巨人(☆3対1★)阪神 =リーグ戦17回戦・東京ドーム=
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阪神
00000 0001 150
巨人
30000 000× 371
勝利投手:吉川 光夫(5勝3敗0S)
(セーブ:アダメス(0勝0敗2S))
敗戦投手:才木 浩人(3勝5敗0S)
  DAZN
◆巨人は1回裏、2死二三塁から阿部が3ランを放ち、先制点を挙げる。投げては、先発・吉川光が6回無失点の好投。その後は宮國、澤村、アダメスの継投で逃げ切り、吉川光は今季5勝目を手にした。敗れた阪神は、最終回に代打・福留の適時打で1点を返すも、反撃が遅かった。

◆巨人阿部慎之助内野手(39)が6号先制3ランを放った。  1回2死二、三塁、阪神才木の147キロ直球を完璧に捉え、右中間席へ運んだ。プロ通算394号で400号の大台まで残り6本とした。

◆巨人阿部慎之助内野手(39)が6号先制3ランを放った。1回2死二、三塁、阪神才木の147キロ直球を完璧に捉え、右中間席へ運んだ。プロ通算394号で400号の大台まで残り6本とした。「久しぶりのスタメンで少し緊張しました」と笑いながら「追い込まれたので、変化球も頭の隅に置きながらだったんですが、高めのボールをうまく上からたたくことができました」と話した。  19歳の阪神才木から初本塁打。本塁打を打った投手は通算227人となり、阪神金本監督を抜き、単独2位となった。歴代1位の元近鉄ローズまで残り1本とした。

◆阪神鳥谷敬内野手が7打席ぶりの安打を記録した。3点を追う7回1死で代打登場。  右腕宮国に2ボール2ストライクと追い込まれながら、外角低めのシュート系を巧みに中前へ転がした。「なんとか次につなげていければ、と思っていました」。出塁後は相手失策も絡んで三塁まで進んだが、反撃のホームベースは踏めず。それでも代打出場が続く中、7月26日広島戦以来のHランプとなった。

◆阪神福留孝介外野手が、代打で適時三塁打を放った。3点を追う9回1死一塁で代打で登場。  カウント1-1からの3球目をとらえた。初対戦の巨人アダメスの直球をとらえ「その投手の一番速い球に合わせていくだけですから。代打でしたし、思い切っていきました」と振り返った。

◆巨人阿部慎之助内野手(39)が6号先制3ランを放った。  1回2死二、三塁、阪神才木の147キロ直球を完璧に捉え、右中間席へ運んだ。プロ通算394号で400号の大台まで残り6本とした。「久しぶりのスタメンで少し緊張しました。(カウントを)追い込まれたので、変化球も頭の隅に置きながらだったんですが、高めのボールをうまく上からたたくことができました」と振り返った。  才木からは初アーチで、ここまで通算227人の投手から本塁打をマーク。阪神金本監督を抜き、歴代単独2位に浮上した。あと1人でローズ(元近鉄)に並ぶ。お立ち台に上がったベテランは「突如(スタメンが)決まったのでびっくりしました。(本塁打は)うまく反応できました。今日は原さんと松井さんがダブル解説だったので、その前で打ててうれしいです」と中継ブース内の2人の先輩を見上げた。

◆阪神が敗れて、借金6に戻った。  先発の才木が1回2死二三塁から阿部との勝負を選んで先制3ランを被弾。その後は踏ん張って6回6安打3失点にまとめたが、いきなり失った3点が大きくのしかかる展開となった。  打線は巨人先発吉川光をとらえきれなかった。6回には1死満塁の好機を迎えるも、大山が二飛、中谷が中飛で無得点。福留をスタメンから外した打線はわずか5安打に終わり、奪った得点は9回に代打福留が放った適時三塁打のみに終わった。  金本知憲監督は才木について「前回と同じだわね。中日戦か。2人いてインコースに構えて、逆球の甘いところ...。同じミスだね。これはもう、明らかに」と指摘。打線については「チャンスであと1本というところで1点でも入っていれば展開はまったく違った。犠牲フライ、ゲッツー崩れで1点というケースが2回あったのかな」と振り返った。

◆5番一塁で先発の巨人阿部慎之助内野手が先制の6号。今季の阿部は代打で出場した42試合は本塁打0だが、先発した18試合は6本塁打と、先発では3試合に1本ペースで本塁打をマーク。  才木からは初アーチで、これで阿部が本塁打を打った投手は通算227人目となり、金本(阪神)の226人を抜いて単独2位に進出。  今季は1号京山(DeNA)2号谷川(阪神)4号平井(西武)5号石川(ソフトバンク)6号才木と、6本のうち5本が初本塁打の投手で、最多のローズ(オリックス)へあと1人に迫った。

◆新旧4番で虎を一蹴だ。「5番一塁」で6月17日以来のスタメンとなった巨人阿部慎之助内野手(39)が、1回に決勝6号3ランを放った。阪神先発才木の高め直球を捉え「打った瞬間」のパワーを披露。本塁打した投手が歴代単独2位の通算227人目となり、健在をアピールした。直前に二塁打を放ちお膳立てしたのは4番の岡本。中軸が機能するとやはり強い。  誇らしげに人さし指を突き上げた。阿部が貫禄の一撃を右翼席中段に放り込んだ。1回2死二、三塁。阪神才木の外角高め147キロを白木のバットでつぶした。「久しぶりのスタメンで少し緊張した。追い込まれたので、変化球も頭の隅に置きながらだったけど、高めをうまく上からたたくことができた」。6月17日ロッテ戦以来のスタメン起用に一発回答で応えた。  またも新顔を餌食にした。プロ通算394号で400号の大台まで残り6本。19歳の才木を新たに加えた、延べ227投手が"本塁打コレクション"にずらり並んだ。阪神金本監督を抜き、歴代最多のローズ(元近鉄など)まで、あと1人と迫った。「積み重ねたものもあるけど(人数は)たまたま。スコアラーさんが映像とかデータを作ってくれる。サポートのおかげ」とスタッフに感謝した。  経験にあぐらをかかずに練習に励む。前々カードのDeNA3連戦はチームが3連勝も出番は1度もなかった。「練習して得はあっても損はない」と東京ドームでマシン相手に打ち込んでから横浜スタジアムに向かった。「出番があるか、ないかは試合の流れもある。『いけ』と言われたところで結果を出せるように準備するだけ」と当たり前のように言った。  今季6本塁打は、すべてスタメン出場時に放っている。さらに代打でも14打点を積み上げ、切り札としても存在感が際立つ。この日も試合を一振りで試合を決め「今日は突如スタメンが決まったので心臓がバクバクだった。2打席目にふくらはぎがつったよ」と自虐的に笑い飛ばした。「代打阿部」も「スタメン阿部」も大きな戦力に変わりない。【為田聡史】

◆阪神福留が代打で適時三塁打を放った。  9回1死一塁から巨人アダメスの直球をセンターへ運んだ。カウント1-1から直球を仕留め「その投手の一番速い球に合わせていくだけ。代打だったし、思い切っていった」と振り返った。スタメンを外れた試合で一矢報いる一打。「試合をやっている以上、いつも集中している。諦める、諦めないではなく、勝つためにやっているわけだから。明日どうこうより、すべての試合が大事」とチームにメッセージを送った。

◆阪神が好機で拙攻を重ねて、上昇気流に乗れなかった。巨人先発吉川光相手にチャンスは作った。最大の絶好機は6回だ。1死満塁。最低でも犠飛で1点奪いたい場面だったが、大山は内角高め速球に詰まらされる二飛で、中谷も力を失った中飛に仕留められた。  攻めきれずに3連勝でストップ。金本監督も「チャンスであと1本というところで、1点でも入っていれば展開はまったく違った。犠牲フライ、ゲッツー崩れで1点というケースが2回あったのかな」と嘆いた。2回も1死一、三塁で中谷が空振り三振するなど反撃の糸口をつかめなかった。  前日7日は前半戦に不調だった主砲ロサリオが1回に来日初の満塁本塁打を放つなど、打線が機能して競り勝った。快勝後も、指揮官は「上昇気流に乗っている気分で、選手たちが自分たちで思ってね。盛り上げてほしい」と期待を寄せたが、この日は流れを引き寄せられない。7回1死一塁では糸原の二ゴロでの二塁転送が1度はアウト判定だったが、遊撃若林の右足が塁を離れるのが捕球より早くリクエスト成功。だが、一、二塁の好機を得ても生かせなかった。「そこもモノにできなかったのが今日の敗因」と金本監督。今日9日の第3戦でカード勝ち越しを狙う。【酒井俊作】

◆阪神才木浩人投手(19)が1発に泣いた。1回2死二、三塁で、20歳年上の巨人阿部慎之助内野手(39)に貫禄の3ランを被弾。2回以降は踏ん張り6回3失点でしのいだが、打線の援護なく5敗目を喫した。チームの連勝も3でストップさせてしまった才木だが、テレビ解説の松井秀喜氏(44)は潜在能力を絶賛。痛恨の1発を次こそ生かす。  痛恨の1発を浴びた。才木が立ち上がりの改善ができず、阿部に特大の6号3ランを浴びた。初回、2死二、三塁。5球目、147キロ直球が高めに浮いた。右翼席中段へのスタンドインを見届けると、マウンドでぼうぜんと立ちつくした。プロ18年目で394本目となるアーチ。貫禄十分のベテランに完璧な放物線を描かれ「自分のミスです」と力不足を痛感した。  泣いたのは1球だけだった。その後は巨人打線を封じ込め、6回6安打3失点で粘りきった。「もちろん反省はある。ただ、変化球で組み立てていけたり、いいところもあった。それだけに、初回に失点するのがもったいなかったです...」。試合後、丁寧に言葉を選んで吐きだした。  光るものは確実にある。潜在能力の高さを認めたのは、ネット裏の"ゴジラ"だ。この日、テレビ中継でゲスト解説を務めていた松井秀喜氏は「150キロを超えるストレート、素晴らしいフォークボール。非常に可能性を感じさせてくれる」と、粗削りながら将来性豊かな球を高く評価した。  ただ、チームも自身も、欲しかったのは勝利の2文字。それだけに、唯一の失点を喫した初回が悔しくてたまらない。  「立ち上がりに四球を出したくないという意識を強く持ちすぎて、甘く入った直球を狙われた。初回に点を与えてしまうのは、本当にもったいない。前回(1日中日戦)の高橋周平さんのときと同じで、インコースに攻めきれなかったのが本当にもったいなかった」  チームの連勝は3でストップ。反省の言葉は止まらなかったが、まだ高卒2年目。ゴジラも認める19歳右腕が、悔しさを糧にまた成長する。【真柴健】

◆前日7日に決勝の満塁本塁打を放った阪神ロサリオは、3打数無安打に終わった。  2回無死一塁では右飛。4回無死一塁では低めの変化球に空振り三振、8回も空振り三振に倒れた。5月8日巨人戦(東京ドーム)で左翼の看板直撃弾を放ったR砲。試合前にJR東日本から商品券100万円分を受け取ったが、この日は豪快な1発とはいかなかった。「厳しい判定もありましたけど、野球の1つ。自分のなかで修正しながら、これからもやっていきたい」と前を向いた。

◆阪神北條は15試合連続出塁とした。  6回に先頭で二遊間をしぶとく破る中前打を放ってチャンスメーク。ただ7回1死一、二塁、9回2死三塁では凡退し「他の打席が全部ダメだったので...。(9回は)力負けです。明日(9日)もいい投手が相手になるので頑張ります」と厳しい表情だった。

◆巨人の阿部が、8日の阪神戦(東京ドーム)に「5番・一塁」で先発出場。6月17日以来のスタメンで、先制本塁打を放った。  一回二死からマギーと岡本の連打で二、三塁のチャンスをつくると、阿部が右翼席に飛び込む6号3ラン。「久しぶりのスタメンで少し緊張しました。追い込まれたので変化球も頭の隅に置きながらだったんですが、高めのボールをうまく上からたたくことができました」と話した。

◆巨人は一回に「5番・一塁」で先発出場した阿部慎之助内野手(39)が放った6号3ランで先制すると、そのまま逃げ切った。先発した吉川光夫投手(30)が6回3安打無失点の好投で5勝目(3敗)を挙げた。阪神は連勝が3で止まった。  巨人は吉川光、阪神は才木が先発した。巨人は一回、二死二、三塁から「5番・一塁」で先発出場した阿部が右翼席へ6号3ランを放ち先制した。  阪神は二回に二死満塁としたが、才木が空振り三振に倒れた。阪神は六回、一死満塁のチャンスを作ったが、大山、中谷が凡退し無得点に終わった。七回にも一死一、二塁の好機をいかせなかった。  阪神は九回、一死一塁から代打・福留が中堅フェンス直撃の適時三塁打を放ち1点を返したが、反撃はここまで。巨人は吉川光、宮国、沢村、アダメスとつないだ。

◆巨人は一回に「5番・一塁」で先発出場した阿部慎之助内野手(39)が放った6号3ランで先制すると、そのまま逃げ切った。先発した吉川光夫投手(30)が6回3安打無失点の好投で5勝目(3敗)を挙げた。阪神は連勝が3で止まった。6月17日以来のスタメンで大きな一発を放った阿部はお立ち台で充実感を漂わせた。  --打った感触は  「最高です」  --きょうはスタメン出場だった  「心拍数が上がりました。突如決まったので、本当にビックリしました」  --ストレートを振り抜いた  「変化球も頭に入れながらだったが、うまく反応できました」  --これでプロ野球歴代2位、227人目からの本塁打です  「そうなんですね」  --あと1人でトップタイとなる  「そうなんですね」  --最後にファンに一言  「たまにしか出ませんけど、熱い声援ありがとうございます。きょうは松井さん、原さんがW解説ということで、その前で打ててうれしいです。貴重な一本を打てるようにしっかりと準備してがんばります。台風が近づいているので気をつけて帰ってください」

◆阪神の才木が3失点で5敗目を喫した。一回2死から連打を浴びて二、三塁のピンチを招き、阿部に外角高めに抜けた直球を右翼席に運ばれた。「内角に投げきれなかったのがもったいなかった」と唇をかんだ。  二回以降は持ち直し、追加点を許さなかった。6回を投げ「粘れたのはプラスにとっていい」と前向きに話した。 福留(九回に代打で適時三塁打) 「集中していた。速い球に合わせていった」 阪神・香田投手コーチ(才木に) 「いい球を投げているのだから、失点を反省してほしい」

◆巨人の吉川光が6回無失点で5勝目を挙げた。力のある球で攻め、二回2死と六回1死の2度、満塁のピンチを招いたが得点を許さなかった。  不振で2軍落ちも経験したが、中継ぎでの起用を経て先発に復帰してから2戦2勝。「球数が多かったが、小林のリードが良くて六回まで投げられた。これから一つずつ、しっかり勝っていきたい」と話した。 高橋監督(六回1死満塁を無失点で切り抜けた吉川光に) 「最後はピンチになったけど、力勝負で乗り切ってくれた」

◆陽川の状態が落ちているため、大山が7月16日の巨人戦(甲子園)以来「6番・三塁」でスタメン出場したが、勝負どころで結果を出せず...。3点を追う六回一死満塁。犠飛でも1点の場面で、まさかの二飛。今季、満塁では13打数無安打と勝負強さを発揮できていない。「頑張ります」と短い言葉を残し、足早に球場を去った。

◆台風13号は別にGT戦のプラチナ・チケットをもっているわけじゃないのに、わざとグズグズと首都圏のあたりをウロウロして...千葉の犬吠埼をかすめて東北に向かった。この日は編集局の窓際でテレビで何度も大荒れの犬吠埼の海を見るハメになった。  -海に出て 木枯らし 帰るところなし...(誓子)という句を思い出す。というのは、その犬吠埼のところに山口誓子の句碑が建っているからだ。  1978(昭和53)年のドラフトで日本中を二分した『江川問題』、その渦中に翌春あえて阪神はキャンプ前日に江川と契約し、小林繁との交換トレードという衝撃的なウルトラCでコトを納めた。その大騒ぎの時に当時の阪神小津正次郎球団社長はなかなか胸襟をひらかない江川卓に先の一句をソッとささやいた。  いつまでつっぱって走っても...フト気がついてみれば、自分の居場所がなくなっている...ということを山口誓子は「海に飛び出す木枯らし」に例えた。  荒れ狂う白い波頭をみながら小津正次郎さんを思い出した。そして突然、宮崎キャンプに行こうと羽田に着くと連れ戻されて「阪神に行け」と言われた小林繁の1979年のタテジマ人生...それぞれの"木枯らし"に翻弄されたそれぞれのヒーローたち...。  その小林繁が阪神で鬼神のごとく巨人に挑む。そのスリムな体。なんとなくこの夜の阪神才木浩人にダブった。小林はあの年の夏、王、張本のOH砲の巨人をねじ伏せていった。手をブルブルふるわせながら「俺の球なら打てるといったヤツには全部ストレート勝負した」といったときの凄みが、巨人に無敗の8連勝となった...。  そんなことを思い出していたらトラ番キャップ阿部祐亮から電話。それで「おい、才木だから今日もいただきだなぁ」といったら「相手は吉川光ですよ。油断できません」とぬかした。おいおいこっちは才木だぜ...「いや、心配ですョ...」でもなぁ、ロサリオがガツンといくさ。それにロサは5月8日に東京ドームの左翼スタンドにある吉永小百合さんの『JR東日本』の看板直撃で100万円の商品券をこの日の試合前に"表彰"されてウハウハなんだろう。きょうもガツンといってくれるサ。期待しようぜ...初回の一発を...といったら阿部も「そうですね」と少し元気になった。ところがその一回裏にサンスポの阿部じゃなく、巨人の阿部がガーンと3ランだもんなぁ。  ドームはいささかエアコンが効いていて、それに台風の余波で東京は気温も低かった。それなのに阿部は半袖姿で取材していると、片岡ヘッドが「寒くないのか? 元気だなぁ」と声をかけてきた。それぐらい"ヒートアップ"していたのだ。  ところが...この日は逆に巨人が6月17日ロッテ戦以来の『阿部スタメン起用』がドンピシャで当たって3ラン。アハハッまだ初回じゃないか...グスンと編集局の窓際で空元気でそういってから...わが虎はズッと残塁ブルースの大合唱だョ。  ご好評をいただいて駅売店やコンビニ、主要書店などで只今発売中のサンスポ特別版『夏だ! 花火だ!! 弾けてや!! 若虎』(税込み800円)を必死で編集したデスク野下俊晴がこの夜の当番。虎はホームが遠い...だんだん野下がかつての小林繁みたいに鬼の形相。なんで俺の時に...という野下を遠巻きにするばかりでした...。

◆4試合ぶりに「3番・左翼」でスタメン出場したナバーロだったが、4打数無安打。ドームの虎党の歓声が最も集まった七回二死一、三塁でも左飛に倒れた。「感じは悪くなかったけど、自分の仕事ができなかった」。初対戦の吉川光に関しては「カーブの軌道などは初めてだったが、それは言い訳にしたくない」と悔しさをにじませた。

◆  ――才木は6回3失点  金本監督 「う~ん、流れというものがあるからね、やっぱり。一塁、空いているんだしね。無理して...。ボールでいいんだから。ま、若さでしょうけどね。技術(的な課題)もあるし、若さもあるし」  ――六回。満塁で得点したかった  「そうやな。チャンスであと1本というところですね。1点でも入っていればまったく違ったんだからね、展開が。犠牲フライかゲッツー崩れで1点というケースが2回あったんかな」  ――福留が九回、あきらめない姿勢をみせた  「もちろん、3点差だからあきらめていないとは思うけど」  ――明日勝って、カード勝ち越したい  「そうやな。分が悪いから、ここではね、ちょっと。何とか勝ち越ししないとね」

◆前夜は満塁弾でヒーローになったロサリオが、一夜にして"頼りにならない助っ人"に逆戻り。最大の見せ場だった六回一死一、二塁からは最終的に四球を選んだが、カウント3-0からの2球は全く打つ気配なし。ファンが期待するのは一発なのだが...。四球以外の3打席は全くタイミングが合わない右飛と2三振。"真夏の夜の夢"が一夜限りでないことを祈るばかりだ。

◆『ここ一番』『ポイント』『勝負どころ』に伝統的に弱え~なァ阪神は...。巨人が6月17日以来の重鎮、阿部慎之助をスタメン起用するってことは、あちらも『半』と出るか『丁』と出るかの勝負をかけてきているんだから、何があっても打たれちゃいけないのに、一回に3ランだもん...。  だけど、19歳の才木を責めても何も始まらない! 悔しいけど一振りで決める阿部の『プロ力』に本日は脱帽しとくわー!! 才木、この一発は君の逆勲章だと受け止め、大投手になったろーぜ!!  一方、打てない打線に1日で逆戻りはないよ~。3点を追う六回一死満塁でインコースの真っすぐを二飛の大山、二死後変化球をつっこんで中飛の中谷に阿部のようなプロ力はみじんもなし...。ハ~ア。  例えば大山。あの場面、外野フライでも2点差としたら相手はどれだけ追い詰められるか? 毎日の打撃練習も大切だけど、相手が嫌がる『野球学』を覚えるのが打撃向上の近道じゃねーか!?  あっ! 夏休みだしハイジも学んでる『家庭教師のトライ』に野球学の個人指導申し込んどく?

◆先発の吉川光が6回3安打無失点で今季5勝目を挙げた。二回一死一、三塁や六回一死満塁のピンチを無失点で切り抜けた。不振で2軍落ちも経験したが、中継ぎでの起用を経て先発に復帰してから2戦2勝。「四球で球数が増えたことは反省点ですが、0に抑えられたことはよかったです。(六回は)勝負するしかないと思って、腕を振って投げられた」と振り返った。

◆首脳陣の好判断でリクエストに成功した。3点を追う七回一死一塁。糸原の打球は二塁へ転がり、4-6-3とわたっての二塁封殺と思いきや...。遊撃・若林の足が二塁ベースから離れていることを三塁ベースコーチャーの高代作戦兼総合コーチがチェック。リプレー検証の結果、一、二塁でプレー再開となった。高代コーチは「自分たちも練習している。(一転)大ピンチになるから」。金本監督は「そこで(得点として)モノにできなかったというのもきょうの敗因」と、直後の拙攻を嘆いた。

◆巨人・阿部慎之助内野手(39)が8日、阪神17回戦(東京ドーム)の一回に決勝の6号3ランを放ち、3-1の勝利に導いた。巨人・阿部の本塁打は6月14日のソフトバンク戦以来、今季6本目。阪神・才木から初本塁打。本塁打を放った投手は227人目となり、金本知憲(阪神など)の226人を抜いて歴代単独2位となった。プロ野球記録のT・ローズ(オリックスなど)の228人にあと1と迫った。最も多く本塁打を打った投手は石川雅規(ヤクルト)と三浦大輔(DeNA)からの11本。

◆阪神17回戦の日本テレビ系のゲスト解説を巨人OBの原辰徳氏(60)と松井秀喜氏(44)が務めた。  一回に阿部が放った先制3ランついて松井氏は「全盛期を彷彿とさせますね。思わず、声を上げてしまいました。さすがですね」と興奮した様子。「唯一、(一緒に)プレーした選手ですからね。彼の年齢のときには僕は引退していますから」と目を細めた。  また両氏は長嶋終身名誉監督が入院中であることは知っていた様子で、原氏は試合後「どんどん快方に向かっていると聞いています」。松井氏は「ジャイアンツが勝つことが一番、元気になってくれると思います」と後輩たちの奮起を願った。

◆またか...。1球の怖さを何度味わったら、学ぶのか。一回。先発・才木はトントンと二死をとったものの、マギー&岡本の連打のち、阿部にドカーンッ!! 金本監督の血管は浮き上がっていた。  「前回と同じだわね。中日戦か。二死で(走者が)2人いて、インコースに構えて、逆球の甘い(球)...。同じミスだわね、明らかに」  致命的な3失点。指揮官の頭の中で、1日の中日戦(ナゴヤドーム)で高橋に浴びた3ランがすぐにフラッシュバックした。しかも、阿部にとってはこれが本塁打を放つ通算227人目の投手。宿敵の主砲が虎将を抜き、単独2位に浮上。何と皮肉なことか...。  香田投手コーチも「毎回、同じ形で失点している。チームにどれだけ迷惑を掛けているか、考えないといけない。そう何回もチャンスはもらえない」と口をとがらせた。二回以降立ち直り、チームの先発投手としては11試合ぶりに6回を投げたものの、繰り返されるパターンに首脳陣の評価は手厳しかった。  金本監督は「一塁、空いているんだしね。無理して...。ボールでいいんだから。ま、若さでしょうけどね。技術(的な課題)もあるし、若さもあるし」と語気を強めた。ここからは6連戦が続き、秋にかけて日程はさらに過密になる。才木にその一角を任せている。だから、同じ轍を踏むことが許せなかった。  自身に白星がつけば、球団では1967年の江夏豊以来、51年ぶりの10代でシーズン巨人戦2勝目の快挙でもあった。それを逃した才木は「甘く入った直球を狙い打たれてしまいました。もったいない登板になってしまいました」と猛省。次は正念場。若虎の意識の高さが試される。 (阿部祐亮)
才木と今季4度目のコンビを組んだ阪神・梅野 「(一回の被弾に)ああいうところで、あれが決勝点になってしまうので、反省していかないといけない」 ★前回は四球から  才木は前回8月1日の中日戦(ナゴヤドーム)でも同じように一発を浴びた。二回に2四球で走者をためると、高橋に3ランを被弾。金本監督は「四球、四球でドカンというのがちょっと...。逆球だから悔いが残るわね」と苦言を呈していた。巨人戦は前回7月18日の対戦(甲子園)でも一回に四球で走者をため、失点していた。

◆しっかりせんかい! 阪神は巨人に1-3で敗れ、連勝は「3」で止まった。九回に代打・福留孝介外野手(41)が適時打を放ち、完封負けを阻止。この日、積極的休養でスタメンを外れた主将が、大拙攻の打線にハッパをかけた。先発した才木浩人投手(19)は一回に痛恨被弾。金本知憲監督(50)は「同じミス」とおかんむりだった。  気持ちで運んだ白球で、緑のフェンスをドンッとたたく。拙攻に次ぐ拙攻で4連勝を逃した打線に試合終了間際、福留がひと振りで喝! だ。キャプテンが示した「執念」こそがこの夜、最も必要なモノだった。  「その投手の一番速い球に合わせる。それだけで。代打で出ていくわけだから、思いきっていこうと思っていたから」  0-3の九回一死一塁で、積極的休養でスタメンを外れていた福留が代打で登場した。相手は初対戦のアダメス。カウント1-1からの外角151キロにファーストスイングで襲いかかった。打球は一直線に中堅上空へ。フェンスを直撃し、大きくはね返った間に一走が生還。福留も悠々と三塁に到達した。1-3。ようやく1点を返した。  「試合に出る以上は集中力を出して、常に流れを見ている。しっかり準備して、やるしかない」  本塁が遠かった。一、三塁もあった。満塁は2度もあった。だが一死満塁の六回は大山が二飛、中谷も中飛。3点差が、どこまでも遠く感じられた。福留の一打の後も後続は倒れ、結局1-3で敗れた。最後までファイティングポーズを崩さなかったキャプテンの頼もしさだけが、際立った。  「最後、あきらめないうんぬんじゃなく、やっぱり自分たちは勝つためにやるわけだから。そういう中で打てたというのはよかったんじゃないですか」  毎週6連戦が続き、しかも長期ロード中。41歳の大ベテランには休養日が必要だ。リフレッシュし、この最後の打席のように、9日も虎に気持ちを入れ直してくれるはず。近年のチームにとって「8月の東京ドーム」は鬼門。最後に優勝した2005年以降、16勝34敗3分け。2013年8月2-4日以来5年にわたってカード勝ち越しすらない。カード1、2戦を連勝したことすら開場以来1度もなかった。この日勝てば、それらを払拭し5年ぶりの「8月の東京ドーム」勝ち越しを決められていたはずだったが、すべては持ち越しになった。  「明日どうのこうのじゃなく、すべてが大事になってくる」  1試合1打席の重みは増すばかり。福留の好調が、意地が、頼もしい。 (長友孝輔)

◆巨人・阿部慎之助内野手(39)が8日、阪神17回戦(東京ドーム)の一回に決勝の6号3ランを放ち、3-1の勝利に導いた。6月14日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)以来、約2カ月ぶりの一発で、本塁打を放った相手投手は通算227人目となり、金本知憲(阪神など)を抜いて史上単独2位に浮上。この日、胆石のため入院していたことが判明した長嶋茂雄終身名誉監督(82)に元気と勝利を送った。  白球が舞い上がった瞬間、東京ドームが大歓声に包まれた。一回二死二、三塁。阿部が美しいアーチを描いた。台風13号が接近する中でも4万3409人が詰めかけた本拠地の右翼席に吸い込まれた。  「最高です!! (2カ月ぶりのスタメンで)心拍数が上がりました」  これが阿部の底力だ。阪神の先発、才木が投じた147キロの直球を捉えた今季6号の3ラン。今季はスタメンから外れ、代打出場も多いが「難しさもすごく痛感している」と経験値を殊勲弾につなげた。  高卒2年目の右腕からの一発で本塁打を放った相手投手は通算227人目。金本知憲を抜き、タフィ・ローズ(巨人など)の228人にも「あと1」に迫った。通算394本塁打とし、400号の大台も見えてきた。  この日、長嶋茂雄終身名誉監督が7月上旬から体調を崩し、病院に入院していることが明らかになった。長嶋氏が最後に監督を務めた2001年に入団したのが阿部。球団では23年ぶりとなる開幕戦のスタメンマスクに抜てきしてくれた、恩師だ。  昨年2月のキャンプ。宮崎の地を訪れた長嶋氏から腰の辺りを触られて激励を受け、通算2000安打を達成した。今春の宮崎キャンプもチームにエールを送ってくれた。検査で胆石が見つかり、治療を続けていたミスターだが、現在は食事を取れるようになり、快方に向かっている。  球団を通じ、「今は静養に努めながら、昼は高校野球、夜は巨人戦をテレビ観戦しています」とコメントを寄せた恩師に勝利という、最高の"お見舞い"を届けた。  長嶋氏と出会って18年目。重ねてきた経験や知識を後輩たちに伝えている。5月中旬。移籍2年目・山口俊のキャッチボール相手を買って出た。肘の位置や、球の角度など気になる点をアドバイス。「すごくヒントになりますし、感覚や調整方法も変わってくる」と感謝した右腕は、7月27日の中日戦(東京ドーム)で無安打無得点試合を達成した。長嶋氏ら歴代のOBが作り上げてきた伝統を、39歳はしっかりと継承している。  「一日でも早く元気になってほしい。自分たちはグラウンドで頑張っている姿を見せたい」と阿部は恩師にエールを送った。10日からは、首位・広島との3連戦(マツダ)。ベテランの一振りが、逆転Vへの号砲を鳴らす。 (赤尾裕希)
巨人・高橋監督 「また早く球場に来ていただいて、僕ら全員を激励していただければありがたい。球場に来られたときは、いつも監督室に来て声をかけてくださるので、また来ていただきたい」 球団を通じてコメントした巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(82) 「大変、ご心配をおかけしました。おかげさまで回復しています。いまは静養に努めながら、昼は高校野球、夜は巨人戦をテレビ観戦しています。山口俊投手のノーヒットノーランには心が震えました。内海、吉川光、メルセデスの左腕3投手による(7月31日、8月1、2日の)DeNA戦3連勝には元気をもらいました。チームは苦しい状況ではありますが、優勝をあきらめずに最後まで頑張ってほしいと思います」

◆先発の吉川光が6回3安打無失点で今季5勝目を挙げた。  さすが、としか言いようがない阿部の本塁打だった。約2カ月ぶりに先発出場した第1打席で、カウント2-2から高めの直球をミスせずに捉えた。読みと思い切りの良さは健在だ。  なかなか出場機会に恵まれないが、準備を怠らないから仕事を果たせるのだろう。チームでは、若手に愛情を持ちながら厳しく接する立場。模範として常に自分に厳しく、やるべきことをやっているからこそ、久々のスタメンでも答えを出せる。  先発の吉川光は直球に角度があり、気持ちも入っていた。メルセデス、今村、内海、吉川光と、先発に左腕が4人そろったのは今後の強みになる。逆に七回以降のブルペンには不安を感じた。沢村に奮起してもらいたいし、勝ちパターンを確立させることが急務だろう。 (サンケイスポーツ専属評論家)

◆苦手の吉川光をまた攻略できなかった。全体的に言えるのは、甘い球を確実に仕留める力が不足している。好機で甘い球は何球も見られた。  たとえば四回二死一塁で中谷が右飛に打ち取られた球。高めの甘い速球だった。大山も打ち損じが目についた。そして、ロサリオ。六回一死一、二塁からの打席はカウント3-0。ここで2球連続で見送る。特に初球の速球は甘かった。  ロサリオは外国人には珍しいフォア・ザ・チームの選手で、四球でも出塁しようとする。ただ、あの場面でほしいのはひと振りで決める長打だ。得意の左腕だから、積極的にいってほしかった。  終わってみれば先制3ランの巨人・阿部と、九回の三塁打の福留だけが打点を挙げた。ともに打ったのは失投。難しい球は簡単には打てない。阪神の打者もシンプルに考えて臨んでもらいたい。  先発・才木は合格ピッチ。阿部への1球は今後の教訓だ。自分の特長と割り切って、高めの速球で勝負した点は評価したい。一方で簡単に三振した2打席は「×」。先発投手は相手投手の嫌がることもしなければ。それが自分も楽にすることになる。(サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
573710.606
(↑0.004)
0
(-)
48492
(+7)
418
(+5)
122
(-)
55
(+1)
0.265
(-)
4.05
(↓0.01)
2
(-)
巨人
505110.495
(↑0.005)
10.5
(-)
41454
(+3)
410
(+1)
101
(+1)
47
(-)
0.259
(-)
3.84
(↑0.03)
3
(-)
ヤクルト
444910.473
(-)
12.5
(↓0.5)
49426
(-)
459
(-)
90
(-)
54
(-)
0.265
(-)
4.41
(-)
4
(-)
阪神
424810.467
(↓0.005)
13
(↓1)
52359
(+1)
404
(+3)
54
(-)
46
(-)
0.245
(↓0.001)
4
(↑0.01)
5
(↑1)
DeNA
435120.457
(↑0.008)
14
(↑0.5)
47375
(-29)
433
(-15)
112
(+48)
57
(+8)
0.247
(↓0.014)
4.16
(↑0.22)
6
(↓1)
中日
445510.444
(↓0.013)
15.5
(↓2)
43409
(+34)
455
(+22)
64
(-48)
49
(-8)
0.261
(↑0.014)
4.4
(↓0.24)