ヤクルト(☆10対4★)広島 =リーグ戦15回戦・明治神宮=
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広島
00000 0121 480
ヤクルト
40000 042× 10130
勝利投手:原 樹理(2勝6敗0S)
敗戦投手:岡田 明丈(6勝5敗0S)
  DAZN
◆ヤクルトが連敗を3で止めた。ヤクルトは初回、バレンティンの3ランなどで幸先良く4点を先制する。その後3点リードで迎えた7回裏には、山田哲と雄平の2ランで4点を追加して、試合を決めた。投げては、先発・原が今季2勝目。敗れた広島は、投手陣が崩壊した。

◆広島が今季最多6本塁打を放つなど、16安打13得点でヤクルトに大勝した。貯金を今季最多18とし、2位巨人にも今季最大10・5ゲーム差に広げた。明日3日にもマジックナンバーが点灯する。広島緒方孝市監督(49)の談話は以下の通り。  -打線が猛攻を見せた  緒方監督 初回から3回までに8点を取って、効果的な得点だった。今日は打線でしょう。  -ヒーローインタビューを受ける鈴木選手が2本塁打5安打7打点  緒方監督 三塁打が出ればと言うところで、狙って欲しかったけどね。なかなかできる記録じゃないから。でも最後も本塁打で締めて、ナイスバッティングでした。  -打線は6本塁打  緒方監督 本塁打という最高の結果は、甘い球、失投を見逃さずに捉えた結果だろう。集中力を持って各打者が打席に入れている。  -明日3日にも、マジックナンバーが点灯する  緒方監督 戦っている我々には関係ない。

◆ヤクルト原樹理投手(25)は今季1勝6敗だが、白星はリリーフ勝利で、先発では昨年9月20日中日戦から8連敗中。プロ3年間で広島戦は6試合に登板して0勝4敗。  広島戦初勝利を挙げ、先発での連敗を止められるか。

◆俺もいる。広島アレハンドロ・メヒア内野手(25)が8回に代打出場し、来日1号となる2ランを放った。7点ビハインドの8回1死一塁。メヒアは追い込まれながらも、ヤクルト近藤の内角フォークを捉えてライナーで左翼席に突き刺した。  現在、広島では同じアカデミー出身のバティスタが強力打線の一角を担い、フランスアはセットアッパーとして絶大な存在感を発揮している。そんな中、7月31日に再昇格したばかりのメヒアに待望の1発が飛び出した。「追い込まれていたので、食らいついて行きました。初ホームランだからうれしいね」。来日36打席目で記録した1号で、存在をアピール。敗色濃厚の展開で一筋の希望となった。

◆ヤクルトが連敗を3で止めた。1回、青木の適時二塁打とバレンティンの3ランで4点を先制。7回に山田哲と雄平の2ランで突き放した。原が7回を投げて8三振を奪うなど3安打1失点で2勝目。首位広島は勝てば球団最速となる優勝へのマジックが点灯するだったが、岡田ら投手陣が誤算だった。

◆ヤクルト山田哲人が今季25号2ランを含む4打数3安打3打点と大暴れ。  連続試合打点を「11」に伸ばし、前日1日に打ち立てた球団記録をさらに更新した。 6-1とリードを5点に広げた7回の価値ある2ランは、広島薮田の真ん中高め144キロ直球を左翼スタンド上段まで飛ばしたものだった。「打ったのはストレート。(先発の)原樹理が頑張っていたのでなんとか追加点を取ってあげたかったので打てて良かったです」という豪快な一打だった。  連続試合打点の日本記録はバース(阪神)の「13」。山田哲は「(バースは)助っ人NO・1のすごいバッターだと思う。僕も次の試合も良いところで回ってくれば、チームのために打ちたい」と話した。

◆広島は先発岡田が1回に4失点すると、2番手薮田も7回に4失点。投手陣が2桁失点を喫して連勝が止まり、マジック点灯はお預けとなった。広島緒方孝市監督(49)の談話は以下の通り。  -先発岡田が初回に4失点  緒方監督 初回がすべて。初回の入りが一番大事。なんぼ、その後ゼロに抑えても、そこが一番大事なんだから。  -復帰登板の薮田も3四球2被弾で4失点  緒方監督 変わり身を期待したけどね。内容0点。全然変わっていない。何をやっていたんだという感じ。きつい言い方をさせてもらうけど、問題にならない。2軍に行ってもらいます。  -ビハインドの展開でも打線は終盤に追い上げた  緒方監督 攻撃陣は最後まで1打席、1打席、無駄のない打席をしっかりと打席に立っていた。今日は終わっていたので、また明日切り替えて(戦いたい)。

◆明日こそマジック点灯じゃ! 広島は先発岡田明丈投手(24)ら投手陣が神宮でのヤクルト戦で打ち込まれ、今季6度目の2桁失点で大敗した。それでも打線は終盤、アレハンドロ・メヒア内野手(25)の1号2ランなど4点を返す反発力を見せ、緒方孝市監督(49)も前を向いた。今日3日は舞台を横浜に移し、DeNA相手に仕切り直しを図る。  球団最速のマジック点灯をかけたヤクルト戦は、まさかの大敗を喫した。今季6度目の2桁失点。先発岡田が立ち上がりに許した4失点が重くのしかかり、復調を期待して送り出した薮田も、7回に2本の2ランを被弾した。投手陣が打ち込まれ、マジック点灯はお預けとなった。  岡田と薮田がともに崩れ、試合プランも崩れた。期待している両右腕だけに、試合後の緒方監督の評価も厳しかった。先発岡田には「初回がすべて。初回の入りが一番大事」と課題を克服できない現状を嘆き、復帰登板で3四球2被弾の薮田には2軍行きを通達した。「変わり身を期待したけどね。内容0点。全然変わっていない。きつい言い方をさせてもらうけど、問題にならない。2軍に行ってもらいます」。期待していた分、落胆の色も濃い。  期待を裏切った選手もいれば、期待に応えた選手もいる。8回に代打出場のメヒアが左翼席へ来日初本塁打をライナーで突き刺した。指揮官がバティスタとともに育成選手だった昨春から期待を寄せていた逸材。打撃の安定性と三塁の守備力が上がれば、貴重な戦力となる。大敗の中で、シーズン終盤に向けた希望の光となった。  打線は大量ビハインドの終盤に反発力を見せた。7回から毎回得点の4点と追い上げた。緒方監督も「攻撃陣は最後まで1打席、1打席、無駄のない打席をしっかりと打席に立っていた」と各打者の姿勢を評価。メヒアだけでなく、途中出場の西川が2安打で先発出場組を刺激した。  6回裏には早くも菊池をベンチに下げた。攻撃的なタクトであり、主力の負傷リスクを回避したマネジメントでもあった。「今日は終わっていたので、また明日切り替えて」と、指揮官の目はすでに次を向いていた。仕切り直しとなる今日3日のDeNA戦で勝利し、4日の球団最速マジック点灯を狙う。【前原淳】

◆ヤクルトのバレンティンが一回に2試合連発となる26号本塁打を放った。前日1日に続く3ランで、本塁打と打点の2冠獲得に向けて、順調に数字を伸ばした。  1点を先制してなおも無死二、三塁で迎えた打席だった。岡田の甘く入ったスライダーをバックスクリーンへ運び「いい流れの中でしっかり自分のスイングができた」と満足げに話した。

◆ヤクルトは原樹、広島は岡田が先発した。ヤクルトは一回、無死一塁から青木の左中間適時二塁打で先制。さらに無死二、三塁とチャンスを広げ、バレンティンの26号2ランで4-0とした。  試合は五回を終わってヤクルトが4-0とリードしている。広島はこの試合、勝つか引き分けるかで優勝へのマジックナンバーが点灯する。

◆ヤクルトは広島に快勝し、連敗を3で止めた。先発した原樹理投手(25)が7回3安打1失点の好投で今季2勝目(6敗)。打線は一回にウラディミール・バレンティン内野手(34)が26号3ランを放つなど4点を奪い、試合を優位に進めた。首位・広島はこの日の試合で勝つか引き分けるかで優勝へのマジックナンバーを点灯させることができたが、はたせなかった。  広島は岡田が先発した。ヤクルトは一回、無死一塁から青木の左中間適時二塁打で先制。さらに無死二、三塁とチャンスを広げ、バレンティンの26号2ランで4-0とした。  広島は七回、二死一、三塁で阿部が右前適時打を放ち、1点を返した。ヤクルトはその裏、二死一塁から山田哲の25号2ラン、雄平の4号2ランで8-1とした。終盤は八回に近藤が2点を失ったものの、打線がその裏に2点を追加し10-3。九回を石山が1点に抑え、試合を締めた。

◆ヤクルトは広島に快勝し、連敗を3で止めた。先発した原樹理投手(25)が7回3安打1失点の好投で今季2勝目(6敗)。打線は一回にウラディミール・バレンティン内野手(34)が26号3ランを放つなど4点を奪い、試合を優位に進めた。チームを勝利に導いた原はお立ち台で充実感を漂わせた。  --先発では今季初勝利  「久しぶりにこの場に立ててすごく幸せ」  --マウンド上での気持ち  「なんとしてもいい結果をの残したい一心だった。チームとしても広島に2連敗している中で、3連敗は絶対にしないぞ、という気持ちだった」  --打線の援護もあった  「4点取ってもらって楽に投げられた。守備にもたくさん助けてもらったので、すごい支えてもらった」  --夏休みの子供たちへアドバイス  「きょうも練習中からファンにすごいたくさんの言葉をもらった。そういった声援を力に変えられる選手になってほしい」  --今後に向けて  「ファンの声援のおかげで頑張れているので、これからも応援よろしくお願いします」

◆ヤクルトの山田哲が七回に25号2ラン、八回には犠飛をマークして球団記録を更新中の連続試合打点を11に伸ばした。セ・リーグでは1986年のバース(阪神)の13に続く歴代2位タイの数字となった。  4-1の七回二死一塁で薮田の速球を左翼席上段へ運んだ。先発の原が好投していただけに「何とか追加点を取ってあげたかった。打てて良かった」と満足げ。一回には左前打で12試合連続安打を記録し、複数安打も4戦連続。2盗塁を決めてリーグトップを快走する盗塁数は26となった。 青木(一回無死一塁で先制二塁打) 「(走者の)坂口がよく走ってくれた」 雄平(七回に4号2ラン) 「自分のスイングができた」 井野(先発マスクで原を好リード) 「調子がめちゃくちゃ良かった。どんなリードでも打たれなかったと思う」 小川監督(原に) 「攻める雰囲気があった」 ヤクルト・田畑投手コーチ(原に) 「ああいう粘りは前半戦になかったもの。一度中継ぎを任せて良かったと思う」

◆広島は勝てば無条件に優勝へのマジックナンバーが今季初点灯していた試合に敗れた。一回の4失点が重くのしかかり、緒方監督は「一回が全て。入りが一番大事」と苦言を呈した。  先発の岡田が立ち上がりに苦しみ、バレンティンに3ランを浴びるなど4点を失った。二~五回は無失点と立ち直っただけに「あの1球。もう少し低めを意識しないと」と悔しさをにじませた。2番手の薮田は七回に2本の2ランを献上。7月31日に1軍に戻ってきたばかりだが、再び2軍での調整が決定。緒方監督は「変わり身を期待したけど、内容は0点。全然変わっていない」と突き放した。 メヒア(八回に代打で来日初本塁打) 「追い込まれていたので、食らい付いていった」 広島・畝投手コーチ(岡田に) 「一回だけ球が上ずっていた。二回からはいい形がつくれていた」

◆原が7回3安打1失点と好投。先発としては今季初白星となる2勝目を挙げた。3年目の今季は開幕ローテーションに入ったが、不振で一時中継ぎに回った。従来の決め球のシュートに加え、カットボールを増やして広島打線を翻弄。マジックナンバー点灯を阻止した。「チームに迷惑ばかり掛けてきた。特別な思いでマウンドに上がった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

◆序盤のビハインドが響き、球団史上最速での優勝マジック点灯は最短4日に持ち越しとなった。広島・緒方監督は、岡田と薮田に対して、珍しく怒りをあらわにした。  「(岡田は)初回がすべて。投手ははじめが大事だから。(薮田は)変わり身を期待したが、内容は0点。全然変わっていない」  先発の岡田は一回に青木に適時二塁打、バレンティンに3ランを浴びて4点を失い、5回6安打4失点で降板。六回からは薮田が約2カ月ぶりに1軍登板を果たしたが、3四球を与えるなどして2回4安打4失点と自滅した。  昨季15勝を挙げて勝率第1位に輝いた薮田について「2軍にいってもらいます」と明言した緒方監督。球団史上初の3連覇へ、最後の最後まで手綱を締める。(柏村翔)

◆ヤクルトは2日、広島15回戦(神宮)に10-4で大勝し、連敗を3で止めた。山田哲人内野手(26)が七回に25号2ランを放ち、連続試合打点を2004年のロベルト・ペタジーニ(巨人)以来7人目となる「11」に伸ばし、日本選手では最多記録に並んだ。引き分け以下で自力優勝の可能性が消え、広島に優勝へのマジックナンバーが点灯する瀬戸際で打線が13安打10得点。同戦の連敗も5で止めた。  一振りで仕留めた。七回二死一塁。カウント1-1からの内角高め直球に、山田哲は両腕を畳むように回転した。舞い上がった白球は左翼席上段に飛び込む25号2ラン。不振を極めた昨季の本塁打数を早くも超えた。  「良い角度で打球が上がってくれた。原樹理が頑張っていたので、何とか追加点を取ってあげたかった。(マジック点灯は)意識しなかった」  7月20日の中日戦(神宮)から続く連続試合打点を「11」に伸ばし、日本選手では西沢道夫(中日)、長池徳二(阪急)らに並ぶ最多記録。バースが1986年にマークした13試合のプロ野球記録も見えてきた。92年生まれの山田哲は「バースは助っ人ナンバーワンというイメージ。(次戦で)良い場面で回ってきたら、チームのために打ちたい」と控えめに口にした。  26歳がすごみを増す。好調時に「ボールが止まってみえる」と言ったのは川上哲治氏。若松勉元監督は「ボールが大きく見えて、体が吸い込まれる感じ」と言った。好調時のバロメーターは-。「ボールが止まったこと? ない、ない」と苦笑した山田哲は少し考えた後、「あれかな。ファウルが少ないこと。いけると思ったボールを一発で決められる感覚」と表現した。この日の3安打はいずれも1スイング目だった。  引き分け以下で自力優勝の可能性が消える瀬戸際にも、チームに悲壮感はなかった。練習時のアップには上田が顔中に日焼け止めクリームを塗り、おしろいのようにして登場して爆笑を誘った。一回無死一塁からは一走・坂口がスタート。青木の打球が二塁ベースカバーに入った遊撃の空いたスペースを抜け、先制の適時二塁打になった。小川監督は「最初の攻撃は坂口の積極性が生んだ4点だった」と積極性をたたえた。  セ・リーグの灯は簡単には消さない。3安打3打点で打率・320。2盗塁を決めて今季26個目とした山田哲は「目の前の試合を戦うだけだから」と力を込めた。(長崎右)

◆山田哲の打撃は今、最高の状態にある。七回の本塁打は高めの直球。決してやさしくないボールに反応して完璧に捉えた。タイミングの取り方、体の切れ、スイングスピード、どれを取っても文句のつけようのないひと振りだった。  何よりもしっかり走れているのがいい。この日は一回と三回に二盗を決めたが、体の張り、スタートの良さ、走る姿を見て、体調がよほどいいのだろうと感じた。彼の好不調のバロメーターの一つが走塁だ。積極的に盗塁を仕掛けられているときは、それに比例して打撃の状態もいい。  過去に2度、トリプルスリーを達成しているが、当時に勝るとも劣らないほどの充実ぶりを感じる。3度目のトリプルスリーは間違いないだろう。 (サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
533610.596
(↓0.006)
0
(-)
53463
(+4)
397
(+10)
115
(+1)
54
(-)
0.262
(-)
4.06
(↓0.07)
2
(-)
巨人
474910.49
(↑0.006)
9.5
(↑1)
46436
(+3)
394
(+2)
94
(+1)
47
(-)
0.26
(-)
3.89
(↑0.02)
3
(-)
ヤクルト
444610.489
(↑0.006)
9.5
(↑1)
52415
(+10)
442
(+4)
88
(+3)
54
(+3)
0.265
(↑0.001)
4.37
(-)
4
(↑1)
中日
435110.457
(-)
12.5
(↑0.5)
48394
(-)
431
(-)
64
(-)
47
(-)
0.261
(-)
4.38
(-)
5
(↓1)
DeNA
414920.456
(↓0.005)
12.5
(-)
51357
(+2)
416
(+3)
109
(+1)
55
(-)
0.245
(↓0.002)
4.17
(↑0.01)
6
(-)
阪神
394710.453
(-)
12.5
(↑0.5)
56338
(-)
387
(-)
52
(-)
45
(-)
0.245
(-)
3.99
(-)