日本ハム(☆15対5★)楽天 =リーグ戦5回戦(2019.04.24)・札幌ドーム=
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楽天
20001011051001
日本ハム
41012007X151910
勝利投手:ロドリゲス(1勝1敗0S)
敗戦投手:福井 優也(2勝1敗0S)

本塁打
【楽天】島内 宏明(2号・1回表2ラン)

  DAZN
◆日本ハムは2点を先制された直後の1回裏、大田、中田、渡邉の適時打で4点を奪い逆転する。その後、8回には打者一巡の猛攻で7点を加えるなど、終わってみれば19安打で15得点を挙げた。投げては、先発・ロドリゲスが今季初勝利。敗れた楽天は投手陣が崩壊した。

◆楽天島内宏明外野手(29)が先制の2号2ランを放った。 1回2死三塁から日本ハム・ロドリゲスの直球を完璧に捉えて右翼席へたたき込んだ。「しっかり振れました。それ以外、特にありません」と淡々。コメントにも独自の世界観がにじんだ。

◆2連勝中だった楽天福井優也投手(31)が、移籍後最短となる3回途中6安打5失点でKOされた。 島内の2ランで先制してもらった直後の1回、先頭の日本ハム西川に四球。続く大田に右中間を破られて早々に1点を失うと、中田と渡辺にも適時打を許してこの回4失点。2回は2死を奪ってから連打で1点を追加され、3回先頭の近藤に二塁打を浴びたところでマウンドを降りた。「申し訳ないです。先制してもらったのに試合をつくれませんでした」と悔しさをにじませた。

◆楽天は1回に島内の2号2ランで先制。日本ハムはその裏、渡辺の2点二塁打などで4点を挙げ逆転し、2回にも1点を加えた。 楽天は先発福井が3回もたずに降板。日本ハムは4回に1点、5回は大田が自身初1試合4安打となる適時二塁打を放ち加点。

◆大敗に楽天平石洋介監督(39)の表情も険しかった。 今季ワーストの被安打19で今季初の2ケタ失点。先制直後の1回に先頭への四球から4失点した先発福井に「(1回に3失点した)前回、今回と悪い福井が出てしまっている。立ち上がりから、思い切って勝負にいけていない。投げっぷりというか、本来の福井じゃない。あれでは怖さはない」と改善を求めた。 失点を重ねた救援陣も含めて「一番大事な球を(制球)ミスしている」と戒め、日本ハム大田に5安打を許したことにも「(同じ打者に)あんなに好き勝手に打たせては絶対にダメ」と語気を強めた。 チームは今季5試合目で日本ハム戦初黒星となった。

◆今季10打席目で日本ハム田中賢介に待望の初安打が飛び出した。 押せ押せムードの8回2死満塁。絶好機に代打で登場し、一、二塁間を破る右前適時打。現役引退を決めて臨む今季は、開幕から途中出場が続く。チームに今季初の10点目をもたらしたベテランは「僕自身、開幕してなかったので良かった。いつも最後かもしれないと思って打席に立っていたので、ホッとするところはあります」と、穏やかな笑みを見せた。

◆2連勝中だった楽天福井優也投手(31)が移籍後最短となる3回途中6安打5失点でKOされ、移籍後初黒星を喫した。 島内の2ランで先制してもらった直後の1回、先頭の日本ハム西川に四球。続く大田に右中間を破られて8球で1点を失うなど、この回4失点。2回は2死から連打で1点を追加され、3回先頭の近藤に二塁打を浴びたところでマウンドを降りた。「全然ダメ。調子とかじゃない。立ち上がりから自分のボールを投げられなかった」と悔しさをにじませた。 救援陣も失点を重ねる大敗に伊藤1軍投手チーフコーチも「(福井は)全くボールを操りきれていない。ピッチングができていない。残念でした。先発がこれだけ早く降りてしまうとね...」と手厳しかった。

◆日本ハムの悩める主砲が今季初の3安打猛打賞。4番中田翔内野手は、1-2で迎えた1回1死三塁で同点の左前適時打。4回無死一、二塁の好機では中飛に倒れて、思わずバットを拳でたたき悔しがる場面もあったが、終わってみれば6打数3安打2打点だった。 「自分のことは、どうでもいい」と言う主将は「今日の試合をきっかけに、ファイターズらしくなるかもしれない」と打線向上に期待した。

◆楽天島内宏明外野手(29)の先制2号2ランも空砲に終わった。 1回2死三塁から日本ハム・ロドリゲスの直球を完璧に捉えて右翼席へたたき込んだ。「いい形で打てた」と振り返った1発に加え、9回にも右中間へ大飛球を放った。日本ハム西川の好守に阻まれたが「逆方向を意識しながら、ちょっと先でしたけどね。いい凡打をしっかり打てるように」と言った。 打率2割9分も「(打率)3割とかはどうでもいい。それよりも出塁率4割」と繰り返す。リーグ3位の出塁率4割2分4厘をマークしている「つなぎの4番」は、ぶれない哲学でチームに貢献していく。

◆日本ハム大田泰示外野手(28)が、プロ11年目で初の5安打と爆発した。1回の第1打席、右中間を破る適時二塁打を皮切りに5安打5打点。今季チーム最多の19安打、15得点に貢献した。楽天戦はチーム打率1割8分1厘と対戦5球団ワーストで苦戦を強いられていたが、待望の初勝利。奮わなかかった打線を活性化し、チームを5割に復帰させた。重みのある一振りを、積み上げた。大田は最後まで、安打を追い続けた。12-5で迎えた8回2死二、三塁。左前にダメ押しとなる2点適時打を放った。5安打の大暴れに「もうないです...。わけわかんないくらい安打が打てた」。やや疲れた顔で、苦笑いした。終わってみれば6打数5安打5打点。プロ11年目で、キャリアハイの5安打をマークした。 貧打に苦しむ打線を、活性化した。終わってみればチーム今季最多の19安打15得点。1得点に終わった前夜は、貧打解消へ「誰かが起爆剤にと思っている。そういう人を1人でもつくっていくのが大事」と熱弁していた。チーム得点は、直近3試合で3得点以下。特に楽天には、シーズン序盤ながらパ・リーグワーストのチーム打率1割8分1厘(23日時点)と苦手意識が芽生えつつあった。 血眼になって、安打を重ねた。1点を追う1回無死一塁で、右中間を破る適時二塁打。突破口を開くと、この回4得点で一気に逆転した。5安打中、二塁打は3本。あと1本出ればプロ野球、リーグ、球団記録だった。「僕のタイプ的には、なかなかない結果」と笑うしかないほど、安打が止まらなかった。 今年で29歳。しみじみと、自らの立場を実感する年齢になった。「このくらいの年が、社会でも引っ張っていく立場なんだろうね」。先輩が去り、後輩が増えた。この日のスタメンでは、中田に次ぐ年長。昨年末には第2子となる次女が誕生と、私生活も円熟期となりつつある。「心は、まだまだ若いけどね」と自らを奮い立たせながら、自覚ある言動が増えた。 栗山監督は「ようやくタイシらしくなってきた」と目尻を細めた。札幌で桜の開花宣言があったこの日、お立ち台で打線の状況を聞かれた大田は「開花宣言でいいんじゃないかな」と、堂々と宣言した。猛打の花は、札幌ドームでも惜しみなく咲き乱れた。【田中彩友美】 ▼日本ハム大田が自身初の1試合5安打で今季3度目、通算24度目(巨人7度、日本ハム17度)の猛打賞となった。この日は二塁打が3本あり、あと1本出ていればプロ野球記録タイ、リーグ記録タイ、球団記録タイ(過去1人=糸井嘉男10年6月15日ヤクルト戦)だった。日本ハム現役選手の1試合5安打は、田中賢2度(09、10年)中島2度(15、18年)西川2度(15、18年)。

◆大敗した楽天平石洋介監督のコメント。 今季ワーストの被安打19で今季初の2ケタ失点。先制直後の1回に先頭への四球から4失点した先発福井について。 「(1回に3失点した)前回、今回と悪い福井が出てしまっている。立ち上がりから、思い切って勝負にいけていない。投げっぷりというか、本来の福井じゃない。あれでは怖さはない」 失点を重ねた救援陣も含めて「一番大事な球を(制球)ミスしている」と戒め、日本ハム大田に5安打を許したことにも「(同じ打者に)あんなに好き勝手に打たせては絶対にダメ」と語気を強めた。

◆楽天の福井は立ち上がりから制球が定まらず、三回途中まで5失点で今季初黒星を喫した。2-0の一回、大田に適時二塁打を浴びるなど4点を失い、逆転されると、その後も立ち直れなかった。  今季はこれまで5回以上を投げてきたが、4試合目で初めて責任投球回を投げ切れなかった。「調子がどうとかじゃない。切り替えて頑張る」と悔しさを押し殺すように話した。

◆来日2年目のロドリゲスが、5回7安打3失点の粘投。登板4試合目で待望の今季初勝利を挙げた。一回、島内に先制2ランを浴びたが、「二回からは割り切って投げられた。打線の援護に感謝したい」。本拠地のお立ち台に上がり、「札幌ドームのファンのみなさんの前で初勝利ができてよかった」と喜びはひとしおのようだった。

◆先発の福井は三回途中6安打5失点で移籍後初黒星を喫した。一回は2四球に3長短打が絡んで4失点。制球に苦しみ、「自分の球が投げられなかった。先制してもらったのに試合をつくれず、申し訳ない」と肩を落とした。チームの19被安打、15失点はいずれも今季ワースト。平石監督は投手陣に「勝負どころで間違えては駄目な方向にミスをした」と奮起を促した。 大敗に主将の楽天・銀次 「1点差の負けも10点差の負けも、負けは負け。気持ちを切り替えて、明日(25日)は全力で挑む」

◆いずれもチーム今季最多の19安打15得点をマークした日本ハム打線を引っ張ったのは、大田泰示外野手(28)。自身初の1試合5安打で打率を一気に3分7厘上げて・290とし、「訳が分からないくらいヒットが打てちゃう。不思議な感じです」と照れた。  2点を追う一回、右中間フェンス直撃の適時二塁打で勢いに乗り、広角に打ち分けた。二回は左翼線二塁打、四回は右前打でチャンスメーク。6-3の五回は中越えに2点二塁打、八回にも左前へ2点打を放ち、5打点をたたき出した。  試合前の時点で12球団最低の62得点だった打線が、今季初の2桁得点。勝率は5割に復帰した。札幌市ではこの日、桜の開花宣言が出され、強打の2番打者は「(日本ハム打線も)開花宣言でいいんじゃないですか」と笑った。 (中田愛沙美) 5安打5打点の大田に日本ハム・栗山監督 「能力のあるバッター。泰示らしくやってくれればいい」 2打席連続で適時打を放った日本ハム・王柏融 「ランナーをかえすことができてよかった」

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
1371 0.650
(↓0.034)
-
(-)
122101
(+5)
82
(+15)
21
(+1)
8
(+1)
0.242
(↑0.001
3.690
(↓0.57)
2
(-)
ソフトバンク
1292 0.571
(↓0.029)
1.5
(-)
12093
(+2)
69
(+3)
29
(-)
16
(-)
0.253
(-)
2.640
(↓0.01)
3
(-)
日本ハム
10102 0.500
(↑0.026)
3
(↑1)
12177
(+15)
90
(+5)
9
(-)
6
(-)
0.239
(↑0.013
3.880
(-)
4
(-)
西武
9111 0.450
(↑0.029)
4
(↑1)
122114
(+4)
108
(+1)
23
(+2)
23
(+1)
0.251
(-)
4.330
(↑0.21)
5
(1↑)
ORIX
8113 0.421
(↑0.032)
4.5
(↑1)
12174
(+3)
87
(+2)
20
(-)
24
(+1)
0.224
(-)
3.600
(↑0.08)
6
(2↓)
ロッテ
8121 0.400
(↓0.021)
5
(-)
12274
(+1)
97
(+4)
24
(-)
17
(-)
0.226
(↓0.001)
4.040
(-)