楽天(☆2対1★)日本ハム =リーグ戦23回戦(2019.09.01)・楽天生命パーク宮城=
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日本ハム
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楽天
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勝利投手:石橋 良太(7勝6敗0S)
(セーブ:松井 裕樹(2勝7敗32S))
敗戦投手:金子 弌大(5勝7敗0S)

本塁打
【楽天】ブラッシュ(28号・2回裏ソロ)

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◆楽天が接戦を制して同一カード3連勝。楽天は2回裏、ブラッシュのソロと渡邊佳の適時打で2点を先制する。投げては、先発・石橋が7回1安打無失点の快投で今季7勝目。最後は守護神・松井が締めた。敗れた日本ハムは、打線がわずか4安打と沈黙し、6連敗を喫した。

◆ラグビー女子15人制日本代表のFW藤本麻依子(27=YOKOHAMA TKM)が始球式を行った。 「サクラフィフティーン」のユニホーム姿でマウンドに上がると、力強くワンバウンド投球。見守ったFW南早紀(23=横河武蔵野Artemi Stars)とともに、9月に日本で行われる男子のW杯、21年にニュージーランドで開催される女子のW杯をPRした。 藤本は「マウンドに立った瞬間にラグビーをしているときよりも緊張してしまい、ワンバウンドになってしまいました。練習ではノーバウンドで投げることができていたのですが、本番のマウンドは緊張感が全然違いましたね。次に始球式をさせていただける機会があれば、しっかりと投げることができるようにたくさん練習をしたいと思います。楽天イーグルスの日本一に向けて、今日の試合も勝ってもらえるようにたくさんのファンの皆さんと一緒に大きな声で応援したいと思います。また、私たちも2年後のワールドカップ出場に向けて、11月のスコットランド戦でいい試合ができるように頑張ります」とコメントした。 日本で行われる男子W杯は9月20日に日本対ロシア(東京スタジアム、午後7時45分開始予定)で開幕予定となっている。

◆楽天は2回にブラッシュのソロ、渡辺佳の適時打で2点を挙げる。先発石橋は日本ハム打線を3回まで1安打無失点に抑えた。 楽天は先発石橋が4回から6回まで走者を1人も許さず、無安打無失点。日本ハム先発金子は4回で降板。5回から継投に入った。 日本ハムは8回に代打田中賢の適時打で1点を返すも及ばず。楽天が継投で逃げ切り3連勝した。石橋は7勝目。松井は32セーブ目。日本ハムは6連敗。金子は7敗目。

◆必殺仕事人でガッチリと3位をキープした。楽天石橋良太投手は1つのことだけを意識した。「とにかく低めを突いていこうと思った」。7回2死一塁、日本ハム中田を追い込むと、ワンバウンドになりそうなカットボールで遊ゴロに打ち取った。7回1安打無失点。4度、カウント3-0にしたが四球は1個だけ。初球から厳しく低めに投げ込み、二塁を踏ませなかった。 最後まで自らの仕事を全うした。お立ち台に上がると、スタッフからお願いをされた。「この後の花火大会のことを言ってくださいと言われて...」。この日は楽天生命パークで試合後に花火大会を開催。もう1人のヒーロー・ブラッシュが「サイコーデース!」の絶叫を3連発でとどろかせ、マイクが回ってきた。 球場全体に石橋の「最高です」を期待する空気が充満。それをいなした。「これからも頑張ります。この後の花火大会楽しんで帰ってください!」。球場を沸かせるチャンスだったが「最高ですを言ったら、その後に花火のことを言えなくなるんで...」と誠実にお願いを遂行した。 投球も、対応も求められた役目を見事に遂行。平石監督は「持ち味をしっかり出してくれた」とたたえた。仕事人の働きで3連勝。3日からのソフトバンク、西武との直接対決で猛追態勢に入る。【島根純】

◆お手上げだった。打線が沈黙した日本ハムは、パ・リーグでもっとも早く自力でのクライマックス・シリーズ(CS)進出の可能性が消えた。 楽天の先発石橋の前に、7回1安打で無失点。栗山英樹監督は「すべて含めて野球はトータルなもの。点を作る形を作ってあげられなかった」。0-1で敗れた前夜に続いて、2失点で踏ん張る投手陣を助けられなかった責任を、自ら背負った。 育成枠からはい上がった右腕に、苦しめられた。1回、先頭の西川が左前打で出塁して以降は、凡打の山を築いて6回まで打者18人と準完全ペース。金子打撃チーフ兼作戦コーチは「勉強しないといけない選手が半分以上いる中で、経験や実績のある選手がカバーしているうちは打線がつながらない」と、あえて元気がない若手たちを叱咤(しった)した。 指揮官のタクトは序盤、チームを救った。2点を先行された後の3回の守り。2死一、二塁のピンチで銀次の打球は左前へ。左翼手の王柏融が打球を処理し二塁へ送球する間に、2走の茂木がホームへ滑り込んだ場面で、すかさずリプレー検証を要求した。結果、得点より先に一走浅村の二塁でのタッチアウトが認められて判定が覆り、追加点を阻止。だが、このファインプレーも、攻撃にはつながらなかった。 借金は7に膨らみ、8月から続く連敗は6に伸びた。残り19試合。栗山監督は「ここからなんでね。全部勝てば何か変わるだろう」。もつれる上位争いに、再び食い込めるか。【中島宙恵】

◆先発した日本ハム金子弌大投手は粘投しながらも、4回5安打2失点で7敗目。 2回、先頭のブラッシュに先制の左越え本塁打を許すと、続く銀次も中前打で出塁させて、この回2点を失った。ブラッシュ、銀次と、今季苦手にしている2人を抑えられず「内容より結果が大事。先制点を取られたくないと思っていたけれど...」と、勝負どころでの投球を悔いた。

◆2戦連続無安打に終わった日本ハム清宮幸太郎内野手は「もっと打てれば良かったんですけど...。(石橋は)コントロールが良かった」と、相手右腕に脱帽した。 2回の第1打席では追い込まれてからフォークボールを引っかけて遊ゴロ。5回の第2打席では初球の直球を打ちに行って一ゴロに倒れた。第3打席では、森原の初球、内角のボール球に詰まって遊ゴロと、良いところがなかった。

◆今季限りでの現役引退を表明している日本ハム田中賢介内野手(38)が、日米通算1500安打を放った。 1日の楽天23回戦(楽天生命)、2点を追う8回2死三塁の場面に代打で登場。右前適時打を放ち、プロ20年目で大きな節目に到達した。チームは2試合連続であと1点が届かず6連敗。リーグ最速で自力でのクライマックス・シリーズ(CS)進出の可能性が消滅した。一矢報いたのは、ベテランの一振りだった。2点を追う8回2死三塁。田中賢は、ど真ん中へ甘く入った3球目、149キロの直球を見逃さなかった。追撃の思いが詰まった打球は、ライト前へ。楽天の下水流がダイビングキャッチを試みたが、その手前で落ちた。1点差に詰め寄る右前適時打。「三塁走者がいたので、とにかく1点をかえすつもりでいきました」。一塁ベース上で、ホッとした笑みを浮かべた。 プロ20年目で節目に到達した。現役引退を表明して臨んでいるラストシーズンも、あと1カ月を切ったところでの日米通算1500安打。「(2年間で8安打の)アメリカで打てなさすぎ...。ちょっと恥ずかしさもあります」と苦笑いするが、誇って良い数字だ。今季は代打での起用が多いが、勝負強さは健在で、74試合で32安打15打点、打率は2割7分4厘。「大きな波もなくやれている」と頼もしい。 99年ドラフトで日本ハムに2位指名され、飛び込んだプロの世界。ここまでの歩みは平坦ではなかった。定位置を獲得し、初めて出場100試合を超えたのは7年目の06年。中心選手となっていた12年オフには、海外フリーエージェント(FA)権を行使し、メジャーに挑戦した。13年から2シーズンをジャイアンツなどでプレーし、15年に復帰した。この日、節目を刻み、次に見据えるのは、あと8本に迫っている日本での1500安打。「せっかくなので、最後までに打ちたいです」と、残る今季19試合での大台到達へ思いをはせた。 ベテランのメモリアルな一打で1点差に追い上げたが、追撃及ばずチームは6連敗。自力でのCS進出の可能性が消えた。酸いも甘いも知る田中賢は「負けが続くと、雰囲気は良くない。みんな必死にやっているので(流れが)変われば良いんですけど...」と試練の時を迎えているチームを憂いた。残り1カ月。ラストイヤーに悔いを残さぬよう、38歳の秋を全力で駆け抜ける。【田中彩友美】   ◆田中賢の球団10傑記録 日本ハム在籍18シーズンで放った1492安打は、球団歴代5位の島田誠1502安打まであと10本に迫る歴代6位。出場1604試合は5位、5283打数は6位、695得点は7位、203盗塁は5位、613四死球は6位、765三振は6位。   ◆今季の田中賢 オリックスとの開幕カード2戦目(3月30日)の9回に代打で今季初出場、翌31日の同カードで初先発(8番二塁)。ここまでスタメンは19試合で、代打の切り札として起用されることが多い。5月30日ロッテ戦では3-4の8回2死一塁で登場し、自身14年ぶりの代打本塁打となる逆転1号2ラン。代打では51打席45打数12安打1本塁打8打点、打率2割6分7厘の数字を残している。

◆勝負の9月に猛追する。楽天松井裕樹投手(23)が1日、日本ハム戦の9回から登板。1点差を守りきり、2試合連続の32セーブ目を挙げた。 先発の石橋、2番手森原とつながれたバトンを引き継ぎ、3連勝。単独3位をキープし、2位西武とのゲーム差を3・5に縮めた。3日からは首位ソフトバンクとの3連戦、西武との3連戦が待つ。残り20試合、強固な勝利の方程式で一気に首位浮上を目指す。つながれたバトンを落とすわけにはいかなかった。1点リードの9回。マウンドに仁王立ちする松井は打者をにらんだ。「気合が入っていたんで」と初球で攻め方を示した。日本ハム西川に投じたのは外角低めのスライダー。直球と同じ軌道から鋭く曲げ、手を出させた。ハーフスイングで空振り。宝刀の切れ味を確認すると、しつこく続けた。6球中5球が外角へのスライダー。最後は引っかけさせて二ゴロに斬った。 背番号1の「One for all」だった。1点を失えば、これまでの継投が水泡に帰す。石橋が7回無失点。2番手森原も1点で耐えた。だからこそ、狙いが明確だった。宝刀チェンジアップは使わずに、組み立ては直球とスライダーのみ。全19球、13球がスライダー。最後の中田もワンバウンドで空振り三振に仕留めた。捕手堀内は「スライダーなら長打にならない。一番打たれないのは何かを考えた」と説明。低めに鋭く落ちる変化を軸に、打球を上げさせなかった。 屈強なエールを受けていた。始球式でラグビー女子日本代表の藤本麻依子選手が投球。20日から始まるW杯などのPRとともに楽天の日本一を応援された。 競技は違えど、勝利に向かって一丸で突き進んでいる。3連勝で単独3位をキープし「昨年は早い段階で消化試合になってしまった。今年はこの順位でCS争いができている」とモチベーションは高い。ブルペン陣の防御率は3・27でリーグ2位。ボールをつないで勝利をたぐり寄せている。 やってきた勝負の9月。3日からのソフトバンク、西武との連戦に向けて「来週の7連戦が大事。全員で勝っていけるように。その力になれるようにしたい」と引き締める。残り20試合を「One for all、All for one」でぶつかっていく。【島根純】

◆日本ハムは2試合続けて1点差負けで6連敗を喫し、自力でのクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が消滅した。栗山監督は「これからだろ。全部勝てば何かが変わるだろ」と努めて前向きに話した。  月間負け越し15と球団ワースト記録を更新した8月が終わっても、流れを変えられなかった。特に打線の不振は深刻だ。中軸を任されている近藤は「自分たちのやることをやっていれば、そのうちつながってくる」と力なく話した。 金子(4回2失点で7敗目) 「内容よりも結果が大事だが、今日は残せなかった。後手後手の投球になったのが悔やまれる」

◆楽天のブラッシュが二回に先制の28号ソロを放った。金子の甘く入った変化球を豪快なスイングで左翼席にたたき込んだ。金子に対して今季10打数6安打で2本塁打6打点と相性の良さを発揮。勝利に貢献した一発に「打った瞬間にいったと思った」と自賛した。  来日1年目でここまで84打点をマークし、4番打者として打線をけん引している。3日からソフトバンク、西武との上位対決が控える。「引き続き貢献したい。チームのために打ちたい」と意気込んだ。 平石監督(日本ハムとの3連戦に3連勝) 「三つ取れたのは大きい。守りに入ってよそ行きの野球をやってもしょうがない。思い切りやる」 楽天・伊藤投手チーフコーチ(7勝目を挙げた石橋に) 「要所で投げ切ってくれた。カウントが悪くても粘り強く投げてくれた」 渡辺佳(二回に左前適時打) 「逆方向を意識していた。イメージ通りに打てた」

◆日本ハムの田中賢が0-2の八回2死三塁で代打として出場し、右前に落ちる適時打で米大リーグでの8安打を含めて日米通算1500安打に到達した。「とにかく走者をかえすことを考えた。米で打てなさ過ぎて恥ずかしさもある」と苦笑いを浮かべた。  プロ20年目の今季限りでの現役引退を発表している。残りは19試合。日本での通算1500安打も目前としており「せっかくなので最後は打ちたい」と意欲を示した。

◆石橋は7回1安打無失点で二塁すら踏ませず7勝目。「低めを突いていけた。思い切り腕を振った」と充実感に浸った。一回先頭の西川に左前打されたが、その後は伸びのある直球と切れ味鋭いフォーク、スライダーを巧みに操り、六回まで一人も走者を許さなかった。七回先頭の西川に四球を与えた後も2-4番を凡打に仕留め、「精いっぱい投げた結果」と控えめに喜んだ。

◆楽天のドラフト6位・渡辺佳明内野手(22)=明大=が二回に左前適時打を放ち、貴重な2点目をたたき出した。勝負強い新人の活躍で、チームは3位をキープした。  「久しぶりにきれいなヒットが打てた。1点(先制点)だけでは厳しい試合になる。打ててよかった」  二回にブラッシュのソロで先制した後の1死二塁で、金子の高めに浮いた114キロのカーブを左前に運んだ。規定打数不足ながら得点圏打率・455を誇る左打者は「周囲からいわれることが多いのでプレッシャーになっている。でも、自分のことを知らない人に知っていただけたらうれしい」と、はにかんだ。  自身も卒業した横浜高の元監督で、甲子園通算51勝(歴代4位タイ)を挙げた元智さん(74)を祖父に持つ。入団当初は祖父の話題が先行したが、今では平石監督が「内外野で複数の位置を守れる貴重な戦力」と信頼を寄せる。  チームは3投手の継投でリードを守り、今季4度目の同一カード3連戦3連勝。2017年以来2年ぶりのクライマックスシリーズ進出へ、弾みをつけた。 (広岡浩二)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
65534 0.551
(↑0.004)
-
(-)
21512
(+4)
483
(+1)
161
(+2)
104
(+1)
0.252
(-)
3.630
(↑0.02)
2
(-)
西武
66561 0.541
(↓0.004)
1
(↓1)
20662
(+1)
626
(+4)
156
(-)
123
(-)
0.267
(-)
4.520
(↑0.01)
3
(-)
楽天
61584 0.513
(↑0.005)
4.5
(-)
20538
(+2)
514
(+1)
123
(+1)
39
(-)
0.253
(-)
3.860
(↑0.03)
4
(-)
ロッテ
60613 0.496
(↑0.004)
6.5
(-)
19556
(+8)
536
(+6)
144
(+2)
71
(+1)
0.250
(↑0.001)
3.950
(↑0.01)
5
(-)
ORIX
55605 0.478
(↓0.004)
8.5
(↓1)
23470
(+6)
530
(+8)
85
(+1)
109
(-)
0.245
(-)
4.030
(↓0.04)
6
(-)
日本ハム
56635 0.471
(↓0.004)
9.5
(↓1)
19503
(+1)
525
(+2)
85
(-)
46
(-)
0.252
(↓0.001)
3.860
(↑0.01)