DeNA(☆6対5★)阪神 =リーグ戦11回戦(2019.05.25)・横浜スタジアム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
阪神
0000000055821
DeNA
00001500X6800
勝利投手:上茶谷 大河(2勝3敗0S)
(セーブ:山﨑 康晃(1勝1敗6S))
敗戦投手:メッセンジャー(2勝5敗0S)

本塁打
【阪神】糸井 嘉男(3号・9回表3ラン)

  DAZN
◆DeNAは0-0のまま迎えた5回裏、ロペスの犠飛で先制する。続く6回には、筒香とロペスの連続適時打などで一挙5点を追加し、リードを広げた。投げては、先発・上茶谷が9回途中4失点で今季2勝目。敗れた阪神は、9回に1点差まで追い上げるも、あと一歩及ばなかった。

◆スターティングメンバーが発表され、前日24日のDeNA戦で右肘付近に死球を受け、途中交代した阪神糸原健斗内野手(26)が2番二塁でスタメン出場。 前日、4回の第2打席で今永の球を右肘付近に受けた糸原は、4回の守備からベンチに退いた。 死球を受けた箇所の状態が心配されたが、この日の試合前練習ではフリー打撃やノックなどを通常通りにこなし、前日に続いてスタメンに名を連ねた。

◆阪神ランディ・メッセンジャー投手が、我慢の投球を続けるも6回途中6安打6失点で降板した。序盤からきわどいボールを見送られるなど8四球。球数は5回途中で100球に達した。 苦しみながらも粘りの投球を続けていた。2回に3連続四球から無死満塁のピンチを招くも、三ゴロ併殺に仕留めるなど無失点。5回も1死満塁のピンチを犠飛の1点にとどめた。6回に1点を失いなおも2死満塁から4番筒香に2点適時二塁打を浴び、マウンドを降りた。 ここまで2戦連続で初回に複数失点し敗れる展開だったが、この日は4回まで無失点。前日24日には「チーム自体はいい野球をしている。自分自身が思ったほど貢献できていないストレスがある。なんとか貢献したいと思います」と話しており、辛抱強く投げ続けていただけに悔しい降板となった。

◆DeNA上茶谷、阪神メッセンジャーともに3回まで無失点。DeNAは2回に無死満塁の好機を得たが、得点できなかった。 DeNAが5回に先制した。2安打と1四球で1死満塁とし、ロペスが右犠飛を放った。6回には一挙5点を追加した。 阪神は9回の猛追も届かず、連勝が4でストップし、DeNA戦連勝も7で止まった。メッセンジャーは5敗目。DeNA上茶谷がプロ2勝目を挙げた。

◆ベイさんよ、ただでは転ばんで!! 矢野阪神が粘り腰でワンサイドゲームを1点差の接戦に持ち込んだ。 6点を追う9回だ。6安打5得点の猛攻。勝ち継投のエスコバー、守護神山崎まで引きずり出した。1歩及ばず敗戦。単独2位も逃したが矢野燿大監督は言う。 「明日につなげられるように、生かせるように。あのまま完封で終わっていたら(相手の)中継ぎも登板がないまま終わっていた」 8回まではDeNA先発上茶谷の球威に押された。完封勝利目前のルーキー右腕に襲いかかったのは9回だ。先頭近本が速球に押されながら、中前に落とす。「完封で負けられない。自分にできることはしっかり塁に出ること」。執念の出塁に糸原も続いて無死二、三塁。反撃機で、3番糸井のバットが火を噴いた。 上茶谷の初球速球を強振し、左翼席に一直線。3号3ランで3点差に詰め寄った。糸井は「負けたので。それ以外ないです。勝てるように頑張ります」と言葉少なで引き揚げたが、誰もあきらめていなかった。大山も攻め手を緩めず、二塁内野安打で炎の4連打。DeNAに上茶谷の降板を強いた。木浪も適時打を放ち1点差に詰め寄った。敗れたが、意地を見せた。 前日24日まで07年以来、12年ぶりの4戦連続1点差勝利。渋い試合運びで競り勝ってきた。この日は劣勢でもド派手な反攻。1点差負けの「接戦の虎」を演じ、ダメージ半減だ。得意のDeNA相手に26日、仕切り直す。【酒井俊作】

◆阪神の連勝が4で止まり、DeNA戦の連勝も7でストップした。 先発ランディ・メッセンジャー投手(37)が来日10年目でともにワーストとなる1試合8与四球、9与四死球の乱調。5回2/3を投げて6失点した。同カードの自身連勝も7でストップし、2シーズンぶり黒星。際どいコースがボールと判定されたケースもあったが、早くも今季5敗目。大黒柱の復調が待たれる。 メッセンジャーが得意のDeNA相手に勝てなかった。6回。0-2とされてなおも2死満塁。筒香に左翼フェンス直撃の2点適時二塁打を浴び、無念そうにマウンドを降りた。残した走者もかえされ、6失点。試合後は「厳しいね。そのおかげで球数が増えた」とつぶやいた。6回途中で要した球数は135球。7連勝中だった得意先相手に苦しい投球となり、球審の辛めの判定に触れたくなるのも無理はなかった。 37歳のベテランが何度も不満げな表情を浮かべた。2回は先頭の筒香から3連続四球を与えた。中井を三ゴロ併殺打に仕留め、なおも2死一、二塁で迎えた大和の打席。2球目の147キロ直球は、外角に要求した梅野のミットに収まった。だが球審の判定はボール。メッセンジャーは何かを叫びながら、右手で激しく自分のわき腹をたたいた。 5回1死一、二塁では、筒香にカウント3-2から投じた外角低めの球がボールに。四球で歩かせるとマウンドにしゃがみこみ、球審を恨めしげに見つめた。際どいコースがボールと判定される場面も目立ち、いら立ちを隠せなかった。 矢野監督は球審の判定を理解しながら、我慢の投球に思いを巡らせた。「本当にちょっとストライクじゃないかというのもあった。難しい。審判もちゃんとやってくれている。(際どい判定は)ありえるけど(ストライクと)取ってほしかったところもある。そのなかでよく粘ってくれていた」。 長らく先発ローテーションを守ってきた大黒柱はこれで3連敗で、今季2勝5敗。前回までの2試合は初回に3失点するなど、思うような投球ができていない。それでもこの日「大崩れはしなかった」と振り返ったように、緩急をつけた投球は健在。来日10年目の右腕が復調すれば、チームはさらに上昇できるはずだ。【磯綾乃】

◆虎の勢いを、タイガが止めた。DeNA上茶谷大河投手(22)が4月23日から7連敗中だった阪神に土をつけた。 0-0の5回1死三塁、外野フライでも1点の場面。146キロ直球で中谷の内角を突いた。浅い中飛に仕留めて三塁走者をくぎ付けにすると、続く木浪を申告敬遠。メッセンジャーを打ち取り、危機を脱した。ちょうど震度3の地震が発生して球場が揺れたが「知りませんでした」と集中力は最高潮だった。 冷静さがキラリと光った。ストライクゾーンが辛いと見るや、早打ちの阪神打線に真っ向勝負。平均球速145キロ前後の直球をテンポよく投げ込み、8回まで被安打はわずか2。「直球で押していこうというのがありました」と相手先発メッセンジャーが際どいコースにこだわり9四死球と荒れるのを横目に、申告敬遠の1四球のみとスイスイとイニングを重ねた。 ひらめきが余裕に表れた。きっかけは前日24日の練習中。開幕からフォーム固めに苦しみ、直球がしっくり来ない。試行錯誤を繰り返す中、キャッチボール中に直感が働いた。「グラブの左手の使い方。引くところですね」とイメージが降臨。すぐさま投球練習を行うと「これかなと。ブルペンに入って良かった」と浮上の糸口をつかんだ。 最高気温30度の中、9回にも球速147キロを計測。完封目前で3ランを浴びるなど無念の降板も、2勝目を挙げ「投げるスタミナには自信がある。打たれたのは技術的な問題」と反省と手応えを口にした。目指すは新人王と2ケタ勝利。「他の新人の試合もチェックしてます」と負けん気をたぎらせた。【島根純】

◆阪神のランディ・メッセンジャー投手(37)が25日のDeNA戦(横浜)に先発。5回2/3を6安打9四死球6失点で降板した。  五回まで7四球を出しながらも、犠飛による1失点のみで踏ん張っていたが、六回につかまった。1安打2四死球などで1死満塁のピンチから、宮崎に中前2点打。さらに2死満塁からは筒香に左翼フェンス直撃の適時二塁打を浴びて0-4に。なおも2死二、三塁では続くロペスにも中前適時打を浴びて0-6とリードを広げられてしまった。  メッセンジャーは昨季からDeNA戦7連勝中で、通算でも24勝8敗と好相性だった。チーム自体、21日のヤクルト戦(甲子園)から4連勝中とあって「好投したい。それだけ」と話していたが...。自身もチームも連勝継続とはいかなかった。

◆DeNAが阪神戦の連敗に加え、対メッセンジャーの連敗も7で止めた。普段は早打ちの打者が多いが、この日は"待球作戦"が奏功。五回までに7四球を選んで105球を投げさせ、球が浮き出した六回に宮崎の適時打などで計5得点と畳み掛けたとあって、ラミレス監督は「対策がうまくいった」と喜んだ。  宮崎は中前に運び、メッセンジャーから一昨年7月以来、29打席ぶりの安打とし「長打を狙いすぎず、コンパクトに打ち返した」と、つなぎの姿勢が天敵攻略につながったと指摘した。 ラミレス監督(上茶谷に) 「プランをしっかり持って試合に臨み、両サイドに正確に制球した」 ロペス(先制犠飛など3打点) 「打撃の状態は上がっている。これからどんどん勝ちたい」

◆阪神は25日、横浜スタジアムでDeNAと対戦し、5-6で敗れた。連勝は4で止まったが、6点ビハインドから九回、糸井の3ラン、木浪の2点打で1点差まで追い上げた打線の粘りを評価した。  「もちろん、あしたもあるしね。あしたにつなげられるように...というかね、これをいかせるように。あのまま完封で終わってたら、こうやって(相手の)中継ぎも登板のないまま終わってたと思うし」  先発メッセンジャーは自己ワーストの9四死球の投球内容。ストライクゾーンについて厳しい判定にイライラするシーンもあった。  「ほんとに、ちょっと、ストライクじゃないか? というのもあったりね。まあまあ難しい。審判も、なんていうのかな...。ちゃんとって言ったらおかしいけど、やってくれてる中での、まあまあ、そういうのはあり得ることだけど」  六回途中6安打6失点のメッセッジャーは3連敗になったが、次回の先発については「もちろんもちろん。外す理由ある?」と話し、今後もローテの柱として期待を寄せた。

◆25日のDeNA-阪神(横浜)の五回終了後、阪神先発メッセンジャーと原球審が一触即発の場面があった。先発のメッセンジャーは5回2/3を投げ、自己ワーストの9四死球。  「(球審の判定が)厳しかったね。そのおかげで球数が増えたよ」  外角も低めも、決めにいった勝負球がことごとくボールの判定だった。辛めのジャッジにリズムを狂わされたのか、6安打6失点で自己ワーストタイの3連敗を喫した。五回終了後にマウンドを降りる際には、メッセンジャーが原球審の方に厳しい視線を向け、原球審もメッセの方向を見ていた。  きわどい判定の連続に矢野監督も「ストライクじゃないか? というのもあったり。難しい。でも、取ってほしかったというのはあった」と話した。

◆絶対に何かが変だア!? 今季この試合の前まで8勝2敗と完全にカモにしていたDeNAに八回までわずか2安打ってことがあるだろうか?  しかも、九回に豹変(ひょうへん)の反撃で1点差まで詰め寄る5点を奪ったのも、実におかしい...。よーし、こうなったら『科捜研の女』の沢口靖子さんに、そのトリックを暴いてもらうしか...。ウム? もしかして...、そーか分かった!! DeNAは今年から右翼席の上に新設した「ウィング席」を利用した犯行に及んだんだ!!(犯行じゃねーだろう)  本日のデーゲームは軽く30度を超える炎天下の試合だったが、DeNAはさらにあの「ウィング席」を使い、フェーン現象か何かで阪神ベンチをサウナ状態と化し、体力を奪ったに違いない!!  そうとわかれば、先発メッセンジャーの信じられないような9四死球のKOも説明がつくというもの。九回の5得点は日が傾き、気温が下がったからだろう。恐るべきDeNAの科学野球...、って言ってるオレが恥ずかしいわ~!!  打線も火が付くのが遅すぎるよー。てかメッセにあれだけボールが多かったら、打線もリズムに乗れんわ。ただちに2軍でフェーン現象にも負けない力を付け直して来やがれー!!

◆--上茶谷とは3度目の対戦で、これまでより球速も出ていたように見えた  矢野監督「でもそんな感じもないけどね、何がそんな、別に、最初のころの、1回目のときは球キレてたし。今回が前回よりも球、上がったという感じには、そんなに見えないんだけど。まあ、コースにはある程度高さもね、良いコースには来てるかなと思うけど。まあうん...そんなピシャッと抑えられるような感じに見えなかったんだけどね」  --バント処理のフィールディングでも、メッセンジャー、大山と手堅かった  「まあね、まあそういうところも大事やし、まあまあもちろん1点でも少なくというね。谷川もあそこも何とか、まあまだ、1軍の経験も少ないとこやけど、何とか頑張って"タラレバ"はないんだけど、あそこで踏ん張ってくれるというのがチームとしては必要やし、まあまあ、やっぱりいろいろあるよね。いい部分も、改善しないといけない部分も」

◆宮崎が1-0の六回1死満塁の好機でメッセンジャーの直球を捉え、中前適時打。「長打を狙いすぎず、コンパクトに振って打ち返した。みんながつないでくれたチャンス、自分も後ろの打者につなごうと思って打席に向かった」と汗をぬぐった。虎のエース右腕に昨季無安打で2017年7月以来、29打席ぶりの安打。"鬼門"を打ち破り、ひと安心の様子だった。

◆"前払い"の効果はてきめんでした。  「これ、食べてください」  DeNA戦が始まって間もなく、26日の「第86回日本ダービー」に向けて熱気ムンムンのレース部からアイスクリームが回ってきました。  「暑いから地下街を通って戻ってきたんです」  レース部長土井高志です。大阪のこの日の最高気温は32・4度。土井は昼の編集会議を終えて、ウインズ難波に馬券を買いに行った帰りでした。遠回りになるけれど涼しい地下街を歩いて会社に戻る途中、「モロゾフ」の前を通りかかったときに朝から仕事をしている若手レース部員の顔が浮かび、ミニアイスを大量に購入。おすそ分けが運動部のおっさん組にも回ってきたのです。  「きょうのメインと明日のダービーの馬券が当たればいいなと思って。前祝いというか、前払いです」  いいことはするもんです。サンスポを隅々まで読んでくださっている方はご存知でしょう。タイガースが劣勢だったものだから、京都11レース「葵ステークス」を一緒にテレビで見ていて仰天しました。  土井は(13)アスターペガサス(単勝63・2倍)にただ一人◎を打っていました。これが2着に入り、○予想の(6)ディアンドル(単勝2・3倍)が1着。馬連6390円をゲットし、ご祝儀前払いのアイス代はン十倍になって戻ってきたのです。  どうしてこんな人気薄を? 土井は理路整然と説明してくれました。  「調教が良かったんです。サンスポの『調教評価』を見てください」  ただ1頭、ABC評価でAの上をいくS評価になっていました。  「そしてこの馬、1200メートルは2戦2勝。だったら狙えるな、と」  アイス食うてたときに言うてくれ。なんて話をしていたら、レース部屈指の穴予想記者、悪馬クンこと上辻圭が割り込んできました。  「ダービーも、人気薄やけど、ええ調教してる馬がおりまっせ」  聞きたくないけど、念のため聞いとこか。  「(3)エメラルファイト。皐月賞を回避したけど、しっかり乗り込んできた。スプリングステークスの勝ち馬でっせ。力もあります」  前売りオッズで単勝100倍超えとるっちゅうに。と言っていたら、なんと僚紙「競馬エイト」でも好調教馬に挙げている。これは、アイス部長の見解を聞かねば。  「(3)もいいですよ。でも僕は(7)ダノンキングリー。これもまた調教が抜群に良かった。それと、この馬はジョッキーがずっと同じ。ダービーは馬と厩舎とジョッキーと、一体になって目指すレース。そういう馬に勝ってほしいという気持ちもこもっています」  いかん。(6)サートゥルナーリアと(13)ヴェロックスで堅いと思っていたのに、気になる馬が増えてきた...。  ちなみに、タイガースは九回に猛反撃を見せましたが、1点及ばず。五回の1点はともかく、六回の5点の"前払い"が効いてしまいました。でも、糸井に久々の一発も出たし、明日につながると思いましょう。で、ダービーどうしよう。アイスの御利益は2日続くのか。荒れるのか、堅いのか。そしてその時間の阪神は...。両方の中継テレビの前で、バンザイがしたい。

◆前日24日に右肘付近に死球を受けて途中交代した糸原は「2番・二塁」で元気にスタメン出場。0-6の九回には無死一塁から内角低めにきた上茶谷の143キロの直球を捉え、右翼線へ鋭い打球を放ち二塁打。糸井の3ランにつなげた。「もっと早くから仕掛けられるように。次はしっかりと打てるように頑張ります」。遅すぎた反撃を反省し、次戦へ意気込んだ。

◆近本は0-6の九回先頭で、この日自身初安打となる中前打。4連打の口火を切り、一挙5点の追い上げを呼んだ。「完封では負けられない。自分のできることは、しっかりと塁に出ること。ヒット、エラー、なんでも良かった」。結果的に4試合連続安打としたが先発のメッセンジャーを援護できず。「早めにチームに貢献できるようにしないと」と気持ちを引き締めていた。

◆メッセンジャーの自身3連敗は2017年6月23日の広島戦(マツダ)から7月5日のDeNA戦(横浜)以来で来日ワーストタイ。  メッセンジャーの1試合9四死球は来日ワースト。これまでの最多は6四死球で、直近では17年7月5日のDeNA戦。9四死球は同年4月4日のヤクルト戦(京セラ)で藤浪が記録(8四球1死球)して以来。  メッセンジャーがDeNAを相手に敗戦投手となるのは、17年7月5日(横浜、5回7安打3失点)以来689日ぶりで連勝が7でストップ。

◆前日24日に決勝打を放った大山は九回、3点差に迫った直後に二塁内野安打をもぎとり、D3位・木浪聖也内野手(ホンダ)の2点打につなげた。上茶谷の132キロの変化球に反応。一、二塁間の深い位置に転がった打球は二塁手・柴田に好捕されたが、全力疾走で内野安打にした。しかし、それまでの3打席は無安打。次戦に向け「また明日頑張ります」と力を込めた。

◆D3位・木浪聖也内野手(ホンダ)が"亜大対決"で先輩撃ちだ。  「(狙いを)決めていたら、打てていなかったと思う。(直球かツーシームの)どっちが来てもいいように、振りに行こうと思っていた」  3点を返した九回2死二、三塁から守護神・山崎の148キロの直球を振り抜き、右翼への2点適時打。亜大の2学年上の先輩との対戦に「試合になったら、そこまで考えていません」と話しながらも、3打席目で初めてHランプを灯した。  三回には上茶谷のグラブをはじく内野安打。自身15日の巨人戦(東京ドーム)以来、この日チーム唯一のマルチ安打で存在感を見せた。  「勝たないと、意味がないので...」  先輩からの一打にも満足することなく、成長を続ける。 (菊地峻太朗)

◆ルーキーが2連勝だ。DeNAのドラフト1位・上茶谷大河投手(22)=東洋大=が八回まで2安打無失点。九回に4失点し、完封を目前で逃したが、連勝で2勝目(3敗)を挙げた。  「真っすぐの感覚が戻ったので、きょうはストレートで押していこうと思っていた」  球団史上最多の3万2085人が詰めかけた横浜スタジアム。カットボールなど6種類の変化球を操る右腕が、この日は最速148キロの直球を主体に好投した。  12球団の新人で一番乗りとなる完封をかけた九回は糸井に3ラン、続く大山に安打を許して降板。東洋大4年時の東都大学リーグ戦で2度、同様の状況で完封を逃しており「それがよぎってしまった」と悔やんだ。それでも、救援陣が1点差に迫られながら逃げ切り、白星を手にした。  大学時代に最速152キロを計測し、鳴り物入りで入団した上茶谷だが、プロ入り後に球速が140キロを下回ることもあった。毎日のように投球フォームを変えるなど試行錯誤。前日24日の投球練習の際、左手のグラブを引くタイミングを変え、「これかな、という感覚があった」と手応えをつかんだという。  7連敗中だったメッセンジャーに土をつけ、今季の阪神戦の連敗も7でストップ。ラミレス監督は「勝利の一番の要因は上茶谷の素晴らしい投球。これからは阪神戦に違う気持ちで臨める」と満足げ。新人右腕がチームを救った。(佐藤春佳)

◆時に頭を抱えてしゃがみ込み、時に両手を挙げ、首をかしげた。なかなか上がらない原球審の右手-。先発のメッセンジャーは5回2/3を投げ、自己ワーストの9四死球。"辛口判定"にリズムを狂わされたのか、6安打6失点で自己ワーストタイの3連敗を喫した。  「(球審の判定が)厳しかったね。そのおかげで球数が増えたよ」  外角も低めも、決めにいった勝負球がことごとくボールの判定だった。歯車が狂い始めたのは、二回。先頭の筒香にフルカウントから3球ファウルで粘られた。8球目。外角いっぱいに投げ込んだ134キロのスライダーに、原球審は微動だにせず。メッセンジャーは思わず残念そうに首を振った。  さらにロペス、伊藤光にも連続四球で無死満塁に...。無失点でしのいだが、結局その回だけで4四球。きわどい判定の連続に矢野監督も「ストライクじゃないか? というのもあったり。難しい。でも、取ってほしかったというのはあった」とおもんばかった。  以降毎回四球を許し、そのたびに表情は曇り、苦笑いさえ浮かんだ。走者を背負いながらも粘投を続けていたが、とうとうつかまったのが六回。2四死球などから迎えた1死満塁のピンチで宮崎に中前2点打。2死満塁からは筒香に左翼フェンス直撃の2点二塁打を許し、交代を告げられた。五回にはベンチに戻る際、原球審に視線を送る場面もあった。  "お得意様"のはずだった。DeNA戦は昨季から自身7連勝中で通算も24勝8敗と大きく勝ち越していた。今季初対戦となった前回対戦の4日(甲子園)も完投勝利。好投再現で今季3勝目といきたかったが、白星はつかめず。登板している間は20イニング連続で打線の援護がなく、粘りきれなかった。  「大崩れはせずになんとか(試合を)つくれたと思います」  メッセンジャーは必死に前を向いた。この踏ん張り所を乗り越える。 (箭内桃子) メッセンジャーについて阪神・福原投手コーチ 「審判がボールといったらボールなんでね。粘って投げてくれたけど、球数が増えたかなという部分はあった。ボール自体は強い球がいっていた」

◆阪神・糸井嘉男外野手(37)が25日、DeNA戦(横浜)で0-6の九回無死二、三塁にD1位・上茶谷大河投手(22)=東洋大=から3号3ランを放った。今季12球団新人一番乗りとなる完封&完投勝利を阻止する意地の一発。試合は5-6で敗れて連勝が4で止まったが、8試合ぶりの1試合5得点以上で打線は復調の兆しを見せた。  意地の3ランや!! フルスイングした打球は虎党が待つ左翼席へ飛び込んだ。糸井は軽やかな足どりで仲間が待つベンチへ。八回までわずか2安打に封じられていた先発・上茶谷を最後の最後で打ち崩し、12球団ルーキー一番乗りの完封勝利を阻止した。  「負けたので、それ以外はないです」  執念の一発だった。0-6の九回。ようやく打線が目覚めた。先頭のD1位・近本光司外野手(大阪ガス)が中前打で出塁すると、糸原も右翼線二塁打で続き無死二、三塁。絶好機に打席が巡ってきた糸井は初球を振り抜いた。  外角の147キロ直球をたたく3号3ラン。「0」が並んでいた阪神のスコアボードに「3」を刻んだ。今月15日の巨人戦(東京ドーム)以来9試合ぶりの一発で打線を勢いづかせると、続く大山の二塁内野安打で上茶谷をマウンドから引きずり降ろした。  その後、D3位・木浪聖也内野手(ホンダ)の2点打で1点差も、チームの連勝は4でストップした。DeNA戦の連勝も7で止まったが、矢野監督は意地の反撃に「明日につなげられるようにというか、これを生かせるように。あのまま完封で終わってたら、(相手の)中継ぎも登板のないまま終わってたと思うし」と納得の表情。打線は4連勝中を含め7試合連続で3得点以下だったが、復調の兆しを見せた。  最後まであきらめず、敗戦のなかでも輝きを放つのが糸井だ。ファンの期待に必死に応えようとする姿勢は、試合以外でも見られる。2月の宜野座キャンプ。練習の合間に即席サイン会を自発的に実施した。最初は数人だったが、次第に人数は増えていき、長蛇の列に。それでも超人は一人一人に丁寧に筆を動かし続けた。「あと3人ね! あと3人!」と冗談を言いながら楽しませつつ、数十分間サインし続けた。  「勝てるように頑張ります」  悔しさを押し殺し、26日の3戦目に気持ちを向けた。次こそ勝利に導く放物線を描き、虎党を喜ばせる。 (織原祥平) 九回に1点差に迫った打線について阪神・浜中打撃コーチ 「みんながなんとかしようとしていた。5点とって終わるのと、0点で終わるのでは明日への気持ちも変わってくる」

◆結果的に1点差に迫っただけに、六回の5失点が痛いが、継投については非常に判断が難しかった。代えるなら六回の頭からか、2死満塁で筒香を迎えた場面だが、中継ぎ陣の連投が続いているだけに、メッセンジャーを引っ張りたいベンチの気持ちはよくわかる。  制球を大きく乱すというより、微妙にボール、ボールになっていただけに代えづらい。9四死球は珍しいが、微妙なコースをとってもらえず、イライラして余計な力が入っていた。それでも粘っていただけに、ポイントを挙げるなら、0-0の五回1死三塁で中谷が浅い中飛に倒れた場面だ。  あそこで1点を先制していれば、メッセンジャーの気持ちも全く変わってくる。この日マルテに代わって7番に入った中谷は、九回の好機でも一邪飛に倒れるなど4打数無安打。打線全体は大量点こそ取れていないが、前日まで1点差で4連勝と投打のリズム、流れ自体は悪くない。後は7番をどうするかだ。ここに爆発力、長打力のある打者が欲しい。マルテか、中谷か、それとも...。首脳陣にとって、大事なジャッジになってくる。 (サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
28181 0.609
(↑0.009)
-
(-)
96191
(+7)
176
(+5)
47
(+2)
28
(+1)
0.250
(↑0.003)
3.010
(↓0.04)
2
(-)
巨人
24201 0.545
(↓0.013)
3
(↓1)
98228
(+5)
183
(+7)
60
(+3)
24
(-)
0.268
(-)
3.720
(↓0.05)
3
(-)
阪神
25222 0.532
(↓0.011)
3.5
(↓1)
94186
(+5)
205
(+6)
33
(+1)
29
(-)
0.245
(-)
3.640
(↓0.05)
4
(1↑)
中日
21250 0.457
(↑0.013)
7
(-)
97168
(+10)
172
(+3)
29
(+1)
29
(-)
0.261
(↑0.003)
3.660
(↑0.02)
5
(1↓)
ヤクルト
21262 0.447
(↓0.01)
7.5
(↓1)
94221
(+3)
240
(+10)
56
(+3)
21
(+1)
0.243
(-)
4.380
(↓0.1)
6
(-)
DeNA
19270 0.413
(↑0.013)
9
(-)
97182
(+6)
200
(+5)
55
(-)
13
(-)
0.243
(-)
4.000
(↓0.03)