中日(★3対5☆)ヤクルト =リーグ戦5回戦(2019.04.20)・ナゴヤドーム=
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ヤクルト
00100200251001
中日
10000011031010
勝利投手:五十嵐 亮太(3勝0敗0S)
(セーブ:石山 泰稚(1勝1敗4S))
敗戦投手:鈴木 博志(0勝1敗6S)

本塁打
【ヤクルト】太田 賢吾(1号・3回表ソロ)

  DAZN
◆ヤクルトは1-1で迎えた6回表、西浦と川端の連続適時打で2点を挙げ、勝ち越しに成功する。その後、同点とされた直後の9回には、2死満塁から雄平が2点適時打を放ち、再びリードを奪った。5番手・五十嵐が今季3勝目。敗れた中日は、打線が終盤に追いつく粘りを見せるも及ばなかった。

◆ヤクルト川端慎吾内野手が、1000安打を達成した。 2-1の6回1死一、二塁で、村上の打順に代打で登場。今季1軍で初めての打席に立った。カウント2-2から中日先発柳のチェンジアップをとらえて左前に落とし、1打点を挙げた。 一塁ベース上で、記念の花束とボードを手に、帽子をとって拍手に応えた。「(直前に適時打を放った)西浦の流れに乗って打つことができました」と話した。 6回裏からは、一塁の守備についた。 ▼通算1000安打=川端(ヤクルト) 20日の中日5回戦(ナゴヤドーム)の6回、柳から左前打を放って達成。プロ野球294人目。初安打は06年10月10日の広島22回戦(神宮)で大竹から。

◆ヤクルト太田賢吾内野手が、1号ソロを放った。 1点を追う3回無死、中日先発柳の2球目、内角の140キロ直球を捉えて右翼席へ運んだ。「自分でもうまく体の近くで回れたと思います」と振り返った。 ベンチでは、チームメートにサイレントトリートメントで迎えられ、苦笑い。ベンチに座ったところで、バレンティンや雄平からハイタッチで祝福された。 日本ハム時代の17年9月7日楽天戦(東京ドーム)以来となるプロ通算2本目の本塁打となった。

◆1075日ぶりの首位には届かなかった。3-3に追いつき、迎えた9回。中日は、必勝態勢で守護神・鈴木博をマウンドに送った。だが先頭大引に四球を与え、2死満塁で雄平に152キロの直球を左前に運ばれ2失点。鈴木博の連続無失点は5試合で止まり、3年ぶりの首位が遠ざかった。 ベンチからどれだけ声をかけ続けたのだろうか。少し声をからした与田剛監督は「何とか先制して、勝ち越され、同点まで行くんだけど、勝ち越せなかった。流れをつかみきれないところがあった。ああいう展開は、投手が何とかがまんをしていかないといけない展開だった」と試合を振り返った。 先発柳が6回途中を3失点で耐えた。又吉、田島、佐藤と無失点でバトンをつないだ。7回には今季初出場の代打松井雅が右翼線二塁打で追撃のノロシを上げ、三進後に平田の犠飛でホームを踏んだ。8回2死満塁ではカウント0-2から粘り、ヤクルト近藤から同点になる押し出しの四球も選んだ。昨季チーム最多の72試合で先発マスクを被った松井雅は、開幕2軍スタート。昨秋から競争意識を植え付けた与田流の指導が、実を結んでいる。 3万2477人が詰めかけたナゴヤドーム。最後まで席を立つファンは少なかった。先延ばしにはなったが、3年ぶりの首位返り咲きへの期待の表れだった。

◆ヤクルト川端慎吾内野手が今季初打席で適時打を放ち、通算1000安打を達成した。記念ボードと花束を受け取り「久々の打席で緊張していて(節目を)考える余裕がなかった。いろいろな方に感謝です」と話した。 "らしい"一打だった。2-1の6回1死一、二塁で、村上の代打で打席へ。中日柳の外角低めチェンジアップを持ち前のバットコントロールで拾って左前に落とした。今年も腰痛で出遅れるなど多くのケガと戦い、到達した大台。06年プロ入り時の2軍監督として知る小川監督は「(当時から)打撃技術が高かった。フィジカルで苦労した部分もあるが、まだまだこれから。スタメンも十分あります」と期待を込めた。 妹の友紀内野手が昨年12月に現役を引退。しかし今年3月に選手兼ヘッドコーチとして現役復帰を決断した。連絡を受けた兄は「驚きました。これからも一緒に頑張っていきたい。(安打を)1本でも多く打ちたい」と決意を新たにした。

◆3連勝を目指した中日先発の柳裕也投手は、6回途中3失点で降板した。終盤に味方が同点に追いつき、黒星はつかず。 柳は「序盤に考えすぎた。何とか1失点のまま、1つでもアウトを取りたかった。直球も走っていたので、悲観ばかりせず次につなげたい」と話した。シーズン自己最多の3勝目は、次戦に持ち越された。

◆ヤクルト五十嵐亮太投手が3勝目。五十嵐は5月28日で40歳になるが、ヤクルトで40歳以上のシーズンに3勝したのは、木田優夫が41歳シーズンの09年に3勝して以来の球団最多タイ。

◆ヤクルト・西浦直亨内野手(31)が20日、中日5回戦(ナゴヤドーム)に「6番・三塁」で先発し、1-1の六回1死一、三塁で勝ち越しの適時打を放った。  2ストライクと追い込まれたが柳が投じた外角低め、ボールぎみのスライダーに食らいつき右前にポトリと落ちるタイムリー。西浦は「気持ちだけで食らいついていきました。打ててよかったです」と振り返った。

◆前日19日に今季初めて1軍に昇格した川端慎吾内野手(31)が20日、中日5回戦(ナゴヤドーム)で代打で初出場。2-1の六回1死一、三塁から適時打を放ち通算1000本安打を達成した。  柳が投じた外角低めのチェンジアップを逆らわずに左前へ運んだ。1000本安打達成がアナウンスされると、ヤクルトファンだけではなく、中日ファンからも大きな拍手が送られた。

◆ヤクルト・雄平外野手(34)が決勝打を放ちチームの連敗を止めた。  雄平が一振りで試合を決めた。3-3の同点で迎えた九回、2死満塁のチャンスで打席に立つと、カウント1ボールから鈴木博の152キロの高め真っすぐを左前に運ぶ2点適時打を放った。最後は石山が試合を締めた。  先発の石川は5回5安打1失点で勝ち負けが付かず、5番手・五十嵐が3勝目を挙げた。  ヒーローの雄平は「今日もチャンスが多い中で、やっと打てたなとホッとしました」と安堵の表情を浮かべ、「連敗を止めたいと思ってたのでよかったです。勝ち越せるようにがんばります」と意気込んだ。

◆5回1失点で勝利投手の権利を持って降板したヤクルトの石川は救援が打たれ、今季初白星が消えた。内容には手応えがあったようで「こういう投球を粘り強く続けていけば勝ちにつながる」と語った。  一回、ビシエドに適時二塁打を許した後は多彩な球種をテンポ良く投げ込み、追加点を許さなかった。六回に代打を送られて降板。入団から18年連続勝利を目指す39歳のベテラン左腕は「試合はつくれた」と前向きに話した。

◆既に2勝を挙げた中日の柳は序盤からリズム良く投げられず、六回途中でKOされた。二回の満塁のピンチをしのいでも立ち直れず、三回は太田に本塁打を浴びた。同点の六回も西浦、川端の連続適時打など4連打で2失点。「序盤から考え過ぎ、テンポが悪かった」と下を向いた。  「次は大胆にリズム良く投げていきたい」と気合を入れた。

◆競り負けて2016年5月以来、3年ぶりの首位を逃した。追い付いた直後の九回、抑えの鈴木博が打たれて2点を失った。3位に後退し、与田監督は「一つ流れをつかみ切れないところがあり、勝ち越せなかった。ああいう展開では投手が何とか我慢をしていかないと」と残念がった。雄平に甘い高めの直球を2点打された鈴木博は「先頭に四球を出したのが良くなかった。切り替えないといけない」と反省した。 八回に同点とする押し出し四球を選んだ中日・松井雅 「追い込まれてから何とか三振はしないようにした」 六回途中でKOされた中日・柳 「序盤から考え過ぎ、テンポが悪かった」

◆5回1失点で勝利投手の権利を持って降板した石川は救援が打たれ、今季初白星が消えた。内容には手応えがあったようで「こういう投球を粘り強く続けていけば勝ちにつながる」と前を向いた。入団から18年連続勝利を目指す39歳のベテラン左腕を田畑投手コーチは「低めのボールと緩急がよかった」と称賛した。 八回2死満塁で登板し、福田を空振り三振に斬って3勝目を挙げたヤクルト・五十嵐 「チームが勝ったのが何より。粘って勝てたのは悪くない」 九回を三者凡退で締めて4セーブ目を挙げたヤクルト・石山 「粘り強い打線なので準備をしっかりしていた」 同点の六回に適時打を放ったヤクルト・西浦 「形どうこうじゃなかった。いいところに飛んでくれた」

◆ツバメのプリンスが帰ってきた! ヤクルトは20日、首位攻防戦となった中日5回戦(ナゴヤドーム)に5-3で勝ち、首位を守った。前日19日に1軍に昇格した川端慎吾内野手(31)が2-1の六回1死一、二塁で代打に起用され、左前適時打。今季初打席で通算1000安打を達成した。試合は3-3の九回に雄平外野手(34)が決勝の2点打を放っての粘り勝ち。打線がさらに厚みを増し、頂点へと突き進む。  何度も立ったはずの一塁ベースを今季初めて踏むと、「プリンス」と称される端正な表情が崩れた。川端が通算1000安打を達成。記念のボードを掲げ、はにかんだ。  「すごく緊張していて、1000本目を考える余裕はなかった。食らいついて食らいついて、うまく打つことができました」  2-1の六回、1死一、二塁。左翼席のツバメ党から大歓声で迎えられ、代打でグラウンドに入った。これが今季初打席。プロ14年目でも緊張した。だが2ストライクから柳が投じた外角低めのチェンジアップを、川端らしく逆らわない打撃で左前へ。貴重な適時打で記念の安打を刻んだ。  昨年は10月4日の阪神戦(甲子園)の第2打席で999安打目を放ったのを最後に10打席安打がなく、シーズンを終えた。2015年に首位打者となった安打製造機も、近年は故障に苦しんできた。16年に椎間板ヘルニアを発症し、17年は患部の手術を受けて出場なし。昨季は1軍の舞台に戻ったが、今季は再びコンディション不良に苦しみ、キャンプも2軍スタート。前日19日に初めて1軍に昇格していた。  何度苦境に立たされても、川端は家族のために前に進む。リハビリのつらい日々も、帰宅すれば夫人の今日香さんと、3月に4歳になった長男が迎えてくれる。腰の状態が上がらなかった17年は家族に感情をぶつけてしまったこともあったが、夫人は何も言わずに支えてくれた。長男はもう、父の仕事を認識し、憧れている。「『早くカッキーン(野球)しよ!』とか『ボール投げて』とか。自分が野球をやりたいんですよね」。ときには保育園の送り迎えもする子煩悩。格好いい野球選手である父の姿を、今年初めて披露した。  試合は八回に追い付かれたが、九回に中日の抑え・鈴木博を攻め、2死満塁から雄平が左前に2点打。連敗を2で止めた。雄平は「川端はいいヒットで、記録を作った大事な試合を勝ち試合にできてよかった」と、後輩の記念日を祝えたことを喜んだ。  小川監督は「よく打ってくれた」と雄平の殊勲打をたたえるとともに、「川端もメモリアルがいいヒットになった。打撃技術が高くて、高校(市和歌山商)時代からバットコントロールはよかった」と目尻を下げた。  負ければ3位転落の危機だったが、"帰ってきた男"の活躍もあり首位を堅守。川端は「いろいろな方に感謝したい。1本でも(安打を)多く打っていきたい」と次の1本を見据えた。ツバメのプリンスが、ヤクルトをさらなる上昇気流に乗せる。 (横山尚杜) ★争い激化  「1番・三塁」で先発した5年目の太田が0-1の三回に1号ソロ。日本ハムからトレードで加入後初アーチに「普段からやっていることを変えないでいきました」とうなずいた。太田が三塁の定位置をつかもうとすれば、一塁は川端が先発復帰を狙う。さらに一塁か三塁での定位置確保を目指す2年目の村上は、今季すでに5本塁打と長打力を発揮。激しい競争がチーム力を上げている。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
1271 0.632
(↑0.021)
-
(-)
123108
(+5)
84
(+3)
23
(+1)
7
(+1)
0.252
(↑0.001
3.930
(↑0.05)
2
(-)
巨人
1170 0.611
(↑0.023)
0.5
(-)
12591
(+2)
71
(-)
29
(+1)
5
(-)
0.277
(↓0.004)
3.650
(↑0.22)
3
(1↓)
中日
1080 0.556
(↓0.032)
1.5
(↓1)
12579
(+3)
59
(+5)
17
(-)
14
(+1)
0.282
(-)
3.240
(↓0.1)
4
(-)
DeNA
9100 0.474
(↓0.026)
3
(↓1)
12475
(+2)
76
(+9)
22
(+2)
4
(-)
0.242
(↓0.003)
3.690
(↓0.32)
5
(1↑)
広島
7120 0.368
(↑0.035)
5
(-)
12463
(+9)
95
(+2)
15
(-)
6
(+1)
0.220
(↑0.009)
4.020
(↑0.11)
5
(-)
阪神
7121 0.368
(↓0.021)
5
(↓1)
12375
(-)
106
(+2)
16
(-)
7
(-)
0.236
(↓0.004)
4.450
(↑0.13)