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阪神
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巨人
10022001X61111
勝利投手:メルセデス(1勝0敗0S)
敗戦投手:髙橋 遥人(0勝1敗0S)

本塁打
【巨人】ゲレーロ(1号・4回裏2ラン)

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◆巨人が日本シリーズ進出に王手をかけた。巨人は1-0で迎えた4回裏、ゲレーロに2ランが飛び出し、追加点を挙げる。続く5回には岡本の適時打などで2点を奪い、リードを広げた。投げては、先発・メルセデスが7回無失点の好投。敗れた阪神は、投打ともに振るわなかった。

◆阪神の先発高橋遥人投手(23)が2回2安打1失点で降板した。3回に打席がまわってきた際に代打・上本が送られた。 高橋遥は7日のDeNAとのCSファーストステージ第3戦(横浜)で先発しており、中2日での登板だった。同戦では3回1安打無失点と快投。球数は28球に抑えていた。 この日の最速は152キロと思い切って腕を振っていた。

◆巨人アレックス・ゲレーロ外野手(32)が、今シリーズ1号2ランを放ち、リードを広げた。 1点リードの4回無死二塁、阪神ガルシアのフルカウントからのスライダーを左翼席に運んだ。「大事な試合なので、絶対にランナーをかえしたいと思い、打席に入りました。最高の結果になって、良かったよ。状態イイネー!」とコメントした。

◆巨人は1回無死一、三塁から丸の併殺打の間に1点を先制。阪神先発の高橋遥は2回1失点で2番手ガルシアにスイッチした。 巨人は4回にゲレーロの2ランで加点。5回は丸の犠飛、岡本の適時打で2点を加えた。先発メルセデスは6回まで3安打無失点。 巨人は8回から大竹-デラロサと危なげなくつなぎ阪神に連勝。アドバンテージの1勝を加え、日本シリーズ進出に王手をかけた。巨人メルセデスが1勝、阪神高橋遥が1敗。

◆巨人(1位)は1回に丸の併殺打の間に先制。4回にゲレーロの2ラン、5回には丸の犠飛などで阪神を突き放して勝利した。巨人は通算成績2勝0敗とし、日本シリーズ進出へ王手をかけた。完封負けを喫した阪神は崖っぷちに立たされた。

◆巨人がアドバンテージの1勝を含め3勝0敗とし、13年以来の日本シリーズ出場へ王手をかけた。 シリーズ出場をかけたプレーオフ、CSで無傷の王手は18年広島以来、17チーム目。過去16チームはすべてシリーズ出場を決めており、突破率は100%。巨人は<1>戦に続き初回に得点を挙げて逃げ切り。相手に1度もリードを許さずに王手は74年ロッテ、80年近鉄、10年中日、16年広島に次いで5チーム目になる。

◆師匠の助言で放物線を描いた。1点リードの4回無死二塁。巨人アレックス・ゲレーロ外野手が阪神ガルシアのスライダーを左翼席に運び、CS初本塁打をマークした。 2回無死で迎えた第1打席で二ゴロに凡退。その後、ベンチで阿部から「上に打て」とアドバイスを受け、スイングの軌道を修正した。ベンチ前で満面の笑みで迎えられ、「最高の結果になって良かった。CSの本塁打は違いますね」と感激した。 打席に入る前、後で熱心に耳を傾け、サポートを受ける。「経験のある素晴らしい選手。阿部さんがベンチにいるだけで自信が持てる」と感謝。シーズン中に不調で悩んだ時、フリー打撃で快音を響かせると「状態イイネ」と励まされ、メンタルとともに復調した。原監督は「彼の場合は予想ができづらい選手なんですけれども、今日はいいところでいい1本が出ましたね」と評価した。【久保賢吾】

◆今季限りで退団する阪神鳥谷敬内野手は快音を響かせられなかった。 5点を追う8回2死で代打登場し、大竹の内角直球をとらえられず三飛に倒れた。 東京ドーム全体から大歓声が沸き起こる中で打席に入ったが、「個人的なことはもういいです」と敗戦に厳しい表情。11日の第3戦に敗れればタテジマのラストゲームになる。「出たところで、自分ができることをしっかりやるしかない」と力を込めた。

◆阪神は5回に3番手で登板した島本浩也投手は、機動力にかき乱されて2失点を喫した。 1死から二塁打と四球で1死一、二塁のピンチ。3番丸への初球に重盗を許した。「(投球動作が)同じタイミングになってしまって、狙われました」。そこから犠飛と適時打を許し、リードを広げられた。「(流れを)止められなかったので悔しい。今日打たれたので、明日は絶対に抑えたい」と気持ちを切り替えた。

◆「虎キラー」巨人クリストファー・クリソストモ・メルセデス投手が7回無失点でCS初勝利を挙げた。 小さく動く速球をストライクゾーンに集め、12個のゴロアウトを奪った。 今季2戦2勝、防御率1・80と好相性の相手に三塁すら踏ませなかった。「しっかり休めてコンディションがよかった。攻めの投球ができた」と充実感を漂わせた。原監督も「僕の知りうる限り、最高の投球をしてくれた」と絶賛した。

◆阪神4番ジェフリー・マルテ内野手は4打数無安打に終わった。 初回2死二塁で投ゴロに倒れるなど、メルセデスらに沈黙。「しっかりコントロールされて、ボールも低めに集まって、彼のいいところが出ていた」と悔しがった。CSの打率は1割2分5厘。チームは土俵際に追い込まれたが「全力でやるしかない。ポジティブな結果が出るようにやっていきたい」と必死に前を向いた。

◆巨人が連勝で日本シリーズ進出に王手をかけた。原辰徳監督(61)は、7回無失点と好投したメルセデスについて「今シーズン1番と言っていいんじゃないでしょうかね。リズムも、コントロールも、非常に球速もありましたしね。良かったと思います」と評価した。 打線は1番亀井が3安打を放つなど、チームをけん引した。 「初回から出塁してくれて、非常にいい役割。その後も後続たちも、みんな亀ちゃんに触発されながらいっているような感じがして良かったですね」 5回1死一、二塁からは二塁走者の亀井、一塁走者坂本勇のダブルスチールでチャンスを広げ、1死二、三塁から丸の犠飛、岡本の適時打で貴重な2点を追加した。機動力を生かした得点に「チャンスがあったところで、それを見逃さなかったというところですね」と評した。 4回はゲレーロにも2ランが飛び出した。 「彼の場合は予想ができづらい選手なんですけれども、きょうはいいところでいい1本が出ましたね」 勝てば日本シリーズ進出が決まる第3戦は、ルーキー戸郷を先発に送り出す。 「かなりいい投球をしてくれると思います。公式戦でも2試合放りましたし、この前の紅白戦の時も非常にいい投球をしてくれている。しっかりといい形で送り出したいと思いますね」

◆完敗だった。投打ともに王者巨人に力負けし、ファイナルステージ敗退の崖っぷちに追い込まれた。CS史上3連敗から逆転でファイナルステージ突破したケースは1度もない。まさに徳俵...。だが、巨人ファンの大歓声が響く三塁側ベンチ裏スイングルームで矢野監督は努めて前を向いた。 「俺は苦しいときこそ前を向いたり、苦しい状況をプロで楽しむのはなかなか簡単じゃないけど、そう言ってずっとチームとしてやってきた。明日も全員で、この土俵際、ギリギリ、追い込まれたところから、ウチは4連勝しかない」 皮肉にも、これまでの躍進に導いてきた短期決戦仕様の「早めの継投」が裏目に出た。先発高橋遥を2回であきらめ、3回から救援陣を投入。だが、巨人の重量打線に攻略される。意表を突かれたのは島本が登板した、3点ビハインドの5回だ。1死一、二塁で丸への初球。亀井と坂本勇が猛ダッシュ。梅野は送球すらできず、不意打ちの重盗を食らった。島本の投球にタイミングを計らず、1球目から仕掛けてきた。奇襲で二、三塁のピンチになり、丸の左犠飛、岡本の右前適時打で2失点。そつのない攻撃に覇者の強さが出た。 清水ヘッドコーチが「島本に重盗があると指示し切れなかった」と猛省すれば梅野も「二遊間も悔しい思いをしたけど、自分も悔しいです。反省しないといけない」と険しい表情。1回から先制され、終始、巨人ペースだった。4回はCS進出の立役者ガルシアもゲレーロに2ランを被弾。打線はメルセデスに太刀打ちできず完封負け。浜中打撃コーチも「球も速かった。制球もあったし、低めに決まっていた」と脱帽した。 9回は主力の福留が右膝に死球が直撃し、テーピングを巻いて無言で帰路へ。CSファーストステージDeNA戦の6日に背中、7日に左足に当たり、またも死球禍に見舞われ、今日11日の出場は不透明な危機に陥った。チームは再び1敗も負けられない苦境に追い詰められた。日本シリーズに進む道は4連勝だけだ。指揮官は「ここで投げられる、こういうところまで来たことに選手たちが、そういう(楽しむ)気持ちを持って、やってきたことをやってくれたらいい」と語気を強める。退路は断たれた。絶体絶命の窮地で底力を試される。【酒井俊作】 ▼阪神がCSファイナルステージ<1>戦から連敗し、対戦成績が0勝3敗となった(巨人にはアドバンテージ1勝)。日本シリーズ出場のかかったプレーオフやCSで、ストレートで王手をかけられたのは過去16チーム。またCSの最終ステージが4戦先取となった08年以降では、過去8チーム。いずれもシリーズ進出を果たした例はなく、阪神がここから逆転で日本シリーズに進めば史上初となる。

◆阪神の2番手オネルキ・ガルシア投手が痛恨の被弾を悔やんだ。 3回2死二、三塁のピンチは空振り三振で切り抜けたが、4回先頭の岡本に左翼へ二塁打を許すと、ゲレーロに左翼席へ運ばれた。「あの回はチームにとって大事だと思っていた。しっかり抑えたら流れが来ると思っていたので、打たれたあの1球が悔いが残る。悔しいです」。レギュラーシーズン終盤からリリーフとしてフル稼働。「もちろん疲労はあるけど、それは関係ない」と力を込めた。

◆阪神岩貞祐太投手がプロ初の連投で2回1安打無失点と期待に応えた。 6回から4番手で登板。先頭大城に中前打を許すも後続を断った。7回は1番亀井からの上位打線を3者凡退。前日の好救援に続き、存在感を示した。「勝つしかないんで。そのためにまた体の方を準備して、明日またチーム一丸となって戦いたい。疲れもないですし、何連投になっても気力で勝つという気持ち」と力強く話した。

◆泥だらけのリードオフマンが躍動した。巨人亀井善行外野手(37)が3安打猛打賞の活躍で阪神とのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージで連勝を飾った。5回1死一、二塁では、二走として重盗を決め、ダメ押しの追加点をもたらした。今季限りで引退する阿部に次ぐ、生え抜きのベテランが存在感を発揮。アドバンテージ1勝を含む3勝で6年ぶりの日本シリーズ進出へ王手をかけた。膝元への直球にバットのヘッドを走らせた。1回先頭の亀井が阪神高橋遥の150キロ内角直球をはじき返した。右翼線に弾む打球を横目に、一気に加速。二塁に頭から飛び込んだ。「シーズン中は、しないことですけど、流れというか、チームを盛り上げるというかね。大事なところ」と総立ちのベンチに向かって手をたたく。丸の遊ゴロ併殺の間に先制のホームを陥れ、赤土で汚したユニホーム姿でナインとハイタッチをかわした。 37歳のベテランは小さな"努力"をコツコツと積み上げてきた。次打者席にバットを2本持ち込むのが亀井流。マスコットバットと通常バットを2本持って素振りをする。他の選手たちが使う共用の1・3キロのマスコットバットより約200グラム重いものを愛用。「すごく小さなことだけど、1年間続けたら、少しはトレーニングにつながるかなと思って。もう、おっちゃんだからさ」。目尻にしわを寄せて笑った。 200グラムの差は、今季の511打席に換算すると102・2キロに跳ね上がる。手首から上半身、下半身と全身に染みこんだ力となって打席によみがえった。猛暑の8月に入り「バットが出てこない。これじゃあ、いつもと一緒。最後まで何とか」。開幕から8月までは右方向の安打が48%を占めたが、9月以降は33%に減少。技術で逆方向に打ち返すも、本来の打撃ではなかった。だが、この日の3安打は全て右方向。力強いスイングが復活し「うまく調整できましたし、いい状態に持ってこれた」とうなずいた。 勝負を決定づけた4点目は足でもぎとった。5回1死一、二塁。「隙があれば、どんどんと。大きかった」と一走坂本勇と絶妙なコンビネーションで鮮やかに重盗を決めた。走攻守、3拍子そろったベテランの力はまだまだ健在。6年ぶりの日本シリーズまで、あと1勝。プロ15年目の亀井が先頭を走る。【為田聡史】

◆阪神の先発高橋遥人投手が2回2安打1失点で降板した。「何イニング投げるのかはわからなかったので、1人1人思い切って投げました。先制されたのは悔しいです」。 8日DeNA戦から中2日での先発。「球数も少なかったので。しっかり抑えるぞという気持ちだけ持ってました」と最速152キロの真っすぐで押した。ただ矢野監督は「いきなり(先頭に)出られてヒットやった。1点でよく収まったなというのと。こっちとしては先に点をやってほしくないなという部分と。両方やね」と注文をつけた。

◆2連敗の中、阪神は近本光司外野手が希望の光となった。 第1戦の2番から打順を上げ、1番中堅で出場。1点を追う3回1死。先発左腕メルセデスに追い込まれたが3球ファウルで粘り、8球目の外角直球を左前に運んだ。DeNAとのCSファーストステージ第2戦の第1打席以来、15打席ぶりの安打。眠っていたバットに久々の快音が響いた。 立て続けに足でも見せた。続く2番北條の打席。計4度のけん制を受けても、ひるまなかった。3球目で果敢にスタートを切ると、悠々二塁を陥れた。「警戒された中で走ることができて良かった」。執拗(しつよう)な警戒にも「いいスタートを切らなくてもいいと、筒井(外野守備走塁)コーチと話していたので」と、想定通りだった。チームは敗れ、後がなくなった。絶体絶命の第3戦に向け「しっかり塁に出て、しっかり走って、(本塁に)返ってきたい」ときっぱり。復調気配のルーキーが突破口を切り開く。【奥田隼人】

◆絶好調の巨人岡本和真内野手が、2試合連続打点となる適時打で中押し点を挙げた。4点リードの5回2死二塁、阪神島本のフォークボールを右前へはじき返した。 2戦連続のマルチ安打でCSの打率を5割とし「いい形で打てているので、継続していけるように頑張りたい」と汗をぬぐった。

◆巨人がアドバンテージの1勝を含め3勝0敗とし、13年以来の日本シリーズ出場へ王手をかけた。 ▼巨人は5回に二走亀井と一走坂本勇が重盗、8回に陽岱鋼が二盗を成功させた。プレーオフ、CSで重盗成功は16年ファイナルS<2>戦の9回に二走福田と一走中村晃(ソフトバンク)が決めて以来で、セ・リーグでは08年2S<3>戦の6回に二走亀井と一走脇谷(巨人)が記録して以来、11年ぶり2度目。セ・リーグの重盗は2度とも原監督と亀井が絡んでいる。セ・リーグのCSで1試合3盗塁は今年の1S<1>戦阪神に並ぶタイ記録となり、巨人は盗塁した3人がすべて得点した。

◆泥だらけのリードオフマンが躍動した。巨人亀井善行外野手(37)が3安打猛打賞の活躍で阪神とのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージで連勝を飾った。 5回1死一、二塁では、二走として重盗を決め、ダメ押しの追加点をもたらした。今季限りで引退する阿部に次ぐ、生え抜きのベテランが存在感を発揮。アドバンテージ1勝を含む3勝で6年ぶりの日本シリーズ進出へ王手をかけた。 膝元への直球にバットのヘッドを走らせた。1回先頭の亀井が阪神高橋遥の150キロ内角直球をはじき返した。右翼線に弾む打球を横目に、一気に加速。二塁に頭から飛び込んだ。「シーズン中は、しないですけど、流れというか、チームを盛り上げるというかね。大事なところ」と総立ちのベンチに向かって手をたたく。丸の遊ゴロ併殺の間に先制のホームを陥れ、赤土で汚したユニホーム姿でナインとハイタッチをかわした。 37歳のベテランは小さな"努力"をコツコツと積み上げてきた。次打者席にバットを2本持ち込むのが亀井流。マスコットバットと通常バットを2本持って素振りをする。他の選手たちが使う共用の1・3キロのマスコットバットより約200グラム重いものを愛用。「すごく小さなことだけど、1年間続けたら、少しはトレーニングにつながるかなと思って。もう、おっちゃんだからさ」。目尻にしわを寄せて笑った。 200グラムの差は、今季511打席に換算すると102・2キロに跳ね上がる。手首から上半身、下半身と全身に染みこんだ力となって打席によみがえった。猛暑の8月に入り「バットが出てこない。これじゃあ、いつもと一緒。最後まで何とか」。開幕から8月までは右方向の安打が48%を占めたが、9月以降は33%に減少。技術で逆方向に打ち返すも、本来の打撃ではなかった。だが、この日の3安打は全て右方向。力強いスイングが復活し「うまく調整できましたし、いい状態に持ってこれた」とうなずいた。 勝負を決定づけた4点目は足でもぎとった。5回1死一、二塁。「隙があれば、どんどんと。大きかった」と一走坂本勇と絶妙なコンビネーションで重盗を決めた。走攻守、3拍子そろったベテランの力は健在。6年ぶりの日本シリーズまで、あと1勝。プロ15年目の亀井が先頭を走る。【為田聡史】

◆阪神が10日、巨人とのクライマックスシリーズ・ファイナルステージ第2戦(東京ドーム)で先制点を献上。先発した高橋遥人投手(23)が一回から崩れた。  一回、先頭の亀井にいきなり右翼線を破る二塁打。続く坂本にも右前打を浴び一、三塁。丸の遊ゴロ併殺の間に、走者が生還。2試合連続で先制を許した。

◆阪神・高橋遥人投手(24)が10日の巨人とのCSファイナルS第2戦(東京ドーム)に先発し、2回2安打1失点で降板した。  一回に先頭の亀井の右翼線二塁打、坂本勇の右前打で無死一、三塁のピンチ。丸の遊ゴロ併殺の間に1点を失ったが、後続は断って最少失点で切り抜けた。二回は1四球を出しながらも無失点としていたが、三回先頭で自身の打席が回ってきたところで代打が告げられ交代に。2番手にはガルシアがマウンドに上がった。

◆巨人のアレックス・ゲレーロ外野手(32)が10日、阪神とのクライマックスシリーズ(CS)・ファイナルステージ第2戦(東京ドーム)の四回、左翼席へ2ランを放った。来日3年目でこれがCS初安打となった。  1点リードの四回、左中間二塁打を放った岡本に続いて打席に入り、阪神の2番手・ガルシアがフルカウントから投じた低めのスライダーを捉えた。笑顔でベンチに戻った助っ人は、「大事な試合なので、絶対にランナーを返したいと思い打席に入りました。最高の結果になって良かったよ。状態イイネー!」とコメントした。  中日に在籍した来日1年目の2017年はチームが5位に沈み、巨人に加入した昨年のCSは5打数無安打に終わっていた。前日も「6番・左翼」で先発したが4打数無安打だったため、これがCSでは自身初安打となった。

◆阪神のオネルキ・ガルシア投手(30)が10日の巨人とのCSファイナルS第2戦(東京ドーム)に2番手で登板。四回無死二塁でゲレーロに2ランを浴び、点差を広げられた。  先発の高橋遥の後を受け、0-1の三回から登板。三回は2死から連打で二、三塁のピンチを背負ったが、丸を空振り三振に仕留めてしのいでいた。  しかし2イニング目の四回。先頭の岡本に左中間二塁打を浴びると、続くゲレーロにフルカウントから低め131キロを左翼席へ持っていかれた。手痛い一発を献上し、0-3と突き放されてしまった。

◆巨人・岡本和真内野手(23)が10日、クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第2戦の阪神戦(東京ドーム)に「4番・一塁」で先発出場。4点リードの五回2死二塁から、CS初適時打となる右前適時打を放った。  相手の3番手左腕・島本が投じた138キロのフォークをはじき返した。四回の第2打席には左翼への二塁打を放っており、前日9日のCSファイナルステージ第1戦に続く複数安打を記録した。  前日9日には、CS初本塁打を放つなど4打数2安打1打点の活躍を見せ、お立ち台で「去年はヒット1本やったんで。きょうは2本打ったのでキャリアハイです」と冗談を言い放っていた若き主砲。18打数1安打だった昨季のCSを超える"キャリアハイ"にとどまらず、4番のバットが好調だ。

◆巨人が連勝でアドバンテージを含めて3勝0敗とし、6年ぶり日本シリーズ進出へ王手をかけた。  メルセデスが好投を見せ勝利を呼び込んだ。最速146キロの真っ直ぐに変化球を交え7回3安打無失点無四球と阪神打線を抑え込んだ。  打線は一回無死一、三塁のチャンスで丸の遊ゴロ併殺の間に三走・亀井が生還し先制。四回は無死二塁からゲレーロが左スタンドへ2ランを放つと、五回にも2点を加え左腕を援護した。  ヒーローのメルセデスは「低めにボールを集めて、強気のピッチングを心がけた。日本シリーズで投げてチャンピョンになれるように頑張りたい」と勝利を喜んだ。

◆阪神の近本がDeNAとのファーストステージ第2戦以来、15打席ぶりの安打を放った。三回1死からファウルで粘り、8球目の146キロを捉えて左前へ。続く北條の打席で二盗を決め、今シリーズ3個目の盗塁。「いいスタートではなかったが、警戒される中で一つ盗塁ができて良かったかな」と振り返った。  必勝を期す第3戦。重苦しい流れを変えるには、新人最多安打のリーグ記録を樹立し、盗塁王(36個)に輝いたルーキーの活躍が欠かせない。「しっかり塁に出て、走って(本塁に)かえってきたい」と気合を入れ直した。

◆阪神は打線が沈黙し、崖っぷちに追い込まれた。6安打2得点に終わった第1戦から巻き返せず、3安打で零敗。天敵メルセデスに簡単にひねられ、矢野監督は「もちろん、先に点を取りたかったというのはあった」と唇をかんだ。  終盤に劇的なつながりを見せ、突破したファーストステージとは様子が一変した。ラッキーボーイ的存在だった北條と木浪は力負けし、頼みの中軸はそろって無安打。九回に右膝に投球を受けて交代した福留は言葉を発することなく患部をかばいながら去り、一回の先制機で投ゴロに倒れた4番マルテは「全力でやるしかない」と自らに言い聞かせた。

◆阪神は10日、クライマックスシリーズファイナル第2戦で巨人に0-6で敗れ、連敗を喫した。リーグ優勝の巨人に1勝のアドバンテージがあるため、11日に敗れれば、敗退が決まる。矢野燿大監督は試合後、先発の高橋遥について「流れ的にいきなり出られてヒットやったんで。1点でよく収まったな...というのと。やっぱりこっちとしては先に点をやってほしくないな...というのと。両方やね」と話した。  自慢のリリーフ陣が失点したが「そら勝負に行っているんだから、打たれることもあるし。別にそれは、攻める姿勢は見せてくれているので。それは勝負の結果は受け止めるしかないので」と責めなかった。  巨人に王手をかけられた状態で選手に求めることについては「いや、ないよね。俺もずっと言っているけど、苦しいときにどうやって楽しむかとか、苦しくやるのは確率も下がって追い込まれて、苦しい顔をしてやるのもそれはそれで1つやし。俺は苦しいときこそ前を向いたり、苦しい状況を、プロで楽しむのはなかなか簡単なことじゃないんだけど、そう言ってずっとチームとしてやってきたんでね。明日も全員で、この土俵際ギリギリのところから、もううちは4連勝しかないんで。それをどうやっていくか」と選手を鼓舞した。  ファイナルステージ前には巨人に対して「当たって砕けろのつもりで」と話していたが、11日の予告先発・青柳については「そら、砕けん方がいいけど。思い切っていってくれたらいいんじゃない。勝負やねんから、どんどん攻めていくしかないし。目の前のバッター、一人一人を抑えていくということで、つなげていくしか、うちのやり方としては、なかなかないんでね。そこに打線の奮起っていうのは必要になってくる」と話した。  右膝に死球の福留については「そりゃわからないよ」と話すにとどめた。

◆藤原オーナー(電鉄本社会長)はバックネット裏の球団ブースで完敗を見届けた。試合後、報道陣に囲まれると「まだ、あしたがありますがな。期待して下さい。ことしはレギュラーシーズンから何が起きるか分からないでしょ」とニヤリ。ミラクルの再現を願っていた。ただ、11日は仕事の関係で観戦できないという。

◆岩貞は5点ビハインドの六回から2イニングを被安打1、無失点で抑えた。前日から計4回をゼロ封だ。「連投は初めてです。でも、問題ないです。腕を振ることだけを考えて投げています」。開幕ローテだった男がインフルエンザや故障に悩まされる一年に。CSも途中参戦になったが、チームが苦しむ中、希望を抱かせる好投だった。

◆中2日で先発した高橋遥は2回1失点で降板。一回無死一、三塁から併殺の間に先制されたことを悔やんだ。「何回まで投げるのかは分からなかったので、1人1人と思いながら投げました。ただ、先制されたことが...」。報道陣から「もう少し投げたかったのでは?」と問われると「そこは何も。監督が決めることですから」。思いを押し殺し、淡々と振り返っていた。

◆マルテは4打数無安打と沈黙。一回2死二塁の先制機では投ゴロに倒れ、流れを持ってくることができなかった。「(メルセデスは)しっかりコントロールされていて、ボールが低めに集まっていた」。11日の第3戦に向けては「全力でやるしかない。ポジティブな結果が出るようにチーム全体でやっていきたい」と力を込めた。

◆--メルセデスは尻上がりに  矢野監督 「尻上がりというか、まあまあ、普通よりいいかなという感じで見てたけど」  --リリーフ陣が踏ん張ってほしかった  「もちろんそう思って出している。そら、勝負に行っているんだから、打たれることもあるし。別にそれは、攻める姿勢は見せてくれているので。それは勝負の結果は受け止めるしかないので」  --11日の勝ち負けで決まることも  「もちろん、もちろん」  --明日の先発・青柳は当たって砕けるぐらいの投球を期待  「そら、砕けん方がいいけど。勝負やねんから、どんどん攻めていくしかないし。目の前のバッター、1人1人を抑えていくということで、つなげていくしか、うちのやり方としては、なかなかないんでね。そこに打線の奮起っていうのは必要になってくると思うけど」  --福留の状況は、まだわからない  「そりゃわからないよ」

◆何がホッとさせられたといって、ノーベル化学賞に輝いた旭化成名誉フェロー・吉野彰さん(71)の笑顔のさわやかさだ。  それに久美子夫人がテレビのインタビューで「いつも家ではゴロゴロしてますヮ...」とさりげなくいわれたので、ますます吉野さんが大好きになった。しかもこの日の会見で、阪神ファンであることを明らかにされた。  最近の関西方面のニュースはロクなのがない。電力会社経営陣のせこい金銭感覚。神戸の小学校の先生たちのあきれた「いじめ」事件...。  これではますます東京のキー局から発信されるワイドショーでなんとなくこっち側を語るときにへんてこりんな"関西なまり"で揶揄するようないじり方が露骨になってくる。なんなら「文化と歴史」の奥行きで勝負しようか! とかまえてしまうのが、かえってコンプレックスの裏返しで情けないのだ。  それに...この夜は阪神タイガースまで♪昔の名前ででていますぅぅ...と小林旭兄ィの高いトーンの状態になっちまって...トホホじゃないか。  まだピヨピヨ記者の頃に小林旭さんと親しくなって名古屋でゴルフコンペがあると旭節が聞きたくて会いにいった。彼は笑顔をたやさなかった。男気があったなぁ...マイトガイは。  美空ひばりさんのことも実にキレイに話してくれた。そこに男が匂ったっけなぁ...おい、当番デスクの阿部祐亮よ、今日はそんな話を「虎ソナ」に書いてゴマ化そうってわけじゃないんだ。(試合前からなんだか弱気な俺としては他に景気のイイ話がないかなぁ...と思ってサ、グスン)  すると阿部デスクがちょっと小声でこういうのだ。「実は昨日の休みにウチの近くの大阪・福島区鷺洲2丁目にある人気居酒屋『赤とんぼ』に久しぶりにフラリと入ったんですョ。なんと店の入り口に10月1日付のサンスポ(大阪12版)の衝撃的な1面(整理部が頑張って1~最終面ぶち抜きの鳥谷選手の甲子園での晴れ姿をレイアウトした紙面)がそのまんまデカデカと飾ってあるじゃないですか」。驚いた阿部は誘われるようにのれんをくぐった。  「実はこの店の大将(多田勇さん)が大の猛虎党でして、それにうれしいじゃないですか、多田さんは『虎ソナ』の大ファンでもありまして...ありがたいことに強烈なサンスポ党なんですョ」  この話で阿部の気分が多少はウキウキしてきたのはつかの間だった。試合がはじまると...スコアはご覧の通りの展開。つい最近までは快進撃が続いていたわけだが...なんだか"電池切れ"の阪神打線は残念ながら肩でゼェゼェとしはじめてしまった。  それにこの日の試合前に台風19号が来るので12日の東京DのGT戦は「順延」と発表されている。キャップ大石豊佳は移動の手配と変更などで阿部デスクとの連絡で「もうてんやわんやです」とドドッと疲労感に襲われていた。  ノーベル賞の吉野さんは自らの今日を「柔軟性と執着心の両立」とさりげなく語っている。しかし、これこそがすべてのことに必要なものではないか。  大阪・吹田の千里第二小3、4年生の時に担任の先生は大学で化学を学んだ新任の女性教諭だった。「読んでごらん」といわれてマイケル・ファラデーの『ロウソクの科学』が彰少年のノーベル賞への入り口となった。実は阿部祐亮も、編集委員上田雅昭らも子供の頃にはその本を読んだことがあるそうだ。誰もが先生によって1冊の本に出会う。それを思うと、また神戸のいじめ事件を思い出し、不快な気分に襲われた。  振り向くと編集局のモニターテレビはみるも無残な"攻防"を映し出していた...。

◆前略  強い強い、読売巨人軍の原監督&選手の皆さま。今季の優勝チームの力を見せつける、見事な試合運びに白旗でございます。  つきましては少々、お願いがございます。今季限りでジャイアンツのユニホームを脱ぐ大選手の阿部さんを、ファンはまだ見たいのではないでしょうか?  巨人-阪神の伝統の一戦で堪能したいと思うのです。そこで、巨人が日本シリーズ進出に王手となっておりますが、あと4試合、お手合わせを願えませんでしょうか。草々  拝啓  巨人の営業の皆さま。あと1試合より、4試合やった方がもうかりまっせ~! 巨人さんが大好きな外国人選手も来年またジャカスカ入れられるじゃないですか!! ぜひ、あと4試合、お願いします。よっ、商売人!! 敬具  急啓  猛虎軍団さま。とにかく、とにかく、とにかく一つ勝って~な!! 本日も先制点をあっさり許すわ...。打線は一足早い秋風ビュービュー吹きまくっているわ、わずか3安打の零封負け...。  ペナント終盤、そして、DeNAとのCSで猛虎たちも心身ともにボロボロなのでしょう? だけど、最後の力を振り絞ってくれー!! 草々

◆近本がCS3盗塁目を決めた。三回1死で15打席ぶりとなる左前打を放つと、続く北條の打席の3球目で果敢にスタートを切った。「『いいスタートじゃなくてもいい』と筒井(一塁)コーチと話していた。警戒されている中で1つ決められてよかったです」。11日は負けられない一戦になるが「しっかり塁に出て走ってかえってきたいです」と力を込めた。

◆重盗を決められた阪神・梅野は「投手(の島本)にも『気をつけなければいけない』と伝えていた。悔しい。反省しなければいけない」と唇をかんだ。崖っ縁となったチーム状況については「総力戦でやるしかない。点を取っていかなければいけないが...。守備も(大事)です。そこからリズムを作っていけるように」と胸に刻んだ。

◆2番手ガルシアが四回無死二塁でゲレーロに2ランを被弾。0-3と点差を広げてしまった。「あの回はチームにとってすごく大事で、抑えたら流れがくるところだった。悔しいです」。CSではこれで3試合計6回を投げており「疲労はありますけど、関係ない。チームの助けになれるようにやるだけ。最後まで全力でやりたい」と表情を引き締めた。

◆ゲレーロが四回、来日3年目でCS初安打となる2ランを左翼席へ運んだ。二回に二ゴロに倒れた後、阿部から「フライを打て」と助言を受け、第2打席で結果を出した。ベンチで大盛り上がりの阿部に笑顔で迎えられ、お立ち台では自身が活躍した際のお決まりのフレーズ、「状態イイネ!」と絶叫。日本シリーズ進出に向けて「いかにプレッシャーを感じずにできるかだと思う」と気を引き締めた。

◆五回の重盗を二走として決めた亀井は、リードオフマンとしてバットでも4打数3安打2得点で攻撃を盛り立てた。一回の右翼線二塁打では二塁にヘッドスライディング。37歳のベテランは「シーズン中には絶対しないこと。流れというか、チームを盛り上げるために」と気迫でナインを鼓舞した。CS2試合で7打数4安打。"ラッキーボーイ"の予感が漂う。

◆目を見開き、虎打線と相対した。メルセデスが昨季に続くCS2度目の先発で初勝利。「序盤に攻めの、強気の投球フォームを意識して、結果的にそれがよかったと思う」と胸を張った。  立ち上がりから直球で内角を突く強気な投球を見せた。だからこそ、要所で変化球が生きた。7回3安打無失点の熱投に大竹、デラロサも続き、球団ではCS初の無失点リレー。レギュラーシーズンで2戦2勝、防御率1・80を誇る"虎キラー"が真骨頂を見せた。  支えは故郷で待つ家族だ。オフには母国・ドミニカ共和国で同学年の夫人・カロリーナさんと、2歳の息子・クリストファーJr.くんと観光名所のビーチでリフレッシュ。来日する際には愛息に泣かれたが、決意を胸に家を出た。一時、夫人だけが来日した際は日本の食材で作ってくれたドミニカ料理をほおばり、名古屋遠征時に名古屋城を観光。愛妻が帰国後は日課のテレビ電話で家族の時間を作り、リーグ優勝が決まった当日は「おめでとう」と祝福を受けた。  2試合続けて先発投手が7回を投げ切り、主導権を渡すことなく2連勝。原監督は「今シーズン、イチと言っていいんじゃないでしょうか」と、頼もしそうにドミニカンを見つめた。(赤尾裕希)

◆力の差を見せつけられた。「必要な負け」だった前夜とは違い、完膚無きまでにたたきのめされた。王手をかけられ、後がなくなった矢野監督が選手に求めるものは「ない」。開き直ったかのように、貫き続けてきた信念を唱えた。  「苦しいときにどうやって楽しむか。苦しいときこそ前を向いたり、苦しい状況を楽しむのは、なかなか簡単なことじゃない。だけど、そう言って、ずっとチームとしてやってきたんでね」  レギュラーシーズンで6度対戦し、一度も土をつけられていないメルセデスに対し、動いた。近本を2試合ぶりに1番に戻し、左打者への被打率(・302)が右打者(・286)よりも高ければスタメンに左打者を6人並べた。一回には北條が二盗、三回には近本が二盗成功と揺さぶりもかけたが、あと1本が出なかった。  四回以降はたったの1安打で完封負け。DeNAと対戦した6日のファーストステージ第2戦の六回を最後に30イニング連続適時打なし。先発・高橋遥を2回1失点で降板させたように、この日も継投を積極的に繰り出したが、わずか3安打ではさすがに勝てない。  もちろん、まだ終わったわけじゃない。9月21日の広島戦(甲子園)から6連勝フィニッシュし、3位に滑り込んだように、矢野虎は絶体絶命の状況から常に追い込みを決めてきた。  11日に負ければ終戦だが、幸いにも相手先発は菅野が腰痛による回避で、ドラフト6位・戸郷翔征投手(19)=聖心ウルスラ学園高=に変更となった。浜中打撃コーチは「(戸郷は)投げっぷりがいい。向かってくると思う」と警戒心を高めたが、虎の意地を見せる舞台が整った。  「明日も全員で、この土俵際ギリギリのところから。もう、うちは4連勝しかないんで」  可能性がある限り諦めるわけがない。矢野阪神1年目の集大成を見せる。 (大石豊佳) 7回無失点の好投を許したメルセデスについて阪神・浜中打撃コーチ 「球も速かったし、コントロールもよくて低めに決まっていた」

◆アイシングがぐるぐる巻かれた右足を引きずり、険しい表情で球場を後にした。福留が九回2死でデラロサから。一塁まで歩くのがやっとで、直後に代走・江越がおくられた。  「......」  試合後、報道陣の問いかけには言葉を発さなかった。痛々しい姿が、すべてを物語っていた。  大得意の東京ドームだった。今季は12試合で打率・442(43打数19安打)、3本塁打、7打点だったが、この日は完全に沈黙した。1点を追う三回2死二塁では投ゴロに倒れるなど好機を生かせず。3打席凡退で迎えた九回の4打席目で"悲劇"に見舞われた。  フルカウントからの6球目、139キロが右膝付近に直撃。あまりの痛みに苦悶(くもん)の表情を浮かべ、患部をおさえて倒れ込んだ。何とか立ち上がったが、CSでは初の途中交代となった。  CSでの5試合で、死球はこれで3個目だ。横浜でDeNAと対戦したファーストステージでは6日に右肘付近、7日には左足に受けた。しかもその左足はまだ完治しておらず、患部は腫れなどのダメージを負ったままとみられる。痛みを表に出さず、フル出場を続けてきたが、ここへ来て今後の出場に暗雲。矢野監督も状態について「そりゃ、わからないよ」と厳しい表情だった。  日本シリーズ進出へ、巨人に王手をかけられた。後がない。福留の負傷は、あまりにも痛い。 (箭内桃子)

◆原マジックで王手! 5年ぶりにリーグ優勝した巨人は、同3位の阪神に6-0で快勝して2連勝。リーグ優勝チームに与えられる1勝のアドバンテージを含めて対戦成績を3勝0敗とし、日本シリーズ進出まであと1勝とした。原辰徳監督(61)が3-0の五回に重盗を仕掛け、2点を奪取。積極采配で流れを呼び込んだ。先発のクリストファー・クリソストモ・メルセデス投手(25)は、7回3安打無失点。CSで球団初の零封リレーにつなげた。  わずかな隙も見逃さない。3-0の五回、原監督が動いた。1死一、二塁からの初球で亀井、坂本勇に出したのは重盗のサイン。強肩の捕手・梅野は虚を突かれ、送球すらできず立ち尽くした。  「まあ、チャンスがあったというところで。それを見逃さなかったというところですね」  3番手・島本は投球動作のリズムが一定に近く、二塁に走者がいても足を高く上げて投げていた。それを見逃さなかった指揮官は、してやったりの表情で振り返った。  これで二、三塁とすると丸の犠飛、岡本の適時打で2点を奪い、勝利を大きく引き寄せた。三塁を陥れた亀井は「どこの塁にいても(タイミングは)計っている」と胸を張った。  前日の初戦は一回に丸、岡本の2者連続弾が飛び出し、派手に流れを呼び込んだ。しかし、この日は対照的。一回、まず併殺打の間に先制し、八回にも盗塁から追加点。小技で得点を重ね、日本シリーズ進出へ一気に王手をかけた。  高橋前監督時代は3年間で2度しか成功がなかった重盗だが、今季はレギュラーシーズンだけで4度成功させている。チーム本塁打183がリーグトップである一方、83盗塁も阪神に次いで同2位。強力打線だけじゃない。"足"で確実に加点するのも「原野球」だ。  勝負所での盗塁は、野球の師でもある父・貢さんに学んだ。親子鷹で臨んだ東海大相模高(神奈川)時代の1974年夏の甲子園。土浦日大高(茨城)との初戦、1点を追う九回裏の2死一塁で貢監督が出したのが二盗のサインだった。盗塁成功から適時打で追いつき、延長十六回にサヨナラ勝ち。勝負師の"原点"に、あのシーンがある。  無敗で王手をかけたチームは、過去に100%の確率で日本シリーズに進出している。それでも、原監督は「明日も、また同じような精神状態でプレーボールを迎えるということ」と平常心を強調した。台風19号の接近で12日の第4戦の順延が決まったが、11日勝てば影響はない。勝負師は手綱を緩めず、一気に勝負を決めにいく。(伊藤昇)

◆レギュラーシーズン3位の阪神がセ1位の巨人に完封負け。Gにはリーグ優勝による1勝のアドバンテージがあり、0勝3敗。日本シリーズ進出へ、王手をかけられた。今季限りで退団する鳥谷敬内野手(38)は代打で三飛も「やるしかない」と奮起。「虎の鳥谷」をまだまだ見たい! もう、勝つしかない!  まだ見せなきゃいけない景色がある。宿敵を相手に完敗し、0勝2敗。アドバンテージの"1敗"を加え、終戦が目の前にやってきた。今季の虎が終わる。ということは「阪神・鳥谷」にも終止符が打たれる。徳俵に足が乗った鳥谷は必死で前を向いていた。  「自分のできることをやるしかない。出たところでしっかりやるだけです」  5点を追う八回2死、代打で登場した。大竹の148キロ直球に力ない三飛に終わり、好機を作ることはできなかったが、まるでにらみつけるかのような鋭い眼力だった。  振り返れば、大歓声が降り注いだのは、ここだけだった。出番を待っていた七回、ナインが守備に就くときには自ら左翼のキャッチボール役を務めた。福留とボールを交わした後、スタンドに白球を投げ込み、子どもが大喜びでキャッチする場面もあった。  チームはメルセデスに7回0封と手も足も出ず0-6の完敗。30イニング適時打なしの虎にとって、いきなりのビハインドは大きかった。もう4連勝しか許されない崖っぷちに立たされたが、過去のプレーオフ、CSで無敗で王手をかけられると過去16度全て日本シリーズに進出されている。つまり、突破率0%-。  シーズンを6連勝でフィニッシュし、大逆転でCSの切符をつかんだ。ファーストステージとなったDeNA戦(横浜)ではCS史上最大となる6点差をひっくり返すなどして、数々の奇跡を起こし、この舞台にたどり着いた。ついに突きつけられた「0%」。日本シリーズにいくにはもう、歴史ごと覆すしかない。  鳥谷のタテジマ姿を、もっと見たい。だから、勝ってくれ。虎党の叫びだ。8月29日に球団から引退勧告を受け、他球団でのプレーすることを伝えた。同31日には「タイガースのユニホームを着てやるのは、今シーズンで最後」と激白。2005年、14年と経験した日本シリーズを前に別れを告げるのは早すぎる。  「グラウンドとか球場に思い入れなんてないよ」という鳥谷だが、15年前の04年4月2日の巨人戦。この東京ドームでプロの道が始まった。最初の打席は空振り三振。そのときにマウンドに立っていたのが、今年の5月に引退を表明した上原浩治氏(44)だった。ユニホームを脱ぐことを知った鳥谷は「(直接の)面識はないけど、プロで初めて対戦した方だし、何より偉大な投手ですから」と思いをはせた。同日に放ったプロ初安打のボールは「そこらへんに転がっているんじゃない?」と笑うが、2085安打の道のりはここから始まった。  もう一度東京で、奇跡を見せたい。  「個人的なことはもういいでしょ」  ずっと一緒にはいられないのはわかっている。もう少しだけでも、僕たちのヒーローであってほしい。未来へと歩き出す前に、「虎の鳥谷」として、夢を見せる。 (竹村岳)

◆メルセデスは今年一番の投球内容だったね。コントロールがよく、右打者の内角へのスライダーがさえたから、外角ストレートも効く。持ち前のテンポのよさも生かされた。なによりヤル気に、あふれていたよ。  この状態まで仕上げてこられたのも、原監督によるところが大きいんじゃないかな。公式戦では"6回戦ボーイ"ながら、我慢して使い続けた。8月27日からは勝ち星すらなかったけど、そこからしっかり修正してきた。原監督のポリシーと起用の妙に、メルセデスが応えた形だよ。  なにしろ本来は、先発が最低でも7回まで投げることをノルマに掲げていた。この2戦が、まさにそれなんだ。  打線も引き続き活発で、1番から5番まで、得点力を見せつけた。第1戦で表現した通りの、王道野球。シーズンの最後、大事な局面にきて、ようやく目指す野球ができるようになっているのも、他チームとは違う強み。とりあえずファイナルは、台風上陸を前に"店じまい"...かな!?(サンケイスポーツ専属評論家)

◆完全な力負けだった。力負けになった理由を探ると中途半端に行き着く。ミラクルなのか拾いものなのかは別にして、せっかくCSファイナルまで来たのだ。この舞台で経験を積めばいいのに、その戦いが全くできていない。  先発・高橋遥を二回であっさり交代させた。先発をすぐに交代させる継投でここまで来た。勝ちたいから、この日も...ということなのだろう。でも、高橋遥は育てなければいけない投手。首脳陣は常々そう言ってきた。  しかも、交代させるほど内容は悪くなかった。シーズン最終盤の緊迫した試合は、高橋遥にとっても成長するための貴重な舞台になったはず。2イニングで交代では、それも得られない。  攻撃面でも同じことがいえる。運が悪いことにメルセデスがことし一番いい投球をした。両サイドに投げておけば打たれない、と自信たっぷりに投げ込んだ。とはいえ、簡単に早いカウントから打っているだけで、各打者から「この、いい舞台で戦えている」という思いが伝わってこない。  結果的に中途半端で弱気に見えるさい配ばかりがクローズアップされしまっている。  もう後がないのは、言われなくても分かっているだろう。ありきたりだが開き直るしかない。開き直って、この舞台まで来たのだから。 (サンケイスポーツ専属評論家)

◆巨人の投打がかみ合った。一回に併殺の間に1点を先行。四回にゲレーロの2ラン、五回には丸の犠飛と岡本の適時打、八回には若林の適時打と効果的に加点した。メルセデスは制球とテンポが良く7回3安打無失点。大竹とデラロサも無失点でつないだ。  元巨人監督の堀内恒夫氏(71)はブログで、「強すぎる...こりゃもうどうしようもないね。ここへきて5回で人が変わるメルセデスが7回まで投げちゃうしさ」と笑いが止まらない様子。「完封リレーまでしてくれちゃうと明日で決まっちゃうかも」と楽観視する一方で、「そんなこともチラッと頭をよぎるけど 阪神もこのままってわけにもいかないだろうよ」と気を引き締めた。  阪神は打線が三塁すら踏めず、六回以降は無安打。自慢の救援陣も失点して流れを失った。

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