西武(★1対9☆)広島 =交流戦2回戦(2019.06.05)・メットライフドーム=
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広島
0010003509902
西武
0001000001711
勝利投手:大瀬良 大地(6勝2敗0S)
敗戦投手:十亀 剣(3勝1敗0S)

本塁打
【広島】バティスタ(17号・8回表ソロ),田中 広輔(3号・8回表満塁)
【西武】外崎 修汰(10号・4回裏ソロ)

  DAZN
◆広島は1-1で迎えた7回表、田中広と磯村の連続適時打で勝ち越しに成功する。続く8回にはバティスタのソロと田中広のグランドスラムで5点を追加し、試合を決めた。投げては、先発・大瀬良が6回1失点の好投で今季6勝目。敗れた西武は、救援陣がつかまった。

◆広島大瀬良大地投手(27)は4月25日中日戦から4連勝中。同投手は14年に5連勝、17年に7連勝、18年に7連勝しており、今日の西武戦に勝てば3年連続4度目の5連勝。 広島の投手でシーズン5連勝以上を3年連続で記録したのは84年に5連勝、85年に6連勝、86年に7連勝した北別府が最後。大瀬良がチーム33年ぶりの3年連続5連勝を目指す。

◆広島サビエル・バティスタ外野手(27)が8回、推定飛距離135メートルの特大17号ソロを放った。 8回に森脇の真っすぐを完璧に捉えた白球は左翼フェンスを大きく越え、スタンドも越えてコンクリートの通路ではねた。2試合連発で、リーグトップ20本塁打の巨人坂本を追う。

◆広島大瀬良大地投手(27)は、6回6安打1失点で自身3年連続4度目の5連勝で今季6勝目を挙げた。 同投手は14年に5連勝、17年に7連勝、18年に7連勝している。 広島の投手でシーズン5連勝以上を3年連続で記録したのは84年に5連勝、85年に6連勝、86年に7連勝した北別府が最後だった。

◆広島が3回、西武先発十亀から先制。田中広が左翼への二塁打で出塁。安部の一ゴロで三進し、野間の二ゴロで生還した。 1点を追う西武は、4回に外崎が3年連続の2桁アーチとなる同点の10号ソロ。試合は1-1で終盤に突入した。 広島は7回に田中広の適時打などで3点を勝ち越した。8回にはバティスタのソロ、田中広の満塁弾が飛び出して、大勝した。 大瀬良が6勝目、十亀が今季初黒星。

◆広島が7回、連続安打記録がかかる西川龍馬内野手(24)の犠打からチャンスを広げ、一気に3点を勝ち越した。 1-1の7回、先頭鈴木が左前打で出塁すると、26試合連続安打中の西川が打席に入った。2打席凡退で記録更新への打席が少なくなる中、初球を一塁線に転がすバントを決めた。先制した3回以来、得点圏に走者を進めると、連続四死球で満塁。田中広の右前適時打で1点を勝ち越し、さらに代打磯村も左翼線への2点適時打で続いた。 個人記録よりもチームプレーに徹した犠打から勝ち越し点が生まれた。3回の先制点も、無死二塁から内野ゴロ2つで奪ったものだった。広島野球で今季交流戦初のリードを奪った。

◆好投していた先発の西武十亀剣投手が7回途中101球で力尽き、今季初黒星を喫した。先頭の鈴木に左前打を許し、その後、松山に四球、会沢に死球を与え、満塁になったところで降板した。 試合前には「足でかき回されないようにしたい。抑えればうちの打線は点を取ってくれる」と話していたが、打線の援護は少なかった。

◆6回まで1失点と好投していた西武先発の十亀剣投手が、7回途中でマウンドを降りた。 先頭の鈴木を左前打で出し、1死後に松山に四球、会沢に死球を与えて満塁としたところで2番手小川に交代。小川が田中広に適時打を打たれ、これが決勝点となった。十亀は「(自分と)心中してもらえない、まだ僕のそういう部分がある。信頼を積み重ねていくしかない。エース級だった涌井さん(現ロッテ)や岸さん(現楽天)も、そういうのをふまえてだったと思うので」とさらなる向上を誓った。

◆西武の3番外崎修太(26)が4回、3年連続2桁アーチとなる同点10号ソロを放った。 「1打席目に外角中心で張ってたんですけど、内角にも強い真っすぐがくる。変化球もくる。ホームランを打った打席はベース寄りにくっついて全部引っ張ってやろうくらいの感じで入りました」。カウント1-1から大瀬良の148キロ真ん中直球をセンター左スタンドへ運んだ。 それでも2桁本塁打について聞かれると「ファンのみなさんは本塁打より打率を気にしていると思うので、そっちをもっと頑張りたい」と2割2分9厘の打率の改善を誓った。 大瀬良の印象については「(本塁打を打った)あの打席は甘い球をしっかり捉えられたという感じでした。でもああいう場面でもガタガタと崩れないし。ピンチでもバッターに対して1人ひとり投げている感じがする。すごい攻めてきているという感じがしました」と感心していた。

◆広島が西武の"山賊打線"に打ち勝ち、連敗を2で止めた。田中広輔内野手(29)が決勝打&満塁弾で5打点の大活躍。西川龍馬外野手(24)は9回2死から歴代11位タイとなる27試合連続安打を放ち、大勝に花を添えた。昨年のセパ1位対決を1勝1敗とし、2位阪神とのゲーム差を再び4に広げた。打席に向かう西川はうっすら笑みを浮かべていた。9回2死から鈴木の四球で巡ってきた打席。西武佐野の初球スライダーをたたいた。バッターボックス前で大きくはねた打球は投手佐野を超え、ハーフバウンドで捕球した二塁外崎が懸命に一塁へ送るも、内野安打となった。悪送球も重なり、西川は二塁まで進んだ。巡ってこないと思っていた打席で、歴代11位タイとなる27試合連続安打を達成した。 「ちょっと恥ずかしい。(安打の形が)ぐちゃぐちゃだったので。最後みんなが回してくれて、何とか打ちたいと思った」。 8回の打席で左飛に倒れ、連続安打は途絶えたかと思われた。だが、その後打線がつながり、9回2死も、鈴木が粘って四球を選んだことで打席が回ってきた。個人記録よりもチームの勝利を優先した西川の献身性に、チームメートが応えた。2打席凡退で迎えた7回は無死一塁から初球を一塁線へ犠打を決めた。 東出打撃コーチは「あれがうちの5番。あれが今のうちの野球。ご褒美でもう1打席回ってきたんじゃないか」とほほ笑んだ。野球の神様が味方したのかもしれない。西川は試合前、四方2センチ程度のおしぼりで試合用バットを磨く。「格好いいとかじゃないんですよ。何か打てそうじゃないですか」。神頼みのような験担ぎを続ける、ぴかぴかのバットから記録的な一打が生まれた。 19年広島打線を象徴する"つなぎの5番"がつくった好機から終盤の猛攻が生まれた。7回1死満塁から決勝打を放った田中は、8回1死満塁からはグランドスラムで西川の最終打席につなげた。3回の先制点も、無死二塁から内野ゴロ2つで奪ったもの。選手個々の献身性が走者を進め、得点を重ねていくのが広島野球。チーム一丸の記録更新、今季交流戦初勝利だった。【前原淳】

◆西武・外崎修汰内野手(26)が5日、広島2回戦(メットライフ)の四回先頭で、左中間席に同点となる10号ソロ。大瀬良の直球を振り抜き、「しっかりとらえることができました。アップルパンチ!」と喜んだ。外崎は開幕前に「20アップルパンチぐらいいきたい」と意気込んでいたが、チーム54試合目で早くも2桁本塁打に乗せた。

◆広島の大瀬良が6回1失点と毎回安打を許しながらも粘り、5連勝でリーグトップに並ぶ6勝目を挙げた。「悪いなりにも、要所を締められたのは良かった」と安堵した。  1-1の六回2死満塁で愛斗をカットボールで一飛に仕留めてピンチを切り抜けると、直後の七回に味方が3点を奪った。勝ち越し打を放った田中広から「これで(大瀬良)大地に勝ちを付けられた」と声を掛けられたそうで「その優しさがうれしかった」と笑顔をのぞかせた。  予定通りに行けば、12日の日本ハム戦で注目新人の吉田輝と投げ合うことになる。「そうなれば盛り上がると思う。こっちも負けるわけにはいかない」とコメントした。 緒方監督(大勝に) 「とにかく(大瀬良)大地が頑張ってくれた。エースの好投に打線がしっかりと応えてくれた」 西川(九回2死一塁での内野安打で27試合連続安打) 「みんなが回してくれたので、何とか打ちたいと思った」 磯村(七回に代打で2点二塁打) 「ランナーをかえそうと、無意識で打った。アピールしていかないといけない立場」 広島・東出打撃コーチ(田中広に) 「もう少し、状態を上げてくれたら。出塁率が上がれば(1番の)野間と打順を入れ替えることもできる」

◆西武の外崎が10号本塁打を放った。0-1の四回、先頭打者で大瀬良の低めの直球をすくい上げ、痛烈な打球を左中間へたたき込んだ。3試合ぶりの一発が今季の交流戦でチーム最初の本塁打となり「しっかり捉えることができた」とうなずいた。  これで主力に定着した2017年から3年連続で10号に到達。試合を振り出しに戻したが、打線がその後の好機を生かせずチームは敗れ、辻監督は「あの一本でいけるかなと思ったけど」と首をひねった。

◆西武の十亀は粘りきれず今季初黒星を喫した。1-1の七回に安打と犠打で1死二塁のピンチを招き、松山に四球、会沢に死球で満塁となって交代を告げられた。「心中してもらえないのは信頼されていない部分がある。信頼を積み重ねていくしかない」と唇をかんだ。  救援陣が打たれ、6回1/3で4失点。大瀬良との投げ合いに敗れ「準備していたものが出た部分はあったけど、エース級相手だと勝ちきれない」と悔しさをにじませた。 辻監督(七回に十亀から小川にスイッチしたが勝ち越しを許し) 「十亀は良かったが、田中広が一番合っていた。1点勝負だったので」

◆西武の外崎が10号本塁打を放った。0-1の四回、先頭打者で大瀬良の低めの直球をすくい上げ、痛烈な打球を左中間へたたき込んだ。3試合ぶりの一発が今季の交流戦でチーム最初の本塁打となり「しっかり捉えることができた」とうなずいた。  これで主力に定着した2017年から3年連続で10号に到達。試合を振り出しに戻したが、打線がその後の好機を生かせずチームは敗れ、辻監督は「あの一本でいけるかなと思ったけど」と首をひねった。

◆西川は第4打席まで無安打だったが、九回に二塁内野安打を放ち、連続試合安打を27に伸ばした。1984年に山崎隆造が記録した26を抜いて球団単独2位。「みんながつないで回してくれたチャンスだったので、なんとか打ちたいと思った」。1979年に高橋慶彦がマークした33試合が球団記録(プロ野球記録)。西川はどこまで迫れるか、注目される。 6回1失点でリーグトップに並ぶ6勝目を挙げた広島・大瀬良 「たくさんピンチがある中で、要所を締めることができたのは悪いなりによかった」

◆自身3連勝中だった十亀は七回途中4失点で今季初黒星。「エース級を相手に勝ちきれない」と悔やんだ。被安打3ながら、七回に1死満塁のピンチを招いて降板。救援陣が打たれ、この回に3点を奪われた。「あそこで心中させてもらえない。あいつなら何とかしてくれるという信頼を積み重ねていかないといけない」と反省を口にした。 四回に一時は同点となる10号ソロを放った西武・外崎 「しっかり捉えることができた」 外崎のソロの1得点に終わった西武・辻監督 「あの一本でいけるかなと思ったけど」

◆西武・源田が広島・広瀬外野守備走塁コーチの元へ駆け寄った。「どげえかえ?」。大分出身の2人のやり取りは、いつも広瀬コーチの「調子はどうだ?」という意味の大分弁で始まる。広瀬コーチは2013年に15打席連続出塁のプロ野球新記録を樹立しており「もちろん知っています。僕も出塁したいです。出塁率(.305)低いので...」と源田。この日は勝利に結びつかなかったが、2安打を放った。

◆苦しみ、もがく男に復調の兆しだ。広島・田中広輔内野手(29)が5-1で迎えた八回1死満塁で、3号グランドスラム。真っ赤に染まった右翼席へ打球が吸い込まれると、歓喜の渦が巻き起こった。  「みんながつないでくれたので、何とか打ちたいと思った。少しずつ状態も良くなっているし、たまたまいい結果がついてきてくれた」  1-1の七回には1死満塁の場面で決勝の右前適時打。三回の二塁打と合わせ、3安打5打点の大暴れだった。  2015年4月から連続フルイニング出場を続ける不動の主力。リーグ3連覇を支えた男は今季も開幕から1番を任されたが、極度の打撃不振に陥った。打率1割台を抜け出せず、5月1日からは8番に降格。チームが最大借金8から巻き返し、首位をひた走る中でトンネルから抜け出せないでいた。  それでも6月に入ってから4試合連続で安打と打点を挙げるなど状態は上向き。打率はようやく2割台(・203)に乗せた。東出打撃コーチは「もう少し出塁率が上がれば、(1番の)野間と入れ替えもできる」と期待した。  五回に飛球を背走しながら好捕するなど、遊撃守備でも活躍。田中広は「まだ安心はできない。打ち続けないと」と気を引き締めたが、4連覇に欠かせないキーマンが復調気配だ。 (原田遼太郎) 広島・緒方監督 「とにかく(大瀬良)大地が頑張ってくれた。エースの好投に打線がしっかりと応えてくれた」

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
ソフトバンク
200 1.000
(-)
-
(-)
1611
(+5)
6
(+2)
8
(+4)
1
(-)
0.262
(↓0.082)
2.500
(↑0.5)
2
(1↓)
阪神
110 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
1615
(+4)
8
(+5)
3
(-)
5
(+2)
0.355
(↓0.035)
3.710
(↓0.71)
3
(5↑)
広島
110 0.500
(↑0.5)
1
(-)
1613
(+9)
6
(+1)
3
(+2)
0
(-)
0.228
(↑0.023
1.350
(↑0.29)
4
(5↑)
ヤクルト
110 0.500
(↑0.5)
1
(-)
1611
(+5)
7
(-)
3
(+1)
2
(+2)
0.243
(↑0.032)
3.380
(↑3.14)
5
(5↑)
ORIX
110 0.500
(↑0.5)
1
(-)
166
(+5)
3
(-)
1
(-)
0
(-)
0.299
(↑0.021)
1.500
(↑1.5)
6
(1↑)
楽天
110 0.500
(↑0.5)
1
(-)
166
(+4)
5
(+2)
2
(-)
0
(-)
0.267
(↑0.017)
2.500
(↑0.5)
7
(1↓)
巨人
110 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
165
(+2)
6
(+4)
3
(+1)
0
(-)
0.254
(↑0.004)
3.180
(↓1.18)
8
(5↓)
DeNA
110 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
163
(-)
6
(+5)
1
(-)
0
(-)
0.246
(↓0.087)
3.180
(↓2.18)
9
(5↓)
日本ハム
110 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
167
(-)
11
(+5)
2
(-)
2
(-)
0.227
(↓0.097)
4.260
(↓0.66)
10
(5↓)
西武
110 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
166
(+1)
13
(+9)
1
(+1)
2
(-)
0.240
(↓0.01)
5.570
(↓2.57)
11
(1↑)
ロッテ
110 0.500
(↑0.5)
1
(-)
168
(+5)
15
(+4)
1
(+1)
1
(+1)
0.206
(↑0.018)
7.000
(↑3)
12
(1↓)
中日
020 0.000
(-)
2
(↓1)
166
(+2)
11
(+5)
2
(+1)
0
(-)
0.200
(↑0.103)
6.190
(↑0.56)