中日(☆3対1★)DeNA =リーグ戦5回戦(2019.04.17)・ナゴヤドーム=
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DeNA
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中日
10002000X3800
勝利投手:山井 大介(2勝0敗0S)
(セーブ:鈴木 博志(0勝0敗5S))
敗戦投手:濵口 遥大(1勝1敗0S)
  DAZN
◆中日は初回、大島の適時打で幸先良く1点を先制する。そのまま迎えた5回裏には、阿部の適時打と平田の犠飛で2点を奪い、リードを広げた。投げては、先発・山井が6回途中5安打1失点で今季2勝目。敗れたDeNAは、打線が7安打1得点とつながりを欠いた。

◆中日が16年5月以来、1060日ぶりの「貯金2」だ。Aクラスに浮上して、巨人と並ぶ2位タイ。2点リードを先発山井からの継投で守った。7回からは剛速球を武器とする中日版「ロケットボーイズ」が初めてそろって登場。158キロ右腕のR・マルティネス、NPB左腕史上最速159キロのロドリゲス、そして抑えの157キロ右腕鈴木博とつないだ。剛球がうなる新勝利の方程式が頼もしい。竜党は1球ごとにグラウンド、ビジョンと交互に目をやった。スピード自慢3人が初めてそろった竜の必勝リレーがDeNA打線を封じ込んだ。 7回を3者凡退のR・マルティネスは初球から8球連続150キロ超え。中川大の打席で自己最速タイ158キロを出すと、拍手が起きた。「せっかくいい場面で使ってもらっている。みんなの期待に応えられるように投げたいんだ」。 8回のロドリゲスは少し制球を乱したが、最後は難敵ロペスを154キロで遊ゴロ併殺。この日の最速は156キロ。「スピードは意識しないけど、プロの打者との勝負だから全力で投げているよ」と胸を張った。 9回は鈴木博だ。打者3人に投げた5球すべて151キロ。1安打されたが伊藤光を遊ゴロ併殺にしとめて終了。単独トップに立つ5セーブ目だ。アマ時代に157キロ、プロで最速156キロの速球派は助っ人コンビのスピード共演に「力みやすくなるから、やめてほしいです」と苦笑い。 「僕は惑わされないように、自分のパフォーマンスをしたい。(6回途中の)谷元さんからいい投球をしていたので、自分も続けてしっかり投げたい思いがあった。リリーフがゼロに抑えることがチームが勝っていく上で重要になる」。 外国人枠の関係があり、ブルペンには実績がある田島、又吉らもいる。「ロケットボーイズ」が年間通じて固定化されることはなさそうだが、与田監督も救援陣の頑張りをたたえる。「彼らにはとにかく本塁にかえさなければいいと言ってきた。(ピンチでも)ジタバタしなくなったのはありますね」。2位タイに浮上したが、指揮官も動じない。「順位どうこうではなくて、首位を目指して1つでも勝ちを多くする。それだけです」といつも通りの姿勢だったが、接戦をものにできる中日が、昇竜モードに入ったことは間違いない。【柏原誠】

◆少ない好機を生かして浜口から3点奪った。初回に大島が適時左前打。5回は無死一塁で、中日阿部寿樹内野手がチェンジアップをとらえる左中間への適時二塁打で加点した。 前日は初の3安打。お立ち台に上がった好調の阿部は、巨人阿部ばりに「最高で~す!」と叫んだ。「毎日の練習を一生懸命やっている。その結果です」と穏やかに笑った。

◆40歳中日山井大介が無傷の2勝目を挙げた。 3-0の6回に1点返されて降板したが、球威、制球とも申し分なく5回2/3を投げ1失点で9奪三振。来月41歳の大ベテランは「もう1回はいきたかった」とイニング途中降板を何度も悔やんだ。それでも「全体的にバットの芯を外せたと思う。直球が思った軌道でいっていた」と96球の内容に手応えを感じていた。

◆接戦を制した中日は、16年5月22日以来、1060日ぶりの貯金「2」とした。与田剛監督(53)は投手陣の踏ん張りをたたえた。 先発山井大介投手は6回途中まで9三振を奪う力投。1失点で2勝目を挙げた。「全体的にバットの芯を外せていたと思う。ある程度の球種で、追い込めているので。(奪三振数は)そこは別に。打たせてリズムを作る投手なので」と冷静に振り返った。 6回は2点差に詰め寄られ、なお2死一、二塁のピンチで谷元圭介投手の救援をあおいだ。「もう1イニング投げたかった。中継ぎ陣に負担をかけて申し訳ない」と反省が口をついた。 与田監督はそれでも来月41歳になる男の奮闘ぶりに拍手。「中10日の調整でもうまく自分をコントロールしてくれた。(登板間隔の)リズムが変わると難しいけど、さすがベテランという投球だった」。6回途中で交代を告げた際、山井はマウンドで悔しそうな姿を見せた。「投手は常に投げ続けたいもの。僕も星野(仙一)監督にボールを渡したくない時が何度もありましたから」と、思いを理解した。 7回からはライデル・マルティネス、ジョエリー・ロドリゲス、鈴木博志と1イニングずつつないで2点差を守った。開幕から抑えに定着している鈴木博はリーグ単独トップに立つ5セーブ目だ。中日の安定した戦いぶりが目立ってきた。

◆DeNAの5年目、関根大気外野手が17日の中日戦(ナゴヤドーム)に「6番・右翼」で今季初スタメンとなった。  春季キャンプは2軍メンバーだったが、2軍で結果を残して9日に1軍に昇格していた。現時点では主に守備固めや代走要員としてチームに帯同していたが、地元・愛知でスタメンで出場機会を得た。  「心がかかりすぎない(気負い過ぎない)ようにしたい。心がかかってしまうと、体もかかってしまう。(前回出場した)甲子園でもそうなってしまった。気持ちを楽にしていきたいです」  笑顔をまじえて意気込みを語った。それでも巡ってきたチャンスには「もちろん、レギュラーをとるために野球をやっている。心はメラメラとしています」と気合十分だった。

◆DeNAの浜口はアクシデントに泣いた。前週にプロ初完封を記録し「一番大事な試合になる」と意気込んだ通り、四回まで1失点で6三振を重ねた。だが、五回に先頭高橋の打球が右脚を直撃。治療後にマウンドに戻ったが球は上ずり、阿部の適時二塁打など、好調な中日打線につかまった。  それでも五回2死満塁はビシエドを二ゴロに打ち取り、六回も三者凡退に抑えて意地を示した。2勝目はならなかったが、6回3失点にまとめて先発の役割を果たした。

◆DeNA・浜口遥大投手は17日の中日戦(ナゴヤドーム)で6回6安打、3失点で今季初黒星を喫した。  0-1で迎えた五回、先頭の高橋の打球がワンバウンドして右ふくらはぎに当たり(投手内野安打)、一度ベンチで治療。「試合中は気にならなかった」と言い訳にしなかったが、投手の山井にも安打を許すなど、この回だけで4安打を浴びて2点を失った。  「浮いたチェンジアップを山井さんに打たれた。投手につなげられるのが一番もったいない。やっちゃいけないこと。踏ん張っていれば1点少なかったかもしれない。悔いが残る」  猛省した浜口だったが続投した六回は三者凡退に仕留めて意地をみせた。試合後は松葉ずえをついて球場を後に。患部にはテーピングがまかれ、電気治療の器具が貼り付けられていた。次回登板については「まだ、当たってすぐなので、あしたになってみないと分からない」と慎重だった。

◆17日の中日-DeNA5回戦(ナゴヤドーム)の終盤で両チームの中継ぎ投手による"剛球合戦"が展開された。  七回を三者凡退に抑えた中日のR・マルティネスは2死から代打・中川大に対しての3球目に空振りを奪った球で158キロをマークした。投じた全14球のうち、直球は11球ですべて150キロ超。そのうち7球が155キロ以上だった。  その裏に登板したDeNA・国吉は代打・アルモンテに右中間二塁打を許したが、1回無失点。全9球のうち直球6球すべてが150キロを越え、最速は156キロだった。  そして八回の中日のマウンドにはロドリゲスがあがり、1回1安打、1四球の無失点。全16球のうち14球が直球で、12球が150キロを超えた。最速は156キロだった。  パワーピッチャーによる迫力のある力勝負でファンを魅了した。

◆DeNAは中日の山井に2017年から5連敗となった。関根を今季初の先発出場させるなど左打者を厚くしたが、その関根の2三振を含めて五回までに9三振。故障の筒香を3試合連続で欠いた打線は迫力不足で、ラミレス監督は山井について「DeNAに投げればいつも勝つ、メッセンジャーや菅野のような投手にしてしまった」と頭をかいた。

◆13日の広島戦(横浜)で右肘に死球を受けた筒香は3試合連続で欠場し、打線は山井を攻略できず一昨年から5連敗。今季初の4位に後退した。ラミレス監督は「チームとして苦手意識がある。いつもDeNAの試合で好投するメッセンジャー(阪神)や菅野(巨人)のような投手になってしまった」と嘆いた。筒香不在の影響については「あまり関係ない。筒香がいても勝てない試合があった」と厳しい表情だった。

◆前回登板でプロ初完封を記録した浜口は、6回3失点で今季初黒星を喫した。四回までに6三振を重ねたが、0-1の五回に高橋の打球がワンバウンドで右ふくらはぎを直撃。治療後にマウンドに戻り、その後2点を奪われた。試合後は松葉づえをついて球場をあとにしたが、打球が当たった影響については「試合中は問題なかった」と言い訳にしなかった。次回登板は患部の状態次第となる。

◆5月10日に41歳の誕生日を迎える中日・山井大介投手が5回2/3を5安打1失点、9奪三振の好投で、今季2勝目。チームは2連勝で、巨人と並ぶ2位に浮上した。  「本当は七回ぐらいまで投げたかった。リリーフ陣に迷惑をかけて申し訳ない」。ベテランは反省の言葉を並べた。それでも要所で変化球を織り交ぜる投球術は圧巻。四回、1死からソトに左越え二塁打を許したが、ロペスを空振り三振、宮崎を遊ゴロに仕留めると、ガッツポーズ。山井はDeNAに5連勝で「バットの芯を外すことができた」と胸を張った。  これで2016年5月23日以来、1059日ぶりとなる貯金「2」。6年連続Bクラスからの上昇を託されて就任した与田監督は「われわれは首位を目指して、1つでも貯金を多くするだけ」と上を見た。 (三木建次)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
1151 0.688
(-)
-
(-)
12696
(+2)
64
(+2)
20
(-)
5
(-)
0.252
(↓0.002)
3.450
(↑0.15)
2
(-)
巨人
970 0.563
(↓0.037)
2
(↓0.5)
12777
(+4)
67
(+5)
25
(+1)
5
(-)
0.276
(↓0.005)
3.860
(↓0.08)
2
(2↑)
中日
970 0.563
(↑0.03)
2
(↑0.5)
12772
(+3)
52
(+1)
16
(-)
13
(-)
0.280
(↓0.001)
3.210
(↑0.15)
4
(1↓)
DeNA
980 0.529
(↓0.034)
2.5
(↓0.5)
12672
(+1)
65
(+3)
19
(-)
4
(-)
0.247
(↓0.002)
3.460
(-)
5
(-)
阪神
6101 0.375
(-)
5
(-)
12658
(+2)
87
(+2)
10
(+1)
6
(+1)
0.227
(↓0.004)
4.650
(↑0.26)
6
(-)
広島
5120 0.294
(↑0.044)
6.5
(↑0.5)
12652
(+5)
92
(+4)
15
(+1)
5
(-)
0.210
(↑0.003)
4.350
(↑0.02)