょうね」と課題を指摘した。【前田祐輔】

◆巨人元木ヘッドコーチが、戸郷にさらなる成長を求めた。1点を追う4回2死からロペスを3球三振で仕留めた後、ベンチで直接声を掛けた。 「最後3球だったから。みんないいじゃんっていうけど、キャッチャーは外そうとしているところ。あれは悪いストライク。いいストライクと悪いストライクがある」と高いレベルを期待した。

◆小さな大魔神が最終回のマウンドから消えた。DeNA山崎康晃投手(27)が、守護神から配置転換された。1点リードの7回に3番手で登板し、1回1安打無失点。8回はパットン、9回は三嶋が無失点でつないで逃げ切った。今季はここまで3敗を喫し、防御率8点台と苦しむ。プロ通算169セーブ、侍ジャパンのクローザーにまで上り詰めた山崎の配置転換は、17年5月以来3年ぶり。アレックス・ラミレス監督(45)が重い決断を下した。不自然な光景だった。1点リードの7回のマウンドに山崎がコールされた。ベンチから駆けだす足取りは軽快とはいかない。不慣れな持ち場に違和感は否めない。こわばった表情のまま投球モーションに入った。 先頭のパーラを投ゴロも、重信は遊撃内野安打。打席に迎えた丸をカウント2-2と追い込んだ。高城のサインをじっと見つめる。丸との勝負と同時に、大きくリードをとる俊足の重信との攻防もある。右足のプレートを外し、仕切り直した。 サインを見てから、プレートを外す同じ光景が3度も繰り返された。けん制にちゅうちょしたのか。表情に険しさが増す。打席の丸、一塁上の重信。カウントは2-2から進まない。セットポジションを長くとって、今度は一塁へけん制を入れた。 プロ入り後、けん制は6月27日阪神戦の2球だけ。これが3球目だった。バッター勝負を貫いてきたが、不自然な"1球"を投じてでも、重い空気を強引に動かしたかった。丸をツーシームで空振り三振も、重信には二盗を許した。坂本への初球は暴投で2死三塁。ツーシームでなんとか中飛に仕留めた。8回はパットン、9回は三嶋に託し、ベンチから見守る姿も不自然だった。 プロ1年目から大役を担い、通算169セーブを積み上げた。今季は13試合に登板し、うちセーブ機会9試合で早くも3敗。防御率8・03と苦しむ。配置転換を決断したラミレス監督は「負けている時に使うのは考えていなかった。勝っている時に」と最大限の敬意を込めた。マウンドに行き声を掛け、同点のマウンドから降ろし、打たれても最後まで投げさせる。守護神復活へあらゆる手を尽くしてきた。「彼自身が克服しなければいけない。外からできることはそんなに多くない」と話した。 連敗は2で止め、巨人戦の連敗を5で止めた。それでも不自然な光景だった。17年5月19日、巨人戦以来の"中継ぎ登板"。山崎は「特にコメントすることはありません」と口を閉ざした。ラミレス監督は「精神力の強さは誰にも負けないものがある。彼が自分自身で克服して、元のポジションに戻って欲しい。優勝するためには山崎がクローザーじゃなければいけない」と期待と信頼をシンクロさせた。小さな大魔神は1人しかいない。【為田聡史】

◆小さな大魔神が最終回のマウンドから消えた。DeNA山崎康晃投手が、守護神から配置転換された。DeNA三嶋一輝投手(9回に登板し3者凡退。プロ初セーブをマーク)「9回に登板しましたが、いつもと変わらずマウンドでベストの投球をすることを考えていました。初セーブとなりましたが、一喜一憂せず、任せられたところでしっかり結果を残していきたいと思います」

◆DeNA・浜口遥大投手(25)が29日、巨人8回戦(東京ドーム)に先発。六回途中3安打2失点、5四死球、7奪三振で降板した。  走者を背負いながらも巨人打線を抑え込んでいた左腕だが、3-0の六回に丸に8号ソロ、2死からウィーラーに4号ソロを浴びて1点差に迫られたところで無念の降板。これでなんと5試合連続で"魔の六回"を投げ切ることができず、途中でマウンドを降りた。

◆DeNA・山崎康晃投手(27)が29日、巨人8回戦(東京ドーム)で、3-2の七回に登板した。  開幕から守護神を務めてきたが、3敗3敗、防御率8・74と調子の上向かず。一度は配置転換を示唆しながら、21日には守護神起用継続を明言。しかし、前日28日の試合後にラミレス監督は「(守護神起用継続は)まだ決まっていない」と語っていた。  先頭のパーラを投ゴロ。続く重信に内野安打を許すと、ほとんどしてこなかった牽制(けんせい)球を投じ、場内からはどよめきが起きた。二盗を許しながらも、丸を空振り三振、坂本を中飛に仕留めて、1回を無失点で切り抜けた。

◆DeNAが2本の本塁打で奪ったリードを守り切り、連敗を2で止めた。先発の浜口は5回2/3を投げ7三振を奪い、3安打2失点で2勝目(1敗)。巨人は連勝が2で止まり、12球団でもっとも遅い10敗目を喫した。  DeNAは三回2死、梶谷が巨人先発の戸郷から右翼席に運ぶ7号ソロ本塁打を放ち先制。五回には高城の左中間2号2ランで差を広げた。  巨人は六回、丸の右越え8号ソロ、2死からウィーラー右越え4号ソロを放ち1点差に詰め寄る。DeNAは七回、不振が続く抑え山崎が登板し、1回を1安打無失点で切り抜けた。九回のマウンドには三嶋が上がり、巨人打線を三者凡退に仕留めた。

◆巨人の戸郷は2本塁打を浴び、5回3失点で2敗目を喫した。0-0の三回は梶谷に先制のソロ、五回には高城に2ランを許し「調子が良かっただけに、あの2本のホームランはすごく悔しい。次に向けて反省して、修正します」と肩を落とした。  2発を許すのは2試合連続。原監督は「本人がどう受け止めているかというところでしょうね」と話した。

◆DeNAの三嶋がプロ8年目で初のセーブを記録した。不調の山崎に代わって3-2の九回に登板。最速153キロの速球でねじ伏せて2三振を奪い、打者3人で片付けた。「いつもと変わらず、ベストの投球をと考えた。一喜一憂せず、任されたところで結果を残したい」と語った。  ラミレス監督は、山崎の代役は今後決めるとしながらも「きょうの投球は印象的だった」との言い回しで評価した。

◆高城が今季初のフル出場で好リードを見せ、平田、山崎、パットン、三嶋の救援4投手による無失点リレーを演出した。打っては1-0の五回に左中間席へ2号2ラン。1905日ぶりにアーチを架けた22日のヤクルト戦に続く出場2試合連発に「気持ちで打った本塁打。それよりも投手戦で勝てたことがうれしい」と目を細めた。"専属捕手"として浜口の先発時のみ起用されてきたが、ラミレス監督は他の先発投手とのバッテリーにも「可能性はある」とした。

◆27歳の誕生日だった増田大は、八回1死一塁から代走で出場し二盗に成功。パットンに11球牽制(けんせい)されながら果敢にスタートを切った。ここまで出場25試合中20試合が途中出場でリーグ2位の8盗塁をマーク。原監督は「見事。集中力、決断力、勇気というか、彼の野球選手としての格が大きくなったと思う」と称賛した。

◆あと1点が届かなかった。巨人は得点、失点がすべて本塁打で刻まれる展開で惜敗。原辰徳監督(62)は決定打を欠いた攻撃を嘆いた。  「スコアリングポジションで(あと)1本が出なかったということでしょう。(浜口は)腕の振りもよかったし、メリハリが効いた真っすぐとチェンジアップ。いい投球をされました」  相手先発の左腕、浜口の前に四回まで無安打。六回に丸の8号ソロ、ウィーラーの4号ソロで1点差に詰め寄り、浜口を引きずり下ろした。  六、七、八回と足を絡めて同点機を作ったが、好機を生かせず。ソロ2発で6試合連続の複数本塁打、12球団最速のチーム50本塁打をマークしたが、計4安打。首位・原巨人が小休止した。(谷川直之)

◆"ミシマジン"だ! 三嶋が229試合目の登板でプロ初セーブを挙げた。山崎に代わって3-2の九回に登板すると、最速153キロの速球で2三振を奪い、打者3人で片付けた。法大出身の8年目右腕は「いつもと変わらず、ベストの投球をと考えた。一喜一憂せず、任されたところで結果を残したい」と頼もしいコメント。ラミレス監督は、山崎の代役は今後決めるとしながらも「きょうの投球は印象的だった」と評価した。

◆DeNAは29日、巨人8回戦(東京ドーム)に3-2で勝利。連敗を2で止め、借金を再び1に減らした。アレックス・ラミレス監督(45)は不振が続いた抑えの山崎康晃投手(27)を2017年以来、3年ぶりに七回で起用して1回1安打無失点。今後も中継ぎで起用しながら、"ハマの守護神"の復活を待つ。  いつもより2イニングも早い「山崎」のコールに、敵地・東京ドームの観衆がどよめいた。昨季まで2年連続セーブ王が、3-2の七回に登板。鬼気迫る表情で16球を投げた。  「特にコメントすることはありません」  遊撃内野安打で走者を許すと、プロ入り後に2球しかなかった牽制(けんせい)球を投げるなどしてリズムを整えた。最後は坂本を得意のツーシームで中飛に打ち取り、1回1安打無失点。守護神のプライドか、試合後は多くを語らなかった。  開幕から状態が上がらず、試合前の時点で0勝3敗、防御率8・74。19日の巨人戦は同点の場面で降板し、26日の広島戦では会沢に満塁本塁打を浴びるなど、1回5失点。ラミレス監督とは何度も話し合い、「勝っている状況で投げて、状態を上げてもらう」と一時的な配置転換が決まった。  2015年の入団1年目から"ハマの守護神"に君臨し、通算169セーブ。七回のマウンドは17年5月14日の阪神戦(横浜)以来、実に1172日ぶりだった。当時も不調で配置転換を経験。そのときは中継ぎで15試合連続無失点の好投を見せ、自らの手で守護神の座を取り戻した。指揮官は「何度も不調を経験し克服してきた。彼の精神力は誰にも負けない。彼自身で修正して、守護神に戻ってもらう」と完全復活を期待した。  首位・巨人とは6・5ゲーム差で迎えた大事な一戦。山崎からバトンタッチを受けたパットンが八回を無失点に抑えると、九回は"代役守護神"の三嶋が150キロ台の速球を連発して、8年目で初セーブを挙げた。チーム一丸で巨人戦の連敗を5で止め、ペナントレースに踏みとどまった。  ラミレス監督は復調するまでは山崎を中継ぎで起用する方針だが、「優勝するためには山崎がクローザーとしていないといけない」と言い切った。ファンもチームも、守護神の完全復活を待っている。(浜浦日向)

◆DeNA首脳陣にとって、山崎の配置転換は勇気が必要だったと思う。まだ27歳と若く、立ち直らせるために刺激を与えることも必要だ。調子が良くなれば、再び抑えに戻せばいいだけのこと。本人が納得していれば問題ない。  ただ、山崎の復調には、もう少し時間がかかるだろう。内野安打をきっかけに盗塁と自らの暴投で2死三塁とされ、最後は本調子にない坂本(中飛)に助けられた形だった。  三嶋は、この日がプロ初セーブ。他にもパットン、エスコバー、石田ら候補はいるが、抑えとしての実績は、山崎の足元にも及ばない。とはいえ、チームとして抑えがいない状態で接戦を取れたことが大きい。首位・巨人と5・5ゲーム差と7・5ゲーム差では、雲泥の差だ。  先発の浜口は5四死球を出しながらも、テンポよく投げて流れを渡さなかった。平田、山崎、パットンは、一打同点のピンチを招きながらも踏ん張った。ラミレス監督にとって、投手陣に感謝の日になったはずだ。 (本紙専属評論家)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
20102 0.667
(↓0.023)
-
(-)
88164
(+2)
102
(+3)
50
(+2)
22
(+3)
0.265
(↓0.003)
3.110
(↑0.01)
2
(-)
ヤクルト
16134 0.552
(↑0.016)
3.5
(↑1)
87156
(+3)
179
(+1)
32
(+2)
21
(-)
0.255
(↓0.001)
4.970
(↑0.12)
3
(-)
阪神
16151 0.516
(↓0.017)
4.5
(-)
88139
(+1)
129
(+3)
36
(-)
26
(+3)
0.253
(↓0.003)
3.780
(↑0.01)
4
(-)
DeNA
16171 0.485
(↑0.016)
5.5
(↑1)
86144
(+3)
130
(+2)
37
(+2)
5
(-)
0.273
(↓0.004)
3.770
(↑0.06)
5
(1↑)
広島
12173 0.414
(↑0.021)
7.5
(↑1)
88148
(+2)
154
(-)
32
(+1)
15
(+1)
0.287
(↓0.002)
4.470
(↑0.15)
6
(1↓)
中日
13211 0.382
(↓0.012)
9
(-)
85108
(-)
165
(+2)
19
(-)
6
(-)
0.246
(↓0.003)
4.340
(↑0.06)