楽天(☆7対2★)日本ハム =リーグ戦21回戦(2019.08.30)・楽天生命パーク宮城=
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日本ハム
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楽天
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勝利投手:弓削 隼人(3勝2敗0S)
敗戦投手:北浦 竜次(1勝1敗0S)
  DAZN
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◆楽天は0-0で迎えた4回裏、ブラッシュとフェルナンドの適時打などで一挙6点を先制する。その後、6回にはフェルナンドが再び適時打を放ち、追加点を挙げた。投げては、先発・弓削が6回2失点の好投で今季3勝目。敗れた日本ハムは、先発・北浦が試合をつくれなかった。

◆楽天島内宏明外野手が球団記録を更新した。先頭打者で迎えた4回、日本ハム北浦の141キロ直球を左翼線へとはじき返して二塁打。 8月の安打数を36本に上積みし、月間球団最多安打となった。右足を上げて重心を左足にしっかり乗せる新フォームが奏功。「軽く振っても飛ぶ感覚が大事」と力みのないスイングで安打を量産している。この二塁打をきっかけに打線は4回に7安打6得点と爆発した。

◆序盤は投手戦。楽天先発弓削は3回まで3安打無失点。日本ハム先発北浦は3回まで無安打無失点と抑え込んだ。 楽天は4回に7安打を集中して6得点し、日本ハム先発の北浦をKO。6回にもフェルナンドの適時打で点差を広げた。 楽天は7回からハーマン-青山-安楽とつないで逃げ切り。連敗を2で止めた。先発弓削は3勝目。日本ハムは4連敗。 日本ハム北浦がプロ初黒星。

◆日本ハム中田翔内野手が敗戦の責任を背負った。1打席目の2死二塁の先制機で凡退し、チームが後手に回ったことを後悔。「自分自身、チャンスで打てなかったのは事実。自分も含めて投手に苦しい思いをさせてしまった」。 4連敗で最下位が迫っている現状に「(上位と)ゲーム差もそんなにないから、最後まで諦めずにやりたい」と話した。

◆苦労人の楽天フェルナンド外野手が、4打点で勝利に導いた。 4回1死満塁で日本ハム北浦の直球を左翼へはじき返し、走者一掃の3点適時二塁打。2点を返された直後の6回1死二塁からも、中前適時打で突き放した。14年に入団後、結果を残せずに昨季終了後に自由契約から育成契約。今年7月31日の支配下登録期限最終日に、復帰を勝ち取った。お立ち台では苦労を思い出して目頭をぬぐった。「5年間で(お立ち台が)初めてなんで...何でもいいので貢献したい」と終盤戦での活躍を誓った。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手が7試合ぶりの打点をマークした。6点を追う6回無死一、三塁で、左腕弓削から一塁への適時内野安打を放った。 バットの先で引っかけた打球も、22日西武戦以来の打点となった。「軌道も独特で、なかなか打ちにくい。何とかバットに当てて転がればと思って、食らいついていけました」。課題の得点圏の打席で打点を挙げたが、勝利にはつながらなかった。

◆悪夢を、払えない。5位日本ハムは先発の19歳左腕、北浦竜次投手が4回につかまり、6長短打6失点でノックアウト。打線も苦手左腕を打ち崩せず、8月2度目の4連敗で、借金は今季ワーストの5に膨らんだ。 これで、8月は19敗目(5勝1分け)。17年3、4月に並び、北海道に本拠地移転後最多に。74年8月の球団記録に、あと1つに迫った。最下位転落の危機から、抜け出せるか。日本ハム栗山監督は、苦悶(くもん)の表情だった。「収穫は...見えないですね」。目は、どこかうつろ。声にも力がなかった。沈む思いを振り払うように「いやいや、すごく特徴のある打線に投げられていた。ただ、ああいうところで、一気に行かれてしまうところが...」と、4回につかまった先発の北浦を評して、言葉を濁した。 連敗ストップを託された19歳の左腕にとっては、辛い敗戦となった。3回までは無安打無失点。ゆったりしたフォームから140キロ台の直球で、ぐいぐい押した。暗転したのは、スタミナが切れた4回だ。先頭の島内に二塁打を許すと、ずるずると被安打を重ね、この回6長短打で6失点。中盤でのKOは、前回先発した23日オリックス戦(京セラドーム大阪)と同様で「抑えなければいけないという気持ちが強すぎて甘く入ってしまった。走者が出てから(球を)置きにいってしまった」と、猛省した。 7月を終えて首位に0・5差の2位につけていたのが、今は幻のようだ。振り返れば、最下位はもう目前。6位オリックスに対して、ゲーム差なしで、勝率でわずかに上回っているにすぎない。指揮官は「勝ち切れていないのは、なんとかしないといけない。すべて、こちらの責任なので、しっかりやります。俺の頭の中を、もう1度、しっかり練り直すしかない」と、足早に帰りのバスに乗り込んだ。31日楽天戦で敗れれば、月間20敗で74年の球団記録に並ぶだけでなく、球団史上最悪の月間負け越し15となる。それだけは、なんとしても避けたい。【中島宙恵】 ▽日本ハム城石打撃コーチ(前回2安打に抑えられた弓削から2得点も)「一気にいければ良かった。ちょっと遅かったですね。打つべきボールを打つ、前回の経験は生かしていた」 ▽日本ハム横尾(6回に左前適時打)「いつも通り対応したら打てた。状態も1回、2軍に落ちてから、ずっと良いです。出たらずっと結果を出したい」

◆5位日本ハムは8月2度目の4連敗で、借金は今季ワーストの5に膨らんだ。これで、8月は19敗目(5勝1分け)。17年3、4月に並び、北海道に本拠地移転後最多に。74年8月の球団記録に、あと1つに迫った。栗山英樹監督のコメント。 「収穫は...見えないですね」 「勝ち切れていないのは、なんとかしないといけない。すべて、こちらの責任なので、しっかりやります。俺の頭の中を、もう1度、しっかり練り直すしかない」

◆楽天のブラッシュが適時二塁打を放ち、ここ5試合で10打点目を挙げた。0-0の四回無死一、三塁で、北浦の速球を左中間へ運び「いい流れで回ってきたから積極的にいった」とうなずいた。勢いづいた打線はこの回、計6点を奪った。  27日のロッテ戦でパ・リーグ通算5万号を含む2本塁打で5打点を挙げるなど絶好調。4番打者として打線を引っ張っている。

◆日本ハムは三回まで毎回得点圏に走者を進めながら得点できず、四回に大量6点を先制されて流れを変えられなかった。4連敗を喫し、栗山監督は「全てこっちの責任。本当に申し訳ない」と険しい表情で話した。  首位ソフトバンクに0・5ゲーム差に迫って迎えた8月は5勝19敗1分けで、最下位転落の危機となった。「こういうときに細かいことを言うべきじゃない。おれの頭の中をもう一度、しっかり練り直すしかない」と早口でまくし立てた。

◆楽天のルーキー弓削は9安打2四球と苦しんだが、6回2失点にまとめて3勝目を挙げた。コースを突き、打たせて取る投球で五回までは得点を許さなかった。六回、2点を失ってなおも無死一、二塁のピンチを招いたが粘って追加点を与えず「低めを意識して丁寧に投げることができた」と振り返った。  日本ハムには7月30日の試合でプロ初勝利を完封で飾って以来の対戦で再び好投。本拠地では3度目の登板で初勝利をマークし「勝ててホッとしている。大量点を取ってもらって気持ちも楽だった」と喜んだ。

◆D4位・弓削(ゆげ、SUBARU)が6回9安打2失点で3勝目を挙げた。六回は先頭の中田から4連続長短打を浴びて2失点。「最後はバタバタしてしまったが、粘ることができてよかった」と汗をぬぐった。平石監督は六回を投げ切った左腕を「中継ぎ陣を休ませたかったから、よく2点で抑えてくれた」とたたえた。

◆逆境からはい上がった男が勝利を呼んだ。楽天はルシアノ・フェルナンド外野手(27)が2安打4打点。3勝目を挙げた弓削とのヒーローインタビューで涙をぬぐった。  「満塁だったので積極的にいった。チャンスをいただいているので結果を出せてよかった」  四回に2点を奪い、なお1死満塁で北浦の直球を捉え、左越えに走者一掃の二塁打。六回にも中前適時打を放ち、代走を送られた。  2015年に白鴎大からドラフト4位で入団。18年オフに自由契約となり、育成選手として再契約を結んだ。今年7月31日に支配下登録され、今月21日に昇格した。ブラジル出身でポルトガル語はもちろん、日本語、英語、スペイン語に堪能。助っ人選手の橋渡し役としても一役買っている。  平石監督は「必死さは伝わったし、活躍をたたえたい」と前置きした上で、「これからが大事。手放しでは喜べない」とさらなる飛躍を期待した。 (広岡浩二)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
64524 0.552
(↓0.005)
-
(-)
23503
(+2)
472
(+4)
157
(+1)
103
(-)
0.252
(-)
3.600
(↓0.01)
2
(-)
西武
65551 0.542
(↑0.004)
1
(↑1)
22651
(+4)
617
(+2)
152
(+2)
122
(+1)
0.266
(-)
4.550
(↑0.02)
3
(-)
楽天
59584 0.504
(↑0.004)
5.5
(↑1)
22535
(+7)
513
(+2)
122
(-)
39
(-)
0.253
(-)
3.920
(↑0.02)
4
(1↓)
ロッテ
59603 0.496
(↓0.004)
6.5
(-)
21547
(+4)
528
(+10)
142
(-)
70
(-)
0.249
(-)
3.970
(↓0.05)
5
(-)
日本ハム
56615 0.479
(↓0.004)
8.5
(-)
21502
(+2)
522
(+7)
85
(-)
46
(-)
0.253
(-)
3.900
(↓0.03)
6
(-)
ORIX
54595 0.478
(↑0.005)
8.5
(↑1)
25462
(+10)
521
(+4)
83
(+1)
108
(+5)
0.245
(-)
4.020
(-)