123456789
ソフトバンク
0114000006701
巨人
1010000002612
勝利投手:石川 柊太(1勝0敗0S)
敗戦投手:戸郷 翔征(0勝1敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】グラシアル(2号・2回表ソロ)
【巨人】亀井 善行(1号・1回裏ソロ),亀井 善行(2号・3回裏ソロ)

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◆ソフトバンクが3年連続の日本一に王手をかけた。ソフトバンクは先制を許した直後の2回表、グラシアルのソロで追いつく。2-2となって迎えた4回には、代打・長谷川勇の犠飛などで4点を挙げ、勝ち越しに成功した。敗れた巨人は、亀井が2本塁打と気を吐くも、3連敗で後がなくなった。

◆巨人亀井善行外野手(37)が、先頭打者本塁打を放ち、先制した。1回裏、ソフトバンク・バンデンハークの154キロ直球を右中間席上段に運んだ。 「勝つしかないからね。それだけ、それしかないね」とコメント。ここまでの2試合は計6打数無安打と沈黙したが、ポストシーズンでは自身初の先頭打者本塁打で口火を切った。

◆リチウムイオン電池開発でノーベル化学賞を受賞した旭化成名誉フェローの吉野彰さん(71)が始球式を務めた。 背番号「29」を付け、ワンバウンドながら捕手のミットにきれいに収まった。 「すごい熱気で緊張しました。まあまあじゃないですか。コースが良かったですね。フォークボールを投げてしまいました。90点ぐらい」と自己評価した。 30歳ぐらいから草野球を12年ほどプレーしたという。「草野球は29番まで。ラストの番号ということで、同じ29番」と当時と同じ背番号を付けた。ポジションは左翼で、1番や2番を務めていたという。 試合前には原辰徳監督(61)にあいさつし、笑顔で握手を交わしていた。

◆ソフトバンクのジュリスベル・グラシアル内野手(34)が豪快な同点弾を放った。1点を追う2回表。先頭打者で巨人先発高橋のスライダーをとらえた。打球はバックスクリーンに飛び込んだ。初戦に続きシリーズ2本目の豪快アーチ。「打ったのはスライダー。甘く入ってきたボールをしっかりとらえられた。勝って王手をかけたいね」。打撃好調の助っ人は同点弾に胸を張った。 グラシアルの1発に呼応してアルフレド・デスパイネ外野手(33)も気を吐いた。3回2死一、二塁から中前へ勝ち越しタイムリーだ。頼れるキューバ砲のバットで主導権を握った。

◆ソフトバンク打線が敵失に乗じて一挙4点を挙げた。2-2の同点で迎えた4回表。1死一、二塁から9番バンデンハークの投前バントを巨人戸郷が三塁へ悪送球。 満塁とすると、代打長谷川勇の左犠飛で勝ち越し、さらに2死満塁から柳田の押し出し四球、4番デスパイネの2点適時左前打で計4得点だ。2打席連続でタイムリー打を放ったデスパイネは「打ったのはカットボール。少し(体勢を)崩されたけど、いいところに飛んでくれた。みんながつないでくれたチャンスなので打ててよかった」と話した。

◆ソフトバンクが3年連続日本一に王手。シリーズ3連覇を達成すれば、90~92年西武以来となる。 西武は90年、巨人に4戦4勝。91年は広島、92年はヤクルトに各4勝3敗。森監督が率い、秋山、清原、デストラーデ、石毛が中軸を打った。91年は工藤(現ソフトバンク監督)が2勝。

◆ソフトバンクは敵地で巨人に勝利を収め3連勝とし、3年連続10度目の日本一へ王手をかけた。 初戦から3連勝王手(引き分け含む)は19度目。過去18度のうち15度が日本一となっておりV確率は83%。また3連敗を喫したチームが4連勝で逆転優勝したケースは58年西鉄、86年西武、89年巨人の3度しかない。 これで今年のポストシーズンはCSファーストステージ第2戦から9連勝となり、日本シリーズは昨年の第3戦から7連勝となった。 試合は、巨人が先手を取った。1回に亀井の自身初となる先頭打者本塁打で先制。1点を追うソフトバンクは2回にグラシアルの2号ソロで追いつき、3回にはデスパイネの適時打で勝ち越した。1点を追う巨人は3回に亀井の2打席連続となる特大本塁打で試合を振り出しに戻した。 ソフトバンクは4回に1死満塁で川島の代打で登場した長谷川勇の左犠飛で勝ち越すと、デスパイネの2点適時打などリードをで4点差に広げた。5回から石川、甲斐野、モイネロが抑えて9回は守護神の森が締めくくった。 第4戦も東京ドームで午後6時15分に試合開始予定。巨人は菅野、ソフトバンクは和田が先発する予定となっている。

◆ソフトバンクが3連勝で球団史上初、92年西武以来27年ぶりの3年連続日本一に王手をかけた。CSから采配の光る工藤公康監督(56)は早めの4回、代打の切り札・長谷川勇也外野手(34)を投入。 打撃職人はこの起用に1球で応え、決勝の左犠牲フライを放った。DH制のない東京ドームでデスパイネを左翼起用すると、一時勝ち越し打を含む3打点。継投もズバリ的中した。2年連続の下克上まであと1勝だ。CSから、幾度となく流れを引き寄せ続けている工藤監督のタクトはこの日も鋭かった。同点の4回1死満塁、1番川島に対して代打長谷川勇をコール。「取れるときにしっかり取るのが一番。思い切って勝負に行かせてもらった」。勝負どころとみればイニングは関係ない。惜しげもなく注ぎ込み主導権を握るのが短期決戦の極意だ。 指揮官の迷いない起用に長谷川勇が応える。コツリ、コツリ、コツリ。両足で交互にバットを蹴りながら、打席まで歩を進める。バットを持った右手をだらりと下げ、バットの先から手首、肩を連動させてクリクリと回す。呼吸を整え、鋭い目が相手投手をとらえたら戦いの始まりだ。生粋の打撃職人は巨人戸郷の初球をあっさり左翼まで運んだ。決勝犠飛で勝負あり。「ゲーム展開を予測しながら準備はしていた。シンプルに強く打ちに行って、あとはボールに聞いてくれ、という感じでした」。1分にも満たない仕事を済ませ、さっそうとベンチに帰った。 普段より早い出番でも、打席に入るルーティンは変わらなかった。長谷川勇にとって打撃とは「絵を再現するようなもの」だという。独特な、1つ1つの動きが持つ意味は言葉では説明しきれない。「練習から仕留める準備はしている。そこには自信がある」。日頃から積み重ねた練習で完成した"最高の絵"を本番でもう1度描きなおす。より最高に近づけるように。再現性を高めるために。試合中のどんな場面、どんな時間にやってくるかわからない代打の出番。その一瞬のために、ルーティンを丁寧にこなすことに意味がある。 指揮官の信念の采配は、代打策だけではない。DH制が使えない敵地だが、第1、2戦で無安打だったデスパイネを左翼で4番起用。その期待は2本の適時打で返ってきた。得意の継投策もさえた。1番から始まった5、6回を2番手石川が6人で抑え、流れをぶった切った。 攻めの采配で、CSファーストS第2戦からの連勝は9まで伸びた。巨人に3連勝で3年連続日本一まであと1つ。「何が起こるかわからないのが日本シリーズ。今日が終わったら、明日の試合。とにかく全力で勝ちにいく」。最後まで、手を緩めるつもりはない。【山本大地】

◆巨人は1回に亀井が先制ソロ。ソフトバンクは2回に追い付き3回にデスパイネが勝ち越し適時打。巨人は3回に亀井が同点ソロ。 ソフトバンクは4回に代打長谷川勇の犠飛、柳田の押し出し四球、デスパイネの2点適時打で4点を追加。巨人は2番手戸郷が4失点。 ソフトバンクが3連勝を決め、3年連続日本一に王手をかけた。2番手石川が初勝利。巨人は2得点、6失点で力負けし、崖っぷちに立たされた。3番手戸郷が初黒星を喫した。

◆ソフトバンクは敵地で巨人に勝利を収め3連勝とし、3年連続10度目の日本一へ王手をかけた。 初戦から3連勝王手(引き分け含む)は19度目。過去18度のうち15度日本一に輝き、V確率は83%。 ▽工藤監督の話 ここまで来たかなというところはあります。我々は常に一戦一戦全力で戦う中で勝利を勝ち取ることをずっとやってきた。明日も今日勝ったことを忘れてやっていきたい。(デスパイネの2本適時打は)つないでいく意識を持っていることが、フォアボールにもつながっていると思いますし、あのタイムリーヒットにもつながっていると思う。チーム全員で勝つぞ、なんとかするぞという思いがしっかり出た試合だった。(王手がかかったが)1試合1試合全力を尽くして戦うだけなので、その中でしっかり勝てるようにみんなで力を合わせて明日も戦いたい。

◆ソフトバンクの先発バンデンハークが、4回2失点で勝利への流れをつくった。初回先頭の亀井にまさかのソロ本塁打を被弾。だが「先頭打者に本塁打を打たれてしまったが、次の打者からは落ち着いて投げることができた」と、活気づいた敵地東京ドームの雰囲気にのまれることなく立ち直った。2番坂本勇、3番丸、4番岡本と並んだ強打者を3者連続三振に仕留め、流れを渡さなかった。 慣れない打席では、結果的に流れを引き込んだ。同点の4回1死一、二塁で投前へバント。真正面で三塁封殺のタイミングだったが、戸郷の三塁悪送球を誘ってチャンスを広げ、この回の4得点につながった。 15年の入団から、チームが4度出場した日本シリーズすべてで先発した。ポストシーズンでは、昨年の日本シリーズでの1敗しかしていない頼りになる助っ人。「チームとして、日本シリーズの舞台に立てるすごさ。ぼくも5年で4回投げさせてもらえている。東京ドームのすばらしい雰囲気の中で投げることができた」と誇りを胸に、4回87球で亀井のソロ2発の2失点に抑えた。 アナ夫人のおなかにいる第1子の男児の出産予定日も迫っている。日本一が先か、パパになるのが先かという状況だ。ダブルの幸せが目の前に近づいてきた。

◆ソフトバンクは敵地で巨人に勝利を収め3連勝とし、3年連続10度目の日本一へ王手をかけた。 初戦から3連勝王手(引き分け含む)は19度目。過去18度のうち15度が日本一となっておりV確率は83%。 ▽ソフトバンク王球団会長(3連勝でシリーズ王手をかけ)「すぐに追いついたのが大きかったね。(4回は)相手のミスもあって得点できたが、石川以降の中継ぎ陣が大きかった。相手の反撃の芽をつんだね。自信を持ってやっている。あと1つ勝つというのが、なかなかやっかいだけど、選手も乗ってくれているからね。ここまで来たらやるしかないね」

◆巨人亀井善行外野手が初回先頭打者本塁打を含む2打席連続本塁打。日本シリーズの先頭打者本塁打は12年<2>戦の長野久義(巨人)以来、12人目(13度目)。先頭打者弾を含む1試合2発は初めて。 シリーズの1試合2発以上は15年<3>戦で最多の3本を放った山田哲人(ヤクルト)を含め29人目(34度目)で、1番打者は初。巨人では73年<3>戦で投手の堀内恒夫が打って以来、球団46年ぶり。

◆ソフトバンクが3連勝で3年連続日本一へ王手をかけた。シリーズで無傷の3連勝は17年ソフトバンク以来19度目で、過去18チームのうち15チームが優勝しており、V確率は83%。 これで今年のポストシーズンは1S第2戦から9連勝となり、シリーズは昨年、第3戦から7連勝。シリーズ7連勝以上は5度目で、ソフトバンクでは14年第2戦~15年第2戦の6連勝を抜く球団新記録。 シリーズの連勝は8連勝(過去3度)が最長だが、3チームとも途中に出場しない年を挟んで記録。今回のように前年から7連勝は75年第2戦~76年<3>戦に1分け挟んで7連勝した阪急以来2度目だ。

◆ソフトバンクが逆転勝ちした。2-2の4回に代打長谷川勇の犠飛、デスパイネの2点適時打などで4点を勝ち越した。バンデンハークを4回2失点も、救援陣が得点を許さなかった。巨人は亀井が先頭打者弾を含む2本塁打と気を吐いたが投手陣が持ちこたえられなかった。

◆7年ぶりの日本一を目指す巨人が、3連敗で土俵際に追い込まれた。「SMBC日本シリーズ2019」第3戦は、先発高橋優貴投手(22)、3番手の戸郷翔征投手(19)と2人の新人を登板させたが、ともに失点を重ねて白星が遠のいた。23日の第4戦は腰痛から復帰した菅野智之投手(30)が先発。平成元年の89年日本シリーズは3連敗から4連勝。令和元年の再現へ、一戦必勝で戦っていく。点は取っても取り返され、追い付けば突き放される。波に乗り切れない巨人が、3連敗で追い込まれた。原監督は「思い描いていたリレーではあったんですけど、なかなか自分のピッチングができなかったというところでしょうね。フォアボール、エラーが絡むとね」と言った。 先発の新人高橋が3回途中2失点で降板すると、同点の4回からルーキー戸郷を投入した。巨人の高卒新人の日本シリーズ登板は66年堀内恒夫以来、53年ぶり3人目。終盤戦から頭角を現し、CSファイナルステージで先発した若武者も大舞台で力を発揮できない。 1死一、二塁からバンデンハークの投前へのバントを三塁へワンバウンド送球。三塁手岡本も捕球できず(投手失策)1死満塁と傷口を広げると、犠飛と内野安打後に、3番柳田に対して制球が定まらない。2ボールから、直球を2球連続外して押し出し四球。デスパイネには高めに浮いたスライダーを左前に運ばれた。亀井の2発で追い付いたチームにとって、あまりに重い4点を失った。 若い力に託した投手陣が粘れず、打線もソロによる2点どまり。今季の巨人打線を支えた2番坂本勇、3番丸、4番岡本が計11打数無安打に終わった。坂本勇は3打席連続三振に倒れるなど、3試合で11打数1安打の打率9分1厘。3番丸は9打数無安打と結果が出ていない。 指揮官は「なかなかジャイアンツらしさ、良さが出てないですね。本人たちは懸命に違った環境の中で、もがきながらプレーしてる。スタイルは全く変える必要がないですよ」と信頼は揺るがない。坂本勇は「このままやられっぱなしじゃダメ。それじゃ、絶対いけないと思いますし、僕らの意地も見せられるように。1打席でも早く修正して、明日頑張って打ちます」と約束。徳俵で踏ん張る力を全員でしぼり出して、次なる戦いに向かうしかない。【前田祐輔】 巨人戸郷(2/3回を3安打4失点で黒星)「大事な試合だとは分かっていたのですが、もっと練習しないといけない。(バント処理は)投手寄りに来たのでファーストだと思ったので、最初からサードという気持ちがあったら、もっとよく投げられたと思う」 巨人岡本(4打数無安打に終わり)「頑張ります。簡単に終わるわけにはいかないので」

◆キューバコンビのバットで一気に王手をかけた。ソフトバンクが助っ人勢の活躍で「SMBC日本シリーズ2019」第3戦に快勝。ジュリスベル・グラシアル内野手(34)が2回に同点2号ソロを放てば、アルフレド・デスパイネ外野手(33)は3、4回に適時打を決め、3打点を挙げた。鷹打線の中軸を担う男たちが力強い働きをみせた。ソフトバンクが誇るキューバコンビが敵地でも2人で4打点と暴れた。まずはグラシアルが1点先制された直後の2回、先頭で打席に立ち巨人先発左腕高橋のスライダーをバックスクリーンへ同点2号ソロ。「甘く入って来たボールをしっかりとらえられた。すぐ同点に追いつけた」と出迎えた高谷相手に恒例のボクシングパフォーマンスを見せ喜んだ。第1戦でも巨人が2回に先制した直後に逆転1号2ラン。この日も巨人へ行きそうな試合の流れを引き戻す1発となった。 3回には2死一、二塁から4番デスパイネが中前へ一時勝ち越しの適時打を放った。再び巨人に追いつかれたが、2点を勝ち越した4回2死満塁から、泳がされながらも左翼へ2点適時打を放った。「カットボールに少し崩されたけどいい所に飛んでくれた。みんなでつないだチャンスだったし、追加点を取れてよかったよ」。第1戦で左肘へ死球を受けた。2戦で5打数無安打だったが、4番で使い続けた工藤監督の期待に応えた。 CSファイナルシリーズを4連勝で突破した13日夜、青木通訳が「(14日に)娘の運動会があるので朝一番の飛行機で福岡に戻るけど、みんなはゆっくり帰って」と伝えるとデスパイネは「それなら俺も一緒の便で帰るよ」、グラシアルも「俺もそうする」、スアレス、ミランダも同調し、同便で福岡に戻ることを決めた。東京・立川市の宿舎を早朝のタクシーで出るまで、部屋でささやかなCS突破の祝勝会をした。青木通訳は「いつもワガママだけど、そう言ってくれてうれしかった。彼らの通訳をして本当によかった。運動会を見に行くよと言ってくれたけど、さすがにそれは断りましたけどね」と笑った。チームを愛するデスグラコンビが日本一へあと1勝へ導いた。【石橋隆雄】

◆ソフトバンクは敵地で巨人に勝利を収め3連勝、3年連続10度目の日本一へ王手をかけた。 ▽デスパイネの話(1、2戦で無安打も3打数2安打3打点))1、2戦でチームが勝ったことで自分のモチベーションも上がっていたし、3戦目以降打てると自信を持ってここまできた。得点圏ではランナーを返す気持ちで打席に入ったし、1打席1打席、集中していた。(第4戦へ向けて)4連勝できるよう、ここで胴上げできるように明日もここで頑張りたい。

◆2番のソフトバンク今宮健太内野手が2安打を放ち気を吐いた。 3回1死一塁から高橋の直球を中前にはじき返し、その後の同点のアシスト。続く4回2死一、二塁から放ったドン詰まりの三塁内野安打に胸を張った。「得点につながったから大きかった。打撃内容よりも勝つことが大事ですからね」。チームは3連勝で一気に王手をかけた。「簡単にはいかないでしょうが、明日も勝つつもりで頑張りたい」と気を引き締めた。

◆ソフトバンクが5回からの早めの継投で巨人に追加点を与えなかった。 4点リードの5回から2番手石川柊太投手にスイッチ。石川が5回、6回の1番からの好打順を6人で2回無失点に抑え勝ち投手になった。 「自分の持ち味をある程度出せた。今日はフォークがよくて、相手がカーブを意識している中、直球もしっかり見せることができた」と、120キロ台中盤の決め球パワーカーブを意識する巨人打線の裏をかくように130キロ台中盤のフォークを投げ、4番岡本を空振り三振、阿部、大城をいずれも投ゴロに打ち取った。テンポよい投球で試合の流れを持ってくる。日本シリーズ通算3勝目。CSでも通算4勝。過去3年のポストシーズンで先発せずに勝つ、勝ち運を今年も発揮した。 7回はルーキー甲斐野が1イニング無失点。「石川さんがすごくリズムよく投げてくれたので、それに乗った。しっかり腕を振った」と、1死一塁からは高めに抜けたフォークで2者連続見逃し三振を奪った。倉野投手コーチは「シーズンなら5回もバンデンハークを続投だが、あそこは勝負をかけようと」と工藤監督と早めの継投を決め、4人のリリーフ陣が無失点リレーで応えた。 ▽ソフトバンク森(3戦連続で9回から登板。1安打無失点に抑え)「このまましっかり全力でいくだけ。みんな頑張っているので、あとひとつみんなで力を合わせていきたい」 ▽ソフトバンク・モイネロ(8回に登板し無失点)「(岡本の三ゴロ併殺は)ダブルプレーは出来すぎだけど、ゴロを打たせようと低めを狙って投げることができた」 ▽ソフトバンク甲斐(巨人坂本勇、丸、岡本を無安打に抑える好リード)「配球については話し合って、いろいろ考えている。勇気を持って、投手が投げてくれた結果です」

◆ソフトバンクの得点は第1戦から7→6→6。シリーズで第1戦から3試合連続6点以上は01年ヤクルト(7→6→9)05年ロッテ(10→10→10)に次いで3度目だ。 今季の公式戦では1試合平均4・1点だったが、CSは7試合で43点の6・1点、シリーズは3試合で19点の6・3点。ポストシーズンに入ってからのソフトバンクは1試合平均得点が6点を超えている。

◆巨人ドラ1ルーキー高橋優貴投手が1発を悔やんだ。先制してもらった直後の2回。先頭のグラシアルにバックスクリーンへ同点ソロを放り込まれた。3回には四球からピンチを招き、デスパイネに勝ち越し適時打を献上。 3回途中3安打2失点での降板に「甘い球を投げたら1球で仕留められてしまうと思った。リズムに乗りきれなかった」と下を向いた。

◆巨人亀井善行外野手(37)が、日本シリーズに新たな歴史を刻んだ。 1回、ソフトバンク・バンデンハークの154キロ直球を右中間席へ。1点を追う3回1死には、右翼ポール際の5階席に飛び込む特大の同点ソロを放った。「打つしかないから。それしかないよ」。先頭打者本塁打からの2打席連発は、日本シリーズ初の快挙だった。 15年目を迎え、積み上げた打撃技術は球界でも一目置かれる。それでも、勝負どころで力を発揮するために一番大事なことを「最後は気持ち」と断言する。今季も5月23日のDeNA戦、0-0の4回無死一塁でバントを2球ファウル。ヒッティングに切り替わった直後に「絶対に当てんと。気持ちを出した」と先制の適時三塁打を放った。 中大の先輩でもある阿部が引退を表明したあの日から、特別な「気持ち」を持って、グラウンドに立ち続ける。「もちろん、思いはいっぱいあるよ。語り尽くせない。でも、それは阿部さんと自分の心の中で大事にしておきたいから」。1敗すれば、即敗退の土俵際。秘めた思いを4連勝で花道を飾ってもらうシナリオにつなげたい。 3打席目以降はソフトバンクのリリーフ陣に抑え込まれ、2打席連続で凡退し、ベンチから敗戦を見届けた。「1本出たんで、明日も何とか。もう瀬戸際。追い込まれたので、勝つしかないです」。気持ちを前面に出し、突破口を開く。【久保賢吾】

◆7年ぶりの日本一を目指す巨人が、3連敗で土俵際に追い込まれた。「SMBC日本シリーズ2019」第3戦は、先発高橋優貴投手(22)、3番手の戸郷翔征投手(19)と2人の新人を登板させたが、ともに失点を重ねて白星が遠のいた。23日の第4戦は腰痛から復帰した菅野智之投手(30)が先発。平成元年の89年日本シリーズは3連敗から4連勝。令和元年の再現へ、一戦必勝で戦っていく。点は取っても取り返され、追い付けば突き放される。波に乗り切れない巨人が、3連敗で追い込まれた。原監督は「思い描いていたリレーではあったんですけど、なかなか自分のピッチングができなかったというところでしょうね。フォアボール、エラーが絡むとね」と言った。 先発の新人高橋が3回途中2失点で降板すると、同点の4回からルーキー戸郷を投入した。巨人の高卒新人の日本シリーズ登板は66年堀内恒夫以来、53年ぶり3人目。終盤戦から頭角を現し、CSファイナルステージで先発した若武者も大舞台で力を発揮できない。 1死一、二塁からバンデンハークの投前へのバントを三塁へワンバウンド送球。三塁手岡本も捕球できず(投手失策)、満塁と傷口を広げると、犠飛と内野安打後に、3番柳田に対して制球が定まらない。2ボールから、直球を2球連続外して押し出し四球。デスパイネには高めに浮いたスライダーを左前に運ばれた。亀井の2発で追い付いたチームにとって、あまりに重い4点を失った。若い力に託した投手陣が粘れず、打線もソロによる2点どまり。今季の巨人打線を支えた2番坂本勇、3番丸、4番岡本が計11打数無安打に終わった。坂本勇は3打席連続三振に倒れるなど、3試合で11打数1安打の打率9分1厘。3番丸は9打数無安打と結果が出ていない。指揮官は「なかなかジャイアンツらしさ、良さが出てないですね。本人たちは懸命に違った環境の中で、もがきながらプレーしてる。スタイルは全く変える必要がないですよ」と信頼は揺るがない。坂本勇は「このままやられっぱなしじゃダメ。それじゃ、絶対いけないと思いますし、僕らの意地も見せられるように。1打席でも早く修正して、明日頑張って打ちます」と約束。徳俵で踏ん張る力を全員でしぼり出して、次なる戦いに向かうしかない。【前田祐輔】◆89年の日本シリーズ 平成元年に巨人と近鉄がシリーズ初対戦。近鉄は第1、2戦を逆転で連勝し、第3戦も完封リレーで球団初の日本一に王手。後がない巨人は第4戦で香田が3安打完封。第5戦ではシリーズ18打席無安打だった原に満塁弾が飛び出し連勝。第6戦は篠塚の適時打で逆転勝ちすると、第7戦ではシリーズMVPとなる駒田が先制弾。この年で引退の中畑も1発を放つなど4本塁打を集め、大逆転で8年ぶりの日本一。近鉄は第3戦で白星の加藤哲が「巨人は迫力がない。ロッテの方が怖い」と発言したことも物議を醸した。令和元年はどうなる?

◆ソフトバンク石川柊太投手が勝利投手となり、2勝を挙げた17年以来のシリーズ通算3勝目。 石川は3勝すべてリリーフ。シリーズでの救援勝利数は堀内(巨人)東尾(西武)の4勝が最多で、3勝は56、58年稲尾(西鉄)82、84年小林(西武、広島)16年バース(日本ハム)に並び3位タイ。 また石川は今年のレギュラーシーズンは0勝。シーズン0勝の投手がシリーズで白星は、99年<5>戦吉田(ダイエー)以来20年ぶり5人目。

◆ソフトバンクが3連勝で球団史上初、92年西武以来27年ぶりの3年連続日本一に王手をかけた。「SMBC日本シリーズ2019」の第3戦。CSから采配の光る工藤公康監督(56)は早めの4回、代打の切り札・長谷川勇也外野手(34)を投入。打撃職人はこの起用に1球で応え、決勝の左犠牲フライを放った。DH制のない東京ドームでデスパイネを左翼起用すると、一時勝ち越し打を含む3打点。継投もズバリ的中した。2年連続の下克上まであと1勝だ。 CSから、幾度となく流れを引き寄せる工藤監督のタクトは第3戦も鋭かった。同点の4回1死満塁、1番川島に代打長谷川勇をコール。「取れるときにしっかり取るのが一番。思い切って勝負に行かせてもらった」。勝負どころとみればイニングは関係ない。惜しげもなく戦力を注ぎ込み、主導権を握るのが短期決戦の極意だ。 指揮官の迷いない起用に長谷川勇が応える。両足で交互にバットを蹴りながら、打席まで歩く。バットを持った右手を下げ、バットの先から手首、肩を連動させて回す。普段より早い出番でも、打席に入るルーティンは不変。巨人戸郷の初球をあっさり左翼まで運んだ。決勝犠飛で勝負あり。「ゲーム展開を予測しながら準備はしていた。シンプルに強く打ちに行って、あとはボールに聞いてくれ、という感じでした」。1分に満たない仕事を済ませ、ベンチに帰った。 長谷川勇にとって打撃とは「絵を再現するようなもの」だという。1つ1つの動きが持つ意味は言葉では説明しきれない。「練習から仕留める準備はしている。そこには自信がある」。積み重ねた練習で完成した"最高の絵"を本番でもう1度描きなおす。より最高に近づけ、再現性を高めるため。生粋の打撃職人による入念な準備が、自在流の工藤采配を支える。両者の呼吸がぴたりと合い、決勝点となった。 指揮官の信念の采配は、代打策だけではない。DH制が使えない敵地だが、第1、2戦で5打数無安打だったデスパイネを左翼で4番起用。守備に難があるのは承知の上で、リスクを背負った。実際、2回にゲレーロの飛球を捕球できずに二塁打としたが、2本の適時打で3打点となって返ってきた。 得意の継投策もさえた。1番から始まった5、6回を2番手石川が6人で抑え、流れをぶった切った。「大舞台でいいピッチングをするのは大変。救援陣はシーズン中と変わらない投球をしてくれて本当に頼もしい」。5回以降は散発2安打に封じた。 攻めの采配で、CSファーストS第2戦からの連勝は9まで伸びた。巨人に3連勝で3年連続日本一まであと1勝。「何が起こるかわからないのが日本シリーズ。今日が終わったら、明日の試合。とにかく全力で勝ちにいく」。最後まで、手を緩めるつもりはない。【山本大地】

◆天皇陛下が即位を宣言する「即位礼正殿の儀」が行われ、厳粛かつ荘厳な雰囲気の漂う首都・東京で、ソフトバンクがまたしても巨人を撃破した。敵地に乗り込んでも勢いは止まらない。同点の4回に敵失に乗じて大量4得点。初戦から一気の3連勝で3年連続日本一に王手をかけた。 第2戦(ヤフオクドーム)の試合前。ソフトバンク王球団会長は三塁側の巨人ベンチ裏を訪ねた。面会した原監督は社交辞令もあったかもしれない。「力の差を感じます」と話したという。だが、逆襲を誓ったはずの本拠地・東京ドームでまたしても星を落とした。ホークスが強いのか、それとも巨人が弱いのか...。いずれにしてもホークスは巨人を追い詰めた。 巨人とのシリーズ対決で開幕から○○○は、59年(南海)以来、60年ぶり。このシリーズはエース杉浦が4連投4連勝の離れ業で巨人を撃破した。「ON対決」以来、19年ぶりのシリーズ対決となったが、因縁は60年前もあった。杉浦の立大のチームメートでもあった長嶋は、ともに南海入りが確実視されていた。「シゲ(長嶋)が、『話がある』って言うてやね。(大学野球部の)寮の食堂に呼ばれた。電気もつけずに。背中を向けてずっと立っていた。『オレ、巨人に行く』とポツリと言って。ずっと背中を向けたままやったなあ」。生前、杉浦さんは、その時のことを話してくれた。そして僚友が巨人、南海に別れて2年目。秋の「快投」だった。 悲願のG倒、そして日本一へあと1勝。往年のサブマリンエースも「その時」を天国で待ちわびているかもしれない。 【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆ノーベル化学賞を受賞した旭化成名誉フェローの吉野彰氏(71)が22日、日本シリーズ第3戦の巨人対ソフトバンク(東京ドーム)の試合前に始球式を行った。  背番号「29」の巨人のユニホーム姿で登場した吉野氏は、ワインドアップからワンバウンドでストライクゾーンへボールを投じた。観衆からの大きな拍手に笑顔で応え、「コースはよかったけど、フォークボールを投げてしまった。すごい熱気ですよね。緊張しました。まずまずじゃないですか」と、90点と自己採点した。  会社員時代の30代に草野球を楽しんだ経験があり、背番号はこの日と同じ29だった。今年の日本シリーズの巨人について「(第3戦は)たぶん勝つ。あした(23日)負けてやばい。(第5戦からの)残り3つ勝つんじゃないですか」と、4勝3敗の逆転優勝を予測した。

◆巨人・亀井善行外野手(37)が22日、ソフトバンクとの「SMBC日本シリーズ2019」第3戦(東京ドーム)で初回先頭打者本塁打をマークした。  ヤフオクドームで2連敗を喫し、本拠地で迎えた第3戦。「1番・右翼」で先発した亀井は0-0の一回、ソフトバンクのバンデンハークがカウント2-2から投じた内角高めへの154キロの直球を豪快に引っ張り、右中間席上段へ運んだ。「勝つしかないからね! それしかないね」とコメントした。  第1戦、第2戦は計6打数無安打2四球だったが、今シリーズ初安打は貴重な先制弾となった。

◆巨人のドラフト1位・高橋優貴投手(22)=八戸学院大=が22日、ソフトバンクとの「SMBC日本シリーズ2019」第3戦で、シリーズ初登板先発。2敗で臨んだ本拠地初戦のマウンドを任されたが、三回持たずに降板となった。  順調な滑り出しだった。一回は川島を遊ゴロ、今宮を捕飛に仕留めると、柳田には四球を与えたが、デスパイネは120キロのスクリューで空振り三振に抑えた。  だが、1点リードの二回。先頭のグラシアルに、フルカウントから甘く入った126キロのスライダーをバックスクリーンまで運ばれ、1-1に。  三回には、四球と安打で2死一、二塁とされると、デスパイネに中前適時打を浴びて降板。わずか53球で交代となった。  球団の新人で日本シリーズ初登板勝利となれば、"ON対決"を制して日本一となった2000年の第5戦で完封勝利を挙げた高橋尚成以来、19年ぶりだったが、ならず。マウンドを降りた後はベンチで、声をからして味方を応援した。

◆SMBC日本シリーズ第3戦(巨人-ソフトバンク、22日、東京D)ソフトバンクのグラシアルが先制を許した直後の二回、今シリーズ2本塁打目となる同点ソロを放った。追い込まれてから粘り、8球目の甘く入った変化球を振り抜く。矢のような打球をバックスクリーンに突き刺し「しっかり捉えられた」とうなずいた。  これでクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージの初戦から10試合連続となる安打をマーク。大舞台で好調を維持し、強力打線を引っ張っている。

◆SMBC日本シリーズ第3戦(巨人-ソフトバンク、22日、東京D)ソフトバンクのバンデンハークは4回を投げ4安打2失点だった。味方が4点を勝ち越した四回は2死から安打と2四球で満塁のピンチを招いたものの、代打重信をカーブで空振り三振に仕留めて切り抜けた。  亀井に初回先頭打者本塁打を浴びたが、続く坂本勇から回をまたいで阿部まで4者連続三振として立て直した。「特別で気持ちの入る試合。後のことを考えず全力で」と150キロを超える直球を中心に押した。五回に代打を送られると、ベンチでデスパイネらに握手を求められ、ほっとしたような笑顔で応じた。

◆SMBC日本シリーズ2019は22日、東京ドームに場所を移して第3戦が行われ、パ・リーグ2位からクライマックスシリーズ(CS)を勝ち上がったソフトバンクがセ覇者の巨人に6-2で快勝して3連勝。3年連続日本一に王手をかけた。 先発のバンデンハークが巨人・亀井に初回先頭打者本塁打を浴びるも、二回に先頭のグラシアルがバックスクリーンへ同点弾。三回には2死一、二塁から4番・左翼で先発したデスパイネが今シリーズ初安打となる勝ち越しの適時打を放った。 バンデンハークがその裏、亀井に2打席連続となるソロを浴びて2-2の同点とされるも、四回に再び勝ち越した。 1死から内川の安打、甲斐の四球で一、二塁とすると、続くバンデンハークの投前犠打を巨人3番手の戸郷が三塁に悪送球。満塁に好機を広げ、代打・長谷川勇が勝ち越しの左犠飛を放った。 さらに今宮の内野安打で再び満塁とすると、柳田は押し出しの四球。続くデスパイネが左前に2点打を放ち、6-2と突き放した。 巨人はその裏、2死満塁の好機を作るも、代打・重信がバンデンハークに空振り三振に仕留められて無得点。その後は2安打に封じられた。 ソフトバンクはクライマックスシリーズからポストシーズン9連勝とした。

◆SMBC日本シリーズ第3戦(巨人2-6ソフトバンク、ソフトバンク3勝、22日、東京D)日本シリーズで無傷の3連勝は引き分けがあるケースも含めて過去に18度ある。15度はそのまま日本一を手にしており、データ上はソフトバンクの優勝確率は83・3%となった。  無敗での日本一は過去に7度。ソフトバンクが無傷で優勝を決めれば、南海時代に杉浦の4連投4連勝で巨人を退けた1959年以来2度目となる。  逆に日本シリーズで3連敗から4連勝したケースは3度しかないが、そのうちの一つは89年の巨人で近鉄相手に大逆転劇を演じた。

◆プロ野球の今季の日本一を決めるSMBC日本シリーズ2019は22日、東京ドームに4万4411人の観衆を集めて第3戦が行われ、パ・リーグ2位からクライマックスシリーズ(CS)を勝ち上がったソフトバンクがセ・リーグ優勝の巨人を6-2で下し、3連勝で3年連続日本一にあと1勝とした。  ソフトバンクは2-2の四回に代打長谷川勇也外野手の犠飛やデスパイネ外野手の2点適時打などで4点を勝ち越した。 ソフトバンク・工藤監督 「つないでいく気持ちを常に選手が持ってくれている。チーム全員で勝つぞという思いがしっかり出た試合だった。救援陣はシーズン中と変わらない投球をしてくれて本当に頼もしい。明日も力を合わせて戦いたい」 巨人・原監督 「選手は懸命に違った環境の中でもがきながらプレーしている。スタイルを変える必要はない。四回の4失点が結果的にはね。戸郷は思うような自分のピッチングができなかった。どうしても四球、エラーが絡むとね」

◆SMBC日本シリーズ第3戦(巨人2-6ソフトバンク、ソフトバンク3勝、22日、東京D)巨人のルーキー2人は雰囲気にのまれた。ドラフト1位左腕の高橋は先発して三回途中2失点。二回にグラシアルに同点ソロを浴びると、三回にはデスパイネに適時打を許して降板。「相手打線がすごかったと感じた。力を出し切れなかった感じはある」と肩を落とした。  3番手で四回に登板した高校出新人の戸郷は1死無走者で追い込みながら内川に打たれた左前打をきっかけに崩れ4失点。三振が取れたと思った低めの変化球を巧みに打ち返され「印象がでかかった。気持ちが落ちたのかな」と実力差を痛感した。

◆SMBC日本シリーズ第3戦(巨人2-6ソフトバンク、ソフトバンク3勝、22日、東京D)ソフトバンクの王球団会長は追加点を許さなかった救援陣をねぎらった。「石川以降がぴしゃっと抑えてくれた。反撃の芽をつめた。うちのペースで試合ができた」と満足げ。  自身が監督を務めた2000年の日本シリーズで古巣の巨人に苦杯をなめた。その雪辱まであと1勝に迫り「あと一つが厄介なんだけど、ここまできたらその気になってやるしかない」と鼻息を荒くした。  観戦に訪れた孫オーナーも「このままあと1勝頑張りましょう。(工藤監督の采配は)ばっちり当たってますね」と上機嫌だった。

◆SMBC日本シリーズ第3戦(巨人2-6ソフトバンク、ソフトバンク3勝、22日、東京D)巨人打線は亀井のソロ2本による2得点に終わった。坂本勇は3三振と三飛に封じられ、2試合連続の無安打。「僕らの意地も見せたい。いい投手が多いし、一打席でも早く修正して、明日は頑張って打ちます」と自分に言い聞かせるように話した。  相手バッテリーの厳しい攻めで連打が生まれない。今シリーズを最後に現役を退く阿部は「流れにのまれているな、みんな。開き直るのは良くないけど、それしかない」とチームを鼓舞した。

◆SMBC日本シリーズ第3戦(巨人2-6ソフトバンク、ソフトバンク3勝、22日、東京D)主軸が封じられた。3番・丸は1四球を選んだが、3打数無安打で今シリーズ通算12打席無安打(3四球)、5三振。坂本勇は内角攻めの前に3三振と三飛に封じられ、2試合連続の無安打。丸が「これというの(理由)は僕もよく分かりません」と悔やめば、坂本勇は「1打席でも早く修正して明日は打ちます。僕らの意地も見せたい」と逆襲を誓った。

◆SMBC日本シリーズ第3戦(巨人2-6ソフトバンク、ソフトバンク3勝、22日、東京D)バンデンハークは4回2失点。一回先頭の亀井に先制ソロ、三回にも亀井に同点弾を浴びたが、勝ち越しは許さず。「自分のボールを信じて、しっかり打者と勝負することができた。東京ドームの素晴らしい雰囲気の中で投げることができてよかった」と喜んだ。近日中に第1子が誕生予定で、前祝いにもなった。

◆SMBC日本シリーズ第3戦(巨人2-6ソフトバンク、ソフトバンク3勝、22日、東京D)2-2の四回、3番手で日本シリーズ初登板を果たした高卒新人右腕の戸郷が敗戦投手となった。1死無走者から自身の悪送球も絡んで4失点(自責点0)。追い込みながら内川に低めのカットボールを打ち返されたところから崩れ「引きずらずにと思ったけど、少し印象がでかかった。三振を取れたと心の中ではあった。気持ちが落ちてしまった」。原監督は「ああいう場面で次は自分のピッチングをしますよ」と期待した。 四回、バント処理した戸郷の三塁送球に巨人・元木内野守備兼打撃コーチ 「(捕球は)難しいよね」 高橋と戸郷に巨人・宮本投手総合コーチ 「この業界のルーキーですから、責任は取らせたくない。いい糧にしてくれれば」 先発で日本シリーズ初登板を果たし三回途中2失点だった新人の巨人・高橋 「なかなか流れに乗れず、相手の打線がすごいと感じた。自分の力を出し切れなかった」 九回無死一塁から代走で出場し、悪送球で三進を狙ったが刺された巨人・増田大 「自分の判断を反省したい」 巨人・吉村打撃総合コーチ 「(岡本)和真にも徹底して(カーブ攻め)。(岡本は)『こういう攻めは初めてです』と言っていた」

◆SMBC日本シリーズ第3戦(巨人2-6ソフトバンク、ソフトバンク3勝、22日、東京D)第2戦まで無安打だった亀井が、球団では1972年の末次民夫以来、日本シリーズ47年ぶりとなる2打席連続本塁打を放った。一回、右中間席上段へ2012年の巨人・長野久義(現広島)以来、シリーズ12人目となる初回先頭打者弾をほうり込むと、三回にも右翼ポール際へ特大ソロ。「仕留めるだけだと思って打ちにいった」と気を吐いたが、勝利にはつながらず「もう瀬戸際。勝つしかない」と視線を鋭くした。

◆今年のノーベル化学賞に決まった旭化成の吉野彰名誉フェローが22日、SMBC日本シリーズ第3戦の巨人-ソフトバンク戦で始球式を務めた。71歳の年齢を感じさせない勢いのあるボールを投げたが、ワンバウンドとなり「フォークを投げてしまったがコースは良かった。90点くらい」とおどけた。30歳の頃から社内でチームを組んで草野球を楽しんでいたという。「研究開発でも野球でも力まないことが大事。今日の私は力んでしまったけどね」と楽しそうに振り返った。 (東京ドーム)

◆SMBC日本シリーズ第3戦(巨人2-6ソフトバンク、ソフトバンク3勝、22日、東京D)グラシアルが反撃の2号ソロを放った。0-1の二回先頭で高橋のスライダーをバックスクリーンへ。「ストライクゾーンを狙っていた。いいコンタクトで打つことができた」。CSファーストステージの初戦から10試合連続安打と好調を維持し、今シリーズは打率・333、2本塁打、3打点。MVPの有力候補で「チームのモチベーションは高い。続けていきたい」と意欲的だった。

◆ソフトバンクは22日、和田が第4戦に先発する。東京ドームでの登板は交流戦の優勝がかかった6月23日以来。当時は5回1失点で勝利に貢献し「あのときとはメンバーも変わっていますけど、マウンドの感じも分かっている。いい緊張感で投げられたので、今回もいい緊張感で投げたい」。日本シリーズで2003年以来16年ぶりの勝ち星をつかむ。

◆SMBC日本シリーズ第3戦(巨人2-6ソフトバンク、ソフトバンク3勝、22日、東京D)逆風を追い風に-。敵地での2連敗から反撃を期して迎えた東京ドーム3連戦。この日の試合前練習のBGMとしてT.M.Revolutionのメドレーが流されたのには、深い意味があった。  普段から元投手の矢貫俊之球団広報(35)と球場内の音響担当者が相談してBGMを決める。「T.M-」といえば、プロモーションビデオなどで強風を受けながら熱唱する演出が有名で、矢貫球団広報は「(2連敗の)悪い風向きを変えたい。いい風が吹いてほしいという思いを込めて選びました」と説明した。  レギュラーシーズンの連敗中に流したことも。逆転日本一へ誰もが"きっかけ"を探している。

◆SMBC日本シリーズ第3戦(巨人2-6ソフトバンク、ソフトバンク3勝、22日、東京D)長谷川勇が代打で勝ち越し犠飛。四回1死満塁で、戸郷の初球を左翼へ打ち上げ内川を迎え入れた。工藤監督の早い回での起用に応え「ゲーム展開を先読みして準備はできていた」。第1戦では代打の代打を送られるなど、準備が難しい立場だが「練習から(1打席で)仕留める準備をしている。その自信はある」と頼もしかった。

◆SMBC日本シリーズ第3戦(巨人2-6ソフトバンク、ソフトバンク3勝、22日、東京D)ソフトバンクの盤石な救援陣が、巨人打線を圧倒した。先発・バンデンハークの後を受け、2番手の石川が五回から登板。2回をパーフェクトに抑え、勝利投手に輝いた。  「自分の役割はあそこ。ある程度、持ち味を出せた。ブルペンでは久しぶりにヤバいと思ったけど、マウンドに上がって投げてみたらよかった」  昨年は、日本シリーズ第1戦の登板後に右肘痛で離脱。復帰は今年の9月下旬にずれ込んだ。この日は「独特のアウェー感もある。久々に足が震えた」というが、大舞台の登板は3年連続。「知ってる分、大きかった」と堂々と投げ、思いの丈をぶつけた。  流れに乗ったように、七回は新人の甲斐野が3つの見逃し三振を奪う。モイネロが続き、仕上げは守護神の森。第1戦で本塁打、第2戦は3連打を浴びる不安定な内容が続いていたが、無失点で締めくくった。  今季65試合に登板した甲斐野は「石川さんがテンポよく投げてくれた。コントロールのある投手じゃないので、腕を振ることだけを意識した」と笑顔。屈強なリリーフ陣が抜群の安定感を見せつけた。   無失点で九回を締めたソフトバンク・森 「(救援陣は)みんな頑張っている。僕も負けないようにしたい」 投手陣を好リードのソフトバンク・甲斐 「各投手と、いろいろ話し合ってリードしています。バンデンがしっかり投げてくれた」 五回からの継投にソフトバンク・倉野投手コーチ 「シーズン中なら続投ですが、監督とも相談して、勝負に出ようと。(第4戦の)和田も一緒で、1イニングずつ、中継ぎの1番手のつもりでいってほしい」 四回に押し出し四球を選んだソフトバンク・柳田 「打てる球は打ちにいこうとしたけど、ボールになったから振らなかっただけ」 四回に内野安打で中軸につないだソフトバンク・今宮 「つながったのはラッキー。勝てば何でもいい」 ソフトバンク・孫正義オーナー 「このままあと1勝、頑張りましょう。(工藤監督の采配は)ばっちり当たっていますね」

◆SMBC日本シリーズ第3戦(巨人2-6ソフトバンク、ソフトバンク3勝、22日、東京D)セ・リーグ優勝の巨人はソフトバンクに2-6で逆転負けを喫し、第1戦から3連敗。7年ぶりの日本一へ、崖っぷちに追い込まれた。23日の第4戦は腰痛で離脱していたエース・菅野智之投手(30)が約1カ月ぶりに先発。近鉄に3連敗から4連勝で日本一に輝いた1989年の再現を目指す。  厳しい現実が待っていた。3試合連続で救援陣が崩れて完敗。ため息が充満する東京ドームで原監督の表情には、疲労の色がにじんだ。  「思い描いたリレーだったが、なかなか自分のピッチングができなかった。四球、失策がね...」  三回に1-2と勝ち越されたところで先発のD1位・高橋(八戸学院大)を諦め、2番手・鍵谷がピンチを脱すると、その裏に亀井が同点弾。四回に3番手のD6位・戸郷(聖心ウルスラ学園高)を投入したが、これが誤算だった。  新人右腕は1死一塁から四球と自身の三塁悪送球で満塁とし、そこから4失点。第2戦に続いて守備のミスで流れを失い、指揮官は「滑り出しはよかったんだけど」と首を振った。  痛恨の3連敗で崖っぷちに立たされた。負ければ終わりの第4戦はエースに託す。菅野は9月15日の阪神戦以来、38日ぶりの登板。この日はキャッチボールやダッシュで調整し、「投げても(登板試合数は)1回か2回。出し切って、投げたらもう動けないぐらいの覚悟で投げたい」と悲壮な覚悟でマウンドに上がる。  今季は11勝(6敗)で5年ぶりのV奪回に貢献したが、腰痛に苦しめられ、レギュラーシーズンで3度、出場選手登録を外れた。CSファイナルステージで登板予定もあったが、回避して調整を続けた。15日のフェニックス・リーグ、韓国斗山戦で6回1失点に抑え、大一番に間に合わせた。  平成が始まった1989年は近鉄との日本シリーズで3連敗から4連勝し、大逆転で日本一を達成した。令和元年も第3戦までは同じ状況...。当時の主砲・原監督は「ジャイアンツらしさを出すことが大事」と前を見つめた。奇跡を信じ、最後の最後まで希望は捨てない。 (伊藤昇) ★1989年の日本シリーズVTR  藤田監督率いる巨人と近鉄が初対決。近鉄が第1戦から3連勝し、初の日本一に王手をかけた。第4戦で巨人は5点を奪い、先発の香田が完封勝利。第5戦は1点リードの七回に原がシリーズ初安打となる満塁本塁打を放ち、6-1で快勝。第6戦は先発の桑田が六回途中1失点の好投で勝利に導いた。第7戦では、原のシリーズ2号など計4発が出て、8-5で勝利。3連敗からの4連勝で8年ぶり17度目の日本一に輝いた。

◆SMBC日本シリーズ第3戦(巨人2-6ソフトバンク、ソフトバンク3勝、22日、東京D)SMBC日本シリーズ2019は22日、パ・リーグ2位のソフトバンクが6-2で巨人(セ・リーグ優勝)を下して3連勝で、3年連続10度目の日本一に王手をかけた。第1、2戦で5打数無安打に終わっていた4番のアルフレド・デスパイネ外野手(33)が2安打3打点の活躍。工藤公康監督(56)の起用はズバリとはまり、クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージから9連勝を飾った。23日の第4戦で球団史上初の3連覇を目指す。  6年ぶりの頂上決戦に沸く敵地・東京ドームの歓声を、ため息に変えた。攻撃的な起用と鉄壁の守りを両立。工藤監督が率いるソフトバンクが、3連勝で日本一に王手をかけた。  「レギュラーシーズンを勝てなかったという選手たちの悔しい思いで、一試合一試合とにかく全力を尽くそうとやってきたのが、この勝ちにつながっている。その積み重ねに過ぎない」  指揮官は、監督インタビューに呼ばれると左翼席の鷹ファンにお辞儀。快勝にも表情を崩すことはなかった。  DH制のないセ本拠地でのポイントはデスパイネだった。守備に不慣れな助っ人の「4番・左翼」起用がズバリと当たった。三回2死一、二塁で中前適時打。四回2死満塁でも左前2点打で、2安打3打点の大活躍だった。  第1戦は2打数無安打で左肘付近に投球を受けた後に代打を送られ、第2戦は3打数無安打。計5打数無安打だったが、「普通に出てもらおうと思った」と指揮官の信頼に揺るぎはなかった。敵地で主導権を握る鍵は「先制」と見て、攻撃的プランを立てた。  今季のデスパイネは対左投手で打率・375(右は・237)。主砲は19日の夜にクーラーボックスに大量の氷を詰めて、自宅で治療。懸命の応急処置で左肘の痛みを消した。「1、2戦目に勝って、自分のモチベーションも上がった。3、4戦目で必ず打てると思ったよ」と胸を張った。  指揮官は試合中も次々と動いた。同点の四回1死満塁で、早くも代打の切り札・長谷川勇を起用すると、決勝の左犠飛。原監督の早めの継投に対抗し、次々と勝負手を打った。五回に先発のバンデンハークを下げて、分厚い救援陣で継投に入るなど采配はピタリと的中。戦力をフル活用して巨人を圧倒した。  メットライフでのCSファイナルステージを終えても横浜市内の自宅に寄らず、日本シリーズのため、単身赴任先の福岡に戻った。ドラフト会議も福岡に日帰り。無休で駆け抜け、CSファーストステージの第2戦から9連勝だ。大一番でピークを迎え、2005年のロッテ以来のシリーズ4連勝は目前。球団史上初の3年連続日本一が手の届くところまできた。  「ここまできたという思いは確かにあります。ただ、われわれは一戦一戦を勝ち取ることを続けてきた。忘れて、あしたの一戦に全てを懸けるだけ」と工藤監督は言い切った。  リーグ優勝を逃したことが信じられないほどの圧倒的な強さ。2年連続でパ2位からの下克上完結へ-。本気になった常勝軍団は、止められない。 (安藤理) ★王会長、大忙し  勝利を見届けた王貞治球団会長が、ベンチ裏で喜んだ。3連勝の要因は「グラシアルがすぐ追いついてくれたのが大きかった。六回終わってリードしていれば抑えも自信を持っていける。うちはそういう野球をしている」と分析。自身が指揮を執った2000年の日本シリーズでは2連勝後に4連敗しただけに、「あと1つというのがやっかいなんだけど、ここまで来たらその気になってやるしかない」と気を引き締めた。この日は試合前に「即位礼正殿の儀」に参列。天皇陛下のご即位を祝い、東京ドームに駆けつける大忙しだった。

◆SMBC日本シリーズ第3戦(巨人2-6ソフトバンク、ソフトバンク3勝、22日、東京D)ここまで力の差があるとはね。巨人は第3戦までで、投手が底をついた。後がなくなった第4戦は打ち勝つしかないけど、ホームランでしか点を取れない雰囲気になっていては駄目だ。  打線の復調を待っても無理。こうなったら大幅に組み替えるしかない。例えば亀井、重信の1、2番コンビでもいい。1番・坂本勇、4番・丸でもいい。阿部は一発がほしい、ここ一番での代打だ。とにかく打線をこねくり回して、相手に考えさせないといけない。  巨人の投手が簡単に四球を出すのに対して、ソフトバンクは150キロ以上を投げる投手も簡単に歩かせない。原監督は、よく「勝負強い選手になれ」と声を掛けているが、こちらもソフトバンクの方が一枚上。西武と高いレベルで優勝争いをしてきたおかげだろう。  巨人の第4戦の先発は菅野。ここまでの先発陣とは違う投球を見せてくれる期待はあるが、これだけ投打にレベルの差が出てしまった以上、打つほうで何とか一矢報いる手を打たないとね。もし敗れたとしても、納得できると思うよ。(サンケイスポーツ専属評論家)

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