日本ハム(★5対8☆)巨人 =交流戦2回戦(2019.06.15)・札幌ドーム=
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巨人
32111000081122
日本ハム
0000001135711
勝利投手:山口 俊(6勝2敗0S)
敗戦投手:金子 弌大(3勝4敗0S)

本塁打
【巨人】丸 佳浩(10号・2回表2ラン),岡本 和真(12号・4回表ソロ)
【日本ハム】石井 裕也(2号・9回裏3ラン)

  DAZN
◆巨人は初回、阿部の2点適時打などで3点を先制する。続く2回表には丸の2ラン、4回には岡本のソロが飛び出すなど、得点を重ねて試合を優位に進めた。投げては、先発・山口が8回2失点の力投で今季6勝目。敗れた日本ハムは、先発・金子が6失点と誤算だった。

◆巨人阿部慎之助捕手(40)が苦手金子から1発打てるか。本塁打を打った投手が最も多い阿部だが、対金子は31打数4安打、打率1割2分9厘で本塁打0。4安打はすべて単打で、本塁打どころかまだ長打を打ったことがない。 阿部が通算30打数以上対戦して本塁打0は4人だけで、そのうち打率も1割台は藤川(阪神=打率1割5分7厘)と金子しかいない。

◆新体操元日本代表でタレントの畠山愛理(24)が、始球式を行った。 グラウンドへ登場すると、地面に手をついて回転する新体操競技の「前方転回」を3回行うパフォーマンス。クルクルとマウンドへ向かい、球場を沸かせた。 始球式では右足を高く上げてから1回転して投じる、名付けて「新体操投法」でボールを投じワンバウンドで捕手のミットへと収まった。 足を上げる投法は当初予定していなかったが、本番前に元プロ野球選手・監督で現在解説者を務める古田敦也氏(53)から「足を上げた方がいいよ」というアドバイスを受けて実践したという。 初めての始球式を終えた畠山は「(新体操の元選手として)らしさをださなきゃなと思って、引退しましたけどできる限りの見せられるところは、短い時間ですけどやらせていただきました。届かなかったのは残念ですけど、会場が盛り上がってくれたので気持ち良かったです」と笑顔を見せた。

◆巨人丸佳浩外野手(30)が10号2ランを放ち、7年連続の2桁本塁打に到達した。 3点リードの2回2死二塁、2ボールから日本ハム金子の外角140キロを完璧に捉えた。打球は右翼席中段へ一直線。手応えでスタンドインを確信した丸はゆっくりと走りだした。5月29日阪神戦以来15試合ぶりの1発でリードを広げ「2アウトでしたがチャンスだったので積極的にいきました。久しぶりにいい手応えでした」と振り返った。 ◆丸の7年連続の2桁本塁打 13年 14本 14年 19本 15年 19本 16年 20本 17年 23本 18年 39本 19年 10本 (※19年は6月15日現在)

◆日本ハム金子弌大投手(35)が、先発登板試合ではプロ入り後最短となる2回1/3でKOされた。 1回に長打と2連続四球で1死満塁のピンチから、大城に押し出しの四球を与え先制点を献上。続く阿部には右翼線を破る2点適時二塁打を打たれ一挙3失点を喫した。さらには2回2死二塁から丸に10号2ラン、3回1死二塁から小林に中前適時打を打たれる大乱調で、3回途中85球7安打今季ワーストの6失点で降板となった。「チームがいい流れで来ている中で、このような投球をしてしまって申し訳ないです」と話した。

◆巨人は1回1死満塁から大城の四球で先制。さらに阿部の2点適時二塁打、2回丸の2ランで日本ハム金子を3回途中でKOした。 巨人は4回に岡本が12号ソロ。5回には日本ハムのバッテリーミスの間に1点を追加した。巨人山口は6回まで2安打無失点。 日本ハムが7、8回に1点、9回には石井の3ランで3点を返すが、巨人が前半のリードを守りきった。山口が6勝目を挙げた。日本ハム金子が4敗目。

◆日本ハム-巨人の3回戦。先発は日本ハムが金子、巨人が山口。始球式に登場した新体操元五輪代表の畠山愛理は、体を一回転させて投げ込みスタンドを沸かせた。 巨人は1回1死満塁から大城の四球で先制。さらに阿部の2点適時二塁打、2回丸の2ランで日本ハム金子を3回途中でKOした。 巨人が前半のリードを守りきり山口が6勝目を挙げた。日本ハム金子が4敗目。

◆日本ハムが15日の巨人2回戦(札幌ドーム)で完敗し、パ・リーグ首位から陥落した。金子が先発登板した試合ではプロ最短となる2回1/3を7安打6失点でKOされ、4敗目を喫した。 初回から変化球の制球に苦しんだ。「今日は感覚的に感じは良かった。それで力任せにいってしまったので、変化球の制球がなかったのかなと思う。もうちょっとストライクからボールになるように投げたかった」。勝負球が決まらず、いきなり45球を要して3失点。2回も2死無走者から坂本勇に二塁打を浴びて、丸に10号2ランを献上した。3回も1死二塁から小林に中前適時打を浴びたところで降板。「大胆にいくところと、気をつけていくところが、かみ合わなかった」と反省した。 終盤は石井の2号3ランなどで追い上げたが、序盤の大量失点は重すぎた。栗山監督は「いろんな時がある」と金子を責めることなく、「全体的に勝ちきれなかった。私自身がしっかりやっていきます」と結果を背負った。チームは1分けを挟んだ連勝が3で止まったが、それでも貯金は7。交流戦ではソフトバンクと並んで首位タイに位置する。指揮官は「1試合1試合、次の日にどう生かせるか」と話し、金子も「打たれたまま終わりたくはない。次回はしっかり抑えて勝てるように」と前を向いた。 16日は本拠地での交流戦最終戦。小休止をバネに、巨人のエース菅野を打ち崩し、6カード連続の勝ち越しを決める。【木下大輔】

◆日本ハムが巨人に完敗し、パ・リーグ首位から陥落した。金子千尋投手が先発登板試合ではプロ最短となる2回1/3を7安打6失点でKO。 初回から変化球の制球に苦しんだ。「今日は感覚的に感じは良かった。それで力任せにいってしまったので、変化球の制球がなかったのかなと思う。もうちょっとストライクからボールになるように投げたかった」。勝負球が決まらず、45球を要して、いきなり3失点。その後もリズムを取り戻せなかった。 終盤は石井の2号3ランなどで追い上げたが、序盤の大量失点は重すぎた。栗山監督は「いろんな時がある」と金子を責めることなく、「全体的に勝ちきれなかった。私自身がしっかりやっていきます」と結果を背負った。チームは1分けを挟んだ連勝が3で止まったが、それでも貯金は7。交流戦ではソフトバンクと並んで首位タイ。指揮官は「1試合1試合、次の日にどう生かせるか」と前を向いた。小休止をバネに、16日は巨人のエース菅野を打ち崩して、6カード連続の勝ち越しを決める。

◆途中出場の日本ハム石井一成内野手が反撃ムードをうながす1発を放った。 6点を追う9回無死一、二塁で、2番手鍬原の内角高め直球を右翼席へ運ぶ2号3ラン。今季本拠地初アーチに「反応で打てた。いくとは思わなかったのでびっくりしている。努力が1つ報われたのかな思います。うれしいです」とホッとした表情を見せた。

◆試合前の打撃練習はしなくても、巨人の「マルオカコンビ」は培ってきた力でスタンドにボールをたたき込んだ。 埼玉・所沢から北海道・札幌に移動しての6連戦。前日14日は移動後にナイターを戦い、この日はデーゲーム。10連戦中だった5月4日の広島戦以来、試合前に打撃練習を行わないのは今季2度目だった。 原監督は「ゲームのための練習という部分で、今日そういう選択肢をとった。練習のための練習ではないというところですね」とコンディションを重視。1回に3点を先取すると、2回2死二塁から丸が右中間へ7年連続2ケタ本塁打となる10号2ランをたたき込んだ。15試合ぶりの1発は、この試合7球目でのファーストスイング。「1球目のストライクをしっかり前に飛ばすことができて良かった」と確実に仕留めた。2ケタ本塁打には「おまけ程度」と関心を示さないが、指揮官は「2アウトから(坂本)勇人が出て、ああいう点の取り方は非常にダメージある」と絶賛した。 4回1死からは岡本がカーブを逆方向に運ぶ12号ソロ。「あーと思ったけど、あれあれあれ意外と...」と伸びた。打撃練習を行わなかった前回の広島戦は、6回まで得点を奪えずサヨナラ負け。翌日のミーティングで、原監督は「試合に向けて気持ちを高めていくことを今後は意識してほしい」と呼び掛けた。コンディションを重視する一方で、試合に向けた気持ちのギアが課題。そんな経験を生かして「マルオカコンビ」のアーチなど、序盤5回までに毎回得点。体を休めながら勝ち、広島に0・5ゲーム差とした。【前田祐輔】

◆16日の父の日を前に、巨人山口俊投手(31)が10年に亡くなった元力士「谷嵐」の久さん(享年58)の教えを胸に力投した。「日本生命セ・パ交流戦」の日本ハム戦で今季最長タイの8回を投げ、4安打9奪三振2失点(自責0)。122球の熱投でチームトップタイの6勝目を挙げた。打線は丸佳浩外野手(30)岡本和真内野手(22)の「マルオカコンビ」が今季3度目のアベックアーチを放つなど、11安打8得点。楽天戦が雨天中止となったセ首位の広島に、0・5ゲーム差に迫った。喜びより反省が先に口をついた。山口は試合後、帰りのバスへ乗り込む前に「完投したかったですけどね」とやや物足りない表情を隠さなかった。5回までに8点の援護をもらい、チームでは菅野に次ぐ2人目の完投が見えていた。だが今季最多タイの122球、8回で降板。日本ハム打線を2失点(自責0)に封じても、満足はなかった。 ただ、試合前の決めごとは守った。「チームが勝てるように試合をつくりたい」と長いイニングを投げることにこだわり、有言実行。6連戦の5戦目で救援陣の負担が増していた。交流戦から割り合いを増やしたスライダー、カーブで目先を変えた。9三振は全てフォークで空振り三振。自慢の直球と落ち球の効果が増し、狙いがはまった。 16日は父の日。振り返れば、元力士の父、久さんが男の生き方を伝えてくれた。「自分で決めて始めたことは最後までやり通せ」。小3から始めた野球で1番になるために、小5の時、毎日素振り100回以上と5キロのランニングを約束した。友だちと遊びに出かけても午後6時には帰宅。気づけば自宅近くの公園のグラウンドを20周以上走っていた。「おやじはとにかく厳しかった。最初は嫌々やってたけど、自然と『やらないと』って気持ちになった」。小学校卒業まで2年間、1度も怠らなかった。 だからこそ、19年後の今、幼心に芽生えた教訓が染みてくる。「何をするにしても、つらいと思ってやるからつらいだけで、繰り返せば当たり前になる」。18歳で飛び込んだプロの世界で、てっぺんをとると決めた。苦しい時に浮かんでくるのは、父の言葉だった。 3、4月は4勝で月間MVPを受賞も5月は未勝利。それでもチームで唯一開幕からローテを守り、6月は3戦2勝と本来の姿を取り戻してきた。「目の前の試合をしっかり勝つだけです」と言った山口の大きな背中が、一段と大きく見えた。【桑原幹久】

◆日本ハム平沼翔太内野手(21)が巨人2回戦(札幌ドーム)の2回に左ふくらはぎ付近に死球を受け、途中交代した。 病院には行かなかったが、打撲とみられる。16日に出場選手登録を抹消される見込み。

◆巨人・丸佳浩外野手(30)が15日、日本ハム戦(札幌ドーム)の二回、右翼席中段へ10号2ランをほうり込んだ。  日本ハム先発の金子に序盤からたたみかかった。一回に押し出し四球と阿部の2点二塁打で3点を先制。3-0の二回、右越え二塁打の坂本勇を二塁に置き、金子の真ん中へ入った140キロの直球を逃さず捉えた。5月29日の阪神戦(甲子園)以来のアーチで、2013年から7年連続の2桁本塁打を達成した。

◆巨人・岡本和真内野手(22)が15日、日本ハム戦(札幌ドーム)の四回、右翼ポール際へ6戦ぶりとなる12号ソロを放った。  6-0の四回1死。日本ハムの2番手・吉田侑のスライダーを振り抜き、高く舞い上がった打球は右翼ポール際、G党が陣取る右翼席へ落ちた。一時は不振で4番を外れていた若き主砲が、6日の楽天戦(楽天生命)以来6試合ぶりのアーチ、4試合連続安打をマークした。

◆巨人は打線が金子を序盤で攻略して大量点を奪った。一回、押し出し四球で先取点を挙げると続く阿部が2点二塁打を放った。原監督は「低めの変化球、これを我慢できたところが良かった」と褒めた。  選手の疲れを考慮して試合前のフリー打撃を行わず各自がコンディションを整えて臨んだ一戦。五回まで毎回得点をマークしたことで、主力を途中で交代させて休ませることもできた。移動や連戦が続く中、翌日以降につながる白星となった。 丸(二回に7年連続となる10号) 「我慢するところは我慢しながら、1球目のストライクをしっかり前に飛ばすことができた」 岡本(四回に12号ソロ) 「打てて良かった」

◆日本ハムの平沼が二回に左ふくらはぎに投球を受け、途中交代した。試合後は松葉づえをついて球場を後にした。打撲とみられ、出場選手登録を外れることが決まった。

◆元新体操日本代表の畠山愛理(24)が始球式で"新体操投法"を披露した。地面に手をついて回転する3回の前方転回で登場すると、マウンドでは右足、左足を高々と上げ、上半身を縦に回転させる斬新なフォームでワンバウンド投球。各種スポーツに精通する日本ハム・栗山監督、巨人・原監督も拍手喝采だった。2012年のロンドン五輪、16年のリオデジャネイロ五輪に出場した畠山は「らしさを出さなきゃと。できる限りの魅せられるところはやらせていただきました。(100点中)3点です」と照れ笑いを浮かべた。

◆先発の金子が三回途中まで7安打6失点と炎上。一回に3四球が絡んで3点を奪われるとその後も失点を重ね、楽天に抜かれて、2位に転落した。3位ソフトバンクにも0・5ゲーム差に迫られている。栗山監督は「ずっと1番にいられたらいいけど、このだんご状態の中で勝負のときまで待てるか」とチームに粘り強さを求めた。

◆若林が好判断で貴重な8点目をもぎとった。五回2死三塁で、吉田侑の投球がワンバウンドでホームベースの前に転がった瞬間にスタートを切り、本塁生還。2年目内野手は「常に狙っていた。いけると思った」と胸を張った。打っても4打数2安打だったが、守備で七、八回に失策。ともに失点につながっただけに、「切り替えてやりたい」と反省も忘れなかった。

◆試合前はフリー打撃やシートノックを取りやめ、各自で調整した。チームは6連戦中で、前日14日に東京から札幌に移動してナイター、さらにこの日はデーゲームと厳しい日程で、5月4日の広島戦(マツダ)以来、今季2度目の"働き方改革"を実施した。原監督は「コンデショニングがね。ゲームのための練習で、練習のための練習ではない」と説明した。

◆表情を変えず、淡々とミットへ投げ込んだ。巨人・山口俊投手(31)は六回まで0を並べる快投。七、八回は1点ずつを失ったが、8回を自責点0。好調・日本ハム打線に隙を見せず、「展開的には完投したかった」と充実感を漂わせた。  序盤はスライダーを多用した。「真っすぐとフォークのイメージが強い。スライダーがあれば(打者が)より考えてくれる」。交流戦に入ってから女房役の小林と話し合い、投球の幅を広げたことで、終盤のフォークもより効果的になった。  16日は父の日。2010年に58歳で死去した父・久さん(大相撲の元幕内谷嵐)を思い、投げた。同じ勝負の世界に生きた人生の先輩。「自分で決めて始めたことは最後までやり通せ」という言葉は、今でも心に強く残っている。  小学校時代、素振り100本と5キロ走を毎日欠かさないと2人で約束した。遊びたい盛りだが、「『遊んでもいいから決まりは守りなさい』と。遊んでいても自然と帰るようになった」。一日も欠かさずに続けたことが、今に生きている。チームトップの菅野に並ぶ6勝目。天国の父も喜んでくれているはずだ。 (伊藤昇)

◆日本生命セ・パ交流戦で15日、セ・リーグ2位の巨人は日本ハム2回戦(札幌ドーム)に8-5で勝った。3番・丸佳浩外野手(30)が二回に右翼席中段へ10号2ランを放ち、四回には4番・岡本和真内野手(22)が12号ソロ。今季3度目の"OM砲アーチ共演"で猛攻を引っ張った。これで交流戦は7勝4敗。試合のなかったリーグ首位・広島に0.5ゲーム差と肉薄した。  完璧な感触が両手に残った。丸はバットをほうり投げ、ゆっくりと一塁へ走り出した。広い札幌ドームの右中間席中段まで届いた特大の10号2ランは、8得点の猛攻劇の中でも際立っていた。  「手応えは久々によかったかなと。(選球を)我慢するところは我慢しながら、1球目のストライクを前に飛ばすことができたのでよかった」  3点リードの二回2死。右越え二塁打の坂本勇を二塁に置き、打席に立った。カウント2-0。日本ハム・金子が真ん中に投じたカットボールを逃さなかった。金子を三回途中で降板させる効果的な一発となった。  5月29日の阪神戦(甲子園)以来15試合ぶりの本塁打は、2013年から7年連続の2桁本塁打に乗せる節目のアーチ。本人は「ああ、そうか。おまけ程度に」と笑ったが、経験を技術に変え、積み上げてきた数字だ。FA移籍で環境が激変した今季も、シーズン23本ペース。研究と努力の継続のたまものだ。「対戦した投手について思ったことなどを書いています」と、試合中のベンチでメモ帳にペンを走らせる光景は、すっかりおなじみとなった。  千葉経大付高時代、当時監督だった松本吉啓さん(60)の「書くと覚える」という教えにより、習慣づけられた。メモ帳を忘れた部員はグラウンドに入ることが許されないため、ペンと一緒に携えて練習に向かう毎日。監督の指導があるたび、ポケットから取り出しては要点を書き込んだという。メモを自宅で別のノートにまとめる作業は、今でも日課としている。  3番・丸の特大弾に4番・岡本も呼応した。四回、4年目右腕の吉田侑から12号ソロ。甘く入ったカーブをG党が陣取る右翼ポール際へ運ぶ技ありの一発で、7点目。主砲は打った瞬間の心境を「『あぁ~』と思ったけど、あれ、意外と...ラッキー!!」と、おちゃめに再現した。3、4番を組む"OM砲"にとって3度目のアベック弾で攻撃をもり立て、五回まで毎回の8得点。終盤は沈黙したが、逃げ切った。  「2アウトから(坂本)勇人が出て丸が(かえす)というね。ああいう点の取り方は非常にダメージがありますよね。こっちにとってはとても大きな点数でしたね」  原監督も、初夏の北海道での中心打者の活躍にご満悦。最大5・5ゲーム差に広げられていたセ・リーグ首位・広島との差を、0・5ゲームまで縮めた。16日の第3戦に勝ち、交流戦4カード連続勝ち越しを狙う。 (谷川直之)

◆大量点を取った日にこそ、言わせてもらう。  巨人打線は基本的に、強力ではある。ただし、条件が付く。球速140キロそこそこの投手には、合う。今の金子は、まさにそのレベル。スピードがないから、打たれるのを恐れ、四球で走者をためて、餌食になる。それ以上の球速があり、または制球力があると、とたんに巨人はシュン。  そういう難敵を攻略するためのキーマンは、やはり岡本だよ。  四回に本塁打。吉田侑の、ど真ん中のカーブ。あれを右翼へ流し打っているようでは、まだまだ。バットをきれいに上から出して、左翼へほうり込んで初めて、「復調」といえるね。  岡本が復調しないと、坂本勇と丸の2、3番が生きてこない。2人にかかる負担が増える一方で、俺が俺が...の力みを招きかねない。さらに、ちょこまか打って走る下位打線へのマークも、キツくなる。打線全体が寸断される。  岡本が本塁打の量産態勢に入らないと、交流戦はもちろん、リーグ優勝もおぼつかない。能力も、目指す領域も、もっと上のはず。これくらいで、浮かれることのないように。(サンケイスポーツ専属評論家)

◆巨人の山口俊投手(31)は序盤から大量点の援護にも恵まれ、9三振を奪うなど8回2失点で6勝目を挙げた。一、二回、ともに二塁打を浴びながらも得点を許さず切り抜けて波に乗った。  元巨人監督の堀内恒夫氏(71)はこの日、ブログで「よく8回まで投げてくれたよ」と評価する一方で、「しかしデッドボール2個ってさぁ」と苦言も忘れなかった。  山口は今季、開幕4連勝と好スタートを切りながら5月は0勝に終わった。6月はこれで2連勝と再び調子を上げてきた。

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
ソフトバンク
731 0.700
(↑0.033)
-
(↓1)
744
(+4)
36
(+3)
20
(+2)
11
(-)
0.232
(↓0.003)
3.030
(↑0.1)
2
(1↓)
日本ハム
731 0.700
(↓0.078)
0
(-)
745
(+5)
42
(+8)
8
(+1)
6
(-)
0.263
(↓0.007)
3.240
(↓0.45)
3
(-)
巨人
740 0.636
(↑0.036)
0.5
(↓1)
756
(+8)
39
(+5)
16
(+2)
10
(+1)
0.272
(↑0.002
3.280
(↑0.03)
4
(-)
楽天
640 0.600
(-)
1
(↑0.5)
841
(-)
41
(-)
9
(-)
2
(-)
0.266
(-)
3.940
(-)
5
(1↑)
ORIX
640 0.600
(↑0.044)
1
(↑1)
836
(+3)
37
(+2)
5
(-)
11
(+3)
0.238
(↑0.003)
3.640
(↑0.19)
6
(1↓)
DeNA
650 0.545
(↓0.055)
1.5
(-)
741
(+3)
41
(+4)
12
(+1)
3
(-)
0.260
(↓0.002)
3.790
(↓0.07)
7
(-)
西武
560 0.455
(↓0.045)
2.5
(-)
754
(+5)
54
(+6)
9
(-)
10
(-)
0.268
(↓0.009)
4.590
(↓0.04)
8
(1↑)
中日
460 0.400
(-)
3
(↑0.5)
843
(-)
37
(-)
5
(-)
3
(-)
0.250
(-)
3.630
(-)
9
(1↓)
阪神
461 0.400
(↓0.044)
3
(-)
746
(+2)
43
(+3)
6
(-)
10
(+1)
0.240
(↓0.004)
3.160
(↑0.2)
10
(-)
ヤクルト
460 0.400
(↑0.067)
3
(↑1)
848
(+6)
48
(+5)
9
(+1)
5
(-)
0.238
(↑0.001)
4.470
(↓0.07)
11
(-)
ロッテ
370 0.300
(-)
4
(↑0.5)
835
(-)
56
(-)
7
(-)
5
(-)
0.228
(-)
5.360
(-)
12
(-)
広島
271 0.222
(-)
4.5
(↑0.5)
832
(-)
47
(-)
7
(-)
6
(-)
0.198
(-)
4.150
(-)