巨人(☆5対2★)DeNA =リーグ戦1回戦(2020.06.30)・東京ドーム=
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DeNA
2000000002500
巨人
01000202X5703
勝利投手:戸郷 翔征(2勝0敗0S)
(セーブ:デラロサ(0勝0敗4S))
敗戦投手:国吉 佑樹(0勝1敗0S)

本塁打
【巨人】中島 宏之(1号・2回裏ソロ),丸 佳浩(1号・8回裏ソロ),岡本 和真(5号・8回裏ソロ)

  DAZN
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◆巨人は1-2で迎えた6回裏、岡本とパーラの適時打で2点を奪い、逆転に成功する。8回には丸と岡本にソロが飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・戸郷が7回途中2失点の好投で今季2勝目。敗れたDeNAは、打線が2回以降2安打と振るわなかった。

◆DeNAホセ・ロペス内野手が2試合連続でベンチを外れた。開幕から8試合連続で5番一塁を務めたが、28日阪神戦(横浜)に続くベンチ外。 ここまで打率1割9分4厘、1本塁打、3打点で、ラミレス監督は「数字はそこまで悪くないけど、他の外国人2人(ソト、オースティン)リリーフ2人(エスコバー、パットン)に比べると。難しい決断をしていかなくてはいけないところ」と説明した。

◆楽天から巨人にトレード移籍したゼラス・ウィーラー内野手(33)が、「7番左翼」でスタメン出場。DeNAの先発は左腕の浜口。通算106発の右の大砲に期待がかかる。

◆巨人中島宏之内野手(37)が、今季1号ソロを放った。 2点を追う2回1死、DeNA浜口のチェンジアップを左翼席に運んだ。「何とか塁に出ようという気持ちで打席に立ちました。いい結果になって良かったです。しっかりと打ち返せました」とコメントした。

◆DeNAは1回に佐野の犠飛と宮崎の中前適時打で2点を先制。巨人は2回に中島の1号ソロで1点を返した。 巨人は1点を追う6回、岡本の右前適時打とパーラの左前適時打で2点を奪って逆転した。先発戸郷は6回まで3安打2失点。 巨人は8回、DeNAエスコバーから丸が1号ソロ。岡本も5号ソロを放ち突き放した。首位を守り貯金を5とした。戸郷は2勝目、デラロサが4セーブ目、国吉は1敗目。

◆巨人は1点を追う6回、この日に24歳の誕生日を迎えた岡本の適時打で追いつくと、パーラの適時打で勝ち越した。さらに8回には丸と岡本のソロ本塁打。最後はデラロサが抑えて勝利し、巨人は2連勝とした。戸郷は2勝目。なお新加入のウィーラーは「7番左翼」で出場し、移籍後初安打をマーク。敗れたDeNAは先発浜口の好投が報われなかった。

◆巨人4番岡本和真内野手が昨年4月以来の3戦連発で早くも今季5号。巨人で開幕10試合時に5本塁打以上は17年阿部以来10人、16度目。 17年阿部も開幕から4番で出場していたが、「巨人4番打者」の開幕10戦5発以上は63年長嶋7本、68年長嶋6本、78年王7本、80年王5本、89年原5本、17年阿部5本に次いで5人、7度目だ。松井は4番以外で出場したシーズンを含めて開幕10戦5発を記録したことがない。

◆楽天からトレードで加入した巨人ゼラス・ウィーラー内野手が「7番左翼」で先発し、1安打を放った。 「ヒットがどうしてもほしかった。(巨人は)歴史のあるヤンキースのようなチーム」と感激。楽天では今季出場機会に恵まれず、原監督は「水を得たフィッシュ(魚)のごとく」と歓迎。入団会見では愛称「ハクション大魔王」の人形を使った写真撮影にともに臨み「強い戦力が1人加わった」と1日のスタメン出場も公言した。

◆DeNAは継投が裏目となり手痛い逆転負けを喫した。先発の左腕浜口が5回まで1失点の好投。6回先頭の増田大に四球、続く丸を併殺崩れの二ゴロとし、1死一塁で坂本を迎えたところで右腕国吉にスイッチした。この時点で浜口の投球数は88で被安打3。交代に少し驚いたような表情を浮かべていた。その後に国吉が逆転を許した。 ラミレス監督は「5回までは素晴らしかったが、ちょっと球速も落ちてきて、今日はスタミナに問題があったのかなと。前回130球以上(23日中日戦で9回途中133球)投げたのも影響したかもしれない。5回投げ切ったところで正直、終わってもいいかと思っていた。そういった部分であそこで代えました」と説明。丸の二ゴロへのリクエストが失敗し、走者を残した影響には「あれがもしアウトでも、あと1打者行くくらい。セーフだったのでそこで代えました。勝ち投手になってほしい気持ちも強かったが、無理に使って打たれ、負け投手になってほしくなかったところもある」とも話した。 試合前時点でチーム打率12球団トップの打線も2回以降は無得点で、チームは2位から3位に後退した。指揮官は「まだ10試合が終わったばかり。しっかり準備して明日の試合に勝つことが重要」と切り替えていた。【鈴木正章】 ▽DeNA浜口(5回1/3を3安打2失点)「調子自体は普通でした。変化球を丁寧に投げられたことは良かったです。6回はテンポを意識し過ぎて慎重になり、先頭を四球で出塁を許してしまいました。大きく修正することはありませんが、メリハリをつけられるようにしたい」

◆今季1号ソロを放った巨人丸佳浩外野手が、岡本とのアベック弾に喜びをかみしめた。1点リードの8回無死、エスコバーの155キロ速球を右翼席に運んだ。 「岡本さんと一緒にホームランが打てて光栄です。人生のいい思い出になりました」とニヤリ。テレビで応援するファンに向け、新たに始めた片手丸ポーズを決めた。原監督は「本人と私は同じくらいうれしいと思います」と復調への1発を喜んだ。

◆楽天からトレードで加入した巨人ゼラス・ウィーラー内野手が「7番左翼」で先発し、1安打を放った。ウィーラーの加入について巨人大塚球団副代表は「緊急補強ではないです。去年から右の大砲を狙っていて、アメリカが開幕が遅れてトレードが凍結になった。凍結が解除されたら日本に呼びたかったが、入国が禁止になった」と背景を語った。コロナ禍の今季、米国内でプレーする選手の来日は見通しが立たない。「国内の外国人、独立リーグ、韓国、台湾を当たって、今回は楽天とうまくいった」と話し、今季の外国人補強については「これで終わりです」と続けた。

◆巨人チーム最年長野手の中島宏之内野手が、今季1号ソロを放った。2点を追う2回1死からチェンジアップを左中間スタンドに運び「何とか塁に出ようという気持ちで打席に立ちました」と喜んだ。 実績十分なリアル"大人"の活躍に、原辰徳監督は「一方的にならないという意味ではね、1点差に迫ったという意味で大きかった」と評価した。

◆巨人岡本和真内野手が、自らの24歳の誕生日を豪快なアーチで祝った。 8回1死、エスコバーの156キロの速球をフルスイング。中堅バックスクリーン左にたたき込み、ダメを押した。「誕生日は自分で祝うものじゃないんで。チームが勝って、うれしかったです」。自身の記念日には淡々とコメントし、チームが勝利した喜びを繰り返した。 3戦連発となる豪快な1発で魅了すれば、玄人好みの技ありの一打で試合を振り出しに戻した。1点を追う6回1死一、二塁。「何とかランナーをかえそうと。食らいついた結果」とカットボールを右翼線に運んだ。試合前のミーティングで誕生日を祝ってくれたチームメートに向け、一塁上で珍しくガッツポーズを決めた。 10試合を終え、打率4割7分5厘、5本塁打、12打点で打撃3部門でトップに立った。「まだ、始まったばかりなんで」と意に介さなかったが、得点、安打、出塁率や長打率、得点圏打率も1位。打席の中での風格に、2代目若大将と命名した原監督は「見ての通りですよ。まさに若大将のごとく、チームを引っ張ってくれている」と愛称通りの活躍を称賛した。【久保賢吾】

◆20歳の右腕が"大人の投球"で33年ぶりの連勝を飾った。DeNAとの首位攻防戦に先発した巨人戸郷翔征投手が、1回に2点を失いながら2回以降立ち直り、7回途中2失点でチームトップタイの2勝目を挙げた。高卒2年目以内の開幕ローテーションからの連勝は桑田真澄以来、球団史上33年ぶり3人目。24歳の誕生日だった4番岡本和真内野手は、プロ入り初のバースデーアーチを放つなど2安打2打点。6回には右前に技ありの同点適時打を運び"大人の打撃"で勝利に貢献した。表情ひとつ変えずマウンドを降りた。戸郷は前回登板の広島戦と同じ7回途中での降板となったが「チームのためにというのもあります。悔しいですけどそれを押し殺した」とポーカーフェースを貫いた。まだ試合が続いているグラウンドで、むやみに感情を表に出すことはない。ベンチに戻って初めて悔しがった。 96球を投げて先発の役割を果たしたが、初回はちょっぴり背伸びをした。先頭から連打を浴び、佐野の犠飛、宮崎の適時打でいきなり2点を献上した。「長いイニングを投げたい。あんまり飛ばし過ぎないっていうのも考えながらやった」。少ない球数を意識するあまり、コースに投げ切れなかった球を捉えられた。 2回以降は開き直り、6回まで無安打に封じる別人の投球を披露した。特に5、6回は、恐れずストライクゾーンに投げ込み、打者7人に対して4度1球で打ちとった。「チームのためにやってるんだっていうところで、1つ気持ちを入れ替えた」と恐れを払拭(ふっしょく)した。7回途中2失点で、高卒2年目までの開幕ローテ投手として無傷の連勝。球団では堀内恒夫と桑田真澄に続く3人目の記録となった。 "大人"になったのは投球だけではない。4月4日に20歳の誕生日を迎え、ちょっとした息抜きを覚えた。高田から誕生日プレゼントにスタンドビールサーバーをもらった。缶ビールなどをセットすればクリーミーな泡が出る。たしなむ程度に楽しんでいる。昨季優勝を決めた9月21日DeNA戦にプロ初登板初先発した夜、ビールかけで浴びたのは炭酸水。そこから大きく成長した。 3カ月前まで10代だった青年は、2カード目の初戦を任されるまでになった。「いろいろな意味が込められていると思う。自覚と責任というのを自分の中で持って。カード頭を取ったら大きい」と力を込めた。階段を1段1段上り、桑田を超える3戦3勝を目指す。【久永壮真】 ▽巨人原監督(先発戸郷について)「自分の役割を少し理解してきているかなと。慌てることなく自分のピッチングができている点では成長したと思います」 ▽巨人高木(1点リードの7回1死二塁で登板し、ピンチを脱出)「戸郷が粘り強いいいピッチングをしていたので、その走者だけは絶対にかえさないという気持ちで投げました」 ▽巨人パーラ(6回に決勝の適時打)「とにかくチームのことを考えて打席に入った。ヒットが出て、勝ち越せて良かった」

◆巨人がDeNAとの首位攻防戦初戦を制した。 1点を追う6回に、岡本、パーラの適時打で2点を奪って逆転。 原辰徳監督(61)は「その前に丸のスチールも非常に生きましたですね。まあ、少ないチャンスをものにしたということですね」と評価。 2点を追う2回は中島の1号ソロで追い上げた。 「一方的にならないという意味ではね、1点差に迫ったという意味では大きかったと思いますね」 「7番左翼」で先発起用したウィーラーは5回に移籍後初安打。 指揮官は「うちにはいないタイプですし、ウィーラーも日本の野球というものは非常に理解しているし、ジャイアンツの選手たちも違和感なく話しをしていた。何か今日来た選手とは思えないぐらいのね、私も最初に会った時から非常にこう、やる気に満ちた、準備ができているというところで、今日スターティングメンバーで使ったというところですね」と言った。 不調に苦しんでいた丸にも1号が飛び出した。 「本人と、私は同じくらいうれしいと思います。いつかは出ると思いながらもね、1本出たというのは、本人の中でも大きいと思いますね」 20歳の戸郷には7回途中2失点で2勝目が付いた。 「自分の役割というものを少し理解してきているかなと。慌てることなくですね、自分のピッチングをやれているという点では成長したと思いますね」 これで開幕から4カード連続で初戦に勝利。 「やっぱりアドバンテージだと思いますね。やっぱり初戦というのは非常に重要ですし、そのスタートという点では、理想的なものだと思います」

◆巨人がDeNAとの首位攻防戦を制した。楽天からトレードで加入したウィーラーが「7番左翼」で先発し、1安打。 原辰徳監督は「水を得たフィッシュ(魚)のごとく」と歓迎した。

◆20歳の右腕が"大人の投球"で33年ぶりの連勝を飾った。DeNAとの首位攻防戦に先発した巨人戸郷翔征投手が、1回に2点を失いながら2回以降立ち直り、7回途中2失点でチームトップタイの2勝目を挙げた。高卒2年目以内の開幕ローテーションからの連勝は桑田真澄以来、球団史上33年ぶり3人目。24歳の誕生日だった4番岡本和真内野手は、プロ入り初のバースデーアーチを放つなど2安打2打点。6回には右前に技ありの同点適時打を運び"大人の打撃"で勝利に貢献した。表情ひとつ変えずマウンドを降りた。戸郷は前回登板の広島戦と同じ7回途中での降板となったが「チームのためにというのもあります。悔しいですけどそれを押し殺した」とポーカーフェースを貫いた。まだ試合が続いているグラウンドで、むやみに感情を表に出すことはない。ベンチに戻って初めて悔しがった。 96球を投げて先発の役割を果たしたが、初回はちょっぴり背伸びをした。先頭から連打を浴び、佐野の犠飛、宮崎の適時打でいきなり2点を献上した。「長いイニングを投げたい。あんまり飛ばし過ぎないっていうのも考えながらやった」。少ない球数を意識するあまり、コースに投げ切れなかった球を捉えられた。 2回以降は開き直り、6回まで無安打に封じる別人の投球を披露した。特に5、6回は、恐れずストライクゾーンに投げ込み、打者7人に対して4度1球で打ちとった。「チームのためにやってるんだっていうところで、1つ気持ちを入れ替えた」と恐れを払拭(ふっしょく)した。7回途中2失点で、高卒2年目までの開幕ローテ投手として無傷の連勝。球団では堀内恒夫と桑田真澄に続く3人目の記録となった。 "大人"になったのは投球だけではない。4月4日に20歳の誕生日を迎え、ちょっとした息抜きを覚えた。高田から誕生日プレゼントにスタンドビールサーバーをもらった。缶ビールなどをセットすればクリーミーな泡が出る。たしなむ程度に楽しんでいる。昨季優勝を決めた9月21日DeNA戦にプロ初登板初先発した夜、ビールかけで浴びたのは炭酸水。そこから大きく成長した。 3カ月前まで10代だった青年は、2カード目の初戦を任されるまでになった。「いろいろな意味が込められていると思う。自覚と責任というのを自分の中で持って。カード頭を取ったら大きい」と力を込めた。階段を1段1段上り、桑田を超える3戦3勝を目指す。【久永壮真】

◆巨人の中島が今季1号ソロを放った。0-2の二回1死で、浜口の甘く入ったチェンジアップを捉えて左翼席中段へ運び「何とか塁に出ようという気持ち。しっかりと打ち返せた」と納得の表情で振り返った。  オリックスから移籍した昨季は43試合の出場にとどまり、打率1割4分8厘と低迷した。37歳で再起を期し迎えた今季はキャンプから打撃が好調で、一塁の定位置を勝ち取った。同じ右打ちで一塁も守れるウィーラーが楽天からトレードで加入し、存在感を示したいところで長打力を発揮した。

◆BS日テレで解説を務めた巨人OBで前DeNA監督の中畑清氏(66)が、巨人の岡本和真内野手(24)を絶賛した。「どんなピッチャーが来てもヒット、ホームランを打てるんじゃないかというぐらいの形ができあがっていますよね」とほめた。  岡本の昨季との違いを問われると、「打ち出す形が早く作れるんですよね。いつでもいらっしゃいっていう雰囲気の中で打席で待てることができるんで。ボールの見極める確率が高くなっていると思いますよ」と指摘。「この間を作るのがすごく大事なんです。少しでも長くボールが見られるようにね」と強調した。  岡本が二回の第1打席、3ボール1ストライクからDeNA先発の浜口が投じた真ん中直球をファウルとすると、中畑氏は「うわあ、今のは...」と絶句。「ちょっとほめすぎたかな」とおどけ、「できればセンターバックスクリーンですよね」と話した。  なお岡本は六回1死一、二塁で迎えた第3打席で右前適時打を放ち、連続試合安打を「9」に伸ばした。

◆巨人が六回に岡本、パーラの適時打で逆転し2連勝。先発の戸郷が6回1/3を投げ4安打2失点で2勝目を挙げた。「7番・左翼」で移籍後初出場したウィーラーは3打数1安打だった。DeNAは一回に3安打で2点を挙げたものの、二回以降は2安打にとどまった。  DeNAは戸郷の立ち上がりを攻め、一回1死二、三塁から佐野が中犠飛を打ち上げると、続く宮崎の中前適時打で2点を先制した。巨人は二回、中島がDeNA先発の浜口から左翼席中段へ1号ソロを放ち1点を返した。  巨人は六回、2つの四球で1死一、二塁とすると、この日誕生日の岡本が右前適時打を放ち同点。さらに2死一、三塁からパーラの左前適時打で勝ち越した。八回には丸の1号ソロ、岡本の5号ソロで突き放す。九回はデラロサが2死から一、二塁のピンチを招いたが無失点でしのいだ。

◆DeNA・佐野恵太内野手(25)が30日、巨人戦(東京ドーム)に「4番・左翼」で出場したが、3打数無安打に終わり、開幕戦からの連続試合安打は「9」で止まった。  一回1死二、三塁の第1打席では先制の中犠飛を放ったが、2、3打席目はいずれも二ゴロ、1点を追う八回2死一塁では空振り三振に倒れた。  佐野は大リーグ、レイズに移籍した筒香に代わる「4番」「キャプテン」として注目。12球団で唯一、開幕から28日の阪神戦まで9試合連続で安打を記録していた。

◆セ・リーグ2位のDeNAは30日、巨人1回戦(東京ドーム)に2-5で敗れ、首位・巨人との差は1・5ゲームに開いた。  勝敗の分かれ目は2-1でリードしていた六回だ。五回まで3安打1失点と好投していた先発の浜口が先頭の増田大に四球を許し、続く丸の二ゴロで併殺崩れの1死一塁となり、坂本を迎えたところでラミレス監督は左腕・浜口から右腕の国吉にスイッチしたが、国吉は岡本に同点打、パーラに勝ち越し打を許し敗戦投手となってしまった。  球数はまだ88球と少なかったこともあり、浜口自身も少し驚いたような表情を見せていた。ラミレス監督は「五回まではすばらしかったけど、六回から球速が落ちてスタミナに問題があった。前回、130球以上投げたことも影響したのかもしれない。浜口には勝ち投手の権利があったので、勝ってほしかった。無理に使って(続投させて)、負け投手になってほしくなかった」と交代理由を説明した。

◆巨人に楽天からトレードで加入したウィーラーが1軍に昇格すると即先発出場して五回に左前打を放った。「ヒットがどうしても欲しかった。ほっとしている」と笑みを浮かべた。  本来は試合前に予定されていた入団記者会見を試合後に行い「歴史があり、米国で言えばヤンキースのようなチーム」と巨人をかつて自身が米大リーグで在籍した伝統球団に例えて意気込みを語った。原監督は「非常に強い味方が来た」と歓迎した。

◆DeNAはアレックス・ラミレス監督(46)が早めの継投策を打ったが、裏目に出た。  2-1の六回。五回まで3安打1失点だった先発の浜口を、1死一塁で坂本を迎えたところで交代させた。まだ88球。浜口も意外そうな表情を見せる中、2番手の国吉が岡本に同点打、パーラに勝ち越し打を許した。  「(浜口は)五回までは素晴らしかったが、六回から球速が落ちてスタミナに問題があった。前回の登板で130球以上投げたことも影響したのかもしれない。勝ち投手の権利もあったし、無理に続投させて負け投手になってほしくなかった」と指揮官。立ち上がりの145キロ超から5キロ近く球速が落ちていたことなどを理由としたが、結果を見れば失敗となった。  勝てば2018年4月23日以来の単独首位浮上だったが、巨人とは1・5ゲーム差に開いた。「まだ開幕から10試合。しっかり準備をして、明日に勝つことが重要」。ラミレス監督は気持ちを切り替え、きょう1日から2連勝での首位奪取を狙う。(湯浅大)

◆うれしさと悔しさの入り交じる2勝目だった。2位DeNAと0・5ゲーム差で迎えた首位攻防戦で、巨人・戸郷翔征投手(20)が七回途中まで4安打2失点。交代を告げられ、ベンチに戻ると、汗をぬぐいながら天を仰いだ。  「初回の立ち上がりを意識していたが、まだ甘い。前回も七回途中(で交代)というのは頭によぎったんですけど...」  一回、DeNAの強力打線に立ち上がりを攻められ、佐野の中犠飛と宮崎の中前適時打でいきなり2点を失った。3-2とリードをもらった直後の七回1死から柴田に右翼線二塁打を浴びたところで降板。原監督の言う「先発投手は100球で7回」をクリアできず、「ちょっと苦しくなってしまった」と首を振った。  それでも、強力打線を相手にわずか4安打。変則気味の右スリークオーターから最速151キロをマークするなど、力強い投球でチームを首位攻防第1ラウンドの勝利に導いた。23日の広島戦で1987年の桑田真澄以来となる高卒2年目以内で開幕4戦目までの勝利を挙げた20歳が、開幕2戦2勝でまたも87年の桑田以来、33年ぶりの偉業を達成した。試合後は「うれしいです」と素直に喜んだ。  首脳陣には、前回登板で結果を残せなければ戸郷を除く先発陣5人を中5日で回す腹案もあったという。本当の信頼を勝ち取るべく、若武者の奮闘は今後も続く。(伊藤昇)

◆自ら祝砲だ!! セ・リーグ首位の巨人は30日、DeNA1回戦(東京ドーム)に5-2で勝利。逆転で首位攻防の第1ラウンドを制した。この日、24歳の誕生日を迎えた4番・岡本和真内野手が八回に3戦連発となる"バースデーアーチ"を放つなど、2安打2打点をマーク。開幕から10試合で打率・475、5本塁打、12打点となり、打撃3部門で全てトップに立った。6年目の若き主砲が夢の三冠王に突き進む。  白球が左中間席へ飛び込むのを、岡本は涼しい表情で見届けた。2点リードの八回1死。DeNA4番手のエスコバーが投じた156キロの直球を完璧に捉えた。この日、24歳の誕生日を迎えた若き主砲が、トドメを刺した。  「誕生日は自分で祝うものじゃないので、チームが勝ってうれしい。まだ(シーズンは)始まったばかり。(自分の)成績も気にしてないし、チームが勝てれば、それでいいです」  3試合連続アーチでも、いつもと変わらぬ冷静な口調だ。1点を追う六回1死一、二塁では「なんとか走者をかえそうと食らいついた」と国吉から右翼線へ技ありの同点打を放つなど、2安打2打点。首位攻防戦の第1ラウンドで逆転勝利に導いた。  今季は開幕から絶好調だ。10試合で5本塁打は、年間60本ペース。シーズン120試合制でも球団の生え抜きで王貞治、原辰徳、松井秀喜に次ぎ、球団4人目となる「3年連続30本塁打」の偉業も視野に入れる。さらに打率・475、5本塁打、12打点が全てリーグトップ。得点圏打率・857(7打数6安打)と勝負強さも際立っている。巨人では1974年の王以来で、史上最年少(38年秋の巨人・中島治康、82年のロッテ・落合博満が29歳シーズン)の三冠王すら夢に抱かせる数字を残している。  不動の4番の地位を築いても、まだ24歳。試合前のミーティングでは、原監督や同僚に「誕生日おめでとう」などと祝福された。現在の1軍野手では最年少で、本塁打を放ってベンチへ戻ると、坂本、丸ら先輩たちがおおげさなお辞儀で出迎えるのが、最近ではおなじみとなっている。  チームは開幕から10試合を終えて、7勝2敗1分け。スタートダッシュに成功した原監督は、10試合すべて打線を組み換えているが、ただ一人、4番・岡本だけは動かしていない。2月のキャンプ中に自身の愛称『若大将』を授けた指揮官は「見ての通りですよ。いいスタートを切って、まさに若大将のごとくチームを引っ張ってくれている」と目尻を下げた。  早くも貯金「5」。進化の止まらない"令和の若大将"が、原巨人をリーグ2連覇まで力強く引っ張る。(谷川直之)

◆DeNAは浜口の交代に疑問が残った。1点リードの六回1死一塁で、球数はまだ88球。本人は驚いた表情をしていたし、リリーフした国吉にも、「ここで交代?」という思いが少なからずあったと思う。逆転を許した国吉は責められない。  根拠は坂本、岡本、中島と右打者が3人続くからだろうが、浜口が投げにくそうにしていたのは1番・増田大だけ。代えるにしても、同点までは投げさせてほしかった。  ラミレス監督はもともと先発の交代が早い。だが、6月23日の中日戦では浜口を九回途中まで投げさせた。カードの頭、しかも6連戦の頭を任せて、今永とともに軸になってもらわないといけない投手だ。前回133球を投げたといっても、中6日空けば問題ない。  巨人を意識しすぎて、腰が浮いてしまったのかもしれない。結果的にチームの勝利も浜口の勝ち星も消え、本来ならリードした場面で使いたかったエスコバーは、敗戦を決定付ける2本塁打を浴びた。全ては、六回の継投から狂いが生じた。(本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
721 0.778
(↑0.028)
-
(-)
11059
(+5)
32
(+2)
15
(+3)
8
(+1)
0.277
(↓0.005)
3.200
(↑0.13)
2
(1↑)
広島
531 0.625
(-)
1.5
(↓0.5)
11143
(-)
27
(-)
15
(-)
3
(-)
0.281
(-)
2.850
(-)
3
(1↓)
DeNA
640 0.600
(↓0.067)
1.5
(↓1)
11047
(+2)
34
(+5)
10
(-)
0
(-)
0.293
(↓0.013)
3.240
(↓0.24)
4
(-)
ヤクルト
450 0.444
(-)
3
(↓0.5)
11137
(-)
44
(-)
10
(-)
6
(-)
0.256
(-)
4.170
(-)
5
(-)
中日
460 0.400
(↑0.067)
3.5
(-)
11033
(+5)
44
(-)
6
(+1)
1
(-)
0.272
(↓0.005)
4.450
(↑0.51)
6
(-)
阪神
280 0.200
(↓0.022)
5.5
(↓1)
11019
(-)
57
(+5)
7
(-)
9
(+1)
0.201
(↓0.003)
5.440
(↓0.02)