ロッテ(☆6対4★)ソフトバンク =リーグ戦4回戦(2020.08.18)・ZOZOマリンスタジアム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ソフトバンク
0100000304502
ロッテ
11100030X61230
勝利投手:美馬 学(4勝2敗0S)
(セーブ:益田 直也(1勝2敗16S))
敗戦投手:千賀 滉大(4勝2敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】栗原 陵矢(8号・2回表ソロ),松田 宣浩(3号・8回表ソロ)

  DAZN
チケットぴあ ロッテ戦チケット予約 ソフトバンク戦チケット予約
◆ロッテは同点とされた直後の2回裏、田村の犠飛で勝ち越しに成功する。3-1となって迎えた7回には、安田と井上の連続適時打で3点を奪い、リードを広げた。投げては、先発・美馬が8回4失点で今季4勝目。敗れたソフトバンクは、先発・千賀が7回につかまった。

◆ロッテが序盤からソフトバンク先発千賀を攻略。初回に安田の適時打で先制し、2、3回にも加点。3回まで3-1とリードした。 ロッテ先発の美馬は序盤からストライク先行の投球。ソフトバンクの攻撃を短時間で終わらせ、終盤へのいい流れを作った。 ロッテは7回、安田の2点適時二塁打などで3点を追加し、逃げ切った。美馬は4勝目。首位ソフトバンクと1ゲーム差とした。千賀2敗目。

◆ソフトバンク松田宣浩内野手が久々の「熱男!」を響かせた。 8回1死で右翼ラグーン席に3号ソロ。「久しぶりのいい感触で、しっかり芯で捉えることができました。もっといい打球が数多く打てるようにしていきたいです」。 7月11日の楽天戦以来、実に31試合ぶりのアーチ。ベンチ前では手を洗うしぐさから、スタンドへパフォーマンスを披露した。三塁を守ることができるグラシアルも合流し、定位置死守へ正念場だ。

◆ソフトバンクの栗原陵矢捕手が4番としては自身初の本塁打を放った。 1点を追う2回先頭で、ロッテ美馬から右翼へ8号ソロを運び「うまく打つことができました。すぐに追い込まれてしまいましたが、粘れたので良い結果につながってくれたと思います」。4番に入って7戦目。前試合の16日オリックス戦では4番で初V打を打っていたが、この日は勝利につながらなかった。

◆呪いでもかけられているのだろうか。ソフトバンクがロッテに敗れて、昨年からZOZOマリン4連敗となった。昨季V逸の要因ともなった2勝10敗の悪夢の舞台は、今季も黒星からスタートした。先発千賀滉大投手(27)も7回途中6失点でKOされ、キューバ助っ人グラシアルが復帰し先発出場したが4打数無安打と空回り。2位に浮上したロッテにゲーム差1に迫られた。ソフトバンクがZOZOマリンで勝てない。昨年2勝10敗と大きく負け越した「悪夢の舞台」。今年の初戦も黒星となった。昨年からの連敗も4。今季ロッテ戦も3連敗となって、2位に浮上したロッテに1ゲーム差とされた。 先発千賀が本来の姿になれなかった。初回に安田を打ち取った当たりがフラフラと左翼へ落ちて先制を許す。リズムに乗れずに3回まで毎回失点し3失点。7回には3連続長打を含む4連打で3点を失いKO。「もう1度、自分の投球を見つめ直さないといけない。いい部分も悪い部分も含め、自分の投球と向き合いたい」と千賀。2試合連続で6失点(前回は自責0)のエースに、工藤監督は奮起をうながした。 工藤監督 打ち取った当たりがポトンと落ちるのも、球半分くらい思い通りに投げられてないから。1週間で何とかするのがエース。エースとして立ち向かっていかないといけない。勝利という答えを出すのがエースです。 打線も沈黙した。ロッテ美馬に連敗を許し「いろんな軌道の球をもつ投手にやられた」(工藤監督)。7回まで3安打1点。8回に失策もあり3点を奪ったが、そこまでだった。「同じ相手も何度もやられるわけにはいかないから。次は打たないといけない」。キューバ助っ人グラシアルが待望の1軍復帰を果たした。ZOZOマリンの呪縛を説く"起爆剤"としても期待されたが4打数無安打。工藤監督は「最初からそうガンガン打てない。これからです」と巻き返しに期待した。 千賀も18年5月1日に勝って以降、ZOZOマリンで3戦先発も勝ちがない。今年も千葉の悪夢は続くのか。「大事なのは引きずらないこと。負けたことは取り戻せない。唯一取り戻せるとしたら明日(19日)勝つことだ」。工藤監督がナインの気持ちを代弁した。【浦田由紀夫】 ▽ソフトバンク・グラシアル(1軍復帰2番左翼で今季初先発も4打数無安打)「1軍に合流できて、ひとまずよかったが、チームが負けてしまったので、明日(19日)の試合に備えたい。引き続きできることを全力で頑張ります」

◆さあ熱パ到来だ! ロッテの若き4番安田尚憲内野手(21)が、ソフトバンク千賀滉大投手(27)を初対決で攻略した。初回に左翼へ適時打。7回1死二、三塁では左翼フェンス直撃の2点適時二塁打で、勝利を決定づけた。球界を代表する投手を打ち、7月18日以来1カ月ぶりの2位浮上に貢献。8月首位のロッテは19日に連勝すると、ソフトバンクと並んで7月3日以来の首位に立つ。安田はインパクトの瞬間、直球だと思った。「打ったあとにフォークって気付いて。どう打ったか全然覚えていないです」。初回2死三塁。無我夢中のスイングが先制打を生み、ロッテ打線に勇気を与えた。 千賀との初対決。初球の155キロは「手から離れた瞬間にミットに入っていました」と記憶する。「食らいつくしかない、考えても仕方ないなと」。第2、第3打席は凡退したが、ファウルで2球ずつ粘った。泥臭さが、7回の2点適時二塁打につながった。 51試合を終え、25試合連続で4番に座る。その間、21打点。すっかり板についた。8月上旬は少し苦しんだ。投手と向き合い、右手でバットを立て、左手でベルトを触っていた。今は左手は頭、胸の順に触れる。「バットが振れていなかったので、ちょっと意識を変えるつもりで」とルーティンも微調整した。 8月の得点圏打率は4割2分9厘と頼もしい。4番の好調に比例するように、8月のチームは10勝4敗1分でリーグトップだ。19日も勝てば首位タイ浮上だが「毎日が必死です」と21歳は順位はさほど意識しない。 同期入団の和田が16日、初スタメンで3安打3盗塁3得点と大活躍した。「すごくうれしかったですね。ずっと一緒に練習してきて。僕も和田さんも、この1年にかける思いはすごく強かったと思うので」。 チーム打率も防御率も、まだ決して高くはない。ここ一番での若い力が、ロッテの夏を熱くしている。【金子真仁】 ロッテ井口監督(千賀攻略について)「打線が積極的にアプローチしてくれた。(安田は)チャンスにしっかり打点を挙げてくれていますし、頼もしい4番だなと思います」

◆ロッテ美馬学投手(33)が今季最長の8イニングを投げ、4勝目を挙げた。 8イニングとはいえ、マウンドにいる時間はとにかく短かった。「いろいろなことが思い通りにできていたのかなと思います」の言葉に尽きる。7回まではソフトバンク打線を危なげなくかわしていった。 1回表はわずか6球で、約2分で終えた。2回は栗原の1発を浴び、さらに連打。10分強を費やしたが、3回から7回は強力打線に的を絞らせず、流れるように試合を進めた。 3回は約4分半、4回は2分強、5回は3分半強、6回は約3分半で、7回は3分半強。1回から7回までのマウンド滞在時間は合計約30分と短かった。 対するソフトバンク千賀は7回に途中降板するまで、合計65分ほど。打線の千賀攻略も見事だったが、美馬のテンポの良さも、間違いなく6連戦の初戦勝利の原動力になった。 8回は松田宣にソロを浴びたが、自身も含めてミスが重なり3失点。「たくさん打ってもらっているので、追いつかれないように全力で投げました」。8回4失点で、ストッパー益田に9回を託した。 昨オフ、楽天からFA移籍で入団。新たな本拠地ZOZOマリンでの初勝利は8月11日の日本ハム戦と少々遅くなったが、これで本拠地2勝。ペースもつかんできた。「暑い時に勝てたのも自分としても良かったです」と話す。 最終回は益田が3人でピシャリ。その姿に美馬は「さすがっ!」と頼もしそうに声をかけた。【金子真仁】

◆ソフトバンク・栗原陵矢捕手(24)が18日、ロッテ戦(ZOZOマリン)で「4番・右翼」で先発出場。高卒6年目の新星が、初の4番弾で一時同点に追いついた。  「うまく打つことができました。すぐに追い込まれてしまいましたが、粘れたのでいい結果につながってくれたと思います」  1点を追いかける二回、先頭で打席に入った。6球目の内角144キロを振り抜くとラグーン席へズドン。1日の西武戦(ペイペイドーム)以来の8号ソロは、自身初の4番弾だ。  栗原は11日のオリックス戦(同ドーム)から7試合連続で4番出場。この日はグラシアルが1軍合流したが、4番の座は譲らなかった。16日の同戦(同ドーム)では適時打2本でお立ち台に上がり「4番に入る前に『4番の気持ちでやろう』といったら、いろんな選手、コーチの方々から『お前はただの4番目』といわれました」と明かしていた。高卒6年目の背番号31が、少しずつ頼もしくなってきた。

◆ソフトバンク・松田宣浩内野手(37)が18日、ロッテ戦(ZOZOマリン)に「8番・三塁」で先発出場。八回1死、美馬から右中間のラグーン席に3号ソロを突き刺した。  「久しぶりのいい感触で、しっかり芯でとらえることができました。もっといい打球が数多く打てるようにしていきたいです」  145キロの直球を振り抜くと右中間のラグーン席に着弾。8月初アーチとなった。7月11日の楽天戦(ペイペイドーム)以来、31試合ぶりの3号ソロ。1号、2号もペイペイドームのテラス席に飛び込む本塁打だっただけに、今季は全ての本塁打がテラス席弾だ。

◆ロッテが2位に浮上した。一回に安田の適時打で先制。3-1の七回には安田の2点二塁打など、4連打で3点を追加した。美馬が8回4失点で4勝目を挙げた。ソフトバンクの千賀は12安打を浴び、七回途中6失点で2敗目を喫した。

◆ソフトバンクは18日、ロッテとの4回戦(ZOZOマリン)に4-6で敗戦。試合後、工藤公康監督(57)が取材に応じた。主な一問一答は以下の通り  --千賀の評価は  「出ばなをくじかれたところがリズムに乗れなかった。悪い方に悪い方にいってしまった。かわいそうなところもありましたけど。でも途中、ちょっとずつ修正していけたところもあったので。あのリズムを一回から出していけたら違う結果になると思うので」  --松田宣にも一発が  「あっち(右方向)に出始めるといいですよ。1本ではありましたけど、まだ上がると思いますので、その辺はしっかり見ていかないと」  --初試合のグラシアルはどう見えたか  「きょうは美馬君で、いろんなボールがあった。最初からカンカン打つというのはちょっと虫がよすぎるというのはあります。ただやっぱり、しっかり入っていけてはいると思うので。悪い状態ではないという報告も聞いていますし、いけるかな、と思っています」  --またあしたは切り替えて  「何があったとしても負けたことを取り戻すことはできないので。唯一、それができるとしたらあした勝つしかないと思うので。日々新たな気持ちで試合に臨んでいかないといけない」

◆ロッテの美馬は今季最長の8回を投げ、5安打4失点(自責点2)でチームトップの4勝目を挙げた。三回から七回までは、一人の走者も出さず「打たせたいところ、空振りを取りたいところでうまくできた」と満足感を漂わせた。  楽天に所属していた昨季はソフトバンク戦で3勝を挙げ、防御率1・97の好成績を残した。ロッテにフリーエージェント(FA)移籍した今季も2戦2勝。「シーズンが終わって、相性がいいと言ってもらえるように」と一層の活躍を誓った。

◆美馬が今季最長の8回を投げ、4失点(自責点2)で4勝目を挙げた。三回から七回は1人の走者も許さない完璧な投球。昨季ソフトバンク戦7試合で3勝1敗、防御率1・97を誇った"鷹キラーぶり"は健在で、楽天からロッテに移籍した今季も2戦2勝。「たくさん打ってもらっているので、追いつかれないように最後まで全力でいった」と胸を張った。

◆4番の風格が漂ってきた。ロッテ・安田尚憲内野手(21)が2安打3打点の大暴れ。お立ち台での言葉も力強かった。  「きょうはすごくチャンスで回ってきて、いいところで一本出せてよかった」  球界を代表するエースを攻略した。一回2死三塁での千賀との初対決は初球、155キロの直球を見逃し「投げた瞬間にミットに入った。いろいろ考えても仕方ない」と気持ちを切り替えた。始動を早めた2球目、代名詞"お化けフォーク"に食らいつき先制の左前打。「直球だと思って振って、打った後にフォークだと気づいた」と初々しく笑った。  昨季は1軍出場なし。2軍で積み重ねた"安田タイム"が成長の糧だ。ホームでの試合日、相手チームの練習中に他の選手がリラックスする中、食事を済ませた安田は室内練習場に向かい、黙々と投球マシンと相対してから試合に臨んでいた。  イースタン・リーグで19本塁打、82打点の2冠に輝き迎えた3年目。七回の駄目押しの2点二塁打も含めた2適時打はともに逆らわずに左方向へ打ったもので、技術的な進化を感じさせた。  大阪・履正社高3年時は選抜大会で準優勝した大器の覚醒に、井口監督も「チャンスでしっかり打点を挙げて、頼もしい4番」と太鼓判を押した。昨季10勝2敗だった本拠地でのソフトバンク戦は今季初戦も白星。2位に浮上し、19日も勝てば7月3日以来の首位に立つ。若き4番とともに、ロッテが真夏に勢いづく。(浜浦日向)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
29211 0.580
(↓0.012)
-
(-)
69224
(+4)
191
(+6)
56
(+2)
33
(+1)
0.241
(↓0.002)
3.470
(↓0.05)
2
(1↑)
ロッテ
28221 0.560
(↑0.009)
1
(↑1)
69228
(+6)
236
(+4)
45
(-)
44
(-)
0.247
(↑0.002
4.480
(↑0.05)
3
(1↓)
楽天
27222 0.551
(↓0.012)
1.5
(-)
69277
(+4)
232
(+9)
57
(+1)
36
(-)
0.274
(-)
4.300
(↓0.09)
4
(-)
日本ハム
25242 0.510
(↑0.01)
3.5
(↑1)
69223
(+9)
224
(+4)
45
(+2)
26
(-)
0.247
(↑0.003)
4.000
(↑0.02)
5
(-)
西武
21262 0.447
(↑0.012)
6.5
(↑1)
71218
(+3)
231
(+1)
49
(-)
28
(-)
0.245
(-)
4.550
(↑0.08)
6
(-)
ORIX
16314 0.340
(↓0.008)
11.5
(-)
69180
(+1)
236
(+3)
34
(-)
39
(+1)
0.243
(↓0.001)
4.400
(↑0.05)