DeNA(★2対6☆)西武 =交流戦1回戦(2019.06.07)・横浜スタジアム=
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西武
00021021061031
DeNA
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勝利投手:髙橋 光成(6勝4敗0S)
敗戦投手:今永 昇太(6勝3敗0S)

本塁打
【西武】外崎 修汰(12号・5回表ソロ)

  DAZN
◆西武は2-2で迎えた5回表、外崎のソロで勝ち越しに成功する。その後、7回には外崎と中村の適時打、8回には秋山の適時打でリードを広げた。投げては、先発・高橋光が7回2失点の好投で今季6勝目。敗れたDeNAは、打線が3安打2得点と振るわなかった。

◆DeNAのOBであるナイジャー・モーガン氏と西武OBのG.G.佐藤氏が、この日から始まった「交流戦SERIES2019」で、3番勝負の第1戦(フライキャッチ対決)を行った。両氏のコメントは以下の通り。 モーガン氏 久々に横浜スタジアムのグラウンドに立ってファンの歓声を聞いたら、昔の楽しかった思い出がよみがえってきました! DeNAベイスターズの選手たちは、現役の時からファミリーのように接してくれていたので、筒香選手など当時若かった選手たちが今第一線で活躍しているのは自分のことのようにうれしいです。 G.G.佐藤氏 今回はフライキャッチ対決ということで、本当は落とすのも難しかったのですが、空気を読んだ結果になりました。(笑い)横浜スタジアムでの交流戦も思い出に残っているし、現役時代にベイスターズと対戦した時は、三浦大輔さんと対戦できたのがうれしかったのを覚えています。

◆DeNA今永と西武高橋光の投げ合い。両チームの打線ともに、3回まで無安打無得点。投手戦の展開となった。 西武が4回に外崎の適時二塁打などで2点を先制。その裏に同点とされたが、5回に再び、外崎の12号ソロで勝ち越した。 西武が終盤にも追加点を挙げ2連勝。先発高橋光が、自身4連勝の6勝目。DeNAは先発今永が5失点と振るわなかった。今永は3敗目。

◆DeNAの清宮キラー・桜井周斗投手が、最高のデビュー戦を果たした。日大三時代に、早実清宮(現日本ハム)のライバルとして注目を集めた17年ドラフト5位左腕。 4点を追う9回に4番手としてプロ初登板。先頭山川を147キロで空振り三振に片付けるなど3者凡退と存在感を示した。ラミレス監督も「非常にいいピッチングだった」と称賛した。

◆西武中村剛也が交流戦通算最多打点をマークした。 7回の第4打席。2死三塁で、DeNA今永の146キロの直球を左前へ運び、リードを3点差に広げた。この打点で交流戦通算打点は184に。トップタイで並んでいたDeNAラミレス監督の目の前で記録したが「ラミレス監督は現役をやめられてからけっこうたっている。僕はまだやっているので、ラミレス監督のすごさを感じています」と謙虚に振り返った。 交流戦が始まった05年から出場を続けている。年1度、セ・リーグの全チームと対戦できることに「いまだに楽しみにしている。セ・リーグとやれるのは1年間通して、この時期しかない。新鮮さを感じながらやっています」。15年目となる交流戦の醍醐味(だいごみ)を味わいながら打点を積み重ねている中村。まだまだ記録は伸びていきそうだ。

◆山賊対海賊の対決は、山賊に軍配が上がった。西武高橋光成投手(22)が、3年ぶりに入った打席では3三振も、本職のマウンドでは7回3安打2失点(自責2)と躍動した。リーグトップの日本ハム有原に続く6勝目は、デビューイヤーの15年5勝を上回る自己最多。尻上がりに球威の増す直球は151キロをマーク。変化球との絶妙の配球でDeNA打線を手玉にとり、2連勝へと導いた。雨中で始まった一戦は、山賊の土俵だった。雨が降り、無風のマウンド。高橋光が躍動した。リードをもらうたびに球威は増し、3回まで1球もなかった150キロ台を後半に入って連発。7回、直球勝負を仕掛ける。伊藤光を右飛、柴田は空振り三振、いずれも真っすぐで打ち取ると、最後の石川は150キロで見逃し三振。「いいバッターと対戦できて、自分の中で気合が入り、ギアをもう1つ上げることができた」と97球を振り返った。 西武が誇る山賊打線の最後方に加わった。指名打者のないセ・リーグ本拠地。交流戦の醍醐味(だいごみ)に「頑張って打ちたいと思います。打撃は好きな方」。前橋育英時代は4番も務めたが、結果は3打席すべて三振。4回と6回は、前打者が申告敬遠され勝負を仕掛けられた。「自信もって入ったけど、恥ずかしい」。プロ初安打こそ逃したが、打席での風景を懐かしみながらマウンドに立った。 5月1日の令和初戦で打ち込まれると、故郷の空気に触れるため地元の群馬・前橋へと車を走らせた。「同じことを繰り返してしまった。何も言うことができなかった...」。登板後の休日、元日婚をした夫人と一緒に、約2時間かけて実家へ向かった。夜は山に囲まれながらバーベキュー。「少しだけ嫌なことを忘れられるじゃないですけど、リラックスできると思って」とリセットした。嫌な流れを断ち切るすべは、プロ5年目で身につけている。 これで、1年目を超える6勝目。「今年は2桁以上が目標。まだ途中。通過点です」。かつて甲子園を沸かせた右腕が、看板の山賊打線に負けじと腕を振る。【栗田成芳】

◆DeNA今永昇太が乱れた。 試合前の防御率が1・47だった左腕が7回5失点。3回まで無安打も、高めに集まった甘い球を捉えられ、4回以降は毎回安打と修正できなかった。「積極的な打者に対して初球からストライクゾーンに集めすぎてしまい、ボール球で誘い出すことができませんでした」と反省の言葉を口にしたが、ラミレス監督は「いいピッチングをしていた」とフォローした。

◆西武の外崎が勝ち越しアーチを含む3安打3打点の活躍で勝利を呼び込んだ。2-2の五回2死で3試合連発となる12号ソロ。甘く入ったスライダーを強振し、ライナー性の打球を左翼席へ運び「入るか分からなかったので全力で走った。打ててすごく良かった」と喜んだ。  四回無死二塁では逆方向に打ち返した打球がスライディングキャッチを試みた右翼手のグラブの下を抜け、先制の二塁打をマーク。3-2の七回1死一塁では左翼線へ適時二塁打を運び、好投手今永を攻略した。  内外野の両方を高いレベルで守れる守備力だけでなく、攻撃でも今季は1番と4番以外の打順を全て務めた万能性が魅力だ。5月を終えて打率は2割2分5厘と波に乗り切れていなかったが、交流戦に入って4試合連続安打で複数安打も2戦連続でマーク。「勝てて良かった。チームを勢いづける一本を大事にやっていきたい」と力強く話した。

◆DeNAの今永は好調さが落とし穴となり、7回5失点で3敗目を喫した。直球が走り、今季最多の12三振を奪った一方で「積極的に振ってくる打者に、ストライクゾーンに集めすぎた」と悔やんだ通り、四回に源田、外崎に続けて初球を二塁打されて先制され、五回は外崎にストライクを取りにいった甘い球を勝ち越し本塁打された。  開幕から続けていたクオリティースタート(6回以上、自責点3以下)は11試合目で途切れた。「もう少し冷静になり、意図を明確にして投球するべきだった」と唇をかんだ。

◆西武の中村が4-2の七回に適時打を放って交流戦での通算打点を184に伸ばし、歴代単独トップに立った。2死三塁で今永の直球を左前へはじき返した。  トップで並んでいたDeNAのラミレス監督の目の前で超えた。「ラミレスさんは引退してだいぶたつのに、ずっと1位にいた。改めてすごいと思った」と敬意を示した。

◆DeNAの2年目の桜井が2-6の九回にプロ初登板した。いきなりパ・リーグで本塁打トップを走る山川を迎えたが「逃げることだけはしたくなかった」と147キロの速球で強気に内角を突いて空振り三振。中村は三ゴロ、岡田はチェンジアップで空振り三振に仕留め、三者凡退でデビュー戦を飾った。  東京・日大三高時代、2016年秋の東京大会決勝で早実高の清宮(日本ハム)から5三振を奪って注目された左腕。「8、9割は緊張で捕手のミットしか見えなかった。リリーフの先輩と比べたらまだまだ」と初々しかった。

◆5年目の高橋光が7回3安打2失点で自身4連勝。相手のエースに投げ勝って自己最多の6勝目を挙げ「こういう投球ができたら、おのずといい結果につながる」と笑った。3-2の六回には「一番いい打者。抑えられたら流れが来る」と、筒香をこの日最速の151キロで空振り三振。1年目の勝ち星を4年ぶりに上回ったが、「通過点。2桁が目標」と浮かれてはいなかった。

◆雨模様の横浜スタジアムで陽気なOB対決が実現した。スペシャルゲストとして2013年に在籍したナイジャー・モーガン氏(38)が来場し、西武OBのG・G・佐藤氏(40)と「外野フライ対決」で勝負した。  モーガン氏はトレードマークの"T"ポーズでスタンドを盛り上げ、華麗な守備を披露。佐藤氏も今やネタ(?)と化したポロリで沸かせた。旧知の筒香と再会したモーガン氏は「あの頃若かった選手が成長したのは、自分のことのようにうれしいよ」と笑顔だった。

◆西武・中村剛也内野手(35)が七回、今永から左前適時打。交流戦通算打点を184とし、並んでいたラミレス(DeNAなど)を抜き単独トップに立った。  「打ててよかった。もう長いことやっているんで...」  目の前で抜き去られた敵将のラミレス監督は、「記録は破られるためにある。ただ、彼が記録を作るのは他のチームが相手だったらよかったのに...」と苦笑しながらも、「オメデトウゴザイマス」とたたえた。  技ありの一打だった。七回にリードを2点に広げ、なお2死三塁。今永が内角低めのボールゾーンに投じた146キロの直球を、リストを使って左前へ運んだ。この回2点目を奪い、今永はこの回限りで降板した。  交流戦通算72本塁打は2位・阿部(巨人)に14本差をつけて断トツ。横浜の雨空の下、"交流戦男"の勝負強さが際立った。 (佐藤春佳)

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
400 1.000
(-)
-
(-)
1423
(+6)
13
(+3)
12
(+2)
4
(-)
0.287
(↓0.011)
3.000
(-)
2
(2↑)
西武
310 0.750
(↑0.083)
1
(-)
1421
(+6)
17
(+2)
7
(+1)
4
(+1)
0.288
(↓0.003)
3.920
(↑0.58)
3
(2↑)
巨人
310 0.750
(↑0.083)
1
(-)
1411
(+4)
10
(+3)
5
(+1)
0
(-)
0.244
(↑0.006)
2.570
(↓0.15)
4
(2↑)
日本ハム
310 0.750
(↑0.083)
1
(-)
1413
(+3)
14
(+2)
2
(-)
4
(+1)
0.269
(↑0.019)
2.920
(↑0.29)
5
(2↓)
ORIX
210 0.667
(-)
1.5
(↓0.5)
159
(-)
5
(-)
1
(-)
1
(-)
0.308
(-)
1.670
(-)
6
(4↓)
阪神
220 0.500
(↓0.167)
2
(↓1)
1421
(+2)
14
(+3)
3
(-)
5
(-)
0.279
(↓0.04)
2.500
(↑0.83)
7
(-)
ヤクルト
120 0.333
(-)
2.5
(↓0.5)
1512
(-)
10
(-)
3
(-)
2
(-)
0.225
(-)
3.040
(-)
8
(4↑)
中日
130 0.250
(↑0.25)
3
(-)
1423
(+13)
20
(+3)
4
(+1)
1
(+1)
0.254
(↑0.03)
5.450
(↑0.93)
9
(-)
広島
130 0.250
(↓0.083)
3
(↓1)
1418
(+3)
21
(+6)
4
(+1)
2
(+1)
0.199
(↓0.003)
4.380
(↓0.52)
10
(-)
DeNA
130 0.250
(↓0.083)
3
(↓1)
147
(+2)
15
(+6)
2
(-)
1
(-)
0.234
(↓0.039)
3.710
(↓0.83)
11
(-)
ロッテ
130 0.250
(↓0.083)
3
(↓1)
1414
(+3)
23
(+4)
1
(-)
4
(+3)
0.233
(↑0.023)
5.250
(↑0.21)
12
(4↓)
楽天
130 0.250
(↓0.083)
3
(↓1)
1410
(+3)
20
(+13)
2
(-)
0
(-)
0.250
(↑0.024)
4.630
(↓2.3)