巨人(★2対9☆)広島 =リーグ戦9回戦(2020.08.02)・東京ドーム=
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広島
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巨人
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勝利投手:遠藤 淳志(2勝1敗0S)
敗戦投手:桜井 俊貴(2勝2敗0S)

本塁打
【広島】鈴木 誠也(11号・1回表2ラン),西川 龍馬(4号・7回表3ラン)
【巨人】大城 卓三(5号・2回裏ソロ),坂本 工宜(6号・9回裏ソロ)

  DAZN
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◆広島は初回、鈴木誠の2ランで幸先良く先制する。その後は2回表に西川が適時打を放つと、3回には遠藤の2点適時打が飛び出し、序盤から試合を優位に進めた。投げては、先発・遠藤が9回2失点の快投。プロ初完投で今季2勝目を挙げた。敗れた巨人は、投打ともに振るわなかった。

◆巨人は広島戦に5連勝中。広島戦は15年から5年連続負け越し中の苦手カードで、広島戦で6連勝すれば12年7月12日の12回戦から9月25日の22回戦まで1分けを挟んで10連勝して以来となる。

◆巨人ヘラルド・パーラ外野手(33)が、来日初の1番でスタメン起用された。今季は主に6番、7番などで起用され、打率3割5厘、3本塁打、12打点。

◆広島鈴木誠也外野手(25)が2試合連続の11号2ランを放った。初回2死一塁から巨人桜井の真ん中145キロ直球を強振。打球は左中間スタンドに着弾した。 先制パンチに鈴木誠は「良い先制点になってよかったです」。前日1日の巨人戦でも8回の最終打席に10号ソロを放っており、2打席連続の本塁打で貴重な先制点をたたき込んだ。

◆巨人桜井俊貴投手(26)が、今季最短の2回1/3を7安打5失点でKOされた。1回に鈴木に先制の2ランを浴び、2回には西川に適時打、3回にも1死二、三塁のピンチを背負って、マウンドを降りた。 「先発として長いイニングを投げることができずに、中継ぎの方に迷惑をかけてしまいました。次回は試合を作れるようにしたい」とコメントした。

◆巨人大城卓三捕手(27)が、5号ソロを放った。3点を追いかける2回1死、広島遠藤の高め144キロ直球を中堅バックスクリーン右にたたき込んだ。7月24日のヤクルト戦以来のアーチに「いい感覚、感触で打てました。1点ずつでも、何とか追いつきたいですね」とコメントした。

◆広島が鈴木誠の11号2ランで先制した。巨人は2回に大城の5号ソロで1点をかえしたが、広島は3回、遠藤の適時打で2点を追加。 広島は6回、長野の右前適時打でリードを5点に広げた。巨人は先発桜井が2回1/3を5失点でKOされ、継投に入った。 広島は7回に西川の3ランでダメ押し。遠藤は9回2失点でプロ初完投勝利で2勝目。巨人は桜井が乱調で広島戦の連勝が5で止まった。桜井は2敗目。

◆巨人は先発の桜井俊貴投手が今季最短の2回1/35失点でKOされ、広島戦の連勝が5で止まった。1回に鈴木の2ランで主導権を奪われ、2回には西川に適時打、3回にも連打で1死二、三塁のピンチを招き、大江にスイッチ。2死から投手の遠藤に2点適時打を浴びた。原監督は「立ち上がりをもう1つ工夫しないとね」と注文をつけ、投手コーチとの話し合いの中で2軍降格が決定。代役には鍬原を筆頭に今村らが挙がる。 パーラを来日初の1番に置いた打線は広島遠藤の前に坂本、大城のソロによる2点と沈黙した。原監督は「全く機能しなかったね。ものすごく期待を持って送り込んだ、送り出したつもりなんだけどね。1番は嫌いなのかもしれないね」と首をひねった。散発5安打、中軸が計1安打と抑え込まれ、プロ初完投を許し「差し込まれることが多かったね。次はしっかり研究しなきゃいけない」と雪辱を誓った。

◆広島が巨人戦の連敗を5で止めた。1回に鈴木誠の11号2ランで先制し、2回に西川の適時打、3回に遠藤の2点適時打と着実に加点した。遠藤は5安打2失点でプロ初完投、2勝目を挙げた。巨人は桜井が3回途中5失点と崩れた。

◆巨人桜井俊貴投手(26)が、今季最短の2回1/3を7安打5失点でKOされた。1回に鈴木に先制の2ランを浴び、2回には西川に適時打、3回にも1死二、三塁のピンチを背負って、マウンドを降りた。 「先発として長いイニングを投げることができずに、中継ぎの方に迷惑をかけてしまいました。次回は試合を作れるようにしたい」とコメントした。 ▽巨人宮本投手チーフコーチ(投手陣について)「(桜井は)立ち上がりが悪い。彼の課題。(ロングリリーフした大江は)いずれは先発する可能性もあるわけだから、左の斎藤雅樹みたいになれたらいい」

◆広島高卒3年目の遠藤淳志投手(21)が9回5安打2失点、無四球の力投でプロ初の完投勝利を挙げた。最速147キロの直球と変化球で巨人打線を手玉に取った。打線も鈴木誠也外野手(25)の先制11号2ランを皮切りに6試合ぶりの2桁安打で9得点と大量援護に成功した。遠藤も3回にプロ初打点を記録。1軍の先発投手最年少右腕が、巨人戦3連敗を阻止した。遠藤は全身で、プロで初めて味わう感触を堪能した。9回2死、最後の打者ウィーラーを144キロ直球で押し込んだ。飛球が三塁三好のグラブに収まると、グラブを右手でポンッとたたいて喜んだ。3年目のプロ初完投。しかも首位巨人の重量打線をなで斬ってチームの連敗も2で止めた。「今まで味わったことがない感じで、すごく気持ちがよかった」と会心の笑顔だ。 「完投ボディー」を手に入れた。2年目の昨季、中継ぎで34試合に投げた右腕は、オフに先発転向を志願し、肉体改造に励んだ。「長いイニング投げられるのが先発。僕の理想像は完投型です」。栄養管理を徹底。揚げ物を控えるなど体脂肪を落としながら筋肉量を増やし、6キロ増の87キロでシーズンを迎えた。しっかり蓄えたスタミナは、この日も最後まで切れなかった。 今季から直球の握り方を変えた。1月に巨人菅野、ソフトバンク千賀らが師事する鴻江トレーナーが主催する「スポーツアカデミー」に参加。昨年まで直球がカットボール気味になっていたことから、同トレーナーの指導で新たなボールの握りに挑戦した。「大げさに言えばシュートを投げるイメージで変えましたね」。昨年よりボールにかける2本の指を約1センチボールの内側にずらし、人さし指と中指の間隔を狭くした。しっかりした回転でキレを増した新たな武器で、強力打線に立ち向かった。 9番打者としても存在感を示した。野手陣の7点援護に加え、3回2死二、三塁から、中前へプロ初打点となる2点適時打。自らの快投に"セルフ援護点"を加え、投打で躍動した。佐々岡監督は「今日は真っすぐのスピードも出てたし、キレがあった。期待していた選手。完投してくれ、自信にしてくれればいい」とたたえた。最下位脱出へ、21歳の若武者が明るい希望をともした。【古財稜明】 ▽広島坂倉(7月18日以来のスタメンマスクで遠藤を好リード)「遠藤がしっかり腕を振ってくれた。(二塁打2本は)最近ヒットが出てなかったので、とにかく振っていこうと思った」

◆広島高卒3年目の遠藤淳志投手(21)が9回5安打2失点、無四球の力投でプロ初の完投勝利を挙げた。遠藤は先輩の助言を力に変え、プロ初の完投勝利につなげた。前回登板した7月26日のDeNA戦(横浜)は2回5失点と精彩を欠いた。「下半身を使えてなく、上半身の力で球が高めにいっていた」。翌27日、マツダスタジアムの室内練習場でK・ジョンソンから下半身の使い方を伝授された。来日5年で57勝を挙げた左腕から「『下半身を使って、ボールに力を伝えよう』と言われた。それを意識的に取り組んできました」。西村通訳を介し、身ぶり手ぶりを交えて力説する左腕の言葉に、真剣な表情で耳を傾けた。 迎えたこの日、助言を生かした投球で真っすぐがよみがえり、9回を投げ切った。「下半身主導で上半身の力が入りすぎないように投げられた。それがよかった」。伸び盛りの21歳が、旺盛な向上心で成長を続ける。【広島担当=古財稜明】

◆広島遠藤淳志投手が無四死球でプロ初完投勝利。広島の投手が巨人戦で無四死球の完投勝利は09年10月10日の大竹以来。 遠藤は今年で21歳。21歳以下シーズンに巨人戦で無四死球完投勝利を記録したのは、07年5月23日ダルビッシュ(日本ハム)以来。セ・リーグの投手では90年7月20日野村(大洋)以来30年ぶりで、広島の投手では初めて。

◆広島・鈴木誠也外野手(25)が2日、巨人9回戦(東京ドーム)に「4番・右翼」で先発出場し、2戦連発となる11号の先制2ランを放った。  「打ったのはストレート。良い先制点になって良かった」  一回1死で菊池涼が右前打を放ち、2死後に鈴木誠が打席へ。桜井の1-1からの3球目の145キロの甘く入った直球を無人の左中間席へたたき込んだ。

◆広島が9点を奪う大勝で巨人戦の連敗を「5」で止めた。敗れた巨人は先発・桜井が三回途中7安打5失点で降板し、役割を果たせなかった。  広島は一回、2死一塁から鈴木誠がレフトスタンドへ11号2ランをたたき込み、先制点を挙げる。二回には無死満塁から西川の右前適時打で追加点を奪うが、巨人はその裏、大城が5号ソロを放ち、点差を縮めた。  しかし、広島打線は止まらない。三回にも1死二、三塁の好機を作り、巨人・桜井をKOすると、代わった2番手・大江から遠藤が中前2点打。序盤に主導権を握ると、六回は長野が右前適時打、七回は西川に左中間へ4号3ランが飛び出し、計9点を奪った。巨人は九回、坂本の6号ソロで意地を見せるが、最後まで広島先発・遠藤を打ち崩すことができなかった。  遠藤はこれがプロ初完投。9回5安打2失点の快投で巨人打線を封じ、2勝目(1敗)を挙げた。

◆巨人は打線がつながらず、本塁打2本の2点にとどまった。今季初めて1番打者で起用したパーラが無安打と振るわず、遠藤に完投を許し、原監督は「全く機能しなかったね。打ちあぐねたというか、差し込まれることが多かった」と苦笑いした。  0-3の二回に大城がソロを放ったが、三~五回は三者凡退で流れをつかめなかった。それでも九回に坂本がソロを放ち、原監督は「最後までしっかりやった。日々新たなり」と気持ちを切り替えた。

◆先発陣が倒壊し、最下位に低迷している広島に孝行息子が現れた。118球目、最後の打者ウィーラーを三飛に打ち取ると、今季から先発枠入りした高卒3年目、21歳の右腕・遠藤はふうっと息をついた。  「今まで味わったことのないぐらいすごく気持ちが良かったです」  茨城県出身で元G党の遠藤が巨人戦初白星、プロ初の完投勝利を無四球で飾った。  184センチの長身から投げ下ろす140キロ台の直球に多彩な変化球を織り交ぜ、得点力リーグトップの打線を手玉に取った。3-0の二回1死から大城に、9-1の九回先頭で坂本にそれぞれ本塁打を浴びたが、失点はこの2本のソロだけ。危なげない投球だった。  バットでも、3-1の三回2死二、三塁で2番手・大江から中前へ2点打。プロ通算11打席目で初タイムリーを放って自らを援護。開幕投手の大瀬良がコンディション不良で離脱し、床田も不振でこの日2軍落ちした中での投打に渡る活躍に、佐々岡監督も「期待していた選手。(次の日に試合がない)日曜日なので、早めの継投が頭にあったが、完投してくれた。自信にしてほしい」と目を細めた。  「意志を持って動けば必ず道は開ける」  遠藤のグラブに刺繍されている言葉だ。元米大統領のリンカーンの名言。2017年12月に母校の茨城・霞ケ浦高で行われた激励会で浅田順理事長から色紙と一緒に託され、大事にしている。  「完投は理想。今回できて良かった」  まだシーズンは4分の1。若き右腕とともに真夏の反撃を開始する。(柏村翔)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
22122 0.647
(↓0.02)
-
(-)
84181
(+2)
119
(+9)
54
(+2)
23
(-)
0.264
(↓0.003)
3.240
(↓0.17)
2
(-)
ヤクルト
17155 0.531
(-)
4
(↑0.5)
83166
(-)
187
(-)
34
(-)
22
(-)
0.249
(↓0.002)
4.610
(↑0.14)
3
(-)
DeNA
18182 0.500
(↓0.014)
5
(-)
82159
(+1)
141
(+3)
44
(+1)
5
(-)
0.271
(↓0.002)
3.660
(↑0.01)
4
(-)
阪神
17172 0.500
(↑0.015)
5
(↑1)
84148
(+3)
146
(+1)
37
(-)
31
(+3)
0.247
(-)
3.750
(↑0.08)
5
(-)
中日
15213 0.417
(-)
8
(↑0.5)
81120
(-)
173
(-)
19
(-)
7
(-)
0.244
(↓0.003)
4.070
(↑0.12)
6
(-)
広島
13194 0.406
(↑0.019)
8
(↑1)
84165
(+9)
173
(+2)
39
(+2)
15
(-)
0.281
(↑0.001
4.460
(↑0.07)