日本ハム(☆3対0★)ORIX =リーグ戦16回戦・札幌ドーム=
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ORIX
00000 0000 021
日ハム
11010 000× 361
勝利投手:堀 瑞輝(1勝0敗0S)
(セーブ:浦野 博司(1勝1敗1S))
敗戦投手:山岡 泰輔(2勝10敗0S)
  DAZN
◆日本ハムは初回、近藤の犠飛で先制する。続く2回裏には、2死満塁から近藤の適時打で1点を追加した。投げては、先発・堀が6回途中無失点の好投でプロ初勝利。敗れたオリックスは、先発・山岡が試合をつくれず、打線も散発2安打と精彩を欠き、8連敗を喫した。

◆日本ハム近藤健介捕手が初回に先制犠飛を放った。無死二、三塁で、高めの真っすぐを逆らわずに捉え、左翼へきっちり飛球を運んだ。  今季初の犠飛で、今季初登板初先発の高卒2年目左腕の堀をいきなり援護。「堀ちゃんが今シーズン初めての登板なので初回から点を取ってあげたいと思っていました。犠牲フライですけど、先制点を取れて良かったです。援護点を取れるように引き続き頑張ります」。  宣言通りに2回2死満塁の好機では中前適時打。堀に2点のリードをプレゼントした。

◆今季初先発の高卒2年目左腕、堀瑞輝投手(20)は、5回1/3を散発2安打無失点。序盤は堂々たる投球だったが、中盤以降は制球に苦しんだ。  5回2死満塁のピンチを遊ゴロでしのぎ、6回1死一塁となったところでマウンドを降りた。  「立ち上がりボール球が続いて少し危なかったんですけど、うまく修正しながら投げられましたし、バッター勝負で投げられたので全体的に良かった。野手の皆さんにも初回から援護してもらい、気持ち的に余裕を持って投げさせてもらいました」とし、次回登板へ向け「長いイニングを投げてチームに貢献できるよう頑張りたい」と、意欲を示した。

◆日本ハム近藤健介捕手が試合の序盤から今季初登板初先発の高卒2年目左腕の堀を援護した。  初回は先制犠飛を放った。無死二、三塁で、高めの真っすぐを逆らわず捉え、左翼へきっちり飛球を運んだ。今季初の犠飛に「堀ちゃんが今シーズン初めての登板なので初回から点を取ってあげたいと思っていました。犠牲フライですけど、先制点を取れて良かったです。援護点を取れるように引き続き頑張ります」。  宣言通りに2回2死満塁の好機では中前適時打を放った。「2死から、つないでもらったチャンスだったので何とか打ちたかったです。堀ちゃんを援護できたので、良かったです」。同僚から近ちゃん(コンちゃん)と呼ばれる頼もしい先輩が、後輩の堀ちゃんに2点のリードをプレゼントした。

◆オリックス山岡泰輔投手が4回5安打3失点で降板した。1回、近藤に先制犠飛を許すと、2回には2死満塁からまたも近藤に中前適時打を浴びて失点。4回にも1死二、三塁から近藤の二ゴロの間に1点を献上した。  山岡は「先頭バッターを出すことが多く、苦しいピッチングになってしまいました。なんとか粘って長いイニングを投げたかったです」とコメント。4月29日ソフトバンク戦から12試合連続で勝ち星なしとなった。

◆今季初先発の高卒2年目左腕、堀瑞輝投手(20)がプロ初勝利を挙げた。  5回1/3を散発2安打無失点。序盤は堂々たる投球。中盤以降は制球に苦しんだが、5回2死満塁のピンチを遊ゴロでしのぎ、6回1死一塁となったところで降板。リリーフ陣が無失点でリードを守り、念願のウイニングボールを手にした。  お立ち台では「すごく、うれしいです」と笑顔。手にしていた記念のボールを見て思うことを問われると「よく頑張ったなぁと思います」と、ほのぼのとした受け答えで超満員のスタンドの笑いも誘った。  昨季は1軍で中継ぎ3試合、先発1試合に登板も白星はなかった。今季の目標に掲げていたプロ初勝利を果たし、「野手の方に助けてもらったので、良かったです」と、感謝していた。

◆オリックスが今季ワーストの8連敗を喫し、自力Vの可能性が消滅した。散発2安打で今季8度目となる0封負け。  先発山岡も4回3失点で10敗目を喫した。 福良監督は「(山岡は)テンポが悪すぎました。リズムが悪い。今日は一段と」と渋い表情。8連敗については「何とかしないといけないですね」と話した。

◆高卒2年目の日本ハム堀瑞輝投手(20)がプロ初勝利を挙げた。今季初登板初先発したオリックス16回戦(札幌ドーム)で、5回1/3を2安打無失点と好投。リリーフ陣も無失点リレーで3点リードを守り、期待の左腕が待望の白星をつかんだ。連勝で貯金を今季最多タイの12としたチームにとっても、逆転優勝へ期待の高まるフレッシュな戦力が加わった。  初めてのお立ち台でも、ひょうひょうとしていた。プロ初勝利を挙げた堀は独特のスローテンポで「すごく、うれしいです。よく頑張ったなぁと思います」と、人ごとのように喜んだ。マイペースな受け答えと同様、マウンドでも堂々としていた。右打者には臆せず内角を真っすぐで突いた。左打者には鋭く曲がるスライダーを有効的に使った。6回途中まで無失点で切り抜けた。「しっかり打者と勝負していけた結果」と、胸を張った。  立ち上がりも冷静に我を取り戻した。試合前のブルペンでは1球もストライクが入らなかった。試合開始直後も2球連続でボール。「今日は、やばいかな」と思い、マウンド後方で一呼吸置いた。「もうちょっと肩の力を抜いていいかな」。自分に言い聞かせ、ストライクを取ることに集中。悪い流れでも、立ち止まれる強さがあった。  飛躍が期待された今季は、伸び悩んでいた。昨秋は稲葉ジャパンの初陣となった「アジアプロ野球チャンピオンシップ2017」のメンバーに選出。今春も年齢制限をなくしたフル代表の一員として招集された。日の丸を背負い、自分への期待も高めすぎた。「1軍にいなきゃいけないと追い込みすぎた。自分の投球(レベル)を上に見過ぎた」。イメージでは、開幕から1軍の先発ローテを任され、チームを引っ張っているはずだった。現実は、2軍戦でも低迷。2軍首脳陣と話し合う中で、結果を出せない悔しさから涙したこともあった。  「自分は何をしているんだろう。考えを変えよう」。5月上旬、少し思い違いをしていた思考を捨てた。「初心に戻って、打者1人1人に集中して勝負する」。雑念は消えた。以降は結果が向上も6月に左太ももを肉離れ。「ここから勝負どころが増えるから、結果を出せば呼べると監督から言われた。早く治して結果を出そうと思った」。故障も癒え、ついに巡ってきたチャンスで白星をつかめた。栗山監督も「立て直す力が出てきた。(チームの)大きな刺激になる」。20歳の左腕の台頭は、勝負の秋へ大きな追い風となる。【木下大輔】
 ◆堀瑞輝(ほり・みずき)1998年(平10)5月10日、広島生まれ。広島新庄では2、3年夏甲子園出場、16年秋のU18アジア選手権優勝に好救援で貢献。16年ドラフト1位で日本ハムに入団。17年秋には「アジアプロ野球チャンピオンシップ2017」のメンバーに選出され、初戦で勝利投手になった。177センチ、80キロ。左投げ左打ち。

◆打つだけじゃない。日本ハム近藤の守備が最近、超攻撃的だ。7回、左中間への飛球に追い付くと、満員の本拠地は大歓声。さらに8回、今度は左翼ファウルゾーンへの大飛球を、フェンスにぶつかりながらジャンプ一番好捕した。もんどり打って座り込んだが、ボールはしっかりキャッチ。「守備で起こることは、僕の場合、たいてい、まぐれです」と苦笑いした。  24日楽天戦、ダイビングキャッチで胸を強打しながらも決してボールはこぼさなかった。実はスタートの判断を誤ったため、ただの左飛が好守に見えただけ。「今日はスタートも良かったと思う」。守備は不得意だから、失敗を繰り返して、反省をしながら次につなげる。  昨季160打数以上に立ち、打率4割を超えた"4割男"。この日は得意の打撃でも、3打数2安打で全3打点をマークし「毎日の準備と練習のおかげです」と誇る。まだ24歳。20年東京オリンピック(五輪)は「一生ないチャンス。代表に選んでもらいたいので、まずはファイターズで、守備でも結果を出すことが大事だと思う」。苦手克服が、夢への近道になると信じている。【中島宙恵】

◆5年目の日本ハム浦野がプロ初セーブを挙げた。  3点リードの9回登板。3者凡退で堀に初勝利もプレゼント。守護神の石川直が24日楽天戦で右内転筋を肉離れ。代役として三振奪取率の高い浦野が抜てきされた。「初めは冗談かと。どこでも投げるスタンスは変わらない」と話した。

◆連敗地獄から抜け出せない。オリックスが今季ワーストの8連敗を喫し、自力Vの可能性が消滅した。散発2安打で今季8度目となる0封負け。8連敗は昨年7月17日ロッテ戦から同27日西武戦の8連敗以来となる屈辱。ベンチ裏から出てきた福良監督は「何とかしないといけないですね」と、声を絞り出した。  今季初登板初先発の20歳の左腕堀に6回途中まで2安打と抑えられた。5回1死二塁から武田の打球が左翼線ライン上を跳ねたかに見えたが、リクエスト行使も判定は覆らずファウル。攻略できそうでできない。打線がつながらない。指揮官も「初めての対戦というのもあるんですかね」ともどかしい表情だ。  球宴明けから2勝9敗とまさかの急降下だ。チーム打率はリーグ最下位の2割4分と落ち込む。球宴前に小谷野、中島、T-岡田が次々と故障。この試合で下半身のコンディション不良だった小谷野が約1カ月ぶりに復帰したが、勝負強いベテランが抜けて攻撃力が低下した感は否めない。  盤石を誇っていた中継ぎ陣にもしわ寄せが来る。守護神増井が25日西武戦から2試合連続でサヨナラ打を浴びた。前日27日にはセットアッパー山本が疲労の蓄積で登録抹消...。交流戦リーグ勝率トップの勢いが完全になくなった。球宴前の7月4日に最大4あった貯金も、今は借金5とまるでジェットコースター。振り向けば最下位楽天が3・5ゲーム差に迫っている。【桝井聡】
 ▼オリックスは今季の自力優勝の可能性が消滅した。現在首位の西武は、オリックスとの残り11試合に全敗しても、他球団に全勝すれば96勝46敗1分けで勝率6割7分6厘。オリックスは今季の残り52試合に全勝しても93勝46敗4分けの6割6分9厘に終わり、西武を下回るため。

◆日本ハム・堀瑞輝投手(20)がオリックス戦で今季初先発し、五回まで2安打無失点と好投している。

◆日本ハムは近藤が一回に犠飛、二回には適時打、四回には二ゴロの間に1点を奪い、全3打点を挙げた。2年目の堀が六回途中無失点でプロ初勝利。5年目の浦野はプロ初セーブ。オリックスは8連敗で自力優勝の可能性が消えた。

◆オリックスの山岡は4回3失点で今季10敗目を喫した。走者を出さなかった回は一度もなく「先頭打者を出すことが多く、苦しい投球になってしまった。何とか粘って長いイニングを投げたかった」とうなだれた。  一回、1番打者の西川に四球を与えると、内野安打と失策で無死二、三塁とされて近藤に犠飛を許した。二回は二死からピンチを招いて近藤に適時打を浴びた。4月22日に2勝目を挙げたのを最後に白星が無く「また一からやり直す」と言葉を絞り出した。 福良監督(山岡に) 「リズムが悪過ぎ。今日は一段と悪かった」

◆日本ハムの浦野が5年目でプロ初セーブを挙げた。3-0の九回に登板すると、三者凡退で難なく締めくくった。「いつも通り。良かったです」と控えめに喜んだ。  本来の抑えだった石川直が負傷で離脱している。三振奪取能力の高さが評価され、代役を任された。「与えられた場所で結果を残せるように頑張りたい」と静かに意気込んだ。

◆日本ハムの近藤がチームが挙げた3点全てをたたき出した。一回に左犠飛で1点を先取すると二回は中前適時打。四回は二ゴロの間に走者をかえし、貴重な3点目を奪った。今季初登板の堀が先発していたために「早めに援護できればと思っていた」とうれしそうに話した。  七回にも内野安打を記録し、打率を3割4分に上げた。主に3番打者としてチームをけん引しており「毎日の準備と練習だと思う」と誇らしげに話した。 栗山監督(プロ初勝利を挙げた堀に) 「持っているボールの質はとてもすてきだと思う。まずは勝たせてあげられて本当に良かった」 日本ハム・吉井投手コーチ(六回途中まで無失点でプロ初勝利を挙げた堀に) 「マウンドでの投げっぷりが良い。あとは1試合を通してのスタミナをつけていけばいい」

◆近藤が一回の先制の左犠飛を含む3打点でチーム全得点をたたき出した。二回に中前適時打を放つなど、16日のオリックス戦以来の複数安打で打率・340。「堀ちゃんを援護できたので良かった」と白い歯をのぞかせた。八回には左翼ファウルゾーンへの飛球をフェンスにぶつかりながら好捕。攻守にわたる活躍に「まぐれです」と照れていた。

◆今季初の8連敗で自力優勝の可能性が消えた。2年目の堀を攻め切れず、六回途中まで2安打。福良監督は「初めての対戦というのもあったのか。攻略できそうな感じもあったんですが」と言葉を濁した。8連敗中の得点の平均は2・5点。敵地での試合が続き、黒星が止まらない。日本ハムにはこの3連戦前までは7勝7敗と互角に戦っていたが、悪い流れを変えることはできなかった。悪夢の旅に、福良監督は「何とかしないと」と繰り返した。

◆日本ハムは28日、オリックス16回戦(札幌ドーム)に3-0で勝利。今季初登板で先発した2年目の堀瑞輝投手(20)が、5回1/3を投げて2安打無失点でプロ初勝利を挙げた。  「よく頑張ったなと思います。しっかり打者と勝負できた結果が、こうなりました」  今季初登板で昨年9月以来となるプロ2度目の先発で好投。「実家に贈りたい」という勝利球を握りしめ、あどけない笑みを浮かべた。  昨年のドラフト1位左腕が強心臓ぶりを発揮した。試合前のブルペンでは1球もストライクが入らず、一回先頭の白崎にも2球続けてボールとなったが「肩の力を抜いて捕手のミットに集中」して3者凡退で終えた。3-0の五回は失策が絡んで二死満塁とされたが、吉井投手コーチに「深呼吸しておけ」と助言されると「円(投手サークル)の中で深呼吸は恥ずかしい」と苦笑い。大城を遊ゴロに仕留めた。  広島新庄高では2、3年の夏に甲子園に出場した未来のエース候補。昨年11月のアジアチャンピオンシップでは日本代表「侍ジャパン」に選ばれ、プロ初勝利より先に代表で白星を挙げた。  今季は2軍で結果が出ず、6月6日に一度は1軍に昇格したが左太ももを痛めて翌7日に出場選手登録を外れるなど苦しんでいた。それでも「嫌い」というブルペンでの投球を30球から80球前後に増やすなど努力して、ついに勝利をつかんだ。  首位・西武とは2ゲーム差。優勝争いへ、日本ハムに楽しみな新星が現れた。 (中田愛沙美)
堀について日本ハム・吉井投手コーチ 「マウンドでの投げっぷりがいい。ブルペンでは1球もストライクが入らなかったけれど、打者が立つとスイッチが入る」 ★前夜から確信!?  栗山監督は、堀のプロ初勝利を前夜から確信していた!? 前日27日の試合後、生活拠点を置く北海道栗山町で、日本一となった2016年以来2年ぶりに3匹のフクロウに遭遇。動物好きの指揮官は「堀はフクロウに似ている。きょうは勝つなと思った」と予感したという。幸福を呼ぶとされるフクロウ。優勝への吉兆となるかも?

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
513510.593
(-)
0
(-)
56483
(-)
415
(-)
114
(-)
96
(-)
0.274
(-)
4.44
(-)
2
(-)
日ハム
503810.568
(↑0.005)
2
(↑0.5)
54391
(+3)
349
(-)
100
(-)
57
(+1)
0.248
(-)
3.56
(↑0.04)
3
(-)
ロッテ
434230.506
(-)
7.5
(-)
55358
(-)
358
(-)
45
(-)
90
(-)
0.258
(-)
3.71
(-)
4
(-)
福岡
424310.494
(↓0.006)
8.5
(↓0.5)
57381
(+1)
382
(+7)
124
(-)
55
(-)
0.255
(↓0.001)
4.25
(↓0.03)
5
(-)
ORIX
414640.471
(↓0.006)
10.5
(↓0.5)
52337
(-)
356
(+3)
71
(-)
58
(-)
0.24
(↓0.002)
3.69
(↑0.02)
6
(-)
楽天
385010.432
(↑0.007)
14
(↑0.5)
54336
(+7)
362
(+1)
87
(+2)
46
(+2)
0.246
(↑0.001)
3.81
(↑0.04)