ソフトバンク(☆2対1★)楽天 =クライマックスシリーズ3回戦(2019.10.07)・福岡ヤフオクドーム=
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楽天
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ソフトバンク
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勝利投手:甲斐野 央(1勝0敗0S)
(セーブ:森 唯斗(0勝0敗2S))
敗戦投手:宋 家豪(0勝1敗0S)

本塁打
【楽天】浅村 栄斗(4号・4回表ソロ)
【ソフトバンク】内川 聖一(2号・7回裏ソロ)

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◆ソフトバンクがファイナルステージ進出。ソフトバンクは先制された直後の4回裏、内川聖一の適時打で同点とする。そのまま迎えた7回には、内川聖一にソロが飛び出し、リードを奪った。投げては、先発・高橋礼が6回途中1失点。その後は5人の継投で無失点に抑えた。敗れた楽天は、打線が3安打1得点と振るわなかった。

◆楽天浅村栄斗内野手(28)が、3試合連続となる4本目のアーチを放った 4回2死、ここまでパーフェクト投球のソフトバンク高橋礼から右翼ホームランテラスにたたき込む先制アーチ。絶好調の主軸の1発でファイナルステージ進出へ先手を取った。

◆CS男のソフトバンク内川聖一内野手が4回に同点適時打を放った。4回に浅村にソロを許し1点を追う4回2死から連打で一、二塁のチャンスを作ると、内川が楽天岸の外角148キロ直球を逆らわず右前へ。二塁からデスパイネが激走し、最後は左手で本塁をタッチし生還した。「このチャンスで絶対に打ってやろうと思ってました。相手に先制されたしまったので、すぐ追いつけて良かったです」。 今季シーズンでは対岸は7打数6安打、2本塁打、3打点と得意にしていた。

◆ソフトバンク先発の高橋礼は3回まで楽天打線をパーフェクトに抑えた。一方、楽天先発の岸も3回まで無失点に抑えた。 楽天は4回、浅村の3戦連発の4号ソロで1点を先制した。ソフトバンクは4回、内川の適時打で同点とした。 ソフトバンクは7回、内川の今CS2号ソロで勝ち越すと逃げ切って勝利。1敗からの連勝でファイナルステージ進出を決めた。

◆ソフトバンク(2位)がクライマックス・シリーズ(CS)ファーストステージで楽天(3位)を破り、ファイナルステージへ進出した。 4回に浅村のシリーズ4号となるソロで先制を許したが、その裏に内川の右前適時打で追いついた。両チーム投手陣の踏ん張りで0行進が続いたが、7回に内川の左翼席に飛び込むソロ本塁打で勝ち越した。8回はモイネロ、9回は森で締めくくった。 第1戦はエース千賀で敗れたが、第2、3戦を連勝して6年連続でファイナルステージに駒を進めた。9日からリーグ優勝した西武と日本シリーズを懸けて争う。 ▽ソフトバンク工藤監督「ホッとしている気持ちと選手たちが本当によくやってくれたという思いと、ヤフオクドームに駆けつけてくれたファンの熱い声援のおかけで勝つことができてうれしく思っています。必ず所沢で勝って帰ってきます」

◆ソフトバンク(2位)がクライマックス・シリーズ(CS)ファーストステージで楽天(3位)を破り、ファイナルステージへ進出した。 ◆CSファイナルステージの主なルール 6試合制。シーズン優勝球団には1勝のアドバンテージが与えられ、全試合ホーム開催。延長戦は12回まで。12回表終了時や12回裏の攻撃中に後攻チームの勝ち上がりが確定した場合、その時点でコールドゲームとなる。引き分けを除いた勝ち数が同じ場合はシーズン優勝球団が勝者。予告先発は両リーグとも実施

◆プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(3試合制)は7日、セ、パ両リーグともに第3戦が行われ、パは2位ソフトバンクが内川聖一内野手の1試合2本塁打で3位楽天に2-1で競り勝ってファイナルステージ進出を決めた。 セのDeNA-阪神戦は8回表を終えた時点で阪神1点リードの展開となっている。 1点を追うソフトバンクは4回、内川の適時打で同点。1-1の7回にまたも内川がソロ本塁打を放って勝ち越しに成功。そのまま逃げ切った。 阪神は6回に先頭高山の二塁打を足場に1死三塁からDeNA国吉の暴投で先制。1点を追うDeNAは7回1死満塁から北條の適時失策で同点。阪神は8回に梅野の中堅犠飛で勝ち越し。継投で反撃をしのだ。 ファイナルステージはセ、パともに9日に開幕。リーグ優勝した巨人と西武に1勝のアドバンテージが与えられ、6試合制で日本シリーズ進出を目指す。

◆ソフトバンク(2位)がクライマックス・シリーズ(CS)ファーストステージで楽天(3位)を破り、ファイナルステージへ進出した。 ▼ソフトバンクが04~06年のプレーオフ時代を含め6年連続12度目のファイナルS出場を決めた。ファイナルSに12度出場は最多記録で、6年連続出場は07~12年中日に並ぶタイ記録。06、12、16、18年に次いで5度目の1S突破もロッテに並び最多タイとなった。 15年に就任した工藤公康監督はすべてファイナルSに進出し、CSの通算成績が18勝8敗、勝率6割9分2厘(アドバンテージ除く)。18勝は原監督(巨人=18勝21敗1分け)に並ぶ最多勝利で、貯金10は工藤監督だけと、短期決戦で抜群の勝負強さを発揮している。

◆楽天石井一久GM(46)が、嶋基宏捕手(34)の今季限りでの退団が濃厚となったことを明言した。 試合後に「今年の成績を見ると、来季に関しては自由契約の(減額制限を超える)オファーになる。嶋選手自身はスタートで出る選手として勝負したい気持ちが強いが、ウチは現在そういう環境にない」と説明。他球団との交渉が不調に終わった場合は楽天で受け入れるかについて「もちろん」としたが「彼のこのチームでの貢献度を考えれば、2番手で残ってくれ、とは言えない」と退団の可能性が高いことを示唆した。 その上で「彼は特別な存在。出るにしても、いろいろな経験をして最終的には(指導者として)戻ってきてほしい」とした。 嶋は今季も正捕手としてシーズンをスタートしたが、腰を痛めて6月に登録抹消。その後は7月に1度1軍に復帰したが、チームが高卒4年目の堀内、ルーキーの太田を併用して育てる方針もあって出場機会を大幅に減らし、13年目で最も少ない57試合の出場にとどまった。 後半戦に限れば、スタメンマスクはわずか1試合。8月16日に再び登録抹消となってからは2軍調整が続き、5日のファーム日本選手権やこの日開幕したフェニックス・リーグにも同行することなく仙台に残留している。

◆あと1歩、届かなかった。楽天平石監督は勝利監督インタビューが響く通路で敗戦の悔しさをかみしめた。初戦で王手をかけながら2連敗。 「悔しさの方が大きい。正式に監督になって初めてのシーズン。いい経験になったで片付けられない。その分だけ責任を持っていると思っています」と言葉を紡いだ。 執念は結果に結びつかなかった。必勝の思いを込めて送り出した岸は6回1失点。同点の7回1死二塁からウィーラー、フェルナンドと代打攻勢で仕掛けるも無得点。7回には周東の二盗成功にリクエストし、判定をアウトに覆した。攻めのタクトを振り続けたが、あと1点が遠かった。「本当にちょっとしたことが、大きいかもしれない」と地力の差を認めた。試合後、石井GMは来季体制の整備について「時間をかけずにチームが向かっていく方向を作っていく」と話した。 ▽楽天岸(6回1失点も勝利できず)「最後まで何もできなかったなという1年です。平石さん、GMの力に何とかなりたいと入ったのに、何もできなかった」 ▽楽天宋家豪(7回に内川に決勝ソロを浴びる)「チェンジアップが高めにいってしまった」 ▽楽天浅村(FAで加入し、CSで3戦連発も敗退)「自分がもっと普段通りにできれば、もっといい形で終われたんじゃないか。そこの悔しさしかない」 ▽楽天銀次(主将就任1年目は3位で終了)「みんな悔しい思いをして、間違いなく来年につながる。若い選手もたくさん出たし、すごくいい経験をした」

◆ソフトバンク守護神の森唯斗投手がきっちり9回を締めた。 CS3戦連発の好調男の浅村を遊ゴロに仕留め、ブラッシュに四球を与えたものの銀次を右飛、藤田は空振り三振。「とにかく0点に抑えることだけ。(先頭打者の浅村は)気にしてなかった。普段通りに投げられました」。試合終了の瞬間、ガッツポーズをつくって大粒の汗をしたたらせた。

◆ソフトバンクが楽天に連勝し、CSファーストステージを突破した。 ソフトバンクは初戦に敗れており、3試合制のCSで、初戦敗戦からの逆転突破は04年から昨季までのパ・リーグでは15チーム中2チームだけ。さらに両リーグを通じて2位のチームが初戦に負け、連勝して突破したケースは13チーム中、09年の中日だけで確率7・7%だったが、その難関を突き破った。

◆ソフトバンクがクライマックスシリーズ(CS)のファーストステージ第3戦で楽天に連勝し、6年連続のファイナルステージ進出を決めた。同点の7回に内川聖一内野手(37)が左翼へ決勝2号ソロ。初戦を落とした崖っぷちから、過去3度、CSでMVPを獲得しているベテランが、3年連続日本一への道を切り開いた。9日からリーグ王者の西武と敵地で対戦し、2年連続の下克上を目指す。CS男の真骨頂だ。内川が7回、左翼席へライナーで突き刺した。獲物は2番手宋家豪の内角低め、チェンジアップだった。「打った瞬間、何が起きたか分からなかった。来た球にうまく反応して飛んでいった。自分の予測と飛んでいったところが違った。久しぶりに興奮して頭痛くなる感覚だった。野球人生の中で印象に残る本塁打だった」。プロ通算2171安打を積み上げた天才でも説明できない1発だった。 負ければ終わりの第3戦。4回に浅村に先制4号ソロを許したが、その裏2死一、二塁から内川が岸の148キロ外角直球を逆らわず右前へ。二塁からデスパイネが激走。転がり込みながら左手で同点のホームを掃いた。内川は「デスパイネが走ってくれた1点。ありがたい」と感謝。今シーズンの対岸は7打数6安打、2本塁打、3打点。そのキラーぶりを買われ、7番から6番に上がった。チームの全2打点を稼ぎ、CS突破に導いた。シーズンは2割5分6厘で終わったが、大舞台で今年も抜群の集中力を発揮している。 143試合終了後、野手は2日間の連休だった。1日は大分でラグビーのニュージーランド代表・オールブラックスの練習を見学。非公開の練習も特別に見ることができた。「世界一のチームは違う。練習の集中力が見ていてびっくりするくらいだった。気持ちの切り替えの早さなど、ものすごく刺激を受けた」。W杯で来日中のラグビー王者たちから多くを学んだ。練習後には、選手たちとも触れ合い、CSへ向けた元気、パワー、集中力をもらって福岡へ戻ってきた。 楽天とのファーストステージは打率3割6分4厘、2本塁打、4打点。CSでは過去3度、MVPに輝いているCS男に、工藤監督も「CSですばらしい成績を残している。勝負強いところを見せてくれている」と笑顔でたたえた。内川は「日本一への道がつながった」と3年連続日本一へ前を向いた。工藤監督も満員のヤフオクドームのファンの前で「必ず所沢で勝って、帰ってきます」とファイナル突破、日本シリーズ進出を約束した。史上初の2年連続下克上へ、頼れるベテランが引っ張る。【石橋隆雄】

◆ソフトバンク先発高橋礼投手が5回1/3、2安打、1失点で岸と互角に渡り合った。 4回、浅村に内角直球を右翼テラス席へ4号先制本塁打を許した。「(ボール)もう1個内角で勝負できればよかった」と悔やんだが、三塁グラシアルの一言に励まされたという。 「『トランキーロ、サムライ(落ち着いて、侍)』と言われて心強さが増した。最低限の仕事はできた。次につながる」。CSファイナルステージへ決意を新たにした。

◆若き力で所沢行きの切符をたぐり寄せた。ソフトバンクのルーキー甲斐野央投手(22)が、終盤の決勝点を呼び込む好リリーフを見せ、千金のCS初白星を挙げた。 表情から気迫がにじみ出た。鋭い眼光。への字に結んだ口。1点もやれない極限の場面に、全身全霊で集中していた。同点の7回1死三塁と言う場面で出番はやってきた。甲斐野は冷静に、強気に攻めた。代打ウィーラーを遊ゴロに打ち取ると、続く代打フェルナンドは空振り三振。「ベンチに帰るときにすごい歓声をもらった」。鬼瓦のように険しかった顔がほぐれ、笑顔になった。 シーズン終盤に打ち込まれる試合が増え、優勝を逃した9月24日の楽天戦でも2失点。「情けない、ダメだなと思った。それでも1軍に残してもらった」。CSまでの準備期間はコンディション調整に重点を置き、ストレッチやトレーニングもトレーナーに付きっきりになってもらった。「調子も悪かったので練習、練習って思っていたけど、アドバイスももらってオンオフの切り替えができた。しっかり準備した結果、集中してマウンドに上がれた」と短期間で調子を戻した。 今季初めて1軍に定着し、ともに戦ってきた高橋純が6回1死一、二塁を抑えた。1歳上の甲斐野を「ブルペンから顔が違うときは、絶対に抑えるとわかるし、本当に抑える。そんな試合が何試合もあった」と、一目置く右腕も今季を象徴する若き力だ。工藤監督は「このチームがここで勝負できるのも、若い力が本当に大きかった」とたたえた。がむしゃらに、日本一まで駆け抜ける。【山本大地】

◆ソフトバンク今宮健太内野手が守備でファーストステージ突破に貢献した。 同点の6回無死一塁。茂木の難しいバウンドの打球に体勢を崩しながら逆シングルで好捕。二塁へ送球しアウトを取った。「グラブに入ってくれた。捕ることしか考えていなかった。結果的にはよかった。前に出て捕るか確率を考えた。あの瞬間(前は)無理と思って、ボールと一緒の高さに入ってなんとかグラブに入れと思った。抜けなくてよかった」と明かした。 第2戦からグラシアルと三遊間を組んでおり「試合中にジェスチャーで、考えを伝えておけばいい」と、試合中にお互いの意思を確認しながら戦っていく。

◆ソフトバンク内川聖一内野手(37)がCS通算10本目の本塁打。プレーオフ、CSの通算本塁打では中村剛也(西武)の9本を上回り、単独最多となった。 同じくトップの安打は初の50本に到達する51本、打点は30点に到達した。通算V打点もトップの7度目。2位の和田一浩(西武、中日=5度)を引き離し、勝負強さは健在だ。

◆楽天の浅村が3試合連続本塁打を放った。0-0の四回2死無走者で高橋礼の甘く入ったボールを逃さずに思い切り振り切ると打球は右翼前にせり出したホームランテラス席に飛び込んだ。CSファーストステージでは最多となる4号となった。  第1、2戦合計で9打数5安打6打点と好調な打撃を存分に発揮している。勝たないと敗退が決まる試合での一発に「打てて良かったです」と話した。

◆ソフトバンクが楽天に先制を許しながらも、内川が同点打と勝ち越し弾を放つ活躍を見せ、6年連続のファイナルステージ進出を決めた。ソフトバンクは9日からメットライフドームでパ・リーグ王者の西武とファイナルステージ(6試合制、西武に1勝のアドバンテージ)を戦う。  ソフトバンクは高橋礼、楽天は岸が先発登板。ソフトバンクは第2戦に続き松田宣が先発メンバーから外れ、楽天も今季レギュラーシーズンで高橋礼を苦手としていたウィーラーがスタメン落ちした。  両先発はいずれも三回まで安打を許さない最高の立ち上がり。特に高橋礼は1人の走者も許さなかったが、試合が動いたのは四回。楽天は2死後に3番・浅村が右翼ホームランテラスに飛び込むソロ本塁打を放ち先制。その後もブラッシュが四球、銀次が右前打で出塁し一、二塁のチャンスを作ったが、藤田のセンターへの打球はフェンス手前で柳田に掴まれ追加点は奪えなかった。  ソフトバンクもその裏に2死から4番のデスパイネが中前へチーム初安打。グラシアルも右前打で続き一、二塁。続く内川の左前打に巨体を揺らして三塁を回ったデスパイネが本塁に滑り込んで1-1とした。  六回、楽天は先頭の島内が死球で出塁。続く茂木の左中間方向に抜けようかというラインドライブがかかった打球は遊撃・今宮に好捕され島内が二塁封殺されたが、次打者・浅村が四球を選び一、二塁とし、高橋礼はここでマウンドを降りる。しかしここでブラッシュが2番手・高橋純の前に遊ゴロ併殺打に終わった。  楽天は七回にもソフトバンク3番手の嘉弥真から先頭の銀次が右中間二塁打を放つと、藤田が犠打を決め一死三塁とまたも勝ち越し機を迎える。ここで甲斐野を送り込んだソフトバンクに楽天は代打攻勢を仕掛けたが、ウィーラーが遊ゴロ、フェルナンドが空振り三振に倒れ、またもチャンスを逸した。  ソフトバンクはその裏、先頭の内川がこの回から登板した楽天の2番手・宋家豪から左翼席にソロ本塁打を運び勝ち越しに成功した。ソフトバンクは八回をモイネロ、九回を森が楽天打線を無得点に抑えて熱戦をものにした。

◆ソフトバンクが楽天に先制を許しながらも、内川が同点打と勝ち越し弾を放つ活躍を見せ、6年連続のファイナルステージ進出を決めた。  以下、ソフトバンク・工藤監督の一問一答。  「(ファンの声援に応え)ありがとうございます、皆さん!」  --今の率直な気持ちを  「ホッとしている気持ちと、選手たちが本当によくやってくれたなという思いと、今日ヤフオクドームに駆けつけていただいたファンの皆様の熱い声援のおかげで勝つことができて、今は本当に嬉しく思っています。ありがとうございました」  --2打点の内川は頼もしい存在  「本当にね、クライマックスシリーズで素晴らしい成績を残しているというのは、過去にもね、たくさんあったんですけど。今日もね、その勝負強いところを見せてくれてね、チームに勝ちを呼び込んでくれて。素晴らしい頼りになるベテランがここで活躍してくれて嬉しく思います」  --第2戦以降は打線も組み替えた  「(厳しい表情で)自分に後悔のないように、そしてなんとか所沢に行って、また西武と勝負したいと強い思いを持って、本当に苦しい決断をしなければいけなかったんですけど、素晴らしい結果が出てよかったと思いますし、またファイナルで勝負することもできますんで、本当に皆さん楽しみにしてみていてほしいと思いますし、必ず所沢で勝って帰ってきます!」  --高橋礼がゲームを作った  「プレッシャーがかかるこの大きな試合でね、素晴らしいピッチングをしてくれてね。今年から先発でやって、素晴らしい活躍をしてくれたんですけど、この大きな舞台でも素晴らしいピッチングをしてくれて。よくやってくれたと褒めてあげたいです」  --ピンチでは高橋純、甲斐野が抑えた  「このチームがここで勝負ができているのも、若い人たちの力がね、大きかったと思いますし、ピッチャーでは特にね、甲斐野くんと高橋純平くんがね、素晴らしい活躍をしてくれて、そのおかげもあったんですけど。今日も1点もやれないというところで、素晴らしいピッチングをしてくれて、見事だったと思います」  --ファンへ誓いを  「もう、とにかく勝つしかないので、(選手)みんなの力とファンの皆さんの熱い思いを所沢に持っていって、一戦一戦精一杯戦っていきます。そして必ず勝って帰って来ますんで、皆さん楽しみにしていてください。今日はありがとうございました!」

◆楽天の主将、銀次は2安打と気を吐いたが、チームをファイナルステージに導くことはできなかった。第1戦で先勝しながら逆転を許し「差は感じなかったですけどね」と悔しさをにじませた。  今季途中に国内フリーエージェント(FA)権の資格取得条件を満たした。自身の去就については「終わったばかりなので、分からないです」と言うにとどめた。

◆浅村が四回に先制ソロを放ち、ファーストステージでは最多となる4本塁打を記録した。CSで第1戦からの3試合連続は2017年のソフトバンク・内川(ファイナルステージ第1-4戦)に次いで4人目。しかし、西武からFAで移籍した今季はファイナルステージ進出を逃し、「勝たないと意味がない。悔しさしかない」と笑顔はなかった。

◆しびれる展開で、若い2投手がピンチをしのいだ。六回1死一、二塁を22歳の高橋純が4番・ブラッシュを遊ゴロ併殺打に仕留め、七回1死三塁で登板のD1位・甲斐野(東洋大)も無失点。救援陣が2試合連続で点を与えなかった。工藤監督は「みんなが試合に集中してくれた。今季一と言っていいくらいのゲームだった」と興奮気味だった。 六回途中1失点のソフトバンク・高橋礼 「投手戦にしたいと思っていた。次につながる」 七回の代打策に動じず、無失点救援のソフトバンクD1位・甲斐野(東洋大) 「油断せず、より一層気合が入った」

◆パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第3戦は、レギュラーシーズン2位のソフトバンクが3位の楽天を2-1で下して2連勝。対戦成績を2勝1敗として6年連続のファイナルステージ進出を決めた。内川聖一内野手(37)が同点打に決勝本塁打と大活躍。9日開幕のファイナルステージ(メットライフ)で、リーグ優勝の西武と激突する。  チームの意地と執念を乗せたライナーが大歓声に吸い込まれた。百戦錬磨のバットで、ソフトバンクが崖っぷちを脱出。差し出されたナインの手を、決勝ソロを放った内川が思い切りたたいた。  「久しぶりに興奮して頭が痛くなる感じ。打った瞬間、何が起きたか分かりませんでした」  1-1の七回先頭で宋家豪のフォークを左翼席へ。CS2号でファーストステージ突破を決めた。先制された直後の四回2死一、二塁では、今季7打数6安打の岸から右前に同点打。「2死からつないでくれた。絶対に打ってやろうと思いました」。チームを救う2打点。CS通算51安打、30打点に続き、10本塁打も歴代単独トップに立った男の短期決戦での頼もしさは、健在だった。  「打てる理由は分からない方がいいかも。分かると意識してしまう。いい意味で、勝つか負けるかだけの勝負。シーズン中は前回の対戦のことなどを考えてしまったりもするので」  優勝争いの要所のミーティングで、工藤監督は初めて選手を名指しした。西武と最後の直接対決の前。若手の成長が目立った今季だが、内川や松田宣らベテランに「引っ張ってくれ」と託した。指揮官は「本当に勝負強い。頼りになるベテランがここで活躍してくれて本当にうれしい」と最敬礼。「みんなが1球に集中してくれたという意味で、今季一番のゲーム」と誇った。  パの過去15度のファーストステージは第1戦を制したチームが13度も突破した。絶体絶命の黒星発進から6年連続のファイナルへ。ナインは試合後も地鳴りがやまない右翼席の前に整列。ヒーローはその光景に誓った。  「日本一への道はつながった。またヤフオクドームで試合をするためには、ファイナルで勝つしかない。身震いするような声援でした」  昨季に続く「下克上」と3年連続の日本一へ。常勝軍団の底力は、待ち受ける西武を震え上がらせた。 (安藤理) 内川についてソフトバンク・王球団会長 「すごいね。さすがCS男」

◆ソフトバンクの選手層の厚さを改めて感じた。先発の高橋礼もよかったが、六回途中から小刻みにつないだ救援陣が無失点リレー。六回1死一、二塁、七回1死二塁のピンチをしのいで嫌な流れを断った直後に、内川の勝ち越しソロが出た。  打線は松田宣と中村晃をスタメンから外しても、これだけのオーダーを組むことができる。そして、ここぞという場面で経験豊富な内川が大きな仕事をした。状態はそれほどよくなくても、配球の読みや勝負強さはベテランならでは。ここに楽天との違いがあった。  昨年と同じ顔合わせになったファイナルステージは、最後までもつれるとみている。  ソフトバンクは、今ステージで3連投したモイネロらの疲れが心配だ。西武は救援陣の豊富さでは分が悪いとはいえ、しっかりと休養が取れている。しかも、今ステージ初戦に先発した千賀が中5日できても11日の第3戦で、西武はそこが狙いどころ。ニールに託す第1戦をなんとしても取ってアドバンテージを含む2勝とし、優位に運びたい。(サンケイスポーツ専属評論家)

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