日本ハム(★3対4☆)ロッテ =リーグ戦19回戦(2020.09.29)・札幌ドーム=
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ロッテ
30000000141001
日本ハム
0000000213901
勝利投手:石川 歩(7勝3敗0S)
(セーブ:益田 直也(2勝2敗25S))
敗戦投手:上沢 直之(7勝4敗0S)

本塁打
【ロッテ】マーティン(24号・9回表ソロ)
【日本ハム】王 柏融(1号・8回裏2ラン)

  DAZN
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◆ロッテは初回、角中、安田、井上が適時打を放ち、3点を先制する。1点差に迫られて迎えた9回表には、マーティンにソロが飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・石川が8回途中2失点の好投で今季7勝目。敗れた日本ハムは、終盤に追い上げを見せるも、反撃は及ばなかった。

◆日本ハムの樋口龍之介内野手の本拠地デビュー戦はほろ苦い結果となった。 7番三塁で3試合連続の先発出場。第1打席ではフルカウントまで粘ったが、最後は149キロ速球に空振り三振に倒れるなど2打数無安打。「ファームでやってきたことを出せればいいと思うのですけど、それが1軍のレベルだとなかなか難しい。そこは試行錯誤しながらやっていきたい」と話した。

◆日本ハム上沢直之投手(26)が、対ロッテに4連敗を喫した。「初回が全てです」と、立ち上がりを突かれ3失点。「先に点を取られてしまったことで、試合をうまく運ぶことが出来ませんでした」と悔やんだ。 7回8安打3失点で4敗目も、3戦連続で被弾していたマーティンを3打数無安打に抑えた。「試合を壊さなかったことは自信にして、これからも継続していきたいです」と糧にする。

◆日本ハム王柏融が今季1号2ランで士気を高めるも、反撃及ばなかった。3点を追う8回、代打で登場。無死二塁で、石川の直球系143キロを右翼席に運んだ。出場41試合、75打席目での快音に「自信になりました。振らないと、何も始まらない。打席では積極的に振っていくことだけです」。続く9回2死一、二塁の同点のチャンスでは、一直に倒れ、無念の表情だった。 ▼日本ハム王柏融(8回に右越え1号2ラン)「最後は信念で、しっかり球を捉えられたので良かったです」

◆日本ハム上沢、ロッテ石川が先発。ロッテは1回、角中の適時二塁打などで3点を先制した。石川は3回まで2安打無失点。 日本ハム、ロッテとも2回以降は無得点。ロッテ石川は初回こそピンチを招いたが、その後は二塁を踏ませない好投で終盤に突入。 日本ハムは8回に王柏融が今季1号2ラン、9回にも1点を奪うも、反撃及ばず。上沢は4敗目。ロッテが逃げ切り、2連勝。石川は7勝目。益田が25セーブ目。

◆ロッテ打線の「らしさ」が1回表に凝縮された。午後6時開始の試合、1番荻野の打席がなかなか終わらない。4球でカウント2-2になってから、5球ファウルで粘る。フルカウント。3分半かかって投じられた日本ハム上沢の11球目の直球は、わずかに外れた。ロッテベンチが沸いた。 今季チームで375個目の四球だった。井口監督は「四球は安打と同じ」と割り切る。「低めをしっかり見逃しているということだと思いますし、低めを打ってもなかなか安打になる確率は低いので、そういうところを今年は徹底してやっています」。 故障から復帰して4試合目の荻野の粘りに、後続が勢いづく。2番角中がランエンドヒットで左翼線二塁打。「走ったのが見えたので、内野ゴロでもいいと思った分、バットのヘッドが利いて切れずに飛びました」。先制後、3番マーティンも8球粘って右飛。試合開始から12分後、ようやくの1死となった。 安田、井上と中軸の適時打が続き、立ち上がりに41球で3点を奪った。時間にして23分間。3点以上の重みを日本ハムに与えた。初回に投げさせた球数としては、8月25日楽天戦に続く今季2位タイの数字だ。今季ここまでのベストゲームを問われた井口監督は「勝った試合全てじゃないですかね」と答える。首位ソフトバンクや3位楽天のような圧倒的な打者はいない。時には一気呵成(かせい)に、時には泥臭く。経験値を高め、勝負の秋に備えてきたのがロッテの強みだ。【金子真仁】

◆日本ハム大田泰示外野手(30)が、21試合連続安打をマークした。 3点を追う5回先頭の第2打席。ロッテ先発の石川に対し、カウント1-2からの4球目を中前へとはじき返すヒットを放った。 5日西武戦(札幌ドーム)から続けている連続試合安打を「21」に伸ばし、自己最長をさらに更新した。

◆日本ハム大田泰示が21試合連続安打をマークした。3点を追う5回、先頭でカウント1-2から中安打を放った。5日西武戦(札幌ドーム)からの連続試合安打を伸ばし、自己最長をさらに更新。 8回には左前打を放ちマルチ安打を記録したが、9回1死一、二塁では三ゴロに倒れ、チャンスで1本が出なかった。

◆日本ハムは上沢直之投手が対ロッテ今季4連敗となった。初回に3失点も、2回以降は粘って勝機を最後までつないだが及ばず。 「初回が全てです」と振り返ったが、7回123球を投げ終え、8回続投も志願。首脳陣判断で交代となったが、8回に堀がマウンドに上がるまでベンチに残って「頑張れよ」とひと声かけてからベンチ裏へ引き揚げたという。栗山監督は「何とか勝ちを付けてあげたかったけど、とてもいい姿だった」と話した。

◆悔しさにじむ降板後、日本ハム上沢直之投手(26)のエースの品格が表れた。 初回にロッテ打線に捕まり、3失点で先制点を献上。その後は立ち直り、7回を投げ抜き8安打3失点。球数123球にも「試合を壊さなかったことは自信にして、これからも継続していきたいです」と前を向いた。 8回にも続投を志願したが、木田優夫投手コーチ(52)は「120球を超えていたので本当に無理やり、ちょっと止めたところもある」と説明。選手生命が危ぶまれた左膝骨折の大ケガから、復活1年目。上沢はコーチの判断を受け止めると、2番手の堀がマウンドに向かうまでベンチに残った。堀が出てくると、ひと言。「頑張れよ」と送り出したという。 アイシングなど自らのルーティンを後回しにし、マウンドを任せる後輩に声を掛けた姿。木田投手コーチは「そういう姿勢が、本当に上沢らしいし、エースだな」と胸を打たれた1人だった。栗山監督も「何とか勝ちを付けてあげたかったけど、とてもいい姿だった」と話した。エースの振る舞いは敗戦の中、ひときわ際立っていた。

◆2位ロッテが、首位ソフトバンクに1ゲーム差のまま食らいついた。初回、23分間の攻撃を繰り広げ、安田尚憲内野手(21)の適時三塁打などで3点を先制。日本ハムに終盤に迫られ結果的には1点差勝利だったが、猛攻は最後まで効いた。井口資仁監督(45)の展望通りの白星で15日ぶりの連勝。再び勢いに乗った。若き4番安田には、すばらしい手本がいる。初回1死二塁。試合開始から12分、日本ハム上沢はすでに23球を投じていた。 1番荻野が11球、3番マーティンが8球。「球数を多く投げさせて粘って。先輩方のそういう姿勢を見て、自分も何とか食らいつこうと」。追い込まれても2球ファウルにし、獲物は7球目の浮いたチェンジアップ。自身初の三塁打が、2点目を呼び込んだ。 続く5番井上が初球を適時打にし、3点を奪った。23分間で41球。初回の40球超えは今季3度目だ。井口監督が試合前に「被打率が低い投手。なかなか連打できない。ワンチャンスをしっかりものにしたい」と展望した通りの展開。「初回から全員が(対策通りに)できた」と喜んだ。 上沢には4戦4勝だ。いずれも初回、ファウルで粘る選手がいる。安田は「エース格で簡単には打てない。厳しい球はファウルにし、甘い球をどれだけ捉えられるか」と意識した。球場入り前から、スコアラー陣から念入りに情報収集。「試合前から始まっていると思っています」と、準備の大切さをかみしめる。 バットを数試合だけ高めに掲げたが、周囲のアドバイスで元に戻し、いきなり3安打を放った。「引きずらないよう、日々新たに」と柔軟にシーズンを進める。日替わり打線ながら、4番安田だけは固定され、60試合以上が過ぎた。深めた経験を、バットで存分に示すべき季節になった。【金子真仁】

◆また、天敵にやられた...。日本ハムはロッテ19回戦(札幌ドーム)で1点差負けを喫した。攻守でロッテ・マーティンに試合の流れを奪われた。3点を追う初回1死二、三塁では、犠飛による三塁走者の生還を阻止され、9回には右翼席へ24号ソロを打たれて大きな4点目を失った。上位2チームと戦う大事な6連戦初戦を落としたチームは、30日にも自力でのクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が消滅する。どうしても、日本ハムがロッテ・マーティンの躍動を止められない。栗山監督は「野球は結果論だから。(元巨人の)藤田監督が過程は大事、でも全ては結果だと。その通りなんだ。けど、過程を大事にしないと結果にはつながらない」と試合後に言った。結果として1点差負けの試合だったからこそ、相手助っ人の活躍ぶりが際だってしまう。 3点を追う初回は、その強肩で1点を阻止された。1死二、三塁の好機で中田が右飛。やや浅めの飛球ではあったが、三塁走者の平沼はタッチアップし、ストライク送球で本塁憤死に。ロッテ先発の石川にもリズムを与えて、8回途中まで快投を許してしまった。 9回には、最も警戒しなければいけなかった本塁打を浴びた。3番手でマウンドに上がった秋吉がリズムよく2死を奪い、迎えたのがマーティン。1ボールからの2球目、131キロのチェンジアップが甘く入ったところを捉えられた。右翼席へ24号ソロを被弾。8回に1点差に詰め寄った直後だけに、手痛い失投で試合の流れを引き戻された。 初回の攻撃も送球がそれれば1点入る可能性はあったが、今季は同様のケースでレーザービームを食らった試合もあった。9回はブルペンに左投手の公文、現状は抑え役を務める宮西も残っていた。今季は要所で手痛い目に遭っているマーティンを抑え込む手はあったかもしれない-。結果論だが、余力を残したままに見える敗戦は悔しさが大きい。「1つ1つ(の勝敗)が重くなっていく時期。まだまだ、これからなので頑張ります」と栗山監督は言った。今季はCSに進出できるのが2位まで。アクセルを踏む時期だ。【木下大輔】

◆ロッテ石川歩投手(32)は力強かった。8回途中2失点で、今季7勝目を挙げた。 札幌ドームに、ミットを強くたたく音が何度も響く。「今日は良かったですね、まっすぐ」と、普段は辛口気味の自己評価もこの日は高まる。最速は149キロ。7個の三振のうち、5個を直球で奪った。三振の少ない日本ハム近藤にも、フルカウントからの高め直球を空振りさせた。 前回登板した22日の楽天戦(楽天生命パーク)は、6回途中9安打8失点と打ち込まれた。「自分は移動があんまり好きじゃないというか、それで崩れていたんで...その対策はしっかりできたかなと思います」。開幕から12週連続で金曜日の先発が続き、前々回から火曜先発にチェンジ。月曜日の調整も工夫し、2度のミスはしなかった。 優勝争いに、投手陣の柱として挑む。「自分はコンディションを整えて、マウンドに行ければという感じなので」と、趣味のサウナも楽しみながら1週間のサイクルを作る。トレードマークのひげも伸びてきた。「楽天に入った人(DJ・ジョンソン)がいるので。負けないように」。自分の味を出しながら、タフな季節を迎える。【金子真仁】

◆ロッテは一回に角中、安田、井上の3本の適時打で3点を先制。3-2の九回にはマーティンのソロで加点した。石川は球が走り、八回途中まで2失点で7勝目。益田が25セーブ目を挙げた。日本ハムは終盤の反撃が及ばなかった。

◆沢村が1点差に追い上げられた八回1死から2番手で登板。代打・杉谷を中飛に打ち取り、西川は156キロの真っすぐで空振り三振に仕留めた。これで移籍後、8試合連続で無失点とし、防御率は0・00のまま。井口監督は「信頼してほうり込んでいるが、その通りの結果を出している」と大きくうなずいた。

◆パ・リーグ2位のロッテは29日、日本ハム19回戦(札幌ドーム)に4-3で勝って2連勝。首位ソフトバンクとの1ゲーム差を保った。先発の石川歩投手(32)は、7回1/3を6安打2失点の好投で7勝目(3敗)。今季の開幕投手を務めた右腕が、優勝戦線にとどまるチームを引っ張る。  先発ローテーションの軸としての役割を、きっちりと果たした。石川は完封は逃したが、7回1/3を2失点。勝利数を7に伸ばし、チームにカード頭の白星をもたらした。  「真っすぐが良かった。練習ではあまり良くなかったが、トレーナーさんやコンディショニングの方々に話を聞いたら良くなった」  直球を内外角に投げ分け、6安打、無四球。7三振を奪った。  前回登板した22日の楽天戦(楽天生命パーク)は七回途中8失点と打たれた。「移動があまり好きじゃないので、それでちょっと崩れていた」。今月はビジターでの試合が続き、調子を落としていた。しかし前日28日は移動前に体を動かし、札幌入り後は、大好きな"あの場所"に向かった。  「(今季の)札幌(遠征)は最後なので、サウナに行きました」。球界屈指のサウナ好き。遠征先では施設を探して訪れ、汗を出す。5月に球団がファンに募った質問企画では、サウナに関する質問が殺到。「12分から15分入って、水風呂2、3分、外気浴などで休憩を10分弱。この3セットです」とのルーティンを明かした。ハードな日程の中で、大好きなリラックスタイムを設け、この日の登板に臨んだ。  パ・リーグは6連戦初戦の火曜日の先発にエース級が集中。防御率2点台前半の上沢との投げ合いを制した。井口監督は「粘り強く投げてくれた。日によって自分で投球スタイルを変えてやっている」と目を細めた。  トレードマークのひげは伸び、さらにたくましさを増している。「楽天に入った人がいるので、負けないように」。広島から楽天に移籍したDJ・ジョンソンを意識して、ニヤリと笑った。首位ソフトバンクも勝ったが、1ゲーム差をキープ。自身とチームの勝ち星の数を伸ばす争いも、負けはしない。(石井孝尚)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
48354 0.578
(↑0.005)
-
(-)
33372
(+6)
308
(+2)
98
(+1)
63
(+1)
0.244
(-)
3.190
(↑0.01)
2
(-)
ロッテ
48372 0.565
(↑0.005)
1
(-)
33366
(+4)
378
(+3)
71
(+1)
64
(+1)
0.243
(↑0.001
4.170
(↑0.01)
3
(-)
楽天
42423 0.500
(↓0.006)
6.5
(↓1)
33412
(+2)
389
(+6)
91
(-)
49
(-)
0.258
(↓0.001)
4.290
(↑0.01)
4
(-)
西武
40432 0.482
(↓0.006)
8
(↓1)
35361
(-)
390
(+3)
83
(-)
57
(+1)
0.245
(↓0.001)
4.430
(↑0.01)
5
(-)
日本ハム
40443 0.476
(↓0.006)
8.5
(↓1)
33377
(+3)
383
(+4)
67
(+1)
46
(-)
0.257
(-)
3.990
(↓0.01)
6
(-)
ORIX
32496 0.395
(↑0.007)
15
(-)
33335
(+3)
375
(-)
67
(+1)
70
(+1)
0.247
(-)
4.090
(↑0.05)