123456789
阪神
02100 0000 3100
DeNA
00000 0010 170
勝利投手:メッセンジャー(11勝6敗0S)
(セーブ:ドリス(1勝3敗25S))
敗戦投手:東 克樹(7勝5敗0S)
◆阪神は2回表、俊介とメッセンジャーの適時打で2点を先制する。続く3回には、福留のソロが飛び出し、追加点を挙げた。投げては、先発・メッセンジャーが7回無失点の力投で今季11勝目。敗れたDeNAは、8回に宮崎がソロを放つも、反撃は及ばなかった。

◆阪神ランディ・メッセンジャー投手(36)は今季ホームで3勝5敗、防御率4・63に対し、ビジターでは7勝1敗、防御率2・51。敵地で7勝は両リーグでメッセンジャーだけだ。特に3戦3勝と相性の良い横浜で今日も好投するか。

◆DeNAの夏のイベント「勝祭(かっさい)2018」が開催され、スペシャルゲストに総合格闘家の高田延彦氏が登場した。試合前、グラウンド上に炎が燃え上がる演出の中、スタメン登場時のコールを務めた。  野太い声で会場を盛り上げた同氏は「格闘技のイベントの中ではたくさん経験があったけれど、日本のプロスポーツの中でも最高峰のプロ野球の試合に、こういった選手登場コールという形で携われて光栄でした。筒香(嘉智)選手を呼び出して、僕の横を通るときにアイコンタクトをして守備位置に走っていったのは特にしびれましたね。ベイスターズも上に行ける可能性はまだ十分にあるので、この『勝祭』を前に進む原動力の1つにして、今日からまずは3連勝を目指して頑張ってもらいたいです」とコメントした。

◆阪神福留孝介外野手(41)が4年連続の2桁本塁打に到達した。  2-0の3回に東の甘いスライダーをジャストミートし、右翼席に運んだ。2桁本塁打は中日で9度、カブスで3度、阪神で4度の通算16度目。

◆阪神福留孝介外野手が4年連続の2桁本塁打に到達した。  2-0の3回に東の甘いスライダーをジャストミートし、右翼席に運んだ。「第1打席に併殺打でチャンスをつぶしていたので、塁に出てチャンスを作りたいと思っていた。いい形でしっかりととらえられた」と納得の一打だった。  2桁本塁打は中日で9度、カブスで3度、阪神で4度の通算16度目。

◆DeNA先発の東克樹投手は尻上がりに調子を上げたが、援護に恵まれなかった。  3回までに3失点の立ち上がり。「自分のイメージと体の感覚が合いませんでしたが、イニングを重ねるごとに試合の中で修正することができて、イメージ通りに投げることができました」と4回以降は安定感ある投球を披露した。5、6回は3者凡退。7回8安打3失点でクオリティースタートはクリアした。  打線は阪神メッセンジャーの前に得点を挙げられず5敗目を喫したが、その中で手応えもつかんだ。「5回以降は、踏み込んだ足にしっかりと体重が乗り、低めに強いストレートを投げることができたので、次回登板までに後半の良い感覚を忘れないよう、練習のブルペンから意識して取り組んでいきたいと思います」と敗戦を次戦につなげていく。

◆阪神ランディ・メッセンジャー投手がDeNAキラーぶりを発揮した。  7回無失点で11勝目。序盤に自らの適時打などで3点をリードし、要所を締める投球でアウトを重ねた。  DeNAには今季6戦全勝の防御率0・80。横浜スタジアムでも4試合で防御率0・60と相性の良さが際立っている。「何でか分からないよ。分かっていたらほかのチームにも同じ投球をするんだけど。チームメートが支えてくれているおかげだね」と上機嫌。  自身3試合ぶりの勝利でリーグ2位に並ぶ11勝目(6敗)。トップの広島大瀬良と1差と、ぴったりついている。

◆DeNA宮崎敏郎内野手が、自身初の20号に到達した。3点を追う8回、左翼席にソロ本塁打を放った。  首位打者のタイトルを獲得した昨季の15本塁打を上回るハイペースに「自分の中で去年よりも長打を増やすことをテーマにしてきた。まだまだだけど、通過点にしてもっともっと打っていきたい」と話した。  「それより」と強調したのは、2死満塁で二ゴロに倒れた3回の第2打席。「打ちたかった。みんながつないでくれている。その中で点を取れるように、チャンスを逃さないように心がけたい」と満足はしていなかった。

◆阪神がDeNA先発の東を攻略して、再び連勝だ。まだリズムをつかみきれない序盤に攻め立てた。  2回は俊介、メッセンジャーの適時打で2点を先制。3回に福留が10号ソロ本塁打を右翼にたたき込み、幸先よく3点を奪った。これが効いてDeNA相手に11勝4敗と大きく勝ち越し。金本知憲監督は「今日は全部、やっぱり大きかったね。3点しか取れていないから、全部が大きかった。俊介も、よく、あそこでよくライトオーバー(二塁打)を打ってくれた」と評価した。前回対戦の7月20日はチェンジアップなどを駆使した投球に翻弄(ほんろう)されて完敗していた。指揮官は「(東の)真っすぐに力負けしないという。いきなり(糸原)健斗が(中飛で)アウトになったけど、カーンといい当たりをしてくれた。あれでチームも行けるんじゃないかというのがあったと思う。北條も(中前打で)続いたし」と手応えを口にしていた。  前日9日巨人戦から連勝。首位広島のマジック点灯も前夜に続いて阻止した。長期ロードは白星が先行しており、8月戦線を優位に戦いたいところだ。

◆阪神メッセンジャーが余裕たっぷりに119球を投げ込んだ。  3-0の7回。2死から連打を浴びて一、二塁。打者はロペス。久しぶりのピンチだったが強気に速球ばかりを選択。ボールが3球続いたが、4球目も直球。打ちにきたロペスはミスショットで遊飛に。振り向けばスコアボードには「0」が7個並んでいた。  「一番自信があったのが直球だったので続けたんだ。チャモ(ロペス)に助けられたところもあったね。必要なときに狙ったところに投げられたと思う」  DeNAには今季6戦全勝になった。防御率は0・80。横浜スタジアムでも4試合で防御率0・60。「何でか分からない。分かっていたらほかのチームにも同じ投球をするよ」。5番宮崎は今季19打数無安打と完全に封じている。  チームは3位に浮上し、金本監督は「今日の調子で7回を0点というのは二重丸もいいところ」と11勝目を挙げた右腕に最敬礼。ちょうど1年前の8月10日。打球を受けて右腓(ひ)骨を骨折した。助っ人はスマホで日付を確認すると「全然知らなかった。それは過去のことだからね」。シーズン終盤を棒に振った昨年の分まで、フル回転の夏にする覚悟だ。【柏原誠】

◆阪神福留が4年連続2桁となる10号ソロを放った。  2点リードの3回1死、DeNA東のスライダーを振り抜くと、打球は右翼スタンド中段に突き刺さった。41歳で2桁本塁打は球団では過去に金本監督のみ。年齢を感じさせない働きに「奇跡。そういう奇跡を起こせてよかった。相手のチャンスがつぶれた後だった。いい1本になった」と笑った。8月は月間打率4割2分9厘。4戦連続の打点で、広島のマジック点灯も阻止した。

◆阪神の守護神ドリスは2点リードを難なく守り、25セーブ目を記録した。  9回裏に登板し、昨季までの同僚・大和を見逃し三振に仕留めるなど3人斬り。これで登板3試合連続で3者凡退の安定感だ。「今日も全体的に良かった。打者がどういうボールを待っているのかとか、そういうことが分かるようになっているのが大きいね」と納得顔だった。

◆阪神北條は6試合連続安打を決めた。1回1死から中前にはじき返した。これで17試合連続出塁と安定感抜群だ。  ただ、2打席目以降は凡退が続いた。「ヒットはコンパクトに振れていました。でも他の打席がダメ。また明日頑張ります」と納得しなかった。

◆主将が闘魂の1発だ。阪神福留孝介外野手(41)がDeNA戦で2点リードの3回に東の甘い変化球をジャストミートし、右翼席に10号ソロを運んだ。4年連続2桁本塁打。前日9日と同じく、結果次第では広島に優勝マジックが点灯する可能性がある状況だったが、それを阻止して3位に浮上。負けられない厳しい状況は続くが、福留は8月月間打率4割2分9厘。ベテランのバットは熱くなるばかりだ。  バットを構えた瞬間から、福留のイメージは出来上がっていた。2点リードの3回1死、1ストライクからの2球目。DeNA東が投じたスライダーに体ごと入っていった。全身をしならせて力を伝え、振り抜く。バットに乗った打球は、一気に右翼スタンド中段に突き刺さった。4年連続2桁となる10号ソロ。41歳はクールにベースを回った。  積み重ねた読みの1発。狙ったようにも見えるスイングに「それはいろいろ打席のなかで考えながら入っているからね。そういう(本塁打を狙う)こともあるんじゃないでしょうか」と不敵に笑った。1打席目は直球、スライダーの後の直球に併殺。この打席の初球はチェンジアップを見逃していた。打席を重ねて磨いた感性。真ん中にくれば、福留のものだった。  41歳で2桁本塁打到達。球団では過去に金本監督しか達成していない。年齢を感じさせない働きにも「奇跡。そういう奇跡を起こせてよかった」と笑った。気温が上がれば上がるほど調子も上向く。8月は月間打率4割2分9厘と絶好調。4戦連続の打点で、広島のマジック点灯も阻止してみせた。何より「ランディが安定していた投球だったし、相手のチャンスがつぶれた後だった。いい1本になった」と胸を張った。  打席での発想、気づき。体力の回復は落ちても、鋭さは増す。秘訣(ひけつ)は、ない。「泥まみれになってやってきて、覚えてきたことかな」。結果が出ず、苦しむ若手を遠くに見ながらぽつりと続けた。「必死にやってれば、勝手に覚えるから。絶対に」。だから「1球、ワンプレーに必死になれ」と伝える。その言葉の意味を、1発の軌道で示して見せた。  前日9日の巨人戦に勝ち、流れに乗って連勝。借金を4に減らし、ヤクルトをかわして3位に浮上した。金本監督が「もちろん常に乗っていきたい。常にね」と言えば、主将も気持ちを切り替え「この勝ちを明日につなげられるように」と次戦をみつめた。最後はいつもと同じく「1つ1つ、目の前のことをやっていけばいいんじゃないかな」と締めた。【池本泰尚】

◆阪神金本監督の用兵も接戦勝ちの大きな要因になった。DeNA先発は2連敗中と苦戦していた東だ。対戦前、あるデータに着目した。今季は左打者に打率2割8分1厘と打ち込まれていた。右打者を2割1分1厘と抑えているのと対照的だ。ロサリオを外して5番一塁でナバーロを抜てきする。打順変更が的中した。  2回無死一塁。ナバーロが東の速球を捉え、左中間フェンス直撃の二塁打を放った。無死二、三塁の絶好機を築いて、2点先制をお膳立てした。金本監督は「ナバーロは左投手どうこう、あまり関係ないタイプ。左の方が良かったりするときもある。(データとして)左打者の方が相性いいのもあった」と明かす。前日9日巨人戦で同点弾を打った勢いは消えていない。  球場の特徴も起用の判断材料になった。中堅はナバーロではなく俊介。指揮官は「横浜は風が強いし、薄暮もある。どちらかといえば、守備重視で俊介を選んだ」と説明した。俊介は7月31日中日戦以来の先発。2回に右越え先制タイムリー二塁打を放ち、打撃で貢献。ツキもあった。  東に借りを返した。前回対戦の7月20日は完敗。指揮官も「狙うか捨てるか」と指摘していた。速球にチェンジアップを織り交ぜる投球に惑わされたが、この日は速球を強振して攻略。「真っすぐに力負けしないという」と金本監督。新人左腕に意地を見せつけ、再び連勝だ。【酒井俊作】

◆阪神が2連勝。先発のランディ・メッセンジャー投手(36)は119球を投げ7回6安打無失点で11勝目(6敗)。DeNA戦は今季6戦6勝と相性の良さを発揮した。  金曜のハマスタ。阪神は二回、一死二、三塁とし、俊介の右越え二塁打で先制。二死後、メッセンジャーの右前適時打で1点を加えた。三回には一死から福留が右翼席へ10号ソロを放ち、リードを3点に広げた。  阪神は八回、2番手・能見が宮崎に20号ソロを浴び1点を返されたが、リードを守った。

◆阪神が2連勝。先発のランディ・メッセンジャー投手(36)は119球を投げ7回6安打無失点で11勝目(6敗)。DeNA戦は今季6戦6勝と相性の良さを発揮した。メッセンジャーは試合後のインタビューでチームメートへ感謝の言葉を口にした。  --7回を投げて119球無失点。振り返って  「7回これだけ投げてゼロを並べられたので本当にうれしいし、チームメートにも助けられて、しっかり守ってくれましたし、点も取ってくれたんで非常にうれしいです」  --七回も粘って抑え切った  「自ら招いてしまったピンチで、招きたくなかったピンチですけど、必要な時はしっかり狙ったところに投げられましたし、最後はロペス選手に助けられたところもありますが、よかったです」  --しっかり投げて、二回にはタイムリーも放った  「ラッキーですね。ラッキー」  --ベイスターズ戦は今シーズン6戦6勝。どのへんに秘訣がある  「何でか分からないです。分かっていればそれをよそのチームに投げる時もできればいいんですけど。本当にでもチームメートのおかげです。皆さんが支えてくれているんでそこが大きいと思います」  --夏のロードはまだまだ続く。次のピッチングへ向けて一言  「明日、明後日、ガンバリマスネ」

◆DeNAはメッセンジャーに今季6戦全敗となり、負け越しは10に膨らんだ。監督就任1年目だった一昨年5月以来の2桁借金に、ラミレス監督は「勝てる時もあれば、負ける時もある」とさばさばと口にした。  二~四回はいずれも先頭打者が出塁し、メッセンジャーが七回で降板するまでに4度、得点圏に走者を置いた。ただ、この日を含めて今季19打数無安打と宮崎が天敵相手に沈黙するなどして生かせなかった。監督は「ランナーがたまればたまるほど、タフになった」と要所でギアを上げる相手に脱帽した。 東(7回3失点で5敗目) 「イニングを重ねるごとに修正でき、イメージ通りに投げられた。次回まで、後半の感覚を忘れないようにしたい」 宮崎(メッセンジャーに今季19打数無安打) 「ピンチでコントロールがいい。(昨季より)変化球の割合が増えたイメージ。打たされている」

◆阪神の福留が2-0の三回に10号ソロを放ち、4年続けて2桁本塁打をマークした。DeNAの東が途中から立ち直っただけに、勝利に貢献する貴重な一撃。41歳の大ベテランは健在ぶりを示す2桁アーチに「奇跡的なことです。今日の勝ちをつなげられるように」と話した。  サウスポー東の低めの変化球を強振し、右翼席上段に届かせた。今季50打点目となる追加点を挙げ「いい形で捉えることができて良かった」。夏場に入って好調だが、一回に二ゴロ併殺打に倒れていただけに「好機をつぶしてしまっていたので、塁に出て好機をつくろうと思い、打ちにいった」と振り返った。 金本監督(メッセンジャーに) 「きょうの調子で7回を0点というのは二重丸もいいとこじゃないですか」 俊介(二回に右越えに先制の二塁打) 「(先発に)使ってもらって、ああいう形で打てて良かった。直球に振り負けないようにと思っていた」

◆DeNAは10日、阪神に1-3で敗れ、チームの借金は「10」まで膨らんでしまった。相手先発のメッセンジャーには今季6戦6敗と完全にお得意様とされている。  ラミレス監督はこの日の試合前、メッセンジャーについて「例えば先頭打者が二塁打で出塁すると、この回に点が入りそうだと思うけど、得点圏に走者が進むとタフな投手になる」と難敵ぶりを説明。この日の試合も何度か好機は作ったが、あと一本が出ずに「ランナーがでるほどにタフになっていった。皮肉にも、試合前に話していたことがその通りになってしまった」と厳しい表情だった。

◆DeNAの宮崎が10日の阪神戦(横浜)の八回に能見から左越え20号ソロを放った。自己最多だった昨季の15本を大幅に上回るペースで積み重ねているが、「そんなに気にしていない。それよりも勝ちたい。前の打席で一本だしたかった」と反省。0-2の二回無死二塁で三ゴロだった第1打席や、0-3の三回二死満塁で二ゴロに倒れた2打席目を悔やみ、「点を取れるときに取らないといけない」と厳しい表情だった。  この日、阪神の先発だったメッセンジャーに対して今季は19打数無安打と相性が悪い。「きっちり抑えられていますよね。(きょうは)ピンチでの制球がよかったと思います」と振り返った。  それでも20号という節目については「去年よりは長打を増やすことをテーマにしているので、まだまだ通過点としてもっと打てたらいいなと思います」と、今後の量産を目指していく。

◆ハマスタは夕方まで気温33度あったそうだ。  しかし...金比羅さんのような長い階段を登って行き着く横浜スタジアムの記者席にはエアコンが効いている(俺がトラ番の頃は暑かったけどなぁ)。だからキャップ阿部祐亮は「これで、試合がすんなり終わってくれたら中華街が呼んでるのでイイんですけど...」という。  まぁ昔から横浜でのゲームは球場入りする時から、もう派手な中華街のネオンが気になるから、どいつもこいつも当番デスクに"早く紙面企画を決めてくれ"とハァハァ迫ってくるのです。  「今でもはっきり覚えているけど、俺は横浜というと必ず思い出すコトがあるんや」と編集委員上田雅昭がいう。  それは1996年の8月9日。阪神は横浜でベイスターズ相手に3-3で延長となり、十二回になんと阪神は一挙11点を取った。これは1イニングの最多連続得点のセ・リーグ・タイ記録だ。  当時は藤田平監督で2年連続リーグ最低打率にあえぐ貧打で、誰とはいわないがチャラチャラしたのが多かった。その気まぐれ打線がわずか1回で11点という"珍事"でさぁ大変。ドジョウが出てきて今晩ヮだ。  「新聞には降版時間という絶対的な締め切りがある。デスクは何度も『おいッ、何をしとんじゃ。記者席の窓をあけて阪神ベンチに、原稿が間にあわんからゲーム進行を頼め! 残りの点は明日に残して! と叫べ』なんて無茶苦茶を言うてくるし...実際、てんやわんやとなった。今日はそこまで大量点とは言わんが、まぁメッセンジャーやから早めにケリがつくやろ。しかし...横浜では何が起きるかわからん。油断はできんのや」と上田編集委員はいうのだ。  ちなみに藤田平監督は「鬼平」と呼ばれて相当厳しく鍛えようと試みたが、長く"ぬるま湯"につかりきったチームの体質は一朝一夕には変革はできない。それでのたうち回った。でもその夜だけは選手は「よもや2回もホームを踏むとはなぁ」とキャッキャッとはしゃいでいた。もちろんチームは...地獄を這いずり回っていたが。  「そやから俺には横浜となるとトラウマがあるんや...」とベテラン編集委員上田が電話の向こうで自嘲気味にいうのもわかる。  だが、キャップ阿部によると「金本監督はいつものように精力的に動き汗びっしょり...。そして僕らが囲むと監督は『ああ、胃が痛いヮ』と言い出した。そこへ北條選手が通りかかったので、金本監督はニヤリとして『おい北條よ、××(胃薬の名前)をもらってきてくれ...』と声をかけたんです」という。  「エッ」という顔の北條は、どうやらその名前はジェネレーションギャップで知らなかったらしくキョトン。すると監督は「胃薬や」。ギョッとする北條に、金本監督は「おまえがバント失敗するからやないか...」。すると北條、すぐトレーナーから胃薬をもらってきて手渡しながらニコッとして「これで、まだまだ僕はバント失敗ができますね...」-。  阿部は「これでドッと試合前のベンチが笑いに包まれました」といい雰囲気を伝えてきた。  そして...プレーボール。メッセ力投。福留、糸井と元気いっぱい。この日、8月10日は8と10で『ハートの日』(厚労省&日本心臓財団が1985年に制定)。"健康ハート"の記念日。まことに心地よい夜となった。これでも胃薬いる? 監督ッ。

◆  --二回は東の直球を狙い打ちしていた  金本監督「個人で狙い球をしぼったのか、チームとしてか...僕、ミーティングに出てないんで(笑)。コーチに任せてます。(ただ)真っすぐに力負けしないと。(一回に)健斗(糸原)がアウトにはなったけど、いきなりカーンといってくれたし、あれでチームもいけるんじゃないかな、と。北條も続いたし」  --東は左打者を苦手にしていた。さらにロサリオには、あのチェンジアップはキツイと  「そういう判断ですね、われわれは」  --ナバーロが中堅に慣れていないことも  「それも、もちろんありましたよ。横浜は風も強いし、薄暮もある。守備重視で俊介を選んだところもある」  --メッセンジャーは宮崎を完璧に封じている  「きょうも(三回の)満塁で、大きかったね、セカンドゴロか」

◆メッセンジャーよ、適時打&7回6安打無失点の11勝目おめでとう!! 来日通算95勝で、外国人投手最多(100勝)のジーン・バッキーにあと5勝と迫ったのだ!!  メッセよ、この勢いで残り50試合で6勝を挙げて、17勝で最多勝、そしてバッキー超えの外国人最多101勝の金字塔を打ち立ててくれー!!  いや、たぶん? おそらく? まさか? そんなことはないと思うんだけど、来季はNPB在籍期間を満たし、日本人扱いになるのだ。俺の被害妄想かもしれないけど、あと4勝の99勝で終わると「いや~残念!! 来年から"日本人"だから、記録達成ならず~! お疲れさまでした~」となったりするんじゃ? イヤだー、そんなの絶対にダメー!! メッセよ、俺の不安を払拭する記録達成で、阪神に逆転Vをもたらしてくれー!!  さて、阪神も借金4まで戻してきたぞ! 対戦成績11勝4敗のDeNAさま、さまさまです。このカードは残り10試合あるので最低7勝3敗で借金返済のメドはついた!! DeNAさまに足を向けて寝ることなく、この3連戦はあと2つともいただきましょう。

◆東を12打数1安打と苦手にしていたロサリオは欠場。7月18日の巨人戦(甲子園)から続いていた連続スタメンは15試合でストップしたが、落ち込むことなく、ベンチのムードメーカー役に徹した。福留が10号ソロを放った瞬間、ベンチを飛び出し、福留になりすまして、ナインとハイタッチ!? 金本監督には"無視"されたものの、終始、柔和な表情だった。

◆メッセンジャーを攻略できず、借金はラミレス監督就任1年目の一昨年5月以来となる2桁に膨らんだ。これでメッセンジャーには今季6戦6敗と一度も勝てないまま。序盤から何度か好機は作ったものの得点に至らず、指揮官は「きょうは球種のコンビネーションがよかった。ランナーが出るほどタフになっていった」と脱帽するしかなかった。

◆「5番・一塁、ナバーロ」。驚いた。相手は左腕・東。あえての左対左。1軍再昇格後の7月18日からスタメンが続いていたロサリオを、外した。ついに金本監督が動いた。そして、来日初めて一塁のスタメンを任されたN砲が応えた。  「いい感触で打てた。いい感じ。これを続けていけるようにしたい。チームのためになりたい」  二回だった。先頭の糸井が右前打でチャンスメーク。東の2球目、147キロ直球に素直にバットを出した。左中間フェンス直撃の二塁打。俊介&メッセンジャーの適時打を演出し、お菓子をもぐもぐとほおばりながら、帰りのバスに向かった。  目を細めながら狙いを説明したのは金本監督だった。「ナバーロは左(投手で)も関係ない(対左打率・282)タイプ。(東には)左(打者)の方が相性いいのもあった」。東とは今季5度目の対戦。これまで防御率1・32の好投を許し、5月16日(甲子園)にはプロ初完封を献上するなど手を焼いていた。攻略への糸口になったのは東が左打者を苦手としていたこと。被打率は対右・211に対し、対左・281...。そこにN砲がピタリとハマったわけだ。  今後の一塁はどうなる? 金本監督は「右打者が苦労するような(左)投手であれば、ナバーロは一塁の守備でもいいものを見せてくれているし。最善の策というか、常に一番勝ちに近づくようオーダーを」と、ロサリオとナバーロのツープラトン起用など、柔軟な発想で臨むことを明言した。残り50試合で、いよいよムチを打つ。  ナバーロは「球場に関係なく、積極的にいこうと思う。続けていくよ」と力こぶ。もう難敵を作っている場合じゃない。6月中旬に加入した救世主が、カギを握る。 (阿部祐亮)

◆無念の思いで球場を去った"あのとき"から、1年-。この日は苦しみながらも、七回までマウンドを譲らなかった。メッセンジャーが、横浜スタジアムで仁王立ち。119球の熱投で、自身3試合ぶりの11勝目をつかみ取った。  「いま知った。全然知らなかった。もう過去のことだから、忘れていたよ」  8月10日。昨年は巨人戦(東京ドーム)で打球を足に受け、右腓骨を骨折した日だ。思わず自分のスマートフォンで日付を確認した。  1球に集中し、耐えた。一回は3者凡退も、以降は自慢の制球が定まらかった。それでも要所で緩急をつけ、本塁は踏ませない。6回で102球だったが、七回もマウンドへ。二死一、二塁を背負ったが、3ボールからの4球目。渾身の144キロ直球で、ロペスを遊飛に打ち取った。  DeNA戦は今季6戦6勝。「なんでかわからない」と笑うが、無類のハマキラーぶりを発揮。金本監督も「きょうの調子でね、7回0点というのは、二重丸もいいところじゃないですか」と脱帽。不調でも、なんとかしてくれる。だからこそエースだ。  手術を受けた右腓骨にはボルトが残ったまま。オフにしっかりトレーニングし、今季に備えるために除去手術は受けなかった。柱としての自覚。打っても二回二死二、三塁で右前適時打を放った。13日で37歳になるが、投げて打って、チームを鼓舞した。  月間防御率・6・08だった7月の流れを変えるべく、前日9日に恒例の取材対応をしなかった。ゲンを担ぐのがメッセ流だが、骨折したときも同じだった。キャッチボールを再開したとき、投じたのは背番号と同じ「54」球。初のブルペン投球でも「54」球だった。登板前日にラーメンを食べるのは変わらないルーティンだが、調子が悪いときは試合中でもパンツをはき替える。チームや自分のためなら、どんなゲンも担いできた。  「アシタ、アサッテ、ガンバリマスネ!!」  おなじみとなった流暢な日本語に横浜のファンも大喜び。身も心も黄色に染まったエースが、今年は最後までフル回転する。(竹村岳) ★メッセ、骨折VTR  昨年8月10日の巨人戦(東京ドーム)。七回に阿部の放った強烈な打球が右くるぶし付近を直撃し、負傷交代。患部をアイシングして東京都内の病院に向かった。午後11時半頃、横浜市内のチーム宿舎に戻った際には右足をギプスで固定した松葉杖姿。翌11日に「右腓骨骨折」と発表された。その後、驚異的な回復で10月10日のシーズン最終戦で復帰。同14日のDeNAとのCSファーストステージ初戦(甲子園)では6回無失点で勝利投手となった。

◆主将の一撃で連勝! 3位浮上だ!! 阪神は得意のハマスタでDeNAに3-1と快勝。三回に福留孝介外野手(41)が10号ソロを放ち、41歳での2桁本塁打は現監督の金本知憲以来、球団2人目となった。衰え知らずのキャプテンの活躍で首位広島のマジック点灯を2日連続で阻止。虎の熱い夏は、まだまだここからだ!!  伸びやかで美しい、福留らしいスイングで白球を運び去った。夏の夕暮れ、港町・横浜に放物線が映える。チームとエースが待ちわびた「3点目」はキャプテンが節目弾でたたき出した。値千金の10号ソロだ。  「ランディ(メッセンジャー)がすごく安定していたので、早く得点できればと思っていた。特に相手のチャンスがつぶれたところだったので、いい1本になった」  自ら適時打まで放っていたエースが、二回一死一、二塁を切り抜けた。もうひと押ししたかった2-0の三回、一死走者なし。難敵左腕、東が投じた緩い123キロスライダーを、右中間席中段まで運び去った。  「奇跡です。まあ、そういう奇跡が起きてよかった」  4年連続、米大リーグ時代も含めれば通算16度目の2桁アーチを、そう謙そんしたが、41歳での2桁弾は金本監督以来、球団2人目。しかも初顔合わせから3点以上を奪ったことがなかったルーキー左腕から、3点目をたたき出したのだから、金本監督も「もちろん、もちろん。きょうはもう全部が大きかった」と手をたたいた。  4試合連続安打&打点で8月は打率・429、2本塁打、6打点。勝負の夏場に調子を上げてきた主将が、メッセンジャーに3戦ぶり11勝目を贈った。生まれは日本と米国。守るのはマウンドと左翼フィールド-。遠く離れていても、仲間と最高の勝利を分かち合いたいという一点で、2人は通じ合っている。  野手がファウルボールなどでポジションから大きく動いた際、メッセンジャーは野手が定位置へ戻ったのを確認。合図と数十メートル越しのアイコンタクトののち、次の投球に入る。何百人もの投手を後ろから見てきた福留は「そういうのを見るとやっぱり、どんな状況でも、捕ってやろう、打ってやろう、という気持ちになる」と話す。  何とかしてやる-。強い気持ちは数字にも表れる。今季、メッセが先発した20試合で、福留は打率・314、4本塁打、13打点。この日で5戦連続マルチ&8戦連続安打、4戦連続本塁打の援護射撃。だれもが認める投打の大黒柱が力を合わせて、虎を支えている。  これで今季、横浜では8勝1敗。広島の優勝へのマジックナンバー点灯を、またも阻止し、7月17日以来24日ぶりにAクラス、3位に戻った。指揮官が「もちろん、常にのっていきたいんで、常に」とこぶしを握れば、福留も力を込める。  「きのうの勝ちをきょうにつなげられた。あすにつなげられるように。一つ一つ目の前のことをやっていく」  勢いに乗るなら、今ここだ。10号も通過点。だれより勝ちたい男は、まだまだ先を見ている。 (長友孝輔)

◆今さらだが、改めて阪神は糸井と福留だけのチームに見えてしまった。ベテラン2人が元気なのは結構だが、それ以外の選手の力不足が顕著なことを示している。  5番以下をどうするか? 終盤に向けて深刻な課題だ。巨人の左腕投手が多投したチェンジアップに全く合わなかったロサリオを下げ、あえて左3人でクリーンアップを組んだのは、間違ってはいない。結果的にその3人が得点している。  ただ、ロサリオには今まで以上に寄り添って、心のケアはしっかりしてもらいたい。2軍落ちは相当ショックだったという。このまま使ってもらえないという不安を抱いたままプレーさせては、復調気配もまたイチからになる。いかに効果的に起用するか。潜在能力は他の日本人選手をはるかに凌ぐ。  一方で陽川、中谷、大山らが日替わりスタメンになるのは、やむを得ない。チャンスをもらっても、このメンバーはボール球を振ってしまう。陽川、大山はボールを振って凡打。中谷は空振り。投手が一番嫌がるファウルを打てないのだ。  最高のお手本が福留、糸井。彼らはストライクゾーンで勝負している。日替わり組の中から誰か一人でも、ファウルで粘れてスタメン固定されれば、チームの浮上の可能性もアップするはずだ。(サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
593710.615
(↑0.004)
0
(-)
46504
(+9)
423
(+3)
125
(+3)
56
(-)
0.267
(↑0.002)
4.01
(↑0.01)
2
(-)
巨人
505310.485
(↓0.005)
12.5
(↓1)
39459
(+3)
422
(+9)
102
(+1)
48
(+1)
0.26
(-)
3.89
(↓0.06)
3
(↑1)
阪神
444810.478
(↑0.005)
13
(-)
50365
(+3)
407
(+1)
57
(+1)
46
(-)
0.246
(-)
3.93
(↑0.04)
4
(↓1)
ヤクルト
455010.474
(↓0.005)
13.5
(↓1)
47437
(-)
465
(+3)
93
(-)
54
(-)
0.265
(↓0.001)
4.38
(↑0.01)
5
(-)
DeNA
435320.448
(↓0.005)
16
(↓1)
45379
(+1)
447
(+3)
114
(+1)
57
(-)
0.247
(-)
4.21
(↑0.01)
6
(-)
中日
455610.446
(↑0.006)
16.5
(-)
41414
(+3)
458
(-)
65
(+1)
49
(-)
0.261
(↑0.001)
4.33
(↑0.04)