ヤクルト(★5対7☆)ソフトバンク =オープン戦2回戦(2019.03.17)・明治神宮=
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ソフトバンク
10013020071202
ヤクルト
00031001051011
勝利投手:高橋 礼(1勝0敗0S)
(セーブ:川原 弘之(0勝0敗2S))
敗戦投手:大下 佑馬(0勝1敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】今宮 健太(1号・1回表ソロ),釜元 豪(1号・5回表3ラン)
【ヤクルト】村上 宗隆(3号・4回裏3ラン)

  DAZN
◆ソフトバンクは、釜元が3ランを含む3安打4打点。開幕一軍入りを狙う俊足外野手が、バットでアピールした。対するヤクルトは、村上が2試合連発となる3ランを記録。若きスラッガーが、開幕スタメンの座を大きく手繰り寄せた。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(19)がオープン戦3号となる逆転3ランを放った。 0-2で迎えた4回1死一、二塁、カウント2-1からソフトバンク先発高橋礼の134キロの内角高めの直球を右翼席へ運んだ。「インコースの少し難しいところでしたが、うまくたたんで打つことができました」と話した。 16日のオープン戦巨人戦でもソロ本塁打を放っており、本拠地神宮で連日のアーチを記録した。

◆プロ8年目のソフトバンク釜元豪外野手(25)が、"プロ初本塁打"を含む3安打4打点で開幕1軍へ生き残りをアピールした。 1点を追う5回、2死二、三塁で4番柳田の代打として登場。ヤクルト大下の2球目、高めスライダーを右翼席へたたき込む逆転3ランを放った。「打った瞬間入ったと思った。自分の間でしっかり、うまく打てた」。1軍では通算9試合に出場し無安打。オープン戦でも本塁打はなかった。昨季2軍では自己最多の8本塁打。トレーニングで体を大きくしパワーもついてきた。 続く7回の打席では投内野安打。9回にも右安を放ち3安打を放った。「今日打てなければ(2軍の遠征先の)神戸へ行けと言われると思っていた。崖っぷちで何とかアピールができてよかった」と試合後、ホッとした表情を見せた。 自主トレを一緒に行う師匠の中村晃が右脇腹を痛め開幕は絶望となっている。その中村晃と遠征前に食事をした柳田から「頑張れ」と伝言された。その言葉に応えるように16日DeNA戦でも途中出場からの打席で二塁打を放ち、関東遠征2試合で4打数4安打と結果を残した。 中堅柳田、右翼上林は確定だが、中村晃の穴を埋める必要がある。打撃好調のグラシアルには外国人枠が関係してくる。続くのは福田。釜元は塚田、育成周東らとベンチ入り枠を争う。残り5試合、先代中村晃から背番号「60」を引き継いだ釜元が必死で1軍へ生き残る。

◆ソフトバンク・サファテ投手は2度目の登板も、本調子にはほど遠かった。8回に登板し、1イニング2安打1失点。この日は走者を無視し、二盗を2度許した。 「どんどん投げていくしかない。自分の球が投げられていない。走者よりもまずは自分のフォームで投げること」と、球の質に磨きをかけることに専念した。 工藤監督は「今日は寒かったし、本人は開幕に合わせてやっている」と、結果は問わなかった。残り2試合を投げる予定。状態が上がらなければ、激しい外国人枠争いに巻き込まれることとなる。

◆ソフトバンクのドラフト7位奥村政稔投手(26=三菱日立パワーシステムズ)が6回2死から登板し、1回1/3を無失点に抑えた。 「試合に行くまでに3回も肩をつくった。何回もつくるのは初めて。(登板までに)球数を投げすぎたので、少なくいけるようにしたい」と、中継ぎとしての準備の大切さを学んだ。

◆デスパも松田も走る! ソフトバンクがチームスローガン「奪Sh!」のもとに掲げる「走塁改革」を体現した。 4回1死一塁で、デスパイネ外野手が昨季は1度も企画すらしていなかった、盗塁のスタートを切った。巨体を揺らしながら二塁に豪快に滑り込み、タッチアウトにはなった。だが「サインでした。今年はチームも走るという方針ですからね」と涼しい顔だ。NPB通算3盗塁の大砲がベンチのサインにちゅうちょなく応え、チームの走塁意識改革の旗頭となった。 本多内野守備走塁コーチは狙いをこう明かす。「(デスパイネは)クイックがゆっくりだったので行かせました。スタートを切ることができて、すごく良かった。ワンバンで次の塁に進むのもそうだし、シーズン中でもできるようになればと思ってやった。継続していくしかない」。このオープン戦では失敗しても果敢にトライを続けていた。この日の2盗塁を加えて成功は6回だけだが、10試合で18度の企画をしている。盗塁だけではない。例えばベテラン内川は塁に出れば、1球ごとにスタートを切る。少しでも捕手が弾けば前に進もうと、先頭に立ち意欲を示している。 この日は4回に代走塚田が二盗。昨季3盗塁の松田宣も盗塁を決めた。村松外野守備走塁コーチは「どこからでも、隙があればと思っている。シーズンでもどんどん行ってもらう」とニヤリと笑った。19年の鷹はベテランも助っ人も関係なし。全員が前の塁を狙って走る。【山本大地】

◆ソフトバンク先発の高橋礼投手は開幕ローテーション入りに一発回答とはいかなかった。 5回を投げ8安打4失点。4回には、ヤクルト村上宗隆内野手に内角高め直球を右翼席への3ランとされた。「打たれた球は悪くないと思ったが、そこにいくまでの配球が」。左打者に対して甘く入る球も多かった。工藤公康監督は「本塁打は相手がうまかった。もちろん次も投げてもらう」とチャンスを与える考えを明かした。

◆不調のソフトバンク上林誠知外野手が、侍ジャパンから復帰後初安打を放った。7回無死一塁の第4打席、昨季まで同僚だったヤクルト五十嵐亮太投手のカーブを左前へ運んだ。 5試合、18打席ぶりの安打に「(久々の安打は)五十嵐さんからでしたね。状態を上げていくしかない。これがきっかけになってくれないと困る」と自分に言い聞かせるように話した。

◆10年ぶりにヤクルトに復帰した五十嵐亮太投手が神宮のマウンドに立った。7回、ファンの声援を背に登場。1回を被安打3の2失点に「打者がタイミングをとりやすい球になってしまった」と反省した。 古巣ソフトバンクを相手にし「かわいがっていた後輩だったのに、全然かわいくなかった」と苦笑いだった。

◆"燕のゴジラ"が、2日連続で本拠地神宮にアーチをかけた。ヤクルト村上宗隆内野手(19)が、オープン戦3号となる3ランを放った。 0-2で迎えた4回1死一、二塁、カウント2-1からソフトバンク先発高橋礼の134キロの内角高めの直球に反応し、腕をたたんで見事にとらえた。打球は一直線に右翼席へ。一時逆転の3ランとなった。「ある程度、内容のあるしっくりくる打席だった」と手応えを口にした。 日ごとの成長を実感させた。16日巨人戦では、カーブをとらえて本塁打にした。しかしその他の3打席はすべて直球に空振り三振。その試合後、居残りで約1時間、汗を流していた。宮本ヘッドコーチと1対1で、自らボールを上げてノックバットで打つキャンプ中から行っていたメニューに加え、ロングティーをみっちり。フォームを動画で撮影し、確認しながら試行錯誤していた。宮本ヘッドからは、大砲に成長するためのアドバイスを送られた。 打席での重心について「村上は(左右で)5対5か、前(右足)の方にいっている。ホームランバッターを目指すならうしろ(左足)に軸がないと」。一夜明けて、対応力の高さを見せつけ「軸足は意識して回っている。(コーチに)言われてみて、気付く部分があった」と感謝した。 目標はあくまで「開幕1軍」というが、開幕スタメンの可能性は十分。「1打席1打席、大事にとりくみたい」と着実に"大砲"への道を歩んでいく。【保坂恭子】

◆試合前に、グラウンドで新入団発表が行われた。ヤクルトのドラフト1位清水昇投手(22=国学院大)をはじめ、新加入選手が詰めかけたファンの前で紹介された。 特にソフトバンクから加入した寺原隼人投手(35)、五十嵐亮太投手(39)の名前が呼ばれると、ソフトバンクのファンからも声援が送られた。 試合後には、今シーズンに向けた出陣式がグラウンドで行われた。小川淳司監督は「最後まで諦めない姿勢で、チーム全員で一丸となって戦います。キャンプ中から、チーム力アップを目指し、1人1人のレベルアップに取り組んできました。オープン戦残り5試合でしっかり準備をして、開幕戦ダッシュにつなげられるようにします。今年1年、よろしくお願いいたします」とあいさつした。

◆1軍に初合流した"中山きんに君"ことヤクルトのドラフト2位中山翔太外野手(22=法大)が、最初の打席で結果を残した。 8回2死二塁、ソフトバンク・サファテのフォークボールを左翼線への適時二塁打とし「思い切っていこうと思った」。守備でも9回、上林の左飛をフェンスにぶつかりながら捕球した。新人合同自主トレ期間中に腰を痛め離脱していたが、ようやく復帰。小川監督は「楽しみが1つ増えた」と期待していた。

◆ヤクルト・石川雅規投手(39)が17日、ソフトバンクとのオープン戦(神宮)で先発し4回4安打2失点だった。一回1死から今宮に左翼席に先制ソロを被弾。四回には1死二塁からデスパイネに右前に落ちる適時打を浴びた。  左腕は「四回の先頭の四球から失点につながった場面はシーズン中ではやってはいけないことですし、命取りになるので慎重になるべきでした」と反省した。

◆ソフトバンクの高橋礼は5回を8安打4失点で、開幕先発枠入りへアピールできなかった。2-0の四回は村上に内角直球を3ランとされ、五回は青木に適時二塁打を許した。いずれも左打者に痛打を浴びて失点し「左打者に対しての投球をもう少し考えなければいけない。もうちょっとシンカーを使わないと」と、課題を見つめた。  開幕が近づいているが、先発陣はなかなか固まらない。工藤監督は「もちろん投げてもらいます」と、次回登板のチャンスを与えると説明した。

◆ヤクルトに10年ぶりに復帰した五十嵐が神宮球場でオープン戦初登板した。1回を投げて2失点したが大声援を浴び「たくさんの声援を受けてうれしい」とファンに感謝した。  昨季まで所属したソフトバンクとの顔合わせ。武器の直球が走らず「真っすぐの切れが良くなったら違う結果になる」と反省した。チームメートだった塚田に犠飛、釜元に適時打をそれぞれ許し「あんなにかわいがったのに、かわいくない後輩だな、と。試合だから仕方ないけど」と冗談めかした。 青木(五回1死二塁で適時二塁打) 「塩見が盗塁して得点圏の走者となったのでかえすことを心掛けた」 中山(ドラフト2位新人。オープン戦初出場で適時二塁打) 「初めてだったので思い切っていこうと思った。いい結果につながって良かった」 石川(4回2失点) 「先頭打者への四球から失点につながった。シーズン中はやってはいけないことだし、命取りになる」 ヤクルト・田畑投手コーチ(石川の開幕ローテーション入りについて) 「頼らざるを得ないし、頼りにしている」

◆昨年4月に右股関節を手術したソフトバンクのサファテが八回、オープン戦2度目の登板をし、2安打1失点と不安を残した。2死二塁からフォークボールが落ち切らず、新人の中山(法大)に左翼線適時二塁打を浴びた。本来の球威にほど遠く「前の試合より良かったことは特にない。自分の球を投げられていない」ともどかしげだ。  外国人枠の競争は激しいだけに、通算234セーブの守護神は上がり目を見せたい。工藤監督は「本人は開幕に合わせるつもりでやっている。その中のスケジュールで投げてもらうことには変わりない」と復調を願った。 釜元(代打3ランを含む3安打4打点。開幕1軍へ) 「崖っぷちなので、何とかアピールできて良かった」

◆10年ぶりに復帰した五十嵐が七回にオープン戦初登板。昨季まで所属したソフトバンクを相手に1回3安打2失点で「すごくたくさんのファンの声援を受けながらでしたけど、結果が伴わなかった」と悔しがった。39歳のベテラン右腕は上林らに痛打を浴び、「あんなにかわいがった後輩なのに、かわいくないな」と冗談ぽく笑った。

◆2軍で調整していたD2位・中山(法大)が"1日限定"の1軍昇格。試合前に新入団選手の紹介が行われたこともありベンチ入り。七回の守備から出場すると、八回2死二塁の好機にサファテから適時二塁打を放った。"きんに君"と呼ばれる大砲候補は「初めてだったので思いきっていきました」とにっこり。小川監督も「これからファームで結果を残せばチャンスはある」と評価した。

◆試合前に新入団選手や新コーチの紹介が行われ、日本ハムからトレードで加入した高梨らが本拠地に登場。試合後には「出陣式セレモニー」が開催され、小川監督がファンに向かい、「チーム一丸となって優勝に向けてやっていきます。開幕ダッシュをできるように取り組んでいるので、応援よろしくお願いします」と力強く宣言した。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(19)は17日、ソフトバンクとのオープン戦(神宮)で2試合連続本塁打となる3号3ランを右越えに放った。一回にも中前打を放ち、2安打3打点の活躍。オープン戦は7試合連続、日本代表の強化試合を含めると9試合連続安打とし、高卒2年目の大砲が開幕スタメンへアピールした。試合は、ヤクルトが5-7で敗れた。  とてつもない打球音を残し、白球がヤクルトファンが待つ右翼席に飛び込んだ。村上はダイヤモンドを一周し、感触が残った両手で仲間とハイタッチを交わした。  「内角の少し難しいところでしたが、うまく(腕を)たたんで打つことができました」  四回1死一、二塁から下手投げのソフトバンク・高橋礼が投げた内角高めの134キロ直球を体の回転ではじき返した。2試合連続本塁打となる3ランに「ある程度、きょうの打席は内容がしっくりきた」と手応えを口にした。  1日で"進化"を見せた。前日16日の巨人戦(神宮)ではカーブを捉えて右越えソロを放ったが、速球に振り遅れる場面が目立ち3三振を喫した。試合後、余韻に浸る間もなく居残り練習でコーチ陣と課題克服に取り組んだ。  まず、トップの位置が体側に寄り過ぎないように修正。二回の第1打席で速球を中前に運び、7試合連続安打とした。  石井打撃コーチからは、ロングティーとノックのように自らボールを真上に投げて打つメニューを提案され、苦手とする内角をさばくコンパクトなスイングの習得に励んだ。宮本ヘッドコーチは「まだやり始めたばかり。本人がどう感じるか」と簡単に褒めはしないが、それも期待の表れだ。  小川監督は「いい本塁打だった。インハイをよく打った」と目を細めた。それでも、村上は「4打席目のチャンスで1本出なかったのが悔しい」と八回2死二塁で二ゴロに倒れた場面を反省した。目標の開幕1軍へ。熊本・九州学院高からドラフト1位で入団した2年目の大砲候補が、課題を一つずつ消化し、開花の気配を漂わせる。 (横山尚杜) 先発で4回4安打2失点のヤクルト・石川 「先頭打者への四球から失点につながった。シーズン中はやってはいけないことだし、命取りになる」 五回、右翼線に適時二塁打を放ったヤクルト・青木 「塩見が盗塁(二盗)して得点圏の走者となったので。かえすことを優先に考えました」

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
楽天
621 0.750
(↑0.036)
-
(↓0.5)
45
(+4)
29
(+2)
7
(-)
6
(+2)
0.259
(↓0.005)
2.670
(↑0.08)
1
(-)
広島
622 0.750
(-)
0
(-)
47
(-)
36
(-)
6
(-)
4
(-)
0.239
(↓0.011)
3.500
(↑0.39)
3
(-)
ソフトバンク
730 0.700
(↑0.033)
0
(↓0.5)
39
(+7)
34
(+5)
9
(+2)
6
(+2)
0.238
(↑0.014
3.400
(↓0.18)
4
(1↓)
ORIX
632 0.667
(-)
0.5
(-)
47
(-)
36
(-)
8
(-)
15
(+1)
0.276
(↓0.011)
1.910
(↑0.19)
5
(-)
巨人
750 0.583
(-)
1
(-)
46
(-)
48
(-)
9
(-)
8
(-)
0.232
(-)
3.860
(-)
6
(-)
西武
451 0.444
(↓0.056)
2.5
(↓0.5)
45
(+3)
46
(+7)
5
(+1)
12
(+1)
0.243
(↓0.008)
3.180
(↓0.47)
7
(1↑)
日本ハム
342 0.429
(-)
2.5
(-)
41
(-)
32
(-)
12
(-)
7
(-)
0.279
(-)
3.580
(-)
8
(1↓)
ヤクルト
570 0.417
(↓0.038)
3
(↓0.5)
55
(+5)
56
(+7)
11
(+1)
15
(+3)
0.251
(↑0.003
3.970
(-)
9
(1↓)
ロッテ
351 0.375
(↓0.054)
3
(↓0.5)
35
(+4)
37
(+7)
4
(-)
8
(+1)
0.229
(↓0.001)
3.940
(↓0.44)
10
(1↑)
DeNA
363 0.333
(↑0.083)
3.5
(↑0.5)
39
(+7)
54
(+4)
9
(+2)
4
(-)
0.232
(↑0.002)
4.190
(↑0.02)
10
(-)
中日
481 0.333
(↓0.031)
4
(↓0.5)
33
(+2)
46
(+4)
6
(-)
5
(+2)
0.204
(↑0.005)
3.490
(↓0.07)
12
(-)
阪神
371 0.300
(↑0.078)
4
(↑0.5)
29
(+7)
47
(+3)
5
(+1)
11
(+1)
0.223
(↑0.009)
4.020
(↑0.22)