広島(☆7対4★)DeNA =リーグ戦6回戦(2019.04.21)・マツダスタジアム=
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DeNA
0010000124812
広島
42000010X71001
勝利投手:ジョンソン(1勝2敗0S)
敗戦投手:国吉 佑樹(1勝1敗0S)

本塁打
【DeNA】ロペス(3号・8回表ソロ),ソト(7号・9回表2ラン)
【広島】バティスタ(1号・7回裏ソロ)

  DAZN
◆広島が4連勝。広島は初回、4番・鈴木の適時打などで4点を先制する。続く2回裏には、バティスタの2点適時打で追加点を挙げ、試合を優位に進めた。投げては、先発・ジョンソンが5回1失点と試合をつくり、今季初勝利。敗れたDeNAは、先発・国吉が誤算だった。

◆広島鈴木誠也外野手(24)が先制打を放った。1回1死二、三塁で、DeNA先発国吉から左前打を放ち、三塁走者を迎え入れた。 この回一挙4点のきっかけをつくり「打ったのはスライダー。チャンスだったので、先制点につながって良かったです」と話した。

◆広島が今季初の4連勝で最下位を脱出した。6番一塁で先発したサビエル・バティスタ内野手(27)が7回、ダメ押しの1号ソロを放った。 ドミニカ共和国に一時帰国するヘンディ・クレート通訳(35)への餞別(せんべつ)代わりの1発。1、2打席目の適時打とあわせ、いずれも今季最多の3安打4打点と打ちまくった。息を吹き返した助っ人とともに、苦しんできた王者が上位を追いかける。バティスタは集中していた。1、2打席目で適時打を放ち、気分よく迎えた7回1死走者なし。DeNAエスコバーに対しファウルで粘った9球目、153キロの真っすぐをフルスイングで捉えた。打球は115メートル先の左翼スタンドへ。勝利を決定づける1号ソロの感触をかみしめながらベースを回った。3安打が今季初なら、4打点も最多。自らのバットで4連勝を導き、お立ち台に呼ばれた。 「アリガトウゴザイマス。何とか(スタンドに)入りました。練習から一生懸命やっているから、調子はよくなっている」 打ちたい理由があった。ヒーローインタビューに付き添ってくれたクレート通訳は、第3子出産を控える夫人をサポートするため、28日にドミニカ共和国に一時帰国する。食事から生活まで身内のように面倒を見てくれ、日本で生き抜くすべを教えてくれた恩人。餞別代わりの1発を贈り「家族じゃないけど、仲がいい。いいコンビです」と笑った。 乗れないチーム同様、苦しんできた。打ちたい気持ちが空回りし、打率は1割台前半まで落ち込んだ。2軍降格がちらつく中、前日20日に32打席ぶりの適時打を放ち、立場をつないだ。そしてこの日、会心の3安打。相手は国吉、砂田、エスコバーと、いずれも違ったが、センター返しの意識で打ち砕いた。 緒方監督は「週の最後にいいゲームをファンの人に見せられてうれしく思う」と話した。昨季25発を放ったドミニカンの目覚めとともに、チームは巻き返し態勢に入った。【村野森】

◆広島が序盤の集中打でDeNAを圧倒し、今季初の4連勝で最下位を脱出した。緒方孝市監督(50)の談話は以下の通り。 「週の最後にいいゲームをファンの人に見せられてうれしく思う。野手陣が初回からいい攻撃をしてくれた。先発ジョンソンに関しては、あまりいい内容の投球ではなかった。いい流れでやっていたのが、ああいう投球内容では(次の)攻撃につながらない。次回はまた間隔があくので、しっかりとした姿を見せてほしい。本人からしたら勝ち星がついて、気分的にも変わるだろう。選手たちも明日しっかり休めるから、また初戦からいい試合をしたい。4連勝? 1つ1つです」

◆DeNAは「オープナー」で、連敗ストップとはならなかった。最速161キロを誇る救援の国吉が先発も1回に4失点。最速は150キロだった。 2番手もリリーフの砂田で1回2失点。メジャーで流行する、救援投手を先発で起用し、2回以降に本来の先発投手に継投する「オープナー」だが、チームは先発の京山を3番手で投入。ラミレス監督が昨年12月から描いていたプランを試したが、連敗は今季最長の5に伸びた。それでも同監督は「中盤以降の投手の計算が立てやすくなる」と今後もオープナーに前向きな考えを示した。

◆広島の田中広が6試合ぶりの2安打を放ち、猛攻の口火を切った。一回、国吉の初球の速球を中前打とし、4点の先制につなげると、二回にも先頭打者で左前打を放ちバティスタの2点打につなげた。  さらに四球と死球で出塁し、三回には盗塁を決めてリードオフマンとして満点の働き。「久しぶりにいい当たりが飛んだし、僕のヒットで勢いづけたいと思っていた」と喜んだ。

◆中継ぎながら「オープナー」として先発のマウンドに立ったDeNA・国吉だったが、一回だけで5安打を浴び、2つの押し出し四球も与えて4失点で降板。試合も敗れて今季初黒星を喫した。  「切り替えて、次、どうやったら抑えられるかを考えるしかない。いつもと同じ感じで試合に入りました」  1死二、三塁から鈴木に許した先制の左前打は、完全につまらせた飛球が前進守備を敷いていた遊撃と、左翼の間に落ちた当たり。「しっかり打たれたのもありましたけど、不運な当たりもありました。球自体はいうほど悪くなかったと思います」。最速161キロを誇るが、この日は150キロどまり。それでも「マツダのスピードガンは右投手はでにくい」と調子は問題なかったことを強調していた。

◆DeNAのラミレス監督は21日の広島戦(マツダ)で中継ぎの国吉を先発させ、「オープナー」制で勝利を狙ったが、4-7で敗れた。  試合後のラミレス監督の主な一問一答  --1回4失点の国吉について  「もう少しやってくれると思って先発させたが、いきなり4失点で完全に相手に流れがいってしまった。結果だけみたらよくなかった」  --国吉の内容について  「国吉を先発させるということは一回の初球に155キロを出して、相手に『すごい』と思わせたかったのだが、初球は144キロの直球で、その後もずっとそのままのスピードだった」  --変化球の割合も多かった  「マウンドを降りたあと声をかけたら『いつもと同じようにやっている』と話していた。(変化球の多さは)何でか分からないが、結果だけみると、われわれの知っている国吉の投球ではなかった。もう1イニング投げさせることもできたが、7、8番打者にああいう形で四球(連続押し出し)を与えてしまい、自信をなくしていた」  --今後の「オープナー」制について  「もちろん、やっていく。別の見方をすれば、(3番手で)先発タイプの京山がいい投球をした。もし、オープナーが抑えたあと、(本来の)先発投手がロングリリーフをすれば、そのまま勝ち継投につなげられる。仮に(本来の)先発投手が先に大量失点すると、リリーフも相当使って、場合によっては勝ち継投の投手も使うことになってしまう。負けたとしても(オープナーに)メリットはあると思う」

◆ジョンソンが4度目の先発で今季初勝利。3回でKOされてから中4日で登板して5回を4安打1失点と粘り、「こういう形でシーズンが始まって、自分の思った通りではないけど、勝ててよかった」とほっと息をついた。開幕から3試合で13失点と打ち込まれ、投球モーションをビデオで確認し修正。「やれることはしっかりやった」と自信を持って臨み、期待に応えた。

◆本来は救援でチーム初の「オープナー」として先発した国吉は1回5安打4失点で降板。チームは5連敗となった。最速161キロ右腕はこの日、150キロどまりでラミレス監督は「初球から155キロで相手を『ワオ!』と驚かせたかったが...。結果だけ見ると期待した国吉の投球ではなかった」と渋い表情。今後のオープナーの起用については「やっていく。メリットもあった」と強調した。 昨年9月25日以来の先発は1回4失点のDeNA・国吉 「いつもと同じ感じで試合に入った。切り替えて、次はどうやったら抑えられるか考えていくしかない」

◆広島は21日、DeNA6回戦(マツダ)に7-4で勝ち、今季初の4連勝を飾った。同一カード3連戦3連勝も今季初で、リーグ最下位を脱出。救援投手を先発起用するDeNAの「オープナー」戦術を攻略し、一回に5安打4得点の猛攻を見せた。サビエル・バティスタ外野手(27)は、3安打4打点の活躍で勝利に貢献。昨季25本塁打を放ったスラッガーの目覚めとともに、昨季リーグ王者が、ようやく上昇気流に乗り始めた。  "奇策"を打ち砕いた。広島が一回に5安打を集中し、DeNA先発の国吉をKO。救援投手を先発させ、短いイニングで継投するラミレス監督が初めて取った「オープナー」戦術を攻略した。  「いい攻撃ができた」  緒方監督が満足そうに振り返った。一回先頭の田中広が中前打、野間が右中間二塁打で1死二、三塁とし、鈴木が左前打を放って軽々と先制した。バティスタの右前適時打、安部と石原の連続押し出しで計4得点。連敗脱出へ勢い込む相手の出はなをくじき、勝利を大きく引き寄せた。  快勝の立役者となったのは昨季25本塁打を放った助っ人、バティスタだった。2打席目でも適時打を放ち、七回1死では左翼席への1号ソロ。今季初の3安打に、今季最多の4打点をマークした。  同じドミニカ共和国出身の通訳、クレート氏とお立ち台に上がり「今日は調子が良かったです。4連勝できたので、これからもっと頑張ります」と誓うと、本拠地は大盛り上がりだ。今季初の同一カード3連戦3連勝に4連勝まで加え、ついにリーグ最下位を脱出したチームに、マツダスタジアムのスタンドも本来の熱気、明るさを取り戻した。  バティ砲にとって、打ちたい理由があった。2017年6月に初めて一緒にお立ち台に上がって以来、絶妙な掛け合いと片言の日本語で人気となったクレート氏は兄弟のような存在。その通訳が夫人の出産を前に、28日から夏場まで一時帰国するのだ。  開幕直後から打率が1割台に低迷し「球の見逃し方がよくない」と"兄貴"に心配されていたバティスタ。はなむけの活躍に「よかった。僕たちは良いコンビだよ」と満面の笑みを浮かべた。  チームは最大「8」あった借金を「4」まで減らした。鯉の季節を前に、いよいよ昨季王者がお目覚めだ。 (柏村翔) 一回の先制打に広島・鈴木 「チャンスだったので、先制点につながってよかった」

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
巨人
1270 0.632
(↑0.021)
-
(↓0.5)
12494
(+3)
71
(-)
29
(-)
6
(+1)
0.273
(↓0.004)
3.450
(↑0.2)
2
(1↓)
ヤクルト
1281 0.600
(↓0.032)
0.5
(↑0.5)
122113
(+5)
91
(+7)
24
(+1)
8
(+1)
0.253
(↑0.001)
4.100
(↓0.17)
3
(-)
中日
1180 0.579
(↑0.023)
1
(↑0.5)
12486
(+7)
64
(+5)
17
(-)
16
(+2)
0.285
(↑0.003)
3.340
(↓0.1)
4
(-)
DeNA
9110 0.450
(↓0.024)
3.5
(↓0.5)
12379
(+4)
83
(+7)
24
(+2)
4
(-)
0.241
(↓0.001)
3.890
(↓0.2)
5
(-)
広島
8120 0.400
(↑0.032)
4.5
(↑0.5)
12370
(+7)
99
(+4)
16
(+1)
7
(+1)
0.224
(↑0.004
4.020
(-)
6
(1↓)
阪神
7131 0.350
(↓0.018)
5.5
(↓0.5)
12275
(-)
109
(+3)
16
(-)
7
(-)
0.235
(↓0.001)
4.290
(↑0.16)