中日(☆5対0★)広島 =リーグ戦15回戦・ナゴヤドーム=
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広島
00000 0000 010
中日
00000 041× 5101
勝利投手:ガルシア(10勝4敗0S)
敗戦投手:岡田 明丈(6勝4敗0S)
  DAZN
◆中日は0-0で迎えた7回裏、松井雅とガルシアの連続適時打などで一挙4点を奪い、待望の先制点を挙げる。続く8回には、堂上の適時打で1点を追加した。先発・ガルシアが8回無失点の快投で今季10勝目。敗れた広島は、打線が7回まで無安打に抑えられるなど沈黙した。

◆中日オネルキ・ガルシア投手(28)が、プロ史上79人目(90度目)のノーヒットノーランを惜しくも逃した。それでも8回を投げきり1安打無失点、8奪三振の好投で広島大瀬良と並びハーラートップタイの2桁10勝目を挙げた。  快投を演じたガルシアと松井雅のバッテリーがお立ち台に上がった。「本当にいいピッチングができて良かった。捕手とうまくいった。(ノーヒットノーランは)7回から意識した。8回にヒットを打たれた後、気を抜かずに全力でいった。ゲッツーをとったとき何とかなると思い、次の打者にも全力でいった。(10勝)自分の良き人生の中で、初めて10勝したけどファンのおかげ。味方のおかげ。後半戦再開してチームが連敗していたので連敗を止められるように心掛けた」と声をはずませた。  8回無死走者なし。無安打投球を意識していた左腕は、広島会沢に詰まりながらも二塁手の後方にポトリと落ちるこの試合初安打(右前安打)を許すとマウンド上で両手を広げ、無念の表情を浮かべた。  快挙達成なら両リーグでは西武岸孝之投手(現楽天)の14年5月2日ロッテ戦以来、4年ぶり。セ・リーグでは、チームメイトの中日山井大介投手が、13年6月28日DeNA戦で達成して以来、5年ぶりだった。  後半戦初登板となったガルシアにとって、初回が最大のヤマ場だった。2死走者なしから四球、投失、四球で満塁となったが、野間を一塁ゴロに打ち取りピンチをしのいだ。  2回は会沢、西川、岡田を3者連続三振に仕留め波に取ると7回まで3人ずつで抑えた。5回途中には右脇腹を痛めるそぶりをみせたが、何とか乗りきった。9回こそ鈴木博志にマウンドを譲ったが、ガルシアがチームの連敗を止めた。  打線も7回に広島岡田を攻め、1死満塁からガルシアを好リードする松井雅が左前適時打を放ち先制。なおも満塁からガルシアが自らのバットで左前適時打、京田も左前に2点適時打で一挙4点。8回にも堂上の右前適時打で1点を加点し試合を決定づけた。

◆広島は中日先発ガルシアの前に今季最少1安打に抑えられ、0封負けを喫した。  先発岡田は6回まで無失点に抑えるも、7回につかまった。広島緒方孝市監督(49)の談話は以下の通り。  -中日ガルシアが良かった  緒方監督 打てなかったね。切り替えてやるだけ。今日は終わったことだから。  -先発岡田は6回まで好投した  緒方監督 低めにしっかり投げ込めていたと思う。  -明後日からは広島で巨人3連戦  緒方監督 地元でまた1戦1戦しっかりと戦っていくだけ。

◆中日先発ガルシアが、8回1安打無失点の好投で10勝目を挙げた。8回先頭の会沢に右前打されるまで無安打。人生初のノーヒットノーランは達成できずも、セ・リーグハーラートップの広島大瀬良に並んだ。  初安打を許すと緊張が解け、苦笑いでバンザイのポーズを見せた。「(ノーヒットノーランは)7回から意識した。でも8回に打たれても気を抜かなかった。(最多勝)レースは意識していない。連敗を止めたかった。最優先はチームが勝つことだ」。初回こそ四球と自身の失策で2死満塁のピンチを背負ったが切り抜ける。5回には右脇腹がつるトラブルにも見舞われたが続投。来日最速151キロの直球と変化球を織り交ぜ、3者凡退を続けた。広島戦は負けなしの3勝。お得意様相手に、中日にとっては3年ぶりの2桁勝利投手にもなった。  森監督は「連れてきた選手がやってくれてうれしい」と連敗を止めてくれた孝行息子を手放しでほめた。広島戦8勝7敗とセ・リーグ唯一の勝ち越しチームも維持。反攻への大きな1勝になった。【伊東大介】

◆苦笑いでバンザイのポーズを見せた。そこまで無安打無得点だった中日ガルシアは8回、先頭の会沢に二塁頭上を越える右前打を落とされた。あと6人までこぎ着けた人生初のノーヒットノーランは、夢と消えたが、安打はこの1本に抑えて8回無失点。セのハーラートップ広島大瀬良に並ぶ、これまた人生初の10勝目を手にした。  「(記録は)7回から意識した。でも8回に打たれても気を抜かなかった。(最多勝)レースは意識していない。連敗を止めたかった。最優先はチームが勝つことだ」  初回こそ四球と自身の失策で2死満塁のピンチを背負ったが、野間を一ゴロで退けた。2回は3者連続三振。5回に右脇腹がつるトラブルにも見舞われたが、タフネス左腕はマウンドを降りることなく、来日最速151キロの直球と変化球を織り交ぜ、首位広島から負けなしの3勝目。球宴の3イニング登板から中4日もへっちゃら。球団では3年ぶりの2桁勝利投手となった。  この日試合前、白井オーナーに前半戦を報告した森監督は「大きな活を入れられた。"勝つ"の意味もあったと思う」と気合を入れ直し、選手にもオーナー報告の内容を伝えて試合に臨んでいた。自ら獲得してきた孝行助っ人の活躍にホオも緩む。「連れてきた選手がやってくれてうれしい(3連戦を)2つ負けた後に取れた1勝は大きい」。広島戦8勝7敗と再びセ唯一の勝ち越しチームとなった。最下位から脱出し、反攻への大きな1勝になった。【伊東大介】  ▼中日の外国人投手が来日1年目に2桁勝利を挙げたのは、00年バンチが14勝して以来2人目。バンチは翌年01年も、2年連続2桁勝利となる10勝をマーク。3年間在籍し31勝の好成績を残した。なお、球団のシーズン2桁勝利投手は15年の大野、若松以来。

◆中日が首位・広島に快勝し、後半戦初白星。先発のオネルキ・ガルシア投手(28)は8回115球を投げ、1安打無失点でチームトップの10勝目(4敗)を挙げた。球団では2011年のネルソン以来となる外国人投手の2桁勝利。ガルシアは七回まで無安打無得点投球だったが、八回先頭の会沢に右前打を許した。  試合は投手戦になった。ガルシアは緩急をつけた投球で、四回まで広島打線に無安打投球。二回には3者連続三振を奪った。五回一死後には右脇腹付近の異変を訴え、トレーナーがマウンドに出向いたが、何事もなく後続を断った。広島の先発・岡田も打たせて取る投球で、六回まで中日打線を散発3安打に抑えていた。  均衡を破ったのは中日だった。七回、アルモンテの中前打などで一死満塁とし、8番・松井雅が左前適時打を放つと、9番・ガルシアも左前適時打で続いた。2点を奪われた岡田は降板し、2番手として飯田がマウンドに上がったが、その後、二死満塁から2番・京田が左前2点打を放ち、中日はこの回4点を奪った。  ガルシアは、七回までに許した走者は2四球による2人のみと、広島打線を無安打に封じていたが、八回先頭の会沢に右前打を許し、マウンド上で両手を挙げて苦笑いで悔しがった。  中日は八回、堂上の右前適時打で1点を加えた。九回は鈴木博が登板し、3人で締めた。

◆中日が首位・広島に快勝し、後半戦初白星。先発のオネルキ・ガルシア投手(28)は8回115球を投げ、1安打無失点でチームトップの10勝目(4敗)を挙げた。球団では2011年のネルソン以来となる外国人投手の2桁勝利となった。ガルシアは七回まで無安打無得点投球だったが、八回に先頭の会沢に右前打を許した。  助っ人左腕の好投に森繁和監督(63)は試合後のインタビューで、「たまにああいうことあるんですね。いろんなことやってくれます」と満足顔。一回に2四球などで二死満塁のピンチを迎えたことには「立ち上がりはあんまりいいほうじゃないんで、心配はしていた」とこぼした。打線は六回までガルシアを援護できず無得点だったが、七回に4点を奪った。ガルシアの粘りの投球を「よく我慢してくれたと思います」とたたえた。  無安打無得点試合の快挙を逃したが、森監督は「本人が多少意識し始めたのは、(七回の)打席のときに『ノーヒットノーランなんで行かしてくれ』と言ってましたけど、それ言った時点でダメだなと思いました」と笑いを誘った。

◆好投していた広島の岡田は七回に崩れて途中降板し、4失点で4敗目を喫した。後半戦の初登板は悔しいマウンドとなり「また反省していろいろ考えながらやっていきたい」と唇をかんだ。  六回までは二塁を踏ませず、中日のガルシアと投手戦を演じた。七回はビシエドに四球を与え、アルモンテの安打などでピンチを広げられた。松井雅の、この日2本目となる安打で均衡を破られ「1打席目のような打たれ方をしてしまった」と悔しそうだった。

◆広島打線は今季最少の1安打で零敗を喫した。苦手とする左投手のガルシアにまたも抑えられて3戦3敗となり、緒方監督は「なかなか打てなかった。また切り替えてやるだけ」と言うしかなかった。  一回2死満塁の好機を逃してからは、七回まで一人も出塁できなかった。ようやく八回に会沢が右前打を放って無安打無得点試合は阻止したが、代打新井が併殺打に倒れて万事休した。東出打撃コーチは「次はちょっと考えないといけない」と頭を悩ませていた。 会沢(八回にチーム唯一の安打を放ち) 「塁に出ることだけ、とにかく考えていた」 広島・迎打撃コーチ(ガルシアに) 「スライダーもツーシームも思ったより変化が大きかった。なかなか前に飛ばせなかった」

◆中日の松井雅が連敗を止めた試合の陰のヒーローだった。緊迫した投手戦が続く0-0の七回1死満塁で左前に先制打。「チャンスだったのでストライクゾーンに来たら思い切りいこうと思っていた」と喜びをかみしめた。この日は5月13日以来となる3安打を放った。  一回に2死満塁のピンチを招いたガルシアに対してはその後、「冷静さを取り戻せるよう全部勝負球で押した」と女房役としてうまくリードして好投に導いた。2人でそろって上がったお立ち台では端正なマスクを崩した。 森監督(ガルシアに) 「打線が点を取るまで、よく我慢してくれた。(自分で)連れてきたやつが活躍してくれるとうれしい」 京田(七回に2点適時打) 「積極的にいこうと思い、打席に向かった」

◆ガルシアがチームでは3年ぶりの2桁勝利投手となった。七回まで無安打に抑える完璧な投球で8回1安打無失点の10勝目。自ら適時打も放って勝利に貢献した。「ノーヒットノーランができなかったのは残念。でもまた1試合ずつ集中し、練習も頑張る」。髪の一部を金色に染めるなど外見は派手だが、実は努力家である左腕が次を見据えた。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
453310.577
(↓0.007)
0
(-)
64389
(-)
337
(+5)
92
(-)
43
(-)
0.26
(↓0.003)
4.02
(↓0.02)
2
(-)
巨人
434110.512
(↑0.006)
5
(↑1)
58385
(+5)
340
(+3)
81
(-)
44
(-)
0.26
(↑0.001)
3.84
(↑0.01)
3
(↑1)
DeNA
374220.468
(↑0.006)
8.5
(↑1)
62309
(+7)
350
(+2)
96
(+3)
51
(-)
0.246
(-)
3.95
(↑0.03)
4
(↓1)
阪神
354110.461
(↓0.006)
9
(-)
66288
(+3)
323
(+5)
42
(-)
44
(-)
0.242
(-)
3.73
(↓0.01)
5
(↑1)
中日
384510.458
(↑0.007)
9.5
(↑1)
59335
(+5)
383
(-)
54
(-)
41
(-)
0.26
(-)
4.37
(↑0.05)
6
(↓2)
ヤクルト
364310.456
(↓0.006)
9.5
(-)
63349
(+2)
386
(+7)
69
(+1)
39
(-)
0.26
(↓0.001)
4.37
(↓0.04)