123456789
楽天
1010101015804
ソフトバンク
1200000003612
勝利投手:則本 昂大(1勝0敗0S)
(セーブ:松井 裕樹(0勝0敗1S))
敗戦投手:千賀 滉大(0勝1敗0S)

本塁打
【楽天】浅村 栄斗(1号・1回表ソロ),オコエ 瑠偉(1号・3回表ソロ),浅村 栄斗(2号・5回表ソロ),茂木 栄五郎(1号・7回表ソロ)
【ソフトバンク】今宮 健太(1号・1回裏ソロ),内川 聖一(1号・2回裏2ラン)

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◆楽天が空中戦を制し、ファイナルステージ進出に王手をかけた。楽天は1点ビハインドの5回表、浅村のソロで同点とする。そのまま迎えた7回には、茂木にソロが飛び出しリードを奪った。投げては、先発・則本昂が6回3失点の好投。敗れたソフトバンクは、中盤以降2安打と打線が沈黙した。

◆下克上の突破口を切り開く。大事なCS初戦を託された楽天則本昂大投手は「思ったより緊張感もなく、リラックスしている。(3位でCSに進み)怖いものは何もない」と、ゆったり構えた。 ソフトバンク千賀とがっぷり四つの勝負。今季圧倒的な数字で奪三振王となった相手エースが、昨季までタイトルを独占してきた自身の数字を念頭に置いていたことは知っている。「彼(千賀)はかなり意識していると思う。僕はそれをヒラリとかわすだけ」と軽やかに言った。 3月に右肘を手術。7月に復帰後は「(手術の影響で)体のメンテナンス的な部分で難しさがある」と漏らしたことがあった。もどかしい模索の日々すら糧とした。送り出す平石監督も「いろいろな経験をして、シーズン終盤には、ひと回りもふた回りも成長を感じた」と信頼は揺るぎない。 今季奪三振率はタイトルを取った2年目以降で最も低い8・87だが、バッテリーを組む足立は「安定感は(昨季までより)上がっていると思う」と新境地を予言する。2年前、同じ福岡でのCSファイナルステージでは、11三振を奪いながら敗れた。「期待に応えたい」。思いを背負ってマウンドに立つ。【亀山泰宏】

◆パ・リーグのCSファーストステージ、ソフトバンク(2位)-楽天(3位)が今日5日、開幕する。 下克上の突破口を切り開く。大事なCS初戦を託された楽天則本昂は「思ったより緊張感もなく、リラックスしている。(3位でCSに進み)怖いものは何もない」と、ゆったり構えた。ソフトバンク千賀とがっぷり四つの勝負。今季圧倒的な数字で奪三振王となった相手エースが、昨季までタイトルを独占してきた自身の数字を念頭に置いていたことは知っている。「彼(千賀)はかなり意識していると思う。それをヒラリとかわすだけ」と軽やかに言った。 3月に右肘を手術。7月に復帰後は「(手術の影響で)体のメンテナンス的な部分で難しさがある」と漏らしたことがあった。もどかしい模索の日々すら糧とした。送り出す平石監督も「いろいろな経験をして、シーズン終盤には、ひと回りもふた回りも成長を感じた」と信頼は揺るぎない。 今季奪三振率はタイトルを取った2年目以降で最も低い8・87だが、バッテリーを組む足立は「安定感は(昨季までより)上がっていると思う」と新境地を予言する。2年前、同じ福岡でのCSファイナルステージでは、11三振を奪いながら敗れた。「期待に応えたい」。思いを背負ってマウンドに立つ。一方の先陣を切るソフトバンク千賀は「チームが勝てば何でもいい。どんな内容でもチームが勝てばOK」と必勝を誓った。V逸した9月24日以来、中10日で再び楽天と対決する。相手の先発は則本昂。今季初めて投げ合う。「とても楽しみ。今年初めて(の対戦)が、この大一番になった。気持ちが入った。しっかり0のイニングを増やしたい」と高ぶる気持ちを明かした。 今季227三振を奪い、14年から5年連続トップの則本昂からタイトルを奪い取った。「まだそのことは則本さんとは話していない。CSが終わってから」と、連絡も控えている。則本昂は侍ジャパンでともに戦い、尊敬する存在。変化球の投げ方などを情報交換するなど、お互いを高め合う。千賀が先発転向した15年から過去4度対決。1勝3敗と2つ負け越しているが、ここで投げ勝って3年連続日本一へ勢いをつける。

◆ソフトバンク今宮健太内野手が1回に同点本塁打を放った。 1回に楽天浅村に先制ソロを許したが、今宮は直後の攻撃で1死走者なしから、則本昂の変化球を右翼ホームランテラスへ同点ソロを運んだ。 試合前には「やるしかない。強い気持ちを持って、シーズンの悔しさを晴らす」と話していたが、言葉通り相手から流れを引き戻す1発となった。

◆ソフトバンク内川聖一内野手が2回に勝ち越し2ランを放った。 楽天則本昂のフォークをとらえ、左翼ホームランテラスゾーンのフェンスへライナーで突き刺した。「完璧に振り抜く事ができました」。ベンチ前でキャッチボールをしていた先発千賀も大きくガッツポーズ。チームに勇気を与える本塁打となった。

◆楽天オコエ瑠偉外野手(22)が、クライマックスシリーズ初アーチとなる反撃の1号ソロを放った。 エース則本昂が逆転2ランを浴びた直後の3回、先頭でソフトバンク千賀の高め直球を強引に左翼席まで運んだ。「そう打てるピッチャーじゃないですからね。とにかく思い切りいきました。入ってくれてよかったです」と喜んだ。 この試合両チーム合わせて早くも4本目となる1発で、1点差に縮めた。

◆楽天は1回、浅村のソロで1点を先制。しかしソフトバンクは1回に今宮のソロで同点、2回には内川の2ランで勝ち越した。 楽天は2-3と1点差で迎えた5回、浅村がこの日2本目となるソロを左翼越えに放って3-3の同点とした。 楽天は7回に茂木がソロを放って勝ち越すと、7回から救援陣が踏ん張って勝利。ファイナルステージ進出へ王手をかけた。勝利投手は則本昂、敗戦投手はソフトバンク千賀。

◆レギュラーシーズン3位の楽天が4本塁打などで5点を奪い同2位のソフトバンクに先勝。ファイナルステージ進出へ王手をかけた。第1戦を勝利したチームは87%の確率でファイナルステージへ進出している。

◆初戦を落としたソフトバンク工藤公康監督(56)は試合後「ここから。終わったわけではない。うちもまず明日(6日)を取ってとなる。1戦目と変わらず、みんなで集中していきたい」と気持ちを切り替えた。 先発の千賀が今季初の4被弾で7回4失点。工藤監督は「今日もボールが高かった。なかなか低めの制球がいっていなかった。1年間あいつが頑張ってここまで来られた。あいつを信じていかせた」と振り返った。第2戦の先発はバンデンハークに託す。

◆楽天浅村栄斗内野手が「割り切り」で効果的な2発を放った。 「短期決戦なので、とにかく先制点を意識した」という言葉通り、初回に千賀の抜けてきたフォークを右中間テラス席へ先制パンチ。初球にボールゾーンへ落ちるフォークを空振りしても、堂々とアプローチを貫いた。5回には内寄りの直球を高々と打ち上げ、今度は左翼テラス席へ同点弾。平石監督も「空振りを恐れず、狙い球を仕留めてくれた。2本目なんて、完全に読み勝ちでしょう」とうなった。 9回にもダメ押しの適時内野安打で3安打3打点。レギュラーシーズンのソフトバンク戦では、カード別最低となる打率1割6分3厘と封じ込まれた。千賀との対戦打率も1割3分3厘だったが「レギュラーシーズンのことは意識していない」。思考も短期決戦仕様に切り替えた。相手エースを攻略して突破に王手。古巣西武とのCS決戦が見えてきた。

◆楽天茂木栄五郎内野手が悔しさを力に変え、7回に決勝ソロをたたき込んだ。「何か1つ仕事をしたいと思っていた」。 今季は自己最多141試合に出場し、キャリアハイ160安打をマーク。レギュラーとして、ほぼフル稼働しながら、終盤に調子を落としてチームがCSを決めた大事な一戦はベンチで見届けた。「何をしているんだろう、と」。同じソフトバンク戦で相手先発も同じ千賀。今度は自らのバットで勝利に導いた。

◆楽天則本昂大投手が自身CS5戦目で初白星を挙げた。 千賀とのエース対決。「向こうはすごい球を放っていたけど、チャンスはあるはず。粘り強く投げることを心掛けた」。2回までに2被弾3失点も、冷静さを失わず修正。6回は3三振を奪い、7回の茂木の決勝弾を呼び込んだ。「今日は何としても勝ちたかった。(3月に右肘を手術し)いろんなことがあった1年。こういう試合で勝てて、ホッとしてます」と素直に言った。

◆パ・リーグのCSファーストステージ、ソフトバンク-楽天第1戦(5日、ヤフオクドーム)の試合前に、シンガー・ソングライターの阿部真央が君が代を独唱した。 両チームの選手が整列する前で伸びやかに歌い上げたが、自身は歌唱に納得がいかなかったようで「重みが全く違いました。歌う直前に『ズンッ』って、みなさんの思いというか...。練習どおりに歌えませんでした」と悔し涙を流した。 「ホークスさんも楽天さんもご縁があるチーム。スポーツは勝ち負けがある世界で、結果は必ず伴うけど、選手のみなさんのプレーする姿にはいつも勇気をもらいます」と両チームの検討を祈り、エールを送った。

◆ソフトバンク内川聖一内野手の気迫の2ランは空砲に終わった。 同点の2回1死一塁、則本昂から左翼テラス席へ一時勝ち越しの1発を放り込んだ。「完璧に振り抜く事が出来ました」。だが逆転負けを喫し、「結果は勝ち負けだけなんで、負けてしまえば...。千賀も悪いながら投げている姿を見て、なんとかしたいと思っていた」と悔やんだ。

◆ソフトバンクがエースで敗れ、崖っぷちに追い込まれた。クライマックスシリーズ(CS)のファーストステージ第1戦。千賀滉大投手(26)が、ポストシーズンのプロ野球ワースト記録に並ぶ1試合4発に沈み、3位楽天に突破王手をかけられた。 それでも工藤公康監督(56)は「ここから」とネバーギブアップを宣言。2年連続下克上からの3年連続日本一へ、まずは第2戦を取って逆王手をかける強気な姿勢を示した。左中間ホームランテラスへ打球が消えると、千賀は肩を落とし、両手を膝にあてた。7回2死、茂木に勝ち越しソロを浴びた。浅村に2発、オコエにも1発を浴び、4被弾は今季初の屈辱。「失点すべてが本塁打。自分の責任。(味方が)3点を取ってくれて、それをすんなり吐きだしたことがすべて」とリードを守れなかったことを悔やんだ。 7回4失点。工藤監督は「今日はボールが高かった。1年間あいつが頑張ってここまで来られた。あいつを信じていかせた」と現実を受け止めた。24日の楽天戦で敗れてV逸して以来、中10日でのマウンド。千賀は「ちょっと難しかった。全体的によくなかった。(持ち球)全部使えなかった」と、言葉を振り絞った。 打線は3回以降無得点。1回に同点ソロを放った今宮には、3回無死一塁で強攻させたが、中堅へのライナーで走者を進められなかった。工藤監督は「一番タイミングが合っていたので打たせてチャンスを広げたいと考えた」と説明。今宮は「勝たないといけない。とにかく塁に出ないと。切り替えて、あと2つ勝てるように」と前を向いた。 3試合制のプレーオフ、CSで初戦に負けた27チームのうち逆転突破したのはわずか4チームで、確率は14・8%しかない。04年以降のパ・リーグでは、15チーム中で2チームだけだ。工藤監督は「データはデータ。ここから。終わったわけではない」と語気を強くした。第2戦の相手は美馬。今季7度対戦し、1勝3敗と分が悪い。だがファーストステージ敗退なら、楽天に敗れた09年以来。王者の意地がある。【石橋隆雄】

◆敵地福岡で次々と花火を打ち上げ、下克上の幕が開けた。楽天が、オコエ瑠偉外野手(22)のクライマックスシリーズ初アーチとなる1号ソロなどソフトバンク千賀に4本塁打を浴びせる逆転劇でファーストステージ突破に王手をかけた。主砲浅村栄斗内野手(28)も先制&同点と価値あるマルチ弾で3打点。勢いのまま、リーグ王者西武への挑戦権をつかみにいく。オコエはまさに腹をくくっていた。勝ち越しを許した直後の第1打席、狙いは初回に159キロを出していた千賀の直球1本。「最初の真っすぐだけは逃したくない。"クソボール"じゃない限り、いこう」。初球の内寄り高め151キロにバットをかぶせ、強引に振り切る悪球打ち。両軍合わせて6発の空中戦にあって、ただ1人スタンドまで運び「インコースに来てくれないかなと思っていた。読み勝ちッス。右手で押し込みました」とドヤ顔を決めた。 今季は初の開幕スタメンも、不振で6月に登録を抹消された。1年間1軍にい続けるというシーズン前の誓いを果たせなかった自分に腹が立った。遠征で新幹線を利用した時、立ち位置を再確認した。「2軍って、1軍登録が2年を超えている選手は新幹線代が球団持ちになるんです」。高卒4年目ながら、オコエも該当。責任を自覚した。「自分が1軍にい続けるには、レギュラーになるしかない」。インパクト時に曲がっていた左肘を真っすぐ伸ばし、打撃を改良。8月の2軍戦でサイクル安打を達成するなど一気に状態を上げ、シーズン佳境の9月に1軍へ戻ってきた。 チームが土壇場でCSを決めた9月24日のソフトバンク戦でも先発起用。千賀からヒットを放ったことが、CS初戦のスタメン抜てきにつながっている。その試合、1点を追う4回1死一塁では送りバントで走者を進め、9番オコエのバットに託す場面があった。「平石さんには、日ごろから本当に期待をかけてもらっている。応えなきゃいけない」と繰り返す。2軍監督時代から目をかけてくれた指揮官との絆が生んだ一打。恩返しの下克上が始まった。【亀山泰宏】

◆ソフトバンク千賀滉大投手が4本塁打を浴びた。ポストシーズンでの1試合被本塁打4本は4度目のワーストタイ。 プレーオフ、CSでは斉藤和巳(ダイエー)が西武との04年プレーオフ2S<3>戦で許して以来。日本シリーズでは成田文男(ロッテ)が70年<4>戦、戸田善紀(阪急)が72年<5>戦で、ともに巨人相手に記録している。 ▼千賀は7三振を奪い、CSの通算奪三振は50個。プレーオフ、CSの通算奪三振ではダルビッシュ有、杉内俊哉の各48個を上回る最多となった。

◆楽天浅村栄斗内野手が1回に先制弾、5回に同点弾を放ち、CSで自身初の1試合2発。プレーオフ、CSの1試合2本塁打は14人、16度目のタイ記録で、楽天の選手では初めて。 肩書付きの殊勲アーチを2本は、04年2S<3>戦フェルナンデス(西武)05年2S<4>戦ズレータ(ソフトバンク)に次いで3人目。これで浅村のCSの本塁打は、17年2本、18年2本、19年2本で通算6本。通算6本は歴代9位タイだが、3年続けてCSで2発以上は浅村が初めてだ。

◆エースで敗れ、崖っぷちに追い込まれた。ソフトバンクは初戦を千賀で落とし、3位楽天に王手をかけられた。左中間ホームランテラスへ打球が消えると、千賀は肩を落とし両手を膝にあてた。7回2死、茂木に勝ち越しソロを浴びた。浅村に2発、オコエにも1発を浴び、4被弾は今季初の屈辱。「失点すべてが本塁打。自分の責任。(味方が)3点を取ってくれて、それをすんなり吐きだしたことがすべて」と悔やんだ。 ソロ4発で7回4失点。工藤監督は「今日はボールが高かった。1年間あいつが頑張ってここまで来られた。あいつを信じていかせた」と受け止めた。24日の楽天戦で敗れてV逸して以来、中10日でのマウンド。千賀は「ちょっと難しかった。全体的によくなかった。(持ち球)全部使えなかった」と言葉を振り絞った。 3試合制のプレーオフ、CSで初戦に負けた27チームのうち、逆転突破したのは4チームで確率は14・8%しかない。工藤監督は「データはデータ。ここから。終わったわけではない」と語気を強めた。第2戦の相手は美馬。今季7度対戦し、1勝3敗と苦手にしている。ファーストステージ敗退なら、楽天に敗れた09年以来になる。簡単には終われない。【石橋隆雄】

◆敵地福岡で次々と花火を打ち上げ、下克上の幕が開けた。楽天が、オコエ瑠偉外野手(22)のクライマックスシリーズ初アーチとなる1号ソロなどソフトバンク千賀に4本塁打を浴びせる逆転劇でファーストステージ突破に王手をかけた。主砲浅村栄斗内野手(28)も先制&同点と価値あるマルチ弾で3打点。勢いのまま、リーグ王者西武への挑戦権をつかみにいく。 オコエはまさに腹をくくっていた。勝ち越しを許した直後の第1打席、狙いは初回に159キロを出していた千賀の直球1本。「最初の真っすぐだけは逃したくない。"クソボール"じゃない限り、いこう」。初球の内寄り高め151キロにバットをかぶせ、強引に振り切る悪球打ち。両軍合わせて6発の空中戦にあって、ただ1人スタンドまで運び「インコースに来てくれないかなと思っていた。読み勝ちッス。右手で押し込みました」とドヤ顔を決めた。 今季は初の開幕スタメンも、不振で6月に登録を抹消された。1年間1軍にい続けるというシーズン前の誓いを果たせなかった自分に腹が立った。遠征で新幹線を利用した時、立ち位置を再確認した。「2軍って、1軍登録が2年を超えている選手は新幹線代が球団持ちになるんです」。高卒4年目ながら、オコエも該当。責任を自覚した。「自分が1軍にい続けるには、レギュラーになるしかない」。インパクト時に曲がっていた左肘を真っすぐ伸ばし、打撃を改良。8月の2軍戦でサイクル安打を達成するなど一気に状態を上げ、シーズン佳境の9月に1軍へ戻ってきた。 チームが土壇場でCSを決めた9月24日のソフトバンク戦でも先発起用。千賀からヒットを放ったことが、CS初戦のスタメン抜てきにつながっている。その試合、1点を追う4回1死一塁では送りバントで走者を進め、9番オコエのバットに託す場面があった。「平石さんには、日ごろから本当に期待をかけてもらっている。応えなきゃいけない」と繰り返す。2軍監督時代から目をかけてくれた指揮官との絆が生んだ一打。恩返しの下克上が始まった。【亀山泰宏】

◆ソフトバンクは、このまま静かに終戦を迎えてしまうのだろうか。3位楽天とのCS初戦はエース千賀がソロ本塁打を4発食らって逆転負け。3戦2勝のCSファーストステージ。初戦を落とせば、文字通り王手がかかる。楽天戦はレギュラーシーズンからこれで3連敗。徳俵に足をかけたチームに復元力はあるのだろうか。 今宮、内川の2本のアーチで逆転したものの、その後は打線のつながりを欠いた。シーズン終盤から続く「不振」はいまだにぬぐい去られていない。豪打を見せつける打線ならともかく、急激に得点力が落ちているチームには、思い切った組み替えも必要になるのではないだろうか。状態の上がらない選手はベンチスタートになっても仕方ない。復調を待つ時間はない。短期決戦に猶予はないのだ。 1点差に迫られた3回には先頭明石が中前打で出塁。続く今宮には送りバントではなく、打ての強攻策。得点には結びつかなかった。 楽天則本がまだ不安定だっただけに一気の攻撃で得点を狙うのも分からなくもない。だが、打席を外してサインを再度確認し直した今宮の姿は、楽天ベンチもしっかり確認していた。1本のヒット、1個の四球から「盤面」を揺さぶるような采配も必要になってくるのではないだろうか。 もちろん、まだまだチャンスはある。「僕らの最終的な目標は日本一」。V逸から再び「下克上」を誓った工藤監督の言葉を信じたい。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージは5日、セ・パ両リーグで開幕する。  初戦先発のソフトバンク・千賀は4日、キャッチボールの相手を座らせて感触を確かめた。憧れの存在で、親交も深い則本昂との投げ合い。今季227三振を奪って自身初の最多奪三振を獲得したが、昨年まで5年連続で同タイトルを守ったのが則本昂だった。千賀は「今年初めてだし、大一番で気持ちも入る」としつつ、「でも楽しみなのは今だけで、マウンドに行けば関係ない」と気合を入れた。 (ヤフオクドーム)

◆「2019パーソル・クライマックスシリーズ・パ」のファーストステージが、5日、ヤフオクドームで開幕する。昨季に続き2位から日本シリーズ進出を目指すソフトバンクは3位の楽天と対戦する。4日、前日記者会見に出席した柳田悠岐外野手(30)は「4番」での先発出場が濃厚。主軸の真ん中に座り、前後の打者にも相乗効果をもたらす。  普段通りの豪快なフルスイングを披露した後、いつもの柔らかな笑みを消した。会見場に入った柳田は表情を引き締めて工藤監督の隣に座った。  「いまできるベストの準備をしてきたつもり。あとは、がむしゃらに試合に挑むだけです」  過去15度のパ・リーグのプレーオフ、CSは第1戦の勝者が13度ファイナルに進出した。初戦を制すれば突破率86・7%の超短期決戦。フリー打撃で感触を確かめ、集中力を高めた主砲は、楽天の印象を正直に語った。  「投手のレベルが高い。みんなボールが強くて、簡単な相手じゃないです。嫌ですね」  第1戦の先発の則本昂をはじめ、強力な投手陣を攻略するキーマンは自身だ。「4番」での出場が濃厚。立花打撃コーチは「俺はそう提案する」と明かした。左膝の肉離れで4カ月も離脱した今季は打順を固定されなかった。2番から5番に座り、もっとも輝いたのが4番。打順別で最高の打率・474を残した。  さらに、同コーチは前後への影響も期待した。  3番・グラシアル、5番・デスパイネとのクリーンアップ。右打者のキューバコンビが並べば、投手が同じリズムで投球できることを踏まえて「間に悠岐(柳田)が入った方が相手も嫌だと思う」とにらんだ。  実際に同じ並びで戦った9月末の4試合では、両助っ人が2本塁打ずつを放った。工藤監督は「彼らが中心なのは間違いない。うちは先制して逃げ切るチーム。先制点が何より大事」と3人を信頼。威力を最大限に引き出す柳田は自覚たっぷりで帰路についた。  「最後は気持ちが大事。一生懸命やります」  自身の長期離脱も響いて優勝は逃した。2年連続の「下克上」による日本一へ、主役健在で再出発だ。 (安藤理)

◆プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージは5日、セ・パ両リーグで開幕する。  エースが先陣を切る。パ3位の楽天は5日の第1戦に則本昂大投手(28)を投入する。  「僕らは本当にぎりぎりで残れた。怖い物はない。上の相手をつぶしていくだけです」  4日、3年連続の日本一を目指す強敵との対戦を前に力を込めた。この日は強めのキャッチボールなどで調整した。  同じ轍は踏まない。これまでのクライマックスシリーズでは通算4試合(先発3、中継ぎ1)に登板し、白星なし。今季のソフトバンク戦でも、2試合で0勝2敗、防御率8・10と本来の力を発揮できなかったが、悔しい思いはマウンドでぶつけるつもりだ。  今季は3月に右肘のクリーニング手術を受けて、7月に戦列復帰。新たに7年の長期契約も結んだ。復帰直後は苦しい投球が続いていたが、終盤の3試合は計19回を1失点と上り調子でレギュラーシーズンを締めくくった。「気持ちの高ぶり、緊張感があるのかなと思ったら通常通り練習ができた」と平常心で大一番に臨む。  「ノリ(則本昂)は苦難を乗り越えて、一回りも二回りも成長した。信頼してマウンドに送り込む」と平石監督も期待を込めた。「チームが勝てるように投げる」と則本昂。2013年以来の日本一へ、CS初勝利でチームに勢いをつける。 (広岡浩二) パのファーストステージ(S)傾向  〔1〕過去15年間(2004-06年のプレーオフも含む)で、3位球団が10-15年の6年連続など9度もファイナルSに進出している(突破率60%)。ホームの2位球団が突破6度と劣勢(同40%)だ。第1戦に勝った球団がファイナルSに13度進んでおり、突破率86・7%。第1戦に勝ち敗退したのは06年と17年の西武だけ。  〔2〕ソフトバンクと楽天は09年以来の顔合わせ。前回は2位の楽天が連勝でファイナルSに進出している。楽天は過去に09年(2位)と17年(3位)に出場し、ともに突破。ソフトバンクは過去6度の出場で、07年(3位)、09年(3位)の2度だけ敗退。

◆クライマックスシリーズが開幕する。ファーストステージで楽天と戦うソフトバンクの第1戦の先発は千賀滉大投手だ。工藤公康監督は「悩むことはなかった」と即答した。例年に比べ、候補が少ないこともあるが、今回のような問答無用は珍しい。今季の右腕はそれだけ「エース」の肩書が似合うようになった。  9月6日のロッテ戦(ヤフオクドーム)でノーヒットノーラン。中5日で同12日の西武戦(メットライフ)も8回1失点で、一度は優勝へのマジックナンバーを点灯させた。8月は防御率5・40と大苦戦。見違えるような姿に、工藤監督は「何かつかんだと思う。力感を感じなくても力を入れたときと同じスピードが出ている」と目を細めていた。  指揮官の感想に、本人も「そうみえるのなら、いい方向じゃないかなと思います」と手応えを口にした。実際に「脱力」は意識し、終盤も150キロ台後半を計測する安定感は別格。ただ、不振の時期も「投げている球は悪いとは思わなかった」と振り返る。変身の最大の理由は精神面。自身3連敗を喫した後、自分を見つめ直した。  「いい意味で、試合に入るのをやめました」  これまでは味方の得点を一緒に喜び、試合の流れも意識してマウンドに立っていた。「いい球を投げられていても、集中力に波があった」。そこで、試合展開から自分を切り離した。  「ずっと試合に入り込んでいると大変。自分のやることだけを考え、大事な試合ということすら考えなかった。集中という2文字だけです」  もうひとつ変化があった。今季はカットボールやツーシームを多投して投球の幅を広げた。倉野投手コーチは終盤の投球について「(カットボールやツーシームの)割合は減った」と解説。要所で選んだのは150キロ台後半の直球と「お化けフォーク」。新しいことに挑戦してプラス要素もあった一方、本来の武器を生かした組み立てやリズムに多少の乱れも生じていた。相手が最も恐れる本当の魅力は何か-。ひとまわり大きくなって真の姿を取り戻した背番号41にポストシーズンも注目が集まる。(安藤理)

◆リーグ3位から下剋上で日本一を目指すパ・リーグ3位の楽天がソフトバンクに逆転勝ち。ファイナルステージ進出に王手をかけた。  両チーム6本の本塁打が飛び出した空中戦を楽天が制した。一回、浅村の右へのソロで先制。2点を追う三回、オコエが左へソロ弾を放つと、1点を追う五回、浅村がこの日2本目となるソロ弾で同点に追いついた。3-3で迎えた七回、茂木が2死から左へ勝ち越し弾を放ち試合を決めた。  先発の則本昂は6回5安打3失点だった。  ヒーローの浅村は「(勝てて)ホッとしてます。いつも以上に積極的に行こうと試合に臨みました。短期決戦なので先制点を意識していた」と振り返った。

◆プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)は5日、セ、パ両リーグのファーストステージ(3試合制)が開幕し、パはレギュラーシーズン3位の楽天が2位のソフトバンクに5-3で勝った。セは2位DeNAと3位阪神が対戦。6日の第2戦で、楽天が勝てば2年ぶりのファイナルステージ進出が決まる。  楽天は3-3の七回、茂木の本塁打で1点を勝ち越した。先発した則本昂は6回3失点と好投し、CSで初勝利を挙げた。  第2戦の先発は、セはDeNAが浜口、阪神が青柳、パはソフトバンクがバンデンハーク、楽天が美馬と発表された。  ファイナルステージはセ、パともに9日に始まる。リーグ優勝の巨人と西武が1勝のアドバンテージを持ち、6試合制で日本シリーズ進出を争う。 ソフトバンク・工藤監督(4本塁打を浴びた千賀は) 「ちょっとボールが高かった。終わったわけではない。1戦目と変わらず、みんなで集中してやっていく」

◆内川は1-1の二回に2ランを放ったが、勝利には結び付かなかった。鋭いライナー性の当たりで左翼にせり出すホームランテラス席へ。CS通算9本塁打となり、中村(西武)に並んで最多。ともに通算最多だった安打数は48、打点は28に伸ばした。それでもその後の3打席は凡退。「負けちゃったら、でしょ」と言葉少なだった。

◆則本昂が6回3失点、9奪三振でCS初勝利を挙げた。一回に今宮にソロ、二回は内川に2ランを浴びたが「そこから切り替えて三回以降、粘ることができた。(捕手の)足立さんがうまくリードしてくれたおかげです」と感謝。平石監督は「ボール自体はよくて、徐々に修正していった」とたたえた。

◆オコエが「9番・中堅」で先発出場し、1-3の三回にソロを放った。「最初の真っすぐだけは逃したくなかった」と第1打席の初球を強振して高々と左翼席へ運んだ。レギュラーシーズンでは千賀に対し5打数2安打で、相性の良さを買われての起用だった。価値ある一発で逆転勝ちに貢献し「期待は感じているし、応えないと」と胸を張った。

◆セ、パ両リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(3試合制)が開幕し、パはレギュラーシーズン3位・楽天が、同2位・ソフトバンクに5-3で逆転勝ちした。浅村栄斗内野手(28)が2本塁打を含む3安打3打点と大暴れ。CS史上最多に並ぶ1試合6本塁打が飛び出した"空中戦"を制した。楽天は、6日に勝てば2年ぶりのファイナルステージ進出が決まる。  敵地ヤフオクドームに、ため息と歓声が交錯した。楽天は千賀に7三振を奪われながらも4本塁打を浴びせて逆転勝ち。相手エースを攻略しての価値ある1勝に、2本塁打を放った浅村が胸を張った。  「自分にとっても、チームにとっても、いい1本になった。短期決戦なので、とにかく先制点を意識した」  まず振り返ったのは一回2死の場面。右中間のせり出したホームランテラスに先制ソロを運んだ。2-3の五回2死では千賀が投げた154キロの内角直球を振り抜き、左越えの同点ソロ。試合の流れを引き寄せる2発目に「打ててよかったです。とにかく甘い球が来たら打とうと思った」と会心の笑みを浮かべた。  大事な初戦を前に、平石監督は選手を集め「思い切りいく。思い切り攻めよう」とハッパを掛けた。落差のある"お化けフォーク"を操る千賀に対し、小谷野打撃コーチは「三振を恐れるな。空振りをしてもいい。目付を低くしろ」と強調していた。  打線は開き直り、低めの球を積極的に振って難敵攻略につなげた。三回にオコエが左越えソロ、七回には茂木も決勝弾となる左越えソロで続いた。浅村は九回にも適時内野安打で駄目押し。レギュラーシーズンのソフトバンク戦では打率・163と封じられていたが、"天敵"に倍返しを果たした。  「みんなが硬くなっているところで、ヒデ(浅村)がうまく打ってくれた」と、指揮官は今季西武からフリーエージェント(FA)で加入した3番打者を絶賛した。今季と同じく3位で臨んだ2017年のCS以来となるファイナルステージ進出へ、犬鷲軍団が一発攻勢で弾みを付けた。 (広岡浩二) 九回を三者凡退に抑えてセーブを挙げた楽天・松井 「今日は特に魂の入った則本さんの投球をみんなで見ていて、触発されました」 七回、左越えに決勝の1号ソロを放った楽天・茂木 「打球が思ったよりも飛んだ。打ち取られた打席でも自分の中では納得できた」 ★CSファーストステージ  3試合制で行われ、勝利数の多い球団がファイナルステージに進出する。延長は十二回まで。セ・リーグはステージの勝ち上がりが確定した時点でコールドゲームとし、十二回裏を実施しない。引き分けの場合、再試合は行わない。セはファイナルステージ前日までに所定の試合を消化できない場合、その時点で勝利数の多い球団を勝者とする。勝利数が同じ場合は、レギュラーシーズン上位チームが勝者。両リーグとも予告先発を実施する。

◆ソフトバンクは千賀を引っ張り過ぎた。信頼感から投げさせたのだろうが、変化球の制球がよくなかった。短期決戦では当日の状態を早く見極めないといけない。  一方で、楽天の則本昂は試合前から球数を100球前後と決めていたように思う。一回、今宮にソロを浴び、二回は内川に勝ち越し2ランを食らったが、打線が小刻みに得点。この日の勝利は2本塁打を放った浅村の活躍に尽きる。  初戦を取った楽天が有利なのは間違いないが、CSのファーストステージは2戦目が大事。楽天が勝てば9日開幕のCSファイナルステージに投手を取っておけるし、ソフトバンクは絶対に勝たなくてはいけない。  6日に先発する楽天の美馬は、ソフトバンクに今季3勝1敗と相性がいい。見どころは美馬vs鷹打線だ。 (サンケイスポーツ専属評論家)

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