DeNA(★3対8☆)阪神 =リーグ戦16回戦・横浜スタジアム=
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阪神
03100 4000 8120
DeNA
00020 0100 390
勝利投手:小野 泰己(6勝3敗0S)
敗戦投手:濵口 遥大(1勝4敗0S)
  DAZN
◆阪神は2回表、鳥谷の適時打と梅野の2ランで3点を先制する。その後は、3回にロサリオの適時打で加点すると、6回には糸原の適時打などで一挙4点を奪った。投げては、先発・小野が8回途中3失点の力投で今季6勝目。敗れたDeNAは、先発・濱口が試合をつくれなかった。

◆DeNAアレックス・ラミレス監督(43)が、お笑い芸人のダンディ坂野(51)と持ちネタの「ゲッツ」でコラボした。坂野が始球式で登場。投球をラミレス監督がショート方向へ打ち返した。その後は2人で仲良く「ゲッツ」のポーズを決めた。  ラミレス監督は現役時代、ホームランを打つ度にベンチ前で「ゲッツ」のポーズを決めてからテレビ画面をフェードアウトしていた。  坂野は「これまで硬式球を使っての始球式の経験がなく、今回はバッターボックスに監督が立っていたので、なお緊張しました。まさか打たれるとは思わなかったけれど、これもいい思い出だなと思います。投球前のギャグも含めて自分では100点満点でした。監督とは15年ぶりの再会でしたが、私がテレビに出ていない間にもたくさん『ゲッツ!』をやってくださっていたので、今でも足を向けて寝られません。ベイスターズの皆さんも勝利をゲッツできるように頑張ってください」とコメントした。

◆阪神がベテランパワーで主導権を握った。2回、無死一、二塁で鳥谷敬内野手(37)が右前打を放って先制。「甘く来たボールにしっかり反応できた。先制できてよかったです」とコメントした。  鳥谷は6月27日DeNA戦(横浜)以来、1カ月半ぶりの適時打だった。

◆阪神小野泰己投手(24)が自己最長の7回2/3を投げて、6勝目を飾った。味方の援護をバックに、安定した制球力で3失点にまとめた。9奪三振も自己最多タイだった。  「素直にうれしいです。前半に点を取ってもらったあとにしっかりゼロに抑えられたのはよかったと思います」  5点リードの8回に2死満塁のピンチを招いて途中降板したことを反省。「前回の登板でも中継ぎの人たちには苦労をかけてしまった。なんとか長いイニングを投げられるようにと思って投げたんですけど。あそこで投げ切れれば自分の自信になったのかと思います」  福岡・折尾愛真から富士大を経て16年ドラフト2位で入団。甲子園初出場を決めた母校は、前日10日の初戦で日大三に敗れた。「昨日、残念な形で負けてしまったんですけど、なんとか自分は活躍できるようにと思って今日は臨みました」と先輩の貫禄を示した。

◆阪神梅野隆太郎捕手(27)が5号2ランを含む、2安打2打点の活躍で、チームを今季初の3カード連続勝ち越しに導いた。  2回、1点を先制し、なお2死三塁。2ストライクと追い込まれてからDeNA東の3球目、真ん中に甘く入った直球を逃さず、左翼席に運んだ。6回にも先頭でエスコバーから左翼への二塁打を放ち、ビッグイニングの足場を築いた。「(本塁打は)久々の感触でした。チェンジアップも頭にあった中でストレートを引っ張れたのはよかった」と、7月4日中日戦(甲子園)以来の1発を振り返った。

◆阪神は3回までに4点リードを奪い、3連勝を飾った。  2回に鳥谷の先制打、梅野の2ランなどで勢いづくと、先発小野が8回途中3失点と粘投。これで今季は6回裏終了時点でリードを奪えば37勝1分け。金本知憲監督は「去年のパターンだよね。勝っている試合を必ずモノにする、という。今年は中盤ちょっとリリーフが1点2点負けているところでさらに追加点を取られて、というのが続いて。追い上げもむなしく、というのはあったけど。反対に勝ちゲームを取っているというのはリリーフさまさまですね」と救援陣をねぎらった。

◆阪神が、今季初の3カード連続勝ち越しで広島のマジック点灯をまたしても阻止した。  立役者は梅野だ。1点リードの2回2死三塁。今季初対戦となったDeNA先発浜口の甘い直球を逃さなかった。左翼席への5号2ランで試合の主導権を握り「久々の感触でした。チェンジアップも頭にあった中で、ストレートを引っ張れた。雰囲気をがらっと変えられたところは良かったです」。感触をあらためてかみしめるように、両手をたたきながら本塁を踏んだ。  2点差に迫られた6回は、先頭でエスコバーの155キロを打ち返し左翼への二塁打。ビッグイニングの足掛かりとした。チームは今季、6回終了時点でリードを奪えば37勝1分け。強力なデータを裏付けるように、先発小野はじめ投手陣を引っ張っていった。  選手会長。「キャッチャーとして数多く出してもらっている以上、チームが借金を抱えている中で、何か自分が変えていかないといけない。守備でも攻撃でも、いい意味で感情を出していけたら」といった気迫を前に出して、虎をさらなる上昇気流に乗せる。【吉見元太】

◆阪神ナバーロは来日初の3安打をマークした。  3回の右翼線二塁打に続き、6回は試合を決定付ける8点目の中前打。9回にも右前打を追加した。「スコアラーがいつもいい情報をくれるので、助かっているよ。調子は悪くないし、チームとしてもいい1日だったね」。途中加入でもコンスタントな成績を残す助っ人は謙虚に話した。

◆選手会長が気合の攻守で3連勝に貢献した。  阪神梅野隆太郎捕手(27)が1点を先制した直後の2回2死三塁で貴重な5号2ランを放った。6回先頭では二塁打で追加点の口火。6回終了時点でリードしていれば今季負けなしのデータを守った。また、守備では先発小野泰己投手(22)の6勝目を好リードでアシスト。絶好調福留孝介外野手(41)を休養させた試合でも勢いは止まらず、首位広島のマジック点灯をまたまた阻止した。  敵地でもびっしりと黄色が埋める左翼席が揺れた。2回、1点を先制してなおも無死一、二塁。たたみかけたいところで俊介は三ゴロ併殺。2死三塁となり、打席の梅野も2球で追い込まれた。だが3球目、真ん中に甘く入った直球を逃さなかった。左翼席へ突き刺す5号2ラン。今季初対戦となったDeNAの左腕浜口を打ち砕いた。  「久々の感触でした。チェンジアップも頭にあった中で、ストレートを引っ張れた。雰囲気をがらっと変えられたのはよかったです」  会心の一撃。その感触をあらためてかみしめるように、両手をたたきながら本塁を踏んだ。この1発は今季横浜でのチーム13本目の本塁打。甲子園の12本塁打を上回り、球場別では最多となった。2点差に詰め寄られた6回は、先頭でエスコバーの155キロを打ち返し、左翼への二塁打。ビッグイニングの足場を築いた。チームは今季、6回終了時点でリードを奪えば37勝1分け。データが裏付ける重要な場面で、流れをぐっと引き寄せる一打となった。マスクをかぶっても貢献度は随一。小野の自己最長となる7回2/3、自己最多タイの9三振の好投を引き出した。  攻守で勝利を演出した梅野の手には、ファンへの強い思いがこもる。6月、大阪北部で発生した地震の被災者支援の募金活動を選手会長として発案し、実行した。梅野も募金箱の後ろに立ち、ファンとの握手に応じながら募金を呼び掛けた。募金を終え、列から離れた虎党が会話の中でこぼした。「マメかな、すごかったね」。グラウンドでファンの声援に後押しされているからこそ、相手に手のマメが伝わるほど握手が丁寧になる。その手で虎党にもっと大きな夢を見せる。  今季初の3カード連続勝ち越しで、広島のマジック点灯をまたしても阻止した。「キャッチャーとして数多く出してもらっている以上、チームが借金を抱えている中で、何か自分が変えていかないといけない。守備でも攻撃でも、いい意味で感情を出していけたら」。気迫あふれる頼もしい選手会長が、虎をさらなる上昇気流に乗せる。【吉見元太】  ▼阪神は今季、6回終了時にリードしていた38試合で37勝1分けの勝率10割を誇る。同様の展開で昨季終盤も、9月9日DeNA戦から閉幕までの9試合を7勝2分けでシーズンを終えていた。

◆感謝と刺激の白星だ。阪神小野泰己投手(24)が自己最長の7回2/3を投げて8安打3失点の力投。前回ヤクルト戦に続く連勝で6勝目をマークした。  立ち上がりから制球からリズムを乱す不安定さはない。4回に2失点も、ブレーキの利いたカーブなど緩急を使ってリズムをつくった。  「カーブが有効に使えたかなと思います。前回(5回1失点も7四死球で122球)が全然だったので、今日はなんとかこういう形に出来てよかったです」  ベテランがリズムをただしてくれた。2点リードの5回。先頭桑原に四球を出したところで、三塁から鳥谷が小走りで近づいてきた。「1つずつ、しっかり取っていこう」。10秒にも満たないわずかな時間。これが四球から崩れる傾向にあった小野に響いた。「あそこで声を掛けていただいて、自分のなかでワンテンポおくことが出来ました」。続く神里を併殺に打ち取り、ソトも三振。乗っていった。  意気込みも普段以上だった。前日10日に母校の折尾愛真が甲子園初戦に登場。練習出発まで、テレビで観戦した。敗れはしたが「あらためてすごい舞台で野球をやっているなと。なんとか自分は活躍できるようにと思って投げました」。刺激をもらった後輩たちへの恩返しでもあった。  プロ初完投も狙えるペースだったが、中5日での登板となる次回も考慮されて8回途中で降板。金本監督は「前回よりは全然ストライクが入っているから。球の勢いと変化球のキレがあれば、ストライクさえ取れれば、ちゃんと試合をつくれる投手ですからね」と評価した。好結果を持続出来るか。小野は早くも「次回もしっかり腕を振って自分の球を信じて。勝ちにつながる投球ができれば」と、真価が問われる次戦へ意気込んだ。【池本泰尚】

◆夏場のベテランは頼りになる。阪神鳥谷は左投手相手のスタメン起用に応え、決勝打となる先制タイムリーを決めた。  2回無死一、二塁で左腕浜口の低め143キロ直球をミートし、ライナーで右中間にはずませた。「とりあえず真っすぐを、と思っていました。バントもあるかなと思ったけど打たせてもらったので、つないでいこう、と」。ベンチの強攻策選択を正解にした。  出場機会を減らしている今季は、右投手相手の起用が続いていた。この日の相手先発は、試合前時点で左打者は被打率3割1分5厘、右打者は2割2分4厘の左腕浜口。相性も含めて満を持して送り出した鳥谷が、チームを勝利に導き、金本監督も「春先よりはいまの方がだんだん振れてきている。暑い時に調子を出すタイプですからね」と納得顔だ。  5回2死からは左翼線二塁打を放ち、7月8日DeNA戦以来となるマルチ安打を記録した。これで出場3試合連続安打、得点圏打率3割3分3厘と、ジワジワ存在感を出してきている。「常に準備して、言われた時にしっかりやるだけ」と冷静な背番号1。陽川の右肘痛が心配される中、生え抜きリーダーにかかる期待は大きくなる。【佐井陽介】

◆DeNAは浜口が昨季3勝負けなしと得意とした阪神戦に今季初登板。しかし三回途中4失点と散々な内容だった。  二回、鳥谷に先制打を浴びると、2死後の三塁で梅野に2ストライクからの3球目を2ランとされた。追加点を許した三回は2死満塁として降板を早々に告げられ、ベンチで顔をタオルにうずめ、両目は真っ赤だった。  チームは試合前まで阪神に4勝11敗と大きく負け越し。"虎キラー"として期待された浜口は「どこが相手でも自分の持てる力を発揮する」と臨んだが、今季の不調を象徴するようなKOとなった。

◆阪神は12安打8得点でDeNAに勝って、3連勝とした。3番に座ったウィリン・ロサリオ内野手(29)が2安打2打点の活躍。先発した小野泰己投手(24)は7回2/3を投げ8安打3失点で6勝目(3敗)を挙げた。  DeNAは浜口、阪神は小野が先発した。阪神は二回、無死一、二塁から鳥谷が右前適時打を放って先制した。さらに二死三塁とし、梅野が左翼席へ5号2ランを放ち、3-0とした。三回には一死二塁でロサリオが左翼フェンス直撃の適時二塁打を放ち4-0とした。  DeNAは四回、二死満塁から大和の右前2点打で反撃した。  阪神は六回、無死一、三塁から糸原が左翼線に適時二塁打を放ち、5-2とした。さらに無死二、三塁で北條の犠飛で追加点。なおも一死二塁からロサリオの左翼線適時二塁打で7-2。この後、ナバーロにも適時打が出て8点目を入れた。  九回を岩崎が抑えて試合を締めくくった。

◆阪神は12安打8得点でDeNAに勝って、3連勝とした。3番に座ったウィリン・ロサリオ内野手(29)が2安打2打点の活躍。先発した小野泰己投手(24)は7回2/3を投げ8安打3失点で6勝目(3敗)を挙げた。ヒーローインタビューに呼ばれた小野は声を弾ませた。  --6勝目です  「素直にうれしい。梅野さんのミットを信じて、全力で投げた」  --きょうの良かった点は  「前半は点をとってもらった後に0で抑えたのが良かった」  --テンポも良かった  「きょうは自分のピッチングができた」  --八回は途中で降板  「前回の登板でも中継ぎの方に苦労をかけたので、次は長いイニングを投げられるようにしたいと思っていた。あそこをしっかり投げきれれば、自分の自信になったのにと思う」  --カーブなど変化球がさえた  「緩急を使えていた。その分まっすぐも良かった」  --母校・折尾愛真が甲子園出場  「きのうは残念だったが、自分は活躍できるように、と思って投げた」  --次回に向けて  「次回もしっかり腕を振って、味方を信じて点を取ってもらえるまで粘って勝ちにつながる投球ができればいい」

◆3連敗のDeNAは借金が2016年のラミレス監督就任後のワーストに並ぶ「11」に膨らんだ。浜口が昨季3勝負けなしと得意とした阪神戦に今季初登板したが、三回途中4失点で早々KO。サウスポーは「チームと中継ぎ陣に申し訳ない」と引き揚げたベンチで両目を真っ赤にした。  流れを手放したのは二回、1点を先制されてなお2死三塁で8番梅野に浴びた2ラン。2ストライクから内角を狙った3球目を左越えに運ばれた。次打者は投手だっただけに、監督も「敬遠も考えた場面。チームとしてショッキング。投手と捕手の両方のミスだ」と苦言を呈した。 大和(四回2死満塁から右前に2点打) 「自分のバットでかえすと強い気持ちで打席に入った」 石川(七回に代打で適時打) 「点差があったので、とにかく後ろにつなぐ気持ちでいった」

◆阪神の梅野は5号2ランを含む2安打で先発の小野を援護した。二回は1点先制してなお2死三塁の場面で浜口の甘い直球を「久々の感触だった」と芯で捉えた。左翼席にアーチを架け「いい結果になってくれて良かった」と喜んだ。  先頭打者の六回は左翼線二塁打で出て、この回一挙4得点の足場を築いた。捕手としても緩急を有効に使った配球で小野をリードし、チームを3連勝に導いた。 金本監督(小野に) 「前回よりはストライクが入っている。あの球の勢いと変化球の攻めがあれば、ストライクさえ取れれば、試合をつくれる」 鳥谷(先制打を含む2安打で先発起用に応え) 「常に準備して、言われた時にやるだけ」 ナバーロ(来日初の3安打) 「スコアラーがいい情報をくれて、それが助かっている。調子は悪くないし、それがいい方向に出た」

◆2020年東京オリンピック・パラリンピックのテーマは『おもてなし』ならば、本日のDeNAのおもてなしを手本とすべしー!!  とにかく至れり尽くせり!! 対戦成績は阪神の12勝4敗(しかも地元ハマスタで虎の9勝1敗)で、かゆいところに手が届くおもてなしに感服するしかないのだ。  阪神先発の小野の弱点はスタミナなのだが、本日7回2/3を110球で勝たせてくれる気遣いがうれしいね~。33打者中3球目までに打撃終了が実に19人(4球目までだと21人)と、スイスイとほうらせてくれたのだ。  二回、鳥谷のタイムリーで先制した直後の梅野の打席では0-2と追い込まれながら、3球目に甘い球を投げカキーン!!とアリガトウの2ランのおもてなし。外の変化球なら安全パイのロサリオにストライクのストレートをほうり、タイムリーを献上してくれて、配慮も外国人のお客さまを世界からお迎えすることを思えばベストです!!  それもそのはず! 2020年、五輪の野球競技の会場になるのは、この横浜スタジアムなのです!! その予行練習完璧でしたー!! さ、第3戦もおもてなしされちゃいましょう!!

◆♪ア ひょうたんばかりが浮き物か 私もこの頃浮いてきた アーラ エライヤッチャ...つい先日、阿波踊りは何かスッタモンダして少し尻切れトンボになったらしい。  ところがここにきて高知のよさこい祭りは例年通りに元気いっぱい。  ♪言うたらいかんちや おらん国(く)の池にゃ 潮吹く魚が泳ぎよる ヨサコーイ ヨサコイ...  どちらも庶民の夏の暑さをブッ飛ばすお祭りなのだ。不快でシミッタレたニュースばかりにウンザリしてるんだから、せめてこの二大夏祭りだけはド派手にやってもらいたいものだ。  それと比べるのも申し訳ないけど、ハマの名物は横浜スタジアムの五回に打ち上げられる花火だが現在、DeNAはいつの間にか"借金まみれ"でズルズル落ちた。なにしろ"ザルで水をすくうが如き投手陣"だ。攻撃陣が夏バテするはずだ。四回にやっと無死から先頭ソトがヒットで二死満塁となり、元虎の大和が右翼に痛打で2点。  DeNAベンチの投手継投はチグハグで、先発浜口には執着しすぎ。そして手持ちの投手としては勝ち試合に投入したいエスコバーをアタフタと早めに投入。それを阪神打線は二回には糸井の二塁打から梅野のホームランまで3点。三回にはロサリオ、六回にはナバーロの適時打などで突き放した。ずうずうしい表現をさせてもらうと、DeNAの2点(四回)も元阪神の大和だから、六回表の虎の得点と七回の長打もいれて「ぜーん部"阪神が打った?"」という気分になりマス。これがいわゆる「盆と正月が一度にやってきた気分」なんです。  え、おまえエエ年してそんなにはしゃいで大丈夫か?ほっといて。盆と正月が一緒にくることなんて絶対にない! それが来たようなもんや。阿波踊りとよさこい祭りが同時にわっしょいわっしょいという気分だす。墓参りにも行ってきたし、ご先祖さんも喜んではったし...。  当番Dの澄田垂穂もしばらくは愛娘・真歩ちゃんから「阪神どうなってるの...」と冷やかされてひたすらうすら笑いで誤魔化してきた。何もパパ澄田の罪じゃないのだ、阪神のずり落ちた原因は...。ただ幼い頃から♪ロッコーおろち(六甲おろし)にチャッチョート(颯爽と...)と教えた娘がいまや冷静な阪神ファンになってシニカルな論評を口にするわけ。  それが最近はどうです。人生、あきらめるもんじゃないですなぁ。これからも希望をもって、あの鐘を鳴らすのは誰...俺だろが(もう何を口走ってるんだろ。それぐらいウハウハ状態なのです、グスン)。  「試合前に糸井さんがしきりに目配せして...。いえ、ちょうど甲子園の報徳学園と聖光学院との試合で、糸井さんのはとこ(祖父母の兄弟の孫という親戚)の糸井辰徳君が報徳学園の選手で、結果が気になるみたいでして...。見事に辰徳君はヒットを打ったのです。だから糸井さんもきっと今日はガツンといきますよ」と竹村岳記者の電話だ。つまり「横浜の阪神先制の二回、糸井さんの二塁打は甲子園の糸井辰徳君のヒットが口火となったかも...」(竹村)ともいえる。  こうなると...甲子園の高校野球と遠征中の阪神とは"赤い糸"で結びついているにちがいない。これもまたご先祖さまのおかげ? 何事も感謝...。

◆  --小野が試合を作った  金本監督 「きょうは小野が長いイニングを投げてくれて。球児が1球だったけどね。できれば1人で八回を投げきってほしかったけど。ま、(球児の負担は)1球だから、ヨシとしようか」  --六回までリードを奪えば、今季37勝負けなし  「そうなの? 昨年のパターンやね。勝っている試合は必ずモノにするというね。今年、中盤ちょっとリリーフが1、2点負けているところでさらに追加点を取られてというのが続いて、追い上げむなしくというのもあったけどね」  --陽川は右肘痛か  「うん。ちょっとな。悪いみたいやけど。きょうはハナから(スタメンは)トリやったんやで」

◆糸原が貴重な中押し点をたたき出した。2点差に詰め寄られていた六回無死一、三塁でエスコバーが高めに投じた154キロ直球に反応し、鋭く三塁線突破。「追い込まれていたので。次につなげようと。いいところに飛んで、タイムリーになってよかったです」。三回先頭でも一塁内野安打で、6試合ぶりのマルチ安打。疲れもたまっている中、全試合出場に向けても、また盛り返してきた。

◆藤川は5点リードの八回二死満塁で、珍しい1球ホールドだ。大和を初球で遊ゴロに料理し「七、八回はそういう(出て行く)可能性がある。ドリスを休ませないといけないので」と頼もしい。登板5戦連続の今季14ホールド目だ。チームは六回終了時にリードしていると、37勝0敗1分けで勝率10割。ドリスがセーブに失敗した2戦も、延長戦を勝ってきた。金本監督も「勝ち試合を全部とっているというのは、リリーフさまさまですね」と大きくうなずいた。

◆対阪神4連敗で、借金はラミレス監督体制では一昨年5月以来のワーストに並ぶ「11」まで膨らんだ。昨季は阪神に3勝無敗だった浜口が三回途中、4失点で降板。特に0-1の二回に8番・梅野に許した本塁打について指揮官は「2ストライクから簡単に打たれた。チームとしてショックだった。次の打者が投手だったことを考えれば、投げ急ぐ必要はなかった」と苦言を呈した。 三回途中4失点でKOされ、ベンチで目を真っ赤にしたDeNA・浜口 「短いイニングでマウンドを降りることになり、チームと中継ぎ陣に申し訳ない」

◆鳥谷らしいライナーが、ムシッとした横浜の空気を切り裂いた。まだ、終わっちゃいない。大事なシーズンに合わせるかのようにもう一度、エンジンをかけてきた。  「甘くきた球にしっかり反応することができた。とりあえず真っすぐを、と思っていました」  東に続き、またもや、昨季5戦3敗の難敵・浜口を攻略! 2試合連続の先制に成功したのは二回だった。先頭・糸井の右翼線二塁打からナバーロが四球。無死一、二塁で鳥谷は「バントもあるかな、と思っていたんですが、打たせてもらったので」と振り返った中、143キロ直球を振り抜いた。6月27日の同球場以来、実に30打席ぶりとなる適時打。五回にも左翼線に二塁打を放ち、2試合ぶりのスタメンで底力を証明した。  「常に準備して、いわれたところで、しっかりやるだけです」  試合前、好調虎にアクシデントが襲った。これまで主に三塁を任されていた陽川が右肘痛を発症。屋外でのフリー打撃は回避し、打球捕も相手にグラブトスで返すなど右肘をほぼ使わず...。12日の抹消が決まった。  もともと、この日のスタメンは鳥谷だったもようだが、大山が打撃不振に陥っている以上、今後は鳥谷がメーンとなりそうだ。昨季も8月は月別で最高の打率・333をマークした夏男。金本監督は「春先よりは今の方がだんだん振れてきているしね。暑いときに調子を出すタイプですからね」と期待。舞台が用意された以上、もう結果を出すのみだ。  「目の前の試合を何とかするしかない」と鳥谷は力を込める。借金はまだ3ある。ためたパワーを思う存分発揮してほしい。 (阿部祐亮)

◆痛烈すぎる左越え適時打ののち、激しすぎる空振り三振。そして最後は適時二塁打で爆走。チーム12本の安打も、喜怒哀楽が野球をしているような、この男の前ではかすんでしまう。ヨコハマがロサリオ劇場と化した。  「有利なカウントだったし、得意なゾーンのボールに集中していた。いい追加点が取れてよかった」  一回は浜口の得意球、チェンジアップを3球ブンッと振りにいき、空振り三振に倒れた。前日10日の同戦はナバーロが一塁で先発出場。7月18日から16試合連続で先発出場していたR砲だったが、相手先発の相性によって、今後は併用となる流れだった。この日は福留の休養日となり、両助っ人がスタメンに。二回に梅野の2ランが飛び出すと、自分のことのように喜び、ベンチでお先にナインとハイタッチ。チームのためにも、全力で結果を残しにいった。  そして、三回一死二塁で迎えた第2打席で、左翼フェンス直撃の適時打で、貴重な追加点をたたき出した。一塁からベンチへこぶしを突き上げる。感情爆発は止まらない。四回二死一、二塁の第3打席は、空振り三振で膝から崩れ落ちると、そのままバットをたたきつけ真っ二つに折ってしまった。まさにロサリオ劇場だ。  6-2の六回一死一、二塁でも左翼線適時打を放って二塁上からほえた。金本監督は「ロサリオも最後、ああいう三振が2つ続いたけど、もうちょっと駆け引きをやっていきましょうか」とこの日は大目に見た。4打数2安打2打点、3三振に1バット折り。怒りを見事パワーに変えてみせた。  グラウンド外でも、こんな"怒り"をあらわにしたことがあった。イカした金髪に染めようと思い立った、夏前のこと。一部分だけ染めてもらうようお願いし、美容院の席に着いた。だが、うまく伝わらず大部分がオレンジ色に...。すぐにやめた。元の色に戻した。そんな繊細な一面もある。バットに八つ当たりしたくなる、夜もある。チームのため、自分のため、必死で結果を出そうともがいている。  出場4試合ぶり今季14度目マルチ安打で、出場10試合連続出塁だ。ここまでの怒りを全部発散する、夏にしてみせる。 (長友孝輔)

◆ハマスタ大好き! 阪神は梅野隆太郎捕手(27)が5号2ランを放つなど、DeNAに8-3の快勝で3連勝。今季9勝1敗の横浜では、甲子園を抜く10戦13発。長期ロードなのにまるで"ホーム"の居心地だ。広島の優勝マジック点灯をまたも阻止し、2位・巨人とゲーム差なしと肉薄。真夏の快進撃が加速や!  虎の正妻に、らしいパンチ力が戻ってきた。フルスイングで高々と打ちあがった打球は、長い滞空時間を経て左翼席に着弾。梅野が流れを一気につかむ5号2ランだ。ダイヤモンドを回る表情は悠然でも、ベンチに帰ってくると"梅ちゃんスマイル"が弾けた。  「久々の感触でした。実戦で結果が出たのは大きいです。次(打者)が小野だったので少々ボールでもいかないと、といった結果が最高の結果になってくれました」  1点を先制し、なお無死一、二塁で俊介が三ゴロ併殺。二死三塁とチャンスはしぼみかけ、梅野が打席に入った。2ストライクと追い込まれた3球目、143キロ直球を一閃だ。真っ黄色に染まる左翼席に着弾すると、横浜の虎党は六甲おろしに酔いしれた。  「雰囲気を変えられてよかった」と胸を張る一発は、7月4日の中日戦(甲子園)以来、20試合ぶり。昨季は3勝を献上したDeNA・浜口に、阪神戦で初めて黒星をつける一発となった。  金本監督は「向こうの失投でしょうけどね。あっこで...」としたが、恋女房の一撃が虎に勢いをもたらした。12安打8得点の猛虎劇場で、今季初の3カード連続の勝ち越しを決めた。梅野は六回無死でも左翼線に二塁打を放ち、今季12度目のマルチ安打とハッスル。リードで小野の6勝目もアシストした。  これでチームは今季、横浜スタジアムで9勝1敗。チーム本塁打は10試合で13本で42試合で12本だった本拠地・甲子園を抜き去り、球場別トップに躍り出た。指揮官も「みんな、ここにきたらよく打つよ」と笑うように、この日は5人がマルチ安打を記録。打線爆発のきっかけを、横浜で確実につかんでいる。  プロとして大きな一歩を踏み出したのもここ、横浜だった。ルーキーイヤーだった2014年4月27日、左中間スタンドへプロ初本塁打をほうり込んだ。記念球は福岡の実家にある。だが、年末などに帰省しても決して思い出に浸るようなことはない。  「今はね。そういうのは全部、プロ野球人生が終わったときに振り返るものだと思うから」  あの瞬間から4年-。今季からは選手会長となった。「何も変えるようなことはないよ」と不変を強調するが、背負うものも増えた。だからこそグラウンドでもあえて感情を出すことで、チームを鼓舞している。  「チームが借金を抱える中で、自分も何かを変えないと。守備でも攻撃でも、いい意味で感情を出していけたら」  8月は2度目の3連勝で6勝2敗。借金は「3」にまで減り、またしても広島のマジック点灯を阻止した。2位・巨人とゲーム差なしと肉薄。頼もしく中心に座る正妻がいれば、虎の夏はもっと熱くなる。 (竹村岳)

◆欲を言えば、小野には八回を投げ切ってほしかった。が、最近の阪神の日本人投手では極めて珍しい、先発して七回以上の投球。自信を持ってほしい。  長いイニングを可能にしたのは、もちろん味方の援護も大きかったが、小野の「先頭打者に対する意識」がプラスに働いたから。ストライクを先行させることでリズムが良くなり、先頭打者を打ち取ることで、投げやすい状況が作れていた。三回までの投球は理想的。  逆に四回の2失点は先頭のソトへ、簡単に打ち取ろうとして不用意な高め直球を投げてヒットを許したミスが響いた。小野の悪い癖でもある。この不用意さが、これまで長いイニングの投球をできなくしていた最大の要因。七回の失点に直結した先頭の大和の二塁打も、ど真ん中の直球だった。  どうすれば長いイニングを投げられるか。この日の投球でヒントをつかんでもらいたい。今の阪神で、七回以上投げてくれるのはメッセンジャーぐらい。小野には、それを可能にする潜在能力は十分にある。 (サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
593720.615
(-)
0
(-)
45506
(+2)
425
(+2)
126
(+1)
57
(+1)
0.266
(↓0.001)
3.98
(↑0.03)
2
(-)
巨人
505320.485
(-)
12.5
(-)
38461
(+2)
424
(+2)
103
(+1)
48
(-)
0.258
(↓0.002)
3.86
(↑0.03)
3
(-)
阪神
454810.484
(↑0.006)
12.5
(↑0.5)
49373
(+8)
410
(+3)
58
(+1)
46
(-)
0.247
(↑0.001)
3.92
(↑0.01)
4
(-)
ヤクルト
465010.479
(↑0.005)
13
(↑0.5)
46445
(+8)
472
(+7)
94
(+1)
54
(-)
0.266
(↑0.001)
4.41
(↓0.03)
5
(-)
DeNA
435420.443
(↓0.005)
16.5
(↓0.5)
44382
(+3)
455
(+8)
114
(-)
57
(-)
0.247
(-)
4.25
(↓0.04)
6
(-)
中日
455710.441
(↓0.005)
17
(↓0.5)
40421
(+7)
466
(+8)
65
(-)
49
(-)
0.262
(↑0.001)
4.37
(↓0.04)