中日(★1対7☆)阪神 =リーグ戦22回戦(2019.09.13)・ナゴヤドーム=
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阪神
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中日
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勝利投手:西 勇輝(8勝8敗0S)
敗戦投手:柳 裕也(10勝6敗0S)

本塁打
【阪神】福留 孝介(9号・3回表3ラン),高山 竜太朗(5号・8回表ソロ)

  DAZN
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◆阪神が快勝。阪神は3回表、近本の適時打と福留の3ランで先制する。続く4回に梅野の適時打で追加点を挙げると、6回には西の適時打、8回には高山のソロで得点を重ねた。投げては、先発・西が7回1失点の好投で今季8勝目。敗れた中日は、投打ともに振るわなかった。

◆阪神福留孝介外野手(42)が3回に追加点となる9号3ランを放った。 「若い人(木浪、近本)がいい形でつないでくれたので、その勢いに乗って打つことができました」 1点を先制してなおも3回1死二、三塁。中日柳の3球目、内角に来た141キロ直球を振り抜いた。右翼スタンドに向かって伸びる打球が着弾するまで走りだすことはなく、仕留めた打球を見届けた。 42歳の一撃で試合を優位な展開にした。8勝目を狙う先発西への援護点となった。

◆中日は柳、阪神は西が先発。阪神は3回、近本の適時打、福留の9号3ランで4点を先制した。西は3回1安打無失点と好投。 阪神は4回、6回に1点ずつを追加。中日は5回に1点を返したが、6回2死満塁で無得点。西は6回1失点。 阪神は8回に高山の5号ソロでダメ押し。8回から継投で逃げ切った。先発西は8勝目。中日柳は6敗目を喫した。

◆阪神西勇輝投手(28)が、7回5安打1失点と好投し試合をつくった。 低めを突く丁寧な投球で、4回までわずか1安打。5回に連打で1点を失ったが、6回2死満塁のピンチも無失点でしのいだ。 前夜12日に甲子園で2-12と大敗した嫌なムードを消し去る好投。4月27日以来となるナゴヤドームで、チームトップに並ぶ8勝目の権利を持って降板した。

◆中日は勝てば4位浮上だったが、先発柳が4回までに5失点し、1-7の大敗で連敗を喫した。 与田剛監督は「こういうこと(柳の大量失点)もある。(残り12試合も)最後まで全力で戦う。それだけです」と、言葉少な。 約2カ月ぶりの5位からの脱出だけでなく、前日12日に消滅した自力CS進出の復活も逃しただけに、痛恨の1敗になった。

◆阪神木浪聖也内野手が2安打で今季90安打とした。初回に中前にクリーンヒット。3回1死一塁では左前に流し打ち、一、三塁にチャンスを広げた。 その後の3打席は凡退したが、節目の100安打まで残り10本。「チャンスメークできたのは良かった。その後の打席を修正できたら...」と振り返った。

◆阪神近本光司外野手が3回に柳から先制の中前適時打を放ち、シーズンン安打を147本とした。 「チェンジアップを空振りしていたので、(直球と)両方に対応できるようにしていました」。セ・リーグ新人記録の58年長嶋茂雄(巨人)まで残り11試合で6本に迫った。この直後に今季31盗塁目となる二盗を決め「常にチャンスはうかがっています」と目をギラつかせた。

◆阪神高山俊外野手は8回にバックスクリーンへの5号ソロでアピールした。 三ツ間の外角速球を完璧に捉え「しっかり振れたのがよかった。どの打席も100%(の力)を出せるようにと思っていました」と手応えは十分だった。 14日の相手先発は左腕の大野雄だが、矢野監督は引き続きスタメンで起用する方針。結果を残して定位置を奪取するつもりだ。

◆阪神西勇輝投手が投打に活躍し、チームトップタイの8勝目を挙げた。 4回までわずか1安打に抑え、6回2死満塁のピンチも無失点。 「無事に勝てて良かったです。(ゴロアウトなど)そういう結果よりも、今はチームの勝ちが大事」。7回5安打1失点にまとめ、打席でも6回2死二塁で高めの直球を捉え右越えに適時二塁打を放った。「(カウント)1-3だったので、いい当たりになって良かった。前進守備だったので、越えてくれと思って走りました」。ダメ押しの6点目を奪い、ビジター4連戦の初戦に投打で仕事を果たした。 今季入団した西は、引退を申し出たメッセンジャーと過ごした時間はわずかながらエースの気概を感じ取っていた。「遅かれ早かれいつかは来るもの。これだけたくさん阪神に貢献してきて、お疲れさまでしたという気持ち。先頭に立っていた姿は後輩に伝わると思うので、受け継ぐじゃないけど、頑張っていきたいと思います」。 前夜大敗した嫌なムードを消し去る好投に矢野監督は「この前も(高橋)遥人の後で、今日もそういうところで西が流れを止めてくれて、大きい投球だった。打撃も含めて」とたたえた。勝利に導く、チームの柱の姿だった。【磯綾乃】

◆選手交代を告げる矢野燿大監督(2019年9月13日撮影) <中日1-7阪神>13日ナゴヤドーム 阪神は福留の3点本塁打、投げては先発西が7回を1点に抑えるなど投打で快勝した。 矢野燿大監督の一問一答は以下の通り。 -シーズン終盤で疲れがある中で福留が大きな一撃 西とね、2人が今日の試合を作ってくれたかな。 -西は投打で奮闘 テンポも良かったしね。満塁のピンチが6回にあったけど、結果的にゼロでいけた。1点取られたところも、1点で終わった。テンポも良くて、西らしく粘り強く投げてくれた。 -高山は左投手でも使いたくなる打撃だ 明日は行こうかなと。 -状態が良くなっている 気持ちがいろんな部分が変わったなと思って。この前でも、練習試合やけど、自分でファームの試合に出に行くとかね。自分が一番いいパフォーマンスを出すためにはどうするべきか、自分がどうしたいか、そういうところが変わった。打席の中でボールも振ってしまうときもあるけど初球から打つという気持ちで、入っている。そういうのはすごく去年から変わりだしたところじゃないかな。 -メッセンジャーの引退発表があった 俺は現役最後、一緒にやったしね。俺はやったというか、もうあまりプレーはしていなかった。外国人枠を外れて日本人の(扱いになる)ところまでやってくれたのはタイガースにおいての功績は大きい。 -球団から第一報を聞いた感情はどうだったか 何回かはもちろん話もしているから。ビックリというのは...。そういう判断は結局は、本人のこと。俺らがどうこう言うことじゃないし。ランディ自身も力になりたいと思って、こっちもなってほしいという思いはある。それはもう本人の気持ちを尊重するしかない。

◆阪神福留孝介外野手(42)が、特別な思いも込めてアーチを懸けた。中日戦の3回に木浪、近本の新人コンビの連打で1点を先制後、9号3ランで続いて快勝を引き寄せた。試合前にメッセンジャーの引退を知ったベテランは「若い選手が学ぶべき姿勢」と敬意を表した。クライマックスシリーズ(CS)進出を争う3位広島と再び3・5ゲーム差とし、残り11試合。福留も諦めない姿勢で戦い抜く。セ・リーグ最年長の福留が戦友へ惜別の9号3ランを放った。1点を先制してなおも3回1死二、三塁。中日柳の3球目、内角141キロ直球をけれん味なく振り抜いた。右翼ポール際に伸びた打球は、切れることなくスタンドイン。「追加点を取れたということはいいこと。いい形で打てた」。大ベテランが貫禄の1発で勝利を大きく引き寄せた。 特別な日だった。13年阪神入団以来のチームメートであるメッセンジャーがこの日の午前中に現役引退を決断。その知らせはすぐに福留の耳にも入った。「これは本人が決めたこと。精いっぱいやった結果。お疲れさまとしか言えない。ただ、俺よりも年下なわけだし、もうちょっと出来たんじゃないかと...」。複雑な思いで決断を受け止めた。 福留は誇り高きエースへの敬意を忘れなかった。「うちの若い選手も学んでいくべき姿勢だった。若い選手が引き継いでいければいいんじゃないかな」。熱いハートに、野球に対する真摯(しんし)な姿勢。異国の地でキャリアを積み上げた共通点もあり、年齢やポジションの違いはあれど、互いにリスペクトしてきた。 今年の5月4日DeNA戦(甲子園)では、2人そろってホームのお立ち台に登壇。メッセンジャーが今季から日本人扱いになった記念の「I'm Finally 日本人」Tシャツをそろって着用。右腕の2年ぶり完投勝利を喜んだ。 首位巨人に敗れた3位広島とは再び、3・5ゲーム差になった。矢野監督も「いやぁ、一番流れが一気にこっちに来る打撃になった」と、序盤のベテランの働きを激賞した。まだ諦めるわけにはいかない。タテジマに別れを告げるメッセンジャーの思いも背負って42歳福留は戦う。【桝井聡】 ▽阪神浜中打撃コーチ(福留の3ランに)「いつもナゴヤドームで柳の時は苦しい、ゼロ、ゼロの状況だった。今日は3回のところで点が取れて、ぱっと1発が出た。うちにはなかなか無いパターンで、そこで打ってくれるというのは大きな一打だったし、さすがだなと思います」

◆阪神矢野燿大監督がメッセンジャーの労をねぎらった。中日戦の快勝後、現役引退に触れて、真っ先に口を突いたのは現役最終年だった10年の思い出だ。 「1年目で、あそこで我慢したランディの粘りがここまで来たんじゃないかな」。メッセンジャーが来日1年目から悪戦苦闘する姿が鮮明だ。 開幕1軍も救援で結果を残せず、4月中旬までの11試合で防御率5・79。不振で2軍調整に入った。次に1軍のマウンドを踏んだのは7月。約3カ月の鍛錬でカーブを徹底的に習得し、先発としての開花につなげた。指揮官は言う。「本当に、あの時もランディ自身がすごく苦しくてね。なかなか1軍に上がれないなかで。あそこから、ここまでタイガースで貢献してくれたのは、あの1年目の我慢はすごくあったと思う」。まさに不屈の闘志だった。 1軍でバッテリーを組むことはなかった。だが2人は鳴尾浜のグラウンドで長く、ともに白球を追った。今季から新監督に就任し、開幕投手に指名したのがメッセンジャーだ。「チームの中心的な存在として今年も開幕やったし。ずっとチームの中心で引っ張ってくれた。本当に、1年目を見ているだけに、よくここまでやってくれた」とエールを送った。【酒井俊作】

◆阪神ルーキー近本光司外野手が3回に先制打を放ち、今季7度目のV打。 新人でシーズン7度以上の勝利打点を記録したのは昨年の藤岡(ロッテ)がいるが、阪神では69年に13度マークした田淵以来50年ぶり。

◆阪神・近本光司外野手(24)が13日、中日戦(ナゴヤドーム)の三回に先制の適時打を放った。  1死一、二塁で打席に立つと、先発・柳の3球目、外角の129キロ変化球を中前へはじき返した。これで11試合連続安打で、今季147安打目とした。  直後の福留の打席では初球から二盗を決めて、今季31個目の盗塁をマークした。

◆中日-阪神戦(ナゴヤドーム)が13日行われ、阪神が六回に追加点を挙げた。西勇輝投手(29)が適時二塁打を放ち、今季4打点目。8勝目の権利とともに、試合を作り上げた。  4点リードの六回。2死から梅野が四球を選ぶと、すかさず二盗。2死二塁とすると、西は145キロ直球をフルスイング。右越えの適時打でリードを5点に広げた。  本職のピッチングでは四回まで1安打無失点。五回に高橋、阿部に連打を浴び失点するも、無死二塁からは踏ん張り追加点を許さなかった。

◆中日-阪神戦(ナゴヤドーム)が13日行われ、阪神が八回に追加点を挙げた。高山俊外野手(26)がバックスクリーンに5号ソロを突き刺した。  6-1の八回1死。三ツ間の143キロ直球をフルスイングすると、白球は広いナゴヤドームを切り裂いて最深部に着弾した。高山の本塁打は11日のヤクルト戦(甲子園)以来で、今季はこれまで本塁打を放てば4戦4勝。9月3本目のアーチでリードを広げた。

◆阪神の西勇輝投手(29)が13日の中日戦(ナゴヤドーム)で先発し、7回5安打1失点の好投。8勝目の権利を持ったまま降板した。  四回を終えて1安打。五回には無死から高橋、阿部に連打で失点を許すも、なお無死二塁のピンチからは追加点を許さず。六回には2安打と死球で2死満塁のピンチを迎えるも、阿部を中飛に仕留めて切り抜けた。  試合前の時点で、ナゴヤドームではオリックス時代を含め通算4試合に登板し、0勝3敗、防御率3・96。11年目で初めてナゴヤドームでの勝利投手の権利を手にして、ベンチで戦いを見届けた。

◆今季限りで阪神を退団することを明言している鳥谷敬内野手(38)が、13日の中日戦(ナゴヤドーム)で代打で登場。大歓声に包まれて打席に入り、冷静に四球を選んだ。  7-1の九回先頭、ベンチから姿を現すとスタンドからは拍手と大観戦。その姿を写真におさめようというファンが多く見受けられた。フルカウントまでいくも、結果は通算1045個目の四球。左翼席から何度もフラッシュが輝いていた。

◆阪神の福留が三回に3点本塁打。直球を捉えた打球は高々と上がり、右翼席へ飛び込む9号となった。チームとして柳には試合前まで2勝を挙げられ、防御率0・93と手を焼いていたが、対戦5戦目で攻略した。  1死一塁から木浪、近本の新人コンビの連打で1点を先制し、なお二、三塁のチャンス。後輩の奮闘に応えたベテランは「若い人がいい形でつないでくれたので、その勢いに乗って打つことができた」と健在ぶりも示した。 矢野監督(西に) 「テンポも良かったし、西らしく粘り強く投げてくれた」 近本(三回に先制打。二盗も決め) 「タイミングは常にうかがっていた。チャンスがあれば狙っていきたいと思っている」 梅野(四回に適時打) 「西さんを援護することができて良かった」 高山(八回に5号ソロ) 「ホームランというより、しっかり振れたのが良かった」

◆柳が5回5失点と振るわず、4位浮上の好機を逃した。前回7日に自身初の2桁勝利を挙げた勢いは続かず、6敗目。右腕は「力があれば抑えられるが、もう少し頭を使って投げればよかった」と悔しがった。それでも与田監督は「こういう時もある」と責めなかった。

◆7年間、ともにタテジマを着て戦ったエースへ-。惜別の放物線を、名古屋に架けた。福留が値千金の9号3ラン。42歳にして虎の柱であり続けるチームリーダーは、ゆっくりと歩き出した。  「追加点を取れたということは、いいことだと思う。いい形で打てたので、よかった」  三回に1点を先制し、なお1死二、三塁。141キロ直球を振り上げると、白球はドームの屋根をつきそうなほど高々と舞い上がり、右翼席へ着弾した。中日・柳は今季ここまで4度の阪神戦で2勝を献上し、防御率0・93の難敵。8月24日のヤクルト戦(神宮)以来のアーチで一気に突き放し、試合を決めた。  虎を支えてきた戦友に送る一発だった。この日、メッセンジャーが引退を発表。「本人が決めたこと」と尊重しながらも、リーグ最年長の42歳は惜別の言葉を送った。  「お疲れさんというのもあるし。でも、やっぱりまだできるんじゃないのというね。年齢的にも僕より下(38歳)だし、できるんじゃないのと思う部分もあるけど」  マウンドでの姿が、福留にとってもエースそのものだった。ファウルなどで野手が大きく動いたとき、右腕は必ず野手が定位置に戻るまで待ってくれる。日本、アメリカで数多くの投手を外野から見守ってきた福留も「あいつのためなら打ってやろうという気持ちに、自然となるし」。そんな姿に応えたくて、虎を勝たせたくてバットを振ってきた。  これが9月初アーチ。衰えを知らない福留が、まだまだプロ野球界を生きていく。(竹村岳)

◆近本は三回に中前へ先制打。今季147安打目で流れを引き寄せ、初球で盗塁を成功させて福留の3ランで生還した。2試合連続の盗塁に「タイミングは常にうかがっている。勝負しました」。31盗塁でリーグトップのヤクルト・山田哲に2差に迫った。長嶋茂雄(巨人)のセ新人最多153安打にもあと「6」。最多安打で盗塁王という偉業が、現実味を帯びる。

◆2試合ぶりに先発した高山が6-1の八回1死からとどめの5号ソロを放ち「しっかり振れたことがよかったです」。スタメンでは3試合連発と好調ぶりを見せつけ、矢野監督も「やっぱり気持ちとか、いろいろな部分が変わったと思う」と成長を認めた。左投手が先発のときにスタメンを外れてきたが、きょうは左腕・大野雄でもスタメン起用することを明言した。

◆--福留が大きな一撃  矢野監督 「流れが一気にこっちに来るような打撃になった。西と2人がきょうのゲームを作ってくれたかな」  --西は投打で奮闘  「テンポもよくて、西らしく粘り強く投げてくれた。この前(の登板)も(高橋)遥人の後で、きょうも遥人の後で。西が流れを止めてくれて、大きいピッチングだったと思います。バッティングもね」  --高山は状態が目に見えてよくなっている  「やっぱり気持ちが、いろいろな部分が変わったと思う。この前も練習試合だけど、自分でファームの試合に出に行くとかね。すごく貪欲に、自分の一番いいパフォーマンス出すためにはどうするべきか、どうしたいかとかそういうところが、すごく変わったと思う」  --メッセンジャーが引退を発表。第一報を受けて感じたことは  「何回か話はしてるから、びっくりっていうのは...そういう判断って結局は本人のことだし。俺らがどうこういうことじゃないし。もちろん力にね、ランディ自身もなりたい、こっちもなってほしいっていう思いはあるけど、それは(本人の)気持ちを尊重するしかないし」

◆阪神・谷本修球団副社長兼本部長(54)は13日、中日戦が行われたナゴヤドームで、ランディ・メッセンジャー投手(38)の現役引退について説明した。  --本人からの理由としては  「あれだけ長年、投げ続けてきた投手ですので、肩とか肘とかの疲労もそうですし、一生懸命、なんとかもう一度、1軍のマウンドに立ちたいとアメリカに戻って治療もして、ベスト尽くしてくれたんですけど、やはりきのう(12日)、ちょっと結果が出なくて。思い通りならなかったということで、潔くユニホームを脱ぎたいと申し出がありました」  --球団としては痛手  「彼はやりきった、ベストを尽くしたと言っていましたので」  --日本人扱いにもなった。これからの扱いは  「それはおいおい話していきたい。メッセンジャー投手にも、その旨は伝えております。何か発表できれば」  --引退試合も  「それも(矢野)監督や首脳陣と相談しながらになりますけど。できたらそんな形を作ってあげられたら。1軍の、甲子園のマウンドを目指してやっていましたので。鳴尾浜が最後というのは、ちょっとかわいそうな気もしますのでね」

◆今季限りで退団する鳥谷は、メッセンジャーの引退について「まだ本人からなにも聞いていないので」とコメントは控えた。試合では九回先頭で代打で登場。四球を選ぶと、敵地にもかかわらず大きな拍手が送られた。  またこの日、現段階で阪神の今季最終戦となる30日の中日戦(甲子園)のチケットが電話予約とインターネットで発売開始となった。鳥谷のタテジマラストゲームとなる可能性が高く、一部の席種は早々に売り切れ。14日午前10時からはチケットぴあなど取り扱い店舗でも発売される。

◆阪神は敵地で中日に7-1で快勝。メッセンジャーが現役引退を発表した日に、西勇輝投手(28)が7回1失点の力投で8勝目を挙げた。六回には自身初の長打となる右越え適時二塁打も放ち、5位転落を阻止。三回には福留孝介外野手(42)が9号3ランを放ち、今季苦しめられた竜の先発・柳を攻略した。  マウンドでも塁上でもヒーローインタビューでも、笑みがはじけた。三重出身の西が"準地元"のナゴヤドームでプロ初勝利。少年時代の夢舞台で投打に奮闘した。  「今まで地元の友達も来てくれたのに、負けてばっかりだった。きょうは勝ててよかったです」  持ち前の制球力で次々に凡打に仕留めた。六回2死から連打と死球で満塁のピンチを迎えたが、福原投手コーチと内野陣がマウンドに集まってひと息入れると、冷静に対処。外角スライダーで阿部を中飛に抑えた。  バットでも勝負強さを発揮。六回2死二塁で2番手・祖父江の高めの直球を一閃。「前進守備だったので『越えてくれ』と思いながら走っていました」。打球は右翼手の頭上を越え、自身初の長打に。貴重な適時二塁打となった。  この日、球団は長らく先発陣の大黒柱だったメッセンジャーの現役引退を発表した。「たくさん阪神に貢献してきた人。先頭に立って頑張る姿というのは、後輩に伝わると思う。自分たちも受け継ぐじゃないですけど、頑張っていきたい」とねぎらった。10年間で53安打、25打点と打撃も侮れなかった右腕の引退が決まった日に、西が投打で活躍。メッセに代わって大黒柱となる決意を、プレーで示した。  意外なことに、これがナゴヤドーム初勝利だ。これまで4試合では0勝3敗、防御率3・96。三重・菰野町出身で、少年時代は中日ファン。何度も足を運び、立浪ら竜戦士のプレーに胸を熱くした。これで後半戦は登板9試合で5勝1敗。2年連続6度目の2桁勝利も視野にとらえた。  さらに投球回も159回1/3として、2013年に記録した自己最多の166回の更新が見えてきた。「欲を出さずに、自分らしい投球をすればいい。我を出さないように客観視して、冷静にいけるように」と、かぶとの緒を締め直した。  5位転落を阻止し、クライマックスシリーズ進出へ望みをつないだ。まだあきらめない-。次もただ勝利を目指し、全力で右腕を振る。(織原祥平) ★来季先発ローテ、手駒は豊富  メッセンジャーが去った来季の先発ローテは、西が大黒柱になるだろう。続くのは同じく1年間、ローテを守って8勝を挙げている青柳だ。秋山、岩貞の中堅勢に加え、高橋遥、望月、才木といった若手には伸びしろが見込める。ベテラン岩田に、復活を目指す藤浪もいる。助っ人のガルシアや2軍には福永や小野もいて手駒は豊富だ。

◆今日もお酒が飲めるのは~、近本さんのおかげです!  虎の先発、西は7回1失点で8勝目。お見事!! 福留さまの9号3ランはすごい飛距離だったー!!  だけど、ヒジョ~に申し訳ないけど...。ミスタープロ野球、長嶋茂雄のセ・リーグ新人安打記録を抜き去ろうとする近本の147安打目に比べたら正直、居酒屋の付き出しのもやしキムチ(あれでカネ取るなよー!!)や大量に作り置きしておいたポテトサラダ(こーいう店が実に多い)くらいにしか感じられなかった俺だった。ゴメンなさーい!!  田淵、掛布、金本。とにかく球団の歴史を振り返っても、和製のスター打者がいた時代は熱く楽しかったんだ~!!  そのために近本に懸ける思いが強いのだ!! 本日はヤクルト・山田哲にあと2つに迫る31盗塁を決めて、リーグ新人最多安打に盗塁王でぜひ新人王を!! そして、来季は3番で2年目にトリプルスリーと、どこまでも夢を見させてくれー!!

◆さらば、メッセ! 阪神は13日、ランディ・メッセンジャー投手(38)が今季限りで現役引退すると発表した。同日に本人から申し入れがあり、了承した。来日10年目の今季は13試合の登板で3勝7敗、防御率4・69と不振。7月に右肩痛を発症し、復活を目指して2軍で調整していたが結果が出ず、決断した。近日中に引退会見を行う見通しだ。  またしても虎に激震が走った。鳥谷、掛布SEAの退団に続き、メッセンジャーが現役引退。この日午前、自ら申し入れて球団が了承した。2010年から10シーズンも虎投の中心として腕を振り続け"日本人"となった右腕が、マウンドを降りることになった。  「『思い通りにならない』と。もう一度、1軍のマウンドに立ちたいと米国に戻って治療もしてベストを尽くしてくれたのですが、きのう(12日)結果が出なくて。潔くユニホームを脱ぎたいと申し出があり、これまでの功労にも感謝しつつ認めたということです」  谷本球団副社長兼球団本部長がナゴヤドームでの中日戦の前に、本人の気持ちを代弁した。  メッセンジャーはこの日午前、鳴尾浜を訪れ、決断を伝えた。谷本副社長は出張で、球団の国際担当スタッフが対応。甲子園の室内で全体練習の指揮を執っていた平田2軍監督は「次の登板とかは何も話してない」と話していただけに、急転直下の出来事だった。  前日の乱投が決め手だった。今季中の1軍昇格への望みをかけて12日、四国IL徳島との練習試合(鳴尾浜)に志願して登板した。しかし、5回4安打6四球4失点の大乱調。試合中は報道陣に中指を立てたり、球審に悪態をついたりするなど大荒れ。試合後は「NO!」と取材を"拒否"して引き揚げた。思い通りに投げられないイライラが、全身から噴出していた。帰宅して冷静になって振り返り、導き出した答えは『引退』だった。  まさかのシーズンになった。昨年4月に国内FA権を取得したことで来日10年目で外国人枠から外れ、5年連続6度目の開幕投手も任された。5年連続の大役は、日本の外国人投手では史上初。4月5日の広島戦(マツダ)では日米通算100勝を達成。それでも日本を心から愛し、国民食であるラーメンもこよなく愛する男は「NPBだけの100勝という方が意味があると思っています」と、こだわりを口にしていた。  しかし、その後に積み重ねられたのは2勝で、NPB通算98勝でストップ。7月10日の巨人戦(甲子園)で2回4失点とKOされて2軍落ちすると、右肩の不調を訴えて同27日に米国へ一時帰国。8月8日に再来日してから2軍戦で登板を重ねてきたが、往年の投球は戻らず、最大のモチベーションとしてきた日本通算100勝が今季中にかなわなくなったことで、闘志は燃え尽きた。  近日中に引退会見を開く見通しで、甲子園で引退セレモニーを行う方向だ。引退後のポストについても今後、協議するという。谷本副社長は「最後までサムライやったと思います」とねぎらった。令和元年は、猛虎の歴史の転換点になった。 ★メッセンジャー・一時帰国後の2軍登板VTR  8月21日のソフトバンク戦で実戦復帰し、3回2安打2失点。同27日の中日戦は降雨ノーゲームも2回2安打1失点。いずれも1本塁打を浴びた。9月3日のオリックス戦は六回に満塁弾を浴びて6回5安打5失点。志願して登板した同12日の練習試合・四国IL徳島戦は5回4安打4失点、6四球。試合中に報道陣に中指を突き立てたり、ごみを投げるなどイライラ全開。球審にもクレームをつけるご乱心っぷりだった(球場はすべて鳴尾浜)。

◆ポスト・メッセンジャーが西であることを証明した。球数も100球を超え、一番苦しかった六回2死満塁。打ち気の阿部にスライダーを2球連続で低めに投じ、中飛に仕留めた。投球とは球速ではなく、制球力と駆け引きで勝負するもの。シーズンを通して自分のスタイルを貫き、常に試合を作ったことは高く評価できる。四回の犠打も、やるべきことをきっちりとする姿勢がみえた。  投球術だけではなく、マウンドでの落ち着いた様子をみても、来季の先発ローテは西が大黒柱になるべきだろう。打線の援護さえあれば2桁勝てる。あとは藤浪、高橋遥、才木、浜地ら中堅および若手の投手がいかに力任せの投球から脱却し、追随できるか、だ。  そのための一番の近道は西をお手本にすること。直接聞くのもよし、映像をみて学ぶのもよし。要するに「西から盗め」というわけだ。  背番号「16」もいい。私がつけたことは余談だが(笑)、最近では岡田彰布、安藤優也とのちに柱になる選手が多い。来季は西を中心としたメンバーで、より強い投手陣を築いてほしい。(サンケイスポーツ専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
72572 0.558
(↑0.003)
M6
(↑1)
12618
(+5)
523
(+1)
166
(-)
77
(+2)
0.260
(-)
3.730
(↑0.02)
2
(-)
DeNA
67633 0.515
(-)
5.5
(↓0.5)
10554
(-)
560
(-)
152
(-)
38
(-)
0.245
(-)
3.880
(-)
3
(-)
広島
68653 0.511
(↓0.004)
6
(↓1)
7559
(+1)
560
(+5)
133
(-)
77
(+1)
0.253
(↓0.001)
3.590
(↓0.01)
4
(-)
阪神
61656 0.484
(↑0.004)
9.5
(-)
11500
(+7)
541
(+1)
89
(+2)
89
(+2)
0.253
(↑0.001
3.560
(↑0.02)
5
(-)
中日
61682 0.473
(↓0.004)
11
(↓1)
12508
(+1)
512
(+7)
82
(-)
61
(-)
0.265
(↓0.001)
3.820
(↓0.02)
6
(-)
ヤクルト
54772 0.412
(-)
19
(↓0.5)
10609
(-)
679
(-)
153
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57
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0.244
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4.690
(-)