日本ハム(★1対4☆)楽天 =リーグ戦10回戦(2020.08.21)・札幌ドーム=
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楽天
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日本ハム
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勝利投手:則本 昂大(4勝3敗0S)
(セーブ:ブセニッツ(1勝0敗6S))
敗戦投手:玉井 大翔(4勝2敗1S)

本塁打
【楽天】浅村 栄斗(16号・9回表2ラン)

  DAZN
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◆楽天は両軍無得点のまま迎えた6回表、島内の適時打で試合の均衡を破る。続く7回に小深田のスクイズで加点すると、9回には浅村の2ランが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・則本昂が9回途中1失点の快投で今季4勝目。敗れた日本ハムは、9回に1点を返すも及ばなかった。

◆日本ハム中田翔内野手(31)はここまで19本塁打を放っており、両リーグ最速の20号へ王手。両リーグ20号一番乗りとなれば15年以来、5年ぶり自身2度目となる。 楽天先発の則本昂から節目の1発を打てるか。

◆日本ハムの先発加藤はショートスターターとして3回無失点と役割を果たして降板。楽天則本昂も3回まで無失点に抑えた。 日本ハムは4回から継投策。6回は3番手として玉井が登板も、2死一塁から島内に先制適時二塁打を浴びた。 楽天則本昂が日本ハム打線を寄せ付けず4勝目。日本ハムは小刻みな投手起用も実らず、借金1となった。玉井2敗目。

◆楽天キャプテン島内宏明外野手が均衡を破った。6回2死一塁、日本ハム玉井から左中間を破る先制の適時二塁打。欠場した主将茂木に代わり、試合前に三木監督からキャプテンを任された。 「テーピングでキャプテンの『C』マークをつけようと思ったんですが止められると思いやめておきました」。前夜には9回2死から同点3ラン。貴重な1本を出した。

◆日本ハム2番手の村田透投手が今季2ホールド目を挙げた。4回にマウンドへ上がり、予定通り2イニングを1安打無失点。 「2イニング目は、しっかり3人で抑えることができて良かった。加藤のナイスピッチングにしっかりと続くことができて良かった」。中盤までの投手戦を演出したベテラン右腕は、納得の表情だった。

◆日本ハム栗山英樹監督(59)は「勝ちにいったんだけど...」と悔しい敗戦を振り返った。加藤をショートスターターで起用し、2番手の村田とともに5回まで無失点。プラン通りの試合運びで、あとは打線が則本昂を打ち崩すだけだったが「それが、できなかった」と総括した。 試合前は、藤井聡太2冠の勝負手に感嘆していた。「すごいね。感動ですね。才能って、年齢じゃないんだよな」。20日に王位を奪った一手は定石とは違っても、勝利への最適手だったことに心ひかれた。 「野球の作戦で言えば、(好調な中田)翔やコンちゃん(近藤)のところで送りバントのサインを出すとか? とにかく勝率を上げる、普通じゃ考えにくいことをやる、と。すばらしい」 勝利を求めて逆算しながら最善手を打ち続ける-。プロ野球の監督も突き詰めれば、同じ目的を果たすために全力を尽くす立場だ。 前夜はオリックス西村前監督の辞任が発表された。「悔しかっただろうな、と思う」と心情をおもんぱかった。選手の力を信じて手を尽くしても、結果につながらないこともある無常の世界。プロ野球の監督が勝利のために打つ一手一手の難しさは、この日のような試合展開こそ、痛感するものかもしれない。 引き分けを挟んで再び借金1となったが、混パは続いている。「なんとかします」。抜け出す勝負手を、いつ、どのように繰り出して爆発力を生めるか。シーズンは66試合も残る。【木下大輔】 ▽日本ハム加藤(先発で3回3安打無失点) いいリードをしてくれたキャッチャーと野手のおかげで、テンポよく投げることができました。次回に向けても、しっかり準備したいです。

◆エースが勇気を持って圧倒した。楽天則本昂大投手(29)が、日本ハム打線を9回途中6安打1失点で自身7試合ぶりの白星を挙げた。 今季最速154キロを計測した直球を軸に、フォークボールがさえ渡り9奪三振。8回まで二塁さえ踏ませなかった。今季初完投は逃したが、約1カ月半ぶりの4勝目をつかんだ。チームはソフトバンクを抜き2位に浮上。首位ロッテを0・5差で追う。涌井との両輪が並び立ち、混パを抜け出す。プライドがにじみ出た。9回無死一、二塁。降板を告げられた則本昂は唇をかみ、うつむきながらベンチへ退いた。「最後しっかりと、1人で締めたかった」。8回まで二塁も踏ませず、リードも保った。完封の見えた9回、3連打でマウンドを譲った。最後まで守り抜くのがエースの仕事。悔しさを隠さなかった。 背負うものがあるからこそ、力は増す。引き分けを挟み2連敗で迎えた7月24日オリックス戦。試合前練習中に近づいてきた三木監督から「チームに勇気をお願いします」と声をかけられた。「うちのエースだから、エースらしい投球も期待したい。でもあまり背負いすぎないように。シンプルに堂々とマウンドに立ってほしい」。 思いを受け止めた。今季初めての足立とのバッテリー。「今まではいろんな球を使って抑えようとしすぎていたと思った。真っすぐで押して行けたら」と恐れずシンプルに立ち向かった。立ち上がりから威力十分な直球を両隅にたたき込んだ。4回1死、中田との対戦では今季最速154キロも計測。自己ワーストタイの3回で降板した前回、14日の西武戦では平均146・4キロだったが、150・1キロに上げた。「強い真っすぐがあったからこそ、決め球が生きた。フォークは一番信頼している球」と9奪三振中8個を懐刀で奪った。 勝利が決まると表情を崩した。ブセニッツからウイニングボールをもらい、チームメートと握手を交わした。「ずっと仕事ができていなかった。今日は仕事ができた。9回を投げきれるようにやっていきたい」。チームに勇気を与えたエースが先頭に立ち、混パをかき分ける。【桑原幹久】

◆"キャプテンシマウチ"が連夜の輝きを見せた。楽天島内宏明外野手(30)が21日、日本ハム10回戦(札幌ドーム)で先制適時打を放ち、7試合ぶりの白星をつかんだエース則本昂大投手をバックアップした。 今季から主将を務める茂木栄五郎内野手が前日の自打球の影響で欠場。三木肇監督から試合前にフィールド主将を任された。前日20日には9回2死から起死回生の同点3ラン。チームはソフトバンクを抜いて2位に浮上し、首位ロッテを0・5差で追う。胸に「C」マークがなくとも、島内がチームのために気持ちを込めた。0-0の6回2死一塁。日本ハム玉井のカーブを捉えた。左中間を真っ二つ。一走浅村をかえした。「来たボールを打てと打撃コーチから指示があったので、来たボールを打ちました。キャプテンとして言動では引っ張れないので、結果が出せて良かった。浅村さんナイスラン」。先制適時二塁打で、試合の均衡を破った。 試合前の野手ミーティングで、星稜時代以来の大役を任されていた。今季から主将を務める茂木が前日の自打球の影響でベンチ入りしたが、スタメンから外れた。島内は三木監督からフィールド主将を任命された。「なぜだか分からないんですが...」。テーピングでユニホームの胸に主将の証しとなる「C」マークをつけようと思ったが、周囲に止められると思い、やめた。「声で引っ張るタイプではないので、声はみんなにまかせて特になにもしていないです。今日はたまたまプレーで引っ張れましたが...」と遠慮気味だ。 ただ、グラウンドでは遠慮はない。西武との前カードでは24打数8安打、打率3割3分3厘と好調。今カードも17打数7安打、打率4割1分2厘と右肩上がりに打ちまくる。前日20日日本ハム戦でも9回2死、カウント1-2から起死回生の同点3ラン。「メットライフドームと比べたら札幌ドームは涼しいので、好結果につながっていると思う」。歯車がかみ合い、要所で仕事を果たす。 三木監督も「本来は茂木ですけど、フィールドのキャプテンというところで頑張ってくれた。茂木も心強かったと思う」と自ら任せた大役を担った島内をたたえた。「いつも茂木が頑張ってくれているなと感じたので、もっと茂木を支えていけるように頑張っていきたい」。1人では戦えない。チーム全員で勝利をつかむために"キャプテンシマウチ"が必要だ。【桑原幹久】

◆勇気を持って圧倒した。楽天則本昂が、日本ハム打線を9回途中6安打1失点で自身7試合ぶりの白星を挙げた。8回まで二塁も踏ませず約1カ月半ぶりの4勝目をつかんだ。 完封の見えた9回、3連打でマウンドを譲った。「最後しっかりと、1人で締めたかった」と悔しさを隠さなかった。 引き分けを挟み2連敗で迎えた7月24日オリックス戦。試合前練習中に近づいてきた三木監督から「チームに勇気をお願いします」と声をかけられた。「うちのエースだから、エースらしい投球も期待したい。でもあまり背負いすぎないように。シンプルに堂々とマウンドに立ってほしい」。 思いを受け止めた。4回1死、中田との対戦では今季最速154キロを計測。自己ワーストタイの3回で降板した前回、14日の西武戦では平均146・4キロだったが、150・1キロに上げた。「強い真っすぐがあったからこそ、決め球が生きた。フォークは一番信頼しているボール」と9奪三振中8個を懐刀で奪った。「ずっと仕事ができていなかった。今日は仕事ができた。9回を投げきれるようにやっていきたい」。エースが先頭に立ち、混パを抜け出す。【桑原幹久】

◆楽天・島内宏明外野手(30)が21日、日本ハム10回戦(札幌ドーム)に「5番・左翼」で先発出場。両軍無得点で迎えた六回2死一塁から、左中間へ先制となる適時二塁打を放った。  試合前には、前日20日の同戦で九回に同点3ランを放った勢いなどを買われ、三木監督から一日主将に指名されていた。  球団広報を通じ、「テーピングでキャプテンの"Cマーク"をつけようと思ったけど、止められると思いやめておきました。キャプテンとして、言動では引っ張れないので結果が出せてよかったです。(一塁走者の)浅村さんナイスラン」とコメントした。

◆楽天は六回に島内の適時二塁打で先制し、七回に小深田のスクイズ、九回に浅村の16号2ランで加点した。則本昂は九回途中6安打1失点で9三振を奪い、7月3日以来の4勝目。日本ハムは1点を返すのがやっとで勝率5割を切った。

◆日本ハムの栗山監督は打線が則本昂の球威ある直球と低めに制球された落ちる球に抑え込まれ「状態が良かったが、何とかしないといけないのが野球。対策を練っていきます」と力なく話した。  8月に入ってチームの状態は上向いていたが、勝率は再び5割を切った。「一つ一つ全力でやっていくしかない」と淡々と話した。

◆楽天の島内が先制適時打を放ち、勝利に貢献した。六回2死一塁でこの回から登板した玉井の制球が甘くなったところを逃さず、左中間へ適時二塁打。2試合連続の2安打で3試合連続打点をマークし「札幌ドームは涼しいので好結果につながっている」とうなずいた。  主将の茂木が20日の試合で自打球を当てて負傷し欠場した。試合前に三木監督から"代役主将"を託され「特に何もしていない。たまたまプレーで引っ張れた」と喜んだ。

◆北の大地でよみがえった。楽天・則本昂大投手(29)が日本ハム戦に先発し、九回途中までを6安打1失点。7月3日のロッテ戦(楽天生命パーク)以来の白星で、4勝目を飾った。  「本当に僕自身、仕事ができていなかった。きょうは仕事ができたかなと思います。チーム全員で勝てた試合なのでよかったです」  勝利の瞬間、ベンチで飲み干したペットボトルのお茶は格別な味がした。笑いをこらえたが、チームメートの祝福に思わずニヤけた。登板7試合ぶりの勝利で、静まり返る敵地・札幌ドームでのヒーローインタビューに呼ばれた。  八回まで散発3安打無失点。5度も三者凡退に斬った。最速154キロ、八回にも152キロを計測し球威を維持。完封を視野に九回もマウンドに上がったが、1番・西川から3連打を喫したところで、お役御免となった。  「決め球は変化球でしたが、強い直球を投げられたから生きた。九回まで投げられなかったことが課題なので、次につなげたい」  硬いといわれる札幌ドームのマウンドに「反発力を利用して投げた」と適応。今季初めてバッテリーを組んだ5年目の足立に「しっかり引き出してくれた」と感謝した。  右腕の力投で、チームは2位に再浮上。三木監督は「すべてを力に変えて、則本らしい、いい投球だった」とたたえた。完全復活を遂げた右腕の逆襲が始まる。(広岡浩二)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ロッテ
30222 0.577
(↑0.008)
-
(-)
66242
(+7)
245
(+3)
49
(+1)
46
(-)
0.250
(↑0.003)
4.380
(↑0.02)
2
(1↑)
楽天
29223 0.569
(↑0.009)
0.5
(-)
66296
(+4)
238
(+1)
59
(+1)
37
(+1)
0.274
(-)
4.160
(↑0.06)
3
(2↓)
ソフトバンク
29232 0.558
(↓0.011)
1
(↓1)
66233
(+3)
205
(+7)
60
(+2)
36
(-)
0.239
(↓0.001)
3.520
(↓0.06)
4
(-)
日本ハム
25263 0.490
(↓0.01)
4.5
(↓1)
66229
(+1)
243
(+4)
47
(-)
26
(-)
0.245
(↓0.001)
4.090
(-)
5
(-)
西武
23272 0.460
(↓0.009)
6
(↓1)
68229
(+1)
241
(+3)
52
(+1)
32
(-)
0.248
(↓0.003)
4.490
(↑0.02)
6
(-)
ORIX
17334 0.340
(↑0.013)
12
(-)
66190
(+3)
247
(+1)
36
(+1)
39
(-)
0.246
(↑0.002)
4.320
(↑0.06)