日本ハム(★1対2☆)西武 =リーグ戦23回戦・札幌ドーム=
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西武
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日本ハム
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勝利投手:多和田 真三郎(16勝5敗0S)
(セーブ:増田 達至(2勝4敗13S))
敗戦投手:玉井 大翔(2勝3敗0S)

本塁打
【西武】山川 穂高(47号・8回表ソロ),秋山 翔吾(24号・9回表ソロ)

  DAZN
◆西武は1点を追う8回表、山川がソロを放ち、試合を振り出しに戻す。続く9回には、秋山のソロが飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては、先発・多和田が8回1失点の快投で今季16勝目。敗れた日本ハムは、先発・上沢が力投を見せるも、打線が援護できなかった。

◆日本ハムは試合前、札幌ドームがある札幌市豊平区からリンゴが贈呈された。西田健一豊平区長と美園リンゴの会の稲葉郁夫会長が球場を訪れ、豊平区環状通で収穫された「昴林(こうりん)」30個が栗山英樹監督に贈られた。 毎年恒例の贈呈式は、04年から始まって今年で15度目。栗山監督は「毎年、ファイターズのためにありがとうございます。今年は地震や台風もあって農作物の被害もある中で、(立派に育った)このリンゴのように粘り強くCSを戦って日本一になりたいと思います」と、話した。

◆日本ハム中田翔内野手(29)が4回、先制打を放った。先頭の3番近藤が二塁打で出塁し、4番中田が2ボールからの3球目、142キロの直球を中前にはじき返した。今季104打点目。 リーグトップの15勝を挙げる右腕、西武多和田から奪った先制点に「2ボールだったから積極的に行こうと思っていた。真っすぐを、うまくはじき返せた。多和田投手はスライダーが多めだったから、頭の中に入れていたけど、真っすぐにいい感じで反応できたね」と、振り返った。

◆日本ハムが逆転負けを喫し、今季の西武戦負け越しが決まった。 4回に中田の先制打でリードを奪った。1点リードを保っていた先発上沢は8回、山川に同点47号ソロを浴びて降板。9回は3番手の玉井が秋山に決勝の24号ソロを許した。打線は8安打を放つも多和田を攻略できず、今季5度目の対戦で4勝目を献上した。 栗山英樹監督は「あれだけ勝っている(16勝)投手ですから...。何とか、どういう投手が出ても点を取って、今日は何とかナオ(上沢)を勝たせたかった」と、悔しがった。

◆ベンチで出迎えるチームメートたちは、みんな笑顔だった。 西武秋山翔吾外野手が1-1の8回1死、日本ハム玉井から決勝の24号中越えソロを放った。初球、真ん中に入ったカットボールを逃さなかった。「多和田が頑張っていた」と、8回1失点と好投していた後輩に16勝目を贈った。 さらに盛り上がったのは、ダイヤモンドを1周してから。ハイタッチで祝福する選手に混じって、右手の人さし指を天に突き上げる選手が何人かいた。 9月27日のソフトバンク戦、秋山は1点を追う8回に3ラン。土壇場の逆転勝ちを引き寄せ、優勝マジックを3とした。その際、右人さし指を突き上げるポーズをしながら、ダイヤモンドを走った。試合後「テンションが上がりすぎた。恥ずかしい」。この日の1発で、その時のことをいじられたわけだ。優勝を決めた前日の祝勝会(ビールかけ)でも、秋山の顔マネをし頬に背番号の「55」と書いた熊代が、何度も人さし指を突き上げるポーズを披露し、チームメートは大盛り上がり。中締めのあいさつでは秋山の口調までまねして話し、爆笑を誘った。 完全にいじられキャラとなってしまった秋山は「あれをはやらそうとしている人たちの気持ちが分からない。意識して、やりません!」と強調した。もっとも、「みんなが笑ってるのはいいこと。今日が優勝が決まる試合だったら、絶対やってました」とも。 チームの雰囲気は最高にいい。

◆西武の多和田真三郎投手(25)が、両リーグ最多となる16勝目を挙げた。8回を被安打8ながら1失点に抑えた。 4回に無死から連打を許し、先制を許した。しかし後続を打たせて取り、最少失点で切り抜けた。 7回には横尾の打球が左スネを直撃するアクシデントに見舞われたが、ベンチにも戻らず投げ続けた。「調子は良くもなく、悪くもなくだった。直球が、要所要所で決まってくれた。(4回に)うまく1失点で終われたことが、粘れた要因だった」と振り返った。 5勝だった昨季から、一気に勝利数ランクトップへ。タイトルをほぼ手中に収めたが「野手に助けてもらって勝てている。感謝しています」。開幕からローテーションを守り「1年間投げさせてもらって、自信になりました」と話した。

◆日本ハム上沢が1球に泣いた。志願して続投した1点リードの8回、先頭の山川に同点ソロを献上し、直後に降板となった。「甘かったんじゃないですかね。もったいない失点でした」と唇をかんだ。 ポストシーズンに向け「日本一になる可能性あるし、万全の状態にしっかり準備していきたい」と前を向いた。

◆西武の多和田真三郎投手(25)が、両リーグ最多16勝目を挙げた。10年ぶり22度目のパ・リーグ優勝から一夜明けたレギュラーシーズン最後の登板で、8回1失点。勝利数2位の西武菊池に2差をつけ、最多勝のタイトルをほぼ手中に収めた。 6回を3者凡退とし、迎えた7回、先頭横尾の打球が左スネを直撃した。土肥投手コーチが駆け寄ったが、多和田はベンチに戻らず投げ続けた。「多少痛かったけど(ベンチに)戻ってまでの感じではなかった。それよりリズムを崩したくなかった」。痛みより、流れを優先。走者を背負っても粘り、8回126球を投げ切った。 前夜は、歓喜のビールかけが行われた。仲間とともに会場入りしたが、早々に1人で抜け出した。中締めのあいさつの前には戻ったものの、先発前日の調整は怠らず。「ビールかけも大切ですけど(翌日の)試合を見に来てくれるファンもいる。そのためにも責任を持った行動をしないといけない」と話した。 5勝だった昨季からフォームが安定。一気に16勝とブレークし「できすぎなくらい。野手に助けてもらって、勝てている。感謝です」と笑顔で話した。タイトル争いについては「最後まで何があるか分からない。あとは待って...頼みます」。言葉に詰まりながら、喜びをかみしめた。【保坂恭子】

◆西武秋山が試合を決めた。同点の9回1死から右中間席へ24号決勝ソロ。優勝を決めた前夜は無安打だったが、しっかり存在感を示した。 CSで対戦する可能性のある日本ハム上沢からも3安打の固め打ち。「(上沢は)ずっと打てていなかったので、待ち方やタイミングを工夫しました。結果が出てよかった」とうなずいた。今季4度目の4安打で200安打まで残り4試合であと10本。可能性を残すが「無理、無理、無理、無理、無理」と謙遜した。

◆日本ハムは逆転負けで西武戦の今季負け越しが決まった。打線は4回に中田の先制打が飛び出すも、追加点を奪えなかった。 西武先発の多和田には今季5戦4敗となり、栗山監督は「すいません。いい投手は点を取りにくいけど、1安打でも勝たないといけない試合がある。CSへ向けて、しっかり準備したい」と、振り返った。

◆日本ハムの中田翔内野手(29)が1日、西武23回戦(札幌ドーム)に「4番・DH」で先発出場。四回に先制の中前適時打を放った。  四回無死二塁から、相手先発・多和田の142キロ直球を中前に運んだ。 貴重な先制タイムリーは、9月27日のオリックス戦以来、3試合ぶりの打点。「ツーボールだったから積極的に行こうと思っていた。真っすぐをうまくはじき返せた。多和田投手はスライダーが多めだったから、頭の中に入れていたけど、真っすぐにいい感じで反応できたね」と満足そうだった。

◆日本ハムの中田が0-0の四回に適時打を放った。無死二塁で多和田の外角速球を中前へ運び「うまくはじきかえせた。いい感じに反応できた」とうなずいた。  9月29日から3試合続けて指名打者で先発。チームがクライマックスシリーズ(CS)進出を決めたために首脳陣の配慮で負担を軽減されている中、きっちり仕事を果たした。

◆西武の多和田は8回8安打1失点で、リーグ単独トップの勝利数を16に伸ばした。四回に中田に先制打を許したが、終盤に山川と秋山のソロで逆転して白星を手にした。「粘れたところが良かった」と満足そうに振り返った。  この試合がレギュラーシーズンの最終登板。最多勝争いで2位の菊池(西武)に2勝差とし、初のタイトル獲得へ大きく前進した。「出来過ぎなくらい。最後まで何があるか分からない」と謙虚に話した。

◆腹斜筋の張りのために戦列を離れていた西武の外崎が9月1日以来、1カ月ぶりに先発で出場した。3打数無安打に終わったが「気合も一段と入るし緊張感もあった」と手応えを口にした。  優勝決定には間に合わなかったものの、クライマックスシリーズ(CS)で活躍するチャンスがある。「打って、守って、走って、かえしていくしかない」と先を見据えた。

◆「6番・一塁」で先発出場したD1位・清宮(早実高)は4打数無安打。連続安打は3で止まり「多和田さんのときは引っかけてゴロばかり。もったいない」と悔しがった。クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージで対戦する可能性もあり「いい安打を打っていないので、どこに投げれば安打になるか(相手は)分からない。そういった意味ではいい。あとはぼくがどうにかするだけ」と前向きに捉えた。

◆先発の多和田が、8回8安打1失点でリーグ単独トップの勝利数を16に伸ばした。2位で追う同僚の菊池とは2勝差。初タイトルとなる最多勝を確実とし「野手に助けてもらって出来過ぎなくらいです」と満足そうに振り返った。この試合がレギュラーシーズンの最終登板。2日に出場選手登録を外れる。

◆前日30日に10年ぶりのリーグ優勝を決めた西武は1日、日本ハム23回戦(札幌ドーム)に2-1で勝ち、2年連続で同カードの勝ち越しを決めた。同点の九回、秋山翔吾外野手(30)が決勝の24号ソロを放ち「きのう打てなかった分だけ、思い切って対策できた」とうなずいた。  前夜のビールかけでは同期入団の熊代が油性ペンで眉毛を濃くし、テープで鼻を上向きにする"秋山メーク"を披露した。自身が9月27日のソフトバンク戦(メットライフ)で逆転3ランを放った際の決めポーズもまねされるなど、たっぷりといじられた。  決勝弾を放ってベンチに戻ると、ナインが決めポーズをおねだり。それでも「流行らせようとする気持ちが分からない。みんな笑っているから、いいですけどね」とクールに受け流した。  前日は深夜まで祝勝会、取材が立て込んだが今季4度目の4安打。「今年、もう一度ビールかけをやりたい」。その思いが形になった。 (花里雄太)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
85522 0.62
(↑0.002)
優勝
(-)
4773
(+2)
637
(+1)
193
(+2)
128
(-)
0.273
(-)
4.25
(↑0.02)
2
(-)
ソフトバンク
76591 0.563
(↓0.004)
8
(↓1)
7642
(+1)
562
(+6)
192
(+1)
78
(-)
0.267
(-)
3.98
(↓0.01)
3
(-)
日本ハム
71643 0.526
(↓0.004)
13
(↓1)
5570
(+1)
565
(+2)
137
(-)
88
(+1)
0.251
(-)
3.78
(↑0.01)
4
(-)
ORIX
64725 0.471
(↑0.004)
20.5
(-)
2532
(+5)
558
(+2)
105
(+4)
97
(+1)
0.244
(-)
3.69
(↑0.01)
5
(-)
ロッテ
58723 0.446
(↑0.004)
23.5
(-)
10511
(+6)
571
(+1)
74
(+3)
119
(-)
0.25
(-)
3.97
(↑0.02)
6
(-)
楽天
56803 0.412
(↓0.003)
28.5
(↓1)
4504
(+2)
575
(+5)
129
(+2)
63
(+1)
0.241
(-)
3.85
(↓0.01)