阪神(☆2対0★)巨人 =リーグ戦22回戦(2019.09.01)・阪神甲子園球場=
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巨人
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阪神
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勝利投手:岩貞 祐太(2勝3敗0S)
(セーブ:藤川 球児(4勝1敗11S))
敗戦投手:今村 信貴(3勝2敗0S)
  DAZN
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◆阪神は0-0で迎えた4回裏、マルテの内野ゴロの間に1点を挙げ、先制に成功する。続く5回には、近本に適時三塁打が飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・岩貞が6回3安打無失点の好投で今季2勝目。敗れた巨人は、打線がわずか4安打と振るわなかった。

◆阪神岩貞祐太投手(27)が6回無失点と好投し、2勝目の権利を持ってマウンドを降りた。 初回、先頭の亀井にいきなり右前打を打たれたが、後続を断って巨人に先制を許さず。3~5回は巨人打線を完全に抑え、無失点で7回から岩崎にバトンを渡した。インフルエンザを発端に上半身のコンディション不良に苦しみ、4月28日中日戦以来の1軍登板となった岩貞は「長期離脱をしてしまい、チームに迷惑をかけてしまいましたが、この甲子園で投げることを目標にやってきました。野手の方々ももり立ててくれたので、テンポよく投げきることができました」と周囲の支えに感謝した。

◆巨人亀井善行外野手(37)が、超ファインプレーでスタンドを沸かせた。 2回2死、阪神梅野の右翼ファウルゾーンに切れる飛球をフェンスに激突しながら、ジャンプで好捕。ベテランの体を張ったプレーに、ベンチも盛り上がった。

◆阪神近本光司外野手(24)が、チームの2点目をたたき出した。4回に福留の三塁打とマルテの遊ゴロで1点を先制し、1-0で迎えた5回。2死一塁で巨人田口のストレートを捉え、右への適時三塁打。 「(2ボール1ストライクと)打者有利のカウントだったので、思いきって打ちに行きました。貴重な追加点となってよかったです。ここからもう1本、2本と打てるように頑張ります」と意気込んだ。この時点で、三塁打は今季7本目で、ロッテ荻野と並んで両リーグトップタイとなった。

◆先発の阪神岩貞、巨人今村は互いに譲らず3回無失点の立ち上がり。ともに1回に先頭打者に安打を許したが、後続を断った。 阪神が4回に先制。先頭の福留が三塁打を放ち、続くマルテの遊ゴロの間に生還した。5回にも近本の適時三塁打で1点を追加。 阪神は7回から継投に出て逃げ切り。約4カ月ぶりの登板となった先発岩貞は6回3安打無失点で今季2勝目を挙げた。藤川が11セーブ目。巨人今村は2敗目。

◆巨人は今季6度目の完封負けを喫し、16だった優勝マジックが消滅した。 ▽巨人宮本和知投手総合コーチ(4回途中からの継投に)「今日は全員でというところだったので想定内。しっかり投げてくれた。これからは『何でもあり作戦』でいきます」

◆巨人は今季6度目の完封負けを喫し、16だった優勝マジックが消滅した。 初めて得点圏に走者を置いた7回は、2死満塁のチャンスでゲレーロが三振に倒れた。スタメン出場したベテラン阿部が2安打と気を吐くも4安打で敗戦。原辰徳監督は「スコアリングポジションに行ったのは1回だけかな。なかなか勝つことは難しいでしょうね」と言った。 先発岩貞には6回3安打に封じられるなど、広島ジョンソン、DeNA今永ら左腕に抑えられるケースが出てきた。指揮官は「当然いいピッチングをしてるんでしょうけど、その辺は対策という形でしなければいけませんね」と課題に挙げた。投手陣は1失点の先発今村を4回途中で降板させるなど早めの継投に出たが、得点を奪えなかった。

◆阪神が接戦を制した。4回に三塁打の福留がマルテの遊ゴロで生還して先制し、5回は近本が適時三塁打。6回を3安打、無得点に抑えた岩貞が3月30日以来の2勝目。ジョンソンの好救援も光った。巨人は7回の逸機もあって0敗。

◆阪神の新人木浪聖也内野手が自己最長となる11試合連続安打を記録した。1回、今村の内角速球に腕を折り畳みながら左前へ運ぶと2打席連続空振り三振後、8回に左腕中川の速球をとらえて右前へ運んだ。 「2、3打席目に三振して、修正できて打てて良かった。出塁するのが一番の仕事。そこを考えて勝つためにやるだけ」と気合十分。遊撃スタメンに定着した8月18日巨人戦(東京ドーム)から安打が続く。

◆8月31日に今季限りでの退団を表明した阪神鳥谷敬内野手に巨人戦の出番は訪れなかった。 次打者席に立つことはなく、ベンチで戦況を見守った。試合前練習は甲子園の室内練習場で参加。感触を確かめながらフリー打撃などを行った。31日には「CSに出れば優勝というチャンスも出てくる。そこを一番に考えて」と話していた。出場機会に向けて今後も抜かりなく準備する。

◆阪神藤川球児投手が盤石の投球で今季11セーブ目をマークした。 2点リードの9回に登板。岡本、田中俊を二ゴロに仕留め、最後は陽岱鋼をオール速球勝負で外角低めに決めて、見逃し三振で締めくくった。「次への課題は見つかっているので。今日は今日です」と言葉少なで、クラブハウスへ。 8月31日にソフトバンク・サファテを抜き、現役最多のセーブ数は236個目。7月下旬から12戦登板で11個を刻むハイペースの量産ぶりが頼もしい。

◆7回2死満塁でマウンドを託された阪神ピアース・ジョンソン投手が、ゲレーロを空振り三振に仕留め、強く拳を握った。「しばらくぶりでしたけど、タフな状況を楽しむことができた。結果的に抑えられてよかったです」。 8回も3者凡退に抑え、リーグトップの39ホールドポイントを記録。体調不良でベンチを外れていた頼もしい助っ人が、8月24日のヤクルト戦以来5試合ぶりの登板となった。

◆42歳が激走した。阪神福留孝介外野手の昨年8月8日巨人戦(東京ドーム)以来の三塁打が、連勝を呼び込んだ。先頭で迎えた4回、巨人今村の直球を捉え、もうひと伸びで右翼スタンドインかと思われた大飛球。一塁ベースを回ったあたりから一気にスピードを上げ、三塁に到達。続くマルテの遊ゴロで先制のホームを踏んだ。 三塁ベースを陥れ、両ひざに両手をついた。1年ぶりの三塁打に「(そりゃ)走るわ...。勝ったからいいんじゃないですか」と試合後は、何でもない顔をしてみせたが、三塁ベース到達直後は肩で大きく息をしていた。この力走が、投手戦で何より大事な先制点を生み出した。自軍投手陣の勇気になり、首位巨人との3連戦に勝ち越した。 PL学園(大阪)の主将になったときから自分にも仲間にも厳しさを求め、妥協のない姿勢で福留はチームの先頭に立ってきた。アマでもプロでも、孤高の選手だった。だが12年オフの阪神入りから、球場という仕事場で行動をともにするパートナーができた。それが鳥谷だった。 常に練習し、常に万全の準備をして試合に備える。「トリほど練習する選手はいない」と、自分にも人にも厳しい福留が鳥谷の姿勢に目を見張った。一方の鳥谷は「福留さんは野球が大好きだから」と、福留の野球愛に目を細める。形は違っても、2人をつなぐのはチームへの献身。認め合える存在だった。 その鳥谷が8月31日、今季を最後にタイガースのユニホームを脱ぐことを明らかにした。阪神一筋で身を粉にしてきた鳥谷が、チームを去る日がやってくる。ついに阪神はAクラスまで2差に接近。「自分たちのやれることを1つずつやっていければと思います」と福留は先を見据えた。CSへの出場権を手にしたとき、鳥谷を送る日の景色は、必ず違うものになる。【堀まどか】

◆阪神4番ジェフリー・マルテ内野手が先制点を挙げた。福留の三塁打で先制の好機となった4回無死三塁。遊ゴロを放って先制の打点を記録した。 「チームが勝つことが1番。いつでも得点の可能性があるのなら、なんとかしたいと思っている」。献身的な気持ちが強く、勝利に貢献しようと必死だ。

◆阪神近本光司外野手が貴重な追加点をたたき出した。1点リードの5回2死一塁。カウント2-1で一塁走者の梅野がスタート。その局面で、高めにきた直球をたたき、ライト亀井の横を抜ける強い打球を放ってみせた。梅野を本塁に迎え入れ、俊足を飛ばして一気に三塁へ。今季133安打目は、両リーグトップタイとなる7本目の三塁打だ。 近本 梅野さんが走ったのが見えていたので、外野へ抜けてくれたらと思っていた。つなごうと思ってたので、結果的に間を抜けたりしたので良かったです。 1回には1死一塁から一塁走者として二盗に成功。直前に自身が出塁したのは無死一塁からの併殺崩れだったが、27個目の盗塁を決め、好機をつくり直した。 夏休み最後の日曜日で、甲子園には多くの子どもが来場していた。「小さい子も見えていたので、そういう子どもたちに、いい1日やったなとか、印象に残る1日だと思ってもらえたらうれしいですね」。お立ち台では、次週遠征に出ることに触れ「勝って(甲子園に)帰ってきます」と約束。バットと足で、さらにチームを勢いづける。

◆逆転CSへ2ゲーム差だ! 阪神岩貞祐太投手(27)が4カ月ぶりの先発で巨人の強力打線を封じた。6回無失点の好投で、開幕2戦目の3月30日ヤクルト戦以来となる今季2勝目。連夜のG倒で、3位広島に2ゲーム差に迫った。岩貞が悔しい思いをすべてぶつけた。6回2死一塁。昨季は9打数5安打3被弾と打ち込まれていた3番丸を内角低め直球で一ゴロに仕留めた。帰ってきた甲子園の大歓声に包まれながら、ゆっくりとマウンドを降りた。6回を71球、3安打無失点。二塁を踏ませない好投で今季2勝目。155日ぶりの復活勝利を挙げた。「(初回に)亀井さんにヒットを打たれて、それでしっかり地に足をつけて投げられた」。上がったお立ち台の第一声では「お待たせしました」。ファンに白星で帰還の報告ができた。 開幕2戦目の3月30日ヤクルト戦に起用され、今季初勝利を飾った。順調なスタートを切ったかに見えたが、思わぬ長期離脱となった。5月4日にインフルエンザA型で出場選手登録を抹消。上半身のコンディション不良にも悩まされ、長いリハビリが続いた。「1年間やるつもりでオフを過ごしてきたが、シーズンに入って、自分のイメージしたものとは全く違うものになっている。非常に悔しい思いはある」。鳴尾浜球場で、そんな本音をこぼす時もあった。 打者を抑えるためなら、何でもやるつもりだった。4カ月のファーム生活。「投げられなかった時間は取り戻せない」。走者なしの場面でクイック投球するなど打者のタイミングを外すなど工夫を凝らした。「気持ちよく打たれることは避けたいと思っていた。ファームからやってきたことなので、いい所でそういう小技が出せた」。苦しい時期も決してムダな時間ではなかった。 競い合う仲間の存在も刺激になった。同期入団の岩崎、梅野、陽川。原口、秋山は同学年の91年組。5人が1軍でプレーする姿を見ていた。「負けてられないというか...。残り(試合は)少ないですけど、もうひとつ活躍して、少しでも取り戻せるように」。追いつこうと必死に左腕を振った。 矢野監督は好投の左腕に「意気込みは感じていた。サダらしい生きの良い(投球)」と評価した。連夜のG倒で3位広島と2ゲーム差。岩貞は8日広島戦で次回登板が見込まれる。「残り1カ月、結果で示していかないといけない。これからがとても大事になる」。復活の左腕が、逆転CSの切り札になる。【奥田隼人】 ▽阪神福原投手コーチ(先発岩貞に)「よかったと思います。腕も振れていた。持ち味を出してくれた、次も期待できるピッチングだったと思います」 <今季の岩貞> ◆3月30日 開幕2戦目のヤクルト戦に先発。6回1/3を無失点で初勝利。 ◆4月6日 広島戦で鈴木に本塁打されるなどで負け投手に。 ◆同13日 中日戦で、京田に満塁本塁打を浴び連敗。 ◆同20日 巨人戦で7回4被安打の好投も、石川の2ランに沈む。 ◆同28日 中日戦で5回2失点も白星はつかず。 ◆5月4日 インフルエンザと診断され登録抹消。 ◆同29日 2軍戦で先発予定も、背中の張りのため急きょ回避。 ◆7月10日 ウエスタンリーグ・中日戦で実戦復帰。救援で1イニング3者凡退。 ◆8月24日 2軍戦では4試合目の先発となったオリックス戦で、8回無失点の好投で復活をアピール。

◆巨人は今季6度目の完封負けを喫し、16だった優勝マジックが消滅した。初めて得点圏に走者を置いた7回は、2死満塁のチャンスでゲレーロが三振に倒れた。 スタメン出場したベテラン阿部が2安打と気を吐くも、散発4安打で敗戦。原監督は「スコアリングポジションに行ったのは1回だけかな。なかなか勝つことは難しいでしょうね」と言った。 阪神の先発岩貞には6回3安打に封じられるなど、広島ジョンソン、DeNA今永ら左腕に抑えられるケースが出てきた。指揮官は「当然いいピッチングをしてるんでしょうけど、その辺は対策という形でしなければいけませんね」と課題に挙げた。投手陣は1失点の先発今村を4回途中で降板させるなど早めの継投に出たが、得点を奪えず。3日の中日戦(新潟)からは、右手人さし指の骨折で離脱していた炭谷が1軍合流する見通しになった。この日はイースタン・リーグのロッテ戦で6回まで守備に就き、復帰準備が整った。

◆阪神岩貞が4カ月ぶりの先発で巨人の強力打線を封じた。6回無失点の好投で今季2勝目。連夜のG倒で、3位広島に2ゲーム差に迫った。 矢野燿大監督の一問一答は以下の通り。 -ジョンソンが大きい 優(岩崎)も3連投でしたし、ピンチになったところでジョンソン行こうというのはある程度準備していた。ジョンソンがしっかり投げてくれました。出す時点で信頼しているので、何が起ころうが受け止める投球をここまで見せてくれている。不安も何もない。 -打線は福留の三塁打から先制点 たくさん点を取って、ということはなかなかできない。その場面その場面でみんながやることやって、なんとか2点取れた。もっと点取れるようにはしたいですけど、それぞれはよくやってくれたと思います。 -先発岩貞に勝ちがついたのも大きい 先発陣もこの時期に1人でも出てきてくれるのは本当にチームにとっても大きい。勝ちがつくかつかないかというのはすごく、次の登板にも大きく影響する。 -岩貞は久しぶりの勝ち。速球と制球のコンビネーションが良かった 期待はもちろんしていますけど、本当に期待以上の投球をしてくれた。球数も少ない。まだ行かせることもできたんだろうけど、思い切ってどんどん投入していこうといった。サダに勝ちがつくかつかないかは大きい。いい形になったね。

◆阪神が1日の巨人戦(甲子園)で先制。福留孝介外野手(42)が今季初の三塁打でチャンスを作り、その後、生還。先制のホームを踏み、聖地が揺れた。  0-0の四回先頭。139キロを高々と打ち上げると、白球は右翼フェンスを直撃する一打となり、一気に三塁に到達。この試合で初めて三塁を踏むと、マルテの遊ゴロの間に悠々と生還。42歳のベテランの激走が先制点を生み出した。  今村とは今季5度目の対戦。試合前の時点では対戦防御率2・00と苦しめられていた難敵だった。直後に糸原が右前打を放ち、ここで今村は降板。2番手・鍵谷へとスイッチした。

◆阪神の岩貞祐太投手(27)が1日の巨人戦(甲子園)で先発。6回無失点の好投でマウンドを降りた。  「長期離脱してしまい、チームに迷惑をかけてしまいましたが、この甲子園で投げることを目標にやってきました。野手の方々も盛り立ててくれたので、テンポよく投げきることができました」  一回先頭、いきなり亀井に右前打を浴びるも後続を断った。三回には今村、亀井、坂本を圧巻の3者連続空振り三振。71球で6三振。二塁すら踏ませぬ完璧な投球で復活を示し、リリーフ陣にバトンを託した。  岩貞の登板は4月28日の中日戦(ナゴヤドーム)以来。今季2勝目を目指してあがったマウンドだった。

◆セ・リーグは1日、2位DeNAに自力優勝の可能性が復活したために、首位巨人に点灯していた優勝へのマジックナンバーが消えた。8月24日に今季初点灯していた。  巨人は阪神に0-2で敗れ、DeNAが広島に3-2で勝った。DeNAは残り試合に全勝すれば、巨人がDeNA戦を除いた全試合に勝った場合の勝率を上回る。

◆阪神の近本が五回に貴重な1点を加えた。2死一塁から田口の直球を右翼線へはじき返して適時三塁打。シーズン133安打目で、2016年に高山がマークした球団新人最多安打記録にあと3とした。「真っすぐが来ると思って振りにいった。(右翼手の横を)抜けてくれて良かった」と満足げだった。  一回は二盗を決めて27個目の盗塁。「次の塁を狙って得点につながるようにやっていきたい」と意気盛んだ。糸井の離脱が長引く中、福留とともに攻撃陣を引っ張っている。 ジョンソン(七回2死満塁で登板し、ゲレーロを三振) 「タフな状況を楽しむことができた」

◆先発の今村は3回1/3を投げ、3安打1失点で2敗目。2軍での再調整が決まった。チームが休養日前のため救援陣を積極投入する方針もあったが、四回に福留に右翼フェンス直撃の三塁打を浴びるなどして失点し、続く糸原に右前打を打たれたところで降板した。「真っすぐが抜けると、あそこまで飛ばされてしまう」と福留への失投を悔いた。

◆阪神の完封勝利は今季9度目。巨人戦では今季初で昨年5月25日(1-0、甲子園)以来

◆--ジョンソンの存在が大きい  矢野監督「まあそうですね、あそこはもう、スグル(岩崎)も3連投でしたし、もうピンチになったところでジョンソンで行こうというのはある程度準備していたので。まずはサダ(岩貞)がね、あそこまで行ってくれたというのが一番大きいでしょうね」  --ジョンソンは病み上がりだったが問題ない投球を  「いやもう出す時点でもうね、信頼しているので。何が起ころうが受け止めるようなピッチングをここまで見せてくれているんで。不安も何もないです」  --CSに向けて負けられないゲームが続く中で、次(3日から)はDeNA戦  「そうですね、いい形が作れましたし、横浜、広島とね、来週1週間、僕たちの野球をね、精いっぱいやり切れるように頑張ってきます」  --近本の三塁打は岩貞のバント失敗後だったからこそ大きかった  「形を作って1点というのがなかなか厳しいところで、一塁からリュウ(梅野)が走ってかえせたというのは大きいし。1-0ってね、本当に難しいので。2アウトからあの1点というのは1点以上の重みがあったかなと思います」

◆バンザーイ! 本日、虎の暦は大安なり!!  グリコのキャラメルが「1粒で2度おいしい」なら、本日の阪神の白星は「1星で6度おいしい」でしたー!!  (1)岩貞の6回3安打無失点の完全復活、おいしい~!!(来季はシーズン通して活躍してネ)  (2)カープが負けて3位まで2ゲーム差に縮まっておいしい~!!  (3)グフフフ...散々虎を苦しめてきた巨人のマジックを消したったわー。おいし過ぎるやないかァ!!  (4)42歳の福留さまとルーキー・近本の貴重な新旧三塁打を拝見できただけでなく、両方とも得点に結びついて、とろけるくらいにおいしい~!!  (5)マゾな阪神ファンのことも忘れちゃいない。7回2死満塁で打席にはゲレーロ。一打逆転のハラハラシーンでジョンソンが見事に三振を奪い、スカッとさわやか(あ、これは違うか?)おいしい~!!  (6)トリを務めるのは現役最多セーブ記録を更新中の藤川。3人でピシャリ! おいしかったー!!  この勢いで、週末には鯉と虎逆転の超おいしいにしてくださーい!!

◆ん...あのキリリとした子は誰じゃ...と阪神の練習をみていた編集委員三木建次は目がテンになった。  よくみるとそのシャキッとした女の子をエスコートして甲子園をあちこち"案内"しているのが我がサンスポのトラ番竹村岳記者。そこで三木は思い出した。「そういえばきょうは大撮影会があると大澤謙一郎部長がいうてたなぁ...それかいナ」とつぶやくようにいって編集局の窓際「虎ソナ班」に電話をくれた。  さてその『ナゾの少女』と竹村岳の2人はまじめな顔で伝統の一戦の熱い雰囲気のなかでいささかの緊張感をもってあちこちしてたらしい。  それで大急ぎで竹村記者の携帯に電話をいれたが...なかなかでてこない。かっこうの虎ソナのコンビ(ネタ)じゃないか。おい大澤部長、これって何事なんや...あ、言うのを忘れてた。「実は...」とここからタテ板に水で大澤部長の説明を書く。  読者の皆様、お待たせしました。本日(2日)のカンテレ『報道ランナー』(午後4時45分から放送)という情報番組をぜひご覧ください。その中で人気コーナーの「週刊おしゃべりスタジアム」(午後6時台)というのがございます。それに前日(1日)のTG戦に沸く甲子園で『阪神ファンの小学生記者とトラ番記者との1日』という企画がオンエアされます。それに我がサンスポのトラ番竹村が"出演"して、小学生記者は岡陽音(はるね)さん(小6=11歳)のコンビです。そのはるね記者が竹村によると「実にキラキラしてはっきりとモノをいい驚きました」とのこと。練習中の植田海選手や青柳晃洋投手にミニ取材などもありまして、これがするどい取材でワンダフルだったらしい。それもそのはずで、はるね記者はこの日で阪神の試合を観戦するのはナント45試合目だそうで、最近の「働き方改革」でトラ番も休みが多くなっているが、こうなると誰かの代わりにちょくちょく手伝ってほしいぐらいだ。竹村も「45試合目には驚きましたョ」という。  もちろん、このコーナーはカンテレ側が事前に球団などに了承をうけていて中身のある企画となっているが、それにしても彼女は「なかなか鋭い質問もしていて驚きました」とのことだ。その報告を竹村から聞いた部長大澤は思わず電話口で「そうか、ヨシ、それなら今のうちに岡はるねちゃんに我がサンスポのトラ番に誘っておいてくれ」と気の早い"予約"まで口走ったらしい。あのなぁ...何年先の話をしとんねん。その頃、大澤部長はどないなっとるか知らんぞョ。  とにかくそんなこんなで楽しいコーナーになったらしい。竹村記者はあらためて「鋭い視点ももっていてしっかりしてましたヮ」とベタほめしていた。  それで根掘り葉掘り聞こうとおもったらテレビの撮影は早めに終了。竹村は「先輩、これから僕はいつもの"トラ番"に戻りますので...失礼しますッ!」と電話が切れました。  まったくいつもの感じで大忙しの取材活動を続けた竹村だが...シミジミと「マジであの子は威勢がよかったです」とのこと。だったら将来は阪神球団に入ってもらったらいいかもしれない...。  フト気がつくと試合はもう後半でした。先発の岩貞がなかなかの粘投ぶりで巨人打線をねじ伏せていく。そして福留と近本の三塁打で少ないチャンスを点に結びつけて...スリル満点の伝統の一戦とはなった。  このホットドッグ状態のなかで撮影も終わって記者席に"元のトラ番"としてかけもどった竹村に待っていたのは七回2死満塁の大ピンチでした。ここは阪神の誇るリーグ最強の「いぶし銀の継投」で岩崎-ジョンソンできりぬけていく...。さぁこれを本日の夕方のカンテレでもう一度楽しんでくださいませ皆の衆!

◆貴重な追加点をたたき出したのは、D1位・近本だ。快足を飛ばした適時三塁打で、試合の主導権を一気に手繰り寄せた。  「真っすぐがくると思って、思い切っていきました。梅野さんが走ったのは見えていたので、間を抜けたらと思っていました」  1点リードの五回2死一塁。走者の梅野がスタートを切ると、近本は136キロの直球を強引に引っ張った。白球は力強く右翼線を破り、一気に梅野が生還。ロースコアの展開だっただけに、大きな追加点をもたらした。  これが今季7本目の三塁打で両リーグトップ。1953年に吉田義男、92年に久慈照嘉(現内野守備走塁コーチ)が記録した球団新人記録の8本に、あと1本まで迫った。一回無死一塁では併殺崩れで出塁すると、直後に今季27個目の盗塁。足で示すプレーの全てが、偉大な先輩へ近づく一歩となっていく。  「小さい子どもも(スタンドに)見えていたので。印象に残る一日だと思ってもらえたら」  夏休み最終日。ちびっ子たちの姿は、しっかりと届いていた。9月になっても、近本の勢いは止まらない。(竹村岳)

◆42歳の福留が今季初となる、大激走の三塁打で先制点をお膳立て。報道陣から健脚ぶりに水を向けられ「走るわ」と返すと、「勝ったからよかった。自分たちのやれることを一つずつやっていくだけでしょう」と力強かった。0-0の四回先頭。右翼フェンス上部直撃の打球を飛ばし、外野芝生の上に跳ね返る間に三塁まで到達。直後のマルテの遊ゴロの間に先制のホームを踏んだ。

◆球団から引退勧告を受けた鳥谷は、3試合連続の出番なしに終わった。虎党に自ら言葉を伝えようと、前日31日の試合前練習後に「タイガースでユニホームを着てやるのは、今シーズンで最後」と今季限りでの退団を明言していたが、この巨人3連戦では本拠地のファンの前で打席に立つ機会はなかった。レギュラーシーズンでの「阪神の鳥谷」は残り20試合だ。

◆126日ぶりの1軍登板で岩貞が6回3安打6奪三振無失点の快投を披露。3月30日のヤクルト戦(京セラ)以来、155日ぶりの白星で今季2勝目をあげた。  「3月の(シーズンが)開幕したときより緊張してしまって。でも亀井さんにヒットを打たれて、地に足をつけられました」  一回先頭の亀井に右前打を浴びたが、後続を断つと二回以降も二塁を踏ませず、仁王立ちした。1-0の五回無死一塁では痛恨のバントミス(結果は捕邪飛)。それでも、近本の適時三塁打でミスを取り返してもらい、ベンチでは手のひらを合わせて感謝した。  「バントミスは大体、流れが悪くなるので。助かりました。しっかり練習したい」。インフルエンザや背中の張りのアクシデントを乗り越えてきた。「これからが大事になる」。勝負のシーズン終盤で存在感を発揮する。 (新里公章)

◆九回に登板した藤川は三者凡退で今季11セーブ目を挙げた。それでも「次への課題は見つかっているので」と反省。先頭の4番・岡本と田中俊の2人をわずか3球で打ち取ると、最後は陽を外角低めの145キロ直球で見逃し三振に斬った。これで登板5試合連続でセーブをマーク。これでNPB通算236セーブとした。

◆D3位・木浪が11試合連続安打。「1番・遊撃」で出場し、一回先頭に左前打。八回先頭にも右前打を放ち、今季24度目のマルチ安打。「1打席目はよかったんですけど2、3打席目に三振して。そこから修正できたのはよかった。出塁することが仕事なので、そこを考えて。勝つためにやるだけ」。8月打率・431だったルーキーが、9月でも好スタートを切った。

◆甲子園を覆った蒸し暑さが不快感を倍増させる。巨人打線は散発4安打で、走者が得点圏まで進んだのは満塁になった七回の一度のみ。今季6度目の零封負けで、8月24日に点灯した優勝マジックがマジックが消滅した。  「スコアリングポジションに行ったのは1回だけかな。(それでは)やっぱり勝つことは難しいでしょうね」  原監督も思わずため息をこぼした。阪神先発は左腕の岩貞。左腕を得意とする阿部(前日までの対左投手の打率・375)や石川(同・324)を並べたが、3番の丸(同・284)、4番の岡本(同・235)に当たりが出ず、3安打に封じられた。  主軸2人はこの日、ともに4打数無安打。丸は「(岩貞はコースに)しっかり投げ分けていた」、岡本は「いいところに(投球が)ばらついていたので、(狙い球を)絞りづらかった」と難しさを口にした。  今季6度の零封負けのうち、左腕の先発は5度にのぼる。DeNA・今永や広島・ジョンソンらに封じ込まれ、指揮官は「当然いいピッチングをしているんでしょうけど、その辺は対策しなければ」と表情が険しかった。  8月24日に「20」で点灯した優勝マジックは、「16」にまで減っていたが、2位・DeNAの勝利で消滅。直接対決6試合を残すDeNAに「4ゲーム差」まで迫られた。 (伊藤昇) 左投手相手に苦戦が続く状況に巨人・吉村打撃総合コーチ 「そういう傾向になるのはチームとして、いけないこと。左打者の阿部や亀井は打っているので、右打者が攻略しないと」

◆頼れる助っ人が帰ってきた!! 阪神は巨人戦に2-0で勝利し、3位広島とのゲーム差を「2」に縮めた。体調不良で離脱していたピアース・ジョンソン投手(28)が4試合ぶりにベンチ入り。七回2死満塁から登板して大ピンチをしのぐと、八回も今季3度目のイニングまたぎで無失点に抑えた。  体調不良による離脱も、大ピンチもどこ吹く風だ。久しぶりに戻ってきた実戦のマウンド。それでもブランクを感じさせない、いつも通りの頼もしいジョンソンだった。今季3度目のお立ち台でスマイルを見せた。  「うれしいです。自分の仕事ができましたし、チームの一人一人がすばらしい仕事できました。(ファンの)みなさんが作り出す最高の雰囲気のなかでできてよかったです」  復帰登板は最大のピンチからのスタートだった。2点リードの七回、2番手・岩崎が安打と2四球で2死満塁とされると、ここで助っ人が登場。ゲレーロをワンバウンドのカーブで空振り三振に斬り、危機を脱出。八回も三者凡退にしとめて任務完了だ。  8月28日の中日戦(甲子園)で風邪の症状を訴え、自宅での療養を経てこの日4試合ぶりにベンチ入り。8月24日のヤクルト戦(神宮)以来、1週間ぶりに実戦登板を果たした。イニングまたぎは4月28日の中日戦(ナゴヤドーム)以来今季3度目だ。  助っ人にとってのリフレッシュは愛する家族とのひとときだ。6月、千葉でのロッテとの交流戦前のこと。来日していた家族と一緒に東京ディズニーシーへ足を運んだ。  「一日だけだったけどすごく楽しかったよ」  "夢の国"だけでなく、関西でのオフの日には電車で大阪や神戸へ出かけることも。「毎日いい経験をさせてもらっているし、いろんなものに慣れてきて楽しくなっている」。身も心もすっかり日本の水に慣れ、充実したプライベートの時間があるから野球にも全力投球できる。  ジョンソンはこれで今季50試合登板。大台に達し「そんなにいっていたかという感じですが、もっともっと投げたいと思います」と力を込めた。  チームは巨人戦2連勝でカード勝ち越し。永遠のライバルの優勝マジックを消し、3位広島とのゲーム差を「2」に縮めた。逆転クライマックスシリーズ(CS)進出へ、最強助っ人リリーバーが帰ってきた。 (織原祥平)

◆ジョンソンは体調不良からの復帰登板とは思えないすばらしさだった。ゲレーロをワンバウンドのカーブで空振り三振にした場面。同じ腕の振りで投げるから打者も直球との区別がつかない。  私が驚いたのは、イニングまたぎで、八回も続投させた矢野監督の采配だ。選択肢として、ドリスもあったはず。通常シーズンなら、病み上がりのジョンソンに無理はさせなかっただろう。勝利への執念を見た。  3位広島が敗れて2ゲーム差となった。残り20試合。逆転CS進出も夢ではない。今後、ジョンソンも意気に感じて投げるはず。問題は体調面だ。過度のイニングまたぎや連投はできるなら避けたい。それをなくすためにも序盤に打線が大量得点し、ジョンソンがブルペンで準備をしなくていい展開を1試合でも多く作ることに尽きる。  久しぶりの1軍登板だった岩貞は球威よりも制球重視で、低めを丁寧に投げられたのが好投の要因。先発ローテで貴重な戦力になるとみた。 (サンケイスポーツ専属評論家)

◆今さら言うのも何だけど...。巨人には、シーズン前から講じておくべきだった弱点が、ここにきて目立っているね。  左投手対策だよ。  大きな実績があるわけでもなく、久々の1軍登板だった岩貞に軽くひねられ、1点も取れない。この3連戦の初戦も、若い高橋遙に苦戦している。左腕に弱いことが、深く印象付けられてしまった。  左腕にはめっぽう強い、という打者がいるわけでもないから、オーダーも微調整程度で大きく変えられない。  右腕と左腕はボールの出どころからして違うのだから、各打者が工夫をしてしかるべきなのに、皆同じスイングを繰り返すばかり。このままだと、左腕アレルギーはしばらく止められないよ。  そりゃ、ゲーム差からして、まだまだ余裕はあるよ。ただし、クライマックスシリーズ(CS)、日本シリーズを見据えたら泣きどころになりかねない。DeNAにしたって、今永をはじめ、左腕の先発をそろえてくるだろう。  早急に対策を練るべきだね。 (サンケイスポーツ専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
68522 0.567
(↓0.004)
-
(-)
21576
(-)
479
(+2)
154
(-)
71
(-)
0.258
(↓0.001)
3.660
(↑0.01)
2
(-)
DeNA
65573 0.533
(↑0.004)
4
(↑1)
18519
(+3)
509
(+2)
136
(+1)
37
(-)
0.246
(-)
3.780
(↑0.02)
3
(-)
広島
62613 0.504
(↓0.004)
7.5
(-)
17520
(+2)
526
(+3)
122
(-)
70
(-)
0.253
(-)
3.670
(↑0.01)
4
(-)
阪神
57606 0.487
(↑0.004)
9.5
(↑1)
20451
(+2)
499
(-)
83
(-)
82
(+1)
0.250
(-)
3.510
(↑0.03)
5
(-)
中日
54652 0.454
(↓0.004)
13.5
(-)
22466
(+1)
479
(+3)
78
(-)
59
(-)
0.264
(-)
3.870
(↑0.01)
6
(-)
ヤクルト
50732 0.407
(↑0.005)
19.5
(↑1)
18566
(+3)
633
(+1)
146
(-)
55
(-)
0.244
(↓0.001)
4.650
(↑0.03)