ロッテ(☆5対2★)ソフトバンク =リーグ戦6回戦(2019.04.18)・ZOZOマリンスタジアム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ソフトバンク
0100100002701
ロッテ
10400000X5600
勝利投手:二木 康太(2勝1敗0S)
(セーブ:益田 直也(2勝1敗3S))
敗戦投手:武田 翔太(2勝1敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】松田 宣浩(4号・5回表ソロ)

  DAZN
◆ロッテが3連勝。ロッテは初回、1死三塁から中村奨の内野ゴロの間に先制する。その後、同点とされて迎えた3回裏、角中と加藤の適時打などで4点を奪い、勝ち越しに成功した。投げては先発・二木が今季2勝目。敗れたソフトバンクは、先発・武田が乱調だった。

◆ロッテが3試合連続完封勝利を目指す。 同球団は16日ソフトバンク戦から6-0、1-0と連続完封。チーム3試合連続完封勝ちとなれば10年5月29日~6月1日以来、球団5度目のタイ記録となる。

◆ソフトバンク武田翔太投手(26)が3回5失点でKOされた。初回に1点を失うと3回には四死球を5個出し、角中、加藤に適時打を許すなど一気に4点を奪われた。 武田は「調子は悪くなかった。勝負球が少しずつコースから外れて、四球や死球になってしまった。自分でためた走者を簡単にかえしてしまいチームに申し訳ない」とコメントした。 武田は4日オリックス戦は7回2/3無失点、11日の日本ハム戦は6回2/32失点で2連勝中だったが、この日は苦しい投球となった。

◆ロッテが3回に一挙4点を奪って勝ち越した。 4番角中勝也外野手(31)が同点で迎えた3回1死一、二塁、カウント2-2と追い込まれてからの6球目のカーブを右前へ。二塁走者の藤岡が本塁を陥れ、勝ち越した。角中は「得点圏で打てて良かったです」と話した。 さらに1点を追加して、なおも2死満塁の場面。8番加藤翔平外野手(29)が貴重な追加点となる右前2点適時打を放った。「ここのところ打てていませんでしたし、得点圏でも打てていないので(7番の)バルガスより自分で勝負してくるのではないかとネクストでも思っていました。コーチに『いろんな変化球があるけど結局はストライクかボールの2択だからな』と言ってもらったことが心に残って、楽な気持ちで打席に向かえたと思います」と汗をぬぐった。 開幕から不動の2番としてスタメン出場を続けてきたが、前日17日に初めてスタメンを外れ、この日は8番に打順を下げて起用されていた。

◆ソフトバンク外野手に故障が相次ぐ中、釜元豪外野手が適時打を含む2安打で気を吐いた。2回には2死二塁からフォークをうまく左翼へ運び、チーム23イニングぶりの得点となる適時打を放った。 「昨日は振り過ぎて、落ちる球にやられていたので、練習からコンパクトに打とうと意識していた。僕にとってはチャンス。故障者が戻ってきた時にも選択肢に入る選手になれるように」。チームのピンチを自身のチャンスに変える。

◆ソフトバンク3年目の三森大貴内野手がプロ入り初めて1軍に昇格した。1軍は外野手に故障者が続出中。この日の試合前練習では左翼でノックを受けた。 「外野はしたことがないです。外野ノックも初めてです」と必死に打球を追っていた。2軍では20試合で打率2割7分8厘、2本塁打、10打点。工藤監督も「足もあるし長打力もついてきている」と期待を寄せた。試合では8回から一塁守備に就いてプロ初出場。「自分なりにゲームに入れた。一塁なのでボールにも触れたのでよかった」と話した。

◆ロッテ二木康太投手が粘りの投球で2勝目を挙げた。5回74球を投げ5安打2失点。無四死球だった。「調子は良くも悪くもなくという感じでしたが、その中で四球が無かったことは良かったんじゃないかと思います」。 ここ2試合は完封勝ちが続いていたため「プレッシャーはあった。点を取られたけど、何とかなって良かった」と笑顔を見せた。

◆ロッテ加藤翔平が思いをバットに乗せた。 2点リードの3回2死満塁、ソフトバンク武田の初球を右前へ。「清水バッテリーコーチに『変化球があるけど結局はストライクかボールの二択だからな』と言ってもらったことが心に残って、楽な気持ちで打席に向かえた」。だめ押しの2点適時打。第1打席で遊ゴロに打ちとられたカーブを捉えた。 開幕から2番でスタメン出場を続けた。11日終了時点で打率3割5分6厘と好調も、その後4戦で16打数無安打。前日17日には先発を外れ、この日は8番に打順を下げた。「長かったです。ほっとはしたが、その後2打席凡退してしまっているのでほっとしている暇はない。今日の反省はして明後日を迎えられるようにしたい」と気を引き締めた。 チームは、ソフトバンク相手に18年5月以来の3連勝。井口監督も「よくやってくれた。投手陣がしっかりとゲーム作ってくれてますので、打者が何とか点を取れば勝てる展開になってきた」と手応えを得た。

◆故障者続出のソフトバンクが、最下位ロッテ相手に今季初の3連敗を喫した。前日17日に右手甲に死球を受けた上林誠知外野手は5番で強行出場したが、4打数無安打。ズボンのチャックを上げるだけで痛みが出るほど腫れていた。 「休む選択肢もあったが、そう言っていられる状況じゃない。逃げたくなかった。痛くてもやろうと思った」 グリップエンドに小指をかけられず、バットにテーピングを巻いて打席に立ったが、思うようなスイングができなかった。第4打席は痛みを押して通常通りにバットを握ったが二ゴロに倒れた。 2試合連続完封負けしていた打線は、2回に釜元の適時打で23イニングぶりに得点を挙げたが、2点しか奪えなかった。心配してか、この日急きょZOZOマリンに姿を見せた王球団会長は「打線が湿っているな。(故障者が多いのは)織り込み済みだよ。できるものが頑張らないとね。若手にとってはいい経験。思い切ってやってほしい」と、懸命に穴を埋めようとする若手の奮闘に期待した。 中村晃、柳田、グラシアル、福田、長谷川勇と故障者が続き、外野手が足りない。この日試合前には、捕手の栗原、この日昇格したばかりの内野手の三森、同じく内野手の美間に左翼でノックを受けさせ、急造外野手の準備をするほど非常事態に陥っている。王球団会長は「まだ始まったばかり。勝負は6月だからね」と話し、工藤監督も「いいところもでてきている。さあ明日! 明日! 」と大きな声を出してバスに乗り込んだ。【石橋隆雄】

◆今年のロッテのチームスローガンは「マウエ↑」である。井口監督就任1年目の昨季は「マクレ」だった。指揮官1年目はBクラスの5位で終えた。球団によるとスローガンのコンセプトは昨年の「マクレ」よりさらに垂直に一番上を目指していこう、という気持ちが込められているという。本拠地ZOZOマリンスタジアムにも、いたるところにポスターが掲示してあり、ファンを喚起している。 船出は多難だった。開幕戦こそ楽天から白星を挙げたが、その後5連敗。垂直上昇どころか、垂直落下であった。連敗ストップは5日のホークス戦(ヤフオクドーム)。続く6日も勝った。立て直せるかと思ったら、今度は4連敗を喫した。そしてまたもホークス戦で連敗を止め3連勝。乱高下の激しい戦いぶりだ。 一方、ホークスは開幕5連勝(1分け挟む)の勢いをロッテに止められ、さらに手負いの中で「単独首位」から引きずり下ろされて3連敗。お互い連敗ストップの相手で、連勝ストップの相手であった。今季このカードは今後も「因縁の対決」となりそうな気配だ。 故障者続出で元気がなくなった工藤ホークスだが、ファイティングポーズはとり続けなければならない。光明はあった。3回KOの武田に代わった川原、奥村、松田遼が4回から無失点継投。「今日はよかったです」。この春、支配下復帰した川原は控えめに笑顔をつくった。ブルペン陣はしっかり仕事を果たした。今日19日からは西武、オリックスと4連戦。しぶとく粘る打線の奮起に期待するしかない。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆ロッテの二木康太投手(23)が18日、ソフトバンク6回戦(ZoZOマリン)に先発。二回に左前適時打を打たれ、14日の日本ハム戦から続いていたチームの連続無失点が20イニングでストップした。  1-0の二回、2死から7番・松田に左翼線二塁打を打たれ、続く釜元に同点打を許した。それでも、右腕は続く高田を左飛に打ち取り、最少失点で切り抜けた。

◆頼れるリードオフマンが帰ってきた。ロッテの荻野貴司外野手(33)が18日、ソフトバンク6回戦(ZOZOマリン)に、3試合連続で「1番・中堅」で先発出場。一回に左翼線二塁打を放ち、出場6試合連続安打をマークした。  一回先頭打者として、2ボール1ストライクからソフトバンク先発・武田の4球目をたたくと、打球は三塁線を破り、悠々と二塁へ到達した。続く藤岡の犠打で三塁へ進むと、3番・中村奨の痛烈な遊ゴロの間に快足を飛ばして本塁へ突入。貴重な先制点をもぎとった。  不動のレギュラーと思われたプロ10年目。しかし、オープン戦で打率・059(17打数1安打)0打点の大不振で、開幕スタメンから外れた。チームは開幕から1番打者を固定できず、打線のつながりを欠いた。  荻野は前日17日の試合でも、五回に決勝の中前適時打を放った。1番打者の復調に、井口監督も「状態も上がってきているので、いろいろな作戦も立てられる。1番が出れば、クリーンアップにしっかりと得点圏につながる」と目を細めていた。

◆ロッテの加藤翔平外野手(28)が18日、ソフトバンク6回戦(ZOZOマリン)に「8番・右翼」で出場。三回に6試合ぶりの安打となる、右前2点打を放った。  「ここのところ打てていませんでしたし、得点圏でも打てていないので、(7番の)バルガスより自分で勝負してくるのではないかと、ネクストでも思っていた」  3-1の三回2死満塁、ソフトバンク先発・武田の初球のカーブを、つまりながらも右前に運んだ。打球が右前に弾むのを確認すると、加藤はぐっと右拳をにぎった。  7年目の今季は、オープン戦から猛アピールで2年連続開幕スタメンの座をつかんだ。開幕から8試合で4本塁打を放つなど絶好調だったが、11日を最後に当たりが止まった。  開幕から2番を打ち続けたが、前日17日には初めてスタメン落ち。この日も8番に打順を落として迎えたが、加藤が意地の一打を放った。

◆ロッテの角中勝也外野手(31)が18日、ソフトバンク6回戦(ZOZOマリン)に「4番・左翼」で出場。三回に勝ち越しの右前打を放った。  「打ったのはカーブ。得点圏で打ててよかったです」  1-1の三回1死一、二塁。2ボール2ストライクからの6球目、ソフトバンク先発・武田の低めのカーブを技ありの一打で、右前に運んだ。

◆ロッテの6年目右腕・二木康太投手(23)がが18日、ソフトバンク6回戦(ZOZOマリン)に先発。5回5安打2失点でマウンドを2番手・種市に託した。  「調子は良くも悪くもなくという感じでしたが、四球がなかったことは良かったんじゃないかと思う。変化球が決まらず、いつもなら四球で崩れてしまっていたところで、なんとか崩れずに粘れたんじゃないかと」  二回に釜元に適時打、五回には松田に「ホームランラグーン」に飛び込むアンラッキーなソロを浴びたが、打線の援護を味方に、しっかりと試合をつくった。  6日の同カードで今季初先発し、6回2失点で白星。前回12日の日本ハム戦は5回4失点で黒星も、今季初の中5日で迎える3度目の先発で結果を残した。

◆ロッテは18日、ソフトバンク6回戦(ZOZOマリン)に5-2で勝利。今季初の3連勝を飾った。  一回に中村奨の内野ゴロの間に1点を先制。二回に先発の二木が釜元に左前適時打を許して同点に追いつかれたが、三回に角中の右前適時打、鈴木の内野ゴロ、加藤の右前2点打で一挙4点を勝ち越した。  二木は5回を投げ、5安打2失点。種市-酒居-唐川-益田の救援陣が2夜連続の無失点リレーで逃げ切った。  今季は西武、日本ハムに同一カード3連敗を喫するなど、ここまで7勝10敗と苦しんでいるが、ソフトバンクに対しては6試合で5勝1敗と驚異的な強さを誇っている。

◆ロッテは18日、ソフトバンク6回戦(ZOZOマリン)に5-2で勝利。今季初の3連勝を飾った。  井口監督は「打線も早い回から点を取れた。投手がしっかり試合をつくってくれて、打者が点を取れば勝てる展開になってきた」と手応えを口にした。  この日は、今季初めて藤岡裕大内野手(25)を2番で起用。「(1番の荻野)貴司の状態が上がってきたので、藤岡が2番だとバントだったりエンドランだったり、いろんな作戦ができる。ただ、藤岡もまだ状態が上がってきていないので...」と、同じ遊撃手で4年目の平沢大河内野手(21)の可能性についても言及した。  「大河もオープン戦の途中から足首を痛めて、そこからようやく状態がよくなってきたので、週末くらいからいけるかなと。痛めてからバッティングを崩していたので、だいぶ練習でも状態がよくなってきた」と、ここまで出場5試合で4打数0安打に終わっている若武者に期待を寄せた。  8試合続く本拠地での戦いを、最高の形でスタートしたが、競争を止めることなく、まだまだ突き進む。

◆武田は一回に先制を許すと、三回に4失点。3回5失点でKOされ、「何も言えない。自分でためたランナーを簡単にかえしてしまい、チームに申し訳ない」とうなだれた。柳田らが不在で元気のない打線は3試合連続の零封こそ阻止したものの、2点止まり。今季初の3連敗に、工藤監督は「(武田は)相手に的を絞られて、ちょっと難しかった」と顔をしかめた。

◆6年目の二木が、5回5安打2失点で2勝目。5四死球の武田とは対照的に、「苦しいピッチングだったが、四球で走者をためるのは絶対に駄目だと思って、なんとか崩れずに粘れた」と無四球で試合をつくった。今季初の中5日で迎えた3度目の先発で結果を残した右腕に、井口監督は「2失点はしたけど、しっかり抑えてくれた」と合格点をつけた。

◆下克上の始まり!? ロッテがソフトバンク戦で、昨年5月18-20日(ZOZOマリン)以来、1年ぶりの同一カード3連戦3連勝を飾った。  「長かった。ホッとしました」と笑みを浮かべたのは、5試合連続無安打で2番から8番に降格した加藤だ。2点リードの三回2死満塁でソフトバンク先発の武田から2点右前打を放ち、一気に4点を奪った。  16、17日は投手陣が奮闘し、2試合連続で無失点。二回に二木が同点打を浴び、連続無失点は20イニングで止まったが、今度は打線がカバーした。  2年連続日本一のソフトバンクを相手に3連勝。最下位は変わらないが、借金は3まで減った。井口監督も「投手がしっかり試合をつくってくれて、打者が点を取れば勝てる展開になってきた」とようやく手応えを口にした。 (浜浦日向)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
1051 0.667
(-)
-
(-)
12776
(-)
55
(-)
12
(-)
7
(-)
0.250
(-)
3.210
(-)
2
(-)
ソフトバンク
972 0.563
(↓0.037)
1.5
(↓0.5)
12566
(+2)
54
(+5)
22
(+1)
13
(-)
0.239
(↓0.002)
2.590
(↓0.16)
3
(-)
日本ハム
882 0.500
(↑0.033)
2.5
(↑0.5)
12558
(+7)
77
(+3)
8
(-)
6
(-)
0.227
(↓0.001)
4.060
(↑0.06)
4
(1↑)
西武
790 0.438
(-)
3.5
(-)
12790
(-)
76
(-)
16
(-)
17
(-)
0.260
(-)
4.460
(-)
5
(1↓)
ORIX
683 0.429
(↓0.033)
3.5
(↓0.5)
12659
(+3)
66
(+7)
15
(+2)
23
(+1)
0.225
(↓0.002)
3.370
(↓0.1)
6
(-)
ロッテ
7100 0.412
(↑0.037)
4
(↑0.5)
12660
(+5)
81
(+2)
23
(-)
12
(-)
0.220
(-)
4.260
(↑0.14)